JP5870007B2 - 鋼部材およびその製造方法 - Google Patents
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Description
C:0.12%(質量%の意味。化学成分について以下同じ)以上0.18%以下、
Si:0.50%以上0.80%以下、
Mn:0.40%以上0.70%以下、
P:0.015%以下(0%を含まない)、
S:0.005%以下(0%を含まない)、
Al:0.040%以上0.080%以下、
Cu:0.05%以上0.40%以下、
Ni:0.05%以上0.40%以下、
Cr:1.25%以上1.50%以下、
Mo:0.45%以上0.65%以下、
N:0.0030%以上0.0060%以下、および
B:0.0003%以上0.0010%以下
を満たし、残部がFeおよび不可避不純物であり、
板厚中央部における組織が、下記(a)〜(d)の全てを満たすところに特徴を有する。
(a)組織が焼戻ベイナイトおよび/または焼戻マルテンサイトである。
(b)隣接する2つの結晶の方位差が15°以上の大角粒界で囲まれた結晶粒の平均円相当径が20μm以下である。
(c)粒界炭化物の最大径が0.8μm以下である。
(d)粒界炭化物の分率が1.0面積%以上である。
P値=T×(20+logt)×10-3 …(1)
[式中、T:加熱温度(K)、t:加熱時間(hr)]
・微細な組織とする。詳細には(a)焼戻ベイナイトおよび/または焼戻マルテンサイトとすると共に、(b)隣接する2つの結晶の方位差が15°以上の大角粒界で囲まれた結晶粒の平均円相当径(以下、単に「大角粒界サイズ」ということがある)を20μm以下とする;
・粗大化しやすく破壊の起点となりやすい粒界炭化物の微細化を図る。詳細には(c)粒界炭化物の最大径を0.8μm以下とする;および
・焼戻し脆化感受性の抑制(以下、「焼戻し脆化の抑制」「粒界破壊(粒界割れ)の抑制」ともいう)を図る。詳細には、後述する成分組成を満たすようにする;
ことが有効であることを見出した。
・微細な組織とする。詳細には(a)焼戻ベイナイトおよび/または焼戻マルテンサイトとする;と共に、
・粒界炭化物の分率を制御する。詳細には(d)粒界炭化物の分率を1.0面積%以上とする;
ことが有効であることを見出した。
上記焼戻ベイナイトおよび/または焼戻マルテンサイトは、微細な組織であり、特に極厚材の板厚中央部の強度および靭性を確保するのに有効な組織である。本発明の鋼部材は、組織が焼戻ベイナイトおよび/または焼戻マルテンサイトであり、その他の組織としてポリゴナルフェライト、残留オーステナイト、パーライト等は実質含まれない。ポリゴナルフェライトが存在する場合、結晶粒サイズの粗大な上部ベイナイト組織が主体となり、良好な靭性を確保することができない。
本発明の鋼部材は、上述の通り、PWHT(特には長時間のPWHT、更には高温長時間のPWHT)を受けたものである。鋼部材を構成するCr−Mo鋼は、PWHTを受けると、一般的にM23C6の粒界炭化物が生成する。このPWHTの条件が高温、長時間といった厳しい条件になると、上記粒界炭化物は粗大化して破壊の起点となりやすく、靭性劣化を招く。本発明では、鋼部材の板厚中央部において、粒界炭化物の最大径を0.8μm以下とすることによって、優れた靭性を確保する。該粒界炭化物の最大径は、好ましくは0.6μm以下、より好ましくは0.5μm以下である。尚、上記粒界炭化物の最大径の下限は、本発明で規定の成分組成および製造条件の範囲内において、おおよそ0.2μm程度である。
Cは、厚鋼板の焼入れ時に、冷却速度の小さい板厚中央部でも、焼戻ベイナイトおよび/または焼戻マルテンサイトを得るために必要な元素である。また、粒界炭化物を確保して、十分な母材強度を得るためにも必要な元素である。これらの効果を十分発揮させるため、C量を0.12%以上とする。C量は、好ましくは0.13%以上、より好ましくは0.15%以上である。しかしC量が過剰であると、長時間のPWHT後に、粒界炭化物の粗大化を招き、靭性が劣化する。また、鋼板の溶接時に溶接割れが生じやすくなる。よってC量は0.18%以下とする。C量は、好ましくは0.17%以下、より好ましくは0.16%以下である。
Siは、鋼部材の母材強度(即ち、板厚中央部の強度)向上に有効な元素である。また脱酸材として用いられる元素でもある。これらの効果を発揮させるため、Si量は0.50%以上とする。Si量は、好ましくは0.55%以上、より好ましくは0.60%以上である。しかしながら、Si含有量が過剰になると、焼戻し脆化感受性が高まり、靭性が劣化するので、0.80%以下とする。Si量は、好ましくは0.75%以下、より好ましくは0.70%以下である。
Mnは、オーステナイトを安定化させ、変態温度を低温化させることで、焼入れ性を向上させ、微細な組織を得て、その結果、強度と靭性を確保する上で有効な元素である。こうした効果を発揮させるため、Mnは0.40%以上含有させる。Mn量は、好ましくは0.45%以上であり、より好ましくは0.48%以上である。しかしながらMnを過剰に含有させると、焼戻し脆化感受性が高まり、靭性が劣化する。よって、Mn量の上限を0.70%とする。Mn量は、好ましくは0.65%以下、より好ましくは0.60%以下である。
不可避的不純物であるPは、母材と溶接部の靭性に悪影響を及ぼすとともに、特に鋼部材の粒界に偏析し、粒界割れを招き、靭性を劣化させる。これらの不都合を招かないため、P量は0.015%以下に抑制する。P量は、好ましくは0.010%以下である。
Sは、MnSを形成し、鋼板の溶接時に溶接割れを招きやすい元素である。よってSは、できるだけ少ない方が好ましく、S含有量は0.005%以下、好ましくは0.003%以下に抑える。
Alは、上述の通り、本発明では非常に重要な元素であり、焼入れ時にNをAlNとして固定し、フリーBによる焼入れ性確保に必要な元素である。また、AlNは、焼入れ時の旧γ粒の粗大化を抑制し、微細な組織を得るために有用である。更にAlは脱酸に必要な元素でもある。これらの効果を発揮させるため、Al量を0.040%以上とする。Al量は、好ましくは0.045%以上、より好ましくは0.050%以上である。一方、Al量が過剰になると、アルミナ系の粗大な介在物が形成されて靭性が低下する。よってAl量は0.080%以下とする。好ましくは0.075%以下であり、より好ましくは0.071%以下である。
CuおよびNiは、靭性を大きく損なうことなく、強度を高めるのに有効な元素である。この効果を十分に発揮させるため、Cuを0.05%以上(好ましくは0.10%以上、より好ましくは0.11%以上、更に好ましくは0.20%以上)、かつNiを0.05%以上(好ましくは0.10%以上、より好ましくは0.15%以上、更に好ましくは0.16%以上)含有させる。ただし、これらの元素の多量の添加はコストアップを招くため、Cu、Niそれぞれの含有量の上限は0.40%以下とする。Cu量は、より好ましくは0.37%以下、更に好ましくは0.30%以下である。またNi量は、より好ましくは0.38%以下、更に好ましくは0.30%以下である。
Crは、PWHTによる炭化物の粗大化を抑制し、鋼部材の靭性を確保するのに有効な元素である。また、中・高温域における強度の確保、更には耐食性の向上にも有効な元素である。これらの効果を発揮させるため、Crを1.25%以上含有させる。Cr量は、好ましくは1.35%以上、より好ましくは1.39%以上である。一方、Crを過剰に含有させると、焼戻し脆化感受性が高まり、PWHT後に粒界破壊が生じやすく、靭性に悪影響を及ぼす。また過剰のCrは、加工性や溶接性の低下、更には製造コストの上昇を招く。よって、Cr量は1.50%以下とする。Cr量は、好ましくは1.45%以下、より好ましくは1.40%以下である。
Moは、焼入れ性を高めるとともに、焼戻し脆化の抑制に有効な元素である。これらの効果を得るには、Moを0.45%以上含有させる必要がある。Mo量は、好ましくは0.50%以上であり、より好ましくは0.55%以上である。一方、Mo量が0.65%を超えても効果の向上は小さく、製造コストの上昇につながるため、Mo量の上限は0.65%とする。Mo量は、好ましくは0.62%以下、より好ましくは0.60%以下である。
Nは、Alとともに本発明に重要な元素である。AlNを生成し、焼入れ時にNを固定することにより、フリーBによる焼入れ性向上効果を最大限発揮させることができる。またAlNは、焼入れ時の旧γ粒の粗大化を抑制し、微細な組織を得るために有用である。N量が0.0030%未満であると、AlNが不足し、旧γ粒が粗大になり、その結果、微細な組織が得られず靭性が劣化する。よって、N量は0.0030%以上とする。好ましくは0.0035%以上、より好ましくは0.0040%以上である。一方、N量が0.0060%を超えると、AlによるN固定効果が得られず、BNが生成してしまい、フリーBによる焼入れ性向上効果が阻害されて、組織が粗大化し、靭性が劣化する。よってN量は0.0060%以下とする。N量は、好ましくは0.0055%以下であり、より好ましくは0.0050%以下である。
Bは、上述した通り、フリーB(固溶B)として存在させることで、焼入れ性を高め、特に、焼入れ時の冷却速度が遅い厚鋼板の板厚中央部においても、微細な組織を得ることができ、その結果、上記板厚中央部においても優れた靭性を確保することができる。この様な効果を得るには、前述のAlおよびNの含有量と後述する焼入れ条件を制御することを前提としても、Bは0.0003%以上必要である。B量は、好ましくは0.0005%以上であり、より好ましくは0.0007%以上である。一方、Bを過度に含有させると、かえって焼入れ性が低下する場合や、溶接割れ等を招くことがあるため、B量の上限は0.0010%とする。B量は、好ましくは0.0009%以下であり、より好ましくは0.0008%以下である。
Vは、炭化物、窒化物を形成して強度向上に寄与するとともに、焼入れ性を高めて微細な組織を得るのにも有効な元素である。これらの効果を得るには、V量を0.005%以上含有させることが好ましい。より好ましくは0.010%以上である。一方、Vの過剰な添加は、コストの上昇を招くため、上限は0.030%とすることが好ましい。V量は、より好ましくは0.028%以下、更に好ましくは0.020%以下である。
焼入れ時の加熱温度を900〜950℃(特に900℃以上とすること)、かつ加熱保持時間を60分以上とすることによって、旧γ粒をある程度成長させることができ、その結果、焼入れ性が向上し、微細な組織を得ることができる。
前記焼入れでは、板厚によらず表層近傍は冷却速度が大きく、表層の硬さが硬くなりやすいため、焼入れ後、焼戻しを行うことにより鋼板の曲げ加工等の加工性を向上させることができる。よって、鋼部材の製造工程において、該鋼板の加工性を向上させる観点からは、表層の硬さを減じるために焼戻しを行うことが好ましい。焼戻しの条件としては、焼戻し温度を620℃以上AC1点以下とすることが好ましい。焼戻し温度を620℃以上とすることによって、表層の硬さが十分低減されて、良好な加工性を確保することができる。焼戻し温度は、より好ましくは700℃以上である。一方、焼戻し温度がAC1点を超えると、組織の一部が逆変態し、その後空冷されるため、ポリゴナルフェライトが混在するようになり、強度低下を招き、かつ逆変態部は組織が粗いため、靭性低下も招く。よって、焼戻し温度の上限はAC1点とすることが好ましい。より好ましくは750℃以下である。
P値=T×(20+logt)×10−3 …(1)
[式中、T:加熱温度(K)、t:加熱時間(hr)]
金属組織の観察は以下のようにして実施した。
(1)圧延方向に平行でかつ鋼板表面に対して垂直な、鋼板表裏面を含む板厚断面を観察できるよう上記鋼板からサンプルを採取する。
(2)湿式エメリー研磨紙(#150〜#1000)での研磨、またはそれと同等の機能を有する研磨方法(ダイヤモンドスラリー等の研磨剤を用いた研磨等)により、観察面の鏡面仕上を行う。
(3)研磨されたサンプルを、3%ナイタール溶液を用いて腐食し、結晶粒界を現出させる。
(4)t(板厚)/2部位において、現出させた組織を400倍の倍率で写真撮影する(本実施例では6cm×8cmの写真として撮影)。次に、撮影した写真にて、旧オーステナイト粒界にポリゴナルフェライトが生成しているものを判別し、黒く塗りつぶす。次に、前記写真を画像解析装置に取り込む(前記写真の領域は400倍の場合、150μm×200μmに相当する)。画像解析装置への取り込みは、いずれの倍率の場合も、領域の合計が1mm×1mm以上となるよう取り込む(即ち、400倍の場合、上記写真を少なくとも35枚取り込む)。
(5)画像解析装置において、写真毎に黒色の面積率を算出し、全ての写真の平均値をポリゴナルフェライト(PF)分率とし、全体から差し引いたものを焼戻ベイナイトおよび/または焼戻マルテンサイト(B+M)の分率とする。
EBSP法を用いて、隣接する2つの結晶の方位差(結晶方位差)が15°以上の大角粒界で囲まれた結晶粒の平均円相当径(大角粒界サイズ)を求めた。その測定要領は以下の通りである。
(1)圧延方向に平行でかつ鋼板表面に対して垂直な、鋼板表裏面を含む板厚断面を、観察できるよう上記鋼板からサンプルを採取する。
(2)湿式エメリー研磨紙(#150〜#1000)での研磨、またはそれと同等の機能を有する研磨方法(ダイヤモンドスラリー等の研磨剤を用いた研磨等)により、観察面の鏡面仕上を行う。
(3)TexSEM Laboratories社製のEBSP装置を使用し、板厚方向のt/2部において測定範囲:200×200μm、0.5μmピッチで、結晶方位差が15°以上の境界を結晶粒界とし、該結晶粒界で囲まれた結晶粒(大傾角粒)のサイズを測定した。この時、測定方位の信頼性を示すコンフィデンス・インデックスが0.1よりも小さい測定点は解析対象から除外した。
(4)このようにして求められる大角粒界で囲まれた結晶粒のサイズの平均値を算出して、本発明における「(焼戻ベイナイトおよび/または焼戻マルテンサイトの)隣接する2つの結晶の方位差が15°以上の大角粒界で囲まれた結晶粒の平均円相当径」とした。尚、大角粒界で囲まれた結晶粒のサイズが1.0μm以下のものについては、測定ノイズと判断し、平均値計算の対象から除外した。
粒界炭化物のサイズと分率は下記のとおり測定した。
(1)圧延方向に平行でかつ鋼板表面に対して垂直な、鋼板表裏面を含む板厚断面を観察できるよう上記鋼板からサンプルを採取する。
(2)湿式エメリー研磨紙(#150〜#1000)での研磨、またはそれと同等の機能を有する研磨方法(ダイヤモンドスラリー等の研磨剤を用いた研磨等)により、観察面の鏡面仕上を行う。
(3)研磨されたサンプルを、3%ナイタール溶液を用いて腐食し、結晶粒界を現出させる。
(4)t(板厚)/2部位において、現出させた組織を1000倍の倍率で写真撮影する(本実施例では6cm×8cmの写真として撮影)。次に、前記写真を画像解析装置に取り込む(前記写真の領域は、1000倍の場合、60μm×80μmに相当する)。画像解析装置への取り込みは、領域の合計が0.4mm×0.4mm以上となるよう取り込む(即ち、1000倍の場合は上記写真を少なくとも35枚取り込む)。
(5)画像解析装置において、写真毎に粒界炭化物のサイズ(短軸長さ)および面積率を算出し、全ての写真の粒界炭化物サイズの最大値を算出し、かつ該粒界炭化物の面積率の平均値を粒界炭化物の分率とする。
t(板厚)/2の部位から圧延直角方向に丸棒引張試験片を採取して、ASTM A370の要領で引張試験を行い、降伏強度および引張強度を測定した。そして、降伏強度が310MPa以上、かつ引張強度が515MPa以上のものを、高強度である(引張特性が優れている)と評価した。
t(板厚)/2の部位から圧延直角方向にフルサイズのVノッチ試験片を採取して、ASTM A370の要領で試験温度−10℃にてシャルピー衝撃試験を行い、吸収エネルギーを測定した。なお、吸収エネルギーは3本の試験片の平均値を採用した。そして、吸収エネルギーが100J以上のものを、靭性に優れている(衝撃特性が優れている)と評価した。
鋼板の加工性を評価するため、PWHT実施前の鋼板を用い、表面から1mm深さの位置にて、ASTM 370の要領でブリネル硬さ試験を行った。そして、HB250以下の場合、加工性に優れる(○)と評価し、HB250超の場合、加工性は通常レベル(△)と評価した。
Claims (5)
- C:0.12%(質量%の意味。化学成分について以下同じ)以上0.18%以下、
Si:0.50%以上0.80%以下、
Mn:0.40%以上0.70%以下、
P:0.015%以下(0%を含まない)、
S:0.005%以下(0%を含まない)、
Al:0.040%以上0.080%以下、
Cu:0.05%以上0.40%以下、
Ni:0.05%以上0.40%以下、
Cr:1.25%以上1.50%以下、
Mo:0.45%以上0.65%以下、
N:0.0030%以上0.0060%以下、および
B:0.0003%以上0.0010%以下
を満たし、残部がFeおよび不可避不純物であり、
板厚中央部における組織が、下記(a)〜(d)の全てを満たし、かつ板厚が90mm以上であることを特徴とする鋼部材。
(a)組織が焼戻ベイナイトおよび/または焼戻マルテンサイトである。
(b)隣接する2つの結晶の方位差が15°以上の大角粒界で囲まれた結晶粒の平均円相当径が20μm以下である。
(c)粒界炭化物の最大径が0.8μm以下である。
(d)粒界炭化物の分率が1.0面積%以上である。 - 更に、V:0.005%以上0.030%以下を含む請求項1に記載の鋼部材。
- 請求項1または2に記載の鋼部材の製造方法であって、請求項1または2に記載の成分組成を満たす鋼片を熱間圧延後、焼入れを、加熱温度:900℃以上950℃以下、かつ該加熱温度での保持時間:60分以上の条件で行い、その後、溶接および溶接後熱処理(PWHT)を行うことを特徴とする鋼部材の製造方法。
- 前記焼入れ後、更に620℃以上AC1点以下の温度で焼戻しを行う請求項3に記載の鋼部材の製造方法。
- 前記PWHTは、下記式(1)で表されるP値が20以上となる加熱温度および加熱時間で行う請求項3または4に記載の鋼部材の製造方法。
P値=T×(20+logt)×10-3 …(1)
[式中、T:加熱温度(K)、t:加熱時間(hr)]
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