JP6816355B2 - 熱延鋼板およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱延鋼板およびその製造方法に関する。
これまで、高強度の熱延鋼板の製造コストを低減するため、引張強さ440MPa級熱延鋼板のMn含有量の削減や引張強さ590MPa級析出強化型熱延鋼板のTi含有量の削減等が、熱間圧延の冷却過程制御(CPC:Cooling Process Control制御)によるランナウトテーブル(ROT)前段での急冷を活用して、行われてきた。
他方、MC炭化物を活用した析出強化型高強度鋼では、強化に有効な微細なMC炭化物を得るために、Mn,Cr,Moといった焼入れ性合金元素を含有させ、オーステナイトからフェライトへの相変態を遅らせて、MC炭化物の析出温度を低下していた。しかし、焼入れ性合金元素の含有量が増加するため、省資源の観点から望ましくなく、より安価な低合金鋼の化学成分で析出強化能を最大限発現させる方法が望まれていた。
しかし、Mn,Cr,Mo等の焼入れ性合金元素の含有量を低減すると焼入れ性が低下し、オーステナイトからフェライトへの相変態が高温(650℃超)から生じるようになる。このため、MC炭化物が粗大化し、析出強化に寄与する微細なMC炭化物の割合が相対的に低下するため、析出強化を効果的に発現させることができなかった。
このように、焼入れ性が低下するとMC炭化物による析出強化を得難くなるため、析出強化型の高強度鋼は高合金の化学成分とせざるを得ず、引張強さが780MPa級の析出強化型熱延鋼板の合金元素の削減はこれまで充分に検討されてこなかった。
例えば、特許文献1には、B添加による、オーステナイトからフェライトへの相変態温度の低下により微細なTiCを生成し、セメンタイトの抑制により高強度と高い伸びフランジ性とを両立する発明が開示されている。
特許文献2には、500℃以下の温度域を120℃/秒以上の冷却速度で冷却し、遷移沸騰冷却とならないように急速冷却を行い、350〜500℃の低温で巻取ることにより、鋼帯内の材質の変動を抑制する発明が開示されている。
特開2007−302992号公報 特開2009−280899号公報
特許文献1により開示された発明は、セメンタイト、パーライトの抑制により高い伸びフランジ性を確保するためにC含有量を0.06質量%以下に低下する必要があり、製鋼工程での脱炭コストが嵩む。
特許文献2により開示された発明を実施するためには、巻取りまでの冷却速度を120℃/秒以上まで上昇できる急冷設備を新たに設ける必要があり、設備コストが上昇する。
本発明の目的は、MC炭化物を活用した引張強さが780MPa級の析出強化型熱延鋼板の合金元素を削減してその製造コストの低下を図ることである。
鋼の強化機構には、固溶強化、析出強化(粒子分散強化)、転位強化、結晶粒微細化強化がある。このうち、析出強化は、添加元素の含有量当たりの強化能が非常に高いという特長を有する。本発明者らは、析出強化を利用して熱延鋼板の強度を安価に最大限化する方法を検討した。
本発明者らは、少ない添加元素の含有量で焼入れ性を低下させることなくMC炭化物による析出強化を最大限活用する方法としてBに着目した。Bは、固溶状態で旧オーステナイト粒界に偏析し、粒界エネルギーを低下させることによりフェライト変態を抑制できる。したがって、Bを含有させることにより、焼入れ性が向上して高温でのフェライト変態が抑制され、これにより、MC炭化物を低温で析出させることが可能になるため、析出強化を安定的にかつ最大限発現させることができるようになる。すなわち、Ti等のMC炭化物形成元素を含有する鋼にBを併用することにより、低合金の化学組成であってもMC炭化物による析出強化を最大限発現させることができる。
また、MC炭化物を低温で析出させることができれば、高温と低温で析出したMC炭化物が混在することもなく、その大きさのバラツキも小さくなる。MC炭化物の大きさのバラツキは熱延鋼板の引張強度のバラツキを誘発することから、部分的に引張強度を満足することができなくなることがあり、熱延鋼板の特性としては好ましくない。
そこで、本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、仕上げ圧延後の冷却過程において650〜850℃といった高温域でフェライトに変態するフェライトの割合が少なければ、MC炭化物が高温域で析出することは少なく、熱延鋼板の引張強度のバラツキは小さくなることを知見した。そして、本発明者らは、ベイナイトを主体とする金属組織とすることにより、MC炭化物の析出強化が効果的に発現するとともに、降伏強度が高くなることから繰り返し応力に対する転位運動への抵抗が大きくなるため、優れた疲労特性も兼備することを知見した。
本発明は、これらの知見に基づいて完成したものであり、以下に列記の通りである。
(1)化学組成が、質量%で、C:0.05%〜0.15%、Si:0.01%〜0.5%未満、Mn:0.1%〜1.6%、P:0.03%以下、S:0.02%以下、Sol.Al:0.001%〜0.3%、N:0.01%以下、B:2ppm〜40ppm、Ti:0.05%〜0.2%、Nb:0%〜0.1%、V:0%〜0.2%、Cr:0%〜0.6%、Mo:0%〜0.2%、REM:0%〜0.1%、Mg:0%〜0.01%およびCa:0%〜0.01%、残部:Feおよび不純物であり、
金属組織が、面積率で、ベイナイト50%〜98%、フェライト50%以下および残部が5%以下のセメンタイトからなり、前記フェライトに占める、仕上げ圧延後の冷却過程において650℃〜850℃で変態するフェライトの割合が20%以下であり、前記割合が、仕上圧延相当温度から冷却した際の熱膨張変位を計測し、(1)オーステナイトがフェライトに変態しない場合の近似直線および(2)オーステナイトが完全にフェライトに変態した場合の近似直線から熱膨張変位測定値の比率を計算して求められた値であり、フェライトの平均粒径が10μm以下であり、
機械特性が、引張強さが780MPa〜980MPa未満であり、降伏比が85%以上であり、疲労限が400MPa以上である、熱延鋼板。
(2)前記化学組成が、Nb:0.01%〜0.1%およびV:0.02%〜0.2%から選ばれた1種または2種を有する上記(1)に記載の熱延鋼板。
(3)前記化学組成が、Cr:0.01%〜0.6%およびMo:0.01%〜0.2%から選ばれた1種または2種を有する上記(1)または(2)に記載の熱延鋼板。
(4)前記化学組成が、REM:0.0001%〜0.1%、Mg:0.0001%〜
0.01%およびCa:0.0001%〜0.01%から選ばれた1種以上を有する上記(1)〜(3)のいずれかに記載の熱延鋼板。
(5)下記の(A)〜(E)の工程を行う、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の熱延鋼板の製造方法。
(A)鋼片を1100℃〜1300℃に加熱した後、その温度域で30分間以上保持する溶体化処理工程、
(B)1000℃以上で行う粗圧延工程、
(C)最終3パスの累積圧下率を30%以上かつ最終パス仕上げ温度を下記(1)式で規定されるAr点以上で圧延を完了する、熱間圧延工程、
(D)15℃/秒以上の平均冷却速度で行う冷却工程、および
(E)550℃〜650℃未満の温度域で行う巻取工程。
Ar3(℃)=905-455[%C]-38[%Si]-62[%Mn]+472[%P] ・・・・・(1)
ただし、(1)式において、[%C]、[%Si]、[%Mn]、[%P]はそれぞれの元素の含有量(質量%)を示す。
本発明に係る熱延鋼板は、MnやCr、Niといった焼入れ性元素を多量に含有しなくても安定した強度を達成することができ、製造コストを抑制できるとともに環境負荷を低下できる。
また、本発明に係る熱延鋼板は、引張強さ780MPa〜980MPa未満の高強度を有するとともに、引張強さと0.2%耐力との比である降伏比YRが85%以上を示すことから、疲労特性や衝突性能に優れており、自動車のホイールやリム等の足回り部材やシャシーやメンバー等の衝撃吸収部材や補強部材の素材である自動車用高張力熱延鋼板として、好適に用いることができる。
さらに、本発明に係る製造方法では、仕上げ圧延後巻取りまでの冷却速度が通常のラミナー冷却のような100℃/秒以下でよく、かつ、550〜700℃の巻取温度の範囲なので、温度の的中精度も高く、本発明に係る熱延鋼板を確実に製造できる。
図1は、650〜850℃で変態するフェライト量の割合の算出手法を説明するためのグラフである。
本発明に係る熱延鋼板の化学組成、金属組織、機械特性および製造方法を説明する。以降の説明では、特に断りがない限り、化学組成に関する「%」は「質量%」を意味する。
1.化学組成
はじめに必須元素を説明する。
(1−1)C:0.05%〜0.15%
Cは、780MPa以上の引張強さを確保するために、0.05%以上含有する。C含有量は、好ましくは0.06%超であり、さらに好ましくは0.07%以上である。このため、脱炭コストを抑制できる。一方、C含有量が0.15%を超えると、熱延鋼板の延性が劣化するとともにTiC等のMC型炭化物の溶体化温度が上昇し、効率よく析出強化が得られない。このため、C含有量は、0.15%以下であり、好ましくは0.14%以下である。
(1−2)Si:0.01%〜0.5%未満
Siは、固溶強化を得るために0.01%以上含有する。Si含有量は、好ましくは0.02%以上であり、さらに好ましくは0.05%以上である。しかし、Si含有量が0.5%以上であると熱延鋼板の化成処理性やめっき性を損なう。このため、Si含有量は、0.5%未満であり、好ましくは0.20%以下である。
(1−3)Mn:0.1%〜1.6%
Mnは、固溶強化とともに変態温度を低下させ、MC炭化物の析出制御に重要な元素である。上記効果を得るためにMn含有量は、0.1%以上であり、好ましくは0.2%以上である。しかし、Mn含有量が1.6%を超えると偏析により熱延鋼板の延性や疲労特性の劣化を生じるため、Mn含有量は、1.6%以下であり、好ましくは1.5%以下であり、さらに好ましくは1.4%以下である。
(1−4)P:0.03%以下
Pは鋼中に不純物として含有され、P含有量は低いほど好ましい。特にP含有量が0.03%を超えると、熱延鋼板の溶接性が劣化するとともに、本発明で重要な焼入性元素であるBと競合偏析するためにBを含有する効果が小さくなり、熱延鋼板の引張強度が不安定となる。このため、P含有量は0.03%以下とする。
(1−5)S:0.02%以下
Sは鋼中に不純物として含有され、S含有量は低いほど好ましい。特にS含有量が0.02%を超えると、SはTiと結合してTiSを形成し易く、熱延鋼板の高強度に寄与するTiCの量が減少する。このため、S含有量は0.02%以下とする。
(1−6)Sol.Al:0.001%〜0.3%
Alは、溶鋼の脱酸のために重要な元素であり、Sol.Al含有量が0.001%以上で脱酸効果を奏する。しかし、Sol.Al含有量が0.3%超であると非金属介在物を増大させ、熱延鋼板の延性や疲労特性を劣化させる。このため、Sol.Al含有量は0.001%以上0.3%以下とする。
(1−7)N:0.01%以下
Nは、不純物として存在し、Tiと結合して粗大なTiNを形成するため、熱延鋼板の引張強度や延性を低下させる。このため、N含有量は0.01%以下とする。
(1−8)B:2ppm〜40ppm
Bは、本発明で最も重要な元素であり、旧オーステナイト粒界に偏析し、鋼の焼入れ性を高める効果を奏し、高温でのフェライト変態を抑制し、MC炭化物の析出温度を低下させることにより、組織強化および析出強化の両面で強化に寄与する。この効果を得るにはB含有量は、2ppm以上であり、好ましくは5ppm以上である。しかし、B含有量が高過ぎてもこの作用は飽和し、熱延鋼板の製造コストが上昇する。このため、B含有量は、40ppm以下であり、好ましくは30ppm以下である。
(1−9)Ti:0.05%〜0.2%
Tiは、本発明において重要な元素の一つである析出強化元素である。Tiは、Cと結合してTiCを形成し、熱延鋼板の強化に寄与する。この作用により780MPa以上の引張強度を得るために、Ti含有量は、0.05%以上であり、好ましくは0.1%以上であり、さらに好ましくは0.15%以上である。しかし、Ti含有量が0.2%を超えると溶体化温度が上昇し、析出物が粗大化して析出強化に寄与する析出物が少なくなり、高強度を得られないことに加え、燃料原単位を大きく低下させるために製造コストが上昇
する。このため、Ti含有量は0.2%以下であり、好ましくは0.18%以下である。
次に任意元素を説明する。
(1−10)Nb:0.1%以下およびV:0.2%以下からなる群から選ばれた1種または2種
Nb,Vは、TiCと同様に、フェライト中でMC炭化物として析出し、鋼の強化に効果的な元素であるが、Nb,Vを過剰に含有すると製造コストの増加を招くとともに、MC炭化物の溶融の再加熱温度の上昇を伴う。よって、Nb含有量は、0.1%以下であり、製造コストの点から0.02%以下であることが好ましく。また、V含有量は、0.2%以下であり、製造コストの点から0.04%以下であることが好ましい。また、鋼の強化効果を効果的に得るためには、Nb含有量は0.01%以上であることが好ましく、V含有量は0.02%以上であることが好ましい。
(1−11)Cr:0.6%以下およびMo:0.2%以下からなる群から選ばれた1種または2種
Cr,Moは、ともに、鋼の焼入れ性を向上させる元素であるが、過剰に含有すると製造コストの増加を招く。このため、Cr含有量は、0.6%以下であり、0.1%以下であることが好ましい。また、Mo含有量は、0.2%以下であり、0.08%以下であることが好ましい。また、焼入れ性の向上効果を確実に得るために、Cr含有量は0.01%以上であることが好ましく、Mo含有量は0.01%以上であることが好ましい。
(1−12)REM:0.1%以下、Mg:0.01%以下およびCa:0.01%からなる群から選ばれた1種または2種以上
REM,Mg,Caは、いずれも、破壊の起点となる非金属介在物の形態を変化させ無害化し延性を向上させる作用を有するため1種または2種以上含有してもよい。しかし、REM,Mg,Caを過剰に含有すると、それら自身の介在物を多量に形成し、疲労特性や延性を劣化させる。このため、REM:0.1%以下、Mg:0.01%以下およびCa:0.01%以下からなる群から選ばれた1種または2種以上を含有する。熱延鋼板の延性の向上効果を効果的に得るためには、REM,Mg,Caをそれぞれ0.0001%以上含有することが好ましい。
上記以外の残部は、Feおよび不純物である。不純物としては、鉱石やスクラップ等の原材料に含まれるもの、製造工程において含まれるもの、が例示される。
2.金属組織
(2−1)面積率で、ベイナイト:50%〜98%、フェライト:50%以下、残部:5%以下のセメンタイト
780MPa以上の高強度、優れた疲労特性さらには材質安定性を兼備するには、金属組織を面積率で、ベイナイト50〜98%かつフェライト50%以下とする。
所望の引張強さや降伏比YRを得るために、ベイナイトの面積率は、50%以上であり、好ましくは70%以上である。一方、ベイナイトの面積率が98%を超えると延性が劣化するため、ベイナイトの面積率は98%以下である。
また、フェライトの面積率が50%超になると、ベイナイトの面積率50%以上を確保できなくなり、所望の降伏比YRを得られなくなる。このため、フェライトの面積率は、50%以下であり、好ましくは20%以下である。
本発明に係る熱延鋼板の金属組織は、基本的にベイナイトとフェライトからなるが、ベ
イナイトとフェライト以外の残部組織として、セメンタイトを有してもよい。ただし、鋼中のセメンタイトの面積率が高過ぎると局部伸びが低下して延性が低下するが、セメンタイトの面積率が5%以下であれば、そのような効果は発現しないか、発現しても鋼全体に大きく影響を与えるものではない。したがって、セメンタイトの面積率は5%以下とする。
フェライト、ベイナイト、セメンタイトの面積率は、光学顕微鏡やSEMで得られた写真について、画像処理方法を用いて測定する。具体的には、鋼板の圧延方向に平行な断面についてバフ仕上げの研磨を行った後、4%ナイタール溶液(4%硝酸+エタノール)により金属組織を現出し、光学顕微鏡を用いて板厚の1/4t位置について500、1000倍の観察を各々10視野で行う。得られた観察像からフェライトとベイナイトの相を特定した後、二次元粒子解析ソフトを用いて各々の相の面積率を測定する。また、セメンタイトについては、ピクラール溶液(5%ピクリン酸+エタノール)で組織中のセメンタイトを現出し、SEMで3000、5000倍の条件にて各々10視野の観察を行った後、上記と同様の粒子解析ソフトを用い、面積率を測定する。
(2−2)フェライトに占める650℃〜850℃で変態するフェライトの割合:20%以下
フェライトに占める650〜850℃の高温域で変態するフェライトの割合は、引張強度の安定性に関係する重要なパラメータである。このような高温域で変態するフェライト内には、比較的粗大なTiCや微細なTiCが混在して生成するために、得られる析出強化量にばらつきが生じるようになり、部分的に引張強度を満たすことができない場合がある。したがって、強度を安定させ780MPa以上の引張強さを安定して確保するために、フェライトに占める650℃〜850℃で変態するフェライトの割合は、20%以下であり、好ましくは5%以下である。
図1は、650〜850℃で変態するフェライト量の割合の算出手法を説明するためのグラフである。
本発明で重要な組織制御パラメータであるフェライトに占める650〜850℃で変態するフェライトの割合は、仕上げ圧延後の試料を、仕上圧延相当温度から冷却した際の熱膨張測定によって得られた熱膨張変位から算出することができる。具体的には、熱間での加工負荷機能および熱膨張測定機構を有する装置(例えば富士電波工機社製 Thermecmaster Z)を使用し、図1のグラフに示すように、仕上げ温度(Ar点以上)から600℃までの温度範囲における熱膨張変位を計測し、(1)オーステナイトがフェライトに変態しない場合の近似直線および(2)オーステナイトが完全にフェライトに変態した場合の近似直線から熱膨張変位測定値の比率を計算することにより、全変態に占めるフェライト変態の割合を算出し、850〜650℃間の温度範囲で測定したフェライト変態率の累積値をフェライトに占める650〜850℃で変態するフェライトの割合(%)={b/(a+b)}×100として求める。
(2−3)フェライトの平均粒径:10μm以下
フェライトの平均粒径が10μmを超えると、疲労亀裂伝播が容易に進むために所望の疲労特性を得られない。このため、フェライトの平均粒径は、10μm以下であり、好ましくは5μm以下である。下限は特に規定しないが、通常フェライトの平均粒径は1.0μm以上となる。
また、フェライト粒径は上記した画像処理方法を用い、組織中のフェライトのみを抽出し、その粒径を測定する。
3.機械特性
(3−1)引張強さ:780MPa以上980MPa未満
引張強さが780MPaを下回る場合は、本発明で要求するような疲労限400MPaを超える疲労特性を確保することが困難となり、疲労特性が要求されるような自動車の足回り部材として望ましくない。また、引張強さが980MPa以上であると、打抜き時の端面損傷が顕著となり、所望の疲労特性を得られず、自動車の足周り部材への適用が困難になる。
(3−2)引張強さと0.2%耐力との比である降伏比(YR):85%以上
降伏比(YR)は、衝突時の部品の耐久性の目安となるパラメータであり、85%以上の降伏比を確保することにより、耐衝突部材への適用も可能である。
(3−3)疲労限:400MPa以上
本発明では、400MPa以上の高い疲労限を有する。本発明に係る熱延鋼板は、さらに780MPaを超える引張強さと85%以上の降伏比とをさらに兼ね備えることにより、衝突性能が要求される自動車部材や疲労特性の要求される自動車部材へ適用可能である。
4.製造方法
(4−1)鋼片:1100℃〜1300℃に加熱
鋼片の加熱温度が1100℃を下回ると、MC炭化物の再溶解が進まず、強化に有効なTiC量が減少するために所望の強度を得ることができない。このため、鋼片の加熱温度は1100℃以上であり、好ましくは1200℃以上である。しかし、鋼片の加熱温度が1300℃を超えるとスケールロスが大きくなることに加え、燃料原単位を悪化させるためコスト上好ましくない。したがって、鋼片の加熱温度は1100℃〜1300℃とする。
(4−2)溶体化処理:30分間以上の溶体化処理,粗圧延:1000℃以上
上記温度域で30分間以上の溶体化処理を行う。溶体化処理時間が30分間未満であると、TiCの再溶解が進まず、所望の強度を得ることができない。溶体化処理時間は、50分間以上であることが好ましく、60分間以上であることがさらに好ましい。
粗圧延の温度が1000℃未満であると、再結晶が抑制されて結晶粒内に扁平粒が残存するため、疲労特性が劣化する。このため、粗圧延の温度は、1000℃以上であり、好ましくは1045℃であり、さらに好ましくは1050℃である。
(4−3)仕上げ熱間圧延:最終3パスの累積圧下率を30%以上、かつ下記(1)式で規定されるAr点以上で最終パス仕上げ温度
Ar3(℃)=905-455[%C]-38[%Si]-62[%Mn]+472[%P] ・・・・・(1)
ただし、(1)式において、[%C]、[%Si]、[%Mn]、[%P]はそれぞれの元素の含有量(質量%)を示す。
仕上げ熱間圧延の最終3パスの累積圧下率が30%未満であると、圧下に伴い鋼に導入されるひずみ量が少なく、そのひずみを駆動力とする旧オーステナイトの再結晶が進まないために、オーステナイト粒径が大きくなる。このため、このオーステナイトから相変態して生成するフェライト粒も大きくなってしまうことから、所望のフェライト粒径を得られず、疲労特性が劣化する。このため、仕上げ熱間圧延の最終3パスの累積圧下率は、30%以上であり、好ましくは40%以上である。
仕上げ熱間圧延の最終パスの仕上圧延温度がAr点を下回ると、2相域圧延となり、フェライトの異常粒成長が生じ、フェライト粒径を10μm以下に制御できないために、疲労特性が劣化する。このため、仕上げ熱間圧延の最終パスの仕上圧延温度は、Ar点以上であり、好ましくは(Ar点+50℃)以上である。
(4−4)15℃/秒以上の平均冷却速度での冷却
仕上げ熱間圧延後に15℃/秒以上の平均冷却速度で冷却を行う。平均冷却速度が15℃/秒を下回ると、高温域で生じるフェライト変態を抑制できないため、MC炭化物の粗大化が進行し、充分な析出強化量を得られずに所望の強度を満たすことができないことがある。
(4−5)550℃以上650℃未満の温度域で巻取り
巻取温度が550℃を下回ると、MC炭化物の析出量が不足し、所望の強度が得られない。このため、巻取温度は、550℃以上であり、好ましくは590℃以上である。しかし、巻取温度が650℃以上であると、MC炭化物の粗大化が顕著に生じる過時効状態となり、所望の強度を下回る場合がある。このため、巻取温度は、650℃未満であり、好ましくは640℃以下であり、さらに好ましくは620℃以下である。
表1に示す化学組成(残部はFeおよび不純物)を有する鋼片を、表2に示す再加熱温度に加熱した後、その温度で表2に示す保持時間の溶体化処理を行った。表1,2における下線は本発明の範囲外であることを示す。
その後、表2に示す粗圧延温度で粗圧延を行って粗圧延板とし、この粗圧延板を仕上げ熱間圧延に供し、表2に示す最終3パスの累積圧下率で、かつ表2に示す最終パス仕上げ温度で熱間圧延を完了した。そして、表2に示す平均冷却速度で冷却を行い、表2に示す巻取温度で巻取ることにより、表2に示す試料No.1〜51の熱延鋼板を製造した。
このようにして得られた試料No.1〜51の熱延鋼板に対して下記の試験を実施した。
(1)鋼組織の評価
試料No.1〜51の熱延鋼板の鋼組織の種類は、ナイタール溶液およびピクラール溶液により試料No.1〜51の熱延鋼板の圧延方向に平行な断面を腐食して、上述した方法により、板厚の1/4位置を光学顕微鏡およびSEMを用いて各組織を特定した。
フェライトに占める650℃〜850℃で変態するフェライトの割合は、図1のグラフを参照しながら上述した方法により、求めた。
(2)機械的性質の評価
得られた試料No.1〜51の熱延鋼板を用いて以下に示す試験を行い、引張特性、伸びフランジ性を評価した。
(2−1)引張特性の評価
試料No.1〜51の熱延鋼板の圧延平行方向からJIS5号B引張試験を採取した。試験方法はJIS Z2241に準じて行い、降伏点YP、引張強さTS、伸びElを測定した。
(2−2)疲労限の評価
試料No.1〜51の熱延鋼板の圧延平行方向から疲労試験の長手方向が平行になるように平面曲げ疲労試験片を採取した。疲労試験方法はJIS Z2275に準じ、シェンク式平面曲げ疲労試験機を用いて測定を行った。試験条件は応力比R=−1、周波数を25Hzで行い、1000万サイクルでの疲労強度を評価し、疲労亀裂を生じなかった応力振幅の値を疲労限とした。
結果を表2にまとめて示す。
表2における試料No.1,3〜6,8〜10,12,14〜19,21,23,25〜31,33〜40,42,44の熱延鋼板は、本発明で規定する条件をすべて満足する本発明例であり、試料No.2,7,11,13,20,22,24,32,41,43,45〜51の熱延鋼板は、本発明で規定する条件を満足しない比較例の熱延鋼板である。
試料No.1,3〜6,8〜10,12,14〜19,21,23,25〜31,33〜40,42,44の本発明例の熱延鋼板は、いずれも、ベイナイト面積率50%〜98%、フェライト面積率50%以下およびセメンタイト面積率5%以下であり、フェライトに占める650℃〜850℃で変態するフェライトの割合が20%以下であるとともに、フェライトの平均粒径が10μm以下である。
このため、試料No.1,3〜6,8〜10,12,14〜19,21,23,25〜31,33〜40,42,44の本発明例の熱延鋼板は、引張強さが780MPa〜980MPa未満であり、引張強さと0.2%耐力との比である降伏比(YR)が85%以上であるとともに、疲労限が400MPa以上である機械特性を有し、疲労特性や衝突性能
に優れており、自動車のホイールやリム等の足回り部材やシャシーやメンバー等の衝撃吸収部材や補強部材の素材である自動車用高張力熱延鋼板として、好適に用いることができる。
また、試料No.1,3〜6,8〜10,12,14〜19,21,23,25〜31,33〜40,42,44の本発明例の熱延鋼板は、MnやCr、Niといった焼入れ性元素を多量に含有しなくても安定した強度を達成することができ、製造コストを抑制できるとともに環境負荷を低下できる。
さらに、本発明に係る製造方法では、仕上げ圧延後巻取りまでの冷却速度が通常のラミナー冷却のような100℃/秒以下の冷却速度でよく、かつ、550〜650℃の巻取温度範囲なので、温度の的中精度も高く、本発明に係る熱延鋼板を製造し易い。
これに対し、試料No.2の熱延鋼板は、再加熱温度が1090℃と低く、MC炭化物が溶け残るとともに、微細な析出物が得られずに所望の引張強度を得られなかった。また、粗圧延温度が低いために未再結晶組織が残り、疲労特性も不芳であった。
試料No.7の熱延鋼板は、巻取り温度が500℃と低く、析出強化に寄与するMC炭化物量が得られず、引張強度が低かった。
試料No.11の熱延鋼板は、仕上げ最終3パスの総圧下率が25.0%と低いため、オーステナイトの再結晶が進まずにフェライト粒が粗大化したために疲労特性が不芳であった。
試料No.13の熱延鋼板は、巻取り温度が700℃と高く、MC炭化物の粗大化するとともにセメンタイトが生じ、ベイナイトやフェライトの面積率を所定の範囲に収められずに、引張強度および疲労特性が不芳であった。
試料No.20の熱延鋼板は、仕上げ圧延〜巻取り間の平均冷却速度が5℃/秒と小さいため、650〜850℃間の高温フェライトが多量に生成し、MC炭化物の高温析出が生じ、引張強度が低いとともに、フェライト粒径が粗大化して疲労特性も不芳であった。
試料No.22の熱延鋼板は、溶体化処理時間が20分間と短いため、TiCの再溶解が進まなかったために、引張強度が低かった。
試料No.24の熱延鋼板は、仕上げ温度が810℃とAr点を下回ったため、2相域圧延となりフェライト粒が所定の粒径に制御できず、疲労特性が不芳であった。
試料No.32の熱延鋼板は、巻取り温度が510℃と低く、析出強化に寄与するMC炭化物量を得られず、引張強度が低かった。
試料No.41の熱延鋼板は、巻取り温度が500℃と低く、析出強化に寄与するMC炭化物量を得られず、引張強度が低かった。
試料No.43の熱延鋼板は、粗圧延温度が974℃と低かったため、組織中に粗大な扁平粒が残り、延性および疲労特性が不芳であった。
試料No.45の熱延鋼板は、C含有量が高過ぎたために溶体化温度が高くなり、強化に有効な微細析出物量が相対的に減少して引張強度が低く、延性も不芳であった。
試料No.46の熱延鋼板は、P含有量が高過ぎたために結晶粒界にPが偏析してBの効果が低下し、引張強度が低かった。
試料No.47の熱延鋼板は、Mn含有量が高過ぎたために中心偏析を生じ、延性や疲労特性が不芳であった。
試料No.48の熱延鋼板は、Ti含有量が高過ぎたために、溶体化温度が高くなり、強化に有効な微細析出物量が相対的に減少して引張強度が低かった。
試料No.49の熱延鋼板は、Al含有量が高過ぎたために非金属介在物が多くなり、延性や疲労特性が不芳であった。
試料No.50の熱延鋼板は、N含有量が高過ぎたために粗大なTiNが形成され、引張強度が低く、延性も不芳であった。
さらに、試料No.51の熱延鋼板は、B含有量が低過ぎるために高温フェライトが多量に生成し、MC炭化物の高温析出が生じ、引張強度が低く、かつ疲労限も低かった。

Claims (5)

  1. 化学組成が、質量%で、
    C:0.05%〜0.15%、
    Si:0.01%〜0.5%未満、
    Mn:0.1%〜1.6%、
    P:0.03%以下、
    S:0.02%以下、
    Sol.Al:0.001%〜0.3%、
    N:0.01%以下、
    B:2ppm〜40ppm、
    Ti:0.05%〜0.2%、
    Nb:0%〜0.1%、
    V:0%〜0.2%、
    Cr:0%〜0.6%、
    Mo:0%〜0.2%、
    REM:0%〜0.1%、
    Mg:0%〜0.01%、および
    Ca:0%〜0.01%、
    残部:Feおよび不純物であり、
    金属組織が、面積率で、ベイナイト50%〜91%、フェライト8.2%〜50%および残部が5%以下のセメンタイトからなり、
    前記フェライトに占める、仕上げ圧延後の冷却過程において650℃〜850℃で変態するフェライトの割合が20%以下であり、前記割合が、仕上圧延相当温度から冷却した際の熱膨張変位を計測し、(1)オーステナイトがフェライトに変態しない場合の近似直線および(2)オーステナイトが完全にフェライトに変態した場合の近似直線から熱膨張変位測定値の比率を計算して求められた値であり、
    フェライトの平均粒径が10μm以下であり、
    機械特性が、引張強さが780MPa〜980MPa未満であり、降伏比が85%以上であり、疲労限が400MPa以上である、熱延鋼板。
  2. 前記化学組成が、Nb:0.01%〜0.1%およびV:0.02%〜0.2%から選ばれた1種または2種を有する請求項1に記載の熱延鋼板。
  3. 前記化学組成が、Cr:0.01%〜0.6%およびMo:0.01%〜0.2%から選ばれた1種または2種を有する請求項1または請求項2に記載の熱延鋼板。
  4. 前記化学組成が、REM:0.0001%〜0.1%、Mg:0.0001%〜0.01%およびCa:0.0001%〜0.01%から選ばれた1種以上を有する請求項1〜請求項3のいずれかに記載の熱延鋼板。
  5. 下記の(A)〜(E)の工程を行う、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の熱延鋼板の製造方法。
    (A)鋼片を1100℃〜1300℃に加熱した後、その温度域で30分間以上保持する溶体化処理工程、
    (B)1000℃以上で行う粗圧延工程、
    (C)最終3パスの累積圧下率を30%以上かつ最終パス仕上げ温度を下記(1)式で規定されるAr点以上で圧延を完了する、熱間圧延工程、
    (D)15℃/秒以上の平均冷却速度で行う冷却工程、および
    (E)550℃〜650℃未満の温度域で行う巻取工程。
    Ar3(℃)=905-455[%C]-38[%Si]-62[%Mn]+472[%P] ・・・・・(1)
    ただし、(1)式において、[%C]、[%Si]、[%Mn]、[%P]はそれぞれの元素の含有量(質量%)を示す。
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