JP4967373B2 - 非調質高張力鋼板およびその製造方法 - Google Patents

非調質高張力鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、橋梁、建築物、建産機などに代表される溶接構造物の主要部材用として好適な、引張強さが590MPa以上の高張力鋼板に関し、とくに、溶接性、板厚方向材質の均一性、および切断加工性に優れた非調質高張力鋼板およびその製造方法に関する。なお、ここでいう「鋼板」とは、板厚12mm以上の厚鋼板をいうものとする。
従来から、制御圧延および/または加速冷却を利用して、高強度の厚鋼板が製造されてきた。しかし、制御圧延を利用した高強度化は、合金元素の添加を必要とすること、および、圧延能率が低下すること、などにより、溶接性の低下や、製造コストの高騰を招く、という問題があった。また、加速冷却を利用した高強度化は、鋼板表層部の硬化により、板厚方向材質の均一性が低下したり、また、例えば、ガス切断したような場合に、その断面性状が悪化したり、鋼板条切り後に歪みが発生したりする、などの問題があった。
このような問題に対し、例えば、特許文献1には、Nb、Vのうちの1種または2種を含有する鋼片を980℃以上の温度に加熱後、(Ar変態点−30℃)以上の温度で熱間圧延を終了し、その後、(Ar変態点−70℃)〜(Ar変態点−150℃)の温度域で2分間以上保持し、ついで、400℃以下の温度まで加速冷却する、高い降伏強度を有する鋼板の製造方法が記載されている。これにより、Nbおよび/またはVの析出強化と、加速冷却による強度向上効果とが利用でき、降伏強度410MPa(42kgf/mm)以上の高降伏強度を有する鋼板が製造できるとしている。
また、特許文献2には、C、Si、Mn、Al含有量を適正範囲に調整し、炭素当量Ceqが0.36%以下である鋼を、1050〜1200℃に加熱し、Ar〜900℃での圧下率が40%以上となる熱間圧延と、表面温度にして、(Ar−50℃)以上の温度から、(Ar−200℃)以下の温度まで加速冷却し、一時冷却を中断し、表面温度を650℃以上に復熱させ、ついで再び500〜650℃の温度域まで加速冷却する、板厚方向材質差の小さい高張力鋼板の製造方法が記載されている。
また、特許文献3には、C、Si、Mn、Ni、Cu、REM、さらにTi、Nbを適正量含有し、炭素当量Ceqが0.31〜0.39%以下である鋼片を、1000〜1100℃に加熱し、900℃以下の温度域での全圧下率が65%以上となり、700〜800℃で圧延を終了する熱間圧延と、引続き350〜500℃の温度域まで加速冷却を施す、溶接性にすぐれた高張力高靭性鋼板の製造方法が記載されている。特許文献3に記載された技術によれば、引張強さが60kgf/mm2(590MPa)以上の高強度を有し、溶接熱影響部を含めた低温靭性が優れた高張力鋼板の製造が可能になる、としている。
また、特許文献4には、C、Si、Mn、Al、Nを適正範囲内に調整し、さらにNbを含み、あるいはさらにCr、Mo、Cu、Ni、V、Ti、Caのうちの1種または2種以上を含有し、Pcmが0.20%以下、Ceqが0.42%以下である鋼を、加熱し、720℃以上で圧延を終了したのち、720℃以上Ar変態点以下の温度から400〜650℃の温度域まで、2℃/s以上の冷却速度で加速冷却する、溶接性、歪時効後の靭性に優れた60キロ級高張力鋼板の製造方法が記載されている。特許文献4に記載された技術によれば、加速冷却時に、旧オーステナイト粒界に膜状もしくは点列状のフェライトが生成され、実質的な粒界面積が増加するため、歪時効時に析出するセメンタイトが微細化し、歪時効後の靭性が向上するとしている。
特開平4−221015号公報 特開平11−279636号公報 特開昭63−161119号公報 特開2001−64728号公報
しかし、特許文献1に記載された技術では、熱間圧延後に2分間以上保持する、という特殊な処理を必要とし、生産能率が低下する、という問題があった。また、特許文献2に記載された技術は、引張強さが500〜550MPaの高張力鋼板を対象としており、この技術を利用して、引張強さが590MPa以上の高張力鋼板を製造することは難しい。また、特許文献3に記載された技術では、高価な合金元素を多量に添加する必要があり、製造コストの増大を招くとともに、冷却停止温度が500℃以下と低いため、ガス切断などによる鋼板条切り時に、歪が解放されて、条切り後の鋼板に曲がりなどが発生しやすい、という問題があった。また、特許文献4に記載された技術では、引張強さが590MPa以上の高張力鋼板を製造することは可能であるが、板厚方向材質差が大きい、という問題があった。
このように、特許文献1〜4に記載された技術は、引張強さが590MPa以上の高張力鋼板の製造方法として、実用的な手段とはいえない、という問題があった。
本発明は、上記した従来技術の問題を解決し、特殊な処理や、多量の合金元素の添加を必要とすることなく、引張強さが590MPa以上の高強度を有し、かつ、溶接性、板厚方向材質の均一性、および、切断加工性に優れた、非調質高張力鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。なお、ここで、板厚方向材質の均一性とは、例えば、表層部の硬さと、板厚方向中心部の硬さとの差ΔHVが、30以下の場合をいうものとする。
上記した目的を達成するために、発明者らは、とくに、まず、鋼板中心部で引張強さ:590MPa以上を確保し、さらに、それに加えて、板厚方向硬さの均一性を確保する方策について鋭意研究した。その結果、発明者らは、まず、鋼板中心部の強度確保の観点から、焼入れ性指数Hに着目した。そして、鋼組成を、Nb、Vを必須とし、焼入れ性指数Hが85以上であり、かつ、Pcmが0.22%以下である組成としたうえで、さら、熱間圧延後の冷却処理を、途中で一時中断して、鋼板表層の復熱を図り、しかる後に、再び冷却する、一次冷却処理と二次冷却処理とからなる、適正冷却速度の、二段階冷却処理とし、しかも、二次冷却処理を、600℃以上で冷却停止する処理とすることに想到した。これにより、中心部がベイナイト相を主体する組織となり、引張強さ590MPa以上を確保でき、かつ、表層部に生成したベイナイト相が焼戻されて軟化することで、板厚方向硬さがほぼ均一となり、結果的に、鋼板の板厚方向全体として、引張強さ590MPa以上を確保でき、溶接性にも優れる厚鋼板を、非調質で製造できることを見出した。
また、二次冷却処理の冷却停止温度を600℃以上とすることにより、鋼板内の温度偏差がなくなり、ガス切断などによる条切り後の曲がりなどの発生を抑制でき、切断加工性にも優れた鋼板となる、との知見も得た。また、VとNbとを複合含有した組成とすることにより、基地(マトリクス)の強化と析出強化とを効果的に活用することができ、冷却時に600℃以上の温度で冷却を停止しても、安定して、引張強さ590MPa以上を有する高強度鋼板を得られることを見出した。
本発明は、上記した知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
(1)質量%で、C:0.06〜0.12%、Si:0.10〜0.50%、Mn:0.5〜2.0%、P:0.020%以下、S:0.010%以下、Nb:0.01〜0.05%、V:0.01〜0.10%を含み、かつ、Nb、Vを、Nb+Vが0.02〜0.12%を満足するように含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつ、次(1)式
H=C×(1+0.5Si)×(1+3Mn)×(1+0.3Cu)×(1+0.8Ni)×(1+3Cr)×(1+2Mo)×(1+5Nb)×(1+2.5V)×(1+200B)×100 ……(1)
(ここで、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、Nb、V、B:各元素の含有量(質量%))
で定義される焼入性指数Hが85以上で、次(2)式
Pcm=C+Si/30+(Mn+Cu+Cr)/20+Mo/15+Ni/60+V/10+5B ……(2)
(ここで、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、V、B:各元素の含有量(質量%))
で定義される溶接割れ感受性指数Pcmが0.22%以下である組成を有する鋼片を、1050〜1200℃に加熱し、圧延して鋼板とする熱間圧延と、該熱間圧延終了後、該鋼板の表面温度にして、(Ar変態点−50℃)以上の温度域から、板厚方向平均冷却速度12℃/s以上で、該鋼板の表面温度にして、(Ar変態点−300℃)以下の温度域まで冷却する、一次冷却処理と、該一次冷却処理後、冷却を中断し、鋼板の表面温度を650℃以上に復熱させる復熱処理と、該復熱処理後、板厚方向平均冷却速度12℃/s以上で、鋼板の板厚方向平均温度にして、600〜670℃の温度域まで冷却する、二次冷却処理とを順次施すこと、を特徴とする、引張強さ590MPa以上を有する非調質高張力鋼板の製造方法。
(2)(1)において、前記組成に加えて、さらに、質量%で、Cu:1%以下、Ni:2%以下、Cr:1%以下、Mo:0.2%以下、Ti:0.1%以下、B:0.005%以下、のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成であることを特徴とする非調質高張力鋼板の製造方法。
(3)質量%で、C:0.06〜0.12%、Si:0.10〜0.50%、Mn:0.5〜2.0%、P:0.020%以下、S:0.010%以下、Nb:0.01〜0.05%、V:0.01〜0.10%を含み、かつ、Nb、Vを、Nb+Vが0.02〜0.12%を満足するように含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつ、次(1)式
H=C×(1+0.5Si)×(1+3Mn)×(1+0.3Cu)×(1+0.8Ni)×(1+3Cr)×(1+2Mo)×(1+5Nb)×(1+2.5V)×(1+200B)×100 ……(1)
(ここで、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、Nb、V、B:各元素の含有量(質量%))
で定義される焼入性指数Hが85以上で、次(2)式
Pcm=C+Si/30+(Mn+Cu+Cr)/20+Mo/15+Ni/60+V/10+5B ……(2)
(ここで、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、V、B:各元素の含有量(質量%))
で定義される溶接割れ感受性指数Pcmが0.22%以下である組成と、表層部が、焼戻ベイナイト相からなり、中心部が、30体積%以下のフェライト相を含むベイナイト相を主体とする組織とを有し、表層部の硬さと、板厚方向中心部の硬さとの差ΔHVが、30以下であることを特徴とする引張強さが590MPa以上の非調質高張力鋼板。
(4)(3)において、前記組成に加えて、さらに、質量%で、Cu:1%以下、Ni:2%以下、Cr:1%以下、Mo:0.2%以下、Ti:0.1%以下、B:0.005%以下、のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成であることを特徴とする非調質高張力鋼板。
本発明によれば、溶接性、板厚方向硬さの均一性、および、切断加工性に優れ、かつ、引張強さが590MPa以上の高強度を有する、非調質高張力鋼板を、特殊な処理や、多量の合金元素の添加を必要とすることなく製造でき、産業上格段の効果を奏する。また、本発明によれば、橋梁、建築物、建産機などの溶接構造物の主要部材として好適な高張力鋼板を、安価に提供できるという効果もある。
まず、本発明で使用する鋼片の組成規定理由について説明する。以下、とくにことわらない限り、質量%は、単に%で記す。
C:0.06〜0.12%
Cは、鋼の強度を向上する元素であり、本発明では、所望の強度を確保するために、0.06%以上の含有を必要とする。一方、0.12%を超える含有は、溶接性を低下させる。このため、Cは、0.06〜0.12%の範囲に規定した。
Si:0.10〜0.50%
Siは、脱酸剤として有効に作用するとともに、鋼に固溶して強度向上に寄与する元素である。本発明では、高強度化のために、0.10%以上の含有を必要とする。一方、0.50%を超える含有は、溶接性、靭性を低下させる。このため、Siは、0.10〜0.50%の範囲に規定した。
Mn:0.5〜2.0%
Mnは、安価に焼入れ性を向上させ、強度を高める作用を有するとともに、靭性向上にも寄与する元素である。このような効果を得るためには、0.5%以上の含有を必要とする。一方、2.0%を超える含有は、溶接性の低下を招く。このため、Mnは、0.5〜2.0%の範囲に規定した。
P:0.020%以下
Pは、不可避的不純物として混入するが、鋼の靭性を低下させるため、できるだけ低減するのが好ましい。しかし、過度の低減は、精錬コストを高騰させるため、許容できる範囲として、Pは、0.020%以下に規定した。
S:0.010%以下
Sは、不可避的不純物として混入するが、多量に含有すると、鋼の靭性を低下させるため、極力低減するのが好ましい。しかし、過度の低減は、精錬コストを高騰させるため、許容できる範囲として、Sは、0.010%以下に規定した。
Nb:0.01〜0.05%
Nb は、基地(マトリクス)の強化ならびに析出強化を通じて鋼を高強度化する作用を有し、本発明において非常に重要な元素である。このような効果を発揮させるには、0.01%以上の含有を必要とする。一方、0.05%を超える含有は、靭性を低下させる。このため、Nbは、0.01〜0.05%の範囲に規定した。
V:0.01〜0.10%
Vは、Nbと同様に、基地(マトリクス)の強化ならびに析出強化を通じて鋼を高強度化する作用を有し、本発明において重要な元素である。このような効果を発揮させるには、0.01%以上の含有を必要とする。一方、0.10%を超える含有は、溶接性および靭性を低下させる。このため、Vは、0.01〜0.10%に規定した。
Nb+V:0.02〜0.12%
Nb、Vは、冷却過程において、セルフテンパリングにより複合析出し、鋼を高強度化する。このような効果は、Nb、Vの合計量Nb+Vにして、0.02%以上の含有を必要とする。一方、Nb+Vにして、0.12%を超える含有は、溶接性および靭性を低下させる。このため、Nb+V量を、0.02〜0.12%の範囲に規定した。
上記した成分が基本組成であるが、この基本組成に加えて、さらに、Cu:1%以下、Ni:2%以下、Cr:1%以下、Mo:0.2%以下、Ti:0.1%以下、B:0.005%以下、のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成としてもよい。
Cu、Ni、Cr、Mo、Ti、Bは、いずれも、鋼の高強度化に寄与する元素であり、必要に応じ、選択して含有するようにしてもよい。
Cuは、鋼中に固溶して、鋼を高強度化するとともに、耐候性を向上させる作用を有する元素であり、必要に応じ、含有するようにしてもよい。このような効果を得るためには、0.2%以上含有するのが好ましいが、1%を超える含有は、溶接性を低下させる。このため、Cuは、1%以下に限定するのが好ましい。
Niは、鋼の高強度化に寄与するとともに、低温靭性を向上させ、さらに、Cuを含有した場合に生ずる熱間脆性の改善に有効に寄与する元素であり、必要に応じ、含有するようにしてもよい。このような効果を得るためには、0.1%以上含有するのが好ましいが、2%を超える含有は、溶接性を低下させるうえ、材料コストの高騰に繋がる。このため、Niは、2%以下に限定するのが好ましい。
Crは、鋼の高強度化に寄与するとともに、耐候性をも向上させる元素であり、必要に応じ、含有するようにしてもよい。このような効果を得るためには、0.1%以上含有するのが好ましいが、1%を超える含有は、溶接性および靭性を低下させる。このため、Crは、1%以下に限定するのが好ましい。
Moは、鋼の高強度化に寄与する元素であり、必要に応じ、含有するようにしてもよい。このような効果を得るためには、0.02%以上含有するのが好ましいが、0.2%を超える含有は、例えば、ガス切断したような場合に、その断面性状が悪化する。このため、Moは、0.2%以下に限定するのが好ましい。
Tiは、鋼の高強度化に寄与するとともに、溶接熱影響部の靭性の改善に有効に寄与する元素であり、必要に応じ、含有するようにしてもよい。このような効果を得るためには、0.005%以上含有するのが好ましいが、0.1%を超える含有は、材料コストの高騰を招く。このため、Tiは、0.1%以下に限定するのが好ましい。
Bは、焼入れ性向上を介して高強度化に寄与する元素であり、必要に応じ、含有するようにしてもよい。このような効果を得るためには、0.0005%以上含有するのが好ましいが、0.005%を超える含有は、溶接性を低下させる。このため、Bは、0.005%以下に限定するのが好ましい。
上記した成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物である。
なお、本発明の作用効果を損なわない限り、他の微量元素を含有するようにしても、何ら問題はない。
本発明では、上記した成分範囲内でかつ、焼入性指数Hが85以上、溶接割れ感受性指数Pcmが0.22%以下を満足するような組成に各成分を調整するものとする。焼入性指数Hは、次(1)式
H=C×(1+0.5Si) ×(1+3Mn) ×(1+0.3Cu) ×(1+0.8Ni) ×(1+3Cr) ×(1+2Mo)×(1+5Nb) ×(1+2.5V) ×(1+200B) ×100 ……(1)
(ここで、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、Nb、V、B:各元素の含有量(質量%))
で定義される。また、溶接割れ感受性指数Pcmは、次(2)式
Pcm=C+Si/30+(Mn+Cu+Cr)/20+Mo/15+Ni/60+V/10+5B ……(2)
(ここで、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、V、B:各元素の含有量(質量%))
で定義される。なお、(1)、(2)式の計算に際しては、含有しない元素は零として計算するものとする。
本発明では、引張強さ:590MPa以上を確保できるような、焼入性を確保できる組成に、製鋼段階までに、各成分を調整する。すなわち、(1)式で定義される焼入性指数Hが85以上を満足する組成となるよう調整する。焼入性指数Hが85未満では、焼入れ性が不足し、熱間圧延後に、本発明所定の、二段階冷却処理を施しても、所望の強度を確保できなくなる。
また、本発明では、(2)式で定義される溶接割れ感受性指数Pcmが、0.22%以下となるような組成に、製鋼段階までに、各成分を調整する。Pcmが0.22%を超えると、耐溶接部低温割れ性が低下し、溶接施工時に予熱を必要とするなど、溶接施工性が低下する。
なお、本発明において、各成分の調整は、製鋼段階までに、常用の溶製方法で溶製することで行えばよく、また、鋼片は、連続鋳造法、造塊−分塊法などの常用の方法で製造すればよく、製造方法は、とくに限定されるものではない。
本発明では、上記した組成を有する鋼片に、熱間圧延を施して鋼板とする。
熱間圧延における加熱温度は、1050〜1200℃の範囲の温度とする。加熱温度は、オーステナイト結晶粒の粗大化を抑制するため、1200℃以下とする。一方、1050℃未満では、変形抵抗が増大し、圧延能率が低下する。また、加熱温度が1050℃未満では、Nbが固溶しないため、所望のNbの効果が発揮できなくなる。このため、加熱温度は、1050〜1200℃の範囲とした。
圧延条件は、本発明では、とくに限定する必要はないが、熱間圧延の終了温度は、熱間圧延後の冷却開始温度との関係で、表面温度にして、(Ar変態点−50℃)以上の温度とする。なお、Ar変態点は、例えば次(3)式
Ar(℃)= 910−310C−80Mn−20Cu−15Cr−55Ni−80Mo ……(3)
(ここで、C、Mn、Cu、Cr、Ni、Mo:各元素の含有量(質量%))
にて計算できる。
熱間圧延終了後、鋼板に、途中復熱処理を含む、一次冷却処理と、二次冷却処理とからなる、二段階冷却処理を施す。
まず、一次冷却処理について説明する。
一次冷却処理は、鋼板の表面温度にして、(Ar変態点−50℃)以上の温度域から冷却を開始する。冷却開始温度がAr変態点を50℃超、下回ると、表層にフェライト相が著しく生成し、所望の強度が確保できなくなる。冷却は、鋼板の板厚方向平均で、12℃/s以上で行う。板厚方向平均冷却速度が12℃/s未満では、冷却速度が遅く、鋼板が厚くなるほど、板厚中心部まで冷却効果が及びにくくなって、フェライト相の生成が著しくなり、板厚中心部を、ベイナイト相を主体とする組織とすることができず、所望の強度を確保できなくなる。
一次冷却処理では、鋼板の表面温度にして、(Ar変態点−300℃)以下の温度域まで冷却し、冷却を停止(一時中断)する。12℃/s以上の板厚方向平均冷却速度で冷却した場合、冷却停止温度が、表面温度でにして、(Ar変態点−300℃)を超える温度では、表層において、ベイナイト変態が十分に進展しないため、後述する後熱処理によるベイナイト相のテンパー効果が得られず、表層部の軟化が不十分となる。
ついで、冷却を一時中断し、鋼板の表面温度を650℃以上に復熱させる復熱処理を行う。冷却を一時中断すると、内部の熱により、鋼板の表層部が復熱する。この復熱処理は、表層部に生成したベイナイト相をテンパー効果により軟化させるため、鋼板の表面温度にして、650℃以上に複熱させるようにして行う。復熱により到達する表面温度が650℃未満では、顕著なテンパー効果が期待できず、軟化が不十分となる。
復熱処理後、ついで二次冷却処理を施す。
二次冷却処理は、鋼板の板厚方向平均で、12℃/s以上の冷却速度で、鋼板の板厚方向平均温度にして、600〜670℃の温度域まで冷却して停止し、その後、放冷する処理とする。なお、ここでいう「板厚方向平均温度」とは、鋼板表面から板厚中央部にかけての平均温度を意味し、差分法などのシミュレーションにより求められる。
二次冷却処理における板厚方向平均冷却速度が12℃/s未満では、冷却速度が遅く、鋼板が厚くなるほど、フェライト相の生成が著しくなるため、板厚中心部を、ベイナイト相を主体する組織とすることができず、所望の強度を確保することが難しくなる。
また、二次冷却処理の冷却停止温度が670℃を超えると、その後の冷却(放冷)でフェライト変態が生じ、所望の組織を形成することができなくなる。あるいは、セルフテンパリングによるNb、Vの析出強化が期待しにくくなり、所望の強度を確保することが難しくなる。
また、二次冷却処理における冷却停止温度が600℃未満では、所望の強度確保は容易になるものの、鋼板内部の温度偏差が大きくなり、ガス切断などによる条切り後の曲がりなどが発生しやすくなり、切断加工性が低下する。
なお、本発明で利用する冷却装置は、水量密度が適宜調整可能な従来公知の装置であれば、いかなるものも使用することができ、とくに限定されるものではない。
以上が、本発明の非調質厚鋼板の製造方法であるが、本発明の製造方法は、表層部の硬化を抑制しつつ、高強度化を図れる作用を、最大限に活用した方法であり、この製造方法により得られる鋼板は、上記した組成を有し、表層部が、焼戻ベイナイト相からなり、中心部が、15体積%以下のフェライト相を含むベイナイト相を主体とする組織を有する。
なお、表層部とは、鋼板の表面から板厚方向に、板厚の15%までの範囲を、中心部とは、板厚方向で1/2t±2mmの範囲をいうものとする。また、ベイナイト相を主体とする組織とは、50体積%以上のベイナイト相を含む組織をいい、ベイナイト相以外は、30体積%以下のフェライト相を含んでもよい。なお、ベイナイト相とは、ベイニティックフェライトをも含むものとする。
表層部は、一次冷却処理により生成し、復熱処理により、テンパー(焼戻)された、焼戻ベイナイト相であり、中心部は、一次冷却処理および二次冷却処理により生成した、ベイナイト相を主体とする組織である。ベイナイト相を主体とする組織では、30体積%以下のフェライト相を含むが、フェライト相が30体積%を超えて多くなると、所望の強度を確保しにくくなる。なお、中心部のベイナイト相は、二次冷却停止後の600℃以上の温度からの放冷により、セルフテンパリングを受けたものとなっている。
表層部および中心部が上記した組織となることにより、引張強さ:590MPa以上を有し、かつ板厚方向硬さの均一性に優れた鋼板となる。
以下、実施例に基づいて、本発明をさらに詳細に説明する。
表1に示す組成の鋼片(肉厚:250mm)を、表2に示す温度に加熱したのち、表2に示す温度で圧延を終了する熱間圧延を施して、鋼板(板厚:12〜50mm)とし、熱間圧延終了後、該鋼板に、表2に示す条件で、途中復熱処理を含む一次冷却処理および二次冷却処理の二段階冷却処理を施した。得られた鋼板について、組織、引張特性、靭性、および板厚方向硬さを調査した。なお、調査方法は次の通りとした。
(1)組織
得られた鋼板から試験片を採取し、圧延方向に直交する断面で、表層部(表面下1mm位置)、板厚の1/2位置を含むように研磨し、ナイタール腐食して、光学顕微鏡または走査型電子顕微鏡を用いて組織を観察した。各試験片について、各5視野(倍率:400倍)以上観察し、画像解析装置を用いて、主相および第二相の組織分率(体積%)を求めた。
(2)引張特性
得られた鋼板から、JIS5号試験片を採取し、JIS Z 2241の規定に準拠して、引張試験を行い、引張特性(降伏強さYS、引張強さTS)を調査した。
(3)靭性
得られた鋼板の1/4板厚位置から、JIS Z 2202の規定に準拠して、Vノッチ試験片を採取し、JIS Z 2242の規定に準拠して、シャルピー衝撃試験を行い、破面遷移温度vTrs(℃)を求めた。
(4)板厚方向硬さ
得られた鋼板から硬さ試験片を採取し、JIS Z 2244の規定に準拠して、ビッカース硬度計(荷重:98N)を用いて、板厚方向各位置の硬さHVを測定し、表層部(表面下1mm位置)と板厚の1/2位置との硬さの差を計算して求めた。
得られた結果を表3に示す。
Figure 0004967373
Figure 0004967373
Figure 0004967373
本発明例はいずれも、引張強さ590MPa以上の高強度を有し、しかも優れた靭性を有し、表層部と中心部の硬度差も8〜26HVと小さく、板厚方向硬さの均一性に優れた厚鋼板となっている。一方、本発明範囲を外れる比較例は、強度が低いか、表層部と中心部の硬度差が大きくて、板厚方向硬さの均一性が十分でなくなっている。鋼板No.9〜16(比較例)は、組成が本発明の範囲を外れるため、殆どが、所望の引張強さが得られていない。また、鋼板No.13(比較例)は、一次冷却処理の冷却速度が本発明範囲を低く外れるため、また、鋼板No.15(比較例)は、二次冷却処理の冷却停止温度が本発明範囲を高く外れるため、また、鋼板No.16(比較例)は、一次冷却処理の冷却開始温度が本発明範囲を低く外れるため、所望の引張強さが得られていない。また、鋼板No.14(比較例)は、一次冷却処理の冷却停止温度が本発明範囲を高い側に外れるため、表層部が硬く、板厚方向硬さの均一性が十分でなくなっている。

Claims (4)

  1. 質量%で、
    C:0.06〜0.12%、Si:0.10〜0.50%、
    Mn:0.5〜2.0%、P:0.020%以下、
    S:0.010%以下、Nb:0.01〜0.05%、
    V:0.01〜0.10%
    を含み、かつ、Nb、Vを、Nb+Vが0.02〜0.12%を満足するように含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつ、下記(1)式で定義される焼入性指数Hが85以上で、下記(2)式で定義される溶接割れ感受性指数Pcmが0.22%以下である組成を有する鋼片を、1050〜1200℃に加熱し、圧延して鋼板とする熱間圧延と、
    該熱間圧延終了後、該鋼板の表面温度にして、(Ar変態点−50℃)以上の温度域から、板厚方向平均冷却速度12℃/s以上で、該鋼板の表面温度にして、(Ar変態点−300℃)以下の温度域まで冷却する、一次冷却処理と、
    該一次冷却処理後、冷却を中断し、鋼板の表面温度を650℃以上に復熱させる復熱処理と、
    該復熱処理後、板厚方向平均冷却速度12℃/s以上で、鋼板の板厚方向平均温度にして、600〜670℃の温度域まで冷却する、二次冷却処理と、
    を順次施すことを特徴とする、引張強さ590MPa以上を有する非調質高張力鋼板の製造方法。

    H=C×(1+0.5Si)×(1+3Mn)×(1+0.3Cu)×(1+0.8Ni)×(1+3Cr)×(1+2Mo)×(1+5Nb)×(1+2.5V)×(1+200B)×100 ……(1)
    Pcm=C+Si/30+(Mn+Cu+Cr)/20+Mo/15+Ni/60+V/10+5B ……(2)
    ここで、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、Nb、V、B:各元素の含有量(質量%)
  2. 前記組成に加えて、さらに、質量%で、Cu:1%以下、Ni:2%以下、Cr:1%以下、Mo:0.2%以下、Ti:0.1%以下、B:0.005%以下、のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成であることを特徴とする請求項1に記載の非調質高張力鋼板の製造方法。
  3. 質量%で、
    C:0.06〜0.12%、Si:0.10〜0.50%、
    Mn:0.5〜2.0%、P:0.020%以下、
    S:0.010%以下、Nb:0.01〜0.05%、
    V:0.01〜0.10%
    を含み、かつ、Nb、Vを、Nb+Vが0.02〜0.12%を満足するように含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつ、下記(1)式で定義される焼入性指数Hが85以上で、下記(2)式で定義される溶接割れ感受性指数Pcmが0.22%以下である組成と、表層部が、焼戻ベイナイト相からなり、中心部が、30体積%以下のフェライト相を含むベイナイト相を主体とする組織とを有し、表層部の硬さと、板厚方向中心部の硬さとの差ΔHVが、30以下であることを特徴とする引張強さが590MPa以上の非調質高張力鋼板。

    H=C×(1+0.5Si)×(1+3Mn)×(1+0.3Cu)×(1+0.8Ni)×(1+3Cr)×(1+2Mo)×(1+5Nb)×(1+2.5V)×(1+200B)×100 ……(1)
    Pcm=C+Si/30+(Mn+Cu+Cr)/20+Mo/15+Ni/60+V/10+5B ……(2)
    ここで、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、Nb、V、B:各元素の含有量(質量%)
  4. 前記組成に加えて、さらに、質量%で、Cu:1%以下、Ni:2%以下、Cr:1%以下、Mo:0.2%以下、Ti:0.1%以下、B:0.005%以下、のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成であることを特徴とする請求項3に記載の非調質高張力鋼板。
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