JP5869531B2 - 建物外壁の開口部構造及び建物外壁の開口部構造の熱負荷の低減方法 - Google Patents

建物外壁の開口部構造及び建物外壁の開口部構造の熱負荷の低減方法 Download PDF

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本発明は、建物外壁の開口部構造及びその使用方法に関する。
近年、建物外壁の開口部に設けられたガラスと、このガラスの内側に設けられた日射を遮蔽するブラインドと、このブラインドの内側に設けられたガラスとを備えたエアフローウインドウやダブルスキンが採用されている。エアフローウインドウ及びダブルスキンは、外側のガラスと内側のガラスとの間に形成される空間に空気を流動させて、熱負荷を低減するシステムである。
しかし、エアフローウインドウ及びダブルスキンは、外側のガラスと内側のガラスとの間で気密空間を形成するので、コストが高いなどの問題を有している。そこで、内側にガラスを設けない構造として、例えば、特開平7−18959号公報(特許文献1)及び特許第2662755号公報(特許文献2)などの技術が考えられている。
特許文献1には、窓ガラスの内側に、複数のスラットで構成するブラインドを設置し、このブラインドの室内側の端部に透視性を有するスクリーンを貼着したことを特徴とする日射遮蔽装置が開示されている。特許文献2には、窓ガラスの内側に、不透明な繊維で織られた日射遮蔽用の不透明なロールスクリーンと、内側に低放射フィルムを貼設した透明なロールスクリーンとを相互間に通風間隔を存して並設し、かつ、これらロールスクリーンは個別に昇降自在としたことを特徴とする日射遮蔽装置が開示されている。
特開平7−18959号公報 特許第2662755号公報
しかしながら、上記特許文献1及び2においては、ブラインドまたはロールスクリーンの巻上装置がガラス上の天井部に設けられており、ブラインドまたはロールスクリーンは下から上に巻き上げられるため、ブラインドまたはロールスクリーンで日射を遮蔽すると、建物内部に日射を取り込むことができない。このため、上記特許文献1及び2の日射遮蔽装置による熱負荷の低減は十分でない。
本発明は、上記問題点に鑑み、熱負荷を低減できる建物外壁の開口部構造及びその使用方法を提供することである。
本発明の建物外壁の開口部構造は、建物外壁の開口部の下部を遮蔽する第1の窓と、開口部の上部を遮蔽し、かつ開閉可能な第2の窓とを有する窓と、この窓の内側に配置され、かつ上端縁と下端縁とを有し、上端縁が上下方向に変位可能なように設けられた窓遮蔽部材とを備えている。
上記建物外壁の開口部構造において好ましくは、第1の窓の下方に配置され、かつ建物内部からの空気を吸引する吸気部と、第2の窓の上方に配置され、かつ建物内部及び建物外部の少なくとも一方へ空気を排出する排気部とをさらに備えている。
上記建物外壁の開口部構造において好ましくは、窓遮蔽部材は、下から上に向けて窓に近づくように傾斜している。
上記建物外壁の開口部構造において好ましくは、窓の上方に配置された庇をさらに備えている。
本発明の建物外壁の開口部構造の使用方法は、第2の窓を閉じ、かつ第1の窓に対向する空間を遮蔽するとともに第2の窓に対向する空間が開口するように窓遮蔽部材の上端縁を位置させる工程と、第2の窓を開け、かつ第1の窓に対向する空間を遮蔽するとともに第2の窓に対向する空間が開口するように窓遮蔽部材の上端縁を位置させる工程とを備えている。
以上説明したように、本発明は、熱負荷を低減できる建物外壁の開口部構造及びその使用方法を提供することができる。
本発明の実施の形態1における建物外壁の開口部構造を概略的に示す断面図であり、夏期に使用している状態を示す。 本発明の実施の形態1における建物外壁の開口部構造を構成する窓遮蔽部材の上端部を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1における建物外壁の開口部構造を概略的に示す断面図であり、夏期に使用している別の状態を示す。 本発明の実施の形態1における建物外壁の開口部構造を概略的に示す断面図であり、夏期に使用しているさらに別の状態を示す。 本発明の実施の形態1における窓遮蔽部材を開口させたときの効果を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態1における建物外壁の開口部構造を概略的に示す断面図であり、中間期に使用している状態を示す。 本発明の実施の形態1における建物外壁の開口部構造を概略的に示す断面図であり、冬期に使用している状態を示す。 本発明の実施の形態2における建物外壁の開口部構造を概略的に示す断面図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付しその説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1〜図7を参照して、本発明の一実施の形態である建物外壁の開口部構造10を説明する。
図1に示すように、建物外壁の開口部構造10は、窓11と、窓遮蔽部材15と、吸気部16と、排気部17と、ファン18と、庇19とを備えている。窓遮蔽部材15は、窓11の内側に配置されている。吸気部16は、窓11の下方に配置されている。排気部17は、窓11の上方に配置されている。ファン18は、吸気部16及び排気部17に配置されている。庇19は、窓11の上方に配置されている。
窓11は、建物外壁101の開口部102全体を遮蔽し、建物外壁101の開口部102の下部を遮蔽する第1の窓12と、開口部102の上部を遮蔽する第2の窓13とを有している。本実施の形態では、窓11は第1及び第2の窓12、13からなり、第1の窓12上に第2の窓13が設けられている。
第1及び第2の窓12、13は、例えば、窓枠と、窓枠に取り付けられたガラスとを含む。ガラスは透明であり、日射を取り込むことができる。
第1の窓12は、閉じた窓であり、例えば、開閉することのできないFIX窓を用いてもよく、開閉可能な窓を用いてもよい。第2の窓13は、開閉可能な窓であり、例えば、排煙窓、外倒し窓などを用いることができる。また、窓11を引違い窓とし、第1の窓12と第2の窓13とをそれぞれ異なるレールに嵌め、第2の窓13を滑らせることで開閉可能にしてもよい。
窓遮蔽部材15は、窓11の内側に沿って配置され、窓11と、建物内部の室内とを遮蔽する。窓遮蔽部材15は、窓11との間に空気が流動する流路(以下、「空気層14」とも言う)を形成する。
窓遮蔽部材15は、上端縁15Aと、この上端縁15Aと反対側の下端縁15Bとを有し、上端縁15Aが上下方向に変位可能なように設けられている。つまり、窓遮蔽部材15は、上方から開口するように構成されている。このため、窓遮蔽部材15は上からの開口面積(開口度合)を任意に調整することができる。
ここで、上端縁15Aとは、図2に示すように、窓遮蔽部材15において最も上の位置である。言い換えると、上端縁15Aとは、図1に示すように建物の室内側から窓遮蔽部材15を見たときに、窓遮蔽部材15の最も高い位置である。なお、窓遮蔽部材15の上端縁15Aは、図2に示すように上端と一致していなくてもよく、上端と一致していてもよい。
窓遮蔽部材15の上端縁15Aの最大高さは特に限定されないが、図1に示すように第1の窓12の上端縁または第2の窓13の下端縁と略同じ高さであってもよく、図3に示すように第2の窓13の上端縁と略同じ高さであってもよい。また、窓遮蔽部材15の上端縁15Aは、排気部17内まで延在可能としてもよい(図示せず)。
一方、窓遮蔽部材15の下端縁15Bは、固定されていることが好ましく、例えば、図1及び図3に示すように第1の窓12の下端縁と略同じ高さである。
窓遮蔽部材15は、下から上に向けて窓11に近づくように傾斜している。つまり、窓遮蔽部材15と窓11との間に形成される空気の流路である空気層14は、下から上に向けて狭くなる。
窓遮蔽部材15は、例えば、ブラインド、ロールスクリーン、カーテンなどを用いることができる。窓遮蔽部材15は、日射を遮蔽する材質であることが好ましく、日射反射率の高い材質であることがより好ましい。また、窓遮蔽部材15は、第1の窓12に対向する位置に配置される窓遮蔽部材15の日射反射率が、第2の窓13に対向する位置に配置される窓遮蔽部材15の日射反射率よりも高くなるような材質であってもよい。
窓遮蔽部材15の上端縁15Aを上下方向に変位可能にするために、例えば、窓遮蔽部材15の上端縁15Aを支持するための支持部材と、窓遮蔽部材15を巻き取るための巻取部材とが配置されている。支持部材は、例えば開口部102の両側部にレール状で設けられ、窓遮蔽部材15の上端縁15Aの幅方向両端部がこの支持部材の中を通って上下方向に可変し自由な位置で調節できる。このとき窓遮蔽部材15も両端はレール状の支持部材で支持されてもよく支持されなくてもよい。巻取部材は、例えば窓遮蔽部材15の下端縁15B下に設けられる。また、窓遮蔽部材15が下から上に向けて窓11に近づくように傾斜するためには、例えば、このレール状の支持部材を下から上に向けて窓11に近づくように傾斜するように配置する。
吸気部16は、第1の窓12の下方(第1の窓12の下部または第1の窓12よりも下)に配置され、建物内部からの空気を吸引し、窓11と窓遮蔽部材15との間に形成される空間である空気層14に空気を流す。本実施の形態では、吸気部16は、第1の窓12下の壁内部に設けられ、窓11と窓遮蔽部材15との間に形成される空間と、建物内部との空間とを連結している。なお、吸気部16は、第1の窓12よりも下の壁に設けられる図1の配置に特に限定されず、例えば、窓遮蔽部材15の下部に設けられた開口であってもよく、窓遮蔽部材15の下端縁15Bと壁との間に設けられた開口であってもよい。
排気部17は、第2の窓13の上方(第2の窓13の上部または第2の窓13よりも上)に配置され、建物内部及び建物外部の少なくとも一方へ空気を排出する。排気部17が建物外部に空気を排出する場合には、排気部17は例えば天井部に設けられる。本実施の形態では、排気部17は第2の窓13の上に設けられ、かつその入口が空気層14の直上である。
なお、排気部17は、吸気部16から吸引されて窓11に沿って上昇した空気を建物内部及び建物外部の少なくとも一方へ排出する構成であれば、第2の窓13上の壁に設けられる配置に特に限定されない。つまり、排気部17は、空気層14を上昇する空気を建物内部及び建物外部の少なくとも一方へ排出するためのものであり、例えば、窓遮蔽部材15の上部に設けられた開口であってもよく、図4に示すように、第2の窓13を排気部としてもよい。後者の場合、第1及び第2の窓12、13に対向する空間を遮蔽するように窓遮蔽部材15の上端縁15Aを位置させ、かつ第2の窓13を開けることで、窓遮蔽部材15で開口部102を遮蔽するとともに、空気層14内の空気を建物外部に排出できる。
この吸気部16及び排気部17には、空気流動機構としてのファン18がそれぞれ設けられている。ファン18は、例えば電動式で、回転可能である。本実施の形態では、ファン18は、吸気部16及び排気部17に設けられているが、吸気部16及び排気部17の少なくとも一方に設けられていてもよく、省略されてもよい。なお、吸気部16及び排気部17にファン18が設けられていない場合であっても、空気層14内の空気が日射熱により建物内部の空気よりも高温になると、煙突効果により吸気部16から排気部17に向けて空気層14内を空気が移動する。
庇19は、第2の窓13の上方に配置されている。庇19が配置されていない場合には、日射遮断機能及び採光機能を季節等に応じて持たせる観点から、第2の窓13に遮熱フィルム、遮光フィルムなどを形成してもよい。この場合、庇19と同様の効果を有する。
続いて、本実施の形態における建物外壁の開口部構造10の使用方法について説明する。
夏期には、図1に示すように、第2の窓13を閉じ、かつ第1の窓12に対向する空間を遮蔽するとともに第2の窓13に対向する空間が開口するように窓遮蔽部材15の上端縁15Aを位置させる。本実施の形態では、第1の窓12と第2の窓13との境界と、窓遮蔽部材15の上端縁15Aとが同じ高さになるように、上端縁15Aを位置させているので、第1の窓12全体が窓遮蔽部材15で遮蔽され、第2の窓13全体が窓遮蔽部材15で遮蔽されていない。なお、この工程において、窓遮蔽部材15の上端縁15Aは、第1の窓12の上部に位置させてもよく、第2の窓13の下部に位置させてもよい。
夏期には、空気層14に滞留している空気は、日射熱のため、窓遮蔽部材15の内側の空気よりも温度が高いので、空気層14に滞留している空気は煙突効果により上昇する。このため、図1の矢印Aに示すように、窓遮蔽部材15の内側の空気が吸気部16から吸引され、この空気が空気層14に供給され、空気層14を上昇した空気が排気部17から排出される。このとき、吸気部16及び排気部17に設けられたファン18の少なくとも一方を起動すると、空気層14内の空気の流動を促進できるので、煙突効果と相乗して、空気層14の通気量が増加し、排熱量を増やすことができる。このように、空気層14内の高い熱量を有する空気を排気部17に送り出すことができるので、開口部102の熱負荷を低減することができる。
また、窓遮蔽部材15が第1の窓12に対向する空間を遮蔽しているので、窓遮蔽部材15が日射を遮蔽する機能を有している場合には、日射を遮蔽することができる。庇19が配置されている場合または第2の窓に遮熱フィルム、遮光フィルムが形成されている場合には、日射をさらに遮蔽できる。
また、第2の窓13に対向する空間が開口するように窓遮蔽部材15の上端縁15Aを位置させているので、窓遮蔽部材15が第2の窓13に対向する空間を遮断しないため、窓遮蔽部材15の上端縁15A上の開口から建物内部に日射による明るさを取り込むことができる。このため、建物内部の照度を上げることができるので、照明エネルギーを低減することができる。
ここで、第2の窓13に対向する空間が開口するように窓遮蔽部材15の上端縁15Aを位置させても、空気層14の空気は窓11に沿って流れるという知見を本発明者が得たので、上述した熱負荷の低減と明るさの取り込みとが可能となる図1の構造を見出した。具体的には、図5に示すように、単板201とブラインド202とを準備し、ブラインド202の上端縁と排気部204の下端との開口部の上下方向の距離Xを400mmとし、単板201とブラインド202との間の空気の流路である空気層203に空気を矢印Cの方向に流した。その結果、矢印Dで示すような開口部への空気の流入及び開口部からの空気の漏れが抑制されることを確認した。この知見から、第2の窓13に対向する空間が開口するように窓遮蔽部材15の上端縁15Aを位置させても、排気部17における吸引口の大きさ、上端縁15Aと排気部17との距離等を調整することにより、空気層14を上昇した空気が窓遮蔽部材15の上端縁15Aの上から漏れることを抑制できるとともに、空気層14以外から開口部を介して空気層14へ空気が流入することを抑制できることを見出した。
窓遮蔽部材15が、下から上に向けて窓11に近づくように傾斜している場合には、窓遮蔽部材15に沿った指向性の高い気流を空気層14内に形成できる。このため、空気層14を上昇した空気が窓遮蔽部材15の上端縁15Aの上から漏れることをより抑制できるとともに、上端縁15A上の開口部から空気層14に空気が流入することをより抑制できるので、排熱効率を高めることができる。
次に、夏期と冬期との中間期には、図6に示すように、第2の窓13を開け、かつ第1の窓12に対向する空間を遮蔽するとともに第2の窓13に対向する空間が開口するように窓遮蔽部材15の上端縁15Aを位置させる。本実施の形態では、第1の窓12と第2の窓13との境界と、窓遮蔽部材15の上端縁15Aとが同じ高さになるように、上端縁15Aを位置させているので、第1の窓12全体が窓遮蔽部材15で遮蔽され、第2の窓13全体が窓遮蔽部材15で遮蔽されていない。なお、この工程において、窓遮蔽部材15の上端縁15Aは、第1の窓12の上部であってもよい。
この工程では、図6の矢印Bに示すように、建物外部から建物内部へ空気を取り込むことができる。第2の窓13に対向する空間が開口するように窓遮蔽部材15の上端縁15Aを位置させているので、第2の窓13を開けても、風による窓遮蔽部材15のばたつきを抑制できるので、換気または通風の際に、風の影響による破損、音の発生等を抑制できる。
また、図1に示す夏期と同様に、窓遮蔽部材15が第2の窓13に対向する空間を遮断しないため、日射による明るさを建物内部に取り込むことができる。このため、建物内部の照度を上げることができるので、照明エネルギーを低減することができる。
また、図1に示す夏期と同様に、窓遮蔽部材15が第1の窓12に対向する空間を遮蔽しているので、窓遮蔽部材15が日射を遮蔽する機能を有している場合には、日射を遮蔽することができる。
次に、冬期には、図7に示すように、第2の窓13を閉じ、かつ第1の窓12に対向する空間を遮蔽するとともに第2の窓13に対向する空間が開口するように窓遮蔽部材15の上端縁15Aを位置させる。本実施の形態では、第1の窓12と第2の窓13との境界よりも、窓遮蔽部材15の上端縁15Aが低くなるように、上端縁15Aを位置させているので、第1の窓12の下部は窓遮蔽部材15で遮蔽され、第1の窓12の上部及び第2の窓13全体が窓遮蔽部材15で遮蔽されていない。なお、この工程において、窓遮蔽部材15の上端縁15Aは、第1の窓12の上部であってもよく、第2の窓13の下部であってもよい。
この工程では、第2の窓13に対向する空間が開口しているので、日射熱を建物内部に取り込むことができる。庇19が設けられている場合であっても、冬期には、太陽高度が夏期よりも低いので、庇19による日射の遮蔽が低減する。このため、日射熱により建物内部の空気を暖めることができるので、熱負荷を低減することができる。
冬期には、建物外部の冷たい空気に冷やされて、窓11の建物内部側の表面が冷たくなる。そこで、この工程では、図7における矢印Aに示すように、吸気部16のファン18を運転して、通常は換気により排気している建物内部の暖かい空気を空気層14に供給し、空気層14に滞留する冷たい空気を排気部17から排出することで、排熱を有効利用したコールドドラフトの抑制を行う。
なお、本実施の形態における建物外壁の開口部構造10は、第2の窓13の開閉と、窓遮蔽部材15の上端縁15Aの上下方向の変位とが可能であるため、図1、図6及び図7に示す状態以外の使用も適宜可能である。例えば、図3に示すように、第2の窓13を閉じ、窓遮蔽部材15の上端縁15Aを第2の窓13の上端縁と同じ高さにすることにより、空気層14を流動する空気が窓遮蔽部材15の内側に漏れることを防止できる。また、図4に示すように、第2の窓13を開け、窓遮蔽部材15の上端縁15Aを第2の窓13の上端縁と同じ高さにすることにより、第2の窓13を排気部として用いて、空気層14を上昇した空気を建物外部に排出することができる。
以上説明したように、本実施の形態における建物外壁の開口部構造10は、建物外壁101の開口部102の下部を遮蔽する第1の窓12と、開口部102の上部を遮蔽し、かつ開閉可能な第2の窓13とを有する窓11と、この窓11の内側に配置され、かつ上端縁15Aと下端縁15Bとを有し、上端縁15Aが上下方向に変位可能なように設けられた窓遮蔽部材15とを備えている。
本実施の形態の建物外壁の開口部構造10によれば、第2の窓13を開閉することにより、外気を建物内部に取り込むことと、外気を遮断することとができる。また、窓遮蔽部材15の上端縁15Aを上下方向に変位させることにより、窓遮蔽部材15の上からの開口面積を調整することができるため、窓11の上部から建物内部に日射を取り込むことができるので、日射熱を利用できる。このため、気温、気候などに合わせて、第2の窓13の開閉と、窓遮蔽部材15の上端縁15Aの位置とを調整することにより、建物外壁101の開口部102の熱負荷を低減できる。
また、本実施の形態にける建物外壁の開口部構造10において、窓遮蔽部材15の内側に窓が配置されていない。このため、本実施の形態における建物外壁の開口部構造10は、外側の窓と内側の窓との間で気密空間を形成するエアフローウインドウ及びダブルスキンに比べて、コストを低減できるとともに、第2の窓13を開けることで換気及び通風をすることもできる。したがって、本実施の形態における建物外壁の開口部構造10は、エアフローウインドウ及びダブルスキンの機能を有しつつ、エアフローウインドウ及びダブルスキンの欠点を補うことができる。
本実施の形態における建物外壁の開口部構造10において好ましくは、第1の窓12の下方に配置され、かつ建物内部からの空気を吸引する吸気部16と、第2の窓13の上方に配置され、かつ建物内部及び建物外部の少なくとも一方へ空気を排出する排気部17とをさらに備えている。
吸気部16により、建物内部の空気を空気層14に供給することができる。また、排気部17により、空気層14を上昇した空気を建物内部または建物外部に排出することができる。このため、熱負荷を低減した建物外壁の開口部構造10を実現できる。
本実施の形態における建物外壁の開口部構造10において好ましくは、窓遮蔽部材15は、下から上に向けて窓11に近づくように傾斜している。
これにより、空気層14が排気部17に向けて狭くなるので、空気層14における下から上に向けて空気の流速が速くなる。このため、空気層14内の空気は、吸気部16から排気部17に向けての直進性を高めることができる。したがって、窓遮蔽部材15の上端縁15Aが窓11の上端縁に対向する位置よりも下方に位置し、上端縁15A上が開口していても、排気部17の大きさ、上端縁15Aと排気部17との距離等を調整することにより、上端縁15A上の開口からの空気の漏れ及び上端縁15A上の開口から空気層14への空気の流入をより抑制できる。
本実施の形態における建物外壁の開口部構造10において好ましくは、窓11の上方に配置された庇19をさらに備えている。
これにより、夏期には日射を遮ることができる。また、冬期には太陽高度が下がるので、庇19が配置されていても日射熱を利用できるので、熱負荷の低減を実現できる。
本実施の形態における建物外壁の開口部構造10において好ましくは、吸気部16及び排気部17の少なくとも一方に設けられたファン18などの空気流動装置をさらに備えている。これにより、空気層14を空気が上昇することを促進できるので、熱負荷をより低減できる。
また、本実施の形態の建物外壁の開口部構造10の使用方法は、第2の窓13を閉じ、かつ第1の窓12に対向する空間を遮蔽するとともに第2の窓13に対向する空間が開口するように窓遮蔽部材15の上端縁15Aを位置させる工程(第一工程)と、第2の窓13を開け、かつ第1の窓12に対向する空間を遮蔽するとともに第2の窓13に対向する空間が開口するように窓遮蔽部材15の上端縁15Aを位置させる工程(第二工程)と、第2の窓13を閉じ、かつ第1の窓12に対向する空間を遮蔽するとともに第2の窓12に対向する空間が開口するように窓遮蔽部材15の上端縁15Aを位置させる工程(第三工程)とを備えている。
本実施の形態における建物外壁の開口部構造10の使用方法によれば、第一工程では、図1に示すように、空気層14に滞留する空気を、建物内部から吸引した空気で排気できるとともに、窓11の上端縁に対向する位置から窓遮蔽部材15の上端縁15Aまでの空間が開口するので、明るさを取り込むことができる。第二工程では、図6に示すように、第2の窓13を開けても、窓遮蔽部材15における第2の窓13に対向する空間が開口しているので、窓遮蔽部材15のばたつきを抑制して、建物外部からの空気を取り込むことができる。第三工程では、図7に示すように、空気層14に滞留する空気を、建物内部から吸引した空気で排気できるとともに、窓遮蔽部材15において第2の窓13に対向する空間が開口しているので、建物内部に日射熱を取り込むことができる。このため、第一工程を夏期に実施し、第二工程を夏期と冬期との間の中間期に実施し、第三工程を冬期に実施することにより、熱負荷を低減することができる。
本実施の形態における建物外壁の開口部構造10の使用方法において好ましくは、上記第二工程における窓遮蔽部材15の上端縁15Aよりも上記第三工程における窓遮蔽部材15の上端縁15Aが低くなるように、上端縁15Aを位置させる。これにより、第三工程において、日射熱をより有効に利用できるので、熱負荷をより低減できる。
(実施の形態2)
図8に示すように、本発明の実施の形態2における建物外壁の開口部構造20は、基本的には実施の形態1の建物外壁の開口部構造10と同様の構成を備えているが、建物外壁101の開口部102A、102Bが複数である点において異なる。
具体的には、図8に示すように、建物外壁101の開口部102A、102Bのうち、下部に位置する開口部102Aを第1の窓12が遮蔽し、上部に位置する開口部102Bを第2の窓13が遮蔽する。
このように、建物外壁101の開口部102A、102Bが複数形成されている場合にも、本発明の建物外壁の開口部構造を適用することができる。
なお、本実施の形態では、建物外壁の開口部が2つである場合を例に挙げて説明したが、建物外壁の開口部は3つ以上であってもよい。この場合、例えば、3つ以上の開口部をそれぞれ遮蔽するための3つ以上の窓が設けられる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10,20 建物外壁の開口部構造、11 窓、12 第1の窓、13 第2の窓、14,203 空気層、15 窓遮蔽部材、15A 上端縁、15B 下端縁、16 吸気部、17,204 排気部、18 ファン、19 庇、101 建物外壁、102,102A,102B 開口部、201 単板、202 ブラインド、A〜D 矢印、X 距離。

Claims (5)

  1. 建物外壁の開口部の下部を遮蔽し、かつ開閉することのできない閉じた第1の窓と、前記開口部の上部を遮蔽し、かつ開閉可能な第2の窓とを有する窓と、
    前記窓の内側に建物内部空間に露出されて配置され、かつ上端縁と下端縁とを有し、前記上端縁が上下方向に変位可能なように設けられた窓遮蔽部材と
    前記第1の窓の下方に配置され、かつ建物内部からの空気を吸引する吸気部と、
    前記第2の窓の上方に配置され、かつ前記吸気部から吸引されて前記窓に沿って上昇した空気を建物内部及び建物外部の少なくとも一方へ排出する排気部とを備えた、建物外壁の開口部構造。
  2. 前記窓遮蔽部材は、前記窓との間に空気が流動する流路を形成している、請求項1に記載の建物外壁の開口部構造。
  3. 前記窓遮蔽部材は、下から上に向けて前記窓に近づくように傾斜している、請求項1または2に記載の建物外壁の開口部構造。
  4. 前記窓の上方に配置された庇をさらに備えた、請求項1〜3のいずれか1項に記載の建物外壁の開口部構造。
  5. 請求項2〜4のいずれか1項に記載の建物外壁の開口部構造を用いて熱負荷を低減する方法であって、
    前記第2の窓を閉じ、かつ前記第1の窓に対向する空間を遮蔽するとともに前記第2の窓に対向する空間が開口するように前記窓遮蔽部材の前記上端縁を位置させることにより、前記窓と前記窓遮蔽部材との間に滞留する空気を建物内部から吸引した空気で排気する工程と、
    前記第2の窓を開け、かつ前記第1の窓に対向する空間を遮蔽するとともに前記第2の窓に対向する空間が開口するように前記窓遮蔽部材の前記上端縁を位置させることにより、建物外部からの空気を取り込む工程とを備えた、建物外壁の開口部の熱負荷の低減方法。
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