JP5184324B2 - カーテンウォール - Google Patents
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Description
特許文献1に記載のダブルスキンタイプのカーテンウォールは、屋外側の面材上部に設けられて屋外空間と中間空間とを連通させるルーバー装置と、中間空間の上下に設けられて通気状態を切り替え可能な換気機構とを有して構成されている。そして、換気機構を切り替えることで、ルーバー装置を介して外気を中間空間に取り込むとともに、中間空間の空気を排出することで、中間空間の温度をコントロールすることができ、外光による温度上昇の影響が大きい夏季などにおいて、屋内空間の冷房負荷を低減できるようになっている。一方、冬季においては、換気機構による中間空間の換気を停止させることで、中間空間を断熱層として機能させ、屋外の冷気を遮断して屋内空間の暖房負荷を低減できるようになっている。
ここで、遮光手段としては、布地を巻き込んで上げ下げできるロールスクリーンや、上下に並列した複数の羽板(スラット)を上げ下げおよび角度操作することで採光量を調節できるブラインド、並べて吊り下げた複数のテープをレールに沿って水平移動および角度操作することで採光量を調節できるカーテンなどが採用できる。
ここで、排気手段としては、電動や油圧、弾性力等により開閉動作可能なダンパー装置や、電動または手動により開閉可能な窓、ガラリなどが採用できる。
図1は、本実施形態に係るカーテンウォール1により外壁面が形成された建物を示す外観姿図である。図2は、外壁の縦断面図であり、図1に矢視II−II線で示す断面図である。図3は、外壁の横断面図であり、図1に矢視III 線で示す断面図である。図4は、図2の要部を拡大して示す縦断面図である。
図1〜図4において、カーテンウォール1は、建物の外壁面を構成する外側面体としてのアウタースキン2と、このアウタースキン2に対向して屋内側に配置される内側面体としてのインナースキン3とを備えて構成されている。これらのアウタースキン2とインナースキン3との間には、中間空間4が形成されており、カーテンウォール1は、いわゆるダブルスキン構造のカーテンウォールである。
以上のように、カーテンウォール1によれば、夏季および冬季の両方において空調負荷を効率的に低減させることができ、建物の省エネルギー化を促進させることができる。
(1)本発明のカーテンウォールは、屋外側に配置される外側面体と、この外側面体に対向して屋内側に配置される内側面体と、これらの外側面体と内側面体との間に形成される中間空間とを備えたカーテンウォールであって、前記外側面体は、階高分の高さ寸法を有して屋外空間と前記中間空間とを区画し外光を中間空間に採り入れ可能な第1外側面体と、階高分の高さ寸法を有して屋外空間と前記中間空間とを区画するかまたは外気を中間空間に採り入れ可能な第2外側面体とを有し、これら第1および第2の外側面体が同一階で左右に隣接して配置されるか、上下階で上下に隣接して配置されるか、または上下左右に隣接して配置され、前記内側面体は、階高分の高さ寸法を有して屋内空間と前記中間空間とを区画し外光を屋内空間に採り入れ可能な第1内側面体と、階高分の高さ寸法を有して屋内空間と前記中間空間とを区画する第2内側面体とを有し、前記第1内側面体が前記第1外側面体の屋内側に対向して配置され、前記第2内側面体が前記第2外側面体の屋内側に対向して配置され、前記第2外側面体は、開閉操作可能な複数の可動ルーバーを有して構成され、当該可動ルーバーを閉鎖することで屋外空間と前記中間空間とを区画可能に構成され、当該可動ルーバーを開放することで略階高分の開口を形成して外気を中間空間に採り入れ可能に構成されていればよい。
このような構成によれば、下階に配置された第2外側面体から中間空間に外気を採り入れ、この外気を通気面材を介して上階の中間空間に導入させることができ、上下階に渡って外気の流通効率を高めることができる。
このような構成によれば、第1外側面体を介して採り入れた外光を遮光手段で遮蔽することで、第1内側面体から屋内空間への外光の入射を抑制でき、屋内空間の温度上昇を抑制することができる。さらに、外光を遮蔽した遮光手段周辺の温度上昇によって上昇気流を発生させることで、第2外側面体から採り入れた外気を上昇気流とともに上昇させて効率よく排気することができ、換気効率を向上させることができる。
このような構成によれば、屋内空間の内気を排気手段で中間空間に排出することで、この内気を前述の外気の流れに乗せて屋外空間に排気することができ、屋内空間を換気することにより居住環境を良好にすることができる。
例えば、前記実施形態においては、アウタースキン2において、外側窓部10および外側ルーバー部20の一方と他方とが互いに上下左右に隣り合うように配置し、インナースキン3において、内側窓部30および内側壁部40の一方と他方とが互いに上下左右に隣り合うように配置したが、このような配置に限定されない。すなわち、アウタースキン2の外側窓部10が同一階にて左右に連続し、その上下階にて外側ルーバー部20が左右に連続して配置され、これらの外側窓部10および外側ルーバー部20の各々の屋内側に内側窓部30および内側壁部40が対向して配置されてもよい。さらに、アウタースキン2の外側窓部10が複数階に渡って上下に連続し、その左右に外側ルーバー部20が隣接して配置され、これらの外側窓部10および外側ルーバー部20の各々の屋内側に内側窓部30および内側壁部40が対向して配置されてもよい。
また、前記実施形態では、インナースキン3における内側窓部30が内開き窓33を有して構成されていたが、これに限らず、内開き窓を備えない固定ガラス窓32のみで構成されたものであってもよく、さらには内側窓部30が引違い窓や片引き窓で構成されていてもよい。
また、前記実施形態では、インナースキン3における内側壁部40が第2および第3の外壁材41,42と突き出し窓43とを有して構成されていたが、これに限らず、PCa版からなる外壁材のみで構成されたものであってもよく、またインナースキン3と同様に、固定ガラス窓や内開き窓、引違い窓、片引き窓等を備えて構成されていてもよい。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
Claims (4)
- 屋外側に配置される外側面体と、この外側面体に対向して屋内側に配置される内側面体と、これらの外側面体と内側面体との間に形成される中間空間とを備えたカーテンウォールであって、
前記外側面体は、階高分の高さ寸法を有して屋外空間と前記中間空間とを区画し外光を中間空間に採り入れ可能な第1外側面体と、階高分の高さ寸法を有して屋外空間と前記中間空間とを区画するかまたは外気を中間空間に採り入れ可能な第2外側面体とを有し、これら第1および第2の外側面体が同一階で左右に隣接して配置されるか、上下階で上下に隣接して配置されるか、または上下左右に隣接して配置され、
前記内側面体は、階高分の高さ寸法を有して屋内空間と前記中間空間とを区画し外光を屋内空間に採り入れ可能な第1内側面体と、階高分の高さ寸法を有して屋内空間と前記中間空間とを区画する第2内側面体とを有し、前記第1内側面体が前記第1外側面体の屋内側に対向して配置され、前記第2内側面体が前記第2外側面体の屋内側に対向して配置され、
前記第2外側面体は、開閉操作可能な複数の可動ルーバーを有して構成され、当該可動ルーバーを閉鎖することで屋外空間と前記中間空間とを区画可能に構成され、当該可動ルーバーを開放することで略階高分の開口を形成して外気を中間空間に採り入れ可能に構成されているカーテンウォール。 - 前記第1外側面体と第2外側面体とが上下に隣接して配置され、前記中間空間における各階の床レベルには、上下に通気可能な通気面材が設けられている請求項1に記載のカーテンウォール。
- 前記中間空間における前記第1外側面体と第1内側面体との間には、当該第1外側面体を介して採り入れた外光を遮蔽する遮光手段が設けられている請求項1または請求項2に記載のカーテンウォール。
- 前記第1および第2の内側面体のうちの少なくとも一方には、屋内空間と前記中間空間とを連通させて内気を当該中間空間に排出可能な排気手段が設けられている請求項1から請求項3のいずれかに記載のカーテンウォール。
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