JP6522305B2 - 建物外壁の開口部構造及びその使用方法 - Google Patents

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Description

本発明は、建物外壁の開口部構造及びその使用方法に関する。
近年、建物外壁の開口部に設けられたガラスと、このガラスの内側に設けられた日射を遮蔽するブラインドと、このブラインドの内側に設けられたガラスとを備えたエアフローウインドウやダブルスキンが採用されている。エアフローウインドウ及びダブルスキンは、外側のガラスと内側のガラスとの間に形成される空間に空気を流動させて、熱負荷を低減するシステムである。
しかし、エアフローウインドウ及びダブルスキンは、外側のガラスと内側のガラスとの間で気密空間を形成するので、コストが高いなどの問題を有している。そこで、内側にガラスを設けない構造として、例えば、特開平7−18959号公報(特許文献1)及び特許第2662755号公報(特許文献2)などの技術が考えられている。
特許文献1には、窓ガラスの内側に、複数のスラットで構成するブラインドを設置し、このブラインドの室内側の端部に透視性を有するスクリーンを貼着したことを特徴とする日射遮蔽装置が開示されている。特許文献2には、窓ガラスの内側に、不透明な繊維で織られた日射遮蔽用の不透明なロールスクリーンと、内側に低放射フィルムを貼設した透明なロールスクリーンとを相互間に通風間隔を存して並設し、かつ、これらロールスクリーンは個別に昇降自在としたことを特徴とする日射遮蔽装置が開示されている。
特開平7−18959号公報 特許第2662755号公報
上記特許文献1及び2においては、夏期、窓から日射が室内に入る時間帯には、ブラインドまたはロールスクリーンと、窓ガラスとの間に、室内の空気を流通させることにより、この間に溜まった熱を外部に排出している。しかしながら、建物外壁の開口部によっては、日射熱の排出をしつつ、さらに通風を行うことができると、有益であることに本発明者は着想した。そして、日射排熱と通風とを両立させる建物外壁の開口部構造を実現するという新規な課題を見出した。
本発明は、上記問題点に鑑み、日射排熱と通風とを両立させる建物外壁の開口部構造及びその使用方法を提供することである。
本発明の建物外壁の開口部構造は、建物外壁の開口部の上部を遮蔽する第1の窓と、開口部の下部を遮蔽し、かつ開閉可能な第2の窓とを有する窓と、窓の内側に配置され、かつ上端縁と下端縁とを有し、下端縁が上下方向に変位可能なように設けられた窓遮蔽部材とを備えている。
上記建物外壁の開口部構造において好ましくは、窓に沿って上昇した空気を建物内部及び建物外部の少なくとも一方へ排出する排気部とをさらに備えている。
上記建物外壁の開口部構造において好ましくは、窓の上方に配置された庇をさらに備えている。
上記建物外壁の開口部構造において好ましくは、上記窓は、1800mm以上の高さを有する。
本発明の建物外壁の開口部構造の使用方法は、上記の建物外壁の開口部構造の使用方法であって、第2の窓を閉じ、かつ第1及び第2の窓に対向する空間を遮蔽するように窓遮蔽部材の下端縁を位置させる工程と、第2の窓を開け、かつ第1の窓に対向する空間を遮蔽するとともに第2の窓に対向する空間が開口するように窓遮蔽部材の下端縁を位置させる工程とを備えている。
以上説明したように、本発明は、日射排熱と通風とを両立させる建物外壁の開口部構造及びその使用方法することができる。
本発明の実施の形態1における建物外壁の開口部構造を概略的に示す断面図であり、夏期または冬期に使用している状態を示す。 本発明の実施の形態1における建物外壁の開口部構造を概略的に示す断面図であり、中間期に使用している状態を示す。 本発明の実施の形態1における建物外壁の開口部構造を概略的に示す断面図であり、夏期に使用している別の状態を示す。 本発明の実施の形態2における建物外壁の開口部構造を概略的に示す断面図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付しその説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1〜図3を参照して、本発明の一実施の形態である建物外壁の開口部構造10を説明する。
図1に示すように、建物外壁の開口部構造10は、窓11と、窓遮蔽部材15と、排気部17と、ファン18と、庇19とを備えている。窓遮蔽部材15は、窓11の内側に配置されている。排気部17は、窓11の上方に配置されている。ファン18は、排気部17に配置されている。庇19は、窓11の上方に配置されている。
窓11は、建物外壁101の開口部102全体を遮蔽し、建物外壁101の開口部102の上部を遮蔽する第1の窓12と、開口部102の下部を遮蔽する第2の窓13とを有している。本実施の形態では、窓11は第1及び第2の窓12、13からなり、第2の窓13上に第1の窓12が設けられている。
第1及び第2の窓12、13は、例えば、窓枠と、窓枠に取り付けられたガラスとを含む。ガラスは透明であり、日射を取り込むことができる。
第1の窓12は、閉じた窓であり、例えば、開閉することのできないFIX窓を用いてもよく、開閉可能な窓を用いてもよい。第2の窓13は、開閉可能な窓であり、例えば、横すべり窓、外倒し窓などを用いることができる。また、窓11を引違い窓とし、第1の窓12と第2の窓13とをそれぞれ異なるレールに嵌め、第2の窓13を滑らせることで開閉可能にしてもよい。
窓遮蔽部材15は、窓11の内側に沿って配置され、窓11と、建物内部の室内とを遮蔽する。窓遮蔽部材15は、窓11との間に空気が流動する流路(以下、「空気層14」とも言う)を形成する。
窓遮蔽部材15は、上端縁15Aと、この上端縁15Aと反対側の下端縁15Bとを有し、下端縁15Bが上下方向に変位可能なように設けられている。つまり、窓遮蔽部材15は、下方から開口するように構成されている。このため、窓遮蔽部材15は下からの開口面積(開口度合)を任意に調整することができる。
窓遮蔽部材15は、例えば、ブラインド、グラデーションブラインド、ロールスクリーン、プリーツスクリーン、カーテンなどを用いることができる。窓遮蔽部材15は、日射を遮蔽する材質であることが好ましく、日射反射率の高い材質であることがより好ましい。また、窓遮蔽部材15は、第2の窓13に対向する位置に配置される窓遮蔽部材15の日射反射率が、第1の窓12に対向する位置に配置される窓遮蔽部材15の日射反射率よりも高くなるような材質であってもよい。
窓遮蔽部材15の下端縁15Bを上下方向に変位可能にするために、例えば、窓遮蔽部材15を巻き取るための巻取り部が天井面または排気部17内に配置されている。
排気部17は、第1の窓12の上方(第1の窓12の上部または第1の窓12よりも上)に配置され、建物内部及び建物外部の少なくとも一方へ空気を排出し、建物外部へ空気を排出することが好ましい。排気部17が建物外部に空気を排出する場合には、排気部17は例えば天井部に設けられる。本実施の形態では、排気部17は第1の窓12の上に設けられ、かつその入口が空気層14の直上である。
この排気部17には、空気流動機構としてのファン18が設けられている。ファン18は、例えば電動式で、回転可能である。なお、ファン18は、省略されてもよい。排気部17にファン18が設けられていない場合であっても、空気層14内の空気が日射熱により建物内部の空気よりも高温になると、煙突効果により排気部17に向けて空気層14内を空気が移動する。
庇19は、第1の窓12の上方に配置されている。庇19が配置されていない場合には、日射遮断機能及び採光機能を季節等に応じて持たせる観点から、第1の窓12に遮熱フィルム、遮光フィルムなどを形成してもよい。この場合、庇19と同様の効果を有する。
なお、本実施の形態では、建物内部からの空気を吸引する吸気部は省略されているが、第2の窓13の下方に配置された吸気部が設けられていてもよい。
続いて、本実施の形態における建物外壁の開口部構造10の使用方法について説明する。
夏期及び冬期には、図1に示すように、第2の窓13を閉じ、かつ第1及び第2の窓12、13に対向する空間を遮蔽するように窓遮蔽部材15の下端縁15Bを位置させる。窓遮蔽部材15の下端縁15Bは、窓枠の下端縁と隙間を形成することが好ましい。本実施の形態では、窓遮蔽部材15の下端縁15Bは、第1の窓12の下端縁のやや上方に位置している。
夏期には、空気層14に滞留している空気は、日射熱のため、窓遮蔽部材15の内側の空気よりも温度が高いので、空気層14に滞留している空気は煙突効果により上昇する。このため、図1の矢印Aに示すように、窓遮蔽部材15の内側の空気が空気層14に供給され、空気層14を上昇した空気が排気部17から排出される。このとき、排気部17に設けられたファン18を起動すると、空気層14内の空気の流動を促進できるので、煙突効果と相乗して、空気層14の通気量が増加し、排熱量を増やすことができる。このように、空気層14内の高い熱量を有する空気を排気部17に送り出すことができるので、窓11と窓遮蔽部材15とのエアフローで日射熱を排出できるため、開口部102の熱負荷を低減することができる。
また、窓遮蔽部材15が第1の窓12に対向する空間を遮蔽しているので、窓遮蔽部材15が日射を遮蔽する機能を有している場合には、日射を遮蔽することができる。庇19が配置されている場合または第1の窓12に遮熱フィルム、遮光フィルムが形成されている場合には、日射をさらに遮蔽できる。
冬期には、建物外部の冷たい空気に冷やされて、窓11の建物内部側の表面が冷たくなるので、空気層14には冷たい空気が滞留する。窓遮蔽部材15の下端縁15Bと床との間に隙間があるので、窓遮蔽部材15よりも室内側の暖かい空気が空気層14に流入される。このとき、排気部17に設けられたファン18を起動すると、空気層14内の空気が上方に誘引され、コールドドラフトの抑制になる。
また、夏期と冬期との中間期には、図2に示すように、第2の窓13を開け、かつ第1の窓12に対向する空間を遮蔽するとともに第2の窓13に対向する空間が開口するように窓遮蔽部材15の下端縁15Bを位置させる。本実施の形態では、第1の窓12と第2の窓13との境界と、窓遮蔽部材15の下端縁15Bとが同じ高さになるように、下端縁15Bを位置させているので、第1の窓12全体が窓遮蔽部材15で遮蔽され、第2の窓13全体が窓遮蔽部材15で遮蔽されていない。なお、この工程において、窓遮蔽部材15の下端縁15Bは、第1の窓12の下部に位置してもよい。
この工程では、図2の矢印Bに示すように、建物外部から建物内部へ空気を取り込むことができ、通風が可能である。さらに、第2の窓13に対向する空間が開口するように窓遮蔽部材15の下端縁15Bを位置させているので、第2の窓13を開けても、風による窓遮蔽部材15のばたつきを抑制できるので、通風の際に、風の影響による破損、音の発生等を抑制できる。
また、窓遮蔽部材15の下端縁15Bは、第2の窓13の下端縁よりも上方に位置しているので、矢印Aに示すように、窓遮蔽部材15の室内側の空気が空気層14に流れ込む。気温が低い場合には冬期と同様の効果を有し、気温が高い場合には、夏期と同様の効果を有する。つまり、熱負荷を低減することができる。
このように、図2に示す使用方法では、エアフローによる排熱経路と、通風経路とが交錯しないように分離している。このため、照明、人体などから生じる建物内部の発熱を通風で排出できるとともに、日射熱をエアフローで排出できるので、日射排熱と通風とを両立することができる。
なお、本実施の形態における建物外壁の開口部構造10は、第2の窓13の開閉と、窓遮蔽部材15の下端縁15Bの上下方向の変位とが可能であるため、図1及び図2に示す状態以外の使用も適宜可能である。例えば、図3に示すように、第2の窓13を閉じ、かつ第1及び第2の窓12、13に対向する空間が開口するように窓遮蔽部材15の下端縁15Bを位置させてもよい。この工程は、例えば夏期に使用される。この場合、窓遮蔽部材15が第1及び第2の窓13に対向する空間を遮断しないため、建物内部に日射による明るさを取り込むことができる。このため、建物内部の照度を上げることができるので、照明エネルギーを低減することができる。
以上説明したように、本実施の形態における建物外壁の開口部構造10は、建物外壁101の開口部102の上部を遮蔽する第1の窓12と、開口部102の下部を遮蔽し、かつ開閉可能な第2の窓13とを有する窓11と、窓11の内側に配置され、かつ上端縁15Aと下端縁15Bとを有し、下端縁15Bが上下方向に変位可能なように設けられた窓遮蔽部材15とを備えている。
本実施の形態の建物外壁の開口部構造10によれば、第2の窓13を開閉することにより、外気を遮断することと、外気を建物内部に取り込む、つまり通風することとができる。また、窓遮蔽部材15の下端縁15Bを上下方向に変位させることにより、窓11と窓遮蔽部材15との間に空気が流動する流路(空気層14)を形成できる。この空気層14には、日射熱により加熱された空気を流動させることができるので、日射排熱が可能である。したがって、本実施の形態の建物外壁の開口部構造10は、日射排熱と通風とを両立することができる。
なお、「通風」とは、建物外部と建物内部とで、空気の流通を行うことを意味している。本実施の形態では、通風として、建物外部の空気を建物内部に取り込んでおり、建物内部の空気が建物外部に排出されてもよい。
また、本実施の形態にける建物外壁の開口部構造10において、窓遮蔽部材15の外側には窓が配置されていない。このため、本実施の形態における建物外壁の開口部構造10は、外側の窓と内側の窓との間で気密空間を形成するエアフローウインドウ及びダブルスキンに比べて、コストを低減できるとともに、第2の窓13を開けることで通風をすることもできる。したがって、本実施の形態における建物外壁の開口部構造10は、エアフローウインドウ及びダブルスキンの機能を有しつつ、エアフローウインドウ及びダブルスキンの欠点を補うことができる。
このように、本実施の形態の建物外壁の開口部構造10は、窓11と窓遮蔽部材15との間の空気層14による日射排熱経路と、下方に設けられた開閉可能な第2の窓13による通風経路とを分離することによって、日射排熱と通風とを両立することができる。このため、本実施の形態の建物外壁の開口部構造10は、日射受光面積の大きな大型の窓11に好適に用いられる。大型の窓は、例えば、1800mm以上の高さを有する窓であり、下端縁が腰よりも低い窓であることが好ましい。大型の窓は受光面積が大きいので、夏期には日射熱により建物内部における窓近辺には高い熱量の空気が滞留するが、本実施の形態の建物外壁の開口部構造10を適用することにより、夏期における排熱の効率が良いという効果が顕著に発現される。
本実施の形態における建物外壁の開口部構造10において好ましくは、第2の窓13の上方に配置され、かつ建物内部及び建物外部の少なくとも一方へ空気を排出する排気部17をさらに備えている。本実施の形態における建物外壁の開口部構造10においてより好ましくは、第2の窓13の上方に配置され、かつ建物外部へ空気を排出する排気部17をさらに備えている。
排気部17により、空気層14を上昇した空気を建物内部及び建物外部の少なくとも一方に排出することができる。このため、日射排熱と通風とを両立した建物外壁の開口部構造10を実現できる。
また、排気部17により、窓遮蔽部材15と窓11との間の空気層14を負圧にすることで、窓遮蔽部材15よりも室内側の空気が空気層14に流れやすいとともに、空気層14の空気が窓遮蔽部材15よりも室内側へ漏れることが抑制される。この観点から、本実施の形態における建物外壁の開口部構造10において、排気部17に設けられたファン18などの空気流動装置をさらに備えていることが好ましい。
本実施の形態における建物外壁の開口部構造10において好ましくは、窓11の上方に
配置された庇19をさらに備えている。
これにより、夏期には日射を遮ることができる。また、冬期には太陽高度が下がるので、庇19が配置されていても日射熱を利用できるので、熱負荷を低減できる。
また、本実施の形態の建物外壁の開口部構造10の使用方法は、上述した建物外壁の開口部構造10の使用方法であって、図1に示すように、第2の窓13を閉じ、かつ第1及び第2の窓12、13に対向する空間を遮蔽するように窓遮蔽部材15の下端縁15Bを位置させる工程(第1工程)と、図2に示すように、第2の窓13を開け、かつ第1の窓12に対向する空間を遮蔽するとともに第2の窓13に対向する空間が開口するように窓遮蔽部材15の下端縁15Bを位置させる工程(第2工程)とを備えている。
本実施の形態における建物外壁の開口部構造10の使用方法によれば、第1工程では、窓遮蔽部材15よりも室内側の空気が空気層14に供給されることで、夏期には日射熱を排出でき、冬期にはコールドドラフトの抑制が効果的である。第2工程では、第2の窓13を開けても、窓遮蔽部材15における第2の窓13に対向する空間が開口しているので、窓遮蔽部材15のばたつきを抑制して、建物外部からの空気を取り込むことができる。また、第2工程では、第1工程の夏期と同様に、日射熱を排出することができる。
(実施の形態2)
図4に示すように、本発明の実施の形態2における建物外壁の開口部構造20は、基本的には実施の形態1の建物外壁の開口部構造10と同様の構成を備えているが、建物外壁101の開口部102A、102Bが複数である点において異なる。
具体的には、図4に示すように、建物外壁101の開口部102A、102Bのうち、下部に位置する開口部102Aを第2の窓13が遮蔽し、上部に位置する開口部102Bを第1の窓12が遮蔽する。
このように、建物外壁101の開口部102A、102Bが複数形成されている場合にも、本発明の建物外壁の開口部構造を適用することができる。
なお、本実施の形態では、建物外壁の開口部が2つである場合を例に挙げて説明したが、建物外壁の開口部は3つ以上であってもよい。この場合、例えば、3つ以上の開口部をそれぞれ遮蔽するための3つ以上の窓が設けられる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10,20 建物外壁の開口部構造、11 窓、12 第1の窓、13 第2の窓、14 空気層、15 窓遮蔽部材、15A 上端縁、15B 下端縁、17 排気部、18 ファン、19 庇、101 建物外壁、102,102A,102B 開口部。

Claims (4)

  1. 建物外壁の開口部の上部を遮蔽し、かつ開閉することのできない閉じた第1の窓と、前記開口部の下部を遮蔽し、かつ開閉可能な第2の窓とを有する窓と、
    前記窓の内側に建物内部空間に露出されて配置され、かつ上端縁と下端縁とを有し、前記下端縁が上下方向に変位可能なように設けられた窓遮蔽部材と、
    前記窓に沿って上昇した空気を建物内部及び建物外部の少なくとも一方へ排出する排気部とを備え
    前記窓遮蔽部材は、前記第1の窓部に対向する空間を遮蔽するとともに前記第2の窓部に対向する空間が開口するように前記窓遮蔽部材の前記下端縁を位置させる状態をとることが可能に設けられており、
    この状態で前記第2の窓部を開けた場合に、
    前記建物内部の空気が、前記窓遮蔽部材の下端縁の下方を通過して、前記第1の窓部と前記窓遮蔽部材との間の空気層に供給されて、前記空気層内の空気が、前記排気部に導かれる排熱経路が形成されるとともに、
    前記窓遮蔽部材の下端縁の下方に、前記建物外部と前記建物内部とで空気を流通させる通風経路が形成される、建物外壁の開口部構造。
  2. 前記窓の上方に配置された庇を備えた、請求項1に記載の建物外壁の開口部構造。
  3. 前記窓は、1800mm以上の高さを有する、請求項1または2に記載の建物外壁の開口部構造。
  4. 物外壁の開口部構造の使用方法であって、
    前記建物外壁の開口部構造は、
    建物外壁の開口部の上部を遮蔽し、かつ開閉することのできない閉じた第1の窓部と、前記開口部の下部を遮蔽し、かつ開閉可能な第2の窓部とを有する窓と、
    前記窓の内側に建物内部空間に露出されて配置され、かつ上端縁と下端縁とを有し、前記下端縁が上下方向に変位可能なように設けられた窓遮蔽部材と、
    前記窓に沿って上昇した空気を建物内部及び建物外部の少なくとも一方へ排出する排気部とを備え、
    前記第2の窓を閉じ、かつ前記第1及び第2の窓に対向する空間を遮蔽するように前記窓遮蔽部材の前記下端縁を位置させる第1工程と、
    前記第2の窓を開け、かつ前記第1の窓に対向する空間を遮蔽するとともに前記第2の窓に対向する空間が開口するように前記窓遮蔽部材の前記下端縁を位置させる第2工程とを備え
    前記第2工程で前記第2の窓部を開けた場合に、
    前記建物内部の空気が、前記窓遮蔽部材の下端縁の下方を通過して、前記第1の窓部と前記窓遮蔽部材との間の空気層に供給されて、前記空気層内の空気が、前記排気部に導かれる排熱経路を形成するとともに、
    前記窓遮蔽部材の下端縁の下方に、前記建物外部と前記建物内部とで空気を流通させる通風経路を形成する、建物外壁の開口部構造の使用方法。
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