JP5869479B2 - マグネシウムおよび珪素を含む組成物を用いた水素生成 - Google Patents

マグネシウムおよび珪素を含む組成物を用いた水素生成 Download PDF

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Description

水素は、種々の用途の代替エネルギーオプションとしてますます追求されている。大規模用途において、水素の利用には、化石燃料の炭素排出量、公害、および、長期間の安定供給に関する潜在的な環境上の利点がある。小規模な用途(例えばスマートホン)において、燃料電池や水素燃料の利用は実働時間や充電時間に関して潜在的にリチウム電池より優れている。
全宇宙には豊富にあるけれども、地球上では、水素は一般的には適切な先駆的な原材料(例えばメタン)から準備されねばならず、エネルギー源よりエネルギー担体としてしばしば考えられている。さらに、一旦準備された水素を搬送し貯蔵することは困難な挑戦であることがわかった。そして、しばしば、水素は先駆的な原材料の形態で搬送され貯蔵され、その後、利用場所の近くで水素に変換される。
消費者向け製品については、とくに、これによって、単純で、経済的で、安全な先駆的な原材料から、水素を準備するための、同様に単純で、経済的で、安全な手段が必要になる。例えば、メタン・リフォーメーションは水素の大規模生成には慣用的な手法であるけれども、これは、メタンの使用およびこれに関連する高温度処理に起因して、消費者向け用途には好ましくない。
水素の生成に関する技術においては多くの他のオプションが示唆されてきた。他の原材料、例えばメタノールがリフォーメーション処理に採用されてよい。所定の消費者向け用途において、メタノールはメタンより好ましい原材料であると考えられるけれども、リフォーメーション処理自体に課題が残っている。
代替的には、電気は水(これは廉価で無害な原材料である)を電解して水素を生成するために使用できる。しかしながら、この態様で、効率よく、経済的に生産を行うことは困難である。
GB579246明細書 GB13788206明細書 WO2005/097670パンフレット 特開2007−326731号公報
この発明の実施例は、マグネシウムおよび珪素を十分に接触させて混合物を生成し、この混合物を含水溶液に十分に接触させて水素を生成することを含む水素発生方法に関する。
実施例は、また、マグネシウムおよび珪素の混合物を含む、加水分解を通じて水素を生成する組成物に関する。組成物は、含水溶液と接触するときに、反応して水素を生成する。
また、マグネシウム、珪素、および塩を十分に接触させて混合物を生成して、この混合物を含水溶液と反応させることを含む方法を説明し、この溶液は、水素を発生させるために十分な水を有する。
この発明の実施例に従う、事例的な珪素含有混合物の時間に対する水素流速のプロットを、珪素を含まない比較対象混合物のそれと較べて示すグラフである。
以下の詳細な説明は添付図面を参照して行われ、この図面も詳細な説明の一部を形成する。図面は、この発明が実施される具体的な実施例を、図説により示す。これら実施例は、ここでは「例」とも呼ばれ、この発明を当業者が実施できるように十分に詳細に説明される。実施例は組み合わされて良く、他の実施例を採用して良く、また、構造的、論理的変更をこの発明の範囲に逸脱することなくなすことができる。したがって、以下の詳細な説明は限定的な意味に把握されるべきでなく、この発明の範囲は添付の特許請求の範囲およびその均等物により定義される。
この文書において、用語「1つ」(単語の[a」または[an」)は1または1より多いことを含むように用いられ、また、「または」(「or」)は明示的に示される場合を除き非排他的な「または」(or)を指すのに用いられる。さらに、ここで採用される用語法(phraseology)または用語(terminology)は、そうでないと定義されていない限り、説明の便宜で採用され、限定の目的ではない。さらに、この文書で参照される、すべての文献、特許、および特許文書は、ここに参照して組み入れていなくても、全体としてここに参照して組み入れられる。この文書と、参照されて組み入れられたこれら文書との間に一貫性のない使用がある場合には、組み入れられた参照中の使用はこの文書の使用を補充するものとして把握すべきであり、一貫性が矛盾なく受け入れられない場合にはこの文書の用例が優先する。
この発明の実施例は、加水分解を通じて水素を生成する方法に関する。この方法は、マグネシウムおよび珪素の混合物を準備し、この混合物を、水素および塩を含む含水溶液に反応させることを含む。マグネシウムおよび珪素の組み合わせは、それら要素から単体で生成される水素より多くの量の水素を供給できる。混合物中の水素は、結晶質の珪素はそれ自体ではそのような含水溶液中で一般には反応しないけれども、結晶質であってよい。
いくつかの実施例において、混合物はマグネシウムおよび珪素に加えて塩を含んでよい。そのような実施例においては、予期できない結果(マグネシウムおよび珪素の混合物を水および塩を含む含水溶液に接触させることにより実現される結果と類似である)が、混合物を水(水および塩を有する含水溶液に替えて水)に接触させることにより実現できる。そのような実施例において、混合物は、マグネシウムおよび珪素を一緒に接触粉砕(contct milling)し、接触粉砕が終了した後に混合物に塩を混合させることにより、準備できる。
発生する水素の量および速度は、ここで開示される実施例のいくつかにおいて、適切な腐食助長剤を混合物中に付加的に組み入れることによりさらに改善できる。適切な薬剤は、鉄、ニッケル、コバルト、銅、およびこれらの組み合わせを含む。
種々の加水分解反応が当業界で示唆されてきた。例えば、適切な物質が、水素を生成するために水と反応する。マグネシウムおよび腐食助長性金属(例えば鉄)を有する組成物は、水素および/または熱を生成する目的で、当業界において良く知られている。マグネシウムと電気的に接触する適切な金属があると、マグネシウムの電解腐食速度が顕著に増加する(例えば、"Corrosion studies of magnesium and its alloys",Hanawalt等、Trans. Am. Inst. Mining Met. Eng.,147,273−99(1942))。
珪素および珪素含有合金も水素を生成するために採用できる。例えば、WO2007/054290は、珪素を反応容器において準化学量論量のアルカリ溶液に連続的に反応させることにより水素を生成する手段を開示している。
加水分解による水素生成はWO2007/016779に開示されており、これは、Al、Mg、Si、FeおよびZnを有するグループから選択された種々の多孔性金属を用いて、これら金属を、近中性pHの水と反応させる。さらに、水素生成は米国特許出願公開第2008/0317665にも開示され、これは同一のグループからの金属粒子を用いて、これらを有効な量の触媒(例えば、水溶解性の無機塩、例えばNaCl)の存在下で水と反応させる。
しかしながら、そのような加水分解反応により生成される水の量や、生成される速度は、いくつかの現実的な用途に対しては不十分であろう。上述の手法はすべて所定の利点を有するけれども、所定の欠点も有する。したがって、水素生成、とくに消費者向け用途の水素生成には改良した手段が依然として必要である。
[定義]
ここで使用されるように、「腐食助長剤」(corrosion−facilitating agent)は、その存在が、含水溶液中のマグネシウムの電解腐食を増大または助長する物質を指す(最終製品は水素ガスである)。この物質は、腐食反応を助長するけれども、その後も全体として不変のままである。物質は、例えば、鉄、ニッケル、コバルト、銅、およびこれらの組み合わせからなるグループから選択されて良い。含水溶液は、水を有して良く、または例えば水および塩を有して良い。
ここで使用されるように、「結晶性」(crystalline)は、珪素物質が基本的に中性の含水溶液において不反応(例えば水素ガスの顕著な発生がない)であるような十分な程度の結晶化度を指す。
ここで使用されるように、「水素発生体」は刺激によって活性化されたときに水素を生成する成分(component)または複数成分(components)を指す。水素発生体は、液体と接触することに応じて、例えば、加水分解反応により、水素を放出して良い。水素発生体は熱活性化発生体であってよく、これは、熱に応じて水素を放出または発生する1または複数の物質を含む。水素発生体は水素および電流を生成する電解反応を助長して良い。水素発生体は、電解反応からの電流または熱に応じて水素を発生しても良い。そのような物質は、化学的または物理的に水素を結合し、化学反応の生産物として水素を生成して良い。1または複数の触媒をそのような物質とともに採用して水素の発生または放出を助長して良い。水素結合物質の例は、金属水素化物、適切なゼオライト、炭素を基礎にした可逆性水素貯蔵物質、例えば、適切なカーボンナノチューブ、カーボンファイバ、カーボンエアロゲル、および活性化された炭素を含む。化学反応の結果物として水素を生成して良い物質の例は、水、化学的水素化物、炭化水素の水素担体、および他の適切な水素含有成分、例えばアンモニア、アミンボラン、メタノール又はエタノールのようなアルコール、およびギ酸を含む。そのような物質は、何ら制限することなく、熱分解、加水分解、および電気分解を含む適切な任意の反応により水素を生成して良い。この発明において、水素発生体は加水分解反応により水素を生成する。
塩水溶液中のマグネシウムおよびマグネシウム合金の腐食は水素の生成に利用されてきた。しかしながら、マグネシウムが腐食するメカニズムが水酸化マグネシウムを生成し、これはマグネシウムの表面の不動態化および溶液のpHの増加(水酸化マグネシウムは実証的には水に対して不溶性であるけれども、その水性スラリは9.5から10.5の間のpHを有する)の二重の効果を伴う。反応が進むに従って、水素生成速度は遅くなって、コンパクトシステムにおいて水素を実際に生成するのが禁止される速度に達する。
加水分解反応は完了まで反応できると考えられるけれども、これが起こる時間枠は、どのような有益なコンパクトシステムにおいても、具体的には、可搬性の電力システム用に水素を発生するのに使用するもの、例えば、燃料電池システムには、実用的ではない。この結果、マグネシウムからの全体の生産高は、所定の有益な時間間隔において、低いものしか得られない。有益なことに、実際のコンパクトシステムは比較的大容量の水素を単位重量あたり貯蔵しなければならず、さらに、所望の量の電力を生成するのに十分な速度で水素を生成することが可能でなければならない。
塩水溶液中のマグネシウムからの水素生成速度は、溶液に鉄を付加することにより効果的に増加させることができる。鉄および所定の他の金属(例えば、Ni、Co、Cu)は腐食助長体であり、これらを付加すると、それが無い場合に得られる場合に較べて、水素発生の速度と、実効的な生産高が増大する。しかしながら、例えば鉄の添加は、反応が進行する際に起こる水素発生の全体的な抑制を阻止しない。そのため、マグネシウムからの水素の生産高は、依然として、時間間隔に左右されて制限を受け、単体の腐食助長体として鉄が添加されるときにいくつかの用途では不十分であろう。
珪素は最も一般的には結晶形態で商業的に利用される。一般的には、そのような結晶性の珪素は水溶液または塩水溶液中で顕著な量だけ水素を生成するように反応しない。しかしながら所定の条件下では、珪素は水の存在下で水素を放出する。非常に反応性のある珪素(すなわち、Siナノ粒子または非晶質珪素)は塩水溶液中で測定可能な量の水素を生成できる。珪素粉末は、水の中でボールミル処理されるときに検出可能な量の水素を放出する。その速度はpH依存であり、pH>8であれば、顕著となる(例えば、"Oxidation of Silicon by Water"、Journal of European Ceramic Soc. 5(1989)219−222で報告されている)。
個々の成分からの貢献度を考慮すると、塩水溶液中で、マグネシウムおよび結晶性珪素の混合物は存在するマグネシウムの量にのみ基本的に依存した量の水素を生成すると考えられる。なぜならば、珪素は基本的に非反応性であるからである。他方、顕著にアルカリ性である溶液においては、同様の混合物は、主に、珪素の適度な反応およびマグネシウムの極めて制限的な反応に依存した量の水素を生成すると考えられる。
この発明の実施例は、マグネシウムおよび珪素の塩水溶液中の所定の組成物が、個々のマグネシウムおよび珪素の成分から予定されるものより、実効的な時間において、より多くの量の水素を生成できることを説明する。さらに、珪素をマグネシウム/鉄組成物に付加すると、塩水溶液において水素生成の類似の増大を実現することがわかった。水素生産量が大幅に増加するだけでなく、生成速度も大幅に増加して、これによって、小規模な水素生成から便宜を受ける用途においてそのような混合物を利用できるようになす。
いくつかの実施例において、マグネシウムおよび珪素の混合物を水に接触させるときに、この混合物に塩をさらに付加すると、実効的な時間の間、発生水素の予測量より多くの水素を生成することがわかった。そのような実施例はさらに腐食助長剤を混合物中に有してもよい。
どのような具体的な理論に拘泥するものではないけれども、予想外の生産量および速度の増加は、珪素が、マグネシウムの加水分解の際に生成された水酸基種と反応し、これにより水酸基種を消費することが原因であるかもしれないと仮説される。すなわち、珪素は、水酸化マグネシウムと反応してマグネシウム珪酸塩および水素ガスを生成し、これにより、存在するマグネシウムに基づく理論的な100%生産量を超えて、水素生成の可能性を増大させるであろう。そして、珪素は現時点で活性化しており、水素生成に貢献すると考えられる。さらに、珪素−水酸化マグネシウムの反応の間に付加的な熱が生成され、これがさらにマグネシウムの加水分解を助長するであろう。珪素の反応を通じて水酸化マグネシウムが消費されると、マグネシウムの反応表面が新しくなり、当初のマグネシウムの反応を助長してより効率よく処理が進む。マグネシウム珪酸塩の反応はマグネシウムの加水分解より容易であると考えられ、そのため、全体の水素発生速度を向上させ、単位時間あたりのマグネシウム利用率を増大させる。
この発明の実施例の混合物は固形混合物であって良く、これは以下の[例]で説明されるように準備される。例えば、この発明のいくつかの実施例においては、混合物中の珪素のマグネシウムに対する比が珪素の重量部対マグネシウムの重量部で約30:100より少ないか等しく、かつ、珪素の重量部対マグネシウムの重量部で約10:100より大きいか等しいときに、水素発生結果が改善できる。他の実施例では、混合物中の珪素のマグネシウムに対する比が、およそ、珪素の15重量部対マグネシウムの100重量部であってよい。
[例]におけるように、適切なマグネシウム珪素混合物は粉末を利用して準備されて良く、この粉末はタンブルミックスされ、または粉砕機(attritor)で一緒に粉砕され、その後圧縮され、またはペレットに形成される。粉末の粒子サイズは、得られる結果にいくつかの効果をもたらすと考えられる。粒子サイズの分布およびペレットの特徴は混合物のバルクの特徴に影響を与えることになるであろう。例えば、混合物は、可燃性、水反応性、および自己発熱性の特徴を修正するようになるかもしれない。この発明のいくつかの実施例において、マグネシウムおよび/または珪素の粉末の平均粒子サイズは1ミクロンより大きくて良い。他の実施例においては、30−100メッシュのマグネシウム粉末(約150および約500μmの間のサイズを有する)、325メッシュの鉄粉末(約44μmまたはそれ未満の粒子サイズを有する)、および325メッシュの結晶性珪素粉末(約44μmまたはそれ未満の粒子サイズを有する)が利用されて良い。
粉末は、粉砕され、または別の態様で処理され、混合物中において成分間で充分の接触が得られるようにされて良い。代替的には、適切な混合物は、他の機械的な手段、例えば、ボールミリング、ジェットミリング、粉砕機ミリング、インパクトミリング、タービュラーミリング、圧搾、噴霧、液体形態からの処理、または他の手段による処理を用いて準備されて良い。そのようなミリング技術は、粉末粒子の接触を助長することにより、ある程度、反応速度に影響を与えることができる。混合物は、緩い形態でコンテナにパックされ、または、ペレットあるいはパック形状に形成されて良い。さらに、混合物の所定量を一緒に焼結し、またはマグネシウムの溶融を利用して準備してもよい。この発明のいくつかの実施例において、粉末は二段階の混合処理にゆだねられる。例えば、第一段階では、マグネシウム、珪素、および/または1またはそれ以上の腐食助長剤(例えば鉄)を粉砕機ミル中で処理されて混合物を形成でき、第二段階で、1またはそれ以上の塩(例えば、塩化ナトリウムおよび/または塩化カルシウム)が混合物中に混合される。タービュラーミキサは、スイスのムッテンツのWilly A. Bachofen AG.またはニュージャージ州のクリフトンのGlenn Millsから入手できる。
鉄の腐食助長剤を採用する場合には、混合物中の鉄のマグネシウムに対する比が例えばマグネシウム100重量部当たり約15重量部の鉄からマグネシウム100重量部当たり約25重量部の鉄であるときに、改善された結果が得られる。他の例では、混合物中の鉄のマグネシウムに対する比がマグネシウム100重量部当たり約20重量部の鉄であってよい。鉄はコスト等の理由から好ましいであろうけれども、他の公知の電気分解腐食助長材料、例えば、Ni、Co、およびCuも、水素発生を助長させるのに有効な薬剤に違いない。
腐食助長剤以外の添加物を混合物中に採用して良い。例えば、連結剤、潤滑剤、塩、または、燃焼遅延剤を必要であれば含めて良い。そのような添加物は機械上、安全上、処理上、または他の点の利点を実現するかもしれないが、水素発生速度をある程度犠牲にするであろう。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)またはポリビニリデンフロライド(PVDF)のような熱可塑性の連結剤が付加されて良く、そして、接触性、構造安定性、または弾性を混合物に付加できる。
水素を生成するために、適切な水素発生装置を用いて、マグネシウム−珪素混合物を塩水溶液中で水と反応させて良い。水素はバッチ中で発生されて良く、ここでは、所望の量のMg−Si混合物および塩水溶液が単純に一緒に混合される。この場合、反応がそれ自体ですなわち非制御状態で進行することが許容されてよい。代替的には、反応ステップが制御されて可変需要に応じて水素を生産するようにしてよい。例えば、反応ステップは、ペレットまたは他のユニットの混合物を塩水溶液の所定体積中に増分的に付加(投与)することを含んでよい。または、代替的には、塩水溶液のユニットを増分的に混合物に付加してよい。
含水溶液中で使用される塩がNaClの場合、含水溶液中のNaCl濃度が、含水溶液に対して重量で約1%より大きく、約20%より小さい範囲であるとき、より具体的には、NaCl濃度が、含水溶液に対して重量で約5%と等しいかそれより大きく、約11%と等しいかより小さい範囲であるとき、改善された結果が得られる。種々の他の塩は、それが水に溶解可能であり、かつ溶解可能なマグネシウム塩を形成する陰イオンを有する限り、許容可能な代替物である。例えば、1またはそれ以上の塩が採用できる(例えば、塩化ナトリウムおよび塩化カルシウムの1またはそれ以上)。
混合物が、マグネシウムおよび珪素に加えて1またはそれ以上のタイプの塩を含む実施例において、混合物は、適切な水素発生装置を用いて水または含水溶液と反応して水素を発生してよい。混合物は、所定量の混合物を所定量の水と制御態様または非制御態様で接触させることにより、水と反応させられてよい。例えば、小量の水が燃料ペレット上に「投与」され、または燃料の小さなペレットが、より大量の水中に「投与」されてよい。この際、投与される速度は、一定でも良いし、水素生産および/または消費の速度に依存して変化しても良い。代替的には、燃料ペレットは、水に接触させられて何ら能動的な調整を受けることなく最後まで反応を許容されて良い。混合物中に使用される塩がNaClのときには、混合物中のマグネシウムに対する塩の比は、例えば、マグネシウムの100重量部に対して塩の約10重量部から、マグネシウムの100重量部に対して塩の約50重量部までであってよい。そのような実施例において、混合物は、塩溶液でなく水と接触して水素を生成してよい。他の例では、塩に対するマグネシウムの比は重量で約9:2または約9:1:1(ここで混合物は例えば9部のマグネシウムを約1部の塩化ナトリウムおよび約1部の塩化カルシウムに対して有してよい)である。
種々の装置および構造を用いてこの手法を実装してよい。例えば、水素化ホウ素反応物を用いて水素を発生するために米国特許出願公開第20080160360号に開示されたものに関連する水素発生装置を採用して良い。そのような装置はこの応用に適するように適合化され修正されて良い(例えば、累積流体用の貯蔵領域をなくする)。代替的には、本出願人の出願に係る米国特許出願公開第2007/0084879号の「水素サプライおよび関連方法」に開示されたものと類似する水素発生装置を採用してよく、この出願公開文献は参照してここに組み入れる。そのような実施例において、反応から発生させられた水素は水素貯留部に供給され、例えば、圧縮水素または水素貯蔵合金として貯蔵される。
この手法を用いて生成された水素を用いて燃料を燃料電池に直接(例えば燃料電池に供給)または間接的に(例えば水素貯蔵燃料カートリッジの燃料補給を行う)供給して良い。燃料電池と連結するときには、水素発生器および燃料電池は一緒に携帯型の電力源を形成して良く、また、任意の数の電子装置に電力を供給するのに使用して良く、また、代替的には、所領のような大電力装置のために使用されて良い。発生させられた水素は代替的には任意の個数の目的に使用されて良い。水素を発生するためのこの手法を採用する水素発生装置は、代替的には、例えば、偵察風船、天気用風船、携帯型加熱器のような用途に使用されて良い。この発明の実施例も、効率的に熱を発生させる装置やプロセス、例えば携帯型の熱活性化装置に採用されても良い。
以下の[例]はこの発明の所定の側面を説明するために含められたけれども、どのような態様でも制約的に理解されるべきではない。
[例1]
一連のマグネシウム珪素混合物が、英国、マンチェスターのMagnesium Elektron社からの粗メッシュマグネシウム(Mg)粉末(99.8%グレード)、ノースカロライナ州、ラーレイのMartin Marietta Minerals社からの、より細かい325メッシュの結晶性珪素(Si)粉末(99.0〜99.3%グレード)を利用してペレット形態に準備された。ペレットは同量のMgと異なる量のSiを採用した。粉末は一緒にタンブル混合されたのち、圧縮されてペレットとされた。


ペレットは、1グラムのマグネシウムと、珪素なし、または0.15グラムの珪素、これに加えて少量のKynar(商標)2851flex(PVDF)粉末バインダ(ペンシルベニア州、フィラデルフィアのArkema Inc社から入手できる)を用いて準備された。適切な乾燥粉末混合物が、そののち、7.5トンで2分間、180℃に事前加熱された4ピストン金型内で2.13cmの直径のペレットへとホット加熱により形成された。得られたペレットの密度は1.51〜1.55g/ccの範囲であり、若干壊れやすく、疎水性があった。
2つの異なる含水NaCl溶液が使用されてサンプルを加水分解した。すなわち、5%および11%のNaCl溶液である。各ケースで使用される溶液の量は6mLであった。
各サンプルは、その後、約30分間、または、水素流が測定の検出範囲を下回って降下するまでの時点のうち、いずれか先に来る時点まで加水分解された。(もちろん、水素はその後、所定の速度で、すべてのマグネシウムが実質的に水素と反応するまで、生産され続けることが予測される。しかしながら、生成に30分より長くかかったり、または検出範囲を下回る速度で生成されるのであれば、生成された水素は商業用途には実際的でないと考えられた。)反応期間にわたって、生成ガス流および溶液の温度が各ケースにおいて測定された。下記の表1は、反応期間にわたる平均温度を示し、また、反応期間にわたる異なる2つの時刻、すなわち、10分および反応終了時点での水素生成量の値を示す。比較の目的で、水素生成量はマグネシウム単独のときの量をベースにした理論生成量と関連して示された。そのため、混合物中の珪素がいずれの水素の生成ももたらさないならば、最大理論生成量は100%であるべきである。そして、表1において、10分の指標における生成量の値が水素生成の速度における相違を相対的に示す。また、反応期間の終了時の生成量の値は、実際的に有益な時間間隔にわたって得られた全水素生成量を相対的に示す。
Figure 0005869479
注:前の塩溶液中の0.15gの量の珪素はそれ自体で実験テスト流において検出可能などのような水素も生成しなかった。
表1に示されるように、珪素の存在は、水素生成量および水素の生成速度の劇的な増加をもたらした。
[例2]
他の一連のマグネシウム珪素混合物が、先の例1において説明したものと類似の手法で準備された。ただし、この例では、鉄が各ペレットにおいて付加的に使用された(また、バインダやホットプレスはここでペレットを準備するのに使用されなかった。ただし若干大きな圧力は用いられた)。0.2gの10ミクロンサイズのAlfa Aesar(マサチューセッツ州のウォードヒル)からの鉄粉末が各ペレットに含まれた。このシリーズにおいては、第3の量の珪素(0.3g)が各ペレットにおいてテストされた。


各ペレットサンプルは例のそれと類似の手法で加水分解された。得られたデータは下記の表2にまとめられる。(100%を超える生成量は、付加的に水素ガスを生成するための珪素の反応に関連するに違いないことに留意されたい。例えば、水酸化マグネシウムが水素ガスおよびマグネシウム珪酸塩を生成し、これによって、所与の時間間隔において総合的な生成量および水素生成速度を上昇させる。)図1はこの発明の事例的な混合物(Mg+Fe+Siで示される)についての水素流速度の時間に対するプロットを、比較混合物(Mg+Feで示される)と比較する。具体的には、前者は、表2中の1gのMg+0.2gのFe+0.15gのSiの混合物であり、後者は1gのMg+0.2gのFeの混合物であり、両者は11%のNaCl中で加水分解された。図1は、予想外の驚くべきほどの大量の水素をこの発明のいくつかの実施例で生成したことを示す。
Figure 0005869479
例1と較べると、表2は、Feの腐食助長剤を使用することによりMgサンプルからの水素の生成量が増大することを示す。しかし、ここでも、珪素の存在が水素生成量および生成速度に劇的な増加をもたらす。そして、図1は、この発明のSi含有混合物の水素生成速度に顕著な改善を事例をもって示す。
上述の説明は説明を意図したものであり、制約的ではない。他の実施例も採用でき、例えば、これは、当業者が上述の説明を受けて実施できるものである。また、上述の詳細な説明において、種々の特徴が一緒にされて開示を簡素化してよい。これは、特許請求の範囲に記載されない、開示された特徴が、いずれの請求項にも基本的なものであるということを意図していると解釈されるべきではない。そうではなくて、発明の対象事項は具体的な実施例のすべての特徴より少ないということである。そのため、以下の請求項は発明の詳細な説明にここで組み入れられ、各請求項はそれ自体で個別の実施例として存在する。この発明の範囲は特許請求の範囲と、これの均等の全範囲を参照して決定されるべきである。
[例3]
この発明の他の事例の実施例において、マグネシウム珪素混合物とともに鉄、塩化ナトリウム、および塩化カリウムを有するペレットが形成されてよい。例えば、100部の30〜100メッシュのマグネシウム粉末(例えば中国、ヘベイ県、タンシャンのTangShan Weihao Magnesium Powder Co Ltdからのもの)、15部の325メッシュの珪素(例えばノースカロライナ州、ラーレイのMartin Marietta Minerals社からのもの)、および25部の325メッシュの鉄(例えば中国、チェンズのSagwellからのもの)を粉砕機ミルを用いて例えば、10〜30分、または約20分の時間間隔で混合してよい。ここで用いられるように、「30〜100メッシュ」は、マグネシウム粉末の部分が30篩すなわちメッシュスクリーンから落ちるけれども100篩すなわちメッシュスクリーンでは落ちないことを指す。いくつかの実施例においては、マグネシウム粉末は、40〜100メッシュサイズの噴霧球形マグネシウムの形態であり、マグネシウム粒子が最初に40篩すなわちメッシュスクリーンを通してふるい分け、その後、100篩すなわちメッシュスクリーンを用いてふるい分けられ、この発明に使用されるマグネシウム粒子は40メッシュスクリーンは通るけれども100メッシュスクリーンは通らない部分である。粉末の細かい部分を除去することにより、一貫した特徴(例えば結果としてのペレットの反応性および可燃性)を実現するのに有益である。
混合物はその後に塩と混合してよい。例えば、9重量部の金属混合物を1重量部の塩化ナトリウムおよび1重量部の塩化カリウムとタービュラーミキサを用いて例えば15〜45分、または約30分の時間間隔で混合させて良い。塩を加えた混合物はこの後に所望の圧力で圧縮されてペレットにされてよい。例えば、ペレットは約20000〜70000psi、または約50000psiの圧力を用いて圧縮されて良い。
要約は規則(37C.F.R 1.72(b))に適合するものであり読者に技術的開示の本質を即座に把握させることを可能にする。これは、請求項の範囲の意味を解釈したり範囲を限定するのに使用されないことに留意されたい。
以下、技術的特徴の例を列挙する。
[技術的特徴1]
マグネシウム、珪素、および、1またはそれ以上の塩を混合物を形成するのに充分な程度に接触させるステップと、
上記混合物を、水素を発生させるのに充分な程度に、水を有する含水溶液と反応させるステップとを有することを特徴とする水素発生方法。
[技術的特徴2]
上記マグネシウムおよび珪素は初期の接触処理の間に接触して先駆的混合物を形成し、上記塩は第2の接触処理の間に上記先駆的混合物と接触させられる技術的特徴1記載の水素発生方法。
[技術的特徴3]
上記混合物はさらに腐食助長剤を有する技術的特徴1記載の水素発生方法。
[技術的特徴4]
上記腐食助長剤は、鉄、ニッケル、コバルト、銅、およびこれらの組み合わせからなるグループから選択される技術的特徴3記載の水素発生方法。
[技術的特徴5]
上記腐食助長剤は鉄を有する技術的特徴3記載の水素発生方法。
[技術的特徴6]
上記マグネシウム、珪素および腐食助長剤は初期の接触処理の間に接触して先駆的混合物を形成し、上記塩は後の接触処理の間に上記先駆的混合物と接触させられて最終的な混合物を生成する技術的特徴3記載の水素発生方法。
[技術的特徴7]
上記最終的な混合物からペレットを形成するステップをさらに有する技術的特徴6記載の水素発生方法。
[技術的特徴8]
上記マグネシウムのサイズは、30メッシュの篩を通り抜けるのに充分なほど小さく、100メッシュの篩を通り抜けることができないようにするのに充分なほど大きい技術的特徴3記載の水素発生方法。
[技術的特徴9]
上記珪素は結晶性である技術的特徴1記載の水素発生方法。
[技術的特徴10]
上記1またはそれ以上の塩は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、またはこれらの組み合わせを有する技術的特徴1記載の水素発生方法。
[技術的特徴11]
上記混合物において珪素のマグネシウムに対する比は、100重量部のマグネシウムあたり約30重量部の珪素より小さいか、等しい技術的特徴1記載の水素発生方法。
[技術的特徴12]
上記混合物において珪素のマグネシウムに対する比は、100重量部のマグネシウムあたり約15重量部の珪素より大きいか、等しい技術的特徴11記載の水素発生方法。
[技術的特徴13]
上記混合物において鉄のマグネシウムに対する比は、100重量部のマグネシウムあたり約15重量部の珪素と、100重量部のマグネシウムあたり約25重量部の珪素との間である技術的特徴5記載の水素発生方法。
[技術的特徴14]
接触させるステップは、ボールミリング、タンブリング、ジェットミリング、粉砕機(attritor)ミリング、および衝突ミリングからなるグループから選択される機械的な混合を有する技術的特徴1記載の水素発生方法。
[技術的特徴15]
接触させるステップは上記混合物からペレットを形成することを含む技術的特徴1記載の水素発生方法。

[技術的特徴16]
上記反応させるステップは上記含水溶液を上記混合物中に投与することを含む技術的特徴1記載の水素発生方法。
[技術的特徴17]
上記反応させるステップは上記混合物を上記含水溶液中に投与することを含む技術的特徴1記載の水素発生方法。
[技術的特徴18]
上記反応させるステップは未制御のバッチ処理である技術的特徴1記載の水素発生方法。
[技術的特徴19]
マグネシウムおよび珪素を混合物を形成するのに充分な程度に接触させるステップと、
上記混合物を、水素を発生させるのに充分な程度に、水および塩を有する含水溶液と反応させるステップとを有することを特徴とする水素発生方法。
[技術的特徴20]
上記混合物は付加的に腐食助長剤を有する技術的特徴19記載の水素発生方法。
[技術的特徴21]
上記腐食助長剤は鉄である技術的特徴20記載の水素発生方法。
[技術的特徴22]
上記珪素は結晶性である技術的特徴19記載の水素発生方法。
[技術的特徴23]
上記塩はNaClを有する技術的特徴19記載の水素発生方法。
[技術的特徴24]
上記含水溶液中の上記NaClの濃度は、約1%より大きく、かつ約20%より小さい範囲である技術的特徴23記載の水素発生方法。
[技術的特徴25]
上記含水溶液中の上記NaClの濃度は、約5%以上であり、かつ約11%以下である範囲である技術的特徴19記載の水素発生方法。
[技術的特徴26]
上記接触させるステップは上記混合物からペレットを形成することを含む技術的特徴19記載の水素発生方法。
[技術的特徴27]
上記反応させるステップは上記含水溶液を上記混合物中に投与することを含む技術的特徴19記載の水素発生方法。
[技術的特徴28]
上記マグネシウムのサイズは、30メッシュの篩を通り抜けるのに充分なほど小さく、100メッシュの篩を通り抜けることができないようにするのに充分なほど大きい技術的特徴19記載の水素発生方法。
[技術的特徴29]
加水分解を通じて水素を生成するための組成物であって、
マグネシウムおよび珪素の混合物を有し、
上記組成物は含水溶液と接触するときに反応して水素を生成することを特徴とする上記組成物。
[技術的特徴30]
上記組成物はさらに腐食助長剤を有する技術的特徴29記載の組成物。
[技術的特徴31]
上記腐食助長剤は鉄である技術的特徴29記載の組成物。
[技術的特徴32]
さらに燃料遅延剤、処理助剤、バインダ、潤滑剤、またはこれらの組み合わせを有する技術的特徴29記載の組成物。
[技術的特徴33]
上記混合物において珪素のマグネシウムに対する比は、100重量部のマグネシウムあたり約30重量部の珪素より小さいか、等しい技術的特徴29記載の組成物。
[技術的特徴34]
上記混合物において珪素のマグネシウムに対する比は、100重量部のマグネシウムあたり約15重量部の珪素より大きいか、等しい技術的特徴33記載の組成物。
[技術的特徴35]
上記混合物はさらに塩を有する技術的特徴29記載の組成物。
[技術的特徴36]
上記混合物はさらに2またはそれ以上の塩を有する技術的特徴35記載の組成物。
[技術的特徴37]
上記組成物は加圧されてペレットを生成する技術的特徴29記載の組成物。
[技術的特徴38]
上記含水溶液は水および1の塩を有する技術的特徴29記載の組成物。
[技術的特徴39]
上記珪素は結晶性である技術的特徴29記載の組成物。
[技術的特徴40]
上記マグネシウムのサイズは、30メッシュの篩を通り抜けるのに充分なほど小さく、100メッシュの篩を通り抜けることができないようにするのに充分なほど大きい技術的特徴29記載の組成物。



Claims (13)

  1. (i)金属マグネシウム、珪素、および、金属鉄のそれぞれの粉末から粉末状混合物を形成するステップと、
    (ii)上記粉末状混合物に、タンブルミキサー手段、粉砕機手段、ボールミリング手段、ジェットミリング手段、インパクトミリング手段、タービュラーミリング手段、圧搾手段、または噴霧手段によって力を加えて、上記粉末状混合物中の上記金属マグネシウム、珪素、および、金属鉄のそれぞれの粉末の間の接触を助長するステップと、
    (iii)上記ステップ(ii)の後に、上記粉末状混合物を、水素を発生させるのに充分な程度に、水を有する含水溶液および、塩化ナトリウム、塩化カリウム、および塩化カルシウムからなるグループから選択された1種類またはそれ以上の種類の塩と反応させるステップとを有し、
    上記金属マグネシウムの粒子サイズは、150ミクロンから500ミクロンであり、珪素の粒子サイズは、44ミクロン未満であり、上記金属鉄の粒子サイズは、44ミクロン未満であることを特徴とする水素発生方法。
  2. 珪素の金属マグネシウムに対する比は、100重量部の金属マグネシウムに対して10重量部の珪素から100重量部の金属マグネシウムに対して30重量部の珪素である請求項1記載の水素発生方法。
  3. 金属鉄金属マグネシウムに対する比は、100重量部の金属マグネシウムに対して15重量部の金属鉄から100重量部の金属マグネシウムに対して25重量部の金属鉄である請求項1または2記載の水素発生方法。
  4. 上記(iii)のステップにおいて、上記1種類またはそれ以上の種類の塩は上記含水溶液と混合させられる請求項1記載の水素発生方法。
  5. 上記塩の濃度は上記含水溶液の1重量%から20重量%である請求項4記載の水素発生方法。
  6. 上記塩の濃度は上記含水溶液の5重量%から11重量%である請求項5記載の水素発生方法。
  7. 上記(ii)のステップはミリングステップを有する請求項1記載の水素発生方法。
  8. 上記(iii)のステップにおいて、上記1種類またはそれ以上の種類の塩は上記粉末状混合物に混合させられている請求項1記載の水素発生方法。
  9. 上記ステップ(i)において上記金属マグネシウム、上記珪素、および、上記金属鉄のそれぞれの粉末から上記粉末状混合物を形成したのちに、上記粉末状混合物に上記1種類またはそれ以上の種類の塩を混合する請求項8記載の水素発生方法。
  10. 上記粉末状混合物に上記1種類またはそれ以上の種類の塩を混合した混合物からペレットを形成するステップをさらに有する請求項9記載の水素発生方法。
  11. 上記粉末状混合物は以下の(a)〜(e)のうちの少なくとも1つを有する請求項1、8、9、または10記載の水素発生方法。
    (a)塩化カリウム塩
    (b)燃焼遅延剤
    (c)処理助剤
    (d)バインダー
    (e)潤滑剤
  12. 上記珪素は結晶性珪素を有する請求項1〜11のいずれかに記載の水素発生方法。
  13. 金属マグネシウム、珪素、および金属鉄の粉末状混合物を有する、水素を生成するための組成物であって、上記金属マグネシウムの粒子サイズは、150ミクロンから500ミクロンであり、上記珪素の粒子サイズは、44ミクロン未満であり、上記金属鉄の粒子サイズは、44ミクロン未満であることを特徴とする、水素を生成するための組成物。
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