JP5868004B2 - マイクロニードルとマイクロニードルアレイとマイクロニードルアレイ装置 - Google Patents
マイクロニードルとマイクロニードルアレイとマイクロニードルアレイ装置 Download PDFInfo
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Description
また、特許文献1に記載されたような超小型針では、その製造方法や形状から、強度を保ちつつ複雑な流路を設けることは極めて困難である。
すなわち、上記特願2010−147305号に記載されている発明の場合には、上記流出口101bは上記分割要素101d、101eの非接着部分による隙間であるため、上記マイクロニードル101aを皮膚内に突き刺した場合、上記マイクロニードル101aが周辺の組織によって押圧され、上記流出口101bが開き難いという問題があった。
また、このようにして対称形である上記分割要素101d、101eを貼り合わせて上記マイクロニードルユニット101を構成することは困難であるという問題もあった。すなわち、上記流出口101bや上記流路101cが形成された上記マイクロニードル101を精度良く製作する為には、正確な対称形である上記分割要素101d、101eを正確に貼り合わせる必要があり、且つ、分割要素101d、101eの両方に対して高い寸法精度が要求されることになる。その結果、マイクロニードル101の製作が困難になってしまうものである。
しかし、上記カバ105dによって上記溝105bを塞ぐことによって上記マイクロニードル105aの先端側に流出口105eが形成される構成となっているため、上記マイクロニードル105aを皮膚に突き刺す際に上記カバ105dが剥がれてしまう可能性がある。また、上記カバ105dによって、上記マイクロニードル105aを皮膚に突き刺す際に抵抗が生じて刺さり難くなることも考えられる。また、上記カバ105dをその全体にわたって均等に十分な接着強度で接着することは困難であり、上記流出口105e以外から薬液が漏れ出てしまう可能性がある。また、上記溝105bや上記溝105bと連通するように上記マイクロニードル105aに形成された溝は微細であり、これらを埋めてしまわないように上記カバ105dを接着することは困難である。
又、請求項2に記載されたマイクロニードルユニットは、請求項1記載のマイクロニードルユニットにおいて、上記マイクロニードルには穿刺方向に沿って平面部が設けられていて、上記流出口はこの平面部に設けられていることを特徴とするものである。
又、請求項3に記載されたマイクロニードルユニットは、請求項1又は請求項2記載のマイクロニードルユニットにおいて、上記他方の分割要素には上記一方の分割要素に設けられた上記溝内に係合し溝の深さより低背の係合用凸部が設けられており、上記係合用凸部が上記溝内に係合されていて上記係合用凸部と溝との間に上記流路が形成されていることを特徴とするものである。
又、請求項4に記載されたマイクロニードルユニットは、請求項1〜請求項3の何れかに記載のマイクロニードルユニットにおいて、上記平面部には上記流出口と連通する微小溝が形成されていることを特徴とするものである。
又、請求項5に記載されたマイクロニードルユニットは、ケースと、上記ケースの表面に対して傾斜させて突出・配置された請求項1〜請求項5の何れかに記載のマイクロニードルユニットと、を具備したことを特徴とするものである。
又、請求項6に記載されたマイクロニードルアレイは、請求項5記載のマイクロニードルアレイにおいて、上記ケースには上記マイクロニードルと同数の貫通孔が穿孔されており、上記他方の分割要素は上記ケースと一体に上記貫通孔の外縁から突出・形成されており、上記一方の分割要素は上記貫通孔を貫通して上記ケースに設置されていることを特徴とするものである。
又、請求項7に記載されたマイクロニードルアレイ装置は、側面に被ガイド部が形成された請求項6又は請求項7記載のマイクロニードルアレイと、上記マイクロニードルと同数の貫通孔が穿孔された底板と該底板から立設され上記被ガイド部と係合され上記マイクロニードルアレイをガイドするガイド部が形成された一対のガイド板とからなるガイド冶具と、を具備し、上記マイクロニードルアレイは上記ガイド冶具によって上記マイクロニードルが上記貫通孔を貫通して上記底板の反ガイド板側に突出するように移動されることを特徴とするものである。
又、請求項8に記載されたマイクロニードルアレイ装置は、請求項7記載のマイクロニードルアレイ装置において、上記ガイド部には上記マイクロニードルアレイを斜め方向にガイドする傾斜ガイド部と、上記マイクロニードルアレイを水平にガイドする水平ガイド部とが設けられていることを特徴とするものである。
又、請求項9に記載されたマイクロニードルアレイ装置は、請求項8記載のマイクロニードルアレイ装置において、上記傾斜ガイド部は上記マイクロニードルアレイを上記マイクロニードルの中心軸に沿ってガイドするものであることを特徴とするものである。
又、請求項10に記載されたマイクロニードルアレイ装置は、請求項8〜請求項10の何れかに記載のマイクロニードルアレイ装置において、上記マイクロニードルアレイと係合されるスライダが設けられており、上記マイクロニードルアレイは上記スライダを介して移動されることを特徴とするものである。
また、請求項2記載のマイクロニードルは、流路が平面部に開口された溝と針体の後端側に開口された内部流路と連絡孔とから構成されており、上記連絡孔はレーザー加工によって穿孔されるものである。そのため、請求項2記載のマイクロニードルは、射出成形によって上記マイクロニードルの外形と上記溝及び上記内部流路を形成した後、上記溝側からレーザー加工機によって上記連絡孔を穿孔することによって、容易に製造することができる。また、請求項2記載のマイクロニードルは、溝に蓋を貼り付けることによって流路を形成しているような構成ではないため、マイクロニードルを皮膚などに突き刺しても蓋が剥れるなどといった不具合がないものである。
また、請求項3記載のマイクロニードルは、針体が2つの分割要素から構成されており、他方の分割要素と上記一方の分割要素を合体させることにより上記流路溝を閉塞し、それによって、上記流路が形成されるものであるため、より簡易な方法によって製造することができる。
また、請求項4記載のマイクロニードルも請求項4記載のマイクロニードルと同様に容易に製造でき、係合用凸部が流路溝内に係合されることで流路が形成されるため、上記流路から分割面への薬液の漏れを防止することができる。
また、請求項5記載のマイクロニードルは、請求項1〜請求項5の何れかに記載のマイクロニードルにおいて、平面部の先端側には凸部が設けられている。そのため、上記マイクロニードルを皮膚に突き刺した場合、上記凸部によって皮膚組織が上記平面部から持ち上げられ、上記平面部に設けられた流路の開口部が皮膚組織によって塞がれることを防止することができる。
また、請求項6記載のマイクロニードルは、上記平面部に上記流路の開口部と連通する微小溝が形成されているため、薬液を効率よく注射することができる。
また、請求項7記載のマイクロニードルアレイは、請求項1〜請求項6の何れかに記載のマイクロニードルが設けられているため、請求項1〜請求項6の何れかに記載のマイクロニードルと同様の効果を奏することができ、複数のマイクロニードルを設けた場合には、皮膚状の複数の箇所に一度に注射を行うことができる。
また、請求項8記載のマイクロニードルアレイは、請求項4記載のマイクロニードルが設けられており、他方の分割要素はケースと一体に貫通孔の外縁から突出・形成されており、一方の分割要素は上記貫通孔を貫通して上記ケースに設置されるマイクロニードルユニットに設けられているため、他方の分割要素が脱落しにくく、信頼性が高いものとなる。
また、請求項9記載のマイクロニードルアレイ装置は、ガイド冶具を用いてマイクロニードルアレイをガイドするため、容易にマイクロニードルアレイによる注射を行うことができる。
また、請求項10記載のマイクロニードルアレイ装置は、ガイド部には上記マイクロニードルアレイを斜め方向にガイドする傾斜ガイド部と、上記マイクロニードルアレイを水平にガイドする水平ガイド部とが設けられているため、上記マイクロニードルアレイをマイクロニードルの傾斜角度に合わせて移動させて皮膚などに突き刺し、その後、マイクロニードルアレイを水平に移動させることができる。これにより、マイクロニードルが突き刺された皮膚内に空間を形成し、その空間に薬液を注入することができるため、より効率の良い注射が可能となる。
また、請求項11記載のマイクロニードルアレイ装置は、傾斜ガイド部がマイクロニードルアレイをマイクロニードルの中心軸に沿ってガイドするものであるため、上記マイクロニードルが皮膚に対して突き刺さる際に上記マイクロニードルを曲げるような方向に力が加わることがなく、上記マイクロニードル先端の変形や破損を防ぎ、安全に注射を行うことができる。
また、請求項12記載のマイクロニードルアレイ装置は、上記マイクロニードルアレイと係合されるスライダが設けられているため、このスライダを用いることで、容易にマイクロニードルアレイによる注射を行うことができる。
本実施の形態によるマイクロニードルユニット1は、図1(a)〜図1(c)に示すように、本体1aと、該本体1aの上面(図1(b)中上側の面)から突出・形成された略円柱形状の凸部1bと、該凸部1bの反本体1a側(図1(b)中上側)の端面から突出・形成されたマイクロニードル1cとから構成されている。
上記マイクロニードルユニット1内部には、上記本体1aの反マイクロニードル1c側(図1(b)中下側)の面に開口した内部流路1dが形成されている。
まず、射出成形法により、内部流路1dとマイクロニードル側流路1fが形成された状態のマイクロニードルユニット1が成形される。
次に、上記マイクロニードル側流路1fの平面部1e側の開口部から、図示しないレーザー加工機等によって、上記マイクロニードル側流路1fの上記内部流路1d側の面(図1(c)中下側の面)に穿孔が施され、それによって、上記内部流路1dと連絡する貫通孔である連絡孔1gが形成される。
このようにして、上記連絡孔1gを介して相互に連通された上記マイクロニードル側流路1fと内部流路1dを備えたマイクロニードルユニット1が製造されることになる。
すなわち、皮膚3側に上記マイクロニードル1cの平面部1eを向けて、且つ、上記皮膚3の表面に対して任意の角度(θ°、例えば、30°)傾斜させた状態で、上記マイクロニードル1cを上記皮膚3内に突き刺す。そして、上記マイクロニードルユニット1には、図示しない薬液供給手段によって、流入口1iから、薬液が供給される。
上記マイクロニードル1cは、上記流出口1hが完全に上記皮膚3内に入り込むまで、上記皮膚3内に刺し込まれている。そのようにすることにより、上記皮膚3表面への薬液の漏れを防ぐことができるからである。
上記マイクロニードルユニット1のマイクロニードル1cは四角錘を縦方向に均等に2分割したような形状をなしており、その平面部1eに内部流路1dと連通したマイクロニードル側流路1fが開口し、その開口部が流出口1hとなっている。そのため、上記平面部1eと皮膚3が大きく接触し、薬液と皮膚3内の組織の接触面積が大きくなり、薬液を効率よく確実に注射することができる。
また、上記マイクロニードル1cを皮膚3に突き刺す際、上記平面部1eを上記皮膚3側に向けた状態とする。そのため、図2に示すように、上記マイクロニードル1cは、上記流出口1hの設けられていない側よりも上記流出口1hの開口した側(図2中上側)がより多く上記皮膚3内に入り込むことになり、それによって、薬液の漏れを防止することができる。
また、上記マイクロニードルユニット1は別部材であるカバ等を貼り付けたような構成にはなっていないので、皮膚3に対して突き刺し易く、且つ、信頼性も高いものである。
また、上記マイクロニードルユニット4も、前述した第1の実施の形態のマイクロニードルユニット1と同様の作用の他、以下のような作用を奏する。
すなわち、上記分割マイクロニードル4c2には、前述したように、先端凸部4jが設けられており、又、その後方(図3(b)中下側)には上記流路4mの流出口4nが設けられている。そのため、上記マイクロニードル4cが皮膚内に刺し込まれた状態で、上記先端凸部4jが上記流出口4nと組織との間に隙間を設けるように機能し、それによって、上記流出口4nが組織によって閉塞されることを防止することができる。
また、係合凸部4gは上記マイクロニードルユニット4の長手方向に延長・形成されたものであり、流路溝4kも上記マイクロニードルユニット4の長手方向に延長・形成されたものであるため、上記係合凸部4gは上記係合溝4k内において上記マイクロニードル4cの軸方向に直交する方向からの外力に対して上記マイクロニードル4cを補強するように働く。
上記流路溝4k内に上記係合凸部4gを圧入・係合することにより、分割要素Aと分割要素Bを組み合わせて上記マイクロニードルユニット4を構成しているので、組立時に上記分割要素Aと分割要素Bの位置決めを行いやすい。
また、上記流路溝4k内に上記係合凸部4gを圧入・係合することにより流路4mが構成されているため、この流路4mからの上記分割要素A側への薬液の漏れを防ぐことができる。
また、上記係合凸部4gは上記流路溝4k内において上記マイクロニードル4cの軸方向に直交する方向からの外力に対して上記マイクロニードル4cを補強しているため、上記マイクロニードル4cを断面積が小さく鋭い形状を成した皮膚に突き刺さりやすいものとした場合でも、その強度を確保することができ、上記マイクロニードル4cを折れ難いものとすることができる。
なお、本実施の形態によるマイクロニードルユニット5は、前述した第1の実施の形態によるマイクロニードルユニット1と構成が共通するため、共通する構成については前述した第1の実施の形態の場合と同じ符号を付し示しその説明を省略する。
この他にも、第1の実施の形態によるマイクロニードルユニット1と同様のマイクロニードルユニットを形成した後、このマイクロニードルユニットにインプリント加工によって上記微小溝5aを形成することも考えられる。
また、前述した射出成形に用いる金型に上記微小溝5aに対応する微小凸部を設けておくことにより、射出成形時に上記微小溝5aを成形することも考えられる。
本実施の形態の場合は、上記マイクロニードル1cに上記微小溝5aが設けられているため、薬液は上記流出口1hから上記マイクロニードル1c外に流出するだけでなく上記微小溝15aにも流れ込むこととなる。
すなわち、上記マイクロニードル1cの平面部1eには微小溝5aが設けられているため、薬液が上記微小溝5aに流れ込むことでより広い範囲に流出するようになっている。よって、上記マイクロニードルユニット5は更に効率よく皮膚内に薬液を注射することができるものである。
本実施の形態によるマイクロニードルアレイ7は、図7に示すように、まず、ケース9を備えている。図7及び図9に示すように上記ケース9は、上ケース9aと下ケース9bとから構成されている。
上記面11dには、貫通孔11e、11e、11eが設けられている。
また、図9に示すように、上記上ケース9aの下ケース9b側の面の四隅には、上ケース固定用凸部12、12、12、12が突出・形成されている。
よって、図9に示すように、上記マイクロニードルユニット19は、3個の第1の実施の形態におけるマイクロニードル1を連続して配置したような形状となっている。また、上記マイクロニードル側流路19fの上記平面部19e側の開口部が流出口19hとなっている。また、上記内部流路19dの反マイクロニードル19c側(図8中左下側)の面の開口部が流入口19iとなっている。また、上記マイクロニードル19cには、前述した第3の実施の形態におけるマイクロニードルユニット5のマイクロニードルの微小溝5aのように、上記平面部19eに溝を設けてもよい。また、上記マイクロニードル19cには、前述した第2の実施の形態におけるマイクロニードルユニット4の先端凸部4jのように、上記平面部19eの先端側に凸部を設けてもよい。
まず、ケース9のマイクロニードル19cが突出している面(図7中上側の面)を皮膚側に向けて、皮膚表面と略平行となるようにする。このとき、流出口19hは皮膚側に向けられた状態となっている。
その後、6本の上記マイクロニードル19cを皮膚に押し当て、上記マイクロニードル19cの突出方向に向けて上記マイクロニードルアレイ7を前進させ、6本の上記マイクロニードル19cを皮膚に突き刺す。上記マイクロニードル19cは、図2に示すような状態で皮膚に突き刺される。このとき、図2におけるθ°は30°となる。
その後、ポンプ23を動作させ、薬液注入口15から上記マイクロニードルアレイ内に薬液を供給する。この薬液は、マイクロニードルユニット19の流入口19iから内部流路19dに流入し、連絡孔19gを経てマイクロニードル側流路19fに到達し、皮膚に突き刺さったマイクロニードル19cの流出口19hから皮膚内に注入される。
まず、上記マイクロニードルアレイ7は、多数(本実施の形態の場合は6本)のマイクロニードル19cが設けられているため、皮膚上の複数の箇所(本実施の形態の場合は6箇所)に薬液を注入することができる。
また、上記マイクロニードル19cは、ケース9に対して傾斜させた状態(本実施の形態の場合は30°傾斜させた状態)で設けられているため、容易に上記マイクロニードル19cを皮膚表面に対して傾斜させた状態で突き刺すことができる。
本実施の形態によるマイクロニードルアレイ25は、図10に示すように、まず、ケース27を備えている。図7及び図11に示すように、上記ケース27は上ケース27aと下ケース27bとから構成されている。
なお、上記上ケース27aは、射出成形によって成形される。
なお、マイクロニードルユニット37は、射出成形によって成形される。
また、上記マイクロニードル側流路溝37gが上記副針29hの分割合わせ面29iと上記半円柱状凸部29fの分割合わせ面29gと上記貫通孔29eの内周面の平面部(図12中左上側の面)とによって閉塞されることで流路39bが構成される。この流路39bの上記マイクロニードル39先端側の開口部が上記流出口39aということになる。また、上記分割合わせ面37eのうち上記分割合わせ面29iによって覆われずに露出した部分が平面部39cとなる。
上記マイクロニードルアレイ25のマイクロニードル39は、マイクロニードルユニット27に設けられた主針37dと、上ケース27aに設けられた副針29hとを組み合わせて構成されたものであり、上記マイクロニードルユニット27及び上記上ケース27aは射出成形によって成形されるものである。そのため、前述した第1の実施の形態のマイクロニードルユニット1を製造する場合のようなレーザー加工機を用いることなく、内部流路37fと連通した流出口39aが設けられたマイクロニードル39を、更に容易に製造することができる。
本実施の形態によるマイクロニードルアレイ装置41は、まず、マイクロニードルアレイ用ガイド43を備えている。上記マイクロニードルアレイ用ガイド43は、底板45と、その両端から垂直に立設されたガイド板47、47とから構成されている。
また、上記マイクロニードル19cの平面部19e(図17中下側の面)と上記マイクロニードル19cの背部の辺(図17中上側の辺)との図17紙面中の角度をθn°とすると、本実施の形態においては、θs°=θc°−θn°/2の関係が成立している。なお、θn°/2は上記マイクロニードル19cの中心軸と上記平面部19eとの角度である。
また、このとき、上記マイクロニードルアレイ用ガイド孔49の傾斜部49bによって、上記マイクロニードルアレイ19のガイドされる方向は、上記マイクロニードル19cの中心軸の方向と一致するようになっている。
まず、図17に示すように、上記マイクロニードル19cの中心軸及び上記マイクロニードルアレイ用ガイド孔49の傾斜部49によるガイド方向を直線l1とし、上記マイクロニードル19cの平面部19eと図17の紙面との交線を直線l2とし、上記マイクロニードルアレイ19の図17中下側の面と図17の紙面との交線を直線mとし、上記マイクロニードルアレイ用ガイド43の底板45と平行な直線を直線nとする。
また、図14、及び、図18に示すように、上記側板63のもう一方の上記側板63と向かい合った面には、スライダ側被ガイド部71、71が突出・形成されている。このスライダ側被ガイド部71は略四角柱形状を成しており、その横幅(図18中左右方向長さ)は上記マイクロニードルアレイ用ガイド43のスライダ挿入ガイド溝51の幅と略同じであり、その縦幅(図18中上下方向長さ)は上記マイクロニードルアレイ用ガイド43のスライダ移動ガイド溝53の幅と略同じである。そのため、上記スライダ側被ガイド部71を、上記スライダ挿入ガイド溝51内、及び、上記スライダ移動ガイド溝53内に摺動可能に配置することができる。
まず、マイクロニードルアレイ用ガイド43を皮膚73表面に固定する。その際、上記マイクロニードルアレイ用ガイド43の反ガイド板47側(図14中下側)の面と上記皮膚73表面を、図示しない接着剤や両面テープによって接着する。
また、上記マイクロニードルアレイ57は、上記マイクロニードルアレイ側被ガイド部57aが上記マイクロニードルアレイ用ガイド孔49の垂直部49aの底面(図16中下側の面)に当接する位置に設置される。
このとき、上記マイクロニードルアレイ装置41は、図19の(a)に示すような状態となっている。これが、上記マイクロニードルアレイ装置41の注射準備状態である。
なお、このとき、上記スライダ59は上記スライダ移動ガイド溝53と上記スライダ側被ガイド部71との相互作用によってガイドされて水平に前方(図19(a)中右側)に移動する。
このとき、上記マイクロニードルアレイ装置41は、図19の(b)に示すような状態となっている。これが、上記マイクロニードルアレイ装置41の穿孔状態である。
なお、このときも、上記スライダ59は上記スライダ移動ガイド溝53と上記スライダ側被ガイド部71との相互作用によってガイドされて水平に前方(図19(b)中右側)に移動する。
まず、マイクロニードルユニット19のケース9に対する取り付け角度、及び、マイクロニードルアレイ用ガイド43に形成されたマイクロニードルアレイ用ガイド孔49の傾斜部49bの傾斜角度は、マイクロニードル19の中心軸の傾斜角度と上記傾斜部49bの傾斜角度が一致するように設定されている。そのため、マイクロニードルアレイ57をマイクロニードルアレイ用ガイド43を用いてガイドさせることで、上記マイクロニードル19cの中心軸に沿って移動させることができ、上記マイクロニードル19c、19c、19c、19c、19c、19cをその中心軸の傾斜角度に沿って正確に上記皮膚73に対して突き刺すことができる。
なお、上記マイクロニードルアレイ用ガイド孔49には垂直部49aが設けられており、この底面(図16中下側の面)が水平となっている。そのため、上記マイクロニードルユニット57のマイクロニードルアレイ側被ガイド部57a、57a、57a、57aがこの底面に接するように上記マイクロニードルユニット57を設置すれば、上記マイクロニードルユニット57を上記マイクロニードルアレイ用ガイド43に設置した直後に上記マイクロニードル19cが不用意に上記皮膚73に突き刺さってしまわないようにすることができる。
例えば、マイクロニードルの形状・寸法や数には、様々な場合が考えられる。上記の実施の形態においては、マイクロニードルは四角錐を均等に2分割した形状のものをその構成要素としていたが、円錐形状や他の多角形形状を均等に2分割したものを構成要素として用いることも考えられる。
また、マイクロニードルアレイ内に薬液供給用のポンプ等を設ける構成としてもよい。
また、第2の実施の形態によるマイクロニードルの平面部に、第3の実施の形態によるマイクロニードルの平面部に設けられた微小溝を設けてもよい。
また、第4の実施の形態によるマイクロニードルアレイや第6の実施の形態によるマイクロニードルアレイ装置において、第1の実施の形態によるマイクロニードルユニットを用いてもよい。
また、第4の実施の形態によるマイクロニードルアレイや第6の実施の形態によるマイクロニードルアレイ装置において、第2の実施の形態によるマイクロニードルユニットやこれを複数個接続したマイクロニードルユニットを用いてもよい。
また、第6の実施の形態によるマイクロニードルアレイ装置において、スライダを用いず、直接、マイクロニードルアレイを手などによって前進させることも考えられる。
1d 内部流路
1e 平面部
1f マイクロニードル側流路
1g 連絡孔
1h 流出口
4b マイクロニードル
A 分割要素
B 分割要素
4g 係合凸部
4k 流路溝
4d 平面部
4m 流路
5a 微小溝
7 マイクロニードルアレイ
9 ケース
19c マイクロニードル
19d 内部流路
19e 平面部
19f マイクロニードル側流路
19g 連絡孔
19h 流出口
25 マイクロニードルアレイ
27 ケース
29e 半円形貫通孔
29h 副針
29i 分割合わせ面
37 マイクロニードルユニット
37d 主針
37e 分割合わせ面
37f 内部流路
37g マイクロニードル側流路溝
39c 平面部
39 マイクロニードル
39a 流出口
41 マイクロニードルアレイ装置
43 マイクロニードルアレイ用ガイド
45 底板
47 ガイド板
49 マイクロニードルアレイ用ガイド孔
55 貫通孔
57 マイクロニードルアレイ
57a マイクロニードルアレイ側被ガイド部
59 スライダ
Claims (10)
- 先端側に設けられたマイクロニードルと、後端側に設けられ薬液が流入する流入口と、上記マイクロニードルに設けられ薬液が流出する流出口と、上記流入口と上記流出口とを連通する流路と、を具備し、
2つの分割要素からなり、上記2つの分割要素のうち一方の分割要素には穿刺方向に沿って上記流路になる溝が形成されていて、
上記一方の分割要素に他方の分割要素が合わされていて、上記溝がその先端部を残して閉塞されていて、その先端部が上記流出口となりその後端側が上記流入口となっていて、
上記流出口と流入口との間を上記流路とするようにし、
上記一方の分割要素の先端側には上記他方の分割要素側に向かって先端凸部が突設されていて、上記先端凸部と上記他方の分割要素の間に上記流出口が設けられていることを特徴とするマイクロニードルユニット。 - 請求項1記載のマイクロニードルユニットにおいて、
上記マイクロニードルには穿刺方向に沿って平面部が設けられていて、上記流出口はこの平面部に設けられていることを特徴とするマイクロニードルユニット。 - 請求項1又は請求項2記載のマイクロニードルユニットにおいて、
上記他方の分割要素には上記一方の分割要素に設けられた上記溝内に係合し溝の深さより低背の係合用凸部が設けられており、
上記係合用凸部が上記溝内に係合されていて上記係合用凸部と溝との間に上記流路が形成されていることを特徴とするマイクロニードルユニット。 - 請求項1〜請求項3の何れかに記載のマイクロニードルユニットにおいて、
上記平面部には上記流出口と連通する微小溝が形成されていることを特徴とするマイクロニードルユニット。 - ケースと、
上記ケースの表面に対して傾斜させて突出・配置された請求項1〜請求項5の何れかに記載のマイクロニードルユニットと、
を具備したことを特徴とするマイクロニードルアレイ。 - 請求項5記載のマイクロニードルアレイにおいて、
上記ケースには上記マイクロニードルと同数の貫通孔が穿孔されており、
上記他方の分割要素は上記ケースと一体に上記貫通孔の外縁から突出・形成されており、
上記一方の分割要素は上記貫通孔を貫通して上記ケースに設置されていることを特徴とするマイクロニードルアレイ。 - 側面に被ガイド部が形成された請求項6又は請求項7記載のマイクロニードルアレイと、
上記マイクロニードルと同数の貫通孔が穿孔された底板と該底板から立設され上記被ガイド部と係合され上記マイクロニードルアレイをガイドするガイド部が形成された一対のガイド板とからなるガイド冶具と、を具備し、
上記マイクロニードルアレイは上記ガイド冶具によって上記マイクロニードルが上記貫通孔を貫通して上記底板の反ガイド板側に突出するように移動されることを特徴とするマイクロニードルアレイ装置。 - 請求項7記載のマイクロニードルアレイ装置において、
上記ガイド部には上記マイクロニードルアレイを斜め方向にガイドする傾斜ガイド部と、上記マイクロニードルアレイを水平にガイドする水平ガイド部とが設けられていることを特徴とするマイクロニードルアレイ装置。 - 請求項8記載のマイクロニードルアレイ装置において、
上記傾斜ガイド部は上記マイクロニードルアレイを上記マイクロニードルの中心軸に沿ってガイドするものであることを特徴とするマイクロニードルアレイ装置。 - 請求項8〜請求項10の何れかに記載のマイクロニードルアレイ装置において、
上記マイクロニードルアレイと係合されるスライダが設けられており、
上記マイクロニードルアレイは上記スライダを介して移動されることを特徴とするマイクロニードルアレイ装置。
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