JP5868004B2 - マイクロニードルとマイクロニードルアレイとマイクロニードルアレイ装置 - Google Patents

マイクロニードルとマイクロニードルアレイとマイクロニードルアレイ装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、皮膚に突き刺して注射を行うマイクロニードルとマイクロニードルアレイとマイクロニードルアレイ装置に係り、特に、マイクロニードルを皮膚表面に対して傾斜させた状態で容易に突き刺すことができ、且つ、液体を外部に流出させることなく皮膚内に注射することができるように工夫したものに関する。
従来、貫通孔を有するマイクロニードルとしては、特許文献1に記載された超小型針のようなものが知られていた。この特許文献1に記載された超小型針の場合には、基板上に略円錐形状のマイクロニードルが形成されており、このマイクロニードルの側面に開口され上記マイクロニードルの中心軸を通る内周面を有する貫通孔が流路として形成されている。
しかし、特許文献1に記載されたような超小型針は、貫通孔がマイクロニードルの進行方向に開口されているため、皮膚内に突き刺した際に貫通孔内に組織が入り込む可能性がある。そのため、貫通孔が組織によって塞がれ、薬液注入の妨げとなってしまう。
また、特許文献1に記載されたような超小型針では、その製造方法や形状から、強度を保ちつつ複雑な流路を設けることは極めて困難である。
また、前述した特許文献1記載の超小型針の他にも、図20(a)及び図20(b)に示すマイクロニードルユニット101のようなものが提案されている(特願2010−147305、本件特許出願人による特許願、未公開)。上記マイクロニードルユニット101には、略四角錐形状のマイクロニードル101aが設けられている。上記マイクロニードル101aの先端側にはスリット状の流出口101bが形成されており、この流出口101bは上記マイクロニードルユニット101内に形成された流路101cに連通されている。また、上記マイクロニードルユニット101は、これを均等に分割した分割要素101d、101eを貼り合わせた構成となっており、上記マイクロニードル101aの先端側のみを非接着とすることで生じた隙間を上記流出口101bとしている。
特開2003−88514号公報
上記従来の構成によると次のような問題があった。
すなわち、上記特願2010−147305号に記載されている発明の場合には、上記流出口101bは上記分割要素101d、101eの非接着部分による隙間であるため、上記マイクロニードル101aを皮膚内に突き刺した場合、上記マイクロニードル101aが周辺の組織によって押圧され、上記流出口101bが開き難いという問題があった。
また、このようにして対称形である上記分割要素101d、101eを貼り合わせて上記マイクロニードルユニット101を構成することは困難であるという問題もあった。すなわち、上記流出口101bや上記流路101cが形成された上記マイクロニードル101を精度良く製作する為には、正確な対称形である上記分割要素101d、101eを正確に貼り合わせる必要があり、且つ、分割要素101d、101eの両方に対して高い寸法精度が要求されることになる。その結果、マイクロニードル101の製作が困難になってしまうものである。
また、マイクロニードルの開口部から皮膚表面への薬液の流出を防ぐには開口部を完全に皮膚内に入れる必要があり、そのためにはマイクロニードルの多くの部分を皮膚内に侵入させる必要がある。その際、上記マイクロニードル101aを皮膚103に対して垂直に突き刺そうとすると、図20(a)に示すように、皮膚103が上記マイクロニードル101aによって押圧・変形されてしまう。そのため、上記マイクロニードル101aを上記皮膚103に対して十分に差し込むことができないという問題があった。
このような問題を解決するとともに患者に痛みを与えないようにするために、例えば、図20(b)に示すように、マイクロニードル101aを皮膚103の表面に対して斜めに突き刺すのが良いと考えられる。ところが、その場合には、マイクロニードル101aの稜線の角度が皮膚103に対して平行に近い状態となるため滑り易い状態となり、結局、上記マイクロニードル101aを上記皮膚103に対して十分に差し込むことができないという問題があった。
このような問題に対しては、例えば、図21に示すようなマイクロニードルユニット105が考えられる。このマイクロニードルユニット105にもマイクロニードル105aが設けられている。このマイクロニードル105aは前述した上記マイクロニードルユニット101のマイクロニードル101aを均等に2分割した形状をなしている。そのため、上記マイクロニードル105aを図20(b)に示した上記マイクロニードル101aと同様に突き刺そうとした場合でも、上記図20(b)に示した場合に比べて上記マイクロニードル105aの分割面と上記皮膚103表面との角度が大きくなり、その結果、上記マイクロニードル105a先端が上記皮膚103表面において滑り難くなるものである。また、上記マイクロニードル105aの分割面には溝105bが形成されている。上記マイクロニードルユニット105内には流路105cが設けられており、この流路105cは上記マイクロニードル105aの溝105bと連通している。また、上記溝105bの上記マイクロニードル105a基端側はカバ105dによって塞がれており、上記溝105bの先端側の開口部が流出口105eとなっている。
上記マイクロニードルユニット105によると、上記マイクロニードル105aには上記溝105bが形成された面があり、この面に上記溝105bと連通する溝を形成することで複雑な流路を形成することができる。
しかし、上記カバ105dによって上記溝105bを塞ぐことによって上記マイクロニードル105aの先端側に流出口105eが形成される構成となっているため、上記マイクロニードル105aを皮膚に突き刺す際に上記カバ105dが剥がれてしまう可能性がある。また、上記カバ105dによって、上記マイクロニードル105aを皮膚に突き刺す際に抵抗が生じて刺さり難くなることも考えられる。また、上記カバ105dをその全体にわたって均等に十分な接着強度で接着することは困難であり、上記流出口105e以外から薬液が漏れ出てしまう可能性がある。また、上記溝105bや上記溝105bと連通するように上記マイクロニードル105aに形成された溝は微細であり、これらを埋めてしまわないように上記カバ105dを接着することは困難である。
本願発明は、このような点に基づいてなされたもので、その目的とするところは、マイクロニードルを皮膚に対して斜めに突き刺すことができ、それによって、患者に対する痛みの軽減と薬液漏れの防止を両立でき、且つ、製造が容易なマイクロニードルとマイクロニードルアレイとマイクロニードルアレイ装置を提供することにある。
上記課題を解決するべく請求項1に記載されたマイクロニードルユニットは、 先端側に設けられたマイクロニードルと、後端側に設けられ薬液が流入する流入口と、上記マイクロニードルに設けられ薬液が流出する流出口と、上記流入口と上記流出口とを連通する流路と、を具備し、2つの分割要素からなり、上記2つの分割要素のうち一方の分割要素には穿刺方向に沿って上記流路になる溝が形成されていて、上記一方の分割要素に他方の分割要素が合わされていて、上記溝がその先端部を残して閉塞されていて、その先端部が上記流出口となりその後端側が上記流入口となっていて、上記流出口と流入口との間を上記流路とするようにし、上記一方の分割要素の先端側には上記他方の分割要素側に向かって先端凸部が突設されていて、上記先端凸部と上記他方の分割要素の間に上記流出口が設けられていることを特徴とするものである。
又、請求項2に記載されたマイクロニードルユニットは、請求項1記載のマイクロニードルユニットにおいて、上記マイクロニードルには穿刺方向に沿って平面部が設けられていて、上記流出口はこの平面部に設けられていることを特徴とするものである。
又、請求項3に記載されたマイクロニードルユニットは、請求項1又は請求項2記載のマイクロニードルユニットにおいて、上記他方の分割要素には上記一方の分割要素に設けられた上記溝内に係合し溝の深さより低背の係合用凸部が設けられており、上記係合用凸部が上記溝内に係合されていて上記係合用凸部と溝との間に上記流路が形成されていることを特徴とするものである。
又、請求項4に記載されたマイクロニードルユニットは、請求項1〜請求項3の何れかに記載のマイクロニードルユニットにおいて、上記平面部には上記流出口と連通する微小溝が形成されていることを特徴とするものである。
又、請求項5に記載されたマイクロニードルユニットは、ケースと、上記ケースの表面に対して傾斜させて突出・配置された請求項1〜請求項5の何れかに記載のマイクロニードルユニットと、を具備したことを特徴とするものである。
又、請求項6に記載されたマイクロニードルアレイは、請求項5記載のマイクロニードルアレイにおいて、上記ケースには上記マイクロニードルと同数の貫通孔が穿孔されており、上記他方の分割要素は上記ケースと一体に上記貫通孔の外縁から突出・形成されており、上記一方の分割要素は上記貫通孔を貫通して上記ケースに設置されていることを特徴とするものである。
又、請求項7に記載されたマイクロニードルアレイ装置は、側面に被ガイド部が形成された請求項6又は請求項7記載のマイクロニードルアレイと、上記マイクロニードルと同数の貫通孔が穿孔された底板と該底板から立設され上記被ガイド部と係合され上記マイクロニードルアレイをガイドするガイド部が形成された一対のガイド板とからなるガイド冶具と、を具備し、上記マイクロニードルアレイは上記ガイド冶具によって上記マイクロニードルが上記貫通孔を貫通して上記底板の反ガイド板側に突出するように移動されることを特徴とするものである。
又、請求項8に記載されたマイクロニードルアレイ装置は、請求項7記載のマイクロニードルアレイ装置において、上記ガイド部には上記マイクロニードルアレイを斜め方向にガイドする傾斜ガイド部と、上記マイクロニードルアレイを水平にガイドする水平ガイド部とが設けられていることを特徴とするものである。
又、請求項9に記載されたマイクロニードルアレイ装置は、請求項8記載のマイクロニードルアレイ装置において、上記傾斜ガイド部は上記マイクロニードルアレイを上記マイクロニードルの中心軸に沿ってガイドするものであることを特徴とするものである。
又、請求項10に記載されたマイクロニードルアレイ装置は、請求項8〜請求項10の何れかに記載のマイクロニードルアレイ装置において、上記マイクロニードルアレイと係合されるスライダが設けられており、上記マイクロニードルアレイは上記スライダを介して移動されることを特徴とするものである。
以上述べたように、請求項1記載のマイクロニードルは、針体の外周面に設けられた平面部があり、その平面部には流路の一端が開口されている。そのため、上記マイクロニードルを皮膚内に注射したときに表面積の大きい平面部が皮膚内部と接触し、上記流路に供給された薬液は上記平面部側に放出されることになるので、効率良く薬液の注射を行うことができる。
また、請求項2記載のマイクロニードルは、流路が平面部に開口された溝と針体の後端側に開口された内部流路と連絡孔とから構成されており、上記連絡孔はレーザー加工によって穿孔されるものである。そのため、請求項2記載のマイクロニードルは、射出成形によって上記マイクロニードルの外形と上記溝及び上記内部流路を形成した後、上記溝側からレーザー加工機によって上記連絡孔を穿孔することによって、容易に製造することができる。また、請求項2記載のマイクロニードルは、溝に蓋を貼り付けることによって流路を形成しているような構成ではないため、マイクロニードルを皮膚などに突き刺しても蓋が剥れるなどといった不具合がないものである。
また、請求項3記載のマイクロニードルは、針体が2つの分割要素から構成されており、他方の分割要素と上記一方の分割要素を合体させることにより上記流路溝を閉塞し、それによって、上記流路が形成されるものであるため、より簡易な方法によって製造することができる。
また、請求項4記載のマイクロニードルも請求項4記載のマイクロニードルと同様に容易に製造でき、係合用凸部が流路溝内に係合されることで流路が形成されるため、上記流路から分割面への薬液の漏れを防止することができる。
また、請求項5記載のマイクロニードルは、請求項1〜請求項5の何れかに記載のマイクロニードルにおいて、平面部の先端側には凸部が設けられている。そのため、上記マイクロニードルを皮膚に突き刺した場合、上記凸部によって皮膚組織が上記平面部から持ち上げられ、上記平面部に設けられた流路の開口部が皮膚組織によって塞がれることを防止することができる。
また、請求項6記載のマイクロニードルは、上記平面部に上記流路の開口部と連通する微小溝が形成されているため、薬液を効率よく注射することができる。
また、請求項7記載のマイクロニードルアレイは、請求項1〜請求項6の何れかに記載のマイクロニードルが設けられているため、請求項1〜請求項6の何れかに記載のマイクロニードルと同様の効果を奏することができ、複数のマイクロニードルを設けた場合には、皮膚状の複数の箇所に一度に注射を行うことができる。
また、請求項8記載のマイクロニードルアレイは、請求項4記載のマイクロニードルが設けられており、他方の分割要素はケースと一体に貫通孔の外縁から突出・形成されており、一方の分割要素は上記貫通孔を貫通して上記ケースに設置されるマイクロニードルユニットに設けられているため、他方の分割要素が脱落しにくく、信頼性が高いものとなる。
また、請求項9記載のマイクロニードルアレイ装置は、ガイド冶具を用いてマイクロニードルアレイをガイドするため、容易にマイクロニードルアレイによる注射を行うことができる。
また、請求項10記載のマイクロニードルアレイ装置は、ガイド部には上記マイクロニードルアレイを斜め方向にガイドする傾斜ガイド部と、上記マイクロニードルアレイを水平にガイドする水平ガイド部とが設けられているため、上記マイクロニードルアレイをマイクロニードルの傾斜角度に合わせて移動させて皮膚などに突き刺し、その後、マイクロニードルアレイを水平に移動させることができる。これにより、マイクロニードルが突き刺された皮膚内に空間を形成し、その空間に薬液を注入することができるため、より効率の良い注射が可能となる。
また、請求項11記載のマイクロニードルアレイ装置は、傾斜ガイド部がマイクロニードルアレイをマイクロニードルの中心軸に沿ってガイドするものであるため、上記マイクロニードルが皮膚に対して突き刺さる際に上記マイクロニードルを曲げるような方向に力が加わることがなく、上記マイクロニードル先端の変形や破損を防ぎ、安全に注射を行うことができる。
また、請求項12記載のマイクロニードルアレイ装置は、上記マイクロニードルアレイと係合されるスライダが設けられているため、このスライダを用いることで、容易にマイクロニードルアレイによる注射を行うことができる。
本願発明の第1の実施の形態を示す図で、図1(a)は本実施の形態によるマイクロニードルユニットを示す平面図、図1(b)は本実施の形態によるマイクロニードルユニットを示す正面図、図1(c)は図1(b)におけるc−c断面図である。 本願発明の第1の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるマイクロニードルユニットを皮膚に傾斜させて突き刺した状態を示す断面図である。 本願発明の第2の実施の形態を示す図で、図3(a)は本実施の形態によるマイクロニードルユニットを示す正面図、図3(b)は本実施の形態によるマイクロニードルユニットを示す側面図である。 本願発明の第2の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるマイクロニードルユニットの分解側面図である。 本願発明の第2の実施の形態を示す図で、図5(a)は図4におけるa−a断面図、図5(b)は図3(b)におけるb−b断面図である。 本願発明の第3の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるマイクロニードルユニットのマイクロニードル部分の拡大図である。 本願発明の第4の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるマイクロニードルアレイを示す斜視図である。 本願発明の第4の実施の形態を示す図で、図8(a)は図7におけるVIII−VIII断面図であり、図8(b)は図8(a)におけるb部分の拡大断面図である。 本願発明の第4の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるマイクロニードルアレイの分解斜視図である。 本願発明の第5の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるマイクロニードルアレイを示す斜視図である。 本願発明の第5の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるマイクロニードルアレイの分解斜視図である。 本願発明の第5の実施の形態を示す図で、図12(a)は図10におけるXII−XII断面図であり、図12(b)は図12(a)におけるb部分の拡大断面図である。 本願発明の第5の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるマイクロニードルアレイのマイクロニードルの部分拡大図である。 本願発明の第6の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるマイクロニードルアレイ装置の分解斜視図である。 本願発明の第6の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるマイクロニードルアレイ装置に用いるマイクロニードルアレイの斜視図である。 本願発明の第6の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるマイクロニードルアレイ装置に用いるマイクロニードルアレイ用ガイドのマイクロニードルアレイ用ガイド孔部分の拡大図である。 本願発明の第6の実施の形態を示す図で、本実施の形態のマイクロニードルアレイ装置に用いるマイクロニードルアレイにおけるマイクロニードルの取り付け角度と、マイクロニードルアレイ用ガイド孔の傾斜部の角度との関係を示した図である。 本願発明の第6の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるマイクロニードルアレイ装置に用いるスライダの図14におけるXVIII−XVIII断面図である。 本願発明の第6の実施の形態を示す図で、図19(a)は本実施の形態によるマイクロニードルアレイ装置を注射準備状態とした状態を示す側面図、図19(b)は本実施の形態によるマイクロニードルアレイ装置を穿孔状態とした状態を示す側面図、図19(c)は本実施の形態によるマイクロニードルアレイ装置を拡開状態とした状態を示す側面図である。 従来のマイクロニードルユニットを示した図で、図20(a)はマイクロニードルを皮膚に対して垂直に突き刺した状態を示す図で、図20(b)はマイクロニードルを皮膚に対してθ°傾斜させて突き刺した状態を示す図である。 従来のマイクロニードルユニットを示した図で、図21(a)はマイクロニードルユニットの正面図、図21(b)は図20(a)におけるb−b断面図である。
以下、図1及び図2を参照して、本願発明の第1の実施の形態によるマイクロニードルユニットについて説明する。
本実施の形態によるマイクロニードルユニット1は、図1(a)〜図1(c)に示すように、本体1aと、該本体1aの上面(図1(b)中上側の面)から突出・形成された略円柱形状の凸部1bと、該凸部1bの反本体1a側(図1(b)中上側)の端面から突出・形成されたマイクロニードル1cとから構成されている。
上記マイクロニードルユニット1内部には、上記本体1aの反マイクロニードル1c側(図1(b)中下側)の面に開口した内部流路1dが形成されている。
上記マイクロニードル1cは、略四角錘形状を縦方向に均等に2分割した尖形形状となっており、その分割面である平面部1eには、マイクロニードル側流路1fが形成されている。上記マイクロニードル側流路1fは上記平面部1eに開口され上記マイクロニードル1cの先端側(図1(c)中上側)に向かうほど浅くなっていく溝であり、その開口部の形状は図1(b)に示すような略三角形となっている。上記マイクロニードル側流路1fと上記内部流路1dとは、連絡孔1gによって連絡されている。また、上記マイクロニードル側流路1fの上記平面部1e側の開口部が流出口1hとなっている。また、上記内部流路1dの反マイクロニードル1c側(図1(b)中下側)の面の開口部は流入口1iとなっている。
本実施の形態によるマイクロニードルユニット1は、次のようにして製造される。
まず、射出成形法により、内部流路1dとマイクロニードル側流路1fが形成された状態のマイクロニードルユニット1が成形される。
次に、上記マイクロニードル側流路1fの平面部1e側の開口部から、図示しないレーザー加工機等によって、上記マイクロニードル側流路1fの上記内部流路1d側の面(図1(c)中下側の面)に穿孔が施され、それによって、上記内部流路1dと連絡する貫通孔である連絡孔1gが形成される。
このようにして、上記連絡孔1gを介して相互に連通された上記マイクロニードル側流路1fと内部流路1dを備えたマイクロニードルユニット1が製造されることになる。
本実施の形態によるマイクロニードルユニット1は、例えば、図2に示されるような形態で使用される。
すなわち、皮膚3側に上記マイクロニードル1cの平面部1eを向けて、且つ、上記皮膚3の表面に対して任意の角度(θ°、例えば、30°)傾斜させた状態で、上記マイクロニードル1cを上記皮膚3内に突き刺す。そして、上記マイクロニードルユニット1には、図示しない薬液供給手段によって、流入口1iから、薬液が供給される。
上記マイクロニードル1cは、上記流出口1hが完全に上記皮膚3内に入り込むまで、上記皮膚3内に刺し込まれている。そのようにすることにより、上記皮膚3表面への薬液の漏れを防ぐことができるからである。
また、上記皮膚3に対して傾斜させた状態で上記マイクロニードル1cを上記皮膚3に対して突き刺すので、上記マイクロニードル1cが上記皮膚3内に入り込む部分が多くなる割には上記マイクロニードル1cの先端の皮膚3の表面からの垂直深さは小さくなる。そのため、前述した上記皮膚3の表面への薬液漏れの防止と注射時における患者に与える痛みの軽減を両立させている。
以上、本実施の形態によるマイクロニードルユニット1によると次のような効果を奏することができる。
上記マイクロニードルユニット1のマイクロニードル1cは四角錘を縦方向に均等に2分割したような形状をなしており、その平面部1eに内部流路1dと連通したマイクロニードル側流路1fが開口し、その開口部が流出口1hとなっている。そのため、上記平面部1eと皮膚3が大きく接触し、薬液と皮膚3内の組織の接触面積が大きくなり、薬液を効率よく確実に注射することができる。
また、上記マイクロニードル1cを皮膚3に突き刺す際、上記平面部1eを上記皮膚3側に向けた状態とする。そのため、図2に示すように、上記マイクロニードル1cは、上記流出口1hの設けられていない側よりも上記流出口1hの開口した側(図2中上側)がより多く上記皮膚3内に入り込むことになり、それによって、薬液の漏れを防止することができる。
また、前述のように、上記マイクロニードルユニット1のマイクロニードル1cは上記皮膚3に対して傾斜させた状態で突き刺されるものである。そのため、上記マイクロニードル1cが皮膚3内に入り込んでいる大きさの割には、上記マイクロニードル1c先端の上記皮膚3の表面からの垂直深さは小さなものとなり、それによって、注射時に患者に与える痛みを軽減させることができる。つまり、皮膚3の表面への薬液漏れの防止と注射時に患者に与える痛みの軽減とを両立させることができる。
上記マイクロニードルユニット1は、連絡孔1g以外の構成を射出成形法によって成形し、その後、マイクロニードル側流路1fの平面部1e側の開口部からレーザー加工機によって穿孔を施すことにより上記連絡孔1gを形成することによって製造される。そのため、上記マイクロニードル1cに開口部を有するマイクロニードルユニット1を容易に製造することができる。
また、上記マイクロニードルユニット1は別部材であるカバ等を貼り付けたような構成にはなっていないので、皮膚3に対して突き刺し易く、且つ、信頼性も高いものである。
次に、図3〜図5を参照して、本願発明の第2の実施の形態によるマイクロニードルユニット4について説明する。
本実施の形態によるマイクロニードルユニット4は、図3に示すように、本体4aと、該本体4aの上面(図3(a)中上側の面)から突出・形成された略円柱形状の凸部4bと、該凸部4bの反本体4a側(図3(b)中上側)の端面から突出・形成されたマイクロニードル4cとから構成されている。上記マイクロニードル4cは、図3(a)中上側が尖った尖形形状を成している。
上記マイクロニードルユニット4は、図4及び図5に示すように、縦方向に沿って二つ割りの構成になっていて、分割要素Aと分割要素Bとから構成されている。上記分割要素Aは、分割本体4aと、該分割本体4aの図4中上側の端面から突出・形成された分割凸部4b、該分割凸部4bから突出・形成された分割マイクロニードル4cとから構成されている。同様に、上記分割要素Bは、分割本体4aと、該分割本体4aの図4中上側の端面から突出・形成された分割凸部4b、該分割凸部4bから突出・形成された分割マイクロニードル4cとから構成されている。
また、上記分割要素Aの上記分割要素B側(図4中右側)の面(分割合わせ面)には係合凸部4gが突出・形成されている。又、上記分割マイクロニードル4cは、図3〜図5に示すように、上記分割マイクロニードル4cよりも大きいものとなっている。また、上記分割マイクロニードル4cの先端側には先端凸部4jが形成されている。また、上記分割要素Bには、その上記分割要素A側(図4中左側)の面(分割合わせ面)と後端側(図4中下側)に開口した流路溝4kが形成されている。
上記分割要素Aと上記分割要素Bは、図3及び図5(b)に示すように、上記係合凸部4gを上記流路溝4k内に圧入・係合させることにより一体化されて上記マイクロニードルユニット4となる。また、上記分割マイクロニードル4cと上記分割マイクロニードル4cとが組み合わさることにより上記マイクロニードル4cとなる。又、上記分割本体4aと上記分割本体4aとが組み合わさることにより上記本体4aとなる。上記分割マイクロニードル4cの上記分割マイクロニードル4c側の平面(分割合わせ面)の上記分割マイクロニードル4cによって覆われない部分は平面部4dとなる。また、図5(b)に示すように、上記流路溝4k内に上記係合凸部4gが圧入・係合されると、上記流路溝4kの上記分割要素A側の開口部が上記係合凸部4gによって閉塞され、それによって、流路4mが形成される。
上記流路4mは上記平面部4d側に開口しているとともに上記マイクロニードルユニット4の後端側(図3中下側)にも開口している。上記流路4mの上記平面部4d側の開口部が流出口4nであり、上記マイクロニードルユニット4の後端側(図3中下側)の開口部が流入口4iである。また、上記流路4mは略階段状に形成されており、図3(b)中下方向に向かうほど、図3(b)中右側に向かって形成されている。
本実施の形態によるマイクロニードルユニット4も、分割要素A、Bを射出成形法などによりそれぞれ成形し、それら成形された分割要素A、Bを組み合わせることにより製造される。
本実施の形態によるマイクロニードルユニット4も、前述した第1の実施の形態のマイクロニードルユニット1と同様にして用いられる。
また、上記マイクロニードルユニット4も、前述した第1の実施の形態のマイクロニードルユニット1と同様の作用の他、以下のような作用を奏する。
すなわち、上記分割マイクロニードル4cには、前述したように、先端凸部4jが設けられており、又、その後方(図3(b)中下側)には上記流路4mの流出口4nが設けられている。そのため、上記マイクロニードル4cが皮膚内に刺し込まれた状態で、上記先端凸部4jが上記流出口4nと組織との間に隙間を設けるように機能し、それによって、上記流出口4nが組織によって閉塞されることを防止することができる。
また、係合凸部4gは上記マイクロニードルユニット4の長手方向に延長・形成されたものであり、流路溝4kも上記マイクロニードルユニット4の長手方向に延長・形成されたものであるため、上記係合凸部4gは上記係合溝4k内において上記マイクロニードル4cの軸方向に直交する方向からの外力に対して上記マイクロニードル4cを補強するように働く。
本実施の形態によるマイクロニードルユニット4は、前述した第1の実施の形態によるマイクロニードル1による効果と同様の効果の他、以下のような効果を奏する。
上記流路溝4k内に上記係合凸部4gを圧入・係合することにより、分割要素Aと分割要素Bを組み合わせて上記マイクロニードルユニット4を構成しているので、組立時に上記分割要素Aと分割要素Bの位置決めを行いやすい。
また、上記流路溝4k内に上記係合凸部4gを圧入・係合することにより流路4mが構成されているため、この流路4mからの上記分割要素A側への薬液の漏れを防ぐことができる。
また、上記係合凸部4gは上記流路溝4k内において上記マイクロニードル4cの軸方向に直交する方向からの外力に対して上記マイクロニードル4cを補強しているため、上記マイクロニードル4cを断面積が小さく鋭い形状を成した皮膚に突き刺さりやすいものとした場合でも、その強度を確保することができ、上記マイクロニードル4cを折れ難いものとすることができる。
また、分割マイクロニードル4cには先端凸部4jが設けられており、この後方(図3中下側)に上記流路4mの流出口4nが設けられている。そのため、上記マイクロニードル4cが皮膚内に突き刺さった際、上記先端凸部4jが上記流出口4nと組織との間に隙間を設けるように機能し、上記流出口4nが組織によって塞がれるのを防止することができ、それによって、効率よく薬液を注射することができる。
また、上記マイクロニードルユニット4は上記分割要素Aと上記分割要素Bとを係合させることにより構成され、上記分割要素Aの係合凸部4gが上記分割要素Bの流路溝4kに係合されることにより上記流路4mが構成されるようになっている。そのため、上記分割要素A、Bを射出成形法などによって成形してこれらを組み合わせることにより、内部に上記流路4mを有するマイクロニードルユニット4を製造することができる。また、上記マイクロニードルユニット4は、前記第1の実施の形態によるマイクロニードル1の場合のように、レーザー加工機を用いて連絡孔を穿孔する必要もない。このように、この実施の形態によると所望のマイクロニードルユニット4を容易に製造することができる。
次に図6を参照して、本願発明の第3の実施の形態によるマイクロニードルユニット5について説明する。
なお、本実施の形態によるマイクロニードルユニット5は、前述した第1の実施の形態によるマイクロニードルユニット1と構成が共通するため、共通する構成については前述した第1の実施の形態の場合と同じ符号を付し示しその説明を省略する。
本実施の形態の場合には、マイクロニードル1cの平面部1eには微小溝5aが形成されている。上記微小溝5aは、図6に示すように、流出口1hから外側に向かって放射状に形成されている。また、上記微小溝5aは上記マイクロニードル側流路1fと連通されている。
上記マイクロニードルユニット5の製造は、例えば、前述したような第1の実施の形態によるマイクロニードルユニット1と同様のマイクロニードルユニットを射出成形とレーザー加工機によって形成した後、上記微小溝5aをレーザー加工機を用いた後加工によって形成することにより製造される。
この他にも、第1の実施の形態によるマイクロニードルユニット1と同様のマイクロニードルユニットを形成した後、このマイクロニードルユニットにインプリント加工によって上記微小溝5aを形成することも考えられる。
また、前述した射出成形に用いる金型に上記微小溝5aに対応する微小凸部を設けておくことにより、射出成形時に上記微小溝5aを成形することも考えられる。
また、上記マイクロニードルユニット5も、前述したような第1の実施の形態によるマイクロニードルユニット1と同様の形態で使用される。
本実施の形態の場合は、上記マイクロニードル1cに上記微小溝5aが設けられているため、薬液は上記流出口1hから上記マイクロニードル1c外に流出するだけでなく上記微小溝15aにも流れ込むこととなる。
本実施の形態によるマイクロニードルユニット5は、前述した第1の実施の形態によるマイクロニードルユニット1の効果に加え、以下のような効果も奏する。
すなわち、上記マイクロニードル1cの平面部1eには微小溝5aが設けられているため、薬液が上記微小溝5aに流れ込むことでより広い範囲に流出するようになっている。よって、上記マイクロニードルユニット5は更に効率よく皮膚内に薬液を注射することができるものである。
次に、図2、及び、図7乃至図9を参照して、本願発明の第4の実施の形態によるマイクロニードルアレイ7について説明する。
本実施の形態によるマイクロニードルアレイ7は、図7に示すように、まず、ケース9を備えている。図7及び図9に示すように上記ケース9は、上ケース9aと下ケース9bとから構成されている。
上記上ケース9aにはマイクロニードルユニット取付部11、11が形成されている。上記マイクロニードルユニット取付部11は、上記上ケース9aの裏面(図8中下側の面)に設けられたマイクロニードルユニット取付用凹部11aと、上記上ケース9aの表面(図8中上側の面)に設けられたマイクロニードル収納用凹部11bとからなる。上記マイクロニードルユニット取付用凹部11aの図8中左側の面11cは、上記上ケース9aの水平な面に対して30°傾斜している。また、上記マイクロニードルユニット取付用凹部9aの図8中右側の面11dは、上記面11cに対して直交している。
上記面11dには、貫通孔11e、11e、11eが設けられている。
また、図9に示すように、上記上ケース9aの下ケース9b側の面の四隅には、上ケース固定用凸部12、12、12、12が突出・形成されている。
また、上記下ケース9bには、図9中上側に開口した中空部13があり、この中空部13の底面(図9中下側の面)には、薬液注入口15が形成されている。また、上記下ケース9bの上記上ケース9a側の面の四隅には、上ケース固定用凹部17、17、17、17が形成されている。上記上ケース9aと上記下ケース9bは、上記上ケース固定用凹部17、17、17、17に上記上ケース固定用凸部12、12、12、12を係合されることで組み合わさって上記ケース9となる。
また、図9に示すように、上記マイクロニードルアレイ7にはマイクロニードルユニット19、19が設置されている。上記マイクロニードルユニット19は、略直方体形状の本体19aと、この本体19aの図9中右上側の面から突出・形成された略円柱形状の凸部19b、19b、19bと、この凸部19b、19b、19bのそれぞれの先端側の面(図9中右上側の面)から突出・形成されたマイクロニードル19c、19c、19cとから構成される。上記マイクロニードルユニット19内部には、上記本体19aの反マイクロニードル19c側(図8中左下側)の面に開口した内部流路19d、19d、19dが形成されている。
上記マイクロニードルユニット19のマイクロニードル19c、19c、19cのそれぞれは、前述した第1の実施の形態におけるマイクロニードル1と同様の構成を成している。すなわち、上記マイクロニードル19cは、略四角錘形状を均等に2分割した尖形形状となっており、その分割面である平面部19eには、マイクロニードル側流路19fが形成されている。また、個々の上記マイクロニードル側流路19fと対応する上記内部流路19dとは、連絡孔19gによって一対一で連絡されている。
よって、図9に示すように、上記マイクロニードルユニット19は、3個の第1の実施の形態におけるマイクロニードル1を連続して配置したような形状となっている。また、上記マイクロニードル側流路19fの上記平面部19e側の開口部が流出口19hとなっている。また、上記内部流路19dの反マイクロニードル19c側(図8中左下側)の面の開口部が流入口19iとなっている。また、上記マイクロニードル19cには、前述した第3の実施の形態におけるマイクロニードルユニット5のマイクロニードルの微小溝5aのように、上記平面部19eに溝を設けてもよい。また、上記マイクロニードル19cには、前述した第2の実施の形態におけるマイクロニードルユニット4の先端凸部4jのように、上記平面部19eの先端側に凸部を設けてもよい。
上記マイクロニードルユニット19は、上記上ケース9aの裏側(図8中下側)から、上記凸部19b、19b、19bを上記上ケース9aに設けられた上記マイクロニードルユニット取付部11の貫通孔11e、11e、11e内に圧入させることで取り付けられている。上記マイクロニードルユニット19のマイクロニードル19c、19c、19cは、上記上ケース9aのマイクロニードル収納用凹部11b内に設置されており、その先端側を上記上ケース9aの図8中上方に僅かに突出させている。上記マイクロニードルユニット19の本体19aは上記マイクロニードルユニット取付部11のマイクロニードルユニット取付用凹部11aに係合された状態で、上記ケース9の中空部13内に設置されている。また、上記マイクロニードル19cは、上記マイクロニードル側流路19fの上記平面部19e側の開口部を反ケース9側(図7中上側)に向けた状態で設けられている。
以上のような構成から、上記マイクロニードル19cは、上記ケース9に対して30°傾斜した状態で突出している。また、一個の上記マイクロニードルアレイ7あたり、2個の上記マイクロニードルユニット19が設置されており、合計で6本の上記マイクロニードル19cが設けられていることになる。また、上記薬液注入口15には、薬液注入パイプ21を介して、ポンプ23が接続されている。これによって、上記マイクロニードルアレイ7に薬液が供給される。
本実施の形態によるマイクロニードルアレイ7は、以下のような形態で使用される。
まず、ケース9のマイクロニードル19cが突出している面(図7中上側の面)を皮膚側に向けて、皮膚表面と略平行となるようにする。このとき、流出口19hは皮膚側に向けられた状態となっている。
その後、6本の上記マイクロニードル19cを皮膚に押し当て、上記マイクロニードル19cの突出方向に向けて上記マイクロニードルアレイ7を前進させ、6本の上記マイクロニードル19cを皮膚に突き刺す。上記マイクロニードル19cは、図2に示すような状態で皮膚に突き刺される。このとき、図2におけるθ°は30°となる。
その後、ポンプ23を動作させ、薬液注入口15から上記マイクロニードルアレイ内に薬液を供給する。この薬液は、マイクロニードルユニット19の流入口19iから内部流路19dに流入し、連絡孔19gを経てマイクロニードル側流路19fに到達し、皮膚に突き刺さったマイクロニードル19cの流出口19hから皮膚内に注入される。
本実施の形態によるマイクロニードルアレイ7は、前述した第1の実施の形態におけるマイクロニードルユニット1、及び、前述した第3の実施の形態におけるマイクロニードルユニット5による効果のほか、以下のような効果を奏する。
まず、上記マイクロニードルアレイ7は、多数(本実施の形態の場合は6本)のマイクロニードル19cが設けられているため、皮膚上の複数の箇所(本実施の形態の場合は6箇所)に薬液を注入することができる。
また、上記マイクロニードル19cは、ケース9に対して傾斜させた状態(本実施の形態の場合は30°傾斜させた状態)で設けられているため、容易に上記マイクロニードル19cを皮膚表面に対して傾斜させた状態で突き刺すことができる。
次に、図7及び図10乃至図13を参照して、本願発明の第5の実施の形態によるマイクロニードルアレイについて説明する。
本実施の形態によるマイクロニードルアレイ25は、図10に示すように、まず、ケース27を備えている。図7及び図11に示すように、上記ケース27は上ケース27aと下ケース27bとから構成されている。
上記上ケース27aにはマイクロニードルユニット取付部29、29が形成されている。上記マイクロニードルユニット取付部29は、上記上ケース27aの裏面(図12中下側の面)に設けられたマイクロニードルユニット取付用凹部29aと、上記上ケース27aの表面(図12中上側の面)に設けられたマイクロニードル収納用凹部29bとからなる。上記マイクロニードルユニット取付用凹部29aの図12中左側の面29cは、上記上ケース27aの水平な面に対して30°傾斜している。また、上記マイクロニードルユニット取付用凹部29aの図12中右側の面29dは、上記面29cに対して直交している。
上記面29dには略半円形の半円状貫通孔29e、29e、29eが設けられている。上記半円状貫通孔29eの反マイクロニードルユニット取付用凹部29a側(図12中左上側)の開口部付近には半円柱状凸部29f、29f、29fが設けられている。上記半円柱状凸部29fは、上記貫通孔29eと同じ直径の円柱を均等に2分割した形状となっており、その分割面である分割合わせ面29gは上記貫通孔29eの内周面の平面部(図12中左上側の面)と連続している。
また、個々の上記半円柱状凸部29fの先端側からは、副針29hが突出・形成されている。上記副針29hは四角錘形状を均等に2分割した形状となっており、その分割面である分割合わせ面29iは上記半円柱状凸部29fの分割合わせ面29gと連続している。また、図11に示すように、上記上ケース27aの下ケース27b側の面の四隅には、上ケース固定用凸部30、30、30、30が突出・形成されている。
なお、上記上ケース27aは、射出成形によって成形される。
また、上記下ケース27bには、図11中上側に開口した中空部31があり、この中空部31の底面(図11中下側の面)には、薬液注入口33が形成されている。また、上記下ケース27bの上記上ケース27a側の面の四隅には、上ケース固定用凹部35、35、35、35が形成されている。上記上ケース27aと上記下ケース27bは、上記上ケース固定用凹部35、35、35、35に上記上ケース固定用凸部30、30、30、30を係合されることで組み合わさって上記ケース9となる。
また、図11、及び、図12に示すように、上記マイクロニードルアレイ25にはマイクロニードルユニット37、37が設置されている。まず、上記マイクロニードルユニット37は、略直方体形状の本体37aが設けられている。この本体37aの図12中右上側の面から半円柱状凸部37b、37b、37bが突出・形成されている。この半円柱状凸部37bは、上記貫通孔29eの直径と略同じ直径の円柱を均等に2分割したような形状となっており、その分割面が分割合わせ面37cとなっている。
また、上記半円柱状凸部37b、37b、37bのそれぞれの先端側の面(図12中右上側の面)からは、主針37dが突出形成されている。この主針37dは四角錘形状を均等に2分割したような尖形形状を成しており、その分割面である分割合わせ面37eは上記半円柱状凸部37bの分割合わせ面37cと連続している。また、上記本体37a内部には、上記本体37aの反主針37d側(図12中左下側)の面に開口した内部流路37f、37f、37fが形成されている。また、個々の上記主針37dの分割合わせ面37e及び上記半円柱状凸部37bの分割合わせ面37cには、マイクロニードル側流路溝37gが形成されている。上記マイクロニードル側流路溝37gは上記内部流路37fと連通している。また、上記内部流路37fの反主針37d側(図12中左下側)の面の開口部は、流入口37hとなっている。
なお、マイクロニードルユニット37は、射出成形によって成形される。
上記マイクロニードルユニット37は、上記上ケース27aの裏側(図12中下側)から、上記半円柱状凸部37b、37b、37bを上記上ケース27aに設けられた上記マイクロニードルユニット取付部29の半円状貫通孔29e、29e、29e内に圧入させることで取り付けられている。このとき、図12に示すように、上記マイクロニードルユニット37の主針37d、37d、37dは、上記上ケース9aのマイクロニードル収納用凹部29b内に突出・形成された上記副針29h、29h、29hと組み合わさり、マイクロニードル39、39、39を構成している。
上記マイクロニードル39は、図13に示すように、上記主針37dと上記副針29hが上記分割合わせ面37eと上記分割合わせ面29iを向かい合わせた状態で当接されている。また、上記主針37dと上記副針29hの基端部(図13中下端)の位置が揃っており、上記主針37dの分割合わせ面37eに形成されたマイクロニードル側流路溝37gの基端側(図13中下側)が上記副針29hによって閉塞されている。そのため、上記マイクロニードル側流路溝37gの先端側に流出口39aが形成されている。
また、上記マイクロニードル側流路溝37gが上記副針29hの分割合わせ面29iと上記半円柱状凸部29fの分割合わせ面29gと上記貫通孔29eの内周面の平面部(図12中左上側の面)とによって閉塞されることで流路39bが構成される。この流路39bの上記マイクロニードル39先端側の開口部が上記流出口39aということになる。また、上記分割合わせ面37eのうち上記分割合わせ面29iによって覆われずに露出した部分が平面部39cとなる。
また、上記マイクロニードル39は、上記上ケース27aのマイクロニードル収納用凹部29b内に収納されており、その先端側を上記上ケース27aの図12中上方に僅かに突出させている。上記マイクロニードルユニット37の本体37aは上記マイクロニードルユニット取付部29のマイクロニードルユニット取付用凹部29aに係合された状態で、上記ケース27の中空部31内に設置されている。
本実施の形態によるマイクロニードルアレイ25は、前述した第4の実施の形態によるマイクロニードルアレイ7と同様の形態で使用される。
本実施の形態によるマイクロニードルアレイ25は、前述した第4の実施の形態によるマイクロニードルアレイ7による効果の他に、以下のような効果を奏する。
上記マイクロニードルアレイ25のマイクロニードル39は、マイクロニードルユニット27に設けられた主針37dと、上ケース27aに設けられた副針29hとを組み合わせて構成されたものであり、上記マイクロニードルユニット27及び上記上ケース27aは射出成形によって成形されるものである。そのため、前述した第1の実施の形態のマイクロニードルユニット1を製造する場合のようなレーザー加工機を用いることなく、内部流路37fと連通した流出口39aが設けられたマイクロニードル39を、更に容易に製造することができる。
次に、図14乃至図19を使用して、第6の実施の形態によるマイクロニードルアレイ装置について説明する。
本実施の形態によるマイクロニードルアレイ装置41は、まず、マイクロニードルアレイ用ガイド43を備えている。上記マイクロニードルアレイ用ガイド43は、底板45と、その両端から垂直に立設されたガイド板47、47とから構成されている。
上記ガイド板47には、マイクロニードルアレイ用ガイド孔49、49、49、49が形成されている。図14、図16及び図17に示すように、上記マイクロニードルアレイ用ガイド孔49は、上記底板45に対して垂直で上記ガイド板47の反底板45側(図14中上側)に開放された垂直部49aと、上記底板45に対して所定の角度(本実施の形態の場合はθc°)だけ傾斜され前方側(図14中右側)が低くなっている傾斜部49bと、上記底板45に対して平行な水平部49cとからなる。
また、上記ガイド板47の水平方向(図14中左右方向)中央部の上記マイクロニードルアレイ用ガイド43の外側には、上記底板45に対して垂直な溝であるスライダ挿入ガイド溝51が形成されている。また、上記ガイド板47の下端側(図14中下側)の上記マイクロニードルアレイ用ガイド43の外側には、上記底板45に対して水平な溝であるスライダ移動ガイド溝53が形成されている。また、図14に示すように、上記底板45には3個の貫通孔55が並んだ列が2つ形成されている。
図14に示すように、上記マイクロニードルアレイ装置41には、マイクロニードルアレイ57が備えられている。このマイクロニードルアレイ57は、図15に示すように、前述した第4の実施の形態、及び、第5の実施の形態によるマイクロニードルアレイと略同様のものを用いることができるが、本実施の形態の場合では、第4の実施の形態によるマイクロニードルアレイ7と略同様のマイクロニードルアレイを使用し、共通する構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
図15に示すように、上記マイクロニードルアレイ57のケース9の側面には、マイクロニードルアレイ側被ガイド部57a、57a、57a、57aが突出・形成されている。上記マイクロニードルアレイ側被ガイド部57aは略円柱形状を成しており、その直径は上記マイクロニードルアレイ用ガイド孔49の幅と略同じである。そのため、上記マイクロニードルアレイ側被ガイド部57aを上記マイクロニードルアレイ用ガイド溝49内に摺動可能に配置することができる。
また、上記マイクロニードルアレイ57のマイクロニードルユニット19、19は、個々の上記マイクロニードルユニット19のマイクロニードル19c、19c、19cが上記ケース9のマイクロニードル19cの突出している面(図17中下側の面)に対してθs°傾斜された状態で設置されている。
また、上記マイクロニードル19cの平面部19e(図17中下側の面)と上記マイクロニードル19cの背部の辺(図17中上側の辺)との図17紙面中の角度をθn°とすると、本実施の形態においては、θs°=θc°−θn°/2の関係が成立している。なお、θn°/2は上記マイクロニードル19cの中心軸と上記平面部19eとの角度である。
また、このとき、上記マイクロニードルアレイ用ガイド孔49の傾斜部49bによって、上記マイクロニードルアレイ19のガイドされる方向は、上記マイクロニードル19cの中心軸の方向と一致するようになっている。
また、本実施の形態においては、θs°=θc°−θn°/2の関係が成立するように、上記マイクロニードルユニット19、上記マイクロニードル19c、及び、上記マイクロニードルアレイ用ガイド孔49の傾斜部49bの傾斜角度や上記マイクロニードル19cの形状が設定されている。このような関係が成立することにより、上記マイクロニードルアレイ用ガイド孔49の傾斜部49bによって、上記マイクロニードルアレイ19は上記マイクロニードル19cの中心軸に沿って移動することができるようになっている。
以下、図17を用いて、上記θs°=θc°−θn°/2の関係が成立することについて、説明する。
まず、図17に示すように、上記マイクロニードル19cの中心軸及び上記マイクロニードルアレイ用ガイド孔49の傾斜部49によるガイド方向を直線l1とし、上記マイクロニードル19cの平面部19eと図17の紙面との交線を直線l2とし、上記マイクロニードルアレイ19の図17中下側の面と図17の紙面との交線を直線mとし、上記マイクロニードルアレイ用ガイド43の底板45と平行な直線を直線nとする。
上記直線mと直線nは平行であるから、直線l1と直線nとの角度と直線l1と直線mとの角度は等しくθc°となる。また、直線l1と直線l2との角度は、直線l1が上記マイクロニードル19cの中心軸であることからθn°/2となる。また、直線mと直線l2との角度がθs°となる。よって、図17から、θc°はθs°とθn°/2との和であり、θc°=θs°+θn°/2の関係が成立する。そして、上記θc°=θs°+θn°/2の式から、上記θs°=θc°−θn°/2の式を導き出すことができる。
また、図14に示すように、上記マイクロニードルアレイ装置41にはスライダ59が備えられている。上記スライダ59は、天板61と、この天板61の両端から垂直に立設された側板63、63とから構成されている。上記天板61の反側板63側には滑り止め65が形成されている。上記滑り止め65は、上記側板63に直交する向きに形成され略正三角形の断面形状を有する複数(本実施の形態の場合は6個)の突起67から構成されている。
また、上記側板63には、上記天板61に対して垂直なスリット69、69が形成されている。このスリット69の幅は上記マイクロニードルアレイ側被ガイド部57aの直径と略同じであり、上記マイクロニードルアレイ側被ガイド部57aを上記スリット69内に摺動可能に配置することができる。
また、図14、及び、図18に示すように、上記側板63のもう一方の上記側板63と向かい合った面には、スライダ側被ガイド部71、71が突出・形成されている。このスライダ側被ガイド部71は略四角柱形状を成しており、その横幅(図18中左右方向長さ)は上記マイクロニードルアレイ用ガイド43のスライダ挿入ガイド溝51の幅と略同じであり、その縦幅(図18中上下方向長さ)は上記マイクロニードルアレイ用ガイド43のスライダ移動ガイド溝53の幅と略同じである。そのため、上記スライダ側被ガイド部71を、上記スライダ挿入ガイド溝51内、及び、上記スライダ移動ガイド溝53内に摺動可能に配置することができる。
本実施の形態によるマイクロニードルアレイ装置41は、以下のようにして使用される。
まず、マイクロニードルアレイ用ガイド43を皮膚73表面に固定する。その際、上記マイクロニードルアレイ用ガイド43の反ガイド板47側(図14中下側)の面と上記皮膚73表面を、図示しない接着剤や両面テープによって接着する。
次に、マイクロニードルアレイ57を上記マイクロニードルアレイ用ガイド43に装着する。このとき、マイクロニードルアレイ側被ガイド部57a、57a、57a、57aは、それぞれに対応するマイクロニードルアレイ用ガイド孔49、49、49、49内に挿入される。
また、上記マイクロニードルアレイ57は、上記マイクロニードルアレイ側被ガイド部57aが上記マイクロニードルアレイ用ガイド孔49の垂直部49aの底面(図16中下側の面)に当接する位置に設置される。
次に、上記マイクロニードルアレイ57、及び、上記マイクロニードルアレイ用ガイド43に、スライダ59が装着される。このとき、上記スライダ側被ガイド部71、71、71、71のうち、前方(図14中右側)の2つが、上記マイクロニードルアレイ用ガイド43のスライダ挿入ガイド溝51、51内に挿入される。そして、上記スライダ59は上記2つのスライダ側被ガイド部71、71と上記スライダ挿入ガイド51、51の相互作用によってガイドされ、上記2つのスライダ側被ガイド部71、71が上記スライダ挿入ガイド溝51、51に直交するスライダ移動ガイド溝53、53に当接するまで図14中下方向に移動される。また、上記スライダ59のスリット69、69、69、69内には、マイクロニードルアレイ側被ガイド部57a、57a、57a、57aが挿入される。
このとき、上記マイクロニードルアレイ装置41は、図19の(a)に示すような状態となっている。これが、上記マイクロニードルアレイ装置41の注射準備状態である。
次に、上記スライダ59を手などによって付勢し、前方(図19(a)中右側)に向かって移動させる。すると、上記マイクロニードルアレイ57は、上記マイクロニードルアレイ側被ガイド部57aを上記スライダ59のスリット69の内周面によって押圧されるとともに、上記マイクロニードルアレイ用ガイド孔49の傾斜部49bによってガイドされて、前斜め下方向(図19(a)中右下方向)に移動される。
なお、このとき、上記スライダ59は上記スライダ移動ガイド溝53と上記スライダ側被ガイド部71との相互作用によってガイドされて水平に前方(図19(a)中右側)に移動する。
そして、上記マイクロニードルアレイ側被ガイド部57aが上記マイクロニードルアレイ用ガイド孔49の傾斜部49bの下端(図19(a)中右下端)に到達すると、上記マイクロニードルアレイ57のマイクロニードル19c、19c、19c、19c、19c、19cが貫通孔55、55、55、55、55、55を貫通して、上記皮膚73表面に対して所定の角度(θs°)で傾斜した状態で突き刺さる。このとき、上記マイクロニードル19cはマイクロニードル側流路19fの開口部が全て上記皮膚73内に入り込み、且つ、上記マイクロニードル側流路19fの開口部から流出した薬液が上記皮膚73の表面に漏れ出さない程度の深さまで突き刺さっている。
このとき、上記マイクロニードルアレイ装置41は、図19の(b)に示すような状態となっている。これが、上記マイクロニードルアレイ装置41の穿孔状態である。
次に、上記スライダ59を手などによって付勢し、前方(図19(b)中右側)に向かって移動させる。すると、上記マイクロニードルアレイ57は、上記マイクロニードルアレイ側被ガイド部57aを上記スライダ59のスリット69の内周面によって押圧されるとともに、上記マイクロニードルアレイ用ガイド孔49の水平部49cによってガイドされて、前方(図19(b)中右方向)に移動される。
なお、このときも、上記スライダ59は上記スライダ移動ガイド溝53と上記スライダ側被ガイド部71との相互作用によってガイドされて水平に前方(図19(b)中右側)に移動する。
上記マイクロニードルアレイ57の移動に伴い、上記皮膚73内に突き刺さったマイクロニードル19cも前方(図19(b)中右方向)に移動され、上記マイクロニードル19cの前方側(図19(b)中右側)の上記皮膚73を押圧する。それによって、図19(c)に示すように上記皮膚73が変形し、上記マイクロニードル19cの後方(図19(c)中左側)に空間75が生じる。上記マイクロニードル19cの流出口19hは上記空間75側に開口されてことになる。この図19(c)に示す状態が、上記マイクロニードルアレイ装置41の拡開状態である。
その後、上記マイクロニードルアレイ57の薬液注入口15に接続された図示しないポンプから上記マイクロニードルアレイ57に薬液が供給される。この薬液は、上記マイクロニードル19c、19c、19c、19c、19c、19cの流出口19h、19h、19h、19h、19h、19hから上記空間75内に流出し、これによって上記皮膚73内に薬液が注射されることとなる。
本実施の形態によるマイクロニードルアレイ装置は、前述の第4の実施の形態によるマイクロニードルアレイ7による効果に加え、次のような効果を奏する。
まず、マイクロニードルユニット19のケース9に対する取り付け角度、及び、マイクロニードルアレイ用ガイド43に形成されたマイクロニードルアレイ用ガイド孔49の傾斜部49bの傾斜角度は、マイクロニードル19の中心軸の傾斜角度と上記傾斜部49bの傾斜角度が一致するように設定されている。そのため、マイクロニードルアレイ57をマイクロニードルアレイ用ガイド43を用いてガイドさせることで、上記マイクロニードル19cの中心軸に沿って移動させることができ、上記マイクロニードル19c、19c、19c、19c、19c、19cをその中心軸の傾斜角度に沿って正確に上記皮膚73に対して突き刺すことができる。
また、上記マイクロニードル19cは、その中心軸に沿って移動して上記皮膚73に突き刺さる。そのため、上記マイクロニードル19cが上記皮膚73に突き刺さった際、上記マイクロニードル19cは上記皮膚73から受ける力は上記マイクロニードル19cの中心軸に対して均等に作用し、上記マイクロニードル19c先端の変形や破損を防ぐことができる。
また、上記マイクロニードル19cを上記皮膚73に対して突き刺した後、前方に移動させることで空間75を生じさせ、この空間75に上記マイクロニードル19cの流出口19hが開口されているため、より効率よく薬液を上記皮膚73内に注射することができる。
なお、上記マイクロニードルアレイ用ガイド孔49には垂直部49aが設けられており、この底面(図16中下側の面)が水平となっている。そのため、上記マイクロニードルユニット57のマイクロニードルアレイ側被ガイド部57a、57a、57a、57aがこの底面に接するように上記マイクロニードルユニット57を設置すれば、上記マイクロニードルユニット57を上記マイクロニードルアレイ用ガイド43に設置した直後に上記マイクロニードル19cが不用意に上記皮膚73に突き刺さってしまわないようにすることができる。
また、上記マイクロニードルユニット57は前述した第4の実施の形態によるマイクロニードルアレイ7と略同様の構成のものであるが、この代わりに、前述した第5の実施の形態によるマイクロニードルアレイ25を用いれば、このマイクロニードルアレイ25による効果を奏することができる。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されない。
例えば、マイクロニードルの形状・寸法や数には、様々な場合が考えられる。上記の実施の形態においては、マイクロニードルは四角錐を均等に2分割した形状のものをその構成要素としていたが、円錐形状や他の多角形形状を均等に2分割したものを構成要素として用いることも考えられる。
また、マイクロニードルアレイ内に薬液供給用のポンプ等を設ける構成としてもよい。
また、第1の実施の形態によるマイクロニードルの平面部の先端側に、第2の実施の形態によるマイクロニードルの平面部の先端側に設けられた先端凸部を設けてもよい。
また、第2の実施の形態によるマイクロニードルの平面部に、第3の実施の形態によるマイクロニードルの平面部に設けられた微小溝を設けてもよい。
また、第4の実施の形態によるマイクロニードルアレイや第6の実施の形態によるマイクロニードルアレイ装置において、第1の実施の形態によるマイクロニードルユニットを用いてもよい。
また、第4の実施の形態によるマイクロニードルアレイや第6の実施の形態によるマイクロニードルアレイ装置において、第2の実施の形態によるマイクロニードルユニットやこれを複数個接続したマイクロニードルユニットを用いてもよい。
また、第6の実施の形態によるマイクロニードルアレイ装置において、スライダを用いず、直接、マイクロニードルアレイを手などによって前進させることも考えられる。
本発明は、例えば、皮膚に対して突き刺して注射を行うマイクロニードル及びマイクロニードルアレイ装置に係り、特に、マイクロニードルを皮膚に対して傾斜させた状態で突き刺すものであり、患者に対する痛みの軽減と皮膚表面への薬液漏れの防止を実現できるように工夫したものに係り、例えば、インシュリンの経皮投与などに用いられるマイクロニードルアレイ装置に好適である。
1c マイクロニードル
1d 内部流路
1e 平面部
1f マイクロニードル側流路
1g 連絡孔
1h 流出口
4b マイクロニードル
A 分割要素
B 分割要素
4g 係合凸部
4k 流路溝
4d 平面部
4m 流路
5a 微小溝
7 マイクロニードルアレイ
9 ケース
19c マイクロニードル
19d 内部流路
19e 平面部
19f マイクロニードル側流路
19g 連絡孔
19h 流出口
25 マイクロニードルアレイ
27 ケース
29e 半円形貫通孔
29h 副針
29i 分割合わせ面
37 マイクロニードルユニット
37d 主針
37e 分割合わせ面
37f 内部流路
37g マイクロニードル側流路溝
39c 平面部
39 マイクロニードル
39a 流出口
41 マイクロニードルアレイ装置
43 マイクロニードルアレイ用ガイド
45 底板
47 ガイド板
49 マイクロニードルアレイ用ガイド孔
55 貫通孔
57 マイクロニードルアレイ
57a マイクロニードルアレイ側被ガイド部
59 スライダ

Claims (10)

  1. 先端側に設けられたマイクロニードルと、後端側に設けられ薬液が流入する流入口と、上記マイクロニードルに設けられ薬液が流出する流出口と、上記流入口と上記流出口とを連通する流路と、を具備し、
    2つの分割要素からなり、上記2つの分割要素のうち一方の分割要素には穿刺方向に沿って上記流路になる溝が形成されていて、
    上記一方の分割要素に他方の分割要素が合わされていて、上記溝がその先端部を残して閉塞されていて、その先端部が上記流出口となりその後端側が上記流入口となっていて、
    上記流出口と流入口との間を上記流路とするようにし
    上記一方の分割要素の先端側には上記他方の分割要素側に向かって先端凸部が突設されていて、上記先端凸部と上記他方の分割要素の間に上記流出口が設けられていることを特徴とするマイクロニードルユニット。
  2. 請求項1記載のマイクロニードルユニットにおいて、
    上記マイクロニードルには穿刺方向に沿って平面部が設けられていて、上記流出口はこの平面部に設けられていることを特徴とするマイクロニードルユニット。
  3. 請求項1又は請求項2記載のマイクロニードルユニットにおいて、
    上記他方の分割要素には上記一方の分割要素に設けられた上記溝内に係合し溝の深さより低背の係合用凸部が設けられており、
    上記係合用凸部が上記溝内に係合されていて上記係合用凸部と溝との間に上記流路が形成されていることを特徴とするマイクロニードルユニット。
  4. 請求項1〜請求項3の何れかに記載のマイクロニードルユニットにおいて、
    上記平面部には上記流出口と連通する微小溝が形成されていることを特徴とするマイクロニードルユニット。
  5. ケースと、
    上記ケースの表面に対して傾斜させて突出・配置された請求項1〜請求項5の何れかに記載のマイクロニードルユニットと、
    を具備したことを特徴とするマイクロニードルアレイ。
  6. 請求項5記載のマイクロニードルアレイにおいて、
    上記ケースには上記マイクロニードルと同数の貫通孔が穿孔されており、
    上記他方の分割要素は上記ケースと一体に上記貫通孔の外縁から突出・形成されており、
    上記一方の分割要素は上記貫通孔を貫通して上記ケースに設置されていることを特徴とするマイクロニードルアレイ。
  7. 側面に被ガイド部が形成された請求項6又は請求項7記載のマイクロニードルアレイと、
    上記マイクロニードルと同数の貫通孔が穿孔された底板と該底板から立設され上記被ガイド部と係合され上記マイクロニードルアレイをガイドするガイド部が形成された一対のガイド板とからなるガイド冶具と、を具備し、
    上記マイクロニードルアレイは上記ガイド冶具によって上記マイクロニードルが上記貫通孔を貫通して上記底板の反ガイド板側に突出するように移動されることを特徴とするマイクロニードルアレイ装置。
  8. 請求項7記載のマイクロニードルアレイ装置において、
    上記ガイド部には上記マイクロニードルアレイを斜め方向にガイドする傾斜ガイド部と、上記マイクロニードルアレイを水平にガイドする水平ガイド部とが設けられていることを特徴とするマイクロニードルアレイ装置。
  9. 請求項8記載のマイクロニードルアレイ装置において、
    上記傾斜ガイド部は上記マイクロニードルアレイを上記マイクロニードルの中心軸に沿ってガイドするものであることを特徴とするマイクロニードルアレイ装置。
  10. 請求項8〜請求項10の何れかに記載のマイクロニードルアレイ装置において、
    上記マイクロニードルアレイと係合されるスライダが設けられており、
    上記マイクロニードルアレイは上記スライダを介して移動されることを特徴とするマイクロニードルアレイ装置。
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