JP5867513B2 - プレス成形用鋼板の製造方法ならびにプレス成形部品の製造方法および製造装置 - Google Patents

プレス成形用鋼板の製造方法ならびにプレス成形部品の製造方法および製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5867513B2
JP5867513B2 JP2013548103A JP2013548103A JP5867513B2 JP 5867513 B2 JP5867513 B2 JP 5867513B2 JP 2013548103 A JP2013548103 A JP 2013548103A JP 2013548103 A JP2013548103 A JP 2013548103A JP 5867513 B2 JP5867513 B2 JP 5867513B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel plate
press
rectangular
plate member
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013548103A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2013084512A1 (ja
Inventor
哲司 江川
哲司 江川
和久 前田
和久 前田
浩二 秋永
浩二 秋永
潔 野々村
潔 野々村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2013548103A priority Critical patent/JP5867513B2/ja
Publication of JPWO2013084512A1 publication Critical patent/JPWO2013084512A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5867513B2 publication Critical patent/JP5867513B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21JFORGING; HAMMERING; PRESSING METAL; RIVETING; FORGE FURNACES
    • B21J1/00Preparing metal stock or similar ancillary operations prior, during or post forging, e.g. heating or cooling
    • B21J1/06Heating or cooling methods or arrangements specially adapted for performing forging or pressing operations
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D11/00Bending not restricted to forms of material mentioned in only one of groups B21D5/00, B21D7/00, B21D9/00; Bending not provided for in groups B21D5/00 - B21D9/00; Twisting
    • B21D11/22Auxiliary equipment, e.g. positioning devices
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D11/00Bending not restricted to forms of material mentioned in only one of groups B21D5/00, B21D7/00, B21D9/00; Bending not provided for in groups B21D5/00 - B21D9/00; Twisting
    • B21D11/02Bending by stretching or pulling over a die
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B3/00Ohmic-resistance heating
    • H05B3/0004Devices wherein the heating current flows through the material to be heated

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)
  • Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)

Description

本発明は、プレス成形用鋼板の製造方法ならびにプレス成形部品の製造方法および製造装置の技術に関する。
従来、プレス成形を行う場合、その素材となるブランク材を通電加熱により加熱してからプレス成形を行うことにより、加工性よくプレス成形を行うとともに、プレス成形を行うと同時に焼入れを行って、効率よく高強度の製品を得ることができる技術が広く採用されている。
プレス成形前にブランク材を通電加熱する技術としては、例えば、以下に示す特許文献1に開示されている技術が知られており、公知となっている。
特許文献1に開示されている従来技術では、板状ワーク(ブランク材)に対して、互いに離間する電極を接触させることにより、通電加熱を行う構成としている。
そして従来、このような方法により通電加熱されるブランク材は、矩形のものが選ばれている。これは、矩形以外の形状を有する(非矩形の)ブランク材では、通電加熱時において各部位で電流密度のばらつきが生じてしまうため、通電加熱の手法によっては、非矩形のブランク材全体を均一な温度に加熱することが困難だからである。
特開2008−87001号公報
プレス成形により製品を製造する場合、製品形状によっては、その元となる素材であって所定の温度に加熱されたブランク材(以下、プレス成形用鋼板と呼ぶ)の形状を、製品形状に対応させる(即ち、矩形でない)ほうが、材料の歩留まり向上等の観点からみて有利である場合も少なくない。
しかしながら従来は、非矩形のブランク材を通電加熱により均一に加熱することが難しく、非矩形のプレス成形用鋼板を生成することが困難であったため、矩形のブランク材から矩形のプレス成形用鋼板を生成して使用することが一般的となっていた。
このため従来は、プレス成形により製品を製造する場合において、材料の歩留まりを向上させることが困難であり、通電加熱の手法を採用しつつ、製品形状に対応した非矩形のプレス成形用鋼板を得ることができる技術に対するニーズが存在していた。
本発明は、斯かる現状の課題を鑑みてなされたものであり、所定の温度に加熱された非矩形のプレス成形用鋼板を得ることができるプレス成形用鋼板の製造方法ならびに該製造方法により製造されたプレス成形用鋼板を用いて製造するプレス成形部品を製造するプレス成形部品の製造方法および製造装置を提供することを目的としている。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、第一の発明は、板厚方向視において矩形の鋼板部材に対して通電加熱を行う工程と、通電加熱開始後の前記矩形の鋼板部材に対して応力を付与することにより、前記鋼板部材を矩形から非矩形へと変形させる工程と、を含み、前記鋼板部材を矩形から非矩形へと変形させる工程において、通電加熱後の前記矩形の鋼板部材に対して、該鋼板部材の板厚方向に直交する方向への応力を付与し、前記鋼板部材を矩形から非矩形へと変形させる工程において、前記鋼板部材を、断熱性を有する素材からなる部材であるシワ抑え部材により板厚方向に挟圧しつつ、該鋼板部材の板厚方向に直交する方向への応力を付与するものである。
また、第二の発明は、板厚方向視において矩形の鋼板部材に対して通電加熱を行う工程と、通電加熱開始後の前記矩形の鋼板部材に対して応力を付与することにより、前記鋼板部材を矩形から非矩形へと変形させる工程と、を含み、前記矩形の鋼板部材に対して通電加熱を行う工程の前に、前記鋼板部材に対して、該鋼板部材の長さ方向に平行な部位であって、かつ、該鋼板部材を板厚方向に膨出させた部位である湾曲部を形成する工程を有するものである。
また、第三の発明は、板厚方向視において矩形の鋼板部材に対して通電加熱を行う工程と、通電加熱開始後の前記矩形の鋼板部材に対して応力を付与することにより、前記鋼板部材を矩形から非矩形へと変形させる工程と、応力を付与された非矩形の前記鋼板部材を板厚方向にプレス成形する工程と、を含み、前記鋼板部材を矩形から非矩形へと変形させる工程において、前記鋼板部材を、断熱性を有する素材からなる部材であるシワ抑え部材により板厚方向に挟圧しつつ、該鋼板部材の板厚方向に直交する方向への応力を付与するものである。
また、第四の発明は、板厚方向視において矩形の鋼板部材に対して通電加熱を行う工程と、通電加熱開始後の前記矩形の鋼板部材に対して応力を付与することにより、前記鋼板部材を矩形から非矩形へと変形させる工程と、応力を付与された非矩形の前記鋼板部材を板厚方向にプレス成形する工程と、を含み、前記矩形の鋼板部材に対して通電加熱を行う工程の前に、前記鋼板部材に対して、該鋼板部材の長さ方向に平行な部位であって、かつ、該鋼板部材を板厚方向に膨出させた部位である湾曲部を形成する工程を有するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
第一の発明は、シワの発生が抑えられた、より品質のよいプレス成形用鋼板を得ることができる。
第二の発明は、ブランク材に対して、より小さな応力で曲げ加工を施すことができる。これにより、曲げ加工装置をより簡易な構成とすることができる。
第三の発明は、シワの発生が抑えられた、より品質のよいプレス成形部品を得ることができる。
第四の発明は、ブランク材に対して、より小さな応力で曲げ加工を施すことができる。これにより、曲げ加工装置をより簡易な構成とすることができる。
本発明の一実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法に用いる通電加熱装置の全体構成を示す模式図、(a)平面模式図、(b)側面模式図。 本発明の一実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法に用いる通電加熱装置の全体構成を示す斜視模式図。 本発明の一実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法に用いる第一の実施形態に係る曲げ加工装置の全体構成を示す模式図、(a)平面模式図、(b)側面模式図。 本発明の一実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法に用いる第一の実施形態に係る曲げ加工装置の全体構成を示す斜視模式図。 本発明の一実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法に用いる第二の実施形態に係る曲げ加工装置を示す模式図、(a)側面模式図、(b)シワ抑え手段によるブランク材の拘束状態を示す側面模式図。 本発明の一実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法を示す模式図。 本発明に係るプレス成形用鋼板の製造方法の流れを示す図、(a)本発明の第一の実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法の流れを示すフロー図、(b)本発明の第二の実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法の流れを示すフロー図。 プレス成形用鋼板の生成状況(形状αの場合)を示す模式図、(a)本発明の第一の実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法による場合を示す模式図、(b)従来のプレス成形用鋼板の製造方法による場合を示す模式図。 プレス成形用鋼板の生成状況(形状βの場合)を示す模式図、(a)本発明の第一の実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法による場合を示す模式図、(b)従来のプレス成形用鋼板の製造方法による場合を示す模式図。 プレス成形用鋼板の生成状況(形状γの場合)を示す模式図、(a)本発明の第一の実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法による場合を示す模式図、(b)従来のプレス成形用鋼板の製造方法による場合を示す模式図。 本発明の第二の実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法を示す模式図、(a)本発明の第二の実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法における通電加熱工程の実施状況を示す模式図、(b)本発明の第二の実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法における曲げ加工工程の実施状況を示す模式図、(c)本発明の第二の実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法により製造したプレス成形用鋼板を示す模式図。 本発明の第一の実施形態に係るプレス成形部品の製造装置の全体構成を示す模式図。 本発明の第一の実施形態に係るプレス成形部品の製造装置を構成するプレス成形装置を示す模式図。 本発明の第一の実施形態に係るプレス成形部品の製造方法の流れを示すフロー図。 本発明の第二の実施形態に係るプレス成形部品の製造方法の流れを示すフロー図。 本発明の第一の実施形態に係るプレス成形部品の製造方法により製造するプレス成形部品の特徴を説明する模式図。 従来のプレス成形部品の製造方法により製造するプレス成形部品の特徴を説明する模式図。
次に、発明の実施の形態を説明する。
まず始めに、本発明の一実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法において用いるブランク材について、説明をする。
尚、以下の説明では、図1(a)(b)中に示す矢印Xの方向をブランク材の長さ方向(通電方向)と規定し、また、矢印Yの方向をブランク材の幅方向と規定する(以下の説明において共通とする)。さらに、図1(a)(b)中に示す矢印Zの方向をブランク材の厚み方向と規定する(以下の説明において共通とする)。
図1および図2に示す如く、本発明の一実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法において用いるブランク材10は、板厚方向(即ち、矢印Zの方向)視において矩形の鋼板部材であり、その表面10aと裏面10bに電極2・2を接触させることにより、通電加熱が施される部材である。
そして、ブランク材10の長さ方向(即ち、矢印Xの方向)における両端部には、電極2・2を接触させるための部位である通電部10c・10dが形成されている。
また、ブランク材10の幅方向(即ち、矢印Yの方向)における両端部には、通電加熱方向に平行な辺部である側面部10e・10fが形成されている。
尚、本実施形態では、「矩形」のブランク材10を用いる場合を例示しているが、本発明の一実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法に用いるブランク材は、必ずしも矩形(即ち、完全な正方形や長方形)でなくても良い。
即ち、ここで言う「矩形」とは、完全な長方形および正方形のみを指す概念ではなく、ブランク材における均一な温度を得たい部位が矩形であれば、それ以外の部位(例えば、将来的に切除されてしまうような部位(余剰部))において、部分的に凸部や凹部が存在しているような形状であってもよく、このような概ね矩形である形状(略矩形)をも含む概念である。
次に、本発明の一実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法に用いる各装置について、図1〜図5を用いて説明をする。
本発明の一実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法は、ブランク材10に対して、図1および図2に示すような通電加熱装置1と、図3〜図5に示すような曲げ加工装置20を用いて、加工を施すことによって実現することができる。
まず始めに、本発明の一実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法において用いる通電加熱装置について説明をする。
図1および図2に示す如く、本発明の一実施形態に係る通電加熱方法において用いる通電加熱装置1は、プレス成形を行うための素材であるブランク材10を、プレス成形前の段階で通電加熱するための装置であり、一対の電極2・2、電源装置3等を備えている。
電極2・2は、ブランク材10の長さ方向(X方向)における両端部に形成された各通電部10c・10dに対して電気的に接続される部位である。
また、電極2・2は、電源装置3に接続されており、電源装置3、電極2・2およびブランク材10によって、一つの閉回路を形成する構成としている。
そして、電極2・2に対して、電源装置3により所定の電圧を印加することによって、ブランク材10に所定の電流値で、ブランク材10の長さ方向(X方向)電流を流すことができる(即ち、通電加熱をすることができる)構成としている。
次に、本発明の一実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法において用いる曲げ加工装置について説明をする。
図3および図4に示す如く、本発明の一実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法において用いる曲げ加工装置20は、ブランク材10をその板厚方向(Z方向)に対して直交する方向に応力を付与して、ブランク材10を変形させるための装置であり、複数の(本実施形態では4個の)応力付与手段21・22・23・24を備える構成としている。
また、曲げ加工装置20は、ブランク材10を所定の位置において所定の姿勢で配置するための配置部25・25を備えている。
曲げ加工装置20における配置部25・25上に配置されたブランク材10は、板厚方向を鉛直方向に向けた状態で保持され、表面10aおよび裏面10bが水平に保持される。
そして、ブランク材10の各辺10c・10d・10e・10fが、各応力付与手段21・22・23・24に対応する位置に配置される。
尚、本実施形態に示す曲げ加工装置20では、矩形であるブランク材10の各辺に対応する4個の応力付与手段21・22・23・24を備える構成としているが、本発明に係る曲げ加工装置に備えられる応力付与手段の個数はこれに限定するものではなく、各辺に対応させて2個以上の応力付与手段を備える構成としてもよい。
応力付与手段21は、配置部25・25において所定の姿勢で配置されたブランク材10の通電部10cに対面する位置に配置されており、通電部10cを挟持することができるクランプ機構21aを備えている。また、クランプ機構21aは、変位機構21bによって支持されており、ブランク材10の長さ方向(X方向)に変位可能に構成されている。
このため、クランプ機構21aで通電部10cを挟持した状態で、変位機構21bの軸部を縮小させることにより、ブランク材10にX方向への張力を付与することができる。
また、クランプ機構21aに図示しない押圧部材を把持させるとともに、変位機構21bの軸部を伸長させることにより、該押圧部材を通電部10cに押し当てて、ブランク材10にX方向への圧縮力を付与することも可能である。
また、応力付与手段21において、変位機構21bは、スライド機構21cによって支持されており、ブランク材10の幅方向(Y方向)に変位可能に構成されている。
このため、通電部10cにおける挟持する位置を変更することができる。
応力付与手段22は、配置部25・25において所定の姿勢で配置されたブランク材10の通電部10dに対面する位置に配置されており、通電部10dを挟持することができるクランプ機構22aを備えている。また、クランプ機構22aは、変位機構22bによって支持されており、ブランク材10の長さ方向(X方向)に変位可能に構成されている。
このため、クランプ機構22aで通電部10dを挟持した状態で、変位機構22bの軸部を縮小させることにより、ブランク材10にX方向への張力を付与することができる。
また、クランプ機構22aに図示しない押圧部材を把持させるとともに、該押圧部材を通電部10dに押し当てておいて、変位機構22bの軸部を伸長させることにより、ブランク材10にX方向への圧縮力を付与することも可能である。
また、応力付与手段22において、変位機構22bは、スライド機構22cによって支持されており、ブランク材10の幅方向(Y方向)に変位可能に構成されている。
このため、通電部10dにおける挟持する位置を変更することができる。
応力付与手段23は、配置部25・25において所定の姿勢で配置されたブランク材10の側面部10eに対面する位置に配置されており、側面部10eを挟持することができるクランプ機構23aを備えている。また、クランプ機構23aは、変位機構23bによって支持されており、ブランク材10の幅方向(Y方向)に変位可能に構成されている。
このため、クランプ機構23aで側面部10eを挟持した状態で、変位機構23bの軸部を縮小させることにより、ブランク材10にY方向への張力を付与することができる。
また、クランプ機構23aに図示しない押圧部材を把持させるとともに、該押圧部材を側面部10eに押し当てておいて、変位機構23bの軸部を伸長させることにより、ブランク材10にY方向への圧縮力を付与することも可能である。
また、応力付与手段23において、変位機構23bは、スライド機構23cによって支持されており、ブランク材10の長さ方向(X方向)に変位可能に構成されている。
このため、側面部10eにおける挟持する位置を変更することができる。
応力付与手段24は、配置部25・25において所定の姿勢で配置されたブランク材10の側面部10fに対面する位置に配置されており、側面部10fを挟持することができるクランプ機構24aを備えている。また、クランプ機構24aは、変位機構24bによって支持されており、ブランク材10の幅方向(Y方向)に変位可能に構成されている。
このため、クランプ機構24aで側面部10fを挟持した状態で、変位機構24bの軸部を縮小させることにより、ブランク材10にY方向への張力を付与することができる。
また、クランプ機構24aに図示しない押圧部材を把持させるとともに、該押圧部材を側面部10fに押し当てておいて、変位機構24bの軸部を伸長させることにより、ブランク材10にY方向への圧縮力を付与することも可能である。
また、応力付与手段24において、変位機構24bは、スライド機構24cによって支持されており、ブランク材10の長さ方向(X方向)に変位可能に構成されている。
このため、側面部10fにおける挟持する位置を変更することができる。
即ち、本発明の一実施形態に係る曲げ加工装置20は、板厚方向視において矩形の鋼板部材であるブランク材10を配置するための配置部25・25と、ブランク材10に対して、該ブランク材10の板厚方向に直交する方向への応力を付与するための手段である応力付与手段21・22・23・24と、を備えるものである。
このような構成により、所定の温度に加熱された非矩形のプレス成形用鋼板15を得ることができる。
尚、本実施形態で示す曲げ加工装置20は、各応力付与手段21・22・23・24によって、ブランク材10の長さ方向(X方向)および幅方向(Y方向)に平行な方向な応力を付与してブランク材10を変形させる構成としているが、本発明に係る曲げ加工装置の応力を付与する方向は、必ずしもブランク材10の長さ方向(X方向)および幅方向(Y方向)に平行である必要はなく、また、ブランク材10の板厚方向(Z方向)への成分を含んでいる(即ち、板厚方向に対して斜めに応力を付与する)構成であってもよい。
また、本発明の一実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法において用いる曲げ加工装置20は、さらに、図5(a)(b)に示すようなシワ抑え手段26を備える構成であってもよい。
図5(a)に示す如く、シワ抑え手段26は、曲げ加工が行われるブランク材10を板厚方向(Z方向)に挟圧することにより、ブランク材10の表面10aおよび裏面10bに生じるシワを抑制するための手段であり、ブランク材10の表面10aに当接する第一のシワ抑え部材たる第一シワ抑え部材26aと、裏面10bに当接する第二のシワ抑え部材たる第二シワ抑え部材26bを備えている。
また、各シワ抑え部材26a・26bは、断熱性および絶縁性を有する材質(例えば、セラミック等)からなる構成としており、各シワ抑え部材26a・26bがブランク材10に当接するときに生じる温度低下を抑制する構成としている。
また、上側の第一シワ抑え部材26aは、変位機構26cにより支持される構成としており、曲げ加工装置20に配置されるブランク材10の板厚方向(Z方向)に変位可能な構成としている。
さらに、下側の第二シワ抑え部材26bは、曲げ加工装置20の所定位置(配置部25・25)に配置されるブランク材10の裏面10bに当接可能な位置に配置されており、ブランク材10のシワを抑制したい部位に当接する位置に配置されている。
そして、図5(b)に示す如く、各シワ抑え部材26a・26bでブランク材10を板厚方向に挟圧しつつ、板厚方向に直交する方向に応力を付与することによって、平面曲げ加工時におけるシワの発生を抑制する構成としている。
即ち、本発明の一実施形態に係る曲げ加工装置20は、さらに、ブランク材10の表面10aに沿う第一の部材たる第一シワ抑え部材26aと、ブランク材10の裏面10bに沿う第二の部材たる第二シワ抑え部材26bと、を有する、ブランク材10に生じるシワを低減するための手段であるシワ抑え手段26、を備えるものである。
このような構成により、シワの発生が抑えられた、より品質のよいプレス成形用鋼板15を得ることができる。
また、本発明の一実施形態に係る曲げ加工装置20において、シワ抑え部材26aとシワ抑え部材26bは、断熱性を有する素材により構成するものである。
このような構成により、曲げ加工時におけるプレス成形用鋼板15の温度低下を抑制することができる。これにより、プレス成形時における加工性を確保することができる。
尚、本実施形態では、各シワ抑え部材26a・26bによってブランク材10を挟圧して、シワの発生を抑制する構成としているが、各シワ抑え部材26a・26bをブランク材10に接触させない構成としてもよい。
即ち、各シワ抑え部材26a・26bの隙間を所定の距離に保持して、曲げ加工が施される際にブランク材10に生じる起伏を一定高さ以下に抑えることによって、ブランク材10のシワを抑制することも可能である。
次に、本発明の第一の実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法について、図6〜図10を用いて説明をする。
図6に示す如く、本発明の第一の実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法は、ブランク材10に対して通電加熱装置1により通電加熱をした後に、その通電加熱した後のブランク材10を曲げ加工装置20で曲げ加工することにより実現することができる。
図6および図7(a)に示す如く、本発明の第一の実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法では、まず始めに、ブランク材10に対して通電加熱を行う工程(以下、通電加熱工程と呼ぶ)を実行する(STEP−101)。
通電加熱工程(STEP−101)では、通電加熱装置1を用いて、板厚方向視において矩形のブランク材10に対して通電加熱を行い、該ブランク材10の温度がマルテンサイト変態温度(Ac3)以上となるように加熱する。
そして、該ブランク材10の温度が低下しない間に、速やかに次の工程に移行する。
本発明の第一の実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法では、次に、所定の温度に通電加熱されている状態のブランク材10に対して曲げ加工を行う工程(以下、曲げ加工工程と呼ぶ)を実行する(STEP−102)。
曲げ加工工程(STEP−102)では、曲げ加工装置20を用いて、板厚方向視において矩形のブランク材10に対して曲げ加工を行う。
その曲げ加工の態様は、例えば、図8(a)に示すような態様としている。
例えば、形状αのようなプレス成形部品を得ようとする場合、従来は、図8(b)に示すような大きさである板厚方向視において矩形のブランク材30を使用していた。
本発明の第一の実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法では、ブランク材30に比して大きさが小さいブランク材10を使用する構成としている。
そして、通電加熱装置1によって、従来よりも小さい矩形のブランク材10を所定の温度まで通電加熱するとともに、曲げ加工装置20によって、ブランク材10を形状αに対応した形状に変形させて、プレス成形用鋼板15を生成する構成としている。
また、曲げ加工の態様は、例えば、図9(a)に示すような態様とすることも可能である。
例えば、形状βのようなプレス成形部品を得ようとする場合、従来は、図9(b)に示すような大きさである板厚方向視において矩形のブランク材30を使用していた。
本発明の第一の実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法では、ブランク材30に比して大きさが小さいブランク材10を使用する構成としている。
そして、通電加熱装置1によって、従来よりも小さい矩形のブランク材10を所定の温度まで通電加熱するとともに、曲げ加工装置20によって、ブランク材10を形状βに対応した形状に変形させて、プレス成形用鋼板15を生成する構成としている。
さらに、曲げ加工の態様は、例えば、図10(a)に示すような態様とすることも可能である。
例えば、形状γのようなプレス成形部品を得ようとする場合、従来は、図10(b)に示すような大きさである板厚方向視において矩形のブランク材30を使用していた。
本発明の第一の実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法では、ブランク材30に比して大きさが小さいブランク材10を使用する構成としている。
そして、通電加熱装置1によって、従来よりも小さい矩形のブランク材10を所定の温度まで通電加熱するとともに、曲げ加工装置20によって、ブランク材10を形状γに対応した形状に変形させて、プレス成形用鋼板15を生成する構成としている。
即ち、本発明の一実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法は、板厚方向視において矩形の鋼板部材であるブランク材10に対して通電加熱を行う工程である通電加熱工程(STEP−101)と、通電加熱開始後のブランク材10に対して、該ブランク材10に応力を付与することにより、ブランク材10を矩形から非矩形へと変形させる工程である曲げ加工工程(STEP−102)と、を含むものである。
また、本発明の一実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法は、曲げ加工工程(STEP−102)において、該ブランク材10の板厚方向に直交する方向(即ち、XY平面に平行な方向)への応力を付与することにより、ブランク材10を矩形から非矩形へと変形させるものである。
このような構成により、所定の温度に加熱された非矩形のプレス成形用鋼板15を得ることができる。
さらに、本発明の一実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法は、ブランク材10を矩形から非矩形へと変形させる工程(即ち、曲げ加工工程(STEP−102))において、ブランク材10を、断熱性を有する素材からなる部材であるシワ抑え部材26a・26bにより板厚方向に挟圧しつつ、該ブランク材10の板厚方向に直交する方向への応力を付与するものである。
このような構成により、シワの発生が抑えられた、より品質のよいプレス成形用鋼板15を得ることができる。
次に、本発明の第二の実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法について、図7および図11を用いて説明をする。
図7(b)に示す如く、本発明の第二の実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法では、まず始めに、ブランク材17に対して湾曲部17aを形成する加工を行う工程(以下、湾曲部形成工程と呼ぶ)を実行する(STEP−200)。
湾曲部形成工程(STEP−200)では、図示しないプレス装置等を用いて、図11(a)(b)に示すような幅方向の寸法がW1である矩形のブランク材17に対して長さ方向に平行な湾曲部17aを形成する。
これにより、ブランク材17の表面積を確保しつつ、ブランク材17の幅方向の寸法をW2(W1>W2)に減少させる。
そして、本発明の第二の実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法では、次に、湾曲部17aを有するブランク材17に対する通電加熱工程(STEP−201)を実行する。
通電加熱工程(STEP−201)では、通電加熱装置1を用いて、板厚方向視において矩形であるブランク材17に対して通電加熱を行い、該ブランク材17の温度がマルテンサイト変態温度(Ac3)以上となるように加熱する。
ブランク材17は、通電方向(即ち、X方向)における断面形状が一定であるため、ブランク材10を通電加熱する場合と同様に、通電加熱によってブランク材17の各部位における温度を均一に加熱することができる。
そして、該ブランク材17の温度が低下しない間に、速やかに次の工程に移行する。
本発明の第二の実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法では、次に、所定の温度に通電加熱されている状態のブランク材17に対する曲げ加工工程(STEP−202)を実行して、図11(c)に示すようなプレス成形用鋼板35を生成する。
曲げ加工工程(STEP−202)では、曲げ加工装置20を用いて、板厚方向視において矩形のブランク材17に対して曲げ加工を行う。
ブランク材17に対して、長さ方向に直交する方向に曲げ加工を施す場合、該ブランク材17の幅方向の寸法に応じて、曲げ加工に要する応力が異なってくる。
即ち、幅方向の寸法がW2であるブランク材17の曲げ加工に要する応力は、幅方向の寸法がW1のままで曲げ加工をする場合に比して小さくなる。
そして、曲げ加工を施すのに要する応力が小さくなれば、曲げ加工装置20を構成する各応力付与手段21・22・23・24をより簡易な構成とすることが可能になる。即ち、各応力付与手段21・22・23・24における各クランプ機構21a・22a・23a・24aを簡素化(例えば、部材の板厚等を下げる)したり、あるいは、各変位機構21b・22b・23b・24bとして簡易なものを採用したりする(例えば、より小型で小さい番手の油圧シリンダ等を使用する)こと等が可能になる。
即ち、本発明の第二の実施形態に係るプレス成形用鋼板の製造方法は、矩形の鋼板部材であるブランク材17に対して通電加熱を行う工程(即ち、通電加熱工程(STEP−201))の前に、該ブランク材17に対して、該ブランク材17の長さ方向(X方向)に平行な部位であって、かつ、該ブランク材17を板厚方向(Z方向)に膨出させた部位である湾曲部17aを形成する工程である湾曲部形成工程(STEP−200)を有するものである。
このような構成により、ブランク材17に対して、より小さな応力で曲げ加工を施すことができる。これにより、曲げ加工装置20をより簡易な構成とすることができる。
次に、本発明の一実施形態に係るプレス成形部品の製造に用いるプレス成形部品の製造装置について、図12および図13を用いて説明をする。
図12に示す如く、本発明の一実施形態に係るプレス成形部品50を製造するための製造装置100は、ブランク材10を通電加熱するための通電加熱装置1と、該通電加熱装置1により加熱したブランク材10を曲げ加工してプレス成形用鋼板15を生成するための曲げ加工装置20と、該曲げ加工装置20により生成したプレス成形用鋼板15をプレス成形するためのプレス成形装置51と、を備える構成としている。
図13に示す如く、プレス成形装置51は、プレス成形部品50の元となる素材であるプレス成形用鋼板15を所定の形状にプレス成形するための装置であり、金型53、ブランクホルダー54、クッション55、クッションピン57・57・・・等を備えている。
金型53は、上型たるダイ53aと下型たるポンチ53bを備えている。また、ダイ53aの下面部には、ブランクホルダー54と協働してプレス成形用鋼板15を挟圧するための挟圧面53cが形成されている。
ブランクホルダー54は、ダイ53aとの間でプレス成形用鋼板15を挟圧して保持するための部位である。
ダイ53aは、ダイホルダー59において固定されており、ポンチ53bはポンチホルダー60において固定されている。
また、ダイホルダー59は、図示しない変位装置によって、上下方向(即ち、図17中に示す矢印Aの方向)に変位可能に支持されており、また、ポンチホルダー60は、プレス成形装置51の図示しない本体フレーム等と一体的に形成され、変位不能な構成としている。
このような構成により、ダイホルダー59を上下方向に変位させることによって、ダイホルダー59に固定されるダイ53aと、ポンチホルダー60に固定されるポンチ53bの離間距離を調整することができる構成としている。
また、ポンチホルダー60にはクッションピン57・57・・・を挿通するための上下方向に貫通する孔60a・60a・・・が形成されている。
さらに、ポンチホルダー60に隣接する下方にはクッション55が配置されており、孔60a・60a・・・に挿通されたクッションピン57・57・・・の下端部がクッション55の上面部に当接している。
このように、本発明の一実施形態に係るプレス成形部品50の製造装置100を構成するプレス成形装置51としては、従来から熱間プレス成形に使用されている一般的なプレス成形装置を採用している。
尚、本実施形態で示す製造装置100では、通電加熱工程(STEP−101)を行うための通電加熱装置1と、曲げ加工工程(STEP−102)を行うための曲げ加工装置20と、プレス成形用鋼板15をプレス成形するためのプレス成形装置51を、それぞれ別個の装置とする構成を例示しているが、通電加熱装置1、曲げ加工装置20およびプレス成形装置51を一体化した構成とすることも可能である。
そして、通電加熱装置1、曲げ加工装置20およびプレス成形装置51を一体化した構成のプレス成形部品50の製造装置では、通電加熱装置1から曲げ加工装置20までの移送経路および曲げ加工装置20からプレス成形装置51までの移送経路を短縮することができ、このため、通電加熱されたプレス成形用鋼板15の温度降下を低減することができる。これにより、従来よりも高温の状態を保持しつつ、プレス成形用鋼板15をプレス成形することができるため、加工時におけるワークの加工性を向上させることが可能になる。
また、本発明の一実施形態に係るプレス成形部品50の製造装置100において用いる曲げ加工装置20は、さらに、図5(a)(b)に示すようなシワ抑え手段26を備える構成であってもよい。
次に、本発明の第一の実施形態に係るプレス成形部品の製造方法について、図14および図15を用いて説明をする。
本発明の第一の実施形態に係るプレス成形部品の製造方法は、プレス成形部品50を本発明の一実施形態に係る製造装置100(図12参照)を用いて製造するものであり、図14に示す如く通電加熱工程(STEP−101)、曲げ加工工程(STEP−102)、プレス成形工程(STEP−300)を備えている。
即ち、本発明の第一の実施形態に係るプレス成形部品の製造方法では、まず始めに、通電加熱装置1(図12参照)を用いて、ブランク材10に対する通電加熱工程を実行する(STEP−101)。
次に、本発明の第一の実施形態に係るプレス成形部品の製造方法では、曲げ加工装置20(図12参照)を用いて、所定の温度に通電加熱されている状態のブランク材10に対する曲げ加工工程を実行する(STEP−102)。
そして、通電加熱装置1によって、従来よりも小さい矩形のブランク材10を所定の温度まで通電加熱するとともに、曲げ加工装置20によって、ブランク材10を形状αに対応した形状に変形させて、プレス成形用鋼板15を生成する構成としている。
尚、本発明の一実施形態に係るプレス成形部品の製造方法においては、シワ抑え手段26を備える曲げ加工装置20を用いることによって、ブランク材10に生じるシワを抑制しつつ、プレス成形用鋼板15を生成することができる。
また、シワ抑え手段26のシワ抑え手段26a・26bを断熱性を有する素材により構成することによって、シワ抑え手段26からの抜熱を抑制して、ブランク材10の温度低下を抑制しつつ、プレス成形用鋼板15を生成することができる。
次に、本発明の第一の実施形態に係るプレス成形部品の製造方法では、プレス成形装置51(図12参照)を用いて、プレス成形用鋼板15に対するプレス成形(以下、プレス成形工程と呼ぶ)を実行する(STEP−300)。
そして、プレス成形用鋼板15をプレス成形することによって、形状αを有するプレス成形部品50を製造する構成としている。
即ち、本発明の第一の実施形態に係るプレス成形部品50の製造方法は、ブランク材10を矩形から非矩形へと変形させる工程(即ち、曲げ加工工程(STEP−102))において、ブランク材10を、断熱性を有する素材からなる部材であるシワ抑え部材26a・26bにより板厚方向に挟圧しつつ、該ブランク材10の板厚方向に直交する方向への応力を付与するものである。
このような構成により、シワの発生が抑えられた、より品質のよいプレス成形部品50を得ることができる。
また、プレス成形装置51によるプレス成形工程(STEP−300)を行う前に実行するプレス成形用鋼板15の製造は、前述した本発明の第二の実施形態に係るプレス成形用鋼板15の製造方法を採用する構成であってもよい。
即ち、本発明の第二の実施形態に係るプレス成形部品の製造方法は、プレス成形部品50を本発明の一実施形態に係る製造装置100(図12参照)を用いて製造するものであり、図15に示す如く、湾曲部形成工程(STEP−200)、通電加熱工程(STEP−201)、曲げ加工工程(STEP−202)、プレス成形工程(STEP−300)を備えている。
即ち、本発明の第二の実施形態に係るプレス成形部品の製造方法では、まず始めに、ブランク材17(図11参照)に対して湾曲部形成工程を実行する(STEP−200)。
そして、本発明の第二の実施形態に係るプレス成形部品の製造方法では、次に、湾曲部17aを有するブランク材17に対する通電加熱工程(STEP−201)を実行する。
そして、このようにして生成されたプレス成形用鋼板35(図11参照)をプレス成形することによって、形状αを有するプレス成形部品50を製造する構成としている。
即ち、本発明の第二の実施形態に係るプレス成形部品50の製造方法は、矩形の鋼板部材であるブランク材17に対して通電加熱を行う工程(即ち、通電加熱工程(STEP−201))の前に、該ブランク材17に対して、該ブランク材17の長さ方向(X方向)に平行な部位であって、かつ、該ブランク材17を板厚方向(Z方向)に膨出させた部位である湾曲部17aを形成する工程である湾曲部形成工程(STEP−200)を有するものである。
このような構成により、ブランク材17に対して、より小さな応力で曲げ加工を施すことができる。これにより、曲げ加工装置20をより簡易な構成とすることができる。
ここで、プレス成形用鋼板15をプレス成形して製造したプレス成形部品50の特徴について、図16および図17を用いて説明をする。
尚、ここではプレス成形用鋼板15から製造したプレス成形部品50を例示して説明を行うが、湾曲部を有するプレス成形用鋼板35を用いた場合も同様である。
図16に示す如く、略円弧状(即ち、外R部と内R部が存在する形状である)である形状αのプレス成形部品50を製造するためのプレス成形用鋼板15は、曲げ加工工程(STEP−102)後の状態において、プレス成形部品50の外R部50aに対応する部位15aでは引っ張られて板厚が減少しており、また、内R部50bに対応する部位15bでは圧縮されて板厚が増大している。
そして、このような性質を有するプレス成形用鋼板15に対してプレス成形工程(STEP−300)を実行すると、外R部50aに対応する部位15aには板厚方向に直交する方向に圧縮力が作用して、板厚が増大され、また、内R部50bに対応する部位15bでは、板厚方向に直交する方向に引張力が作用して、板厚が減少される。
即ち、プレス成形部品50の外R部50aにおいては、曲げ加工工程で一旦板厚が減少するが、プレス成形工程で板厚が増大することによって、一連の加工を施す前の(ブランク材10の状態の)板厚に略等しい板厚が確保される。
また、プレス成形部品50の内R部50bにおいては、曲げ加工工程で一旦板厚が増大するが、プレス成形工程で板厚が減少することによって、一連の加工を施す前の(ブランク材10の状態の)板厚に略等しい板厚が確保される。
即ち、本発明の一実施形態に係るプレス成形部品の製造方法で製造したプレス成形部品50は、外R部50aと内R部50bにおいて、板厚を略等しくすることができる。
一方、例えば、図17に示すような、従来の製造方法(例えば、打ち抜き等の手法)により生成されたプレス成形用鋼板45では、従来のプレス成形部品70における外R部70aに対応する部位45aと内R部70bに対応する部位45bの板厚が等しくなっている。
このため、プレス成形用鋼板45をプレス成形して製造される従来のプレス成形部品70では、外R部70aの板厚が、内R部70bの板厚に比して大きくなる。
そして、従来のプレス成形部品70では、肉厚が薄くなる内R部70aを基準として、必要な剛性を確保するべく、内R部70aにおいて肉厚が薄くなることを見越して、使用するブランク材の板厚を決定していた。このため、従来は最終的な(プレス成形後の)内R部70aの板厚よりも厚い板厚を有するブランク材を使用していた。
一方、本発明の一実施形態に係る製造方法により製造したプレス成形部品50では、外R部50aと内R部50bの肉厚を略等しくすることができるため、その結果、使用する元のブランク材10の板厚を従来に比して薄くすることができる。
尚、このような外R部と内R部が存在する形状を有する部品としては、例えば、自動車のボデーを構成する部品であるAピラー、ルーフサイドレールや、自動車のシャシーを構成する部品であるシャシーフレーム、サイドレール等が挙げられる。
即ち、本発明の第一の実施形態に係るプレス成形部品50の製造方法は、板厚方向視において矩形の鋼板部材であるブランク材10に対して通電加熱を行う工程(即ち、通電加熱工程(STEP−101))と、通電加熱開始後のブランク材10に対して応力を付与することにより、ブランク材10を矩形から非矩形へと変形させる工程(即ち、曲げ加工工程(STEP−102))と、曲げ加工装置20により応力を付与された非矩形のブランク材10たるプレス成形用鋼板15を板厚方向にプレス成形する工程(プレス成形工程(STEP−300))と、を含むものである。
また、本発明の一実施形態に係るプレス成形部品50の製造装置100は、板厚方向視において矩形の鋼板部材たるブランク材10を通電加熱するための加熱手段たる通電加熱装置1と、ブランク材10に対して、該ブランク材10の板厚方向に直交する方向への応力を付与するための手段である応力付与手段たる曲げ加工装置20と、曲げ加工装置20により応力を付与された非矩形のブランク材10たるプレス成形用鋼板15を板厚方向にプレス成形するためのプレス成形手段たるプレス成形装置51と、を備えるものである。
このような構成により、外R部50aと内R部50bにおいて、板厚が均等なプレス成形部品50を製造することができる。
本発明に係るプレス成形用鋼板の製造方法ならびにプレス成形部品の製造方法および製造装置は、自動車用部品として用いられるプレス成形部品の製造のみならず、プレス成形により製造される部品の製造全般に広く採用することが可能である。
10 ブランク材
15 プレス成形用鋼板
20 曲げ加工装置
50 プレス成形部品
51 プレス成形装置
100 製造装置

Claims (4)

  1. 板厚方向視において矩形の鋼板部材に対して通電加熱を行う工程と、
    通電加熱開始後の前記矩形の鋼板部材に対して応力を付与することにより、前記鋼板部材を矩形から非矩形へと変形させる工程と、
    を含み、
    前記鋼板部材を矩形から非矩形へと変形させる工程において、
    通電加熱後の前記矩形の鋼板部材に対して、該鋼板部材の板厚方向に直交する方向への応力を付与し、
    前記鋼板部材を矩形から非矩形へと変形させる工程において、
    前記鋼板部材を、
    断熱性を有する素材からなる部材であるシワ抑え部材により板厚方向に挟圧しつつ、該鋼板部材の板厚方向に直交する方向への応力を付与する、
    ことを特徴とするプレス成形用鋼板の製造方法。
  2. 板厚方向視において矩形の鋼板部材に対して通電加熱を行う工程と、
    通電加熱開始後の前記矩形の鋼板部材に対して応力を付与することにより、前記鋼板部材を矩形から非矩形へと変形させる工程と、
    を含み、
    前記矩形の鋼板部材に対して通電加熱を行う工程の前に、
    前記鋼板部材に対して、該鋼板部材の長さ方向に平行な部位であって、かつ、該鋼板部材を板厚方向に膨出させた部位である湾曲部を形成する工程を有する、
    ことを特徴とするプレス成形用鋼板の製造方法。
  3. 板厚方向視において矩形の鋼板部材に対して通電加熱を行う工程と、
    通電加熱開始後の前記矩形の鋼板部材に対して応力を付与することにより、前記鋼板部材を矩形から非矩形へと変形させる工程と、
    応力を付与された非矩形の前記鋼板部材を板厚方向にプレス成形する工程と、
    を含み、
    前記鋼板部材を矩形から非矩形へと変形させる工程において、
    前記鋼板部材を、
    断熱性を有する素材からなる部材であるシワ抑え部材により板厚方向に挟圧しつつ、該鋼板部材の板厚方向に直交する方向への応力を付与する、
    ことを特徴とするプレス成形部品の製造方法。
  4. 板厚方向視において矩形の鋼板部材に対して通電加熱を行う工程と、
    通電加熱開始後の前記矩形の鋼板部材に対して応力を付与することにより、前記鋼板部材を矩形から非矩形へと変形させる工程と、
    応力を付与された非矩形の前記鋼板部材を板厚方向にプレス成形する工程と、
    を含み、
    前記矩形の鋼板部材に対して通電加熱を行う工程の前に、
    前記鋼板部材に対して、該鋼板部材の長さ方向に平行な部位であって、かつ、該鋼板部材を板厚方向に膨出させた部位である湾曲部を形成する工程を有する、
    ことを特徴とするプレス成形部品の製造方法。
JP2013548103A 2011-12-09 2012-02-14 プレス成形用鋼板の製造方法ならびにプレス成形部品の製造方法および製造装置 Expired - Fee Related JP5867513B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013548103A JP5867513B2 (ja) 2011-12-09 2012-02-14 プレス成形用鋼板の製造方法ならびにプレス成形部品の製造方法および製造装置

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011270183 2011-12-09
JP2011270183 2011-12-09
PCT/JP2012/053423 WO2013084512A1 (ja) 2011-12-09 2012-02-14 プレス成形用鋼板の製造方法ならびにプレス成形部品の製造方法および製造装置
JP2013548103A JP5867513B2 (ja) 2011-12-09 2012-02-14 プレス成形用鋼板の製造方法ならびにプレス成形部品の製造方法および製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2013084512A1 JPWO2013084512A1 (ja) 2015-04-27
JP5867513B2 true JP5867513B2 (ja) 2016-02-24

Family

ID=48573899

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013548103A Expired - Fee Related JP5867513B2 (ja) 2011-12-09 2012-02-14 プレス成形用鋼板の製造方法ならびにプレス成形部品の製造方法および製造装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20140312024A1 (ja)
EP (1) EP2789407A4 (ja)
JP (1) JP5867513B2 (ja)
CN (1) CN103987472B (ja)
WO (1) WO2013084512A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2934838C (en) * 2014-01-30 2018-05-01 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Steel sheet heating method and steel sheet heating apparatus
JP7020806B2 (ja) * 2017-06-21 2022-02-16 トヨタ自動車株式会社 金属部材の製造方法
CN109127820B (zh) * 2018-10-02 2023-05-23 河北骄阳焊工有限公司 三角桁架输送折弯成型装置及生产三角桁架的方法

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3753798A (en) * 1969-01-25 1973-08-21 Toyoda Chuo Kenkyusho Kk Process and apparatus for the partial or localized tempering of a steel sheet-or the like stock
JPS59147719A (ja) * 1983-02-09 1984-08-24 Nissan Motor Co Ltd エツジベンド工法及びその装置
JPS61111727A (ja) * 1984-11-06 1986-05-29 Daido Steel Co Ltd 金属材料の絞り成形方法
US5744773A (en) * 1995-09-19 1998-04-28 Newcor, Inc. Resistance heating process and apparatus
US6915244B2 (en) * 2000-01-31 2005-07-05 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho (Kobe Steel, Ltd.) Method for predicting an amount of dimensional accuracy defect at the time of press-forming metal sheet
JP4604364B2 (ja) * 2001-02-22 2011-01-05 住友金属工業株式会社 金属板の熱間プレス方法およびその装置
US7732734B2 (en) * 2004-09-17 2010-06-08 Noble Advanced Technologies, Inc. Metal forming apparatus and process with resistance heating
JP3816937B1 (ja) * 2005-03-31 2006-08-30 株式会社神戸製鋼所 熱間成形品用鋼板およびその製造方法並びに熱間成形品
JP2008087001A (ja) 2006-09-29 2008-04-17 Mazda Motor Corp 板状ワークの加工方法及び加工装置
JP4563469B2 (ja) * 2008-05-16 2010-10-13 トヨタ自動車株式会社 プレス加工方法及びプレス加工品
JP5151784B2 (ja) * 2008-08-05 2013-02-27 新日鐵住金株式会社 センターピラーアウターパネルの製造方法およびセンターピラーアウターパネル用ブランク
US8210020B2 (en) * 2009-02-25 2012-07-03 Rti International Metals, Inc. Hot stretch forming die having distortion-minimizing characteristics
CN101623729B (zh) * 2009-07-21 2011-09-21 清华大学深圳研究生院 高效电致塑性冲压成型装置
JP5443153B2 (ja) * 2009-12-25 2014-03-19 トヨタ自動車株式会社 加熱装置及び加熱方法
JP5471817B2 (ja) * 2010-05-19 2014-04-16 トヨタ自動車株式会社 通電加熱方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20140312024A1 (en) 2014-10-23
JPWO2013084512A1 (ja) 2015-04-27
EP2789407A1 (en) 2014-10-15
CN103987472B (zh) 2016-02-10
EP2789407A4 (en) 2015-12-23
WO2013084512A1 (ja) 2013-06-13
CN103987472A (zh) 2014-08-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10022766B2 (en) Press forming method and method of manufacturing press-formed part
JP5808724B2 (ja) アルミニウム合金材のダイクエンチ装置およびダイクエンチ方法
JP6028885B1 (ja) プレス成形方法及びプレス成形装置
WO2014106932A1 (ja) プレス部品とその製造方法および製造装置
KR100760410B1 (ko) 프레스 성형방법 및 프레스 성형장치
JPWO2005021178A1 (ja) 液圧成形装置及び液圧成形方法
JP4489273B2 (ja) 車体パネルの製造方法
KR101940165B1 (ko) 프레스 성형 방법 및 프레스 성형 부품의 제조 방법
US20080127697A1 (en) Sheet metal forming process
JP5867513B2 (ja) プレス成形用鋼板の製造方法ならびにプレス成形部品の製造方法および製造装置
JP2011147970A (ja) ホットプレス成形方法、及びホットプレス成形装置
JP2010075935A (ja) ダイクエンチ加工製品とその製造方法及び製造装置
JP5237573B2 (ja) アルミニウム合金板材、シートおよび成形部材の各製造方法
CN110918738B (zh) 铁芯的制造方法
JP2017164774A (ja) プレス成形品の製造方法及びその製造装置
JP2010207887A (ja) 軽合金材料製プレス成形品のプレス成形用金型
JP5880176B2 (ja) 通電加熱方法及び熱間プレス成形方法
JP2007260761A (ja) 熱間プレス装置
KR102052172B1 (ko) 금속 판재의 프레스 장치 및 프레스 성형 방법
JP2014166645A (ja) 金属製構造材の製造方法
JP7288631B1 (ja) 曲げ加工装置及び曲げ加工方法
JP7214973B2 (ja) 熱間プレス加工方法及び加工装置
WO2010025327A1 (en) Superplastically continuous roll forming titanium
JP2022115180A (ja) 成形ブランクを製造するためのデュアルヒーティングシステム熱間成形
JP2009195974A (ja) プレス成形品の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150707

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150828

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151208

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151221

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5867513

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees