JP5867510B2 - 光学素子及び光学装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、画像形成装置等に用いられる光学素子及びそれらを備える光学装置に関する。
複写機やレーザービームプリンタ等の電子写真方式の画像形成装置に設けられている光学装置内には、ミラーやレンズ等の光学素子が、発光装置や他の光学部品と所定の位置関係を維持した状態で保持されている。
光学装置内で光学素子を所定の位置に保持するための一つの方法として、たとえば、光学素子を板バネ等の付勢手段と支持部材とで挟持する方法がある。
特許文献1には、表裏面が平行なミラー[29]の所定の端部を保持してミラー[29]を反射面として用いる光学装置の固定部材に固定する弾性支持部材[40]の保持具が記載されている。この弾性支持部材[40]は、ミラー[29]の所定の端部を挟持する略コノ字状のバネ性を有する弾性材部[41]と、弾性材部[41]の略コノ字状の上下辺に設けられミラー[29]の表裏両面に対向して当接する球面形状の加重部と、を備えている。
上述の保持構造では、光学素子の配置によっては、光学素子にかかる力のつり合いが取れなくなり、モーメントの影響によって光学素子に歪みが生じる場合がある。たとえば、特許文献1において光学素子が弾性支持部材[40]に対して傾きをもって配置された場合、上下の加重部からミラー[29]にかかる力のバランスが取れなくなる(特許文献1の図4(a)参照)。この場合、回転モーメントの影響によりミラー[29]に歪みが発生する可能性がある。
特開2006−243438号公報
近年、コピー、プリンタ、ファクス、及び、スキャナ等の機能を有するデジタル複合機等に代表されるデジタル機器は、高画質化・高精細化の要求(たとえば解像度を600dpiから1200dpiに上げる)により、記録密度等の更なる増大が求められている。従って、その一部品である光学素子に対しても、光学素子作製時における形状誤差を小さくすることに加え、光学素子の保持に伴って生じる歪みの影響を極力回避することが要求されている。
しかし、従来の保持構造により光学素子が保持された場合のように、光学素子に歪みが生じていると十分な光学性能が得られず、高画質化や高精細化の要求に応えられなくなるという問題がある。たとえば光学素子がミラーの場合、光源からの光の反射方向等にずれが生じ、結果として、画質の劣化を招く恐れがある。
また、軽量で大型の光学素子を得るために、あるいは、光学素子を大量且つ安価に製造するために、プラスチックを用いて光学素子を成形する場合がある。光学素子がプラスチック等の剛性の低い材料からなる場合には、保持により光学素子に歪みが生じる可能性が高くなる。この問題は、上述した電子写真方式の画像形成装置における光学装置内に配置されるfθレンズや自由曲面ミラーなどの、レーザのビーム主走査方向に沿って長い形状を有する比較的大型の光学素子の場合に特に顕著に生じる。
この発明は上記の問題点を解決するものであり、保持により生じる歪みを低減させることが可能な光学素子、及び、光学装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1記載の光学素子は、第1の面と、該第1の面の反対側の第2の面と、突起部とを有し、突起部が保持部材に接することにより、所定の位置に保持される。光学素子は、縦横比が異なる形状であり、第1の面は、光学面を有する。突起部は、第1突起部と、第2突起部とを有する。第1突起部は、第1の面の長手方向両端部に形成され、光学素子の長手方向の縦断面において凸の円弧形状を有し、その一部が保持部材に接触する第1接触部を有する。第2突起部は、第2の面の第1突起部に対応する位置に形成され、長手方向の縦断面において凸の円弧形状を有し、その一部が保持部材に接触する第2接触部を有する。第1接触部と保持部材との接点及び第2接触部と保持部材との接点を通る長手方向に切断した断面において、第1突起部を構成する円弧及び第2接触部を構成する円弧が存在し、かつ、第1突起部を構成する円弧の円心と第2突起部を構成する円弧の円心とが一致する。
また、上記課題を解決するために、請求項2記載の光学素子は、請求項1記載の光学素子であって、第1突起部及び/又は第2突起部は、球面形状である。
また、上記課題を解決するために、請求項3記載の光学素子は、請求項1記載の光学素子であって、第1突起部及び/又は第2突起部は、円柱面形状である。
また、上記課題を解決するために、請求項4記載の光学素子は、請求項1から3のいずれかに記載の光学素子であって、第1接触部を構成する円弧の半径と、第2接触部を構成する円弧の半径とが等しい。
また、上記課題を解決するために、請求項5記載の光学素子は、請求項1から3のいずれかに記載の光学素子であって、第1接触部を構成する円弧の半径と、第2接触部を構成する円弧の半径とが異なる。
また、上記課題を解決するために、請求項6記載の光学素子は、請求項1から5のいずれかに記載の光学素子であって、第1突起部及び第2突起部の少なくとも一方に、円弧に繋がる傾斜面が形成されている。
また、上記課題を解決するために、請求項7記載の光学素子は、請求項1から6のいずれかに記載の光学素子であって、光学面の周囲に周縁部が形成されており、突起部は周縁部に形成されている。
また、上記課題を解決するために、請求項8記載の光学素子は、請求項1からのいずれかに記載の光学素子であって、第1突起部及び第2突起部は、3箇所に形成され、プラスチックにより一体的に形成されている。
た、上記課題を解決するために、請求項記載の光学装置は、請求項1からのいずれかに記載の光学素子と、光学素子を所定の位置に保持する保持部材とを有する。
本発明においては、第1接触部と保持部材との接点、及び、第2接触部と保持部材との接点を通る少なくとも一つの断面において、第1接触部を構成する円弧及び第2接触部を構成する円弧が存在し、かつ、第1接触突起部を構成する円弧の円心と、第2突起部を構成する円弧の円心とが一致するように、第1突起部及び第2突起部が配置される。よって、保持部材で保持された場合に、突起部に対して異なる方向から付与される力のベクトルが常に同じ点(円心)に向く状態となるため、モーメントのずれが生じ難い。従って、保持によって光学素子に生じる歪みを低減させることが可能となる。
実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。 実施形態に係るレーザ書き込み部の概略構成を示す図である。 実施形態に係るfθレンズを示す図である。 実施形態に係るfθレンズを示す図である。 実施形態に係るfθレンズを示す図である。 実施形態に係る保持部材及び保持部材に保持されたfθレンズを示す図である。 実施形態に係る保持部材及び保持部材に保持されたfθレンズを示す図である。 変形例1に係るfθレンズを示す図である。 変形例2に係る保持部材及び保持部材に保持されたfθレンズを示す図である。 変形例3に係る保持部材及び保持部材に保持されたfθレンズを示す図である。 変形例4に係る保持部材及び保持部材に保持されたfθレンズを示す図である。 比較例に係る保持部材及び保持部材に保持されたfθレンズを示す図である。 比較例に係る保持部材及び保持部材に保持されたfθレンズを示す図である。
<実施形態>
[画像形成装置]
図1を参照して、実施形態に係る画像形成装置1の説明を行う。図1は、実施形態に係る画像形成装置1の概略構成図である。ここでは画像形成装置1として電子写真方式の多機能周辺装置(Multi Function Peripheral)を例に説明する。本実施形態では、画像形成装置1の垂直方向をZ方向とし、Z方向に直交する平面において、画像形成装置1の幅方向をX方向、画像形成装置1の奥行き方向をY方向とする。
画像形成装置1は、画像読み取り部10と、レーザ書き込み部20と、画像形成部30と、給紙部40と、転写材反転部50とを含んで構成されている。
画像読み取り部10の上には、自動原稿搬送装置60が設置されている。この自動原稿搬送装置60は、原稿載置台600と、処理済み原稿の収納台610と、ドラム620とからなり、更に、その周辺に配設された複数のローラや通路切替部材等を含んで構成されている。尚、原稿を手動で原稿台に置く場合は、この自動原稿搬送装置60を使用しなくてもよい。
画像読み取り部10は、図1のX方向に往復移動可能な第1ミラーユニット11と、光路長を保つべく、第1ミラーユニット11の1/2の速度で平行移動可能な第2ミラーユニット12と、投影レンズ13と、撮像素子14とを含む光学系からなる。第1ミラーユニット11は、ガラスからなる原稿台100上に置かれる原稿Pを照明する照明ランプ110と、ミラー111を有している。第2ミラーユニット12は、V型に配置された一対のミラー120を有している。撮像素子14に結像した画像情報は、画像処理され、画像データとしてメモリに一旦格納される。
レーザ書き込み部20は、光源部210(図1には図示なし)と、回転鏡220と、「光学素子」の一例としてのfθレンズ230と、「保持機構」の一例としての保持部材240(図1には図示なし)と、ミラー250と、枠体260とを含んで構成されている。レーザ書き込み部20の詳細については後述する。レーザ書き込み部20は、「光学装置」の一例である。
画像形成部30は、画像読み取り部10で読み取った画像を転写材上に転写する装置であり、ドラム状の電荷保持体(以下、感光ドラム300と称する。)と、感光ドラム300の周辺に配置され、感光ドラム300の周辺を一様に帯電する帯電極310と、レーザ書き込み部20によりレーザビームを照射して感光ドラム300上に形成される静電潜像を可視像であるトナー像にする現像スリーブ333を含む現像器330と、トナー像を転写材上に転写する転写極340と、転写材を感光ドラム300の周辺から分離する分離極350と、転写後の感光ドラム300を清掃するクリーニング手段360とを備える。
レーザ書き込み部20のミラー250からの反射光は、帯電極310と現像器330との間を通り、感光ドラム300に照射される。
更に、画像形成部30は、搬送ベルト370と、搬送ベルト370と圧着して回転するように構成された一対のローラからなる定着装置380と、それぞれ一対のローラからなる排紙手段385及び390と、定着後の転写材の通路を切り替える切替部材395とを含んでいる。
給紙部40は、画像形成部30に紙などのシート状の転写材420を供給する装置であり、画像形成部30の下側に配置された給紙トレイ400と、給紙ローラ410とを主な構成要素とする。図1において、3つの給紙トレイ400が配置されているが、最上部の給紙トレイ400は画像形成装置に内蔵されており、下の2つの給紙トレイ400はオプション(後付け)である。
給紙トレイ400の下部空間には、給紙部40の他、画像読み取り部10、レーザ書き込み部20、画像形成部30、転写材反転部50の除湿を行なう除湿ヒータHが配置されている。この除湿ヒータHにはPTCヒータが使用されるが、その他のヒータを使用しても構わない。尚、除湿ヒータHは、画像形成装置内の別の場所に設置されていてもよく、複数設置してもよい。
更に、転写材420の供給通路425上に配置されている搬送ローラ430と、感光ドラム300上に形成されるトナー像と重畳するように転写材420を再送するレジストローラ440とを含んでいる。尚、転写材420には、紙、フィルム等の媒体が使用される。
転写材反転部50は、切替部材395から下方に向けて形成された搬送路500と、搬送路500上に設けられた対の搬送ローラ510と、搬送路500の途中から搬送路500と直交する方向に延び、供給通路425と繋がっている搬送路525と、搬送路525上に配設された対の搬送ローラ520とからなる。
[レーザ書き込み部]
次に、図2を参照して、実施形態に係るレーザ書き込み部20の詳細構成の説明を行う。図2は、図1におけるレーザ書き込み部20をZ方向からみた図である。
上述の通り、レーザ書き込み部20は、光源部210と、回転鏡220と、fθレンズ230と、保持部材240と、ミラー250と、枠体260とを含んで構成されている。枠体260の所定の位置には、光源部210、回転鏡220、fθレンズ230及び保持部材240が配置される。
光源部210は、たとえば半導体レーザダイオード210aと、コリメートレンズ210bと、シリンドリカルレンズ210cとを含んで構成されている。半導体レーザダイオード210aからの光は、コリメートレンズ210b及びシリンドリカルレンズ210cを透過し、回転鏡220に導かれる。
回転鏡220は、たとえば複数の反射面を有するポリゴンミラーからなる。回転鏡220は、その垂直軸を中心に高速回転することにより、光源部210からの光を反射面で反射させ、所定の方向に偏向させる。
fθレンズ230は、回転鏡220で偏向された光を集光させ、ミラー250に導くための光学素子である。本実施形態では、2枚のfθレンズ230が設けられているが、枚数はこれに限られない。たとえば、1枚のfθレンズ230のみでもよい。fθレンズ230は、枠体260内部の底面に立設された保持部材240により、レーザ書き込み部20内の所定の位置に保持されている。fθレンズ230及び保持部材240の詳細な構成については後述する。
ミラー250は、fθレンズ230を透過した光を感光ドラム300に向けて反射させる部材である。
[fθレンズ]
次に、図3〜図5を参照して、実施形態に係るfθレンズ230の詳細構成の説明を行う。図3は、fθレンズ230の斜視図である。図4は、fθレンズ230をX方向から見た図である。図5は、図4におけるA−A断面を示す図である。
fθレンズ230は、レーザ書き込み部20に設置されたときに、Y方向を長手方向としZ方向を短手方向とする細長い弓型状の部材であり、熱可塑性樹脂などプラスチックからなる透光性を有する材料を用いて一体成形された部材である。fθレンズ230は、レーザ入射側の第1面と、この第1面とは反対側の第2面とを有する。また、fθレンズ230は、中央付近から両端に向けて延在するレンズ部231と、周縁部232と、突起部233とを含んで構成されている。
レンズ部231は、第1面に回転鏡220からの光を入射させ、その光を第2面から透過させる湾曲したレンズ面(光学面)を有する。周縁部232は、第1面及び第2面それぞれのレンズ面の周囲に設けられている。周縁部232は、突起部233が設けられる平坦面と、レンズ部231の形状に沿って湾曲した湾曲面とを含んで構成されている。本実施形態においては、レンズ部231及び湾曲面(周縁部232の一部)は所定の曲率を有しているが、光学面形状の工夫等によって本実施形態のものと同等の光学的機能を備えさせられるのであれば、レンズ部231の曲率を小さくしたり、レンズ部231を平坦にしてもよい。また、本実施形態においては、周縁部232が平坦部と湾曲部とを有しているが、周縁部232全体が湾曲した構成であってもよい。
突起部233は、周縁部232に複数設けられている。本実施形態において、突起部233は、周縁部232の平坦面に3つ設けられている。突起部233が保持部材240と接することにより、fθレンズ230は、所定の位置に保持される。
それぞれの突起部233は、一対の突起部233a・233bを含んで構成されている。以下、突起部233aを「第1突起部233a」と呼び、突起部233bを「第2突起部233b」という。本実施形態において、第1突起部233aは、fθレンズ230の成形時に第1面に一体的に成形されている。第2突起部233bは、fθレンズ230の成形時に第2面に一体的に成形されている。
図5に示すように、第1突起部233aは、fθレンズ230(周縁部232)の第1面に形成され、XY平面で切断した断面の表面形状が凸の円弧形状をなしている。また、第2突起部233bは、fθレンズ230(周縁部232)の第2面に形成され、XY平面で切断した断面の表面形状が凸の円弧形状をなしている。更に、図3に示すように、本実施形態において、第1突起部233a及び第2突起部233bは、球面形状をなしている。
第1突起部233aの球面は、保持部材240と接触する第1接触部である。第2突起部233bの球面は、保持部材240と接触する第2接触部である。第1接触部の一部及び第2接触部の一部は、それぞれ保持部材240に接触する。第1接触部及び第2接触部は球面であるため、少なくとも一つの縦断面、たとえば、球面の頂部を通るXY平面で切断した断面において、それぞれ凸の円弧形状である。そして、この円弧の一部が保持部材240に接触する(図6参照)。
ここで、第1突起部233a及び第2突起部233bは、第1突起部233aが保持部材240と接する点Pと、第2突起部233bが保持部材240と接する点P´とを通る縦断面(ここではXY平面で切断した断面)において、第1突起部233aの第1接触部を構成する円弧の円心Cと、第2突起部233bの第2接触部を構成する円弧の円心C´とが一致するように形成されている(図6参照)。また、本実施形態では、上記縦断面における、第1突起部233aの第1接触部を構成する円弧の半径Rと、第2突起部233bの第2接触部を構成する円弧の半径R´とが等しい(図6参照)。換言すると、上記縦断面における、第1突起部233aの第1接触部の曲率と、第2突起部233bの第2接触部の曲率とが等しくなっている。なお、円心Cと円心C´とは許容誤差の範囲内であれば一致していなくてもよく、その場合は実質的に一致しているものとみなすことができる。
また、本実施形態においては、fθレンズ230の厚み方向(X方向)における中心と、第1突起部233aの円心C及び第2突起部233bの円心C´とがほぼ一致しているが、これに限るものではない。たとえば、第1突起部233aの円心C及び第2突起部233bの円心C´が、fθレンズ230の厚み方向における中心に対して、fθレンズ230の厚み方向に上下していても構わない。
突起部233は、fθレンズ230の長手方向(Y方向)において中央部よりも端部側に配置されていることが好ましく、レンズ部231の外側に配置されていることが好ましい。また、本実施形態においては、突起部233を、fθレンズ230の長手方向における両端の周縁部232のほぼ中央に配置しているが、これに限るものではなく、レンズ部231に隣接して配置してもよいし、fθレンズ230の長手方向における最端付近に配置してもよい。
突起部233は、fθレンズ230の長手方向両端にそれぞれ配置されていることが好ましく、特に、本実施形態のように、レンズ部231の中心を囲むように、fθレンズ230の長手方向における一端に1箇所、及び、他端に2箇所の計3箇所にあることが望ましい。突起部233が設けられる部分が3箇所よりも少ない場合、保持部材240により、それぞれの突起部233を介してfθレンズ230を保持するだけでは、fθレンズ230を十分に安定して保持することが難しいため、別の保持手段が必要となる。従って、光学装置の構成が複雑になったり、突起部233が3箇所以上設けられる場合に比べてfθレンズ230に歪みが生じやすくなる可能性がある。突起部233が設けられる部分が4箇所以上の場合、各突起部233の高さのばらつきや、保持部材240の位置ずれ(突起部233との接触位置のずれ)がないように、光学素子の形状やサイズ、及び、保持部材240の設置位置に求められる精度が高くなる。何故なら、各突起部233の高さがばらついていたり、保持部材240が設計位置からずれて配置されていたりすると、fθレンズ230を保持することで、上述した各突起部233の高さのばらつきや保持部材240の位置ずれを解消するようにfθレンズ230が変形し、結果的に、fθレンズ230の形状の歪みを招く可能性があるからである。レンズ部231の中心を囲む3箇所に突起部233が存在し、これらのみを保持部材240に接触させるようにすれば、平面を一意に定義できるため、fθレンズ230を安定した状態で所定の位置に保持することができる。
第1突起部233及び第2突起部233bは、本実施形態のように、fθレンズ230に一体成形されていることが望ましい。fθレンズ230に対して別体の突起部233を取り付けることも可能であるが、突起部233がfθレンズ230に一体成形されていれば、成形時に突起部233とレンズ部231との位置関係が固定化され、突起部233の取り付け時に誤差を生じたり、fθレンズ230の保持後に突起部233とレンズ部231との位置関係が経時的に変化したりすることがなく、設計値通りに保持させ易くなる。
また、光学素子の形状や材質等にもよるが、光学素子と厚みと長手方向の長さとの関係が、概ね、以下の範囲にあるような薄型の光学素子の場合に、保持に伴う歪みの発生が効果的に回避される。
[数1]
0.2<光学素子の厚み/光学素子の長手方向の長さ<0.01
更には、突起部233及び保持部材240の表面は平滑であることが望ましく、これに限るものではないが、たとえば、表面粗さRaの平均が1μm以下であることが好ましい。
[保持構造]
次に、図6及び図7を参照して、実施形態に係る保持構造の説明を行う。図6及び図7は、保持部材240に保持されたfθレンズ230を示している。なお、図6及び図7では、1つの突起部233及び保持部材240のみを示しているが、他の突起部233及び保持部材240についても同様の保持構造を有する。すなわち、保持部材240は、突起部233と等しい数だけ設けられる。但し、fθレンズ230の長手方向における一端側に複数の突起部233が配置されている場合は、これらに同時に接する保持部材240により、複数の突起部233を一つの保持部材240で保持するようにしても構わない。
保持部材240は、第1保持部240aと、第2保持部240bと、連結部240cとを含んで構成されている。第1保持部240aには、fθレンズ230を保持部材240に保持させた場合に、第1突起部233aのある点(点P)に接する保持面Sa(第1平面)が形成されている。第2保持部240bには、fθレンズ230を保持部材240に保持させた場合に、第2突起部233bのある点(点P´)に接する保持面Sb(第2平面)が形成されている。第1保持部240aと第2保持部240bとは、保持面Saと保持面Sbとが平行になるよう配置されている。連結部240cは、第1保持部240aと、第2保持部240bとを連結する。ここで、第1保持部240a及び第2保持部240bのうち少なくとも一方を、弾性部材によって構成するか、弾性体で押圧することにより、第1保持部240a及び第2保持部240bのうち少なくとも一方を、突起部233(第1突起部233a又は第2突起部233b)に付勢することが望ましい。第1保持部240a及び第2保持部240bのうち一方を枠体260に固定された固定部材とし、他方を枠体260に固定された板バネ等の弾性部材とすることで、保持部材240を構成してもよい。本実施形態における弾性部材や弾性体は、「付勢手段」の一例である。
図6に示すように、保持部材240(保持面Sa及び保持面Sb)に対して、fθレンズ230が平行に配置された場合、保持面Saは、第1突起部233aを押圧し、保持面Sbは、第2突起部233bを押圧する。このとき、保持面Saに対して第1突起部233aが接する点Pにかかる力のベクトルVと、保持面Sbに対して第2突起部233bが接する点P´にかかる力のベクトルV´とは、いずれも円心C(C´)に向かう状態となる。よって、fθレンズ230は、回転モーメントの影響を受けることなく所定の位置に保持される。
一方、図7に示すように、保持部材240(保持面Sa及び保持面Sb)に対して、fθレンズ230が斜めに配置された場合であっても、保持面Saに対して第1突起部233aが接する点Pにかかる力のベクトルVと、保持面Sbに対して第2突起部233bが接する点P´にかかる力のベクトルV´とは、円心C(C´)に向かう状態となる。よって、fθレンズ230は、回転モーメントの影響を受けることなく所定の位置に保持される。
[作用・効果]
本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態に係る光学素子(fθレンズ230)は、突起部233を有し、突起部233が保持部材240に接することにより、所定の位置に保持される。突起部233は、第1突起部233a及び第2突起部233bを有する。第1突起部233aは、光学素子の第1面に形成され、少なくとも一つの縦断面(ここではXY平面で切断した断面)における表面形状が円弧形状となっている。第2突起部233bは、光学素子の第2面に形成され、少なくとも一つの縦断面(ここではXY平面で切断した断面)における表面形状が円弧形状となっている。そして、これらの円弧がそれぞれ第1接触部及び第2接触部を構成し、その一部が保持部材240に接触する。また、第1突起部233a及び第2突起部233bは、第1突起部233aが保持部材240と接する点Pと、第2突起部233bが保持部材240と接する点P´とを通る少なくとも一つの縦断面(ここでは、XY平面で切断した断面)に、第1接触部を構成する円弧及び第2接触部を構成する円弧が存在し、かつ、その縦断面において、第1接触部を構成する円弧の円心Cと第2突起部を構成する円弧の円心C´とが一致するよう形成されている。
また、本実施形態に係る保持構造は、保持部材240に保持させることにより、光学素子(fθレンズ230)を所定の位置に保持させる。光学素子は、上述した構成を持つ第1突起部233a及び第2突起部233bを有し、保持部材240は、第1保持部240a及び第2保持部240bを有する。第1保持部240aは、第1突起部233aに接する保持面Saを有する。第2保持部240bは、第2突起部233bに接し、且つ保持面Saと平行に配置された保持面Sbを有する。
このように、断面の表面形状が円弧形状となっている第1突起部233a及び第2突起部233bを、互いの円心C(C´)が一致するように配置する。よって、突起部233に対して異なる方向から付与される力のベクトルが常に同じ点(円心C(C´))に向く状態となる。すなわち、光学素子の保持に伴うモーメントのずれが生じ難い構成となっている。以上より、保持によって光学素子に生じる歪みを低減させることが可能となる。
また、本実施形態に係る光学素子(fθレンズ230)において、第1突起部233a及び第2突起部233bは、球面形状である。
このように、突起部233を球面形状に形成することにより、保持部材240の保持面(保持面Sa及び保持面Sb)に対して点状に接触させやすくなる。従って、保持面から作用する力の方向にずれが生じにくくなる。
また、本実施形態に係る光学素子(fθレンズ230)において、第1突起部233aが保持部材240(第1保持部240a)と接する点Pにおける断面の半径Rと、第2突起部233bが保持部材240(第2保持部240b)と接する点P´における断面の半径R´とが同一である。
このように、第1突起部233aと第2突起部233bとの半径を等しくすると、第1突起部233aと第2突起部233bの球心(断面における円弧の円心)を一致させた光学素子の設計や製造が容易になり、高い精度で歪みを生じにくくして保持を行える。
<変形例1>
図8に示すように、第1突起部233a及び第2突起部233bを円柱形状に形成することも可能である。このような突起部233を有するfθレンズ230を保持部材240で保持した場合、第1突起部233aは、第1保持部240aと点Pを含む線で接する。同様に、第2突起部233bは、第2保持部240bと点P´を含む線で接する。一方、第1保持部240a及び第2保持部240bが円筒形状に形成されている場合には、第1突起部233aは、第1保持部240aと一つの点(点P)で接する。同様に、第2突起部233bは、第2保持部240bと一つの点(点P´)で接する。
第1突起部233a及び第2突起部233bを円柱形状に形成した場合であっても、その断面における円心Cと円心C´とが一致するよう第1突起部233a及び第2突起部233bを設けることにより、第1突起部233aにかかる力のベクトルVと、第2突起部233bにかかる力のベクトルV´とが常に同じ点(円心C(C´))に向く状態となる。
このように、第1突起部233a及び第2突起部233bを円柱形状に形成することによっても、光学素子の形状などに起因して生じる特定方向の歪みを低減することができる。すなわち、本変形例のfθレンズ230は、長手方向(Y方向)において歪みが生じやすいが、Z方向に延在する円柱形状の突起部233を設けることにより、fθレンズ230を保持部材240に保持した際の歪みを低減することができる。
なお、円心Cと円心C´とが一致するよう第1突起部233a及び第2突起部233bを設けることができれば、第1突起部233a及び第2突起部233bの何れか一方を球面形状に形成し、他方を円柱形状に形成することも可能である。
<変形例2>
図9に示すように、第1突起部233aが第1保持部240aと接する点Pにおける断面の半径Rと、第2突起部233bが第2保持部240bと接する点P´における断面の半径R´とを異ならせることも可能である。換言すると、第1突起部233aが第1保持部240aと接する点Pにおける断面の曲率と、第2突起部233bが第2保持部240bと接する点P´における断面の曲率とが異なる。
半径が異なる場合であっても、円心Cと円心C´とが一致するよう第1突起部233a及び第2突起部233bを設けることにより、第1突起部233aにかかる力のベクトルVと、第2突起部233bにかかる力のベクトルV´とが常に同じ点(円心C(C´))に向く状態となる。
このように、円心が一致していれば、半径Rと半径R´とを異ならせることも可能であるため、製品形状設計の自由度を確保しつつ、保持部材240から作用する力のずれが生じにくい構成とすることができる。また、上述したように、円心が光学素子の厚み方向の中心から上下方向にずれている場合に、光学素子の第1面及び第2面のうち円心に近い方の面に対向する保持面において、円弧の半径を大きくすれば、保持部材240と光学素子との干渉を回避しやすくなる。
<変形例3>
図10に示すように、第1突起部233a及び第2突起部233bの双方に傾斜面であるテ―パ面Tを設けることも可能である。テ―パ面Tは、第1突起部233a(第2突起部233b)が、第1保持部240a(第2保持部240b)と接する領域以外の部分に設けられている。本変形例において、テ―パ面Tは、第1突起部233a(第2突起部233b)の円弧からfθレンズ230の第1面(第2面)に向かって広がるように傾斜している。
このように、第1突起部233a及び第2突起部233bの少なくとも一方にテ―パ面Tを設けることにより、樹脂成形により成形されるfθレンズ230を金型から離型させることが容易となる。
なお、テ―パ面Tは、第1突起部233a及び第2突起部233bの少なくとも一方に設けられることでもよい。また、離型を容易にする構成であれば、テ―パ状に限らない。たとえば、第1突起部233a(第2突起部233b)の全周の一部にのみ傾斜面を設けることでもよい。
<変形例4>
上記実施形態においては、保持部材240の保持面Sa及び保持面Sbが一対の平行な平面である構成について説明したが、これに限るものではない。たとえば、保持部材240に複数の凸部241(球状突起や円柱状突起)を設け、複数の点でfθレンズ230の突起部233に接触するようにしてもよい。
具体例として、図11に示すように、第2保持部240bの保持面Sbに2つの凸部241を設けた構成について説明する。この凸部241に対して第2突起部233bを接触させると、各接点(P1及びP2)における力のベクトルV1及びV2は、常に円心C(C´)に向くことになる。また、このように複数の点で接触することにより、第2突起部233bの円弧の円心C´の移動が規制され、保持によってfθレンズ230が保持部材240に対して傾いたとしても、円心C´が保持部材240に対して移動することがない。なお、双方の保持部(第1保持部240a及び第2保持部240b)それぞれに凸部241を設けることでもよい。
<変形例5>
光学素子としては、画像形成装置に用いられるfθレンズ230に限られない。たとえば、電子写真方式の画像形成装置に用いられる他の光学素子(例えば、レーザを反射し集光するための自由曲面ミラー)や、ヘッドアップディスプレイやリアプロジェクションテレビ等に用いられる反射投影光学素子の保持にも用いることができる。或いは、携帯情報機器などに搭載されるマイクロレンズ等にも用いることができる。すなわち、薄肉化や剛性の低い材料、長尺な素子等、歪みによる影響が生じる可能性のある光学素子であれば本発明の構成を適用可能である。
<実施例>
本発明の具体的な実施例として、図3〜図7に示す構成を有するfθレンズ230を、熱可塑性樹脂を用いて一体成形することで作製し、図2、図6、図7に示す構成を有する保持部材240で保持した場合の歪みを測定した。また、比較のため、図12、図13に示す構成を有する比較例のfθレンズ230´を、熱可塑性樹脂を用いて一体成形することで作製し、保持部材240´で保持した場合の歪みを測定し、両者の比較を行った。ここで、fθレンズ230としては、長さ(Y方向の長さ)が250mm、幅(Z方向の長さ)が19mm、厚み(X方向の長さ)が4mm、突起部233の球面の半径が3mm、表面粗さRaが0.6μmのものを用いた。保持部材240は表面粗さRaが1.0μmのステンレス製のものを用いた。
図12及び図13に示すように、比較例におけるfθレンズ230´は、周縁部232´の一方の面のみに突起部233´が設けられた以外は図3〜7に示したものと同じ形状を有している(すなわち、突起部233´は3箇所設けられている)。また、比較例における保持部材240´は、第1保持部240a´(保持面Sa´)と、第2保持部240b´(保持面Sb´)と、連結部240c´とを含んで構成されている。第2保持部240b´の保持面Sb´は凸の球面状に形成されており、fθレンズ230´の周縁部232´の他方の面と点P´で接する。図示しない他の突起部233´についても、対応する保持部材の各位置に凸の球面状の保持面が設けられており、それぞれが突起部233´の裏面側に接するように構成されている。比較例では、突起部233´の曲率やサイズは突起部233と全て同一とし、また、保持面Sb´の凸部の曲率及びサイズも突起部233と同一とした。また、突起部233´以外のfθレンズ230´の形状・サイズ・厚み等は全てfθレンズ230と同一とした。
fθレンズ230(fθレンズ230´)の歪みは、超高精度三次元測定機「UA3P」(ULTRA ACCURACY 3−D PROFILOMETER パナソニック株式会社製)を用いて測定した。
具体的には、保持部材240(保持部材240´)と同じ構成を有する測定冶具を準備し、同一の測定冶具の保持部材に対して同一のfθレンズ230(fθレンズ230´)を取り付ける作業を5回繰り返し、取り付けの都度、取り付けた状態で形状を測定し、設計形状からのずれを歪み量として算出した。
なお、実施例及び比較例における歪み量には、保持部材240(保持部材240´)に保持されることにより生じる歪み、fθレンズの設計値に対する実際に製造されたfθレンズの形状誤差(所謂、「面精度」)の双方が含まれている。
その結果、比較例における構成では、取り付けを行う度にfθレンズ230´の歪みの度合に大きくばらつきが生じた。これは、fθレンズ230´と保持部材240´との接点P(P´)における力のベクトルの方向がfθレンズ230´の配置により異なるためと考えられる。
すなわち、図12に示すように、保持面Sa´及び保持面Sb´に対してfθレンズ230´が平行になるよう配置された場合には、突起部233´にかかる力のベクトルVと、周縁部232の面にかかる力のベクトルV´とが同じ点に向かう状態となる。よって、モーメントのずれが生じ難いため、保持によるfθレンズ230´の歪みの影響がほとんどない。
一方、図13に示すように、保持面Sa´及び保持面Sb´に対してfθレンズ230´が斜めになるよう配置された場合には、突起部233´にかかる力のベクトルVと、周縁部232の面にかかる力のベクトルV´とが異なる点に向かう状態となる。よって、fθレンズ230´は、回転モーメントの影響を受けて歪みが生じる。なお、特許文献1の構成によれば、より回転モーメントの影響を受け易いため、fθレンズに生じる歪みも大きくなると考えられる。
これに対して、実施例における構成では、fθレンズ230の歪みの度合にばらつきはほとんど生じないという結果となった。具体的には、5回の測定における歪み量のばらつきの最大値が、比較例のそれを100%とした場合に、約5%程度に抑えられた。これは、上記実施形態で述べたように、fθレンズ230の配置に関わらず、fθレンズ230と保持部材240との接点P(P´)における力のベクトルが円心C(C´)に向かうため、保持部材240による保持によって生じる歪みの影響をほとんど受けることがないためと考えられる。
このように、上記実施形態の構成によれば、保持部材240による保持によりfθレンズ230に生じる歪みの影響を極めて少なくすることができることが分かった。
1 画像形成装置
20 レーザ書き込み部
210 光源部
210a 半導体レーザダイオード
210b コリメートレンズ
210c シリンドリカルレンズ
220 回転鏡
230 fθレンズ
231 レンズ部
232 周縁部
233 突起部
233a 第1突起部
233b 第2突起部
240 保持部材
240a 第1保持部
240b 第2保持部
240c 連結部
250 ミラー
260 枠体
C、C´ 円心
Sa、Sb 保持面

Claims (9)

  1. 第1の面と、該第1の面の反対側の第2の面と、突起部とを有し、前記突起部が保持部材に接することにより、所定の位置に保持される光学素子において、
    前記光学素子は、縦横比が異なる形状であり、
    前記第1の面は、光学面を有し、
    前記突起部は、
    前記第1の面の長手方向両端部に形成され、前記光学素子の長手方向の縦断面において凸の円弧形状を有し、その一部が前記保持部材に接触する第1接触部を有する第1突起部と、
    前記第2の面の前記第1突起部に対応する位置に形成され、前記長手方向の縦断面において凸の円弧形状を有し、その一部が前記保持部材に接触する第2接触部を有する第2突起部と、
    を有し、
    前記第1接触部と前記保持部材との接点及び前記第2接触部と前記保持部材との接点を通る前記長手方向に切断した断面において、前記第1突起部を構成する円弧の円心と前記第2突起部を構成する円弧の円心とが一致する
    ことを特徴とする光学素子。
  2. 前記第1突起部及び/又は前記第2突起部は、球面形状であることを特徴とする請求項1記載の光学素子。
  3. 前記第1突起部及び/又は前記第2突起部は、円柱面形状であることを特徴とする請求項1記載の光学素子。
  4. 前記第1接触部を構成する円弧の半径と、前記第2接触部を構成する円弧の半径とが等しいことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光学素子。
  5. 前記第1接触部を構成する円弧の半径と、前記第2接触部を構成する円弧の半径とが異なることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光学素子。
  6. 前記第1突起部及び前記第2突起部の少なくとも一方に、前記円弧に繋がる傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の光学素子。
  7. 前記光学面の周囲に周縁部が形成されており、前記突起部は前記周縁部に形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の光学素子。
  8. 前記第1突起部及び前記第2突起部は、3箇所に形成され、プラスチックにより一体的に形成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の光学素子。
  9. 請求項1からのいずれかに記載の光学素子と前記光学素子を所定の位置に保持する保持部材とを有することを特徴とする光学装置。
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