JP5865341B2 - 着色組成物、感光性着色組成物、カラーフィルタ及びその製造方法、固体撮像素子、画像表示装置、モノマー、並びにポリマー - Google Patents

着色組成物、感光性着色組成物、カラーフィルタ及びその製造方法、固体撮像素子、画像表示装置、モノマー、並びにポリマー Download PDF

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Description

本発明は、着色組成物、感光性着色組成物、カラーフィルタ及びその製造方法、固体撮像素子、画像表示装置、モノマー、並びにポリマーに関する。
液晶表示装置や有機EL表示装置等の画像表示装置、固体撮像素子等に用いられるカラーフィルタを作製する方法として、顔料を種々の感光性組成物に分散させた感光性着色組成物を用いてフォトリソグフィー法によってカラーフィルタを作製する方法が知られている。
この方法は、顔料を使用しているために光や熱等に安定であると共に、フォトリソグラフィー法によってパターニングするため、位置精度も充分確保でき、大画面、高精細カラーディスプレイ用カラーフィルタの作製に好適な方法である。
近年、画像表示装置用、固体撮像素子用のカラーフィルタにおいては、更なる高精細化が望まれている。従来の顔料を含む感光性着色組成物を用いて作製されたカラーフィルタでは、顔料がサイズを持った粒子状態で存在するため、本質的に解像度が向上せず、また顔料の粗大粒子による色ムラが発生することもあった。
カラーフィルタの高解像度化を達成するため、従来から着色剤として染料を用いる技術が検討されている。耐熱性、耐光性に優れる染料としては、フタロシアニン化合物が知られている。しかし、一般的なフタロシアニン化合物は溶解性が乏しいために、フォトリソグフィー法に使用する感光性着色組成物を得ることが困難であった。
フタロシアニン化合物の溶解性を改善しようとすると、本来の長所である耐熱性、耐光性が低下しまうことがあった。
溶剤溶解性を改良したフタロシアニン化合物として、フタロシアニンのベンゼン環に、環原子として窒素原子を2以上、あるいは窒素原子及び硫黄原子の各々を1以上含む複素環基を導入した化合物を用い、窒素原子を2以上、あるいは窒素原子及び硫黄原子の各々を1以上含む複素環化合物と組合せた染料含有硬化性組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、フタロシアニンのベンゼン環に、特定の置換基を有するフェノキシ基、又は特定の基を硫黄原子又は酸素原子を介して結合するアルキレン基を置換したフタロシアニン系化合物が提案され(例えば、特許文献2参照)、アゾ系の染料と併用する組成物が知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開2005−265995号公報 特開2012−153813号公報 特開2011−197670号公報
上記のように、フタロシアニン系化合物を用いた技術は種々提案されている。しかしながら、特許文献1では、成膜したときのフタロシアニン分子間の会合による長波長域の吸光係数の低下の改善に一定の効果が期待されるものの、ポストベーク等による加熱によって吸光係数が低下してしまい、未だ市場の要求に応えるには改善する必要がある。
また、特許文献2及び3に記載の技術においても、ポストベーク等による加熱によって吸光係数が低下し、耐熱性が不十分で、得られるカラーフィルタは、輝度の低いものである。さらに、感光性着色組成物の経時安定性、及び現像性が不足していた。
本発明は、上記に鑑みなされたものである。
即ち、本発明の第1の課題は、経時安定性に優れ、且つ、耐熱性、耐光性及び輝度に優れる着色パターンが形成される着色組成物を提供することにある。
本発明の第2の課題は、現像性に優れる感光性着色組成物を提供することにある。
本発明の第3の課題は、耐熱性及び耐光性に優れ、かつ輝度に優れるカラーフィルタ及びその製造方法、並びに、耐熱性及び耐光性に優れ、かつ輝度に優れるカラーフィルタを備える固体撮像素子及び画像表示装置を提供することにある。
本発明の第4の課題は、経時安定性等の安定性に優れ、且つ、耐熱性、耐光性及び輝度に優れる着色パターンが形成される着色組成物に有用な新規なモノマー及びポリマーを提供することである。
課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 下記一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物(A)と、カルボキシル基で置換されたピリジル基及び重合性基を有する重合性モノマーに由来する繰り返し単位を含むポリマー(B)と、を含有する着色組成物。
一般式(1)中、複数存在するXは、各々独立に、ハロゲン原子を表す。複数存在するRは、各々独立に、下記一般式(2)又は一般式(3)で表される基を表す。複数存在するRは、各々独立に、水素原子又は1価の置換基を表す。Mは、Cu、Zn、V(=O)、Mg、Ni、Ti(=O)、Sn、又はSiを表す。複数のaは、各々独立に、0〜4の整数を表し、複数のnは、各々独立に、0〜4の整数を表し、複数のrは、各々独立に、0〜4の整数を表す。但し、複数のaのうち少なくとも1つは1以上であり、複数のnのうち少なくとも1つは1以上である。複数のaと複数のnと複数のrとの総和は16である。
一般式(2)及び一般式(3)中、b個あるRは、各々独立に、下記一般式(4)〜一般式(7)から選ばれる1価の置換基を表す。c個あるRは、各々独立に、1価の置換基を表す。bは1〜5の整数を表し、cは0〜4の整数を表す。ただし、一般式(2)におけるbとcとの合計が5を超えることはなく、一般式(3)におけるbとcとの合計が7を超えることはない。Yは、−O−、−S−、−SO−、又は−NR−を表す。Rは、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表す。

一般式(4)〜一般式(7)中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子又は一価の置換基を表し、R及びRの少なくとも1つは下記一般式(8)または一般式(9)で表される基を表す。dは0〜2の整数を表す。
一般式(8)及び一般式(9)中、L及びLは、単結合または2価の連結基を表し、R10〜R15は、それぞれ独立に、水素原子または1価の置換基を表し、*は一般式(7)中のNと結合する部位を表す。
<2> 化合物(B)が、更に末端にエチレン性不飽和二重結合を有する重合性オリゴマーに由来する繰り返し単位を含むポリマーである<>に記載の着色組成物。
> 末端にエチレン性不飽和二重結合を有する重合性オリゴマーに由来の繰り返し単位が、下記一般式(I)、一般式(II)又は一般式(III)で表される繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも1種である<>に記載の着色組成物。
一般式(I)〜一般式(III)中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、各々独立に、水素原子、又は1価の有機基を表す。X及びXは、各々独立に、−CO−、−C(=O)O−、−CONH−、−OC(=O)−、又はフェニレン基を表す。L、L、及びLは、各々独立に、単結合、又は2価の連結基を表し、A及びAは、各々独立に、1価の有機基を表し、ma及びnaは、各々独立に、2〜8の整数を表し、p及びqは、各々独立に、1〜100の整数を表し、rは、20〜200の整数を表す。Y11は、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基を1つ有するフェニル基又は−COOR14を表し、R14は、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基又は炭素数7〜10のアリールアルキル基を表す。
> 末端にエチレン性不飽和二重結合を有する重合性オリゴマーに由来の繰り返し単位が、一般式(I)又は一般式(II)で表される繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも1種である<>に記載の着色組成物。
> 一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物(A)が有する、Rの少なくとも一つが、一般式一般式(7)で表される1価の基であり、且つ一般式一般式(7)中のR及びRの少なくとも一つが一般式(8)で表される基である<1>〜<>のいずれか1項に記載の着色組成物。
> 更に、一般式(11)で表されるモノメチン染料から選ばれた少なくとも1種の化合物を含む<1>〜<>のいずれか1項に記載の着色組成物。
一般式(11)中、複数のR71は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、シアノ基、アリール基、ヘテロアリール基を表し、
72及びR73は、それぞれ独立に1価の置換基を表し、R72及びR73の少なくとも1つは、下記一般式(12)または一般式(13)で表される基を表す。
一般式(12)及び一般式(13)中、L及びLは、単結合または2価の連結基を表し、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子または1価の置換基を表を表し、*は一般式(11)中のベンゼン環のパラ位と結合する部位を表す。
> <1>〜<>のいずれか1つに記載の着色組成物、重合性化合物、及び光重合開始剤を含む感光性着色組成物。
> 光重合開始剤が、オキシム化合物及びビイミダゾール化合物から選ばれる少なくとも1種である<>に記載の感光性着色組成物。
> <1>〜<>のいずれか1つに記載の着色組成物、又は<>もしくは<>に記載の感光性着色組成物を用いて形成された画素を含むカラーフィルタ。
10> 支持体上に、<>又は<>に記載の感光性着色組成物を付与して着色層を形成する着色層形成工程と、形成された着色層をパターン様に露光して潜像を形成する露光工程と、潜像が形成された露光後の着色層を現像して着色パターンを形成する現像工程と、を有するカラーフィルタの製造方法。
11> <>に記載のカラーフィルタを備える固体撮像素子。
12> <>に記載のカラーフィルタを備える画像表示装置。
本発明によれば、経時安定性に優れ、且つ、耐熱性、耐光性及び輝度に優れる着色パターンが形成される着色組成物が提供される。
本発明により、経時安定性に優れ、且つ、耐熱性、耐光性及び輝度に優れる着色パターンが形成される着色組成物が得られる理由については、必ずしも明確ではないが、次のような作用によるものと推測される。
一般に、フタロシアニン系染料は強い会合力のため凝集しやすく、結晶成長したフタロシアニン染料は有機溶剤への溶解性に劣り、着色組成物としての経時安定性が不十分となりやすい。しかし、本発明における一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物(A)(以下、「特定フタロシアニン化合物」ともいう。)は、有機溶剤への溶解性が良好である。更に、特定フタロシアニン化合物と、カルボキシル基で置換されたピリジン環を有する化合物(B)(以下、「特定ピリジン化合物」ともいう。)とが共存することによって、特定フタロシアニン化合物が会合体を形成して凝集することを抑制する。このような抑制効果は、特定ピリジン化合物が、低分子の化合物であっても、高分子の化合物であっても発現し、カルボキシル基で置換されたピリジン環構造を有することにより、特異的に現れる。特定ピリジン化合物が有するカルボキシル基で置換されたピリジン環構造が、特定フタロシアニンと相互作用しやすい性質を有し、特定ピリジン化合物が吸着した特定フタロシアニン化合物分子同士が、立体反発性により近づくことを抑止し、結晶成長を抑制する効果があると推測される。
また、アルカリ現像時にも、特定ピリジン化合物が吸着した特定フタロシアニン化合物分子は、アルカリ現像液に溶解しやすくなり、その結果として、現像性が改良されるものと推測される。
本発明によれば、上記着色組成物を含む、現像性に優れる感光性着色組成物が提供される。
本発明によれば、耐熱性、耐光性及び輝度に優れるカラーフィルタ及びその製造方法、並びに、耐熱性、耐光性及び輝度に優れるカラーフィルタを備える固体撮像素子及び画像表示装置が提供される。
本発明によれば、経時安定性等の安定性に優れ、且つ、耐熱性、耐光性及び輝度に優れる着色パターンが形成される着色組成物に有用な新規なモノマー及びポリマーが提供される。
以下、本発明の着色組成物、感光性着色組成物、カラーフィルタ及びその製造方法、画像表示装置、固体撮像素子、モノマー、並びにポリマーについて詳述する。
なお、本明細書中に記載の「全固形分」とは、着色組成物又は感光性着色組成物の組成から有機溶剤を除いた成分の合計を示す。
また、本明細書中において、「(メタ)アクリル」は、アクリル又はメタクリルの双方を含む意である。
<着色組成物>
本発明の着色組成物は、一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物(A)と、カルボキシル基で置換されたピリジン環を有する化合物(B)と、を含有する。また、本発明の着色組成物は、必要に応じて、さらに有機溶剤を含むことが好ましい。
また、本発明の着色組成物を用いて感光性着色組成物を作製する際は、感光性化合物として、ナフトキノンジアジド化合物を含有する場合にはポジ型に構成でき、重合性化合物及び光重合開始剤を含有する場合にはネガ型に構成できる。
以下、本発明の着色組成物に含まれるカルボキシル基で置換されたピリジン環を有する化合物(B)、及び一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物(A)について、詳細に説明する。
−カルボキシル基で置換されたピリジン環を有する化合物(B)−
本発明の着色組成物に含まれるカルボキシル基で置換されたピリジン環を有する化合物(B)(特定ピリジン化合物)は、ピリジン骨格を構成する5つの炭素原子の少なくとも一つに、カルボキシル基が結合した構造を有する化合物が含まれる。一つのピリジン骨格に結合するカルボキシル基は、好ましくは1個〜3個であり、更に好ましくは1個又は2個であり、最も好ましくは1個である。
上記ピリジン骨格には、縮環されたものが含まれる。この場合、縮環として、炭素環式芳香族環を1個有するもの、即ち、キノリン骨格、又はイソキノリン骨格が好ましく、カルボキシル基は、窒素原子を含む環(縮環を構成する炭素原子以外の)を構成している炭素原子(縮環を構成する炭素原子以外の炭素原子)に結合していることが好ましい。
特定ピリジン化合物は、更にカルボキシル基以外の置換基を有してもよい。好ましい置換基としては、下記のものが挙げられる。
アルキル基(好ましくは炭素数1〜24の、直鎖、分岐鎖、又は環状のアルキル基で、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1−ノルボルニル基、1−アダマンチル基)、
アルケニル基(好ましくは炭素数2〜18のアルケニル基で、例えば、ビニル基、アリル基、3−ブテン−1−イル基)、
アリール基(好ましくは炭素数6〜24のアリール基で、例えば、フェニル基、ナフチル基)、
ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜18のヘテロ環基で、例えば、2−チエニル基、4−ピリジル基、2−フリル基、2−ピリミジニル基、1−ピリジル基、2−ベンゾチアゾリル基、1−イミダゾリル基、1−ピラゾリル基、ベンゾトリアゾール−1−イル基)、
シリル基(好ましくは炭素数3〜18のシリル基で、例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリブチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、tert−ヘキシルジメチルシリル基)、
ハロゲノ基(例えば、クロロ、ブロモ、フッ素)、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、
アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜24のアルコキシ基で、例えば、メトキシ基、エトキシ基、1−ブトキシ基、2−ブトキシ基、イソプロポキシ基、tert−ブトキシ基、ドデシルオキシ基、また、シクロアルキルオキシ基であれば、例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)、
アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜24のアリールオキシ基で、例えば、フェノキシ基、1−ナフトキシ基)、
ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜18のヘテロ環オキシ基で、例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ基、2−テトラヒドロピラニルオキシ基)、
シリルオキシ基(好ましくは炭素数1〜18のシリルオキシ基で、例えば、トリメチルシリルオキシ基、tert−ブチルジメチルシリルオキシ基、ジフェニルメチルシリルオキシ基)、
アルキルカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜24のアルキルカルボニルオキシ基で、例えば、アセトキシ基、ピバロイルオキシ基、2−エチルヘキサノイルオキシ基、2−メチルプロパノイルオキシ基、オクタノイルオキシ基、ブタノイルオキシ基、2−メチルブタノイルオキシ基、ドデカノイルオキシ基)、
アリールカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数7〜24のアリールカルボニルオキシ基で、例えば、ベンゾイルオキシ基)、
アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜24のアルコキシカルボニルオキシ基で、例えば、エトキシカルボニルオキシ基、tert−ブトキシカルボニルオキシ基、また、シクロアルキルオキシカルボニルオキシ基であれば、例えば、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ基)、
アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数7〜24のアリールオキシカルボニルオキシ基で、例えば、フェノキシカルボニルオキシ基)、
カルバモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜24のカルバモイルオキシ基で、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ基、N−ブチルカルバモイルオキシ基、N−フェニルカルバモイルオキシ基、N−エチル−N−フェニルカルバモイルオキシ基)、
スルファモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜24のスルファモイルオキシ基で、例えば、N,N−ジエチルスルファモイルオキシ基、N−プロピルスルファモイルオキシ基)、
アルキルスルホニルオキシ基(好ましくは炭素数1〜24のアルキルスルホニルオキシ基で、例えば、メチルスルホニルオキシ基、ヘキサデシルスルホニルオキシ基、シクロヘキシルスルホニルオキシ基)、
アリールスルホニルオキシ基(好ましくは炭素数6〜24のアリールスルホニルオキシ基で、例えば、フェニルスルホニルオキシ基)、
アルキルカルボニル基(好ましくは炭素数1〜24のアルキルカルボニル基で、例えば、ホルミル基、アセチル基、ピバロイル基、テトラデカノイル基、シクロヘキサノイル基)、
アリールカルボニル基(好ましくは炭素数7〜24のアリールカルボニル基で、例えば、ベンゾイル基)、
アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜24のアルコキシカルボニル基で、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、オクタデシルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル基)、
アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜24のアリールオキシカルボニル基で、例えば、フェノキシカルボニル基)、
カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜24のカルバモイル基で、例えば、カルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、N−エチル−N−オクチルカルバモイル基、N,N−ジブチルカルバモイル基、N−プロピルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基、N−メチルN−フェニルカルバモイル基、N,N−ジシクロへキシルカルバモイル基)、
アミノ基(好ましくは炭素数24以下のアミノ基で、例えば、アミノ基、メチルアミノ基、N,N−ジブチルアミノ基、テトラデシルアミノ基、2−エチルへキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基)、
アニリノ基(好ましくは6〜24のアニリノ基で、例えば、アニリノ基、N−メチルアニリノ基)、
ヘテロ環アミノ基(好ましくは1〜18のヘテロ環アミノ基で、例えば、4−ピリジルアミノ基)、
カルボンアミド基(好ましくは2〜24のカルボンアミド基で、例えば、アセトアミド基、ベンズアミド基、テトラデカンアミド基、ピバロイルアミド基、シクロヘキサンアミド基)、
ウレイド基(好ましくは炭素数1〜24のウレイド基で、例えば、ウレイド基、N,N−ジメチルウレイド基、N−フェニルウレイド基)、
イミド基(好ましくは炭素数24以下のイミド基で、例えば、N−スクシンイミド基、N−フタルイミド基)、
アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜24のアルコキシカルボニルアミノ基で、例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、tert−ブトキシカルボニルアミノ基、オクタデシルオキシカルボニルアミノ基、シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ基)、
アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜24のアリールオキシカルボニルアミノ基で、例えば、フェノキシカルボニルアミノ基)、
スルホンアミド基(好ましくは炭素数1〜24のスルホンアミド基で、例えば、メタンスルホンアミド基、ブタンスルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基、ヘキサデカンスルホンアミド基、シクロヘキサンスルホンアミド基)、 スルファモイルアミノ基(好ましくは炭素数1〜24のスルファモイルアミノ基で、例えば、N、N−ジプロピルスルファモイルアミノ基、N−エチル−N−ドデシルスルファモイルアミノ基)、
アゾ基(好ましくは炭素数1〜24のアゾ基で、例えば、フェニルアゾ基、3−ピラゾリルアゾ基)、
アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜24のアルキルチオ基で、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、オクチルチオ基、シクロヘキシルチオ基)、
アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜24のアリールチオ基で、例えば、フェニルチオ基)、
ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜18のヘテロ環チオ基で、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ基、2−ピリジルチオ基、1−フェニルテトラゾリルチオ基)、
アルキルスルフィニル基(好ましくは炭素数1〜24のアルキルスルフィニル基で、例えば、ドデカンスルフィニル基)、
アリールスルフィニル基(好ましくは炭素数6〜24のアリールスルフィニル基で、例えば、フェニルスルフィニル基)、
アルキルスルホニル基(好ましくは炭素数1〜24のアルキルスルホニル基で、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、ヘキサデシルスルホニル基、オクチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基)、
アリールスルホニル基(好ましくは炭素数6〜24のアリールスルホニル基で、例えば、フェニルスルホニル基、1−ナフチルスルホニル基)、
スルファモイル基(好ましくは炭素数24以下のスルファモイル基で、例えば、スルファモイル基、N,N−ジプロピルスルファモイル基、N−エチル−N−ドデシルスルファモイル基、N−エチル−N−フェニルスルファモイル基、N−シクロヘキシルスルファモイル基)、
スルホ基、
ホスホニル基(好ましくは炭素数1〜24のホスホニル基で、例えば、フェノキシホスホニル基、オクチルオキシホスホニル基、フェニルホスホニル基)、
ホスフィノイルアミノ基(好ましくは炭素数1〜24のホスフィノイルアミノ基で、例えば、ジエトキシホスフィノイルアミノ基、ジオクチルオキシホスフィノイルアミノ基)を表す。
これらの置換基のうち、特に好ましい置換基は、アルキル基、アリール基、ハロゲン基、アルコキシ基、及びアリールオキシ基である。
以下、特定ピリジン化合物の好ましい具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに制限されるものではない。
特定ピリジン化合物には、重合性基を有するもの(以下、「特定ピリジンモノマー」ともいう。)が含まれる。
重合性基としては、カチオン重合性基、及びラジカル重合性基が好ましく、ラジカル重合性基が特に好ましい。
カチオン重合性基には、エポキシ基、オキセタン基などが含まれる。
ラジカル重合性基には、末端にエチレン性不飽和二重結合を有するものが含まれる。
エチレン性不飽和二重結合は、好ましくは連結基を介してピリジン骨格に結合していることが好ましい。中でも、アクリロイル基又はメタクリロイル基を末端に有するものが好ましい。
特定ピリジンモノマーは、カルボキシル基及びラジカル重合性基以外の置換基を、更に有していてもよく、この場合の置換基としては、前述の置換旗が挙げられる。
特定ピリジンモノマーは、下記一般式(IV)で表される化合物が好ましい。
一般式(IV)中、Lは2価の連結基を表し、Gは重合性基を表す。
2価の連結基としては、置換を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアリーレン基、−O−、−NR−(式中のRは、水素原子又はアルキル基を表す。)、−S−、−C(=O)−、及び−C(=S)−から選ばれた少なくとも1種を含むものが含まれる。2価の連結基は、より好ましくは、アルキレン基、アリーレン基、−O−、−C(=O)−、及び−NH−から選ばれた少なくとも1種を含むものである。
上記アルキレン基としては、炭素数1〜12のアルキレン基が好ましく、炭素数1〜8のアルキレン基が更に好ましく、炭素数1〜4のアルキレン基が特に好ましい。具体的には、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基等が挙げられる。
アルキレン基が有していてもよい置換基としては、例えばヒドロキシ基等が含まれる。
上記一般式(IV)におけるG−L−で表される基は、アクリロイル基又はメタクリロイル基が含まれていることが好ましい。
以下、好ましい具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
特定ピリジンモノマーは、例えば、特定ピリジン化合物のカルボキシル基を酸クロリドとした化合物と、ラジカル重合性基及びヒドロキシ基を有する化合物とを塩基性下で反応させることにより合成することができる。また、特定ピリジン化合物のカルボキシル基とラジカル重合性基及びヒドロキシ基を有する化合物とを縮合剤の存在下で反応させることによっても合成することができる。
特定ピリジン化合物には、特定ピリジンモノマー由来の繰り返し単位が含まれるポリマー(以下、「特定ピリジンポリマー」ともいう。)が含まれる。
特定ピリジンポリマーは、特定ピリジンモノマー由来の繰り返し単位に加えて、更に、共重合可能なビニルモノマーに由来の繰り返し単位を含んでいてもよい。
ビニルモノマーとしては、特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリル酸エステル類、クロトン酸エステル類、ビニルエステル類、マレイン酸ジエステル類、フマル酸ジエステル類、イタコン酸ジエステル類、(メタ)アクリルアミド類、ビニルエーテル類、ビニルアルコールのエステル類、スチレン類、(メタ)アクリロニトリルなどが好ましい。このようなビニルモノマーの具体例としては、例えば以下のような化合物が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステル類の例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸t−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸t−オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸アセトキシエチル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−(2−メトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、(メタ)アクリル酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、(メタ)アクリル酸トリエチレングリコールモノメチルエーテル、(メタ)アクリル酸トリエチレングリコールモノエチルエーテル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールモノエチルエーテル、(メタ)アクリル酸β−フェノキシエトキシエチル、(メタ)アクリル酸ノニルフェノキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸トリフロロエチル、(メタ)アクリル酸オクタフロロペンチル、(メタ)アクリル酸パーフロロオクチルエチル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸トリブロモフェニル、(メタ)アクリル酸トリブロモフェニルオキシエチルなどが挙げられる。
クロトン酸エステル類の例としては、クロトン酸ブチル、及びクロトン酸ヘキシル等が挙げられる。
ビニルエステル類の例としては、ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルブチレート、ビニルメトキシアセテート、及び安息香酸ビニルなどが挙げられる。
マレイン酸ジエステル類の例としては、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、及びマレイン酸ジブチルなどが挙げられる。
フマル酸ジエステル類の例としては、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、及びフマル酸ジブチルなどが挙げられる。
イタコン酸ジエステル類の例としては、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、及びイタコン酸ジブチルなどが挙げられる。
(メタ)アクリルアミド類としては、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチルアクリル(メタ)アミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−シクロヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−(2−メトキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N−ベンジル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、ジアセトンアクリルアミドなどが挙げられる。
ビニルエーテル類の例としては、メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、及びメトキシエチルビニルエーテルなどが挙げられる。
スチレン類の例としては、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、ヒドロキシスチレン、メトキシスチレン、ブトキシスチレン、アセトキシスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、クロロメチルスチレン、酸性物質により脱保護可能な基(例えばt−Bocなど)で保護されたヒドロキシスチレン、ビニル安息香酸メチル、及びα−メチルスチレンなどが挙げられる。
特定ピリジンポリマーは、少なくとも、前述の一般式(IV)で表されるモノマーの少なくとも1種からなる第一のモノマー成分と、酸性基を有するモノマーの少なくとも1種からなる第二のモノマー成分と、を共重合したもの(即ち、前述の一般式(IV)で表されるモノマーに由来する繰り返し単位の少なくとも1種(第一の繰り返し単位)と、酸性基を有するモノマーに由来する繰り返し単位の少なくとも1種(第二の繰り返し単位)とを含む共重合体)が好ましい。特定ピリジン共重合体は、上記の第一及び第二のモノマー成分に加えて、これら第一及び第二のモノマー成分とは異なる第三のモノマー成分を共重合させたもの(即ち、上記第一及び第二の繰り返し単位に加えて、第一及び第二の繰り返し単位とは異なる第三の繰り返し単位を含む共重合体)も含まれる。以下、これらを「特定ピリジン共重合体」ともいう。
特定ピリジン共重合体は、特定フタロシアニン化合物との相互作用に優れ、且つ現像性に優れる着色組成物を与えることができる。
酸性基を有するモノマーには、カルボキシル基を有するビニルモノマー、スルホ基を有するビニルモノマー、リン酸基を有するビニルモノマー等が含まれる。
カルボキシル基を有するビニルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、ビニル安息香酸、マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸、アクリル酸ダイマーなどが挙げられる。また、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどの水酸基を有する単量体と無水マレイン酸や無水フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物のような環状無水物との付加反応物、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートなども利用できる。また、カルボキシル基の前駆体として無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などの無水物含有モノマーを用いてもよい。なおこれらの内では、共重合性やコスト、溶解性などの観点から(メタ)アクリル酸が特に好ましい。
スルホン酸基を有するビニルモノマーとしては、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸などが挙げられる。
リン酸基を有するビニルモノマーとしては、リン酸モノ(2−アクリロイルオキシエチルエステル)、リン酸モノ(1−メチル−2−アクリロイルオキシエチルエステル)などが挙げられる。
特定ピリジン共重合体における酸性基を有するモノマーに由来する繰り返し単位を、1種のみ含むものであってもよいし、2種以上を含んでもよい。グラフト型高分子(B)において、酸性基を有するモノマーに由来する繰り返し単位の含有量は、好ましくは50mgKOH/g以上であり、特に好ましくは50mgKOH/g〜200mgKOH/gである。即ち、現像液中での析出物の生成抑制という点では、酸性基を有するモノマーに由来する繰り返し単位の含有量は50mgKOH/g以上であることが好ましい。
特定ピリジン共重合体は、前述のピリジンモノマー(例えば、前述の一般式(IV)で表される化合物)と、共重合成分として他のラジカル重合性化合物(前述のような各種モノマー)と、を用い、通常のラジカル重合法によって製造することができる。一般的には、懸濁重合法あるいは溶液重合法などを用いる。その他に、例えば、塊状重合、沈澱重合、乳化重合、塊状−懸濁重合等の方法を用いてもよい。
このような合成する際に用いられる溶媒としては、例えば、エチレンジクロリド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチルなどが挙げられる。これらの溶媒は単独あるいは2種以上混合してもよい。なお、ラジカル重合の際、ラジカル重合開始剤を使用することができ、また、更に連鎖移動剤(例、2−メルカプトエタノール及びドデシルメルカプタン)を使用することができる。
特定ピリジン共重合体は、光と熱、特に熱に対する安定性が向上するという利点が得られるので、末端にエチレン性不飽和二重結合を有する重合性オリゴマーに由来の繰り返し単位を含むグラフト型ポリマー(以下、「グラフト型特定ピリジン共重合体」ともいう。)であることが好ましい。
末端にエチレン性不飽和二重結合を有する重合性オリゴマーは、所定の分子量を有する化合物であることからマクロモノマーとも呼ばれる(以下、この重合性オリゴマーを「マクロモノマー」ということがある。)。
マクロモノマーは、ポリマー鎖部分と、その末端のエチレン性不飽和二重結合を有する重合可能な官能基の部分と、を含むものが好ましい。このようなエチレン性不飽和二重結合を有する重合可能な官能基は、ポリマー鎖の一方の末端にのみ有することが、所望のグラフト重合体を得るという観点から好ましい。エチレン性不飽和二重結合を有する基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基が好ましく、特に(メタ)アクリロイル基が好ましい。
マクロモノマーは、ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)が1,000〜10,000の範囲にあることが好ましく、特に、2,000〜9,000の範囲が好ましい。
数平均分子量(Mn)は、後述する重量平均分子量と同様にして、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)にて測定されるポリスチレン換算値である。
マクロモノマーにおけるポリマー鎖の部分は、アルキル(メタ)アクリレート、スチレン及びその誘導体、アクリロニトリル、酢酸ビニル及びブタジエン、からなる群より選ばれる少なくとも一種のモノマーから形成される単独重合体あるいは共重合体、あるいはポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリカプロラクトンであることが一般的である。
ポリエチレンオキシドモノマー、ポリプロピレンオキシドモノマーの例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールモノメタクリレートなどが挙げられ、これらは市販品であってもよいし、適宜合成したものであってもよい。
市販品としては、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(商品名:NKエステルM−40G,M−90G,M−230G(以上、新中村化学工業(株)製);商品名:ブレンマーPME−100,PME−200,PME−400,PME−1000,PME−2000、PME−4000(以上、日油(株)製))、ポリエチレングリコールモノメタクリレート(商品名:ブレンマーPE−90、PE−200、PE−350,日油(株)製)、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート(商品名:ブレンマーPP−500、PP−800、PP−1000,日油(株)製)、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノメタクリレート(商品名:ブレンマー70PEP−350B,日油(株)製)、ポリエチレングリコールポリテトラメチレングリコールモノメタクリレート(商品名:ブレンマー55PET−800,日油(株)製)、ポリプロピレングリコールポリテトラメチレングリコールモノメタクリレート(商品名:ブレンマーNHK−5050,日油(株)製)、などが挙げられる。
ポリカプロラクトンモノマーの例としては、市販品として、ポリカプロラクトンモノメタクリレート(商品名:プラクセル FM2D、同FM3、同FM5、同FA1DDM、同FA2D、ダイセル化学工業(株)製)などが挙げられる。
本発明に係る特定ピリジンモノマーに由来する繰り返し単位を含むグラフト型高分子は、上記のマクロモノマー、前述のピリジンモノマー(例えば、前述の一般式(IV)で表される化合物)と、必要に応じて共重合成分として他のラジカル重合性化合物(前述のような各種モノマー)と、を用い、通常のラジカル重合法によって製造することができる。一般的には、懸濁重合法あるいは溶液重合法などを用いる。その他に、例えば、塊状重合、沈澱重合、乳化重合、塊状−懸濁重合等の方法を用いてもよい。
グラフト型高分子については、特に制限されないが、特開昭54−37082号公報、特開昭61−174939号公報などに記載のポリアルキレンイミンとポリエステル化合物を反応させた化合物、特開平9−169821号公報に記載のポリアリルアミンの側鎖のアミノ基をポリエステルで修飾した化合物、特開昭60−166318号公報に記載のポリエステルポリオール付加ポリウレタン等が好適に挙げられ、更に、特開平9−171253号公報や、マクロモノマーの化学と工業(アイピーシー出版部、1989年)などにあるように、重合性オリゴマー(マクロモノマー)を共重合成分とするグラフト型高分子も好適に挙げることができる。また、顔料に吸着して、良好な分散性を与えるという点において、特開2003−238837号公報に記載の有機色素部分を有するグラフト型高分子が好ましい。グラフト型高分子の枝部は、ポリスチレン、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリカプロラクトン等が好適に挙げられるが、ポリカプロラクトン鎖を有するグラフト型高分子がより好ましい。グラフト型高分子の市販品としては、ソルスパース24000、同28000、同32000、同38500、同39000、同55000(以上、ルーブリゾール社製)、Disperbyk−161、同−171、同−174(以上、BYK Chemie社製)等[いずれも商品名]が挙げられる。
グラフト型特定ピリジン共重合体は、マクロモノマーに由来の繰り返し単位として、下記一般式(I)、一般式(II)又は一般式(III)で表される繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の繰り返し単位を含むことが、熱に対する安定性が向上するという利点があるので好ましい。
一般式(I)、(II)及び(III)において、R〜R10は、各々独立に、水素原子、又は1価の有機基を表し、X及びXは、各々独立に、−CO−、−C(=O)O−、−CONH−、−OC(=O)−、又はフェニレン基を表し、L、L及びLは、各々独立に、単結合、又は2価の連結基を表し、A及びAは、各々独立に、1価の有機基を表し、ma及びnaは各々独立に2〜8の整数を表し、p及びqは各々独立に1〜100の整数を表し、rは20〜200の整数を表す。Y11はフェニル基、炭素数1〜4のアルキル基を1つ有するフェニル基又は−COOR14を表し、R14は、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基又は炭素数7〜10のアリールアルキル基を表す。)
〜R10は、各々独立に、水素原子、又は1価の有機基を表す。1価の有機基としては、置換若しくは無置換のアルキル基が好ましい。アルキル基としては、炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜4のアルキル基が特に好ましい。アルキル基が置換基を有する場合、置換基としては、例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜5、より好ましくは炭素数1〜3がより好ましい。)メトキシ基、エトキシ基、シクロヘキシロキシ基等が挙げられる。好ましいアルキル基として、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−メトキシエチル基が挙げられる。R、R、R、R、R、及びRとしては、水素原子が好ましく、R、R、R、及びR10としては、水素原子又はメチル基が、フタロシアニンとの相互作用の観点から好ましい。
及びXは、各々独立に、−CO−、−C(=O)O−、−CONH−、−OC(=O)−、又はフェニレン基を表す。中でも、−C(=O)O−、−CONH−、フェニレン基がフタロシアニンとの相互作用の観点から好ましく、−C(=O)O−が最も好ましい。
、L、及びLは、各々独立に、単結合、又は2価の連結基を表す。2価の連結基としては、置換若しくは無置換のアルキレン基や、アルキレン基とヘテロ原子又はヘテロ原子を含む部分構造とからなる2価の連結基が好ましい。ここで、アルキレン基としては、炭素数1〜12のアルキレン基が好ましく、炭素数1〜8のアルキレン基が更に好ましく、炭素数1〜4のアルキレン基が特に好ましい。また、ヘテロ原子を含む部分構造におけるヘテロ原子としては、例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子があげられ、中でも、酸素原子、窒素原子が好ましい。好ましいアルキレン基として、具体的には、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基が挙げられる。アルキレン基が置換基を有する場合、置換基としては、例えば、ヒドロキシ基等が挙げられる。2価の連結基としては、上記のアルキレン基の末端に、−C(=O)−、−OC(=O)−、−NHC(=O)−から選ばれるヘテロ原子又はヘテロ原子を含む部分構造を有し、ヘテロ原子又はヘテロ原子を含む部分構造を介して、隣接した酸素原子と連結したものが、フタロシアニンとの相互作用の点から好ましい。ここで、隣接した酸素原子とは、一般式(I)におけるL、及び一般式(ii)におけるLに対し、側鎖末端側で結合する酸素原子を意味する。
及びAとしては、経時安定性、現像性の点から、炭素数1〜20までの直鎖状、炭素数3から20までの分岐状、及び炭素数5〜20までの環状のアルキル基から選ばれる基が好ましく、炭素数4〜15までの直鎖状、炭素数4〜15までの分岐状、及び炭素数6〜10までの環状のアルキル基から選ばれる基がより好ましく、炭素数6〜10までの直鎖状及び炭素数6〜12までの分岐状のアルキル基から選ばれる基が更に好ましい。
ma及びnaは、各々独立に、2〜8の整数を表す。経時安定性、現像性の点から、4〜6が好ましく、5が特に好ましい。
p及びqは、各々独立に、1〜100の整数を表す。pの異なるもの、qの異なるものが2種以上、混合されてもよい。p及びqは、経時安定性、現像性の点から、5〜60が好ましく、5〜40がより好ましく、5〜20が更に好ましい。
11は、置換基を有しないフェニル基、炭素数1〜4のアルキル基を1つ有するフェニル基又は−COOR14を表す。ここで、R14は、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基又は炭素数7〜10のアリールアルキル基を表す。Y11は、好ましくは、フェニル基又は−COOR14である。ここで、R14は、炭素数1〜12のアルキル基を表す。rは20〜200の整数を表す。
グラフト型特定ピリジン共重合体は、経時安定性に優れるという利点が得られるという点から、マクロモノマーに由来する繰り返し単位として、一般式(I)又は一般式(II)で表される繰り返し単位を含むものが好ましく、一般式(I)で表される繰り返し単位を含むものが更に好ましい。
更に、一般式(I)で表される繰り返し単位の中では、下記一般式(I)−2で表される繰り返し単位であることがより好ましい。
一般式(I)−2中、R〜Rは、各々独立に、水素原子、又は1価の有機基を表し、Laは、炭素数2〜10のアルキレン基を表し、Lbは、−C(=O)−、又は−NHC(=O)−を表し、Aは、1価の有機基を表し、maは、2〜8の整数を表し、pは、1〜100の整数を表す。
一般式(I)−2中のR〜R、A、maは、一般式(I)のR〜R、A、maとそれぞれ同義であり、好ましい態様も同様である。また、Laで表される炭素数2〜10のアルキレン基は、炭素数2〜8のアルキレン基が更に好ましく、炭素数1〜4のアルキレン基が特に好ましい。好ましいアルキレン基の例としては、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基が挙げられる。アルキレン基が置換基を有する場合、置換基としては、一般式(I)のLが置換基を有する場合の置換基と同様のものを挙げることができる。
一般式(I)、(I)−2、(II)、又は(III)で表される繰り返し単位は、それぞれ、下記一般式(i)、(i)−2、(ii)、又は(iii)で表される単量体を、重合あるいは共重合することにより、高分子化合物の繰り返し単位として導入される。一般式(i)、(i)−2、(ii)、又は(iii)で表される単量体は、末端にエチレン
性不飽和二重結合を有する重合性オリゴマー(マクロモノマー)である。
一般式(i)、(ii)、(iii)、及び(i)−2において、R〜R10は、各々独立に、水素原子、又は1価の有機基を表し、X及びXは、各々独立に、−CO−、−C(=O)O−、−CONH−、−OC(=O)−、又はフェニレン基を表し、L、L及びLは、各々独立に、単結合、又は2価の連結基を表し、Laは、炭素数2〜10のアルキレン基を表し、Lbは、−C(=O)−、又は−NHC(=O)−を表し、A及びAは、各々独立に、1価の有機基を表し、ma及びnaは、各々独立に、2〜8の整数を表し、p及びqは、各々独立に、1〜100の整数を表し、rは20〜200の整数を表す。Y11は、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基を1つ有するフェニル基又は−COOR14を表し、R14は、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、又は炭素数7〜10のアリールアルキル基を表す。
以下、一般式(i)、(ii)、又は(i)−2で表される単量体の好ましい具体例〔単量体(A−1)〜(A−23)〕を以下に挙げるが、本発明はこれらに制限されるものではない。
また、一般式(iii)で表される重合性オリゴマー(マクロモノマー)の好ましい例としては、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ−n−ブチル(メタ)アクリレート及びポリ−i−ブチル(メタ)アクリレート、ポリスチレンの分子末端の一個に(メタ)アクリロイル基が結合したポリマーを挙げることができる。市場で入手できる重合性オリゴマーとしては、片末端メタクリロイル化ポリスチレンオリゴマー(Mn=6000、商品名:AS−6、東亜合成化学工業(株)製)、片末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー(Mn=6000、商品名:AA−6、東亜合成化学工業(株)製)及び片末端メタクリロイル化ポリ−n−ブチルメタクリレートオリゴマー(Mn=6000、商品名:AB−6、東亜合成化学工業(株)製)を挙げることができる。
グラフト型特定ピリジン共重合体は、一般式(I)、(II)及び(III)表される繰り返し単位から選択される繰り返し単位を1種のみ含むものであってもよいし、2種以上を含んでもよい。
また、グラフト型特定ピリジン共重合体において、一般式(I)、(II)及び(III)で表される繰り返し単位から選択される少なくとも1種(複数種含有する場合には、その総量)の含有量は、特に制限はないが、グラフト型特定ピリジン共重合体を100質量%とした場合に、5質量%以上であることが好ましく、総含有量が50質量%以上であることがより好ましく、総含有量が70質量%以上であることが更に好ましい。また、総含有量の上限については、90質量%が好ましい。
グラフト型特定ピリジン共重合体は、フタロシアニン化合物(A)との相互作用を高める目的で、フタロシアニンに吸着し得る官能基を有する単量体と、前述の一般式(i)、(ii)、(iii)、又は(i)−2で表される単量体と、を共重合した高分子化合物であ
ることが好ましい。フタロシアニン化合物(A)に吸着し得る官能基を有する単量体としては、具体的には、有機色素構造あるいは複素環構造を有するモノマー、酸性基を有するモノマー、塩基性窒素原子を有するモノマー、イオン性基を有するモノマーなどを挙げることができる。中でも、顔料への吸着力の点で、有機色素構造あるいは複素環構造を有するモノマー、酸性基を有するモノマー、塩基性窒素原子を有するモノマーが好ましく、更には、有機色素構造あるいは複素環構造を有するモノマーが好ましい。
特定ピリジンポリマーの好ましい分子量は、重量平均分子量(Mw)で1,000〜200,000の範囲、数平均分子量(Mn)で400〜100,000の範囲が好ましく、重量平均分子量(Mw)で5,000〜100,000の範囲、数平均分子量(Mn)で2,000〜50,000の範囲がより好ましく、重量平均分子量(Mw)で8,000〜80,000の範囲、数平均分子量(Mn)で4,000〜40,000の範囲が最も好ましい。フタロシアニン化合物と相互作用し、凝集を効果的に弱める観点からは、上記ポリマーの重量平均分子量(Mw)は1000以上であることが好ましい。また、着色感光性組成物によりカラーフィルタを製造する際の現像性の観点からは、上記ポリマーの重量平均分子量(Mw)は80000以下であることが好ましい。
特定ピリジンポリマーがグラフト型特定ピリジン共重合体である場合、好ましい分子量は、重量平均分子量(Mw)で3000〜200,000の範囲、数平均分子量(Mn)で2000〜100,000の範囲が好ましく、重量平均分子量(Mw)で5,000〜100,000の範囲、数平均分子量(Mn)で3,000〜50,000の範囲がより好ましく、重量平均分子量(Mw)で5,000〜80,000の範囲、数平均分子量(Mn)で3,000〜40,000の範囲が最も好ましい。
重量平均分子量は、下記条件にてゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で測定されるポリスチレン換算値である。
<条件>
・カラム:TSKgeL SuperHZM−H、TSKgeL SuperHZ4000、TSKgel SuperHZ2000(いずれも東ソー(株)製)の3本直列
・キャリア:テトラヒドロフラン(THF)
・流速:0.35ml/min
・測定温度:40℃
なお、本発明において、高分子化合物ないし重合体の分子量は、特に断らない限り、重量平均分子量をいう。
本発明に係るグラフト型特定ピリジン共重合体及び特定ピリジン共重合体の具体例を以下に示す。下記表1はグラフト型特定ピリジン共重合体の具体例であり、下記表2は特定ピリジン共重合体の具体例である。但し、本発明は、これらに制限されるものではない。
表1及び表2中に記載の記号の詳細は、下記の通りである。
・MAA:メタクリル酸(和光純薬工業社製)
・AA:アクリル酸
・AMPS:2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(東京化成社製)
・BMA:ブチルメタクリレート(東京化成製)
・MMA:メチルメタクリレート(和光純薬工業製)
・BzMA:ベンジルメタクリレート(和光純薬工業製)
・DMAEMA:ジメチルアミノエチルメタクリレート(和光純薬工業社製)
・GMA:グリシジルメタクリレート(和光純薬工業社製)
・OMA:オキセタニルメタクリレート(和光純薬工業社製)
・AA−6:片末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー(Mn=6000、東亜合成化学工業(株)製)
・AB−6:片末端メタクリロイル化ポリ−n−ブチルメタクリレートオリゴマー(Mn=6000、東亜合成化学工業(株)製)
−一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物(A)−
本発明の着色組成物は、着色成分として、下記一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物(A)の少なくとも一種を含有する。
一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物(A)は、シアン色用染料として良好な色相を呈し、他色の染料との組合せによって、例えば、イエロー染料と組み合せた場合には色相の良好なグリーン色が得られ、バイオレット染料と組み合せた場合には色相の良好なブルー色が得られる。また、着色組成物調製時の有機溶剤に対する溶解性が良好で、着色組成物を液状態で保管した場合、もしくは着色組成物を基板上に着色膜の状態とした場合の経時による染料等の析出もなく経時安定性が良好であると共に、耐熱性及び耐光性が良好である。さらに、カラーフィルタを構成する着色パターン(着色画素)を形成した場合には、パターン形成性にも優れる。
一般式(1)において、複数存在するXは、各々独立に、ハロゲン原子を表す。複数存在するRは、各々独立に、下記一般式(2)又は一般式(3)で表される基を表す。複数存在するRは、各々独立に、水素原子又は1価の置換基を表す。Mは、Cu、Zn、V(=O)、Mg、Ni、Ti(=O)、Sn、又はSiを表す。複数のaは、各々独立に、0〜4の整数を表し、複数のnは、各々独立に、0〜4の整数を表し、複数のrは、各々独立に、0〜4の整数を表す。但し、複数のaのうち少なくとも1つは、1以上であり、複数のnのうち少なくとも1つは1以上である。複数のaと複数のnと複数のrとの総和は16である。
一般式(2)及び(3)において、b個あるRは、各々独立に、下記一般式(4)〜一般式(7)からなる群から選ばれる1価の置換基を表す。Rは1価の置換基を表す。bは1〜5の整数を表し、cは0〜4の整数を表す。ただし、一般式(2)において、bとcとの合計が5を超えることはない。Yは−O−、−S−、−SO−、又は−NR−を表す。Rは水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、又は置換基を有してもよいアリール基を表す。
一般式(4)〜一般式(7)中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、一価の置換基を表し、R及びRの少なくとも1つは下記一般式(8)または一般式(9)で表される基を表す。
一般式(8)及び一般式(9)中、L及びLは、単結合または2価の連結基を表し、R10〜R15は、それぞれ独立に、水素原子または1価の置換基を表し、*は一般式(7)中のNと結合する部位を表す。
一般式(4)中のRが表す一価の置換基としては、好ましくは、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいオキシアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルキルアミノ基、置換基を有してもよいジアルキルアミノ基、置換基を有してもよいアリールアミノ基、置換基を有してもよいジアリールアミノ基、置換基を有してもよいアルキルアリールアミノ基又は上記一般式(8)もしくは一般式(9)で表される基が含まれる。
一般式(4)中のRは、水素原子、総炭素数1〜20のアルキル基、総炭素数1〜20のオキシアルキル基、総炭素数6〜20のアリール基、総炭素数2〜20のジアルキルアミノ基、総炭素数12〜20のジアリールアミノ基、又は、総炭素数7〜20アルキルアリールアミノ基が好ましく、総炭素数1〜20のアルキル基、総炭素数1〜20のオキシアルキル基、総炭素数2〜20のジアルキルアミノ基、総炭素数12〜20のジアリールアミノ基、又は総炭素数7〜20アルキルアリールアミノ基がさらに好ましく、総炭素数1〜20のオキシアルキル基、総炭素数12〜20のジアリールアミノ基又は総炭素数2〜20のジアルキルアミノ基が特に好ましい。
上記アルキル部位及びアリール部位はさらに置換基を有してもよく、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基又はハロゲン原子等が好ましく、アルコキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がさらに好ましい。また、置換基を有していない態様も好ましい。置換基を有していてもよいアルキル基等の例は、後述する。
一般式(8)もしくは一般式(9)で表される基の詳細については後述する。
一般式(5)において、dは0〜2の整数を表す。dが0又は1の場合、Rが表す一価の置換基としては、好ましくは、置換基を有してもよいアルキル基、又は置換基を有してもよいアリール基を表す。dが2の場合、Rが表す一価の置換基としては、好ましくは、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルキルアミノ基、置換基を有してもよいアリールアミノ基、置換基を有してもよいジアルキルアミノ基、置換基を有してもよいジアリールアミノ基、置換基を有してもよいアルキルアリールアミノ基、上記一般式(8)もしくは一般式(9)で表される基が含まれる。
は、dが2の場合、炭素数2〜20のジアルキルアミノ基、炭素数12〜20のジアリールアミノ基、炭素数7〜20アルキルアリールアミノ基が好ましく、い。
上記アルキル部位及びアリール部位はさらに置換基を有してもよく、その置換基は、後述する置換基Tが例示され、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基又はハロゲン原子等が好ましく、アルコキシ基、アルキルカルボニルオキシ基が好ましく、2−エチルヘキサノイルオキシ基、ピバロイルオキシ基、2−メチルプロパノイルオキシ基、2−メチルブタノイルオキシ基、メトキシ基又はエトキシ基がさらに好ましい。また、置換基を有していない態様も好ましい。置換基を有していてもよいアルキル基等の例は、後述する。
一般式(6)において、Rが表す一価の置換基としては、好ましくは、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルキルカルボニル基、置換基を有してもよいアリールカルボニル基、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基、置換基を有してもよいアリールスルホニル基、上記一般式(8)もしくは一般式(9)で表される基が含まれる。炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数2〜20のアルキルカルボニル基、炭素数7〜20のアリールカルボニル基、炭素数1〜20のアルキルスルホニル基、炭素数6〜20のアリールスルホニル基が好ましく、炭素数2〜20のアルキルカルボニル基、炭素数7〜20のアリールカルボニル基、炭素数1〜20のアルキルスルホニル基、炭素数6〜20のアリールスルホニル基がより好ましい。
アルキル部位及びアリール部位はさらに置換基を有してもよく、その置換基は、後述する置換基Tが例示され、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基又はハロゲン原子等が好ましく、アルコキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がさらに好ましい。また、置換基を有していない態様も好ましい。置換基を有していてもよいアルキル基等の例は、後述する。
一般式(6)において、Rは水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール、又は上記一般式(8)もしくは一般式(9)で表される基が含まれる。炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基が好ましい。アルキル部位及びアリール部位は、さらに置換基を有してもよく、その置換基は、後述する置換基Tが例示され、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基又はハロゲン原子等が好ましく、アルコキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がさらに好ましい。また、置換基を有していない態様も好ましい。置換基を有していてもよいアルキル基等の例は、後述する。
一般式(7)において、R及びRが表す一価の置換基としては、例えば、アルキル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24の、直鎖、分岐鎖、又は環状のアルキル基で、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1−ノルボルニル基、1−アダマンチル基)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜18のアルケニル基で、例えば、ビニル基、アリル基、3−ブテン−1−イル基)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えばプロパルギル基、3−ペンチニル基等が挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリール基で、例えば、フェニル基、ナフチル基)、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のヘテロ環基で、例えば、2−チエニル基、4−ピリジル基、2−フリル基、2−ピリミジニル基、1−ピリジル基、2−ベンゾチアゾリル基、1−イミダゾリル基、1−ピラゾリル基、ベンゾトリアゾール−1−イル基)、シリル基(好ましくは炭素数3〜38、より好ましくは炭素数3〜18のシリル基で、例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリブチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ヘキシルジメチルシリル基)、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアルコキシ基で、例えば、メトキシ基、エトキシ基、1−ブトキシ基、2−ブトキシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、ドデシルオキシ基、シクロアルキルオキシ基で、例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリールオキシ基で、例えば、フェノキシ基、1−ナフトキシ基)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のヘテロ環オキシ基で、例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ基、2−テトラヒドロピラニルオキシ基)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のシリルオキシ基で、例えば、トリメチルシリルオキシ基、t−ブチルジメチルシリルオキシ基、ジフェニルメチルシリルオキシ基)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアシルオキシ基で、例えば、アセトキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、ドデカノイルオキシ基)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアルコキシカルボニルオキシ基で、例えば、エトキシカルボニルオキシ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基、シクロアルキルオキシカルボニルオキシ基で、例えば、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ基)、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数7〜32、より好ましくは炭素数7〜24のアリールオキシカルボニルオキシ基で、例えば、フェノキシカルボニルオキシ基)、
カルバモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のカルバモイルオキシ基で、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ基、N−ブチルカルバモイルオキシ基、N−フェニルカルバモイルオキシ基、N−エチル−N−フェニルカルバモイルオキシ基)、スルファモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のスルファモイルオキシ基で、例えば、N,N−ジエチルスルファモイルオキシ基、N−プロピルスルファモイルオキシ基)、アルキルスルホニルオキシ基(好ましくは炭素数1〜38、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルスルホニルオキシ基で、例えば、メチルスルホニルオキシ基、ヘキサデシルスルホニルオキシ基、シクロヘキシルスルホニルオキシ基)、アリールスルホニルオキシ基(好ましくは炭素数6〜32、より好ましくは炭素数6〜24のアリールスルホニルオキシ基で、例えば、フェニルスルホニルオキシ基)、アシル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアシル基で、例えば、ホルミル基、アセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、テトラデカノイル基、シクロヘキサノイル基)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアルコキシカルボニル基で、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、オクタデシルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル基)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜32、より好ましくは炭素数7〜24のアリールオキシカルボニル基で、例えば、フェノキシカルボニル基)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のカルバモイル基で、例えば、カルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、Nーエチル−N−オクチルカルバモイル基、N,N−ジブチルカルバモイル基、N−プロピルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基、N−メチルN−フェニルカルバモイル基、N,N−ジシクロへキシルカルバモイル基)、アミノ基(好ましくは炭素数32以下、より好ましくは炭素数24以下のアミノ基で、例えば、アミノ基、メチルアミノ基、N,N−ジブチルアミノ基、テトラデシルアミノ基、2−エチルへキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基)、アニリノ基(好ましくは炭素数6〜32、より好ましくは6〜24のアニリノ基で、例えば、アニリノ基、N−メチルアニリノ基)、ヘテロ環アミノ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは1〜18のヘテロ環アミノ基で、例えば、4−ピリジルアミノ基)、カルボンアミド基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは2〜24のカルボンアミド基で、例えば、アセトアミド基、ベンズアミド基、テトラデカンアミド基、ピバロイルアミド基、シクロヘキサンアミド基)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のウレイド基で、例えば、ウレイド基、N,N−ジメチルウレイド基、N−フェニルウレイド基)、イミド基(好ましくは炭素数36以下、より好ましくは炭素数24以下のイミド基で、例えば、N−スクシンイミド基、N−フタルイミド基)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアルコキシカルボニルアミノ基で、例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、t−ブトキシカルボニルアミノ基、オクタデシルオキシカルボニルアミノ基、シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ基)、
アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜32、より好ましくは炭素数7〜24のアリールオキシカルボニルアミノ基で、例えば、フェノキシカルボニルアミノ基)、スルホンアミド基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のスルホンアミド基で、例えば、メタンスルホンアミド基、ブタンスルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基、ヘキサデカンスルホンアミド基、シクロヘキサンスルホンアミド基)、スルファモイルアミノ基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のスルファモイルアミノ基で、例えば、N、N−ジプロピルスルファモイルアミノ基、N−エチル−N−ドデシルスルファモイルアミノ基)、アゾ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のアゾ基で、例えば、フェニルアゾ基、3−ピラゾリルアゾ基)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルチオ基で、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、オクチルチオ基、シクロヘキシルチオ基)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリールチオ基で、例えば、フェニルチオ基)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のヘテロ環チオ基で、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ基、2−ピリジルチオ基、1−フェニルテトラゾリルチオ基)、アルキルスルフィニル基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルスルフィニル基で、例えば、ドデカンスルフィニル基)、アリールスルフィニル基(好ましくは炭素数6〜32、より好ましくは炭素数6〜24のアリールスルフィニル基で、例えば、フェニルスルフィニル基)、アルキルスルホニル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルスルホニル基で、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、ヘキサデシルスルホニル基、オクチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基)、アリールスルホニル基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリールスルホニル基で、例えば、フェニルスルホニル基、1−ナフチルスルホニル基)、スルファモイル基(好ましくは炭素数32以下、より好ましくは炭素数24以下のスルファモイル基で、例えば、スルファモイル基、N,N−ジプロピルスルファモイル基、N−エチル−N−ドデシルスルファモイル基、N−エチル−N−フェニルスルファモイル基、N−シクロヘキシルスルファモイル基)、スルホ基、ホスホニル基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のホスホニル基で、例えば、フェノキシホスホニル基、オクチルオキシホスホニル基、フェニルホスホニル基)、ホスフィノイルアミノ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のホスフィノイルアミノ基で、例えば、ジエトキシホスフィノイルアミノ基、ジオクチルオキシホスフィノイルアミノ基)、等が挙げられる。
また、置換基Tは、特にアルカリ性現像液に対する現像性を向上させる目的で、アルカリ性水溶液可溶化部、例えば、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、スルホンイミド基、フェノール性水酸基、アセトアセタミド基、アセト酢酸エステル基等の置換基及び、それらの基が置換されるアルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基等の置換基が好ましく用いられる。
これらの置換基は、更に置換されてもよい。また、置換基が二つ以上ある場合は、二つの置換基は同一でも異なっていてもよく、また二つの置換基は、可能な場合には互いに連結して環を形成していてもよい。なお、2個以上の置換基を有している場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。ただし、本発明における置換基は、1分子あたりの質量が、500以下であることが好ましい。
上記の一般式中における、置換基を有してもよいアルキル基の好適な例を示す。
置換基を有してもよいアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1−ノルボルニル基、1−アダマンチル基、フェノキシエチル基、ベンジル基、フェニルエチル基、N−ブチルアミノスルホニルプロピル基、N−ブチルアミノカルボニルメチル基、N,N−ジブチルアミノスルホニルプロピル基、エトキシエトキシエチル基、2−クロロエチル基が挙げられ、さらに好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、フェノキシエチル基、ベンジル基、フェニルエチル基、N−ブチルアミノスルホニルプロピル基、N−ブチルアミノカルボニルメチル基、N,N−ジブチルアミノスルホニルプロピル基、エトキシエトキシエチル基が挙げられ、特に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、tert−ブチル基、フェノキシエチル基、ベンジル基、フェニルエチル基、N−ブチルアミノスルホニルプロピル基、N−ブチルアミノカルボニルメチル基、N,N−ジブチルアミノスルホニルプロピル基、エトキシエトキシエチル基が挙げられる。
上記の一般式中における、置換基を有してもよいアリール基の好適な例を示す。
置換基を有してもよいアリール基としては、例えば、フェニル基、2−クロロフェニル基、2−メトキシフェニル基、4−ブトキシカルボニルフェニル基、4−N,N−ジブチルアミノカルボニルフェニル基、4−N−ブチルアミノスルホニルフェニル基、4−N,N−ジブチルアミノスルホニルフェニル基が挙げられ、さらに好ましくはフェニル基、4−ブトキシカルボニルフェニル基、4−N,N−ジブチルアミノカルボニルフェニル基、4−N−ブチルアミノスルホニルフェニル基、4−N,N−ジブチルアミノスルホニルフェニル基が挙げられ、特に好ましくはフェニル基、4−ブトキシカルボニルフェニル基、4−N,N−ジブチルアミノカルボニルフェニル基、4−N,N−ジブチルアミノスルホニルフェニル基が挙げられる。
上記の一般式中における、置換基を有してもよいジアルキルアミノ基の好適な例を示す。置換基を有してもよいジアルキルアミノ基としては、例えば、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジイソプロピルアミノ基、N,N−メチルヘキシルアミノ基、N,N−ブチルエチルアミノ基、N,N−ブチルメチルアミノ基、N,N−エチルイソプロピルアミノ基、N,N−ジブチルアミノ基、N,N−ジ(2−エチルヘキシル)アミノ基、N−メチル−N−ベンジルアミノ基、N,N−ジ(2−エトキシエチル)アミノ基、N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)アミノ基が挙げられる。
上記の一般式中における、置換基を有してもよいジアリールアミノ基の好適な例を示す。置換基を有してもよいジアリールアミノ基としては、例えば、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジ(4−メトキシフェニル)アミノ基、N,N−ジ(4−アセチルフェニル)アミノ基が挙げられる。
上記の一般式中における、置換基を有してもよいアルキルアリールアミノ基の好適な例を示す。置換基を有してもよいアルキルアリールアミノ基としては、例えば、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N−ベンジル−N−フェニルアミノ基、N−メチル−N−(4−メトキシフェニル)アミノ基が挙げられる。
上記の一般式中における、置換基を有してもよいアルキルカルボニル基の好適な例を示す。置換基を有してもよいアルキルカルボニル基としては、例えば、アセチル基、プロピルカルボニル基、ヘプチル−3−カルボニル基、2−エチルヘキシルオキシメチルカルボニル基、フェノキシメチルカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニルメチルカルボニル基が挙げられる。
上記の一般式中における、置換基を有してもよいアリールカルボニル基の好適な例を示す。置換基を有してもよいアリールカルボニル基としては、例えば、ベンゾイル基、4−メトキシベンゾイル基、4−エトキシカルボニルベンゾイル基、が挙げられる。
上記の一般式中における、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基の好適な例を示す。置換基を有してもよいアルキルスルホニル基としては、例えば、メタンスルホニル基、オクタンスルホニル基、ドデシルスルホニル基、ベンジルスルホニル基、フェノキシプロピルスルホニル基が挙げられる。
上記の一般式中における、置換基を有してもよいアリールスルホニル基の好適な例を示す。置換基を有してもよいアリールスルホニル基としては、例えば、フェニルスルホニル基、2−メトキシフェニルスルホニル基、4−エトキシカルボニルフェニルスルホニル基、が挙げられる。
上記の一般式中における、置換基を有してもよいアルキルスルホニルアミノ基の好適な例を示す。置換基を有してもよいアルキルスルホニルアミノ基としては、例えば、メチルスルホニルアミノ基、ブチルスルホニルアミノ基、ヒドロキシプロピルスルホニルアミノ基、2−エチルヘキシルスルホニルアミノ基、n−オクチルスルホニルアミノ基、フェノキシエチルスルホニルアミノ基、アリルスルホニルアミノ基が挙げられる。
上記の一般式中における、置換基を有してもよいビニルスルホニルアミノ基としては、例えば、ビニルスルホニルアミノ基、1−メチルビニルスルホニルアミノ基が挙げられる。
上記の一般式中における、置換基を有してもよいアリールスルホニルアミノ基としては、例えば、フェニルスルホニルアミノ基、p−メトキシフェニルスルホニルアミノ基、p−エトキシカルボニルスルホニルアミノ基、等が挙げられる。
上記の一般式中における、置換基を有してもよいアルキルカルボニルアミノ基としては、例えば、メチルカルボニルアミノ基、2−エチルヘキサノイルアミノ基、n−ヘプチルカルボニルアミノ基、エトキシエトキシメチルカルボニルアミノ基等が挙げられる。
上記の一般式中における、置換基を有してもよいアリールカルボニルアミノ基としては、例えば、ベンゾイルアミノ基、2−メトキシベンゾイルアミノ基、4−ビニルベンゾイルアミノ基等が挙げられる。
一般式(7)において、R及びRの少なくとも1つは一般式(8)または一般式(9)で表される基を表す。
以下、一般式(8)または一般式(9)で表される基について、詳しく説明する。
一般式(8)及び一般式(9)中、L及びLは、単結合または2価の連結基を表し、R10〜R15は、それぞれ独立に、水素原子または1価の置換基を表し、*は一般式(7)中のNと結合する部位を表す。
一般式(8)中のLの2価の連結基としては、−O−、−S−、−C(=O)−、−CH−、−CH(OH)−、−C(=S)−、−NR−、−SO−、−SO−の1つまたは2つ以上の組み合わせからなる2価の連結基であることが好ましく、−O−、−C(=O)−、−CH−、−CH(OH)−、−NR−の1つまたは2つ以上の組み合わせからなる2価の連結基であることがより好ましい。
上記Rは、水素原子、アルキル基またはアリール基を表す。Rで表されるアルキル基は、炭素数1〜10のアルキル基(メチル基、エチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基など)が好ましい。Rで表されるアリール基は、炭素数6〜10のアリール基(フェニル基、ナフチル基など)が好ましい。Rは、水素原子、メチル基またはエチル基が好ましく、水素原子またはメチル基がより好ましく、水素原子がさらに好ましい。
一般式(8)は、アクリル酸エステル構造またはメタクリル酸エステル構造を有することが好ましい。例えば、一般式(8)中、Lが、二重結合を形成している炭素原子と結合するC(=O)O−を有する構造であることが好ましく、更にはアルキレンカルボニルオキシ基(*−R−OC(=O)−〔R:炭素数1〜6のアルキレン基、*:フタロシアニン環と結合する部位〕)であることが好ましい。
一般式(7)中のR及びRが1価の置換基を表す場合、R及びRとしては、上記の置換基Tを例示することができ、好ましくは、無置換でも置換基を有してもよいアルキル基、または無置換でも置換基を有してもよいアリール基を表す。
置換基を有するアルキル基部位およびアリール基部位の置換基としては、既述の置換基Tが挙げられ、中でも、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基またはハロゲン原子等が好ましく、アルコキシ基、アシルオキシ基が好ましく、2−エチルヘキサノイルオキシ基、ピバロイルオキシ基、2−メチルプロパノイルオキシ基、2−メチルブタノイルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基がさらに好ましい。
また、R及びRで表されるアルキル基、アリール基は、置換基を有していない態様も好ましい。
置換基を有していてもよいアルキル基等の例は以下に述べる。
無置換でも置換基を有してもよいアルキル基の好適な例を示す。
置換基を有してもよいアルキル基としては、炭素数1〜24のアルキル基が好ましく、炭素数1〜12のアルキル基がより好ましい。アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ドデシル基、ヘキサドデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1−ノルボルニル基、1−アダマンチル基、フェノキシエチル基、ベンジル基、フェニルエチル基、N−ブチルアミノスルホニルプロピル基、N−ブチルアミノカルボニルメチル基、N,N−ジブチルアミノスルホニルプロピル基、エトキシエトキシエチル基、2−クロロエチル基が挙げられ、さらに好ましくは、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、2−エチルヘキシル基、フェノキシエチル基、ベンジル基、フェニルエチル基、N−ブチルアミノスルホニルプロピル基、N−ブチルアミノカルボニルメチル基、N,N−ジブチルアミノスルホニルプロピル基、エトキシエトキシエチル基が挙げられ、特に好ましくは、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、2−エチルヘキシル基、フェノキシエチル基、ベンジル基、フェニルエチル基、N,N−ジブチルアミノスルホニルプロピル基、エトキシエトキシエチル基が挙げられる。
無置換でも置換基を有してよいアリール基の好適な例を示す。
置換基を有してよいアリール基としては、炭素数6〜24のアリール基が好ましく、炭素数6〜12のアリール基がより好ましい。アリール基の例としては、フェニル基、2−クロロフェニル基、2−メトキシフェニル基、4−ブトキシカルボニルフェニル基、4−N,N−ジブチルアミノカルボニルフェニル基、4−N−ブチルアミノスルホニルフェニル基、4−N,N−ジブチルアミノスルホニルフェニル基が挙げられ、さらに好ましくは、フェニル基、4−ブトキシカルボニルフェニル基、4−N,N−ジブチルアミノカルボニルフェニル基、4−N−ブチルアミノスルホニルフェニル基、4−N,N−ジブチルアミノスルホニルフェニル基が挙げられ、特に好ましくは、フェニル基、4−ブトキシカルボニルフェニル基、4−N,N−ジブチルアミノカルボニルフェニル基、4−N,N−ジブチルアミノスルホニルフェニル基が挙げられる。
一般式(8)中、R10〜R12は、それぞれ独立に、水素原子または1価の置換基を表す。1価の置換基としては、上述の置換基Tが挙げられ、アルキル基が好ましく、炭素数1〜10のアルキル基(メチル基、エチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基)がより好ましい。
10〜R12は、水素原子またはメチル基がさらに好ましく、R10は水素原子またはメチル基が特に好ましく、R11およびR12は水素原子が特に好ましい。
中でも特に、一般式(8)で表される基が、*−L1A−(メタ)アクリル基(*は、フタロシアニン環と結合する部位を表す)であることがより好ましい。ここで、L1Aは、Lで表される2価の連結基と同義であり、−O−、−C(=O)−、−CH−、−C−、−CH(OH)−、および−NR−から選ばれる1つまたは2つ以上の組み合わせ(多種を2つ以上組み合わせてもよいし、同種を2つ以上組み合わせてもよい;以下同様)からなる基であることがより好ましく、−O−、−C(=O)−、および−CH−から選ばれる1つまたは2つ以上の組み合わせからなる基が更に好ましい。
一般式(9)中、Lは、単結合または2価の連結基を表し、2価の連結基はLで表される2価の連結基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(9)中、R13〜R15は、それぞれ独立に、水素原子または1価の置換基を表す。1価の置換基としては、上述の置換基Tが挙げられ、アルキル基が好ましく、炭素数1〜10のアルキル基(メチル基、エチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基)がより好ましい。R13〜R15は、水素原子またはメチル基がさらに好ましく、水素原子が特に好ましい。
一般式(7)において、R及びRがいずれも一般式(8)または一般式(9)で表される基を表す場合、それらは同一であっても異なっていてもよく、好ましくは同一である。
また、一般式(7)中のR及びRが、一般式(8)または一般式(9)で表される基を表す場合、好ましくは一般式(8)で表される基である。さらに、R及びRが一般式(8)で表される基である場合、*−L1A−(メタ)アクリロイルオキシ基(*は、フタロシアニン環と結合する部位を表す)であることが好ましい。
これにより、カラーフィルタを作製した際、染料の膜中への固定性が良好になり、色変化が少なく、耐溶剤性等が良好なものとなる。
一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物が2種類以上の混合物である場合、a、n、rは、それぞれ、混合物中の化合物の平均値を意味する。
フタロシアニン化合物をカラーフィルタの着色物として使用する検討は多数されているが(例えば、特許第3476208号、国際公開WO2011/105603号パンフレット)、特にグリーンフィルタ用の着色組成物として満足する色純度と透過率を有し、かつ耐熱性、耐光性、硬化感度、経時での経時安定性を満足する着色組成物は得られていない。かかる観点から、本発明の意義は大きい。
また、本発明で用いるフタロシアニン化合物は、550nmにおける吸収強度と650nmにおける吸収強度の比(550nm/650nm)が0〜0.2の範囲にあることが好ましく、0〜0.1の範囲にあることがさらに好ましい。
一般式(1)において、Xはハロゲン原子を表し、塩素原子および臭素原子が好ましく、塩素原子がより好ましい。また、Xの置換位置は、フタロシアニン骨格のα位であると、吸収波長が長波化し、グリーンフィルタ用として好適に用いることができる。
複数のnは、各々独立に、0〜4を表し、2〜4が好ましい。4つのnの合計は、2〜15が好ましく、6〜15がより好ましく、9〜15が特に好ましい。
は、一般式(2)又は一般式(3)を表し、中でも一般式(2)がより好ましい。
の置換位置は、フタロシアニン骨格のβ位であるとカラーフィルタ膜内でフタロシアニン化合物の会合が促進され、吸収強度比が付きやすくなり好ましい。また、フタロシアニン骨格のα位であると、レジスト組成物中での析出が抑制され、レジスト経時安定性が向上するため好ましい。
複数のaは、各々独立に、0〜4を表し、0又は1が好ましい。4つのaの合計は、1〜14が好ましく、特に好ましくは1〜8であり、さらに好ましくは1〜5である。
Mは、Cu、Zn、V(=O)、Mg、Ni、Ti(=O)、Mg、Sn又はSiを表し、Zn又はCuが好ましい。
Rは水素原子又は1価の置換基を表す。1価の置換基の例としては、後述の置換基Tが例示される。Rは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、フェノキシ基、アリール基及びアリールオキシ基が好ましく、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、フェノキシ基がより好ましく、水素原子がさらに好ましい。複数のrは、各々独立に、0〜4を表す。
一般式(1)において、フタロシアニン骨格におけるRの置換位置については、フタロシアニン骨格のα位、β位のいずれであってもよいが、α位置換体の方が分子会合を抑制する効果が大きく、着色組成物層の吸光係数を高める点で好ましい。
一般式(2)及び(3)中のRは、それぞれ、一般式(4)〜(6)から選ばれる置換基を表し、特に、一般式(4)又は(5)で表される置換基が好ましい。
bは、1〜5であり、1又は2が好ましい。bが2以上の場合は、複数個のRの置換基は、同一であってもよいし、それぞれ、異なっていてもよい。
一般式(2)及び(3)中のRは、置換基である。Rで表される1価の置換基は、後述する置換基Tから選択でき、ハロゲン原子(好ましくは塩素原子又は臭素原子)、シアノ基、ニトロ基、水酸基、アミノ基、アリール基、総炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基、総炭素数1〜20のアルキルオキシ基、総炭素数6〜20のアリールオキシ基、総炭素数1〜20のアルキルチオ基、又は、総炭素数6〜20のアリールチオ基、総炭素数1〜20のアルキル基、総炭素数1〜20のアルコキシ基が好ましく、メチル基又はメトキシ基がより好ましい。
cは、0〜4であり、0又は1が好ましく、0がさらに好ましい。cが2以上の場合は、複数個のRの置換基は、同一であってもよいし、それぞれ、異なっていてもよい。
一般式(2)及び(3)中、Yで表される基は、−O−、−S−、−SO−又は−NR−基を表し、−O−又は−SO−が好ましく、−O−がより好ましい。
Yを−O−又は−SO−とすることにより、soret帯の吸収を短波化することができ
、吸収のコントラストがより効果的に発揮される傾向にある。
は水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、又は置換基を有してもよいアリール基を表し、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、フェニル基が好ましく、水素原子又はメチル基がより好ましく、水素原子がさらに好ましい。置換基を有していてもよいアルキル基等の例は、既述のとおりである。
一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物の分子量は、好ましくは1500〜3500であり、より好ましくは1750〜2500である。
フタロシアニン化合物は、「機能性色素としてのフタロシアニン 株式会社アイピーシー社発行」、「フタロシアニン −化学と機能−株式会社アイピーシー社発行」等に記載の方法に従って合成することができる。
本発明におけるフタロシアニン化合物は、例えば、置換されてもよいフタロニトリルを金属源存在下で縮合環化させることにより合成できる。その際、複数のフタロニトリルを混合することにより、種々の置換基が導入されたフタロシアニン化合物を合成することができる。単一のフタロニトリルを原料として用いた場合でも、最大で4種の環化異性体が存在する。
フタロシアニン化合物の原料としては、フタロニトリルは製造時高温を必要としない等の点で好ましいが、特に限定される事はなく、一般的にフタロシアニンの原料となることが知られている原料、例えばそれぞれ置換されてもよいフタル酸、フタル酸無水物、フタルイミドを用いることにより、種々の置換基が導入されたフタロシアニンを合成することができる。
以下、一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物の具体例、及びその合成例を示す。但し、本発明は、これらの具体例や合成例に制限されるものではない。なお、下記合成例において「部」は、「質量部」を表す。
上記した具体例における各Arは、下記の構造を表す。また、Phは、フェニル基を表す。
上記した具体例において、Meはメチル基、Etはエチル基、Phはフェニル基、シクロ−C11はシクロヘキシル基を表す。
上記の具体例におけるQ−1〜Q−14は、下記構造を表す。
一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物(及び必要に応じて併用する従来公知の染料(後述))の着色組成物における含有量は、分光特性を満足できれば、染料比が少なければ少ないほど感度や現像性の観点からは好ましい。
一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物の着色組成物中の含有量としては、着色組成物の全固形分に対して、1〜70質量%が好ましく、3〜50質量%がより好ましい。上記の範囲とすることで着色力とパターン形成性が両立できる。
本発明の着色組成物においては、染料として一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物を単独で用い、あるいは複数種を併用することができる。また更に、一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物と共に、従来公知の染料を併用することもできる。
従来公知の染料としては、有機溶剤に必要量溶解する染料であれば特に制限はなく、必要とされる分光吸収に応じて、適宜染料を選択することができる。染料種としては、酸性染料、塩基性染料、分散染料及び酸性染料の塩基性化合物との反応物、塩基性染料の酸化合物との反応物で有機溶剤に可溶性としたものが挙げられる。
これらの染料としては、カラーフィルタとして望ましいスペクトルを有し、かつ後述する有機溶剤もしくはアルカリ可溶性樹脂を含む溶液に必要な濃度溶解し、経時による析出、凝集などを起こさないことが必要である。これら染料としては、カラーインデックスに記載されたC.I.Solvent Colour等から適宜選定できる。また、既知の油溶性染料、酸性染料、分散染料、反応性染料、直接染料等からも溶剤溶解性とスペクトルが適合した染料を選定可能である。
染料の有機溶剤可溶性の判断は、25℃の有機溶剤に重量百分率で1%以上溶解するか否かで行なうことができる。しかし、この範囲以下であっても混合使用することで溶解性が増大する場合はこの限りではなく、混合する場合には1%未満の溶解性でも添加量によっては使用可能である。
また、本発明の着色組成物には、着色成分として、他の構造の染料化合物や顔料化合物及びその分散物を含んでもよい。染料化合物としては、着色画像の色相に影響を与えないものであればどのような構造であってもよく、例えば、アゾ系(例えば、ソルベント・イエロー162)、アントラキノン系(例えば、特開2001−10881号公報に記載のアントラキノン化合物)、フタロシアニン系(例えば、米国特許第2008/0076044号明細書に記載のフタロシアニン化合物)、キサンテン系(例えば、シー・アイ・アシッド・レッド289(C.I.Acid.Red 289))、トリアリールメタン系(例えば、シー・アイ・アシッドブルー7(C.I.Acid Blue7)、シー・アイ・アシッドブルー83(C.I.Acid Blue83)、シー・アイ・アシッドブルー90(C.I.Acid Blue90)、シー・アイ・ソルベント・ブルー38(C.I.Solvent Blue38)、シー・アイ・アシッド・バイオレット17(C.I.Acid Violet17)、シー・アイ・アシッド・バイオレット49(C.I.Acid Violet49)、シー・アイ・アシッド・グリーン3(C.I.Acid Green3)、メチン染料、などが挙げられる。
顔料化合物としては、ペリレン、ペリノン、キナクリドン、キナクリドンキノン、アントラキノン、アントアントロン、ベンズイミダゾロン、ジスアゾ縮合、ジスアゾ、アゾ、インダントロン、フタロシアニン、トリアリールカルボニウム、ジオキサジン、アミノアントラキノン、ジケトピロロピロール、インジゴ、チオインジゴ、イソインドリン、イソインドリノン、ピラントロンもしくはイソビオラントロン等が挙げられる。さらに詳しくは、例えば、ピグメント・レッド190、ピグメント・レッド224、ピグメント・バイオレット29等のペリレン化合物顔料、ピグメント・オレンジ43、もしくはピグメント・レッド194等のペリノン化合物顔料、ピグメント・バイオレット19、ピグメント・バイオレット42、ピグメント・レッド122、ピグメント・レッド192、ピグメント・レッド202、ピグメント・レッド207、もしくはピグメント・レッド209のキナクリドン化合物顔料、ピグメント・レッド206、ピグメント・オレンジ48、もしくはピグメント・オレンジ49等のキナクリドンキノン化合物顔料、ピグメント・イエロー147等のアントラキノン化合物顔料、ピグメント・レッド168等のアントアントロン化合物顔料、ピグメント・ブラウン25、ピグメント・バイオレット32、ピグメント・オレンジ36、ピグメント・イエロー120、ピグメント・イエロー180、ピグメント・イエロー181、ピグメント・オレンジ62、もしくはピグメント・レッド185等のベンズイミダゾロン化合物顔料、ピグメント・イエロー93、ピグメント・イエロー94、ピグメント・イエロー95、ピグメント・イエロー128、ピグメント・イエロー166、ピグメント・オレンジ34、ピグメント・オレンジ13、ピグメント・オレンジ31、ピグメント・レッド144、ピグメント・レッド166、ピグメント・レッド220、ピグメント・レッド221、ピグメント・レッド242、ピグメント・レッド248、ピグメント・レッド262、もしくはピグメント・ブラウン23等のジスアゾ縮合化合物顔料、ピグメント・イエロー13、ピグメント・イエロー83、もしくはピグメント・イエロー188等のジスアゾ化合物顔料、ピグメント・レッド187、ピグメント・レッド170、ピグメント・イエロー74、ピグメント・イエロー150、ピグメント・レッド48、ピグメント・レッド53、ピグメント・オレンジ64、もしくはピグメント・レッド247等のアゾ化合物顔料、ピグメント・ブルー60等のインダントロン化合物顔料、ピグメント・グリーン7、ピグメント・グリーン36、ピグメント・グリーン37、ピグメント・グリーン58、ピグメント・ブルー16、ピグメント・ブルー75、もしくはピグメント・ブルー15等のフタロシアニン化合物顔料、ピグメント・ブルー56、もしくはピグメント・ブルー61等のトリアリールカルボニウム化合物顔料、ピグメント・バイオレット23、もしくはピグメント・バイオレット37等のジオキサジン化合物顔料、ピグメント・レッド177等のアミノアントラキノン化合物顔料、ピグメント・レッド254、ピグメント・レッド255、ピグメント・レッド264、ピグメント・レッド272、ピグメント・オレンジ71、もしくはピグメント・オレンジ73等のジケトピロロピロール化合物顔料、ピグメント・レッド88等のチオインジゴ化合物顔料、ピグメント・イエロー139、ピグメント・オレンジ66等のイソインドリン化合物顔料、ピグメント・イエロー109、もしくはピグメント・オレンジ61等のイソインドリノン化合物顔料、ピグメント・オレンジ40、もしくはピグメント・レッド216等のピラントロン化合物顔料、又はピグメント・バイオレット31等のイソビオラントロン化合物顔料が挙げられる。
本発明においては、黄色着色化合物が好ましく、顔料としてより好ましくはピグメント・イエロー150やピグメント・イエロー139であり、好ましい染料としてはC.I.ソルベント・イエロー4、C.I.ソルベント・イエロー88、C.I.ソルベント・イエロー14、C.I.ソルベント・イエロー15、C.I.ソルベント・イエロー24、C.I.ソルベント・イエロー93、C.I.ソルベント・イエロー94、C.I.ソルベント・イエロー98、C.I.ソルベント・イエロー162、C.I.ソルベント・イエロー82が挙げられる。
着色剤として、本発明においては黄色着色剤が好ましく、顔料としてより好ましくはピグメント・イエロー150やピグメント・イエロー139であり、好ましい染料としてはC.I.ソルベント・イエロー4、C.I.ソルベント・イエロー88、C.I.ソルベント・イエロー14、C.I.ソルベント・イエロー15、C.I.ソルベント・イエロー24、C.I.ソルベント・イエロー94、C.I.ソルベント・イエロー98、C.I.ソルベント・イエロー162、C.I.ソルベント・イエロー82、C.I.ソルベント・イエロー93、が挙げられる。
また、黄色着色剤としては、モノメチン染料が好ましく、下記一般式(11)で表されるモノメチン染料がより好ましい。
一般式(11)中、複数のR71は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、シアノ基、アリール基、ヘテロアリール基を表す。一般式(11)中、R72及びR73は、それぞれ独立に1価の置換基、または下記一般式(12)もしくは一般式(13)で表される基を表し、R72及びR73の少なくとも1つは、下記一般式(12)または一般式(13)で表される基を表す。)
72及びR73で表される1価の置換基は、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホンアミド基、シアノ基、アリール基、ヘテロアリール基であることが好ましい。
一般式(12)及び一般式(13)中、L及びLは、単結合または2価の連結基を表し、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子または1価の置換基を表を表し、*は一般式(11)中のベンゼン環のパラ位と結合する部位を表す。
一般式(11)で表される化合物における好ましい置換基について説明する。
71、R72、及びR73が表すアルキル基としては、炭素数1〜48(より好ましくは炭素数1〜18)のアルキル基であり、直鎖、分岐鎖、または環状のいずれであってもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1−ノルボルニル基、1−アダマンチル基のなどが挙げられ、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基である。
71、R72、及びR73が表すアルコキシ基としては、炭素数1〜48(より好ましくは炭素数1〜12)のアルコキシ基であり、メトキシ基、エトキシ基、1−ブトキシ基、2−ブトキシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、ドデシルオキシ基、シクロアルキルオキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基など)などが挙げられ、好ましくは、メトキシ基、エトキシ基、1−ブトキシ基、2−ブトキシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基である。
71、R72、及びR73が表すアルコキシカルボニル基としては、炭素数2〜48(より好ましくは炭素数2〜12)のアルコキシカルボニル基であり、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、オクタデシルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基などが挙げられ、好ましくは、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基である。
71、R72、及びR73が表すカルバモイル基としては、炭素数1〜48(より好ましくは炭素数1〜12)のカルバモイル基であり、カルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、N−エチル−N−オクチルカルバモイル基、N,N−ジブチルカルバモイル基、N−プロピルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基、N−メチルN−フェニルカルバモイル基、N,N−ジシクロへキシルカルバモイル基などが挙げられ、好ましくは、N−エチル−N−オクチルカルバモイル基、N,N−ジブチルカルバモイル基、N−プロピルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基である。
71、R72、及びR73が表すスルファモイル基としては、炭素数32以下(より好ましくは炭素数16以下)のスルファモイル基であり、スルファモイル基、N,N−ジプロピルスルファモイル基、N−エチル−N−ドデシルスルファモイル基、N−エチル−N−ヘキシルスルファモイル基、N−エチル−N−フェニルスルファモイル基、N−シクロヘキシルスルファモイル基などが挙げられ、好ましくは、N−エチル−N−ヘキシルスルファモイル基、N−エチル−N−フェニルスルファモイル基、N−シクロヘキシルスルファモイル基である。
71、R72、及びR73が表すアリール基としては、炭素数6〜48(より好ましくは炭素数6〜12)のアリール基であり、フェニル基、ナフチル基などが挙げられ、好ましくは、フェニル基である。
71、R72、及びR73が表すヘテロアリール基としては、炭素数1〜32(より好ましくは炭素数1〜12)のヘテロアリール基であり、2−チエニル基、4−ピリジル基、2−フリル基、2−ピリミジニル基、1−ピリジル基、2−ベンゾチアゾリル基、1−イミダゾリル基、1−ピラゾリル基、ベンゾトリアゾール−1−イル基などが挙げられ、好ましくは、2−ベンゾチアゾリル基、1−イミダゾリル基、1−ピラゾリル基、ベンゾトリアゾール−1−イル基である。
71としては置換基を有する炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有する炭素数6〜12のアリール基、シアノ基が好ましく、より好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、フェニル基、またはo−メチルフェニル基であり、さらに好ましくはt−ブチル基である。
72、及びR73としては、特に構造限定されないが、置換アルキル基、置換アリール基、PEO(ポリエチレングリコール)鎖、PPO(ポリプロピレングリコール)鎖、アンモニウム塩、スルファモイル基、スルホンアミド基または重合性基から選ばれる1つ又は2つ以上を組み合わせて構成される基であることが好ましく、R72及びR73のそれぞれの末端の少なくとも1つは、一般式(12)又は一般式(13)で表される基を含むことが好ましい。
一般式(12)及び一般式(13)における、L、L、R〜Rの具体例は、既述の一般式(8)及び一般式(9)におけるL、L、及びR10〜R15の具体例として記載したものがそのまま当てはまり、好ましいものも同様である。
一般式(11)で表される化合物は、下記一般式(14)で表される化合物であることがより好ましい。この化合物は、分子中に、スルホンアミド基を介して硬化性基(不飽和二重結合、エポキシ基を含む)が置換された構造を有していることで、溶剤に対する溶解性、イエロー色としての色純度(色相)が高く、イエロー領域以外の不要な波長領域での吸収が少なく(透過率が高く)、輝度に優れている。そのため、グリーンフィルタ用染料として良好な吸収波形を有しており、硬化膜としたときには、耐熱性および耐光性が高く、オーバーコート適性に優れたものになる。
一般式(14)中、R71は、一般式(11)におけるR71とそれぞれ同義であり、好ましい態様も同様である。
一般式(14)で表される化合物における好ましい置換基について説明する。
71における具体例、および好ましい範囲は、一般式(11)におけるR71とそれぞれ同義である。
75及びR77は、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基を表す。
75及びR77が表すアルキル基における具体例、および好ましい範囲も、一般式(11)におけるR72及びR73が表すアルキル基とそれぞれ同義である。
75及びR77が表すアリール基における具体例、および好ましい範囲も、一般式(11)におけるR72及びR73が表すアリール基とそれぞれ同義である。
75及びR77が表すヘテロアリール基における具体例、および好ましい範囲も、一般式(11)におけるR72及びR73が表すヘテロアリール基とそれぞれ同義である。
一般式(14)で表される染料の特に好ましい置換基について説明する。
71としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、フェニル基、またはo−メチルフェニル基が特に好ましい。
75、R77としては、置換アルキル基、置換アリール基、PEO(ポリエチレングリコール)鎖、PPO(ポリプロピレングリコール)鎖、アンモニウム塩、重合性基から選ばれる1つ又は2つ以上を組み合わせて構成される基であることが好ましく、R75及びR77は、無置換または置換の、炭素数1〜10のアルキル基、又は炭素数6〜20のアリール基であることがより好ましく、R75及びR77のそれぞれの末端の少なくとも1つは、一般式(12)又は一般式(13)で表される基であることが好ましい。
次に、一般式(11)で表される染料の具体例を以下に示す。但し、本発明は、これらに限定されるわけではない。
一般式(11)で表される化合物の着色組成物中における含有量としては、分子量および吸光係数によって異なるが、着色組成物の全固形分に対して、1質量%〜70質量%であることが好ましく、10質量%〜50質量%がより好ましい。染料の含有量は、10質量%以上であると、良好な色濃度(例えば液晶表示するのに適した色濃度)が得られ、50質量%以下であると、画素のパターニングがより良好になる点で有利である。
メチン色素の製造方法は、特に制限されるものではなく、従来公知の方法に従って合成することができるが、下記スキームで示される製造方法を利用して相当する化合物を製造することが、純度の高い染料化合物が得られるので好ましい。
本発明に係る一般式(11)の染料化合物の中間体の製造方法は、下記スキームにおける前半のスキームで示されるとおり、一般式(15)で表されるアニリン化合物と、一般式(16)で表されるハロゲン化合物とを、ピコリンの共存の下で反応させて、下記一般式(17)で表される染料化合物の中間体を製造した後、得られた中間体を用いて一般式(18)の染料化合物を製造する製造方法である。
上記スキーム中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表す。RはSO、又はCORを表す。R及びRは、無置換または置換の、炭素数1〜10のアルキル基、又は炭素数6〜20のアリール基を表す。
(一般式(15)で表される化合物の製造方法)
一般式(15)で表される化合物、及びその合成方法は、欧州特許出願公開第0571959号明細書にされている。一般式1で表される化合物及びピコリンを、例えば、テトラヒドロフランと酢酸エチルの混合溶媒等の反応溶媒に溶解させた混合溶液中に、一般式2で表される化合物を滴下し、反応液を攪拌させた後、貧溶媒を用いて晶析させることにより、一般式3で表される化合物を得る。一般式(15)で表される化合物と、一般式(16)で表される化合物とを反応させる際に、ピコリンを共存させることにより、晶析させた一般式(17)で表される化合物の着色が抑制され、一般式(17)で表される化合物を純度よく得ることができる。一般式(17)で表される化合物が着色していると、染料化合物の純度も低下して、染料化合物の輝度を低下させてしまうため、着色が抑制された、純度の高い一般式(17)で表される化合物、即ち、染料化合物の中間体、が得られる製造方法が好ましい。
ピコリンの量は、一般式(15)で表される化合物1質量部に対して0.4質量部〜2質量部であることが好ましい。反応温度は0℃〜50℃が好ましく、反応溶媒の量は、一般式1で表される化合物の量に対して、質量基準で1倍〜20倍であることが好ましい。
反応溶媒は一般式(15)で表される化合物や一般式(16)で表される化合物と反応しないものであれば特に限定はない。例えば、トルエン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、アセトニトリルなどが挙げられる。反応溶媒は二種以上混合して使用してもよい。
(染料化合物の製造方法)
一般式(17)で表される化合物、オルトギ酸トリエチル、トルエン、及び酢酸の混合溶液を攪拌させた後、貧溶媒を用いて晶析させて、染料化合物を得る。
染料又は顔料を分散物として配合する場合、特開平9−197118号公報、特開2000−239544号公報の記載に従って調製することができる。
染料又は顔料は、本発明の効果を損なわない範囲で用いることができる。染料又は顔料の含有量は、着色組成物の全固形分に対して、0.5質量%〜70質量%であることが好ましい。また、染料又は顔料は、吸収強度比(450nmの吸収/650nmの吸収)が0.95〜1.05の範囲となるように、着色組成物に添加されるのが好ましい。
[有機溶剤]
本発明の着色組成物は、少なくとも一種の有機溶剤を含有することができる。
有機溶剤は、並存する各成分の溶解性や着色組成物を調製した場合の塗布性を満足できるものであれば、基本的には特に制限はなく、特に、バインダーの溶解性、塗布性、安全性を考慮して選ばれることが好ましい。
有機溶剤としては、エステル類、エーテル類、ケトン類、芳香族炭化水素類が用いられ、具体的には、特開2012−032754号公報の段落[0161]〜[0162]に記載のものが例示される。
これらの有機溶剤は、前述の各成分の溶解性、及びアルカリ可溶性ポリマーを含む場合はその溶解性、塗布面状の改良などの観点から、2種以上を混合することも好ましい。この場合、特に好ましくは、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールメチルエーテル、及びプロピレングリコールメチルエーテルアセテートから選択される2種以上で構成される混合溶液である。
有機溶剤の着色組成物中における含有量としては、組成物中の全固形分濃度が10質量%〜80質量%になる量が好ましく、15質量%〜60質量%になる量がより好ましい。
<感光性着色組成物>
本発明の感光性着色組成物は、既述の本発明の着色組成物(即ち、特定フタロシアニン化合物(A)及び特定ピリジン化合物(B))と、重合性化合物と、光重合開始剤と、を含んで構成されている。本発明の感光性着色組成物は、必要に応じて、更に他の成分を用いて構成することができる。
本発明の感光性着色組成物を構成する、既述の特定フタロシアニン化合物(A)、及び特定ピリジン化合物(B)の詳細は、既述の着色組成物における場合と同様であり、それぞれの好ましい態様も同様である。
特定フタロシアニン化合物(A)の感光性着色組成物中における含有量としては、分子量、及びその吸光係数によって異なるが、感光性着色組成物の全固形分に対して、1質量%〜70質量%が好ましく、10質量%〜50質量%がより好ましい。フタロシアニン化合物(A)の含有量が上記範囲であることで、良好な色濃度が得られ、画素のパターニングが良好になる点で有利である。
また、特定ピリジン化合物(B)の感光性着色組成物中における含有量については、フタロシアニン化合物(A)と(B)との含有比(フタロシアニン化合物(A):(B))が、質量比で1:0.02〜1:10である範囲が好ましく、より好ましくは1:0.1〜1:3の範囲であり、更に好ましくは1:0.1〜1:0.7の範囲である。(B)の含有量がフタロシアニン化合物(A)との関係で上記範囲にあることで、フタロシアニン化合物の溶解性が向上し、色価が高く、耐熱性、耐光性、及び経時安定性に優れたものとなる。
[重合性化合物]
本発明の感光性着色組成物は、少なくとも一種の重合性化合物を含有する。重合性化合物としては、例えば、少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物を挙げることができる。
具体的には、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物から選ばれる。このような化合物群は、当該産業分野において広く知られているものであり、本発明においてはこれらを特に限定なく用いることができる。これらは、例えば、モノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体及びオリゴマー、又はそれらの混合物並びにそれらの(共)重合体などの化学的形態のいずれであってもよい。
モノマー及びその(共)重合体の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)やそのエステル類、アミド類、並びにこれらの(共)重合体が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、及び不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類、並びにこれらの(共)重合体である。また、ヒドロキシル基やアミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と、単官能若しくは多官能イソシアネート類或いはエポキシ類との付加反応物や、単官能若しくは多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適に使用される。また、イソシアネート基やエポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と、単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との付加反応物、さらに、ハロゲン基やトシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と、単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との置換反応物も好適である。また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン、ビニルエーテル等に置き換えた化合物群を使用することも可能である。
脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アクリル酸エステルとして、例えば、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー、イソシアヌール酸EO変性トリアクリレート等が挙げられる。
また、メタクリル酸エステルとして、例えば、テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビトールテトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメチルメタン、ビス−〔p−(メタクリルオキシエトキシ)フェニル〕ジメチルメタン等が挙げられる。
さらに、イタコン酸エステルとして、例えば、エチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタコネート、ソルビトールテトライタコネート等が、また、クロトン酸エステルとして、例えば、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラジクロトネート等が、イソクロトン酸エステルとして、例えば、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネート等が、また、マレイン酸エステルとして、例えば、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレート等が挙げられる。
その他のエステルの例として、例えば、特公昭51−47334号公報、特開昭57−196231号公報記載の脂肪族アルコール系エステル類や、特開昭59−5240号公報、特開昭59−5241号公報、特開平2−226149号公報記載の芳香族系骨格を有するもの、特開平1−165613号公報記載のアミノ基を含有するもの等も好適に用いられる。さらに、前述のエステルモノマーは混合物としても使用することができる。
また、脂肪族多価アミン化合物と不飽和カルボン酸とのアミドのモノマーの具体例としては、メチレンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド等がある。
その他の好ましいアミド系モノマーの例としては、特公昭54−21726号公報に記載のシクロへキシレン構造を有すものを挙げることができる。
また、イソシアネートと水酸基の付加反応を用いて製造されるウレタン系付加重合性化合物も好適であり、そのような具体例としては、例えば、特公昭48−41708号公報中に記載の、1分子に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物に、下記一般式(A)で表される水酸基を含有するビニルモノマーを付加させた1分子中に2個以上の重合性ビニル基を含有するビニルウレタン化合物等が挙げられる。
CH=C(R)COOCHCH(R’)OH …(A)
〔一般式(A)中、R及びR’は、各々独立にH又はCHを表す。〕
これらの重合性化合物について、その構造や、単独使用か併用か、添加量等の使用方法の詳細は、感光性着色組成物の最終的な性能設計にあわせて任意に設定できる。例えば、感度の観点では、1分子あたりの不飽和基含量が多い構造が好ましく、多くの場合は2官能以上が好ましい。また、着色硬化膜の強度を高める観点では、3官能以上のものがよく、さらに、異なる官能数・異なる重合性基(例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン化合物、ビニルエーテル化合物)のものを併用することで、感度と強度の両方を調節する方法も有効である。また、感光性着色組成物に含有される他の成分(例えば、光重合開始剤、着色剤(顔料)、バインダーポリマー等)との相溶性、分散性に対しても、重合性化合物の選択・使用法は重要な要因であり、例えば、低純度化合物の使用や2種以上の併用により相溶性を向上させうることがある。また、基板などの硬質表面との密着性を向上させる観点で特定の構造を選択することもあり得る。
感光性着色組成物の全固形分中における重合性化合物の含有量(2種以上の場合は総含有量)としては、特に限定はなく、本発明の効果をより効果的に得る観点から、10質量%〜80質量%が好ましく、15質量%〜75質量%がより好ましく、20質量%〜60質量%が特に好ましい。
[光重合開始剤]
本発明の感光性着色組成物は、少なくとも一種の光重合開始剤を含有する。光重合開始剤は、重合性化合物を重合させ得るものであれば、特に制限はなく、特性、開始効率、吸収波長、入手性、コスト等の観点で選ばれるのが好ましい。
光重合開始剤としては、例えば、ハロメチルオキサジアゾール化合物及びハロメチル−s−トリアジン化合物から選択される少なくとも1つの活性ハロゲン化合物、3−アリール置換クマリン化合物、ロフィン2量体、ベンゾフェノン化合物、アセトフェノン化合物及びその誘導体、シクロペンタジエン−ベンゼン−鉄錯体及びその塩、オキシム系化合物、等が挙げられる。光重合開始剤の具体例については、特開2004−295116号公報の段落〔0070〕〜〔0077〕に記載のものが挙げられる。中でも、重合反応が迅速である点等から、オキシム系化合物又はビイミダゾール系化合物が好ましい。
オキシム系化合物(以下、「オキシム系光重合開始剤」ともいう。)としては、特に限定はなく、例えば、特開2000−80068号公報、WO02/100903A1、特開2001−233842号公報等に記載のオキシム系化合物が挙げられる。
具体的な例としては、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−ブタンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−ペンタンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−ヘキサンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−ヘプタンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]−1,2−ブタンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(エチルフェニルチオ)フェニル]−1,2−ブタンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(ブチルフェニルチオ)フェニル]−1,2−ブタンジオン、1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン、1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−メチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン、1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−プロピル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン、1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−エチル−6−(2−エチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン、1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−エチル−6−(2−ブチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン、2−(ベンゾイルオキシイミノ)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1−オクタノン、2−(アセトキシイミノ)−4−(4−クロロフェニルチオ)−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−ブタノンなどが挙げられる。但し、これらに限定されるものではない。
また、本発明においては、感度、経時安定性、後加熱時の着色の観点から、オキシム系化合物として、下記一般式(a)又は一般式(b)で表される化合物がより好ましい。
一般式(a)中、R及びXは、それぞれ、1価の置換基を表し、Aは、2価の有機基を表し、Arは、アリール基を表す。nは、1〜5の整数である。
Rとしては、高感度化の点から、アルキルカルボニル又はアリールカルボニル基が好ましく、具体的には、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基、トルイル基が好ましい。
Aとしては、感度を高め、加熱経時による着色を抑制する点から、無置換のアルキレン基、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、ドデシル基)で置換されたアルキレン基、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基)で置換されたアルキレン基、アリール基(例えば、フェニル基、p−トリル基、キシリル基、クメニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナントリル基、スチリル基)で置換されたアルキレン基が好ましい。
Arとしては、感度を高め、加熱経時による着色を抑制する点から、置換又は無置換のフェニル基が好ましい。置換フェニル基の場合、置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン基が好ましい。
Xとしては、溶剤溶解性と長波長領域の吸収効率向上の点から、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルチオキシ基、置換基を有してもよいアリールチオキシ基、置換基を有してもよいアミノ基が好ましい。
また、一般式(a)におけるnは1〜2の整数が好ましい。
一般式(b)中、R101はアルキル基、アルカノイル基、アルケノイル基、アリーロイル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、ヘテロアリールオキシカルボニル基、アルキルチオカルボニル基、アリールチオカルボニル基、ヘテロ環チオカルボニル基、ヘテロアリールチオカルボニル基又は−CO−CO−Rfを表す。Rfは炭素環式芳香族基又はヘテロ環式芳香族基を表す。
102はアルキル基、アリール基又はヘテロ環基を示し、これらは置換されていてもよい。
103及びR104は、各々独立に、アルキル基、アリール基又はヘテロ環基を示し、これらの基は、さらにハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基等で置換されていてもよい。
105〜R111は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリーロイル基、ヘテロアリーロイル基、アルキルチオ基、アリーロイルチオ基、ヘテロアリーロイル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、ヘテロアリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、ニトロ基、アミノ基、スルホン酸基、ヒドロキシ基、カルボン酸基、アミド基、カルバモイル基又はシアノ基を表す。
105〜R111のうちの、一つ又は二つが電子吸引性の置換基、即ち、ニトロ基、シアノ基、ハロゲンノ基、アルキルカルボニル基又はアリールカルボニル基であることが、一段と高い硬化性を有する感光性着色組成物が得られるので、好ましい。
一般式(b)で表されるフルオレン構造を有する化合物の具体例を以下に挙げる。ただし、これの化合物に限定されるものではない。
一般式(b)で表されるフルオレン構造を有する化合物は、例えば、特開2008−292970号公報に記載された合成方法に準じて合成することができる。
ビイミダゾール系化合物としては、3個のアリール基を置換したイミダゾール環の2量体であれば、その構造に制限はないが、特に、下記一般式(c)、又は一般式(d)で表される構造を有する化合物が好ましい。
一般式(c)中、Xは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基、又は炭素数6〜9のアリール基を表し、2つのAは、各々独立に、炭素数1〜12の置換もしくは無置換のアルコキシ基、又は−COO−R(但し、Rは、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数6〜9のアリール基を表す。)を表す。nは、1〜3の整数であり、mは1〜3の整数である。
一般式(d)中、X、X及びXは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基、又は炭素数6〜9のアリール基を示す。但し、X、X及びXの2個以上が同時に水素原子をとることはない。
ビイミダゾール系化合物としては、具体的には、例えば、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2−シアノフェニル)−4,4’,5.5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−シアノフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−メトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−エチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−メトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−エチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−エチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−フェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−メトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−フェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−フェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール等のビイミダゾール系化合物;
2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ−(p−メトキシフェニル)ビスイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ−(m−メトキシフェニル)ビスイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ−(3,4−ジメトキシフェニル)ビスイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ−(4−メトキシフェニル)ビスイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ−(3−メトキシフェニル)ビスイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ−(3,4−ジメトキシフェニル)ビスイミダゾール
2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジシアノフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリシアノフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジエチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリエチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジフェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリフェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−フルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビスイミダゾール、2,2’−ビス(o−フルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビスイミダゾール等のビイミダゾール系化合物等を挙げることができる。
上記の中でも、特に好ましい化合物としては、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール(市販品としては、B−CIM、保土ヶ谷化学工業製が挙げられる)、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ−(3,4−ジメトキシフェニル)ビイミダゾール(HABI1311、日本シーベルヘグナー)、2,2’−ビス(2−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール(黒金化成社より市販されている)が挙げられる。
また、本発明の感光性着色組成物には、上記の光重合開始剤のほかに、特開2004−295116号公報の段落[0079]に記載の他の公知の光重合開始剤を使用してもよい。
光重合開始剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて含有することができる。
光重合開始剤の感光性着色組成物中における含有量(2種以上の場合は総含有量)は、本発明の効果をより効果的に得る観点から、感光性着色組成物の全固形分に対して、3質量%〜20質量%が好ましく、4質量%〜19質量%がより好ましく、5質量%〜18質量%が特に好ましい。
[アルカリ可溶性バインダー]
本発明の感光性着色組成物は、アルカリ可溶性バインダーを含んでいることが好ましい。アルカリ可溶性バインダーは、アルカリ可溶性を有すること以外は、特に限定はなく、好ましくは、耐熱性、現像性、入手性等の観点から選択することができる。
アルカリ可溶性バインダーとしては、線状有機高分子重合体であり、且つ、有機溶剤に可溶で、弱アルカリ水溶液で現像できるものが好ましい。このような線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有するポリマー、例えば、特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号の各公報に記載されているような、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等が挙げられ、同様に側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体が有用である。
上述したものの他、本発明におけるアルカリ可溶性バインダーとしては、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたもの等や、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、ポリ(2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート)、ポリビニルピロリドンやポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール、等も有用である。また、線状有機高分子重合体は、親水性を有するモノマーを共重合したものであってもよい。この例としては、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、2級若しくは3級のアルキルアクリルアミド、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、モルホリン(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、ビニルイミダゾール、ビニルトリアゾール、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、分岐若しくは直鎖のプロピル(メタ)アクリレート、分岐若しくは直鎖のブチル(メタ)アクリレート、又は、フェノキシヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、等が挙げられる。その他、親水性を有するモノマーとしては、テトラヒドロフルフリル基、燐酸基、燐酸エステル基、4級アンモニウム塩基、エチレンオキシ鎖、プロピレンオキシ鎖、スルホン酸基及びその塩由来の基、モルホリノエチル基等を含んでなるモノマー等も有用である。
また、アルカリ可溶性バインダーは、架橋効率を向上させるために、重合性基を側鎖に有してもよく、例えば、アリル基、(メタ)アクリル基、アリルオキシアルキル基等を側鎖に含有するポリマー等も有用である。上述の重合性基を含有するポリマーの例としては、市販品のKSレジスト−106(大阪有機化学工業(株)製)、サイクロマーPシリーズ(ダイセル化学工業(株)製)等が挙げられる。また、硬化皮膜の強度を上げるためにアルコール可溶性ナイロンや2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパンとエピクロロヒドリンとのポリエーテル等も有用である。
これら各種アルカリ可溶性バインダーの中でも、耐熱性の観点からは、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましく、現像性制御の観点からは、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましい。
アクリル系樹脂としては、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド等から選ばれるモノマーからなる共重合体や、市販品のKSレジスト−106(大阪有機化学工業(株)製)、サイクロマーPシリーズ(ダイセル化学工業(株)製)等が好ましい。
アルカリ可溶性バインダーは、現像性、液粘度等の観点から、重量平均分子量(GPC法で測定されたポリスチレン換算値)が1000〜2×10の重合体が好ましく、2000〜1×10の重合体がより好ましく、5000〜5×10の重合体が特に好ましい。
アルカリ可溶性バインダーの感光性着色組成物中における含有量は、感光性着色組成物の全固形分に対して、10質量%〜80質量%であることが好ましく、20質量%〜60質量%であることがより好ましい。
[架橋剤]
本発明の感光性着色組成物に補足的に架橋剤を用いることで、感光性着色組成物を硬化させた場合の着色硬化膜の硬度をより高めることもできる。
架橋剤としては、架橋反応により膜硬化を行なえるものであれば、特に限定はなく、例えば、(a)エポキシ樹脂、(b)メチロール基、アルコキシメチル基、及びアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換された、メラミン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物又はウレア化合物、(c)メチロール基、アルコキシメチル基、及びアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換された、フェノール化合物、ナフトール化合物又はヒドロキシアントラセン化合物、が挙げられる。中でも、多官能エポキシ樹脂が好ましい。
架橋剤の具体例などの詳細については、特開2004−295116号公報の段落[0134]〜[0147]の記載を参照することができる。
[界面活性剤]
本発明の感光性着色組成物は、界面活性剤を含んでいてもよい。界面活性剤は、ノニオン系、カチオン系、アニオン系のいずれでもよく、フッ素含界面活性剤が好ましい。具体的には、特開平2−54202号公報が例示される。
界面活性剤の感光性着色組成物中における含有量は、感光性着色組成物の全固形分に対して、0.0001質量%〜1質量%が好ましい。
[他の成分]
本発明の感光性着色組成物は、必要に応じて、更に、充填材、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤、増感剤や光安定剤等など各種添加剤を含んでいてもよい。
〜感光性着色組成物の調製方法〜
本発明の感光性着色組成物は、前述の各成分と必要に応じて任意成分とを混合することで調製される。
なお、感光性着色組成物の調製に際しては、感光性着色組成物を構成する各成分を一括配合してもよいし、各成分を溶剤に溶解・分散した後に逐次配合してもよい。また、配合する際の投入順序や作業条件は特に制約を受けない。例えば、全成分を同時に溶剤に溶解
・分散して組成物を調製してもよいし、必要に応じては、各成分を適宜2つ以上の溶液・分散液としておいて、使用時(塗布時)にこれらを混合して組成物として調製してもよい。
上記のようにして調製された感光性着色組成物は、好ましくは、孔径0.01μm〜3.0μm、より好ましくは孔径0.05μm〜0.5μm程度のフィルタなどを用いて濾別した後、使用に供することができる。
本発明の感光性着色組成物は、色相に優れ、更には良好なコントラストを有する着色硬化膜を形成することができるため、液晶表示装置(LCD)や固体撮像素子(例えば、CCD、CMOS等)に用いられるカラーフィルタなどの着色画素形成用として、また、印刷インキ、インクジェットインキ、及び塗料などの作製用途として好適に用いることができる。特に、液晶表示装置用の着色画素形成用途に好適である。
<カラーフィルタ及びその製造方法>
本発明のカラーフィルタは、既述の本発明の着色組成物、又は既述の本発明の感光性着色組成物を用いて製造されるものであり、例えば、基板と、基板上に本発明の感光性着色組成物を含む着色領域と、を設けて構成することができる。基板上の着色領域は、カラーフィルタの各画素をなす例えば赤(R)、緑(G)、青(B)等の着色膜で構成されている。
本発明のカラーフィルタは、本発明の着色組成物を基板上に適用して硬化された着色領域(着色パターン)を形成できる方法であれば、いずれの方法で形成されてもよく、好ましくは本発明の感光性着色組成物を用いて製造される。
また、本発明の感光性着色組成物を用いて固体撮像素子用のカラーフィルタを製造する場合には、特開2011−252065号公報の段落[0359]〜[0371]に記載されている製造方法を採用することもできる。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、基板上に既述の感光性着色組成物を付与(好ましくは塗布)し、着色層(感光性着色組成物層ともいう。)を形成する着色層形成工程(
以下、工程Aともいう。)と、工程(A)にて形成された感光性着色組成物層を硬化させる工程(B)と、を有する。硬化させる工程(B)は、(好ましくはマスクを介して)パターン状に露光し、潜像を形成する露光工程と、潜像が形成された露光後の着色層の未硬化部を現像液で現像除去して着色領域(着色パターン)を形成する現像工程と、で構成されている。
これらの工程を経ることで、各色(3色或いは4色)の画素からなる着色パターンが形成され、カラーフィルタを得ることができる。また、本発明のカラーフィルタの製造方法では、特に、工程(B)で形成された着色パターンに対して紫外線を照射する工程(C)と、工程(C)で紫外線が照射された着色パターンに対して加熱処理を行なう工程(D)とをさらに設けた態様が好ましい。
このような方法により、液晶表示素子や固体撮像素子に用いられるカラーフィルタをプロセス上の困難性が少なく、高品質で、かつ低コストに作製することができる。
以下、本発明のカラーフィルタの製造方法について、より具体的に説明する。
−工程(A)−
本発明のカラーフィルタの製造方法では、まず、基板上に直接又は他の層を介して、既述の本発明の感光性着色組成物を所望の塗布方法により塗布して、感光性着色組成物からなる塗布膜(感光性着色組成物層)を形成し、その後、必要に応じて、予備硬化(プリベーク)を行ない、感光性着色組成物層を乾燥させる。
基板としては、例えば、液晶表示素子等に用いられる無アルカリガラス、ナトリウムガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、石英ガラス、及びこれらに透明導電膜を付着させたものや、固体撮像素子等に用いられる光電変換素子基板、例えば、シリコン基板や、プラスチック基板等が挙げられる。また、これらの基板上には、各画素を隔離するブラックマトリクスが形成されていたり、密着促進等のために透明樹脂層が設けられたりしていてもよい。また、基板上には必要により、上部の層との密着改良、物質の拡散防止、或いは表面の平坦化のために、下塗り層を設けてもよい。
また、プラスチック基板は、その表面に、ガスバリヤー層及び/又は耐溶剤性層を有していることが好ましい。
このほか、基板として、薄膜トランジスター(TFT)方式カラー液晶表示装置の薄膜トランジスター(TFT)が配置された駆動用基板(以下、「TFT方式液晶駆動用基板」という。)を用い、この駆動用基板上にも、本発明の感光性着色組成物を用いてなる着色パターンを形成し、カラーフィルタを作製することができる。
TFT方式液晶駆動用基板における基板としては、例えば、ガラス、シリコン、ポリカーボネート、ポリエステル、芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド等を挙げることができる。これらの基板には、所望により、シランカップリング剤等による薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着等の適宜の前処理を施しておくこともできる。例えば、TFT方式液晶駆動用基板の表面に、窒化ケイ素膜等のパッシベーション膜を形成した基板を用いることができる。
本発明の感光性着色組成物を、直接又は他の層を介して基板に、適用する。適用する方法としては、塗布が好ましく、回転塗布、スリット塗布、流延塗布、ロール塗布、バー塗布、インクジェット等の塗布方法により塗布することが好ましい。
塗布工程において、本発明の感光性着色組成物を基板に塗布する方法としては、特に限定されるものではないが、スリット・アンド・スピン法、スピンレス塗布法等のスリットノズルを用いる方法(以下、スリットノズル塗布法という)が好ましい。
スリットノズル塗布法において、スリット・アンド・スピン塗布法とスピンレス塗布法は、塗布基板の大きさによって条件は異なるが、例えば、スピンレス塗布法により第五世代のガラス基板(1100mm×1250mm)を塗布する場合、スリットノズルからの感光性着色組成物の吐出量は、通常、500マイクロリットル/秒〜2000マイクロリットル/秒、好ましくは800マイクロリットル/秒〜1500マイクロリットル/秒であり、また、塗工速度は、通常、50mm/秒〜300mm/秒、好ましくは100mm/秒〜200mm/秒である。
また、塗布工程で用いられる感光性着色組成物の固形分としては、通常、10質量%〜20質量%、好ましくは13質量%〜18質量%である。
基板上に本発明の感光性着色組成物による塗布膜を形成する場合、塗布膜の厚み(プリベーク処理後)としては、一般に0.3μm〜5.0μmであり、望ましくは0.5μm〜4.0μm、最も望ましくは0.5μm〜3.0μmである。
また、固体撮像素子用のカラーフィルタの場合であれば、塗布膜の厚み(プリベーク処理後)は、0.5μm〜5.0μmの範囲が好ましい。
適用工程において、通常は、適用後にプリベーク処理を施す。必要によっては、プリベーク前に真空処理を施すこともできる。真空乾燥の条件は、真空度が、通常、0.1torr〜1.0torr、好ましくは0.2torr〜0.5torr程度である。
また、プリベーク処理は、ホットプレート、オーブン等を用いて50℃〜140℃の温度範囲で、好ましくは70℃〜110℃程度であり、10秒〜300秒の条件にて行うことができる。なお、プリベーク処理には、高周波処理などを併用してもよい。高周波処理は単独でも使用可能である。
プリベークの条件としては、ホットプレートやオーブンを用いて、70℃〜130℃で、0.5分間〜15分間程度加熱する条件が挙げられる。
また、感光性着色組成物により形成される感光性着色組成物層の厚みは、目的に応じて適宜選択される。液晶表示装置用カラーフィルタにおいては、0.2μm〜5.0μmの範囲が好ましく、1.0μm〜4.0μmの範囲がさらに好ましく、1.5μm〜3.5μmの範囲が最も好ましい。また、固体撮像素子用カラーフィルタにおいては、0.2μm〜5.0μmの範囲が好ましく、0.3μm〜2.5μmの範囲がさらに好ましく、0.3μm〜1.5μmの範囲が最も好ましい。
なお、感光性着色組成物層の厚みは、プリベーク後の膜厚である。
−工程(B)−
続いて、本発明のカラーフィルタの製造方法では、基板上に前述のようにして形成された感光性着色組成物からなる膜(感光性着色組成物層)に対し、例えばフォトマスクを介して露光が行なわれる。露光に適用し得る光もしくは放射線としては、g線、h線、i線、j線、KrF光、ArF光が好ましく、特にi線が好ましい。照射光にi線を用いる場合、100mJ/cm〜10000mJ/cmの露光量で照射することが好ましい。
また、その他の露光光線としては、超高圧、高圧、中圧、低圧の各水銀灯、ケミカルランプ、カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライド灯、可視及び紫外の各種レーザー光源、蛍光灯、タングステン灯、太陽光等も使用できる。
レーザー光源を用いた露光方式では、光源として紫外光レーザーを用いる。
照射光は、波長が300nm〜380nmの範囲である波長の範囲の紫外光レーザーが好ましく、さらに好ましくは300nm〜360nmの範囲の波長である紫外光レーザーがレジストの感光波長に合致しているという点で好ましい。具体的には、特に出力が大きく、比較的安価な固体レーザーのNd:YAGレーザーの第三高調波(355nm)や、エキシマレーザーのXeCl(308nm)、XeF(353nm)を好適に用いることができる。
被露光物(パターン)の露光量としては、1mJ/cm〜100mJ/cmの範囲であり、1mJ/cm〜50mJ/cmの範囲がより好ましい。露光量がこの範囲であると、パターン形成の生産性の点で好ましい。
露光装置としては、特に制限はないが市販されているものとしては、Callisto(ブイテクノロジー株式会社製)やEGIS(ブイテクノロジー株式会社製)やDF2200G(大日本スクリーン(株)製)などが使用可能である。また上記以外の装置も好適に用いられる。
液晶表示装置用のカラーフィルタを製造する際には、プロキシミテイ露光機、ミラープロジェクション露光機により、主として、h線、i線を使用した露光が好ましく用いられる。また、固体撮像素子用のカラーフィルタを製造する際には、ステッパー露光機にて、主として、i線を使用することが好ましい。なお、TFT方式液晶駆動用基板を用いてカラーフィルタを製造する際には、用いられるフォトマスクは、画素(着色パターン)を形成するためのパターンの他、スルーホール或いはUの字型の窪みを形成するためのパターンが設けられているものが使用される。
上記のようにして露光された感光性着色組成物層は加熱することができる。
また、露光は、感光性着色組成物層中の色材の酸化褪色を抑制するために、チャンバー内に窒素ガスを流しながら行なうことができる。
続いて、露光後の感光性着色組成物層に対して、現像液にて現像が行なわれる。これにより、ネガ型もしくはポジ型の着色パターン(レジストパターン)を形成することができる。現像工程では、露光後の塗布膜の未硬化部を現像液に溶出させ、硬化分のみを基板上に残存させる。
現像液は、未硬化部における感光性着色組成物の塗布膜(感光性着色組成物層)を溶解する一方、硬化部を溶解しないものであれば、いずれのものも用いることができる。例えば、種々の有機溶剤の組み合わせやアルカリ性水溶液を用いることができる。
現像に用いられる有機溶剤としては、本発明の感光性着色組成物を調製する際に使用できる既述の溶剤が挙げられる。
アルカリ性水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]−7−ウンデセン等のアルカリ性化合物を、濃度が0.001質量%〜10質量%、好ましくは0.01質量%〜1質量%となるように溶解したアルカリ性水溶液が挙げられる。現像液がアルカリ性水溶液である場合、アルカリ濃度は、好ましくはpH11〜13、さらに好ましくはpH11.5〜12.5となるように調整するのがよい。
アルカリ性水溶液には、例えば、メタノール、エタノール等の水溶性有機溶剤や界面活性剤等を適量添加することもできる。
現像温度としては、通常は20℃〜30℃であり、現像時間としては20秒〜90秒である。
現像は、デイップ方式、シャワー方式、スプレー方式などいずれでもよく、これにスウィング方式、スピン方式、超音波方式などを組み合わせてもよい。現像液に触れる前に、被現像面を予め水等で湿しておいて、現像ムラを防ぐこともできる。また、基板を傾斜させて現像することもできる。
また、固体撮像素子用のカラーフィルタを製造する場合にはパドル現像も用いられる。
現像処理後は、余剰の現像液を洗浄除去するリンス処理を経て、乾燥を施した後、硬化を完全なものとするために、加熱処理(ポストベーク)が施される。
リンス工処理は、通常は純水で行なうが、省液のために、最終洗浄で純水を用い、洗浄初期は使用済の純水を使用したり、また、基板を傾斜させて洗浄したり、超音波照射を併用したりする方法を用いてもよい。
リンス処理後、水切り、乾燥をした後には通常、約200℃〜250℃の加熱処理を行なわれる。この加熱処理(ポストベーク)は、現像後の塗布膜を、上記条件になるようにホットプレートやコンベクションオーブン(熱風循環式乾燥機)、高周波加熱機等の加熱手段を用いて、連続式或いはバッチ式で行なうことができる。
以上の各工程を、所望の色相数に合わせて各色毎に順次繰り返し行うことにより、複数色の着色された硬化膜(着色パターン)が形成されてなるカラーフィルタを作製することができる。
本発明のカラーフィルタは、コントラストが高く、色濃度ムラの小さい、色特性の良好であることから、固体撮像素子又は液晶表示素子に好適に用いることができる。
−工程(C)−
本発明のカラーフィルタの製造方法では、特に、感光性着色組成物を用いて形成された着色パターン(画素)に対して、紫外線照射による後露光を行なうこともできる。
−工程(D)−
上記のような紫外線照射による後露光が行なわれた着色パターンに対して、さらに加熱処理を行なうことが好ましい。形成された着色パターンを加熱処理(いわゆるポストベーク処理)することにより、着色パターンをさらに硬化させることができる。この加熱処理は、例えば、ホットプレート、各種ヒーター、オーブンなどにより行なうことができる。
加熱処理の際の温度としては、100℃〜300℃であることが好ましく、さらに好ましくは、150℃〜250℃である。また、加熱時間は、10分〜120分程度が好ましい。
このようにして得られた着色パターンは、カラーフィルタにおける画素を構成する。複数の色相の画素を有するカラーフィルタの作製においては、上記の工程(A)、工程(B)、及び必要に応じて工程(C)や工程(D)を所望の色数に合わせて繰り返せばよい。
なお、単色の感光性着色組成物層の形成、露光、現像が終了する毎に(1色毎に)、上記した工程(C)及び/又は工程(D)を行なってもよいし、所望の色数の全ての感光性着色組成物層の形成、露光、現像が終了した後に、一括して工程(C)及び/又は工程(D)を行なってもよい。
また、本発明の感光性着色組成物は、ドライエッチング工程を含むカラーフィルタの製造方法にも適用することが可能である。このような製造方法の一例としては、本発明の感光性着色組成物を用いて着色層を形成する工程、着色層上にフォトレジスト層を形成する工程、露光及び現像することによりフォトレジスト層をパターニングしてレジストパターンを得る工程、及びレジストパターンをエッチングマスクとして着色層をドライエッチングする工程を含む製造方法が挙げられる。本発明の感光性着色組成物が、ドライエッチング工程を含むカラーフィルタの製造方法に用いられる場合は、光硬化性組成物であっても熱硬化性組成物であってもよい。熱硬化性組成物である場合は熱硬化剤を用いることができ、熱硬化剤としては、1分子内にエポキシ基を2つ以上有する化合物が好ましい。
本発明のカラーフィルタの製造方法により得られたカラーフィルタ(本発明のカラーフィルタ)は、本発明の感光性着色組成物を用いていることから、色相及びコントラストに優れている。
本発明のカラーフィルタは、液晶表示素子や固体撮像素子に用いることが可能であり、特に液晶表示装置の用途に好適である。液晶表示装置に用いた場合、染料を着色剤として用い、良好な色相を達成しながら、分光特性及びコントラストに優れた画像の表示が可能になる。
本発明の感光性着色組成物の用途としては、上記において主にカラーフィルタの着色パターンの形成用途を中心に説明したが、カラーフィルタを構成する着色パターン(画素)を隔離するブラックマトリックスの形成にも適用することができる。
基板上のブラックマトリックスは、カーボンブラック、チタンブラックなどの黒色顔料の加工顔料を含有する感光性着色組成物を用い、塗布、露光、及び現像の各工程を経て、その後、必要に応じて、ポストベークすることにより形成することができる。
<液晶表示装置>
本発明の液晶表示素子及び固体撮像素子は、本発明のカラーフィルタを備えてなるものである。より具体的には、例えば、カラーフィルタの内面側に配向膜を形成し、電極基板と対向させ、間隙部に液晶を満たして密封することにより、本発明の液晶表示素子であるパネルが得られる。また、例えば、受光素子上にカラーフィルタを形成することにより、本発明の固体撮像素子が得られる。
液晶表示装置の定義や各表示装置の詳細については、例えば「電子ディスプレイデバイス(佐々木 昭夫著、(株)工業調査会 1990年発行)」、「ディスプレイデバイス(伊吹 順章著、産業図書(株)平成元年発行)」などに記載されている。また、液晶表示装置については、例えば「次世代液晶ディスプレイ技術(内田 龍男編集、(株)工業調査会 1994年発行)」に記載されている。本発明が適用できる液晶表示装置に特に制限はなく、例えば、上記の「次世代液晶ディスプレイ技術」に記載されている色々な方式の液晶表示装置に適用できる。
本発明のカラーフィルタは、中でも特に、カラーTFT方式の液晶表示装置に対して有効である。カラーTFT方式の液晶表示装置については、例えば「カラーTFT液晶ディスプレイ(共立出版(株)1996年発行)」に記載されている。さらに、本発明はIPSなどの横電界駆動方式、MVAなどの画素分割方式などの視野角が拡大された液晶表示装置や、STN、TN、VA、OCS、FFS、及びR−OCB等にも適用できる。
また、本発明のカラーフィルタは、明るく高精細なCOA(Color−filter
On Array)方式にも供することが可能である。
本発明のカラーフィルタを液晶表示素子に用いると、従来公知の冷陰極管の三波長管と組み合わせたf@3eに高いコントラストを実現できるが、さらに、赤、緑、青のLED光源(RGB−LED)をバックライトとすることによって輝度が高く、また、色純度の高い色再現性の良好な液晶表示装置を提供することができる。
<固体撮像素子>
本発明の感光性着色組成物は、固体撮像素子用途としても好ましく用いることができる。固体撮像素子の構成としては、本発明の感光性着色組成物を用いて製造されたカラーフィルタが備えられた構成であり、固体撮像素子として機能する構成であれば特に限定はないが、例えば、以下のような構成が挙げられる。
支持体上に、固体撮像素子(CCDイメージセンサー、CMOSイメージセンサー、等)の受光エリアを構成する複数のフォトダイオード及びポリシリコン等からなる転送電極を有し、フォトダイオード及び転送電極上にフォトダイオードの受光部のみ開口したタングステン等からなる遮光膜を有し、遮光膜上に遮光膜全面及びフォトダイオード受光部を覆うように形成された窒化シリコン等からなるデバイス保護膜を有し、デバイス保護膜上に、本発明の固体撮像素子用カラーフィルタを有する構成である。
更に、デバイス保護層上であってカラーフィルタの下(支持体に近い側)に集光手段(例えば、マイクロレンズ等。以下同じ)を有する構成や、カラーフィルタ上に集光手段を有する構成等であってもよい。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」、「比」は質量基準である。
(実施例1)
[合成例1]<特定ピリジンモノマーの例示化合物PM−10の合成>
原料G−1 10g(Journal of the American Chemical Society,1984,vol.106,#13,第3826頁〜第3832頁に記載の方法に従い、ピリジン−3,5−ジカルボン酸から合成した)をテトラヒドロフラン50mlとジメチルアセチルアミド50mlに溶解させ、ヒドロキシエチルメタクリレート6.5g(原料G−1に対して等当量)を添加した。さらに、氷冷下、内温10度以下となるようにトリエチルアミン5gを滴下した。反応液を室温下、さらに2時間攪拌し、その後、水を添加し、酢酸エチルエステルにより有機成分を抽出した。減圧下、溶媒留去して、残渣をシリカゲルカラムにより精製して、目的化合物PM−10を得た。収量7.0g(白色固体)。
[合成例2]<特定ピリジンポリマーの例示化合物P−1の合成>
三口フラスコ中に、マクロモノマーA−3 16g、酸性モノマーとしてメタクリル酸
2g、本発明のモノマーPM−1 2gと溶媒としてプロピレングルコールモノメチルエーテルアセテート40g、さらにドデカンチオール 0.10gを添加する。窒素気流下にて、内温75℃になるよう加熱し、攪拌下、重合開始剤V−601(和光純薬工業製)を0.16g添加し、内温75℃のまま6時間加熱攪拌を行う。反応液を冷却後、ろ過を行い、本発明ポリマーP−1のプロピレングルコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。分子量35,000、固形分濃度は34質量%であった。
[合成例3]<特定ピリジンポリマーの例示化合物P−5の合成>
三口フラスコ中に、マクロモノマーA−3 16g、酸性モノマーとしてメタクリル酸 2g、本発明のモノマーPM−1 1g、ベンジルメタクリレート 1gと溶媒としてプロピレングルコールモノメチルエーテルアセテート40g、さらにドデカンチオール 0.10gを添加する。窒素気流下にて、内温75℃になるよう加熱し、攪拌下、重合開始剤V−601(和光純薬工業製)を0.16g添加し、内温75℃のまま6時間加熱攪拌を行う。反応液を冷却後、ろ過を行い、本発明ポリマーP−1のプロピレングルコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。分子量30,000、固形分濃度は34質量%であった。
[合成例4]<特定ピリジンポリマーの例示化合物P−10の合成>
三口フラスコ中に、マクロモノマーA−5 16g、酸性モノマーとしてメタクリル酸
2g、本発明の特定ピリジンモノマーPM−10 2gと溶媒としてプロピレングルコールモノメチルエーテルアセテート40g、さらにドデカンチオール 0.10gを添加する。窒素気流下にて、内温75℃になるよう加熱し、攪拌下、重合開始剤V−601(和光純薬工業製)を0.16g添加し、内温75℃のまま6時間加熱攪拌を行う。反応液を冷却後、ろ過を行い、本発明ポリマーP−1のプロピレングルコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。分子量30,000、固形分濃度は34質量%であった。
(実施例2)
[合成例5]<フタロシアニン化合物(例示化合物A−112の合成>
以下のスキームで合成を行なった。
(中間体1)の合成
フラスコにテトラクロロフタロニトリル 26.6g(0.1mol)とp−ヒドロキシベンゼンベンゼンスルホン酸ナトリウム 19.6g(0.1mol)、N, N−ジメチルホルムアミド250mlを投入し、室温で30分攪拌した後、トリエチルアミン 11.1g(0.11mol)を加え、60℃で8時間反応させた。反応終了後、25℃まで冷却し、酢酸エチル200ml、イオン交換水200mlを加え、セライト濾過をおこなった。得られた濾液にさらにイオン交換水50mlを加え、分液操作により有機層を除去した。
得られた水層を、イオン交換水500ml及び塩化ナトリウム180g中に添加した。析出した結晶を濾過し、15質量%塩化ナトリウム水溶液200ml、酢酸エチル100mlで順次かけ洗いし、50℃送風乾燥することで、中間体1を33.5g(収率84%)得た。
(中間体2)の合成
100mlのアセトニトリル、20mlのN, N−ジメチルアセトアミドに中間体1を21.3g(50mmol)を加え氷浴下で撹拌し、オキシ塩化リン23.0g(150mmol)を滴下した。滴下終了後、60℃で4時間撹拌した。反応終了後、溶液を5℃まで冷却し、酢酸エチル150mlとイオン交換水150mlを加え、抽出した。得られた有機層に、5質量%炭酸水素ナトリウム水溶液150mlを加え、室温で1時間攪拌した。その後分液操作により水層を除去した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。このようにして中間体2を16.9g(収率80%)得た。
なお、H−NMR(CDCl)の詳細は、δ:8.07〜8.10(d、2H)、7.09〜7.00(m、2H)であった。
また、NMRピークのプロトン比から、中間体2は下記中間体2−1及び中間体2−2の混合物であることを確認した。中間体2−1:中間体2−2=83:17であった。
(中間体3)の合成
60mlのN, N−ジメチルアセトアミドに中間体2を21.1g(50mmol)加え、氷浴下で撹拌し、10℃以下を保つようにN−エチルエタノールアミン 8.9g(100mmol)を滴下した。滴下終了後、氷浴下2時間攪拌し、反応液に酢酸エチル100ml、イオン交換水100ml、濃塩酸3mlを加え抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)により精製し、中間体3を19.0g(収率80%)得た。
なお、H−NMR(CDCl)の詳細は、δ:7.88〜7.84(m、2H)、7.01〜6.93(m、2H)、3.81〜3.78(t、2H)、3.33〜3.28(q、4H)、1.18〜1.15(t、3H)であった。
(中間体4)の合成
60mlのテトラヒドロフランに中間体3を16.9g(36mmol)とピリジン4.2g(53mmol)を加え、氷浴下で攪拌し、10℃以下を保つようにアセチルクロリド3.4g(43mmol)を滴下した。滴下終了後、氷浴下3時間攪拌し、反応液に酢酸エチル100ml、イオン交換水100ml、濃塩酸3mlを加え抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、イオン交換水、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)により精製し、中間体4を17.2g(収率:94%)得た。
なお、H−NMR(CDCl)の詳細は、δ:7.86〜7.82(m、2H)、7.00〜6.92(m、2H)、4.22〜4.19(t、2H)、3.42〜3.39(t、2H)、3.31〜3.26(q、2H)、2.08(s、3H)、1.18〜1.14(t、3H)であった。
(中間体5)の合成
中間体4 10.6g(20.6mmol)にベンゾニトリル9.6mlを加え、135℃で1時間攪拌した。その後、ヨウ化亜鉛1.9g(6.0mmol)を添加し、135℃において48時間攪拌した。反応終了後、60℃以下まで冷却した反応液にメタノール100mlを加え攪拌した。析出した結晶を濾過し、得られた結晶をメタノール200ml中に添加し室温で1時間攪拌した。その後濾過し、50℃送風乾燥することで中間体5を9.2g(収率93%)得た。
中間体5の生成は、MALDI−TOF−MASS(装置:Voyager DE STR(AB Sciex)、サンプル:マトリックス=1:20)により確認した。
MALDI−TOF−MASS(nega)の結果から、得られた中間体5は、フェノキシ置換基がフタロシアニン中に4個導入されたフタロシアニンの混合物であることを確認した。
−例示化合物A−112の合成−
中間体5 4g(2.1mmol)にテトラヒドロフラン40ml、メタノール40ml、炭酸カリウム1.7g(12.4mmol)を加え、室温で12時間攪拌した。その後、反応液にイオン交換水300mlを加え、析出した結晶を濾過し、50℃送風乾燥した。
得られた固体を、テトラヒドロフラン30mlに溶解させ、氷浴下攪拌し、トリエチルアミン 3.2g(31.5mmol)、ニトロベンゼン1滴を加えた。その後、内温を5℃以下に保つように、氷浴下アクリロウルクロリド 2.9g(31.5mmol)を滴下し、その後3時間攪拌した。
反応終了後、反応液に酢酸エチル60ml、イオン交換水60mlを加え抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)により精製し、得られた固体をメタノールで洗浄、濾過し、室温下乾燥させることで例示化合物A−112を2.5g(収率61%)得た。
例示化合物A−112の生成は、MALDI−TOF−MASS(装置:Voyager DE STR(AB Sciex)、サンプル:マトリックス=1:20)により確認した。
MALDI−TOF−MASS(nega)の結果から、得られた例示化合物A−112は、フェノキシ置換基がフタロシアニン中に4個導入されたフタロシアニンの混合物であることを確認した。
[合成例6]<フタロシアニン化合物(例示化合物A−117の合成>−
アクリロイルクロリドをメタクリロイルクロリドに変更し、各成分の仕込み量を変更した以外は、例示化合物A−112の合成例と同様にして、例示化合物A−117を得た。
例示化合物A−117の生成は、MALDI−TOF−MASS(装置:Voyager DE STR(AB Sciex)、サンプル:マトリックス=1:20)により確認した。
[合成例7]<フタロシアニン化合物(例示化合物A−119の合成>−
(中間体6)の合成
60mlのN,N−ジメチルアセトアミドに中間体2を21.1g(50mmol)加え、氷浴下で撹拌し、10℃以下を保つように2−エチルヘキシルアミン12.9g(100mmol)を滴下した。滴下終了後、氷浴下2時間攪拌し、反応液に酢酸エチル120ml、イオン交換水120ml、濃塩酸3mlを加え抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)により精製し、中間体6を22.1g(収率:86%)得た。
なお、H−NMR(CDCl)の詳細は、δ:7.91〜7.87(m、2H)、7.00〜6.93(m、2H)、4.39〜4.37(m、1H)、3.01〜2.96(m、2H)、1.50〜1.27(m、9H)、0.90〜0.85(m、6H)であった。
(中間体7)の合成
中間体6を10.0g(19.4mmol)と、ベンゾニトリル10.0mlと、を加え、135℃で1時間攪拌した。その後、ヨウ化亜鉛1.8g(5.6mmol)を添加し、135℃で48時間攪拌した。反応終了後、60℃以下まで冷却した反応液にメタノール160mlを加えて攪拌した。析出した結晶を濾過し、得られた結晶をメタノール240ml中に添加し、室温で1時間攪拌した。その後、濾過し、50℃で送風乾燥することで、中間体7を9.3g(収率:92%)得た。
中間体7の生成は、MALDI−TOF−MASS(装置:Voyager DE STR(AB Sciex)、サンプル:マトリックス=1:20)により確認した。
MALDI−TOF−MASS(nega)の結果を図5に示す。
MALDI−TOF−MASS(nega)の結果から、得られた中間体7は、フェノキシ置換基がフタロシアニン中に4個導入されたフタロシアニンであることを確認した。
(例示化合物A−119)の合成
N,N−ジメチルアセトアミド13.5mlに、中間体7を3.2g(1.5mmol)と、炭酸セシウムを4.4g(13.6mmol)とを加え室温で30分攪拌した。その後、4-(クロロメチル)スチレンを1.7g(10.8mmol)を添加し、80℃で12時間攪拌した。反応終了後、反応液に酢酸エチル50ml、1規定の塩酸水50mlを加え抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酸エチル=1/1)で精製し、得られた固体をメタノールで洗浄、濾過し、室温下乾燥させることで、例示化合物A−119を2.5g(収率:64%)得た。
例示化合物A−119の生成は、MALDI−TOF−MASS(装置:Voyager DE STR(AB Sciex)、サンプル:マトリックス=1:20)により確認した。
MALDI−TOF−MASS(nega)の結果から、得られた例示化合物A−119は、フェノキシ置換基がフタロシアニン中に4個導入されたフタロシアニンであることを確認した。
[合成例8]<黄色の染料化合物の合成>
<染料化合物Y−1の合成>
下記スキームに従って、染料化合物Y−1を合成した。

−中間体A−1の合成−
化合物(A)(欧州特許出願公開第0571959号明細書に記載の方法にて合成)を用意し、上記の合成スキームにしたがって、まず化合物(A)100質量部、γピコリン55質量部、テトラヒドロフラン300質量部、及び酢酸エチル600質量部の混合溶液を5℃まで冷却し、これにp−スチレンスルホニルクロリド114質量部を反応温度20度以下で滴下した。反応液を室温で3時間攪拌した後、析出物をろ過し、アセトニトリルで洗浄することにより、150質量部の中間体A−1を得た。(収率91%)
得られた中間体A−1の構造確認をNMRにより行った結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz、CDCl)δ1.3(s,9H),5.4(d,1H),5.6(s,1H),6.0(d,1H),6.8(q,1H),7.2(d,2H),7.6(d,2H),7.8(t,4H),10.8(s,1H),12.9(s,1H)
−染料化合物Y−1の合成−
続いて、上記の合成スキームに従って、中間体A−1 50質量部、酢酸14質量部、トルエン150質量部、オルトギ酸エチル140質量部の混合溶液を80℃で4時間攪拌した。冷却後、イソプロパノール/水の混合溶液600質量部を加え、析出物をろ取することにより、46質量部の染料A−1を得た。(収率76%)
得られたY−1の構造確認をNMRにより行った結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz、CDCl)δ1.5(s,18H),5.4(d,2H),5.9(d,2H),6.8(q,2H),7.2(d,4H),7.6(d,4H),7.7(d,4H),7.8(d,4H),8.3(s,1H),10.9(s,2H),15.6(s,1H)
<緑色膜の作製>
−着色硬化性組成物(塗布液)の調製−
(1)下記組成中の成分を混合して、本発明の着色硬化性組成物101を調製した。このとき、黄色着色物((Y−3))として、吸収強度比(450nmの吸収/650nmの吸収)が0.95〜1.05の範囲に収まる量を加えた。
<組成>
・フタロシアニン化合物(A)の既述の例示化合物A−44 ・・・32.4部
(一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物)
・黄色着色物((Y−3))
・下記(T−1) ・・・54部
・下記(U−1) ・・・135.5部(固形分換算値:54.2部)・下記(V−3) ・・・9部
・下記(X−1) ・・・493部
・下記(X−2) ・・・246部
・下記(Z−1) ・・・0.18部
・例示化合物PA−1 ・・・・3.24部
(2)上記の着色硬化性組成物101の調製において、フタロシアニン化合物(A)、本発明の化合物(B)、光重合開始剤、黄色着色物、及び添加剤の種類を、下記表1に示すように変更したこと以外は、着色硬化性組成物101と同様にして、本発明の着色硬化性組成物102〜117、及び比較用の着色硬化性組成物1〜3を調製した。表2に各着色硬化性組成物に使用した特定フタロシアニン化合物、特定ピリジン化合物、及び光重合開始剤を示した。
以下に、着色硬化性組成物の調製に用いた各成分の詳細を示す。
(Y−1)C.I.ピグメント・イエロー150を12.8部とメチルメタクリレート/メタクリル酸(80/20)[質量比]共重合体(重量平均分子量:12,000)7.2部とを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート80.0部と混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させて得られた顔料分散液
(Y−3)下記黄色染料10.0部をテトラヒドロフラン(和光純薬工業社製)90.0部に溶解させたもの
(Y−4)合成例8で得られた化合物10.0部を、プロピレングリコールモノメチルエーテル90.0部に溶解させたもの。
(T−1)光重合性化合物:カヤラドDPHA(日本化薬(株)製、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとの混合物)
(U−1)バインダー樹脂:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(85/15[質量比]共重合体(重量平均分子量:12,000)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分40.0質量%)酸価(100mgKOH/g)
(V−1)光重合開始剤:2−(ベンゾイルオキシイミノ)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1−オクタノン(BASF製)
(V−3)光重合開始剤:下記構造のオキシム系化合物
(V−6)光重合開始剤:下記構造のオキシム系化合物
(X−1)溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
(X−2)溶剤:3−エトキシプロピオン酸エチル
(Z−1)界面活性剤:メガファックF781−F(DIC(株)製)
・比較高分子化合物R−1:A−3/メタクリル酸の共重合体(組成比=85/15(質量%)、Mw:30000)
・比較高分子化合物R−2:A−5/メタクリル酸の共重合体(組成比=90/10(質量%)、Mw:25000)
・比較高分子化合物R−3:メタクリル酸メチルの共重合体(Mw:25000)
各硬化性着色組成物について、下記のようにして評価した。結果を表3に示す。
<評価>
−1.耐熱性−
上記で調製した硬化性着色組成物を、それぞれガラス基板の上に膜厚(プリベーク後)が2.0μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、80℃で120秒間プリベークすることで着色層を形成した。そして、着色層が形成されたガラス基板を加熱したオーブン内に入れ、設定温度230℃にて1時間加熱した。その後、色度計(MCPD−1000、大塚電子(株)製)を用いて、加熱前後での着色層における色度変化、すなわちΔEab値を測定した。得られたΔEab値を耐熱性の程度を示す指標とし、下記評価基準に基づいて評価した。なお、ΔEab値の小さい方が耐熱性に優れることを示す。
<評価基準>
A:ΔEab値が5以下であった。
B:ΔEab値が5を超え10未満であった。
C:ΔEab値が10以上であった。
−2.耐光性−
上記で調製した硬化性着色組成物を、それぞれガラス基板の上に膜厚(プリベーク後)が2.0μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、80℃で120秒間プリベークすることで着色層を形成した。そして、着色層が形成されたガラス基板をキセノンランプを20万luxで10時間照射(200万lux・h相当)した。その後、色度計(MCPD−1000、大塚電子(株)製)を用いて、照射前後での着色層における色度変化、すなわちΔEab値を測定した。得られたΔEab値を耐光性の程度を示す指標とし、下記評価基準に基づいて評価した。なお、ΔEab値の小さい方が耐光性に優れることを示す。
<評価基準>
A:ΔEab値が5以下であった。
B:ΔEab値が5を超え10未満であった。
C:ΔEab値が10以上であった。
−3.経時安定性−
塗布液を5℃で2週間静置し、2週間経過後の硬化性着色組成物を、それぞれガラス基板の上に膜厚(プリベーク後)が2.0μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、80℃で120秒間プリベークすることで着色層を形成した。着色膜の面状を目視で観察し、下記の評価基準にしたがって評価した。経時安定性が低いサンプルは、経時でフタロシアニン化合物が析出し、「ブツ」の発生原因となる。
<評価基準>
A:塗膜上にブツは認められない。
B:塗膜上にブツは認められないが、濁り(ざらつき)が見える。
C:塗膜上にブツがみられる。
−4.現像性−
上記で調製した硬化性着色組成物を、それぞれガラス(EAGLE XG;コーニング社製)上に、膜厚が2.5μmとなるようにスピンコート法で塗布し、揮発成分を乾燥させた後、100℃で80秒間加熱することにより、着色層を形成した。形成された着色層を冷却した後、パターニングされたフォトマスクを介してi線(波長365nm)を照射し、硬化させた。i線の光源には超高圧水銀ランプを用い、照射光量を40mJ/cmとした。次いで、25℃下、0.05質量%KOH水溶液で現像処理を行ない、パターンが見え始める秒数を記録した。評価は、下記の評価基準にしたがって行ない、パターンが見え始める秒数が20秒以内である場合を、優れた現像性を有するものと判断した。
<評価基準>
A:20秒以内にパターンが見え始める。
B:20秒を超過するが、30秒以内にパターンが見え始める。
C:30秒を超過してもパターンが見えない。
−5.コントラストと輝度の評価−
ガラス(#1737;コーニング社(Corning Inc.)製)上に、上記と同様にして調製した着色硬化性組成物をスピンコート法(spin coating)で塗布した後、100℃、3分間で揮発成分を揮発させて着色組成物膜を形成した。冷却後、この着色組成物膜にi線〔波長365nm〕を照射して露光した。i線の光源には超高圧水銀ランプを用い、平行光としてから照射した。照射光量は500mJ/cmとした。次いで、180℃で20分間のポストベークを行ない、膜厚2μmの緑色組成物膜を得た。
(1)コントラスト
緑色組成物膜を2枚の偏光フィルムの間に挟み、2枚の偏光フィルムの偏光軸が平行な場合、及び垂直な場合の輝度の値を、色彩輝度計(トプコン(株)製、型番:BM−5A)を使用して測定し、2枚の偏光フィルムの偏光軸が平行な場合の輝度を垂直な場合の輝度で除して、得られた値をコントラストとして求めた。
コントラストが高いほど、液晶ディスプレイ用カラーフィルタとして良好な性能を示す。
(2)輝度
輝度は、オリンパス(株)製の顕微分光測定装置OSP−SP200を用いて測定し、Y値により評価した。Y値が高いほど、液晶ディスプレイ用カラーフィルタとして良好な性能を示す。
表3の結果から、本発明による特定のフタロシアニン化合物(A)及び特定ピリジン化合物(B)を含有する着色組成物では、比較用の組成物に比べ、耐光性を維持しつつ、耐熱性及び経時での安定性に優れるものであった。また、コントラスト、輝度にも優れる。
本発明に係る特定ピリジン化合物は、特定フタロシアニン化合物と強い配位結合をなすために、加熱時においても初期の状態を保ち、特定フタロシアニン化合物の凝集による輝度低下を抑制できるものと推定される。この効果は、特定ピリジンポリマーのように、カルボキシリル基で置換されたピリジン環をポリマー中に組み込んだものの方が高い。その理由は、ポリマー鎖が加熱時においても特定フタロシアニン化合物を覆うことで緩衝材の役割を果たし、凝集抑制するためと推定される。

Claims (12)

  1. 下記一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物(A)と、
    カルボキシル基で置換されたピリジル基及び重合性基を有する重合性モノマーに由来する繰り返し単位を含むポリマー化合物(B)と、
    を含有する着色組成物。


    一般式(1)中、複数存在するXは、各々独立に、ハロゲン原子を表す。複数存在するRは、各々独立に、下記一般式(2)又は一般式(3)で表される基を表す。複数存在するRは、各々独立に、水素原子又は1価の置換基を表す。Mは、Cu、Zn、V(=O)、Mg、Ni、Ti(=O)、Sn、又はSiを表す。複数のaは、各々独立に、0〜4の整数を表し、複数のnは、各々独立に、0〜4の整数を表し、複数のrは、各々独立に、0〜4の整数を表す。但し、複数のaのうち少なくとも1つは1以上であり、複数のnのうち少なくとも1つは1以上である。複数のaと複数のnと複数のrとの総和は16である。


    一般式(2)及び一般式(3)中、b個あるRは、各々独立に、下記一般式(4)〜一般式(7)から選ばれる1価の置換基を表す。c個あるRは、各々独立に、1価の置換基を表す。bは1〜5の整数を表し、cは0〜4の整数を表す。ただし、一般式(2)におけるbとcとの合計が5を超えることはなく、一般式(3)におけるbとcとの合計が7を超えることはない。Yは、−O−、−S−、−SO−、又は−NR−を表す。Rは、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表す。


    一般式(4)〜一般式(7)中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子又は一価の置換基を表し、R及びRの少なくとも1つは下記一般式(8)または一般式(9)で表される基を表す。dは0〜2の整数を表す。



    一般式(8)及び一般式(9)中、L及びLは、単結合または2価の連結基を表し、R10〜R15は、それぞれ独立に、水素原子又は1価の置換基を表し、*は一般式(7)中のNと結合する部位を表す。
  2. 前記化合物(B)が、更に末端にエチレン性不飽和二重結合を有する重合性オリゴマーに由来する繰り返し単位を含むポリマーである請求項に記載の着色組成物。
  3. 前記末端にエチレン性不飽和二重結合を有する重合性オリゴマーに由来の繰り返し単位が、下記一般式(I)、一般式(II)又は一般式(III)で表される繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項に記載の着色組成物。


    一般式(I)〜一般式(III)中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、各々独立に、水素原子、又は1価の有機基を表す。X及びXは、各々独立に、−CO−、−C(=O)O−、−CONH−、−OC(=O)−、又はフェニレン基を表す。L、L、及びLは、各々独立に、単結合、又は2価の連結基を表し、A及びAは、各々独立に、1価の有機基を表し、ma及びnaは、各々独立に、2〜8の整数を表し、p及びqは、各々独立に、1〜100の整数を表し、rは、20〜200の整数を表す。Y11は、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基を1つ有するフェニル基又は−COOR14を表し、R14は、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基又は炭素数7〜10のアリールアルキル基を表す。
  4. 前記末端にエチレン性不飽和二重結合を有する重合性オリゴマーに由来の繰り返し単位が、前記一般式(I)又は一般式(II)で表される繰り返し単位からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項に記載の着色組成物。
  5. 前記一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物(A)が有する、Rの少なくとも一つが、前記一般式(7)で表される1価の基であり、且つ一般式(7)中のR及びRの少なくとも一つが前記一般式(8)で表される基である請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の着色組成物。
  6. 更に、一般式(11)で表されるモノメチン染料から選ばれた少なくとも1種の化合物を含む請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の着色組成物。


    一般式(11)中、複数のR71は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、シアノ基、アリール基、ヘテロアリール基を表し、
    72及びR73は、それぞれ独立に1価の置換基を表し、R72及びR73の少なくとも1つは、下記一般式(12)または一般式(13)で表される基を表す。


    一般式(12)及び一般式(13)中、L及びLは、単結合または2価の連結基を表し、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子または1価の置換基を表し、*は一般式(11)中のベンゼン環のパラ位と結合する部位を表す。
  7. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の着色組成物、重合性化合物、及び光重合開始剤を含む感光性着色組成物。
  8. 前記光重合開始剤が、オキシム化合物及びビイミダゾール化合物から選ばれる少なくとも1種である請求項に記載の感光性着色組成物。
  9. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の着色組成物、又は請求項もしくは請求項に記載の感光性着色組成物を用いて形成された画素を含むカラーフィルタ。
  10. 支持体上に、請求項又は請求項に記載の感光性着色組成物を付与して着色層を形成する着色層形成工程と、
    形成された着色層をパターン様に露光して潜像を形成する露光工程と、
    潜像が形成された露光後の着色層を現像して着色パターンを形成する現像工程と、
    を有するカラーフィルタの製造方法。
  11. 請求項に記載のカラーフィルタを備える固体撮像素子。
  12. 請求項に記載のカラーフィルタを備える画像表示装置。
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