JP5863270B2 - リング状素形材の製造方法 - Google Patents

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本願の発明は、ベアリングレース用のリング状素材を冷間鍛造にてベアリング素形材に製造する方法に関し、特に冷間鍛造前のリング状素材の外径サイジング(以下、「外径サイジング」という。)し、この外径サイジングしたリング状素材を冷間鍛造によりベアリング素形材に製造する方法に関する。
従来のベアリング素形材の製造方法としては、ベアリング素形材を製造する際、鍛造ダイスと冷間鍛造前のリング状素材とのクリアランスを一定の大きさに保つために、リング状素材の外径面を予め旋削して、寸法および真円度の精度を向上させる必要があり、このために材料歩留りが大きく低下していた。また、冷間鍛造前のリング状素材を旋削した後に、外径部に打痕キズやその他のキズが発生すると問題となるため、製造工程内では全て一個ずつ処理する必要があった。このために、複数個をまとめて処理することができないので生産性が低下し、設備費用が増加するといった事態となっていた。
従来、ベアリングレースの製造方法として、軸受鋼管から製造の中空素材を冷間鍛造することにより製造する方法において、軸受鋼管を、軸受鋼管の中心軸に対して垂直に、所定幅で切断して切断リングを製造し、その切断リングの内径面および外径面をそれぞれ所定の径に旋削して鍛造前の素材とし、この鍛造前の素材の内径面を拘束しながら冷間鍛造して素形材に製造し、この素形材を外輪素形材と内輪素形材とに分離し、これらの所定面を旋削仕上げし、他の面は鍛造肌のままとして、ベアリングレースの外輪および内輪を製造する方法が提案されている(例えば特許文献1参照。)。
さらに、ベアリング外輪素形材の製造方法として、軸受鋼などのシームレス鋼管から製造された中空素材のブランクを冷間鍛造してベアリング外輪素形材の単体を製造する方法において、シームレス鋼管をリングに切断し、得られたリングの内径面および外径面を旋削し、さらに、これらの表面をショットブラストおよび潤滑処理してリング状のブランクとし、このブランクを冷間鍛造により冷間しごき成形してベアリング外輪素形材とする方法が提案されている(例えば特許文献2参照。)。
しかし、これらの特許文献1および特許文献2の方法においても、上記の従来方法と同様に、リング状素材の寸法および真円度の精度を向上させるために歩留りが低下し、さらに外径面に打痕キズが発生する問題があった。
特開2007−130673号公報 特開2009−297731号公報
そこで、本発明が解決しようとする課題は、上記の従来の問題を解消する加工方法であり、外径面の旋削の代わりに、外径サイジングする方法を導入して寸法精度を出すことにより、歩留りの向上および生産性の向上を図って加工コストの低減を実現する冷間鍛造前のリング状素形材を冷間で製造する方法およびこの方法で製造の冷間鍛造前のリング状素形材を用いて冷間鍛造によるベアリング素形材を製造する方法を提供することである。
上記の課題を解決する本発明の手段は、請求項1の手段では、冷間鍛造によりリング状素材の端面と内径部を同時に圧下してアウターレースの冷間鍛造素形材に加工する方法における方法である。この方法では、アウターレースの冷間鍛造素形材に加工する冷間鍛造に先立って、先ず、リング状素材の外径サイジングする。次いで、この外径サイジングしたリング状素材の内径面を旋削して冷間鍛造用のリング状素形材とする、リング状素形材の製造方法である。
請求項2の手段は、請求項1の手段の加工方法により製造した冷間鍛造に供するリング状素形材を、さらに鍛造ダイスと冷間鍛造前のリング状素形材とのクリアランスを一定に保って、冷間鍛造を施してベアリング用の素形材を得る、ベアリング素形材の製造方法である。
上記の請求項1の手段で外径サイジングすることで冷間鍛造前素材の外径面の硬度を大きく向上させることなく、冷間鍛造前素材の外径の寸法精度を向上でき、したがって内径面のみを旋削すればよく、外径の旋削が省略でき、また、サイジング工程により冷間鍛造前素材の外径と内径の寸法変化量が電子計算機により求めたCAE解析値と略同程度であり、サイジング代による硬度上昇が小さく、外径サイジングによる硬度上層を基因としたクラックの発生は生じることはないなど、本願発明は優れた効果を奏する。
サイジング工程の例を示す試作図で、(a)はリング状素材(ブランク)、(b)は冷間鍛造前素材、(c)は冷間鍛造品を示す。 外径サイジングの模式図を示す。 冷間鍛造の模式図を示す。 外径サイジングによりリング状素材(ブランク)の真円度の改善の必要を示す模式図、(a)はブランクの外径にズレが無くダイスの内径より小さく改善の必要のない場合で、(b)はブランクの外径にズレがありダイスの内径より大きく改善する必要のある場合を示す。 サイジング代0.8mmとする外径サイジング前後におけるリング状素材表面の長手方向位置の硬度分布を示すグラフで、(a)は外径サイジング前、(b)は外径サイジング後を示す。 サイジング代0.8mmとして外径サイジングしたリング状素材の外径、内径および幅の各寸法変化を実機によるものとCAE解析によるものを対比して示すグラフである。 横軸にサイジング代、縦軸に硬度および外径部の塑性歪をとり、サイジング代の変化に伴う硬度および外径部の塑性歪の変化を予測するグラフである。
本願発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。外径1をφ72.4mm、内径2をφ57.3mmの軸受鋼からなる鋼管を幅3の29.7mmに切断して、図1の(a)に示すリング状素材4とした。次いで、このリング状素材4をサイジング代を0.8mmとしてダイス径71.6mmのダイスにより外径サイジングして、外径1がφ71.6mm、幅3が29.9mmとし、さらに内径面を旋削して内径2がφ56.6mmの図1の(b)に示す冷間鍛造前素材5とした。さらに、この冷間鍛造前素材5を型鍛造により冷間鍛造して(c)に示す外径1がφ72.3mm、幅3の中心部の寸法である最短寸法の内径2aがφ56.8mm、幅3の両端側である中間寸法の内径2bがφ72.3mm、幅3が32mmの冷間鍛造素形材6を得た。
上記の工程で冷間鍛造前素材5を得る際の、リング状素材4を外径サイジングする前のリング状素材4と外径サイジングした後の冷間鍛造前素材5との間の寸法および精度の変化を測定した。その結果、外径寸法の標準偏差は外径サイジング前の0.023から外径サイジング後の0.012まで改善した。また、外径1の真円度も個数nが36個のリング状素材4において、外径サイジング前には平均0.07mmであったが、外径サイジング後の冷間鍛造前素材5の真円度は最大で0.04mm、平均で0.02mmまで改善した。標準偏差も0.01であることから冷間鍛造品6は外径寸法の公差±0.1mm以内に入っていた。これらより旋削工程に代わる工程として、外径サイジング工程の導入が可能であることがわかった。すなわち、図2に示すように、リング状素材4を外径サイジング用の型7のやや下すぼみの内径7aの内部に矢印方向に挿入して行う外径サイジング工程の導入により、外径サイジング用の型7によりリング状素材4の外径をサイジングすることで、図3に示すように、リング状の鍛造ダイス8と冷間鍛造前のリング状素材4とのクリアランス10を一定に保って、リング状素材4であるブランクの外径真円度を改善することができる。
つまり、図4により、外径サイジングによりリング状素材4であるブランクの真円度を改善する必要が有るか、無いかを説明している。この図4の(a)では、リング状素材4のブランクの真円度が良好であり、リング状素材4の外径1に鍛造ダイス8の中心8aからのズレが無く、従って鍛造ダイス8の内径2より小さいので、改善する必要のない場合である。これに対して、(b)では、リング状素材4のブランクの真円度が不良であり、リング状素材4の外径1に鍛造ダイス8の中心8aからのズレがあり、従ってリング状素材4の左側の円で示す部分の外径1の部分が鍛造ダイス8の内径2より大きいので、改善する必要のある場合を示している。
ところで、冷間鍛造前のリング状素材4に、図2に示すように、外径サイジングすることで、加工硬化による硬度上昇がクラック発生の原因となる恐れがある。そこで、外径サイジング前のリング状素材4の表面である図5の(a)に示す冷間鍛造前素材5の素材表面の硬度分布と、サイジング代0.8mmとした時の外径サイジング後の表面である図5の(b)の冷間鍛造素形材6の素材表面の硬度分布をそれぞれ測定した。図5の(a)および(b)に見られるように、外径サイジング後の冷間鍛造素形材6の表面硬度は、冷間鍛造前素材5の表面の硬度と殆ど変化していなかった。
さらに、外径サイジング工程の汎用性を検討するために、CAE解析にて外径サイジングの再現を行った。図6に外径サイジング前のリング状素材4とサイジング代0.8mmとする外径サイジング後の冷間鍛造前素材5との寸法の変化量を示した。この図6によると、サイジング代0.8mmとする外径サイジング後の冷間鍛造前素材5の外径1、内径2、幅3ともに、実機による外径サイジングの値および電子計算機により求めたCAE解析値がよく一致していた。そこで、CAE解析を用いてサイジング代が及ぼす硬度上昇への影響を推測した。図7に示すように、サイジング代2.0mmの場合でも、硬度上昇分はビッカース硬度で7.5Hvと予測される。このように、外径サイジングによる硬度上昇は、ショットブラスト加工による50Hvに比して、軽微であった。ところで、このショットブラスト処理した冷間鍛造前の素材の硬度上昇は50Hv程度であったが、外径部にクラックは発生していないことから、本発明の手段の外径サイジングによる硬度上昇は上記したように軽微であるので、硬度上昇を起因としたクラックは外径1に発生しなかったと考えられる。
以上説明したように、本発明は外径を旋削することなくベアリングのアウターレース素形材を作成できるため、リング状素材から冷間鍛造品にする際の歩留りの向上を図ることができ、さらに、その際に打痕キズの発生もないので、その対策が不要であり、バッチ処理が可能となるので、生産性の向上および設備費用の低減を図ることができ、製造コストが低減できる。
1 外径
2 内径
2a 最短寸法の内径
2b 中間寸法の内径
3 幅
4 リング状素材
5 冷間鍛造前素材(すなわち請求項2の冷間鍛造に供するリング状素形材)
6 冷間鍛造素形材(すなわち請求項2の冷間鍛造後のベアリング素形材)
7 外径サイジング用の型
7a 内径
8 鍛造ダイス
8a 中心
9 パンチ
10 クリアランス

Claims (2)

  1. 冷間鍛造用のリング状素材の端面と内径部を冷間鍛造により同時に圧下してアウターレースの冷間鍛造素形材に加工する方法において、アウターレースの冷間鍛造素形材に加工する冷間鍛造に先立って、リング状素材の外径サイジングした後、内径面を旋削加工して冷間鍛造用のリング状素形材とすることを特徴とするリング状素形材の製造方法。
  2. 請求項1に記載の方法により製造した冷間鍛造に供するリング状素形材を、さらに鍛造ダイスと冷間鍛造前のリング状素形材とのクリアランスを一定に保って、冷間鍛造を施してベアリング用の素形材を得ることを特徴とするベアリング素形材の製造方法。
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