JP5863032B2 - 搬送装置、及び、画像形成装置 - Google Patents
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Description
詳しくは、画像形成部に至る搬送経路において画像形成部の上流側の位置には、固定ローラと可動ローラとからなる搬送ローラ対が設置されている。そして、搬送ローラ対によって挟持・搬送する記録媒体の厚さに応じて変位する可動ローラの変位量を検知手段(用紙厚検出手段)によって検知することで、記録媒体の厚さを求める。
このような画像形成装置は、ユーザーが装置本体に記録媒体をセットするたびに記録媒体の厚さに関する情報を入力する手間が生じないため、使い勝手の良い装置となっている。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
図1に示すように、本実施の形態における画像形成装置1は、タンデム型カラープリンタである。画像形成装置本体1の上方にあるボトル収容部101には、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した4つのトナーボトル102Y、102M、102C、102Kが着脱可能(交換可能)に設置されている。
ボトル収容部101の下方には中間転写ユニット85が配設されている。その中間転写ユニット85の中間転写ベルト78に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部4Y、4M、4C、4Kが並設されている。
画像形成装置本体1の下方には、転写紙等の記録媒体Pが複数枚重ねて収納された給紙部12(給紙カセット)が設置されている。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、露光部3から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によって各色に対応した静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、中間転写ベルト78及び第1転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上のトナー像が中間転写ベルト78上に転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
最後に、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、不図示の除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
ここで、中間転写ユニット85(像担持体)は、中間転写ベルト78、4つの1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79K、2次転写バックアップローラ82、クリーニングバックアップローラ83、テンションローラ84、中間転写クリーニング部80、等で構成される。中間転写ベルト78は、3つのローラ82〜84によって張架・支持されるとともに、不図示の駆動モータ(作像モータ)に連結された1つのローラ82の回転駆動によって図1中の矢印方向に無端移動される。
そして、中間転写ベルト78は、矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト78上に重ねて1次転写される。
その後、中間転写ベルト78は、中間転写クリーニング部80の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト78上の未転写トナーが回収される。
こうして、中間転写ベルト78上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
詳しくは、給紙部12には、転写紙等の記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ31が図1中の反時計方向に回転駆動されると、給紙ローラ31とフリクションパッド32との間に挟まれた一番上の記録媒体Pが、搬送装置30(図2をも参照でき、複数の搬送ローラ対33、34、35、36が設置されている。)に案内されながら、レジストローラ対37、38のローラ間に向けて給送される。
その後、記録媒体Pは、排紙ローラ対99のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対99によって装置外に排出された記録媒体Pは、出力画像として、スタック部100上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。
図2は、搬送装置30を示す構成図である。図3は、搬送装置30でおこなわれる制御を示すフローチャートである。
図2を参照して、搬送装置30における搬送経路には、上流側の第1の位置に第1搬送ローラ対33、34が設置され、第1の位置に対して搬送経路の下流側に位置する第2の位置には第2搬送ローラ対35、36が設置されている。第1搬送ローラ対33、34と第2搬送ローラ対35、36とは、それぞれ、固定ローラ33、35と可動ローラ34、36とが圧接したローラ対である。固定ローラ33、35と可動ローラ34、36とは、いずれも、金属材料からなる軸部上に、ゴム材料又は樹脂材料からなるローラ部が形成されたローラ部材である。
また、可動ローラ34、36は、それぞれ、幅方向の両端の軸部が、搬送装置30の側板に、軸受を介して回転可能に支持されている。ここで、搬送装置30の側板には図2の左右方向を長手方向とする長穴が形成されていて、その長穴に軸受(可動ローラ34、36の軸部を保持する軸受である。)がスライド移動可能に設置され、軸受には固定ローラ33、35の側に軸受を付勢する圧縮スプリングが設置されている。このような構成により、可動ローラ34、36は、固定ローラ33、35に圧接して記録媒体Pを挟持するとともに、記録媒体Pの厚さ(紙厚)に応じて図2の両矢印方向に変位することになる。また、可動ローラ34、36は、固定ローラ33、35との摩擦抵抗によって図2の時計方向に従動回転する。
なお、第1搬送ローラ対33、34の上流側には、給紙部12から給送された記録媒体Pを湾曲されながら搬送するための湾曲搬送経路K1が、湾曲ガイド板(曲面ガイド板)によって形成されている。また、第1搬送ローラ対33、34から第2搬送ローラ対35、36に至る位置には、記録媒体Pを直線状に搬送するための直線状搬送経路K2が、直線状ガイド板(平面ガイド板)によって形成されている。
第1紙厚センサ41(第1検知手段)と第2紙厚センサ42(第2検知手段)とは、それぞれ、搬送ローラ対によって挟持する記録媒体Pの厚さに応じて変位する可動ローラ34、36の変位量を検知するセンサである。詳しくは、所定の紙厚の記録媒体Pが搬送ローラ対に挟持されると、その紙厚の分だけ可動ローラ34、36が図2の右方に変位して、その変位量(紙厚)が第1紙厚センサ41や第2紙厚センサ42によって検知されることになる。
詳しくは、記録媒体Pを連続通紙する場合に、1枚目に通紙される記録媒体Pに対する第1紙厚センサ41のよる検知結果と第2紙厚センサ42による検知結果とに基いて補正係数を求めて、2枚目以降に通紙される記録媒体Pに対してその記録媒体Pに対する第1紙厚センサ41のよる検知結果と上述の補正係数とに基いてその記録媒体Pの厚さを求めている。
さらに具体的に、1枚目に通紙される記録媒体Pに対する第1紙厚センサ41のよる検知結果をaとして、1枚目に通紙される記録媒体Pに対する第2紙厚センサ42のよる検知結果をbとし、2枚目以降に通紙される記録媒体Pに対する第1紙厚センサ41のよる検知結果をcとしたときに、補正係数はb/aにて算出される。そして、2枚目以降に通紙される記録媒体Pの厚さが、c×b/aとして補正して算出される。
まず、連続通紙が開始されて、1枚目の記録媒体Pの搬送が開始されると(ステップS1)、第1搬送ローラ対33、34の位置(第1の位置)で第1紙厚センサ41によって、その位置を通過する記録媒体Pの紙厚(a(μm))が検知される(ステップS2)。さらに、1枚目の記録媒体Pが第2搬送ローラ対35、36の位置(第2の位置)の位置に達すると、第2紙厚センサ42によって、その位置を通過する記録媒体Pの紙厚(b(μm))が検知される(ステップS3)。そして、これらの紙厚に関する検知結果a、bは、制御部60に送られて、補正係数b/aが算出される(ステップS4)。
次に、2枚目の記録媒体Pの搬送が開始されると(ステップS5)、第1搬送ローラ対33、34の位置(第1の位置)で第1紙厚センサ41によって、その位置を通過する2枚目の記録媒体Pの紙厚(c(μm))が検知される(ステップS6)。そして、この紙厚に関する検知結果cが制御部60に送られて、この検知結果cに補正係数b/aを乗じた値(c×b/a)が補正値として算出される(ステップS7)。
なお、3枚目以降に通紙される記録媒体Pに対しても、ステップS5〜S7のフローが繰り返される。
特に、本実施の形態では、画像形成部(2次転写ニップ)の上流側近傍では転写性を上げるため直線状搬送経路K2を形成して、給紙部12から直線状搬送経路K2に至る位置では装置本体1がなるべく大型化しないように湾曲状搬送経路K1を形成している。そして、記録媒体Pの紙厚を検知する紙厚センサは、その検知結果を画像形成条件になるべく早く反映するために、画像形成部からなるべく離れた位置に設置することになる。すなわち、紙厚センサは、必然的に湾曲搬送経路の範囲内やその近傍に配設されることになる。そして、このように湾曲搬送経路の範囲内やその近傍に配設された紙厚センサは、湾曲搬送経路にて湾曲した状態の記録媒体Pのコシによって固定ローラから離れた方向に変位しやすい可動ローラの変位を検知することになるため、直線状搬送経路に設置された紙厚センサの検知結果に比べて、その検知結果が大きめに出力される傾向がある。
すなわち、本実施の形態による搬送装置30の構成は、第1紙厚センサ41が設置される上流側の第1の位置が湾曲搬送経路の範囲内又はその近傍の位置であって、第2紙厚センサ42が設置される下流側の第2の位置が直線搬送経路の範囲内の位置である場合であって、第2の位置が画像形成部に対して記録媒体Pの搬送経路の上流側の位置である場合に、上述した効果が特に大きく発揮されることになる。
具体的に、本実施の形態において、直線状搬送経路K2に設置される第2紙厚センサ42として比較的高価で精度の高いものを用いて、湾曲搬送経路K1の近傍に設置される第1紙厚センサ41として比較的低廉で精度の低いものを用いることができる。これは、先に説明したように、直線状搬送経路K2に設置される第2紙厚センサ42の検知結果は補正係数を求めるためのベースとなる値であって補正した検知結果の精度を左右する値となるのに対して、湾曲搬送経路K1に設置される第1紙厚センサ41の検知結果はもともと高精度なものにならずに上述した演算によって補正されるものであるためである。
そして、このようなに第1紙厚センサ41と第2紙厚センサ42とを使い分けることによって、装置全体のコストが高くなるのを抑止することができる。
また、本実施の形態では、電子写真方式の画像形成装置1に設置される搬送装置30に対して本発明を適用したが、本発明の適用はこれに限定されることなく、その他の方式の画像形成装置(例えば、インクジェット方式の画像形成装置や種々の方式の印刷機等である。)に設置される搬送装置であっても、それらのすべての搬送装置に対して当然に本発明を適用することができる。
そして、それらの場合であっても、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
30 搬送装置、
33、34 第1搬送ローラ対、
35、36 第2搬送ローラ対、
41 第1紙厚センサ(第1検知手段)、
42 第2紙厚センサ(第2検知手段)、
K1 湾曲搬送経路、 K2 直線状搬送経路、
P 記録媒体。
Claims (7)
- 記録媒体を搬送する搬送装置であって、
記録媒体が搬送される搬送経路における第1の位置に設置され、前記第1の位置を通過する記録媒体の厚さを検知する第1検知手段と、
前記第1の位置に対して前記搬送経路の下流側に位置する第2の位置に設置され、前記第2の位置を通過する記録媒体の厚さを検知する第2検知手段と、
を備え、
記録媒体を連続通紙する場合に、1枚目に通紙される記録媒体に対する前記第1検知手段による検知結果と前記第2検知手段による検知結果とに基いて補正係数を求めて、2枚目以降に通紙される記録媒体に対して当該記録媒体に対する前記第1検知手段による検知結果と前記補正係数とに基いて当該記録媒体の厚さを求めることを特徴とする搬送装置。 - 前記1枚目に通紙される記録媒体に対する前記第1検知手段による検知結果をaとして、前記1枚目に通紙される記録媒体に対する前記第2検知手段による検知結果をbとし、前記2枚目以降に通紙される記録媒体に対する前記第1検知手段による検知結果をcとしたときに、
前記補正係数をb/aとして、
前記2枚目以降に通紙される記録媒体の厚さをc×b/aとすることを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。 - 前記第1の位置と前記第2の位置とのうち、一方は記録媒体が湾曲されながら搬送される湾曲搬送経路の範囲内又はその近傍の位置であって、他方は記録媒体が直線状に搬送される直線搬送経路の範囲内の位置であって、
前記第1検知手段と前記第2検知手段とのうち、前記直線状搬送経路の範囲内に設置された検知手段の検知精度が、前記湾曲搬送経路の範囲内又はその近傍に設置された検知手段の検知精度に比べて、高くなるように設定されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の搬送装置。 - 前記第1の位置は記録媒体が湾曲されながら搬送される湾曲搬送経路の範囲内又はその近傍の位置であって、前記第2の位置は記録媒体が直線状に搬送される直線搬送経路の範囲内の位置であることを特徴とする請求項1〜請求項3いずれかに記載の搬送装置。
- 前記第2の位置は、記録媒体上に画像を形成する画像形成部に対して記録媒体の搬送経路の上流側の位置であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の搬送装置。
- 前記第1検知手段と前記第2検知手段とは、それぞれ、記録媒体を挟持して搬送する搬送ローラ対のうち、挟持する記録媒体の厚さに応じて変位する可動ローラの変位量を検知することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の搬送装置。
- 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の搬送装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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