JP5863010B2 - 定着装置の温度制御方法及び画像形成システム - Google Patents
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Description
また、上記特許文献1に記載された制御方法では、通常印刷中より高い制御温度で印刷中に印刷が停止した場合、通常印刷中に印刷が停止した場合より大きなオーバーシュートが発生してしまう。その後、加熱ロールの表面温度が低下を始めても、サーミスタの検出温度は高いままほとんど変化しない。
このようにサーミスタの検出温度と実際の表面温度に差がある状態で次の印刷を実施すると、加熱ロールの表面温度が低いにもかかわらずサーミスタの検出温度が高いため、目標制御温度に補正温度を加算して求められた値よりも、サーミスタの検出温度が高いという状態となる。この場合、制御部は、加熱ヒータをオンすべき判断をせず、その結果、加熱ヒータはオンされない。このため、ウェブの印刷停止時に第1の印刷装置の定着装置やターンバーの中に停止していた部分に、熱量不足による定着不良が発生してしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、加熱ロール13の表面温度のオーバーシュート現象を考慮して上記定着不良を防止するために、以下に示すように第2の定着装置100Bの温度制御方法を行っている。
図4は、上記構成の画像形成システムにおける定着装置の温度制御の一例(温度制御例1)を示すフローチャートである。
図4において、まず、ステップ401にて印刷が終了してウェブ7が停止すると、制御部20は、サーミスタ17の制御温度を、非印刷中の目標制御温度である第1制御温度に設定し、印刷停止時間のカウントを開始する。
次に、ステップ402にて制御部20が印刷制御装置(コントローラ)21から印刷開始の命令を受けると、サーミスタ17の制御温度を、印刷中の目標制御温度である第2制御温度に設定する。第2制御温度は通常、第1制御温度に対して加熱ロール13の定着領域におけるウェブ7の通過部にあたるサーミスタ17に対して、+1℃程度加算された制御温度である。例えば、図1の構成例に示すように、温度検知手段として3つのサーミスタ17A,17B,17Cを有する定着装置100で、サーミスタ17A及びサーミスタ17Bそれぞれが対向している位置がウェブ7の通過部にあたる場合、サーミスタ17A及びとサーミスタ17Bそれぞれの制御温度に対して、+1℃程度加算される。また、印刷開始命令時のサーミスタ17の検出温度を、温度データTdとして記憶する。
ここで、温度データTdが目標制御温度Ttより小さい(Td<Tt)場合、オーバーシュートは発生していないと判断し、ステップ406にてサーミスタ17の制御温度を、通常通り第2制御温度のままで次の印刷を開始する。
一方、温度データTdが目標制御温度Tt以上(Td≧Tt)の場合、オーバーシュートが発生していると判断して、ステップ404にて、加熱ロール13の目標制御温度Ttに加算するオーバーシュート発生時の補正温度量である補正温度Tcを設定し、補正温度Tcを目標制御温度Ttに対して加算して補正目標制御温度Ttcを求める。そして、次のステップ405にて、サーミスタ17の検出温度をチェックし、加熱ロール13が補正目標制御温度Ttcまで上昇した事を確認できたら、ステップ406にて次の印刷を開始し、ウェブ7の搬送が開始される。
上記図4のステップ404にて設定する補正温度Tcは、例えば、温度データTdと印刷終了からの停止時間とに基づいて、予め作成しておいたデータテーブルから補正温度Tcを決定することができる。表1は、上記補正温度Tcを決定するときに用いるデータテーブルの一例を示している。表1のデータテーブルは例えば以下に示すように作成することができる。
上記補正温度Tcを決定する方法としては、上記温度データTdと停止時間とに基づいて補正温度Tcを求める方法以外にも、例えば以下の方法がある。
非印刷中で加熱ロール13と加圧ロール14とが離れており、サーミスタ17の検出温度が第1制御温度以上で、加熱ヒータ18は全てOFF状態となっている場合、停止時間における加熱ロール13の温度低下量は、加熱ロール13の表面や芯金の素材、大きさ(幅、径)の条件により決まっており、ウェブ7の幅や種類による変化はほとんど影響がない。このため、加熱ロール13の種類毎の温度低下量を予め調べておき、コントローラ21から加熱ロール13の種類の設定を行ったり、加熱ロール13に設けられた識別手段を検知して加熱ロール13の種類を特定したりすることで、加熱ヒータ18がOFF状態での停止時間における、加熱ロール13の表面温度の温度低下量を求めることができる。この温度低下量に基づいて、上記図4のステップ404における加熱ロール13の表面温度から第2制御温度までに必要な加熱時間を計算し、サーミスタ17の検出温度に対して加熱時間を確保できる補正温度Tcを設定する方法もある。
次に、上記構成の印刷装置における定着装置の温度制御の他の例(温度制御例2)について説明する。
上記温度制御例1では、図4のステップ405にて補正目標制御温度Ttcまで加熱ロール13の温度上昇を行っているが、温度検知手段(サーミスタ)の時定数を考慮すると、昇温時には、たとえば補正目標制御温度Ttcの1℃から2℃程度低い温度まで加熱ロール13が温度上昇したことを確認したら、次のステップ406に移って印刷を開始してもよい。こうすることで、印刷開始のタイミングで、確実にサーミスタ17の検出温度≧目標制御温度となり、最も熱量が必要な印刷開始のタイミングで加熱ヒータ18がOFFすることなく、安定してON状態を維持したまま次の印刷を開始することができる。
次に、上記構成の印刷装置における定着装置の温度制御の更に他の例(温度制御例3)について説明する。
印刷中の消費電力の増加や加熱ロール13の寿命低下を考慮し、印刷中にウェブ7上の第2制御温度に対して補正が必要な部分が定着装置10を通過すると、加算した補正目標制御温度Ttcは元の第2制御温度である目標制御温度Ttまで下げることが望ましい。しかし、補正温度Tcを一度にクリアしてしまうと、加熱ロール13の目標制御温度が急激に低下することで加熱ヒータ18がほとんどOFF状態となってしまい、加熱ロール13の表面温度が急激に低下してしまう。そのまま第2制御温度より低下してしまい、補正温度Tcをクリアした後の印刷部分で定着不良となってしまうおそれがある。従って、補正温度Tcは印刷中に徐々に下げていき、最終的に目標制御温度Ttまで下げるように制御することが望ましい。
図6において、制御部20は、まず、ステップ601にて補正目標制御温度Ttcで印刷を開始すると、次のステップ602にて、補正温度Tcで補正を実施する必要がある補正期間の終了をチェックする。補正期間は、上記課題で示したウェブ7に定着不良が発生する部分が定着装置10内で加熱ロール13と加圧ロール14により定着されるまでの期間である。たとえば図3で説明したような二つの印刷装置100A,100Bを用いてウェブ7の両面に印刷する画像形成システムの場合、第1の印刷装置100Aでは、ウェブ7の給紙部の矢印7Aで示す位置から定着装置10Aで定着される矢印7Bで示す位置までの距離を印刷完了するまでの期間であり、第2の印刷装置では、ウェブ7の定着装置10Aで定着される矢印7Bで示す位置から定着装置10Bで定着される矢印7Cで示す位置までの距離を印刷完了するまでの期間となる。印刷装置を1台のみで印刷する画像形成システムの場合は、第1の印刷装置100Aの場合と同様に、ウェブ7の給紙部から出たウェブ7が定着装置10で定着されるまでの期間となる。
次に、上記構成の印刷装置における定着装置の温度制御の更に他の例(温度制御例4)について説明する。
本実施形態における定着装置の温度制御では、印刷開始のタイミングで加熱ヒータ18がON状態となっており、加熱ロール13の表面温度が上昇中で、ウェブ7が搬送開始する際の表面温度低下を抑えることが重要である。しかし、印刷制御装置(コントローラ)21から印刷開始命令が受けて印刷装置100が印刷開始の準備動作を行う際、画像調整動作等の制御が発生し、印刷準備時間が長くなる場合がある。補正温度Tcの加熱に必要な時間をTh、印刷準備時間をTpとしたとき、Tp>Thとなってしまうと、加熱ロール13の加熱が終了しても印刷が開始されず、印刷準備が完了して印刷開始しようとした時には、既に加熱ロール13の表面温度が目的の温度から変化してしまっている場合がある。この問題を解決する方法として、予め印刷準備時間Tpを計算し、印刷準備時間Tpが加熱ロール13の加熱に必要な時間Thを上回る場合は、加熱開始前に印刷準備時間Tpに即したWAIT時間Twを設定し、印刷開始のタイミングで加熱ロール13の加熱が終了するように調整する制御方法がある。
図7において、制御部20は、ステップ704にて補正温度Tcを決定すると、現在のサーミスタ17の検出温度から、補正目標制御温度Ttcまでの加熱に必要な時間Thを計算する。例えば、サーミスタ制御温度の補正間隔を1秒毎に0.5℃とした場合、図4のステップ402と同様にステップ702にてセットした温度データTd及び補正目標制御温度Ttcから、Th=(Ttc−Td)/0.5となる。
ここで、印刷準備時間Tp≦加熱時間Thとなる場合、ステップ706へ進み、以降は図4のステップ404からステップ406と同じ制御となる。
一方、印刷準備時間Tp>加熱時間Thとなる場合、ステップ709にて、加熱を開始する前に必要なWAIT時間Twを計算する。「Tw=Tp−Th」を計算することで、WAIT時間Twを求めることができる。
図8のステップ801にて印刷制御装置(コントローラ)21から印刷開始命令を受信すると、制御部20は、印刷準備時間Tpと補正温度Tcの加熱に必要な時間Thとを比較し、必要なWAIT時間を計算する。本制御例では、前述の温度制御例2で示したように、補正温度Tcのうち印刷開始のタイミングで+2℃を加算するため、+13℃の補正に必要な時間が、補正温度Tcの加熱に必要な時間Thとなる。計算式Tw=Tp−ThによりWAIT時間Twを計算し、WAITを開始する。
ステップ802にて印刷準備時間中のWAITが終了すると、サーミスタ17の目標制御温度に対して、補正温度Tcの加算を開始する。ステップ803にて印刷準備時間が終了するまでに、目標制御温度を213℃まで上昇させる。
ステップ803にて印刷を開始すると、補正温度Tcの残りである+2℃を一気に加算し、目標制御温度を215℃として搬送を開始する。ステップ804にて補正期間が終了するまで、目標制御温度は215℃を維持する。
ステップ804にて補正期間が終了すると、前述の温度制御例3で示したように、まず目標制御温度のうち補正温度Tcで補正した分から3℃を一気に下げる。その後、補正温度Tcの残りをゆっくりと段階的に下げていく。
ステップ805にて目標制御温度から補正温度Tcで補正した分が無くなり、通常の印刷中の目標制御温度と同じになると、本発明の制御を終了し、現行の印刷制御に戻る。
(態様A)
複数の加熱ヒータ18を内部に有する加熱ロール13などの加熱回転部材の表面に非接触状態で対向するように加熱回転部材の回転軸方向に複数配置されたサーミスタ17などの温度検知手段の検知温度に基づいて、複数の加熱ヒータ18の温度制御を行う定着装置100の温度制御方法であって、温度検知手段が加熱回転部材の目標制御温度Tt以上の温度Tdを検知した場合に、その検知温度Tdと前回の印刷停止から次の印刷開始までの停止時間とに基づいて補正温度Tcを求め、次の印刷に必要な前記加熱ロールの目標制御温度Ttに対して補正温度Tcを加算して補正目標制御温度Ttcを求め、補正目標制御温度Ttcとなるように温度制御を行った後に次の印刷を開始する。
(態様A’)
加熱ヒータ18を内部に有する加熱ロール13などの加熱回転部材と加熱回転部材の表面に非接触状態で対向するように配置されたサーミスタ17などの温度検知手段とを有する定着装置10をそれぞれ備えた第1の印刷装置100A及び第2の印刷装置100Bを用いて、長尺に連続したウェブ7などの記録媒体に対して画像を印刷可能な画像形成システムであって、第1の印刷装置100A及び第2の印刷装置100Bそれぞれの定着装置10について、温度検知手段が加熱回転部材の目標制御温度Tt以上の温度Tdを検知した場合に、その検知温度Tdと前回の印刷停止から次の印刷開始までの停止時間とに基づいて補正温度Tcを求め、次の印刷に必要な加熱回転部材の目標制御温度Ttに対して補正温度Tcを加算して補正目標制御温度Ttcを求め、補正目標制御温度Ttcとなるように温度制御を行った後に次の印刷を開始する制御部20などの制御手段を備える。
これらの態様A及びA’によれば、上記実施形態について説明したように、印刷停止後に定着装置10の加熱回転部材の表面温度のオーバーシュートが発生し、温度検知手段が加熱回転部材の目標制御温度Tt以上の温度Tdを検知した場合に、検知温度Tdと前回の印刷停止から次の印刷開始までの停止時間とに基づいて補正温度Tcを求める。ここで、印刷停止後からの時間経過に伴って検知温度Tdと加熱回転部材の表面温度との温度差が大きくなるが、この温度差を反映させるように上記補正温度Tcを求めることができる。この温度差を反映した補正温度Tcを、次の印刷に必要な前記加熱ロールの目標制御温度Ttに対して加算して補正目標制御温度Ttcを求め、その補正目標制御温度Ttcとなるように温度制御を行った後に次の印刷を開始する。従って、次の印刷において、加熱回転部材の表面温度を定着に十分な表面温度に維持され、定着不良を防止できる。
(態様B)
上記態様Aにおいて、前記補正目標制御温度Ttcまでの加熱に必要な加熱時間Thより、印刷開始命令を受けてから印刷開始するまでの準備時間Tpが長い場合、補正目標制御温度Ttcまでの加熱開始前に、準備時間Tpに合わせた待ち時間TwをTw=Tp−Thにより求め、印刷開始命令を受けてから待ち時間Twが経過した後に、加熱ロール13などの加熱回転部材の加熱を開始する。
(態様B’)
上記態様A’において、前記制御部20などの制御手段は、補正目標制御温度Ttcまでの加熱に必要な加熱時間Thより、印刷開始命令を受けてから印刷開始するまでの準備時間Tpが長い場合、補正目標制御温度Ttcまでの加熱開始前に、準備時間Tpに合わせた待ち時間TwをTw=Tp−Thにより求め、印刷開始命令を受けてから待ち時間Twが経過した後に、加熱回転部材の加熱を開始する。
これらの態様B及びB’によれば、上記実施形態について説明したように、印刷開始命令を受けてから印刷開始するまでの準備を行っているときに、印刷開始命令を受けてから、予め求めて於いた所定の待ち時間Twが経過した後に、加熱回転部材の加熱を開始する。これにより、次の印刷開始時における加熱回転部材の表面の過剰な温度上昇を防止することができるので、過剰な温度上昇による定着不良を防止できる。
(態様C)
上記態様A又は態様Bにおいて、加熱ロール13などの加熱回転部材の内部に、その加熱回転部材の回転軸方向における互いに異なる複数の領域をそれぞれ加熱するように加熱ヒータ18A,18B,18Cを複数備え、複数の加熱ヒータそれぞれに対応させて加熱回転部材の表面に非接触状態で対向するようにサーミスタ17A,17B,17Cなどの温度検知手段を複数配置し、前記複数の温度検知手段それぞれについて、ウェブ7などの印刷媒体の搬送方向と直交する方向における幅の設定ごとに補正率を設定し、補正温度Tcと補正率とに基づいて、複数の温度検知手段それぞれに対して補正目標制御温度Ttcを計算する。
(態様C’)
上記態様A’又は態様B’において、加熱ロール13などの加熱回転部材の内部に、その加熱回転部材の回転軸方向における互いに異なる複数の領域をそれぞれ加熱するように加熱ヒータ18A,18B,18Cを複数備え、複数の加熱ヒータそれぞれに対応させて加熱回転部材の表面に非接触状態で対向するようにサーミスタ17A,17B,17Cなどの温度検知手段を複数配置し、制御部20などの制御手段は、前記複数の温度検知手段それぞれについて、ウェブ7などの印刷媒体の搬送方向と直交する方向における幅の設定ごとに補正率を設定し、補正温度Tcと補正率とに基づいて、複数の温度検知手段それぞれに対して補正目標制御温度Ttcを計算する。
これらの態様C及びC’によれば、上記実施形態について説明したように、ウェブ7などの印刷媒体の搬送方向と直交する方向における幅の設定が変化する場合でも、その印刷媒体の幅の設定に対して最適な補正目標制御温度Ttcを設定することができる。
(態様D’)
上記態様A’乃至態様C’のいずれかの態様において、制御部20などの制御手段は、第1の印刷装置100Aの定着装置10Aにおける加熱ロール13などの加熱回転部材の温度制御を、ウェブ7などの記録媒体の供給部から第1の印刷装置100Aの定着装置10Aに至る搬送経路上にある印刷媒体の部分が定着される期間については、前記補正目標制御温度Ttcとなるように行い、その後、前記補正目標制御温度Ttcよりも低い前記目標制御温度Ttになるように行う。
この態様D’によれば、上記実施形態について説明したように、画像形成システムの印刷媒体搬送方向の上流側に位置する第1の印刷装置100Aの定着装置10Aにおいて、記録媒体の供給部から第1の印刷装置100Aの定着装置10Aに至る搬送経路上にある印刷媒体の部分に発生する定着不良を防止できる。
(態様E’)
上記態様A’乃至態様D’のいずれかの態様において、制御部20などの制御手段は、第2の印刷装置100Bの定着装置10Bにおける加熱ロール13などの加熱回転部材の温度制御を、第1の印刷装置100Aの定着装置10Aから第2の印刷装置100Bの定着装置10Bまでの搬送経路上にあるウェブ7などの印刷媒体の部分が定着される期間については、前記補正目標制御温度Ttcになるように行い、その後、前記補正目標制御温度Ttcよりも低い前記目標制御温度Ttになるように行う。
この態様E’によれば、上記実施形態について説明したように、画像形成システムの印刷媒体搬送方向の下流側に位置する第2の印刷装置100Bの定着装置10Bにおいて、第1の印刷装置100Aの定着装置10Aから第2の印刷装置100Bの定着装置10Bまでの搬送経路上にある印刷媒体の部分に発生する定着不良を防止できる。
(態様F’)
上記態様A’乃至態様E’のいずれかの態様において、制御部20などの制御手段は、加熱ロール13などの加熱回転部材の制御温度を前記補正目標制御温度Ttcから前記目標制御温度Ttまで下げる際、加熱回転部材の表面の温度変化に対するサーミスタ17などの温度検知手段の検知温度の時定数による遅延時間以上の間隔をもって段階的に制御温度を下げる。
この態様F’によれば、上記実施形態について説明したように、加熱ロール13などの加熱回転部材の制御温度を前記補正目標制御温度Ttcから前記目標制御温度Ttまで下げる際に、加熱回転部材の表面温度の急激な低下による定着不良を防止できる。
2 帯電器
3 光源
4 レーザービーム
5 現像装置
6 トナー
7 ウェブ
8 搬送装置
9 転写器
10 定着装置
10A 第1の定着装置
10B 第2の定着装置
11 吸引装置
12 プレヒータ
13 加熱ロール
14 加圧ロール
15 プラー
16 バッファプレート
17 サーミスタ
18 加熱ヒータ
19 ターンバー
20 制御部
21 印刷制御装置(コントローラ)
100 定着装置
100A 第1の定着装置
100B 第2の定着装置
Claims (7)
- 加熱ヒータを内部に有する加熱回転部材の表面に非接触状態で対向するように配置された温度検知手段の検知温度に基づいて、前記加熱ヒータの温度制御を行う定着装置の温度制御方法であって、
前記温度検知手段が前記加熱回転部材の目標制御温度Tt以上の温度Tdを検知した場合に、その検知温度Tdと前回の印刷停止から次の印刷開始までの停止時間とに基づいて補正温度Tcを求め、次の印刷に必要な前記加熱ロールの目標制御温度Ttに対して前記補正温度Tcを加算して補正目標制御温度Ttcを求め、該補正目標制御温度Ttcとなるように温度制御を行った後に次の印刷を開始し、
前記定着装置における前記加熱回転部材の温度制御を、前記記録媒体の供給部から前記定着装置に至る搬送経路上にある印刷媒体の部分が定着される期間については、前記補正目標制御温度Ttcとなるように行い、その後、前記補正目標制御温度Ttcよりも低い前記目標制御温度Ttになるように行い、
前記加熱回転部材の制御温度を前記補正目標制御温度Ttcから前記目標制御温度Ttまで下げる際、前記加熱回転部材の表面の温度変化に対する前記温度検知手段の検知温度の時定数による遅延時間以上の間隔をもって段階的に前記制御温度を下げることを特徴とする定着装置の温度制御方法。 - 請求項1の定着装置の温度制御方法において、
前記補正目標制御温度Ttcまでの加熱に必要な加熱時間Thより、印刷開始命令を受けてから印刷開始するまでの準備時間Tpが長い場合、前記補正目標制御温度Ttcまでの加熱開始前に、前記準備時間Tpに合わせた待ち時間TwをTw=Tp−Thにより求め、印刷開始命令を受けてから前記待ち時間Twが経過した後に、前記加熱回転部材の加熱を開始することを特徴とする定着装置の温度制御方法。 - 請求項1又は2の定着装置の温度制御方法において、
前記加熱回転部材の内部に、その加熱回転部材の回転軸方向における互いに異なる複数の領域をそれぞれ加熱するように前記加熱ヒータを複数備え、
前記複数の加熱ヒータそれぞれに対応させて前記加熱回転部材の表面に非接触状態で対向するように前記温度検知手段を複数配置し、
前記複数の温度検知手段それぞれについて、印刷媒体の搬送方向と直交する方向における幅の設定ごとに補正率を設定し、前記補正温度Tcと前記補正率とに基づいて、前記複数の温度検知手段それぞれに対して前記補正目標制御温度Ttcを計算することを特徴とする定着装置の温度制御方法。 - 加熱ヒータを内部に有する加熱回転部材と該加熱回転部材の表面に非接触状態で対向するように配置された温度検知手段とを有する定着装置をそれぞれ備えた第1の印刷装置及び第2の印刷装置を用いて、長尺に連続した記録媒体に対して画像を印刷可能な画像形成システムであって、
前記第1の印刷装置及び第2の印刷装置それぞれの定着装置について、前記温度検知手段が前記加熱回転部材の目標制御温度Tt以上の温度Tdを検知した場合に、その検知温度Tdと前回の印刷停止から次の印刷開始までの停止時間とに基づいて補正温度Tcを求め、次の印刷に必要な前記加熱回転部材の目標制御温度Ttに対して前記補正温度Tcを加算して補正目標制御温度Ttcを求め、該補正目標制御温度Ttcとなるように温度制御を行った後に次の印刷を開始する制御手段を備え、
前記制御手段は、
前記第1の印刷装置の定着装置における前記加熱回転部材の温度制御を、前記記録媒体の供給部から前記第1の印刷装置の定着装置に至る搬送経路上にある印刷媒体の部分が定着される期間については、前記補正目標制御温度Ttcとなるように行い、その後、前記補正目標制御温度Ttcよりも低い前記目標制御温度Ttになるように行い、
前記加熱回転部材の制御温度を前記補正目標制御温度Ttcから前記目標制御温度Ttまで下げる際、前記加熱回転部材の表面の温度変化に対する前記温度検知手段の検知温度の時定数による遅延時間以上の間隔をもって段階的に前記制御温度を下げることを特徴とする画像形成システム。 - 請求項4の画像形成システムにおいて、
前記制御手段は、前記補正目標制御温度Ttcまでの加熱に必要な加熱時間Thより、印刷開始命令を受けてから印刷開始するまでの準備時間Tpが長い場合、前記補正目標制御温度Ttcまでの加熱開始前に、前記準備時間Tpに合わせた待ち時間TwをTw=Tp−Thにより求め、印刷開始命令を受けてから前記待ち時間Twが経過した後に、前記加熱回転部材の加熱を開始することを特徴とする画像形成システム。 - 請求項4又は5の画像形成システムにおいて、
前記加熱回転部材の内部に、その加熱回転部材の回転軸方向における互いに異なる複数の領域をそれぞれ加熱するように前記加熱ヒータを複数備え、
前記複数の加熱ヒータそれぞれに対応させて前記加熱回転部材の表面に非接触状態で対向するように前記温度検知手段を複数配置し、
前記制御手段は、前記複数の温度検知手段それぞれについて、印刷媒体の搬送方向と直交する方向における幅の設定ごとに補正率を設定し、前記補正温度Tcと前記補正率とに基づいて、前記複数の温度検知手段それぞれに対して前記補正目標制御温度Ttcを計算することを特徴とする画像形成システム。 - 請求項4乃至6のいずれかの画像形成システムにおいて、
前記制御手段は、前記第2の印刷装置の定着装置における前記加熱回転部材の温度制御を、前記第1の印刷装置の定着装置から第2の印刷装置の定着装置までの搬送経路上にある印刷媒体の部分が定着される期間については、前記補正目標制御温度Ttcになるように行い、その後、前記補正目標制御温度Ttcよりも低い前記目標制御温度Ttになるように行うことを特徴とする画像形成システム。
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