JP5861594B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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また、トナー像の像転写体に対する付着力の変化を抑制し、形成される画像に乱れが生じにくい画像形成装置も知られている(特許文献2)。
特許文献2によれば、像転写体を挟み各々のトナー像形成手段に対向して一列に配され、像転写体を押圧する複数の押圧部材のうち、一列の両端部に位置するものは、中央部に位置するものより像転写体に対する押圧力を小さく設定している。
トナー像を保持するトナー像保持体と、
前記トナー像保持体に中間転写体を挟んで対向し、前記中間転写体を押圧して前記トナー像保持体に保持された前記トナー像を前記中間転写体上に転写させる一次転写部材と、
前記中間転写体に対向し、記録媒体の裏面に接触して電荷を付与することにより前記中間転写体上の前記トナー像を前記記録媒体上に転写させる二次転写部材と、
前記記録媒体に対して余白を設けることなく前記トナー像を形成する縁無し印刷の有無を判断する判断手段と、
前記一次転写部材の前記中間転写体に対する押圧力を調整する押圧機構と、
を備え、
前記縁無し印刷時に前記一次転写部材の押圧力を通常印刷時よりも大きくする、
ことを特徴とする。
前記縁無し印刷時に前記一次転写部材の押圧力を通常印刷時よりも大きくした場合に、前記二次転写部材に付与する二次転写電圧を通常印刷時よりも増加させる、
ことを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、縁なし印刷時に、用紙上の画質を維持したまま用紙裏面汚れや用紙側面の汚れを抑えることができる。
また、以下の図面を使用した説明において、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
(1)画像形成装置の全体構成及び動作
図1は本実施形態に係る画像形成装置1の内部構成を示す断面模式図である。
以下、図面を参照しながら、画像形成装置1の全体構成及び動作を説明する。
画像処理部12は、外部の情報送信装置(例えばパーソナルコンピュータ等)から入力された印刷情報を潜像形成用の画像情報に変換して予め設定されたタイミングで、駆動信号を露光装置LHに出力する。本実施形態の露光装置LHは、LED(Light Emitting Diode)が線状に配置されたLEDヘッドにより構成されている。
現像装置40各々は、現像ハウジング41に収容される現像剤を除いて略同様に構成され、それぞれがイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を形成する。
転写装置50においてトナー像が転写された用紙Pは、トナー像が未定着の状態で搬送ガイドを経由して定着装置60に搬送される。定着装置60に搬送された用紙Pは、一対の定着ベルト61と加圧ローラ62により、圧着と加熱の作用でトナー像が定着される。定着トナー像が形成された用紙Pは、搬送ガイドによってガイドされ、排出ローラ対69から画像形成装置1上面の排出トレイ1aに排出される。
(2.1)一次転写部の構成
図2は、本実施形態の画像形成装置1における一次転写部の構成を更に詳しく説明するための図である。
転写装置50は、トナー像保持体としての感光体ドラム31上に形成されたトナー像を中間転写ベルト51上に順次転写する一次転写部と、中間転写ベルト51上に重畳して転写された各色トナー像を記録媒体である用紙Pに一括転写する二次転写部とから構成されている。
なお、一次転写ローラ52に対し、イオン伝導性を有する物質に加えて、例えばカーボンブラック等の電子伝導性を有する物質を混入させて抵抗調整を行うようにしても良い。また、一次転写ローラ52の直径は、例えば、16mm〜25mmとすることができる。
そして、電源13aから一次転写ローラ52、中間転写ベルト51および感光体ドラム31を通して一次転写バイアスに基づく転写電流が流れることにより、感光体ドラム31と中間転写ベルト51との間に転写電界を形成し、感光体ドラム31上のトナー像を中間転写ベルト51上に転写する。
本実施形態では、一次転写ローラ52の押圧力を増減させて感光体ドラム31と中間転写ベルト51との接触圧を増減させる押圧機構を備えている。図3は、一次転写ローラ52の押圧機構55を示した図である。
押圧機構55は、図示しないモータおよび駆動伝達機構を介して連結された伝達軸55a、伝達軸55aに取り付けられた偏心カム55bを有している。
この一次転写ローラ52の押圧機構55は、偏心カム55bの回動により、一次転写ローラホルダ52dを図中の矢印方向に移動させることにより、スプリング52cの押圧力を増減させる。
図4は、本実施形態の画像形成装置1における二次転写部の構成を更に詳しく説明するための図である。
二次転写部は、二次転写ローラ53、バックアップローラ54、および給電ローラ56を備える。
二次転写ローラ53は内側から順に、回転軸53a、発泡層53b、ソリッド層53c、およびコート層53dを備える。
回転軸53aは例えばステンレス等の金属製シャフトで構成される。発泡層53bは例えばエピクロルヒドリンゴムやウレタンゴム等を発泡させたもので構成される。またソリッド層53cはエピクロルヒドリンゴムやウレタンゴム等で構成される。更にコート層53dはフッ素ゴム等にて構成される。
またバックアップローラ54は内側から順に、回転軸54aおよび弾性層54bを備える。これらのうち回転軸54aはステンレス等の金属製シャフトにて構成される。また弾性層54bはEPDMあるいはエピクロルヒドリンゴム等のゴム材料にて単層あるいは複層に構成される。
そして、バックアップローラ54の体積抵抗率は、例えば、103Ω・cm〜1010Ω・cmの範囲内に設定される。
そして、二次転写バイアスに基づく転写電流が流れることにより、二次転写ローラ53とバックアップローラ54との間に転写電界を形成し、中間転写ベルト51上のトナー像を用紙Pに転写する。
(3.1)縁無し印刷
ここで、縁無し印刷について説明する。
画像形成装置1は、用紙Pの端部の全周に渡って余白部を設けて画像を印刷する縁あり印刷モードと、余白部を設けず用紙Pの端部に至るまで画像を印刷する縁無し印刷モードを有している。
尚、係る縁無し印刷モードの有無は、画像形成装置1の動作を制御するコントローラ11により判断される。
これに対し縁無し印刷は、トナー像が用紙Pの端部にまで達しており、周辺余白がなくなる。図5(b)においては、上余白・下余白・左余白・右余白のすべてがない状態を図示してあるものの、一部の端部に余白がなければ縁無し印刷とする。
中間転写ベルト51上には、破線で示したIv×Ihサイズのトナー像が形成される。Iv×Ihサイズのトナー像は、中間転写ベルト51により、二次転写部へ向かって搬送される。一方、用紙Pは、レジストローラ対23によってタイミング制御され、トナー像が二次転写部に進入するのに合わせて二次転写部に搬送される。
図7(a)に示すように、用紙Pのサイズよりもトナー像のサイズが大きいため、トナー像の先後端及び左右端は二次転写ローラ53上に転写される。
すなわち、二次転写部では、Iv×Ihサイズのトナー像が、Pv×Phサイズの用紙Pに転写され、二次転写ローラ53に付着したトナーは、二次転写中に用紙Pの裏面に移行し、用紙Pの裏面を汚す課題がある。
そして、図3に示す伝達軸55aがモータの動作によって回動すると、偏心カム55bも回動し、この偏心カム55bが当接している一次転写ローラホルダ52dを押すことで、スプリング52cの圧縮高さが減少し、スプリングの押圧力は増加する。
その結果、一次転写ローラ52は、一次転写ローラ52の軸52aを支える軸受け52bとともに、中間転写ベルト51を介して感光体ドラム31へ押圧され、一次転写ローラ52の押圧力が増加する。
一次転写部において、一次転写ローラ52の押圧力を増加させるために、トナーと中間転写ベルト51の付着力が強くなり、非通紙部のトナーは転写されにくくなる。
その結果、二次転写ローラ53の用紙Pの領域外へのトナー移動が少なくなり、用紙裏面汚れや、用紙側面の汚れが減少する。
尚、用紙裏面汚れを定量化するために、用紙裏面汚れの度合いを明度(L*)で表している。図8において、横軸は一次転写ローラ52の押圧力を示している。
A点は、通常印刷時の一次転写ローラ52の押圧力で一次転写した場合の、用紙裏面の明度を示しており、この場合L*=88.5であった。
B点は、一次転写ローラ52の押圧力を増加させて一次転写した場合の、用紙裏面の明度を示しており、この場合L*=90.8であった。尚、用紙Pの白紙部の明度はL*=94.5であった。
その結果、二次転写ローラ53の用紙Pの領域外へのトナー移動が少なくなり、用紙裏面汚れや、用紙側面の汚れが減少する。
本実施形態に係る画像形成装置1Aは、縁無し印刷モードが選択された場合に、一次転写ローラ52の押圧力を増加させるとともに、二次転写部における二次転写ローラ53への二次転写バイアスの印加電圧を増加させる。
従って、本実施形態の画像形成装置1Aの基本構成は第1実施形態の画像形成装置1と同様であり、第1実施形態の画像形成装置1と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図9で、実線は通常印刷時における一次転写ローラ52の押圧力で一次転写されたトナー像が二次転写された場合の画像濃度、破線は縁無し印刷時に一次転写ローラ52の押圧力を増加させて一次転写されたトナー像が二次転写された場合の画像濃度を示す。
そこで、画像形成装置1Aは、縁無し印刷モードが選択された場合に、一次転写ローラ52の押圧力を増加させるとともに、二次転写部における二次転写ローラ53への二次転写バイアスの印加電圧を増加させ、用紙P上に転写される画像濃度を維持することができる。
従って、二次転写バイアスの印加電圧を増加させた場合、用紙Pへの転写率は向上するが、用紙Pの外側(非通紙領域)においては、二次転写電界は相対的に小さくトナーは移動しにくく、用紙裏面汚れや用紙側面の汚れの発生は抑えられる。
すなわち、本実施形態に係る画像形成装置1Aは、縁無し印刷モードが選択された場合に、一次転写ローラ52の押圧力を増加させるとともに、二次転写部における二次転写ローラ53への二次転写バイアスの印加電圧を増加させることにより、用紙上の画質を維持したまま用紙裏面汚れや用紙側面の汚れを抑えることができる。
本実施形態では画像形成装置1、1Aは、いわゆるタンデム型であったが、これに限られるものではない。例えば、トナー像の転写を行なうのに中間転写ベルト51を例とするトナー像転写体と、トナー像転写体を挟みこのトナー像転写体を押圧する一次転写ローラ52を例とする押圧部材及びトナー像転写体上のトナー像を記録媒体に二次転写する二次転写ローラ53を例とする二次転写対向部材を備える画像形成装置であれば、上記の手法を使用することができる。
10・・・制御装置
11・・・コントローラ
12・・・画像処理部
13・・・電源装置
20・・・給紙装置
30・・・感光体ユニット
31・・・感光体ドラム
32・・・帯電ローラ
40・・・現像装置
42・・・現像ローラ
50・・・転写装置
51・・・中間転写ベルト
52・・・一次転写ローラ
52a・・・一次転写ローラ軸
52b・・・一次転写ローラ軸軸受
52c・・・押圧スプリング
52d・・・一次転写ローラホルダ
53・・・二次転写ローラ
54・・・バックアップローラ
55・・・押圧機構
55a・・・伝達軸
55b・・・偏心カム
56・・・給電ローラ
60・・・定着装置
Claims (2)
- トナー像を保持するトナー像保持体と、
前記トナー像保持体に中間転写体を挟んで対向し、前記中間転写体を押圧して前記トナー像保持体に保持された前記トナー像を前記中間転写体上に転写させる一次転写部材と、
前記中間転写体に対向し、記録媒体の裏面に接触して電荷を付与することにより前記中間転写体上の前記トナー像を前記記録媒体上に転写させる二次転写部材と、
前記記録媒体に対して余白を設けることなく前記トナー像を形成する縁無し印刷の有無を判断する判断手段と、
前記一次転写部材の前記中間転写体に対する押圧力を調整する押圧機構と、
を備え、
前記縁無し印刷時に前記一次転写部材の押圧力を通常印刷時よりも大きくする、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記縁無し印刷時に前記一次転写部材の押圧力を通常印刷時よりも大きくした場合に、前記二次転写部材に付与する二次転写電圧を通常印刷時よりも増加させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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