JP5860975B2 - 乗車容易機能を備える車両座席用の解除装置及び解除装置を作動するための方法 - Google Patents

Description

本発明は、請求項１の前提部に記載されるような乗車を容易にする機能（entry facilitation function；乗車容易機能）を備える車両座席用の解除装置（unlocking device）に関する。さらに、本発明は、請求項７の前提部に記載されるような解除装置を作動するための方法に関する。

独国特許発明第１０ ２００４ ００２ ７２８号明細書（DE 10 2004 002 728 B3）は、車両に固定されている下部レールに対して長手方向に調整可能とされる上部レール付の座席フレームと、傾斜調整器を介して座席フレームに固定される一部品上に位置決めされてロックされる背もたれを備える車両座席を記載している。その記載にあって、背もたれが前方折り畳み位置に部分的に折り畳まれ、さらに、座席フレームが使用領域から容易な乗車領域に長手方向の前方方向へ調整されることによって、車両座席は使用位置から前方に折り畳まれて容易な乗車位置に調整される。この場合にあって、背もたれは、背もたれの部分的な前方折り畳み位置用のラッチを備え、ラッチング機構が座席フレーム上に設けられることが開示されている。このラッチング機構は、座席フレームの長手方向の位置に応じて自動的に調整され、さらに後部使用領域にあって解放位置をとり、前方への容易な乗車領域にあって、座席フレームが背もたれのラッチにラッチされ、座席フレームの調整によってのみラッチから後部に解放される、容易な乗車領域から使用領域への、ラッチング位置をとる。

本発明の目的は、乗車容易機能を有する車両座席用の従来技術に対して改良された解除装置及びそのような解除装置を作動するための改良された方法を開示することである。

乗車容易機能を有する車両座席用の解除装置に関する目的は、請求項１に規定される特徴によって達成される。

解除装置を作動するための方法に関する目的は、請求項７に規定される特徴によって達成される。

発明の有利な展開は、従属請求項によって形成される。

本発明によれば、乗車容易機能を有する車両座席用の解除装置は、ブラケット状エレメントとガイドバーを備え、ガイドバーは少なくとも一つの固定手段によって、車両座席の長手方向の調整のために、レールシステムの下部レール上に配置され、ブラケット状エレメントは乗車容易機能のために解放レバーに結合される。

本発明による解除装置によれば、背もたれ位置のレールシステムを独立的に解除するのを可能とする。この場合、この解除装置は、レールシステム上に、又はレールシステムに、好都合には一体化され、下部レールに対する上部レールの位置に依存する。

そのような解除装置は、少数の部品によって特に有利には実装される。

ガイドバーは好ましくは下部レールに部分的に対応するために、何度か折り返された形状とされる打ち抜き板金部として構成される。そのような部品は、特にシンプルで費用対効果の高い仕様によって、大量に製造されることができる。

ガイドバーは、下部レールの側面から折り返さ、かつ側面に配置される少なくとも一つのガイド部を有する。

特に好ましくは、外部の第１端部は、丸められて構成される。これは車両のユーザの負傷のリスクを低減し、ブラケット状エレメントとガイドバーとの間の、摩耗を最小にする安全な係合を可能とする。

特に、有利な具現化例によれば、ブラケット状エレメントは、少なくとも一つのＵ形状の断面を有し、第１拡大部をブラケット状エレメントの端部に配置し、第２拡大部をブラケット状エレメントの中央領域に配置する。この仕様により、全ての必要な機能的なエレメントが一部品としてブラケット状エレメントに一体化される。

便宜上、制御モジュールは第２拡大部上及び第１拡大部から離れたブラケット状エレメントの端部に作用する。

特に好ましくは、ローラーエレメントが、ブラケット状エレメントの旋回軸として形成される第１拡大部上に配置される。これは、最小の摩擦でガイドバーのガイド部に沿った、ブラケット状エレメントの動きを可能とする。

特に、有利な具現化例にあって、上部面上のブラケット状エレメントは、好ましくは円形又は半円形の構造の窪みを有し、その窪みは、レールシステムのロッキング（locking）エレメントの通常の解放レバーに対応するように形成される。解放レバーは、ブラケット状エレメントの窪みに、少なくとも部分的に材料結合によって配置される。

解除装置を作動するための方法にあって、乗車容易機能の作動の間、本発明によれば、座席のレールシステムは、作動ケーブルによって解除される。作動ケーブルは、ブラケット状エレメント及び少なくとも一つのロッキングエレメントに作用する制御モジュールに動作する。ブラケット状エレメントの第１拡大部がガイド部の下にローラーエレメントを配置するように、ブラケット状エレメントは旋回される。

乗車容易機能の動作の間、特に、車両の乗員の乗車援助位置における長手方向の車両座席の結果的な動きの間、ブラケット状エレメントは、特にローラーエレメント付のブラケット状エレメントの第１拡大部にあって、特にガイドバーのガイド部にあって、ガイドバーとポジティブ及び／又はノンポジティブな係合を部分的に形成するので、乗車容易機能の解放レバーが、ガイドバーに対する復元スプリングに反して解除位置にて車両座席の背もたれの傾斜に独立的に保持され、ローラーエレメント付のブラケット状エレメントの第１拡大部は、ガイド部の下部面上に切込みの仕様にて配置され、よってガイド部の下面に沿って動かされる。

本発明は、添付される概略的な図面を参照してより詳細に説明される。

レールシステムのロックされた状態における乗車容易機能を伴う車両座席用の解除装置の斜視図である。 レールシステムの解除された状態における乗車容易機能を伴う車両座席用の解除装置の斜視図である。 車両の乗員の乗車援助位置におけるレールシステムの解除状態における乗車容易機能を伴う車両座席用の解除装置の斜視図である。 レースシステムの解除された状態における乗車容易機能を伴う車両座席用の解除装置の正面図である。 乗車容易機能付き車両座席用のレールシステムの斜視図である。 乗車容易機能付き車両座席用のレールシステムの一つのレールの斜視図である。 乗車容易機能付き車両座席用のレールシステムの一つのレールの斜視図である。 車両の乗員の乗車援助位置における解除状態での乗車容易機能付きの車両座席用のレールシステムの一つのレールの斜視図である。 車両の乗員の乗車援助位置における解除状態での乗車容易機能付きの車両座席用のレールシステムの一つのレールの他の斜視図である。 レールシステムの解除状態における乗車容易機能付きの車両座席用の解除装置の正面図である。 解除状態における乗車容易機能付きの車両座席用のレールシステムの一つのレールの部分的断面の斜視図である。 ロック状態における乗車容易機能付きの車両座席用のレールシステムの一つのレールの部分的断面の斜視図である。 解除装置のブラケット状エレメントの斜視図である。

相互に対応する部品には、全ての図面にわたって同じ参照番号を付す。

図１はレールシステム２のロック状態における乗車容易機能付きの、車両座席用の解除装置１の斜視図を示す。

そのようなレールシステム２は通常のレールシステムとして構成され、図５に示すように、二つのレール１８を備える。二つのレール１８は、車両における両側及び車両座席の移動方向に配置される。この場合、それぞれのレール１８は、下部レール３と上部レール４とを備える。

レールシステム２の動作する方向にあって、上部レール４は下部レール３にあって少なくとも部分的に長手方向に変位可能な仕様で配置される。

通常の仕様にあって、ロッキングエレメント５はレールシステム２に配置される。ロック状態とされるロッキングエレメント５は、下部レール３と上部レール４の間の長手方向の相対的な動きを妨げる。

下部レール３は通常の仕様にあって、対応する固定部６を車両の車両フロアに固定し、好ましくは車両の長手方向に位置合わせされる。

通常の車両座席が上部レール４上に配置される。車両座席は乗車容易機能を有する。そのような車両座席又は車両座席の背もたれは、車両の後部の乗員の乗車及び降車を容易とするために、旋回軸の周りを移動方向における前方に旋回される。そして、車両座席は特に移動方向にあって前方に、レールシステム２によって、車両乗員の乗車を容易とする位置に変位可能とされる。

本発明によれば、解除装置１はレールシステム２に配置されるか、又は解除装置はレールシステム２に一体化される。

解除装置１によって、レールシステム２の解除が背もたれ位置及び／又は車両座席の座席背もたれの傾斜に依存せずに可能となる。

乗車容易機能付きの車両座席用の解除装置１は、図１３にさらに詳細を示す、少なくとも一つのブラケット状エレメント７と、ガイドバー８と、さらに制御モジュール１９とを備える。

制御モジュール１９は対応的な形状とされる結合部２１によって乗車容易機能の通常の作動ケーブル２２に結合される。

ガイドバー８は、対応する固定手段９、例えばリベットによって、座席の長手方向の調整のために、レールシステム２の下部レール３に配置される。ガイドバー８は、好ましくは下部レール３に部分的に対応するために、何度か折り返された形状とされる打ち抜き板金部として構成される。この場合、ガイドバー８は、下部レール３の側面１１から折り返され、かつ側面１１に配置されるガイド部１０を有する。

ガイド部１０の第１端部１２は、好ましくは丸められた構造とされる。

図１３により詳細に示されている、ブラケット状エレメント７は、少なくとも部分的にＵ形状の断面を有し、第１拡大部１４をブラケット状エレメント７の端部に配置し、第２拡大部１５をブラケット状エレメント７の中央領域に配置する。

この場合、第２拡大部１５は制御モジュール１９が少なくとも部分的に作用する作動部として構成される。

上部面上のブラケット状エレメント７は、好ましくは円形又は半円形の構造の窪み２０を有する。その窪み２０は、レールシステム２のロッキングエレメント５の通常の解放レバー１３に対応するように構成される。この場合、解放レバー１３は、好ましくは溶接のような、材料接合によって、ブラケット状エレメント７の窪み２０に、配置される。

ローラーエレメント１６は、旋回軸として形成される第１拡大部１４上に配置される。

ブラケット状エレメント７は、第１拡大部１４から離れているその端部１７を、乗車容易機能の制御モジュール１９に接続する。

図６は、ロック状態における乗車容易機能付きの車両座席用のレールシステム２のうちの一つのレール１８の斜視外観を概略的に示しており、そこにあって解放レバー１３は操作されていない。この場合、第１拡大部１４は、ガイド部１０の上にロールエレメント１６を配して配置される。

図１２はロッキングエレメント５のロック状態における、乗車容易機能付きの車両用のレールシステム２のレール１８の部分的な断面の概略的な斜視図である。

図２はレールシステム２の解除状態における乗車容易機能付きの車両座席用の解除装置１の概略的な斜視図である。

図７は解除状態における乗車容易機能付きの車両座席用のレールシステム２の一つのレール１８を斜めから概略的に示す。

乗車容易機能の動作の間、座席の背もたれは前方に旋回し、そこでは作動ケーブル２２が制御モジュール１９を作動する。この作動は、ブラケット状エレメント７上に作用し、かつブラケット状エレメント７に回転という点で固定的に接続される、解放レバー１３が旋回動作を行うことによってエレメント７上にて旋回動作を作動する制御モジュール１９によって生じる。

この旋回動作によって、レールシステム２は、少なくとも一つのロッキングエレメント５に作用する解放レバー１３によって解除される。この場合、ブラケット状エレメント７の第１拡大部１４がガイド部１０の下にローラーエレメント１６を配置するように、ブラケット状エレメント７は解放レバー１３と共に旋回される。

さらに、例えば通常のラッチングプレートであるようなロッキングエレメント５は、図１１に示されるようなレールシステム２が解除状態にあるように作動される。

図３は車両の乗員の乗車を容易にする前方への変位位置におけるレールシステムの解除状態における乗車容易機能を伴う車両座席用の解除装置の斜視図である。

図８は車両の乗員の乗車を容易にする前方への変位位置における解除状態での乗車容易機能付きの車両座席用のレールシステム２の一つのレール１８の斜視図である。

図９は車両の乗員の乗車を容易にする前方への変位位置における解除状態での乗車容易機能付きの車両座席用のレールシステムの一つのレールの他の斜視図である。

乗車容易機能の作動の間、車両乗員の乗車を容易にする位置にあって、特に長手方向の結果的な動きの間、ブラケット状エレメント７は、特に第１拡大部１４のローラーエレメント１６にあって、少なくとも部分的にポジティブ及び／又はノンポジティブでガイドバー８、特にガイドバー８のガイド部１０との係合を形成するので、乗車容易機能の解放レバー１３は図示しない、解放レバー１３に関連する復元スプリングに反して解除位置に保持される。この場合にあって、ローラーエレメント１６を伴う第１拡大部１４は、ガイド部１０の下部面上に切込みの仕様にて好ましくは配置される。

第１拡大部１４がガイド部１０の下部面上に切り込みの仕様にて配置される間、レールシステム２は車両座席の背もたれの傾斜に依存せずに解除状態にて保持される。

この場合、第１拡大部１４はローラーエレメント１６によって、ガイド部１０の下部面に沿って移動される。さらに、ローラーエレメント１６を伴った第１拡大部１４とガイド部１０との間のノンポジティブ及び／又はポジティブな結合は、ブラケット状エレメント７と解放レバー１３の旋回の戻りと、レールシステム２の結果的なロックを防ぐ。

この場合、このアンロッキングシステムは下部レール３に対する上部レール４の位置に依存する。

図４は、レースシステム２の解除された状態における乗車容易機能を伴う車両座席用の解除装置１の正面図である。

図１０は、レールシステム２の解除状態における乗車容易機能付きの車両座席用の解除装置１の正面図である。

１ 解除装置
２ レールシステム
３ 下部レール
４ 上部レール
５ ロッキングエレメント
６ 固定位置
７ ブラケット状エレメント
８ ガイドバー
９ 固定手段
１０ ガイド部
１１ 側面
１２ 第１端部
１３ 解放レバー
１４ 第１拡大部
１５ 第２拡大部
１６ ローラーエレメント
１７ 端部
１８ レール
１９ 制御モジュール
２０ 窪み
２１ 結合部
２２ 作動ケーブル

Claims (4)

1. ブラケット状エレメント（７）及びガイドバー（８）によって特徴づけられ、
   ガイドバー（８）は、座席の長手方向の調整のためにレールシステム（２）の下部レール（３）上に少なくとも一つの固定手段（９）によって配置され、
   ブラケット状エレメント（７）は、乗車容易機能のために解放レバー（１３）に結合される、
   乗車容易機能を備え、
   前記乗車容易機能の間、前記ブラケット状エレメント（７）は、ガイドバー（８）と少なくとも部分的にポジティブロッキング及び／又はノンポジティブロッキング係合を形成するので、前記乗車容易機能の前記解放レバー（１３）は解放レバーに関連する復元スプリングに反して解除位置に保持され、
   ブラケット状エレメント（７）は少なくとも部分的にＵ形状の断面を有し、第１拡大部（１４）がブラケット状エレメント（７）の端部に配置され、第２拡大部（１５）がブラケット状エレメント（７）の中央領域に配置され、
   ローラーエレメント（１６）はブラケット状エレメント（７）の旋回軸として形成される第１拡大部（１４）上に構成されることを特徴とする、車両座席用の解除装置（１）。
2. 上部面上のブラケット状エレメント（７）は、円形又は半円形の構造の窪み（２０）を有し、その窪み（２０）は、レールシステム（２）のロッキングエレメント（５）の解放レバー（１３）に対応するように構成され、解放レバー（１３）は、材料接合によって少なくとも部分的にブラケット状エレメント（７）の窪み（２０）に配置されることを特徴とする請求項１記載の車両座席用の解除装置（１）。
3. 請求項１又は２記載の車両座席用の解除装置（１）を動作するための方法であって、
   乗車容易機能の作動の間、レールシステム（２）は、ブラケット状エレメント（７）及び少なくとも一つのロッキングエレメント（５）に作用する制御モジュール（１９）に作用する作動ケーブル（２２）によって解除され、ブラケット状エレメント（７）の、旋回軸として構成される第１拡大部（１４）が、前記第１拡大部（１４）に取り付けられるローラーエレメント（１６）をガイド部（１０）の下に配置するように、ブラケット状エレメント（７）は旋回されることを特徴とする車両座席用の解除装置（１）を動作するための方法。
4. 乗車容易機能の作動の間、車両の乗員の乗車援助位置における長手方向の車両座席の結果的な動きの間、ブラケット状エレメント（７）は、ローラーエレメント（１６）付のブラケット状エレメント（７）の第１拡大部（１４）によって、ガイドバー（８）のガイド部（１０）で、ガイドバー（８）とポジティブ及び／又はノンポジティブな係合を部分的に形成するので、乗車容易機能の解放レバー（１３）が、解放レバー（１３）に関連する復元スプリングに反して解除位置にて車両座席の背もたれの傾斜に依存せずに保持され、ローラーエレメント（１６）付のブラケット状エレメント（７）の第１拡大部（１４）は、ガイド部（１０）の下部面上に切込みの仕様にて配置され、よってガイド部（１０）の下面に沿って動かされることを特徴とする請求項３記載の車両座席用の解除装置（１）を動作するための方法。

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