JP5860588B2 - パン類の冷却方法 - Google Patents

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本発明は、焼成後のパン類を、良好な食感及び風味を保ちつつ迅速に冷却するためのパン類の冷却方法、及び該方法により得られたパン類に関する。
一般にパン類は、穀物粉、及びイースト含む原料に、水と、必要に応じて副原料とを混合及び混練して得られる生地を発酵させた後、180〜260℃程度で焼成することによって製造される。そのため、焼成直後のパン類は高温の熱を帯びることとなる。この焼成直後のパン類をそのまま包装した場合、包装内の温度と室温との温度差により、包装内に結露が生じてしまう。また、焼成直後のパン類をスライスした場合には、切断面が平滑とならず、切断後の美麗さに劣るおそれがある。そのため、焼成後のパン類は通常、パン類の中心温度が室温程度となるまで冷却される。冷却の最も一般的な方法としては、室温下にてパン類を冷却する自然冷却法が挙げられる。自然冷却法として具体的には、焼成後のパン類を棚台に並べて静置する方法や、焼成後のパン類をバーコンベアやスパイラルコンベアの上を流す方法等が採用されている。
しかしながら、自然冷却法では、パン類の中心温度が室温程度となるまでに長時間を要するという問題がある。大型のパン類ではこの問題が顕著であり、例えば食パンでは、自然冷却法を用いた場合、焼成後の冷却に2〜4時間程度を要するため、生産効率が低下するおそれがある。また、焼成後のパン類を長時間静置する必要があるため、工場や調理場内に冷却用スペースを多く設けなければならない。
そこで近年では、冷却時間の短縮及び省スペース化を目的として、密閉された容器又は装置内にパン類を収容し、該容器又は装置内を真空雰囲気とすることにより該パン類の冷却を行う真空冷却法が用いられている。真空冷却法では、短時間でパン類の中心温度を低下させることができ、省スペース化を達成できる。一方で、真空冷却法は蒸散熱を利用した冷却法であるため、パン類の含有する水分が過剰蒸発することで、自然冷却法を適用した場合よりも食感や風味が低下するおそれがある。そのため最近では、真空冷却法において食感を低下させないための検討がなされている。
例えば、特許文献1には、真空槽内上部空間に設けたバット中に、約90℃の熱水を注入し、真空槽の下部排気口から真空排気することにより、表面層の早期乾燥に原因する乾燥歪みや、かたくて厚い表皮部の形成を抑制して商品価値を高める食パン等高温焙焼品の真空冷却法の改良が開示されている。
また、特許文献2には、冷却槽内に焙焼されたパン類を収容して真空冷却させ、パン類の冷却途中および/またはパン類の温度が所定温度に低下した時に水蒸気を前記冷却槽内に導入するパン類の冷却方法が開示されている。
特許文献3には、少なくともパン生地を焼成する焼成工程と、前記焼成工程にて作製された焼成物を冷却する冷却工程を行うパンの製造方法において、該パンの製造方法は、前記冷却工程にて冷却が完了した焼成物を低温高湿度雰囲気中に所定時間放置する低温保湿処理を行うパンの製造方法が開示されている。
さらに本発明で扱う水分の供給方法としては、従来の水蒸気による加湿に加え、ミクロン単位の霧を噴霧する技術や、霧を発生せることにより、一定の空間にその霧を放散させる技術が開発されている。
特許文献4は、粒子径がより小さい状態で噴霧するためのノズルに関するものである。本文献は、そのノズルを用いることによってサブミクロンから10ミクロン程度の極めて微細な粒子径の霧、すなわち、手に触れても濡れない程度の乾いた超微霧を発生させられることを示している。
特開昭54−105254号公報 特開平5−236862号公報 特開2010−142159号公報 特開平5−208148号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3に記載された冷却方法では、冷却後のパン類の食感や風味に未だ改善の余地があった。具体的には、上記方法により冷却されたパン類では、パン類の外層部(クラスト部)が硬化し、パン類の本来有する弾力や香りが失われ得るという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、焼成後のパン類を、良好な食感及び風味を保たせつつ、迅速に冷却するためのパン類の冷却方法、及び該方法により得られたパン類を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、真空冷却前に、焼成後のパン類の表面に、加水処理を行うことにより、真空冷却後においてもパン類に良好な食感及び風味を保持させることができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記の特徴を有するパン類の冷却方法を提供するものである。
(1)焼成後のパン類の表面に加水処理を行った後、真空冷却することを特徴とするパン類の冷却方法であって、
加水処理の方法が、パン類の表面に平均粒径が5〜10μmの水を噴霧すること又は水粒子を放散させた雰囲気下にパン類を置くことを特徴とするパン類の冷却方法。
(2)水粒子を雰囲気に放散させる場合、水の平均粒径が0.1μm以下である(1)のパン類の冷却方法
本発明のパン類の冷却方法によれば、焼成後のパン類を、良好な食感及び風味を保たせつつ、迅速に冷却することができる。
本発明においてパン類とは、穀物粉及びイーストを含む原料に、水を加えて練り上げた生地を発酵の後、焼成したものである。生地には、副原料として、食塩、砂糖、油脂、卵、牛乳等を添加してもよい。
穀物粉としては、特に限定されるものではなく、例えば、小麦、ライ麦、大麦、米、トウモロコシ等の粉が挙げられる。また、油脂としては、バター、マーガリン、ショートニング等が挙げられる。
また、本発明におけるパン類は、食パン類等のように、練り上げた生地のみからなるものであってもよく、生地にクリーム、ジャム、果物、惣菜等のフィリング類を内包させたものであってもよい。
なかでも、本発明におけるパン類としては、自然冷却に長時間を要する大型のパン類であることが好ましく、食パン類であることがより好ましい。
本発明のパン類の冷却方法は、焼成後のパン類の表面に加水処理を行った後、真空冷却するものである。
真空冷却とは、食品を密封させた空間におき、真空にすることのよって、水分の一部を蒸発させ、その潜熱で食品を急速に冷却する方法である。真空冷却を行うことにより、短時間でパン類の中心温度を低下させることができ、生産効率を向上させることができるが、その一方ではパン中の乾燥が進みやすいため、物性や香りなどの特性が劣化することが予測される。そこで、本発明においては、パン中の失われる水分の補充方法について検討を進めたところ、真空冷却の前に加水処理を行うことにより、自然冷却を行ったパン類と同様の良好な食感及び風味を維持することができた。
加水処理の方法は、焼成後のパン類の表面に水が好適に付着する方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、パン類の表面に一定の平均粒径の水を噴霧する方法;閉鎖空間内に微粒の水粒子を放散させ、該空間内にパン類を静置してパン類の表面に水を付着させる方法;パン類を高湿度下に置き、表面を湿らせる方法;パン類の表面に刷毛等で水を塗布する方法等が挙げられる。
パン類の表面に水を噴霧する場合、噴霧する水の平均粒径は、その広い範囲に、満遍なく適量ずつ噴霧できることから小さければ小さいほどよい。特許文献4に示されたノズルを用いた場合には、ザウター平均粒径5〜20μmの水を噴霧することができ、本発明では該平均粒径の水を用いることが好ましく、10μm以下の平均粒径の水を噴霧することがより好ましい。ここでザウター平均粒径とは、計測した液滴の体積総和と、総面積の総和の比によって求められ、体面積平均とも呼ばれている。本発明で用いた装置によると、平均粒径を中心として、サブミクロンから数十ミクロン程度の水粒が含まれていることが、示されている。
また、水の噴霧量は、0.001〜0.035mL/cmであることが好ましく、0.001〜0.02mL/cmであることがより好ましい。水噴霧を上記範囲とすることにより、パン類のクラストの食感を特に良好とすることができる
閉鎖空間中に微細な水粒子を放散する場合、放散する水の平均粒径は0.1μm以下であることが好ましく、0.01〜0.09μmであることがより好ましい。上記範囲の比較的小さな粒径を有する水を噴霧することにより、水がパン類の外層部(クラスト)に浸透しやすくなり、クラストの食感が特に良好となる。
パン類を高湿度下に置く場合、25〜35℃、湿度80〜100%の雰囲気下に、パン類を1〜10分間静置し、表面を湿らせることが好ましい。
加水処理は、パン類の表面の全面に対して行われてもよく、一部の面のみに対して行われてもよい。
真空冷却を行う方法は、特に限定されるものではなく、公知の真空冷却機を用いて行うことができる。
真空冷却時の圧力は、蒸発潜熱によりパン類を室温程度まで冷却可能なものであれば特に限定されるものではないが、例えば、パン類の内部圧力が50〜80hPaとなるまで真空冷却を行うことにより、焼成直後の180〜260℃のパン類を、室温(18〜25℃)程度まで迅速に冷却することができる。
また、パン類の外層部と内層部との圧力差が、常に5hPa以内となるように真空冷却を行うことが好ましい。外層部と内部との圧力差を上記範囲内とすることにより、外層部と内層部との冷却ムラの発生を抑制することができるとともに、出来上がりのパンの劣化も抑えることができる。
《パン類》
本発明のパン類は、上記冷却方法により得られたものと同様であって、良好な食感及び風味、具体的には、ふっくらとしたクラムと、柔らかいクラストと、パン類本来の香りとを有するものである。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実験例1]
食パンの真空冷却の前又は後に加水処理を行った場合の、冷却後の食パンの歩留、クラスト水分値、並びに、食感及び風味の評価を行った。
まず、表1に示す中種の原料を混合し、ミキサーを用いて、低速で3分間の後、高速で2分間混捏した。混捏時の温度は24℃とした。その後、28℃、湿度75%の雰囲気下にて4時間発酵を行い、中種を製造した。
得られた中種に、表1に示す本捏の原料のうち、バター又はショートニング以外を、ミキサーを用いて表1に示す条件にて混捏した(混捏(1))。その後、表1に示す配合量(質量部)のバター又はショートニングを添加し、さらに表1に示す条件にて混捏し(混捏(2))、食パンA〜Cの生地を得た。混捏時の温度は26℃とした。
得られた生地を、フロアタイム12〜15分間の後、食パンA〜Bは1500gずつ、食パンCは900gに分割し、ベンチタイム20分間を経て、成型及び型詰めを行った。食パンA及びBはN字形で型に詰め、食パンCは馬蹄形で型に詰めた。その後、表1に示す条件にてホイロ及び焼成を行った。
焼成後の食パンA〜Cを、表2に示す方法及び条件にて冷却し、得られた食パンA〜Cの香り、クラスト(外層部)の食感、クラム(内層部)の食感、歩留、及びクラスト水分値を評価した。食パンAの結果を表2に、食パンBの結果を表3に、食パンCの結果を表4に示す。
なお、本実施例において、官能試験は、食品開発に携わる技術者5人が、以下の評価基準に基づいて評価を行った。
<香り>
5:香りが強く好ましい。
4:香りがやや強い。
3:香りが強くも弱くもない。
2:香りがやや弱い。
1:香りが弱すぎる。
<クラスト食感>
5:柔らかく好ましい。
4:やや柔らかい。
3:柔らかくも硬くもない。
2:やや硬い。
1:硬すぎるため好ましくない。
<クラム食感>
5:ふっくらして好ましい。
4:ややふっくらしている。
3:ふっくらとしていない。
2:ふっくらとしておらず、ややパサパサしている。
1:ふっくらとしておらず、パサパサしている。
本実施例において、加湿は、恒温恒湿庫(商品名IH400、ヤマト科学社製)の庫内を湿度95%RHの雰囲気とし、庫内に食パンを静置することにより行った。
本実施例において、ナノミスト散布は、縦1m×横0.6m×高さ0.6mの閉鎖空間内で、ナノミスト発生装置(「ファインの滝F−2」(商品名)、プレマ社製)を用いて平均粒径0.1μm以下の水を空間内に発生させ、表中に示す温度、湿度とした上で、該空間内に食パンを静置することにより行った。
真空冷却は、真空冷却装置(Vacuum cell(商品名)、ワーナー社製)を用いて行った。
また、冷却直後及び冷却1日後のパン類の水分含量をFD−600(商品名、Kett社製)を用いて測定した結果を、冷却直後を(D+0)、冷却1日後を(D+1)として表2〜4に示す。
さらに、下記式により歩留を算出した結果を表2〜4に示す。
歩留(%)=冷却後のパン類の重量(g)/焼成後のパン類の重量(g)
Figure 0005860588
Figure 0005860588
Figure 0005860588
Figure 0005860588
表2〜4の結果から、真空冷却前に加水処理を行った場合(1A−1〜2、1B−1〜2、1C−1〜2)、自然放冷(1A−7、1B−7、1C−7)の場合と同等に香りが高く、クラスト及びクラムの食感に優れ、歩留やクラスト水分値も良好であることが確認できた。
一方、真空冷却前に加水処理を行わなかった場合(1A−3、1B−3、1C−3)や、真空冷却後に加水処理を行った場合(1A−4〜5、1B−4〜5、1C−4〜5)は、真空冷却前に加水処理を行った場合よりも食感及び風味に劣ることが分かった。
また、真空冷却前の加水処理では、加湿処理を行った場合に比べて、ナノミストを閉鎖空間中に散布した場合の方が、香りが良好となることが分かった。
[実験例2]
食パンに対する加水量による、冷却後の食パンの水分値、並びに食感及び風味の評価を行った。
上記実施例1と同様にして、食パンA(2A−1〜6)及び食パンB(2B−1〜5)を焼成した。
焼成後の食パン2A−1〜4及び2B−1〜3は、水噴霧の後、真空冷却を行った。食パン2A−5及び2B−4は水噴霧を行わずに真空冷却を行い、食パン2A−6及び2B−5は120分間自然冷却を行った。
真空冷却は、常圧から600hPaまで減圧した後、600hPaで120秒間循環し、その後、66hPaまで減圧した。真空冷却の際、内層と外層との圧力差は5hPa以内となるように行った。
また、水噴霧は、約35cm/秒で動くベルト上に食パン(高さ120mm×幅120mm×奥行360mm)を置き、ベルトの上部から噴射口(「BIMV1104」(商品名、霧のいけうち社製)を介して、表中に示す噴霧速度及び平均粒径の水を、ベルトの上空32cmの高さから表中に示す回数噴霧した。なお、噴霧された水の下を食パンが通過するのにかかる時間は約1秒間である。
上記のようにして冷却された食パンの香り、クラスト(外層部)の食感、クラム(内層部)の食感、及びクラスト水分値を評価した。評価基準は実施例1と同様である。結果を表5〜6に示す
Figure 0005860588
Figure 0005860588
表5〜6の結果から、真空冷却前に加水処理を行った場合(2A−1〜4、2B−1〜3)、自然放冷の場合(2A−6、2B−5)と同等に香りが高く、クラスト及びクラムの食感に優れ、クラスト水分値も良好であることが確認できた。
一方、真空冷却前に加水処理を行わなかった場合(2A−5、2B−4)は、真空冷却前に加水処理を行った場合(2A−1〜4、2B−1〜3)よりも食感及び風味に劣ることが分かった。
また、2A−1及び2A−3の結果、並びに、2B−2及び2B−3の結果から、真空冷却前の加水処理では、水の平均粒径が小さい方が香り及びクラストの食感に優れることが分かった。
さらに、2A−4の結果から、水を多量に噴霧しすぎると、クラストの食感に劣る可能性が示唆された。
[実験例3]
食パンに対して真空冷却中に加水することによる、冷却後の食パンの水分値、歩留並びに食感及び風味の評価を行った。
上記実施例1と同様にして、食パンA(3A−1〜4)を焼成した。
焼成後の食パン3A−1〜3は、真空冷却装置(Vacuum cell、ワーナー社製)を用いて真空冷却を行い、一方、食パン3A−4は120分間自然冷却を行った。3A−1は常圧から600hPaまで減圧したときにミストを2秒間噴霧し、その後66hPaまで減圧した。3A−2は常圧から600hPaまで減圧したときにミストを2秒間噴霧し、その後55hPaまで減圧した。3A−3はミスト噴霧を行わず、常圧から66hPaまで減圧した。
上記のようにして冷却された食パンの香り、クラスト(外層部)の食感、クラム(内層部)の食感、歩留及びクラスト水分値を評価した。評価基準は実施例1と同様である。結果を表7に示す
Figure 0005860588
表7の結果から、真空冷却中に加水処理を行った場合(3A−1〜2)、食感及び風味の改善が少なく、自然放冷の場合(3A−4)よりも食感及び風味に劣ることが分かった。これは、真空処理中に加水を行ったとしても、食パンに吸収されずに、すぐに真空冷却により蒸発してしまうためと考えられる。
[実験例4]
食パンに対して真空冷却前に加水することによる、冷却後の食パンの香り成分量の評価を行った。
上記実施例1と同様にして、食パンA(4A−1〜3)を焼成した。
焼成後の食パン4A−1は実施例1と同様に加湿を行った後、常圧から60hPaまで真空冷却を行った。食パン4A−2は、加湿等の加水処理を行わずに、常圧から60hPaまで真空冷却を行い、食パン4A−3は、120分間自然冷却を行った。
上記のようにして冷却された食パンにおいて、パン独自の香りの元となる表8に示す成分量を、ガスクロマトグラフ(GC−14A(島津製作所社製))を用い、FIDにより分析した。結果を表8に示す。
Figure 0005860588
表8の結果から、真空冷却前に加水処理を行った場合(4A−1)、加水処理を行わなかった場合(4A−2)に比べて、香り成分量が保持されていた。これにより、真空冷却前に加水処理を行った場合、得られるパンが良好な香りを発すると考えられる。
本発明のパン類の冷却方法は、食品製造分野で好適に利用可能である。

Claims (2)

  1. 焼成後のパン類の表面に加水処理を行った後、真空冷却することを特徴とするパン類の冷却方法であって、
    加水処理の方法が、パン類の表面に平均粒径が5〜10μmの水を噴霧すること又は水粒子を放散させた雰囲気下にパン類を置くことを特徴とするパン類の冷却方法。
  2. 水粒子を雰囲気に放散させる場合、水の平均粒径が0.1μm以下である請求項1に記載のパン類の冷却方法。
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