JP5858857B2 - 車両用シートパッドの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、乗用車等の座席を構成する車両用シートパッドの製造方法に関する。
自動車等の車両用座席は、例えば図9(イ)のごとく、乗員が座るクッションパッドcと背もたれ用のバックパッドbとでシートパッドspを形成し、表皮を被せて供される。そして、クッションパッドcやバックパッドbは、一般に軟質ポリウレタンフォーム等のクッション部材を使用し、これまで種々の改良発明が提案されている(例えば特許文献1〜3)。
特開平1−238910号公報 特開平9−201831号公報 特開昭58−209385号公報
しかるに、特許文献1〜3を含め、従来のシートパッド関連発明は、シートパッドのメイン部よりもサイド部を硬くしたり、着座時にシートパッドから受ける圧力を和らげるべく、シートパッドの表層部を軟らかくしたりする解決課題に多く費やされてきた。
こうした解決課題以外に、従来のシートパッドspにはクッションパッドcとバックパッドbの合せ面c1,b1間へ、図9(イ)の中黒矢印のごとく指を差し込むと、図9(ロ)のように合せ面の奥まで比較的容易に入り込んでしまう問題がある。合せ面c1,b1間へ差し込む指の力に応じて、クッションパッドcさらにバックパッドbが撓んで、合せ面c1,b1間の隙間εが簡単に広がってしまう不具合がある。特許文献1に係るクッションパッドの硬度を上げて撓み難くする対策も考えられるが、硬度,密度にバラつきがあるため、管理し難く確実性がない。
特許文献2の異硬度材を使用し、クッションパッドに係る座部表面を硬くする対策も考えられる。しかし、クッションパッドの座部が低密度の軟質ポリウレタンフォームであるため、対策を講ずること自体難しくなっている。また、クッションパッドcとバックパッドbの合せ面c1,b1にまでワイヤを延長させ、剛性を出す対策が考えられるが、ワイヤ周囲に成形不良を起こす虞れがある。加えて、ワイヤ寸法が大きくなるため、セット性が悪くなる問題を引き起こす。
本発明は、上記問題を解決するもので、座り心地,乗り心地を維持したまま、クッションパッド後部上面とバックパッドの下端側合せ面との間に入り込む指入り対策が確実に施され、品質向上,生産性向上を果たす車両用シートパッドの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、請求項に記載の発明の要旨は、凹型(6)側で、クッションパッド本体(2)に係る車両後方側の厚み壁面(22)に対応する型面(61)に、開口寄り突部(65)と底部寄り突部(66)とをキャビティ深さ方向に間隔(W6)をあけて設けた発泡型(5)を用い、且つクッションパッド本体(2)の硬度又は密度よりも高い硬度又は密度を有し、更に前記間隔(W6)に対応する部位の帯幅(W3)をその間隔(W6)よりも大きめに設定した圧縮変形可能な横長の帯状板片(3)を用い、
型開状態下、該帯状板片(3)の長手方向を前記厚み壁面(22)の車幅方向になるようにし且つ帯幅(W3)を圧縮して、前記開口寄り突部(65)と前記底部寄り突部(66)とで該帯状板片(3)を挟着,セットし、その後、発泡原料(g)の注入及び型閉じを経て、クッションパッド本体(2)の発泡成形で、該帯状板片(3)が一体化されるクッションパッド(CP)を製造することを特徴とする車両用シートパッドの製造方法にある。
請求項1の発明のごとく、車両後方側の厚み壁面(22)に帯状板片(3)をインサートして、クッションパッド本体(2)が一体発泡成形されると、低密度のクッションパッドであっても、その後部上面部分及びその周りが該帯状板片によって剛性が高まる。よって、クッションパッド後部上面とバックパッドの下端側合せ面との間に指を入れることが困難になり、指入り防止対策として十分機能する。車両後方側の厚み壁面(22)を形成する型面(61)に、開口寄り突部(65)と底部寄り突部(66)が設けられ、帯状板片(3)が両突部(65,66)で挟着,セットされると、両突部によって帯状板片の位置決めがなされるので、車両後方側の厚み壁面(22)に一体化する帯状板片の位置が安定し、作業性向上,品質向上につながる
本発明の車両用シートパッドの製造方法は、クッションパッドの後部上面とバックパッドの下端側合せ面との間への指入りが困難で、品質向上、さらに安全性向上に優れた効果を発揮する。
本発明に係るシートパッドの製造方法の一形態で、そのクッションパッドの斜視図である。 図1のクッションパッドを裏面側から見た斜視図である。 図2の拡大図である。 図3の左側シート用パッド本体に係る厚み壁面周りを車両後方側から見た部分拡大図である。 図3または図4のV-V線矢視図である。 型開状態にある発泡型の要部断面図である。 (イ)が凹型に発泡原料を注入する要部断面図、(ロ)が(イ)の後、型閉じし、発泡成形する要部断面図である。 図7(ロ)のクッションパッドにバックパッドを配設してなる他態様のシートパッドの断面図である。 従来技術のシートパッドの説明断面図である。
以下、本発明に係る車両用シートパッド(以下、単に「シートパッドという。)の製造方法について詳述する。図1〜図8は本発明のシートパッドの製造方法の一形態で、図1はそのクッションパッドの斜視図、図2は図1のクッションパッドを裏面側から見た斜視図、図3は図2の拡大図、図4は図3で車両後方側から見た厚み壁面周りの部分拡大図、図5は図4のV-V線矢視図、図6は型開状態下の発泡型の要部断面図、図7は(イ)が凹型に発泡原料を注入する要部断面図、(ロ)が(イ)の後、型閉じし、発泡成形した要部断面図、図8は図7(ロ)のクッションパッドに他態様のバックパッドを配設してなるシートパッドの断面図である。
(1)シートパッド
シートパッドSPは、着座した乗員の下半身を受け支え、車両用シートパッドの座部を構成するクッションパッドCPと、別体の背もたれ用バックパッドbとからなる(図1〜図7)。ここでは、乗用車等の三人掛け後部座席のリアシートパッドSPに適用する。クッションパッドCPの車両後部上面2dにバックパッドbを起立配設させると、シートパッドSPの形になり(図1)、さらに表皮を被せ、汎用ヘッドレストを取付ければ、後部座席シートを形成する。
本シートパッドSPは、バックパッドbに図9の従来品を採用していることから、クッションパッドCPについて詳述する。
クッションパッドCPは、クッションパッド本体2と帯状板片3とを具備する。クッションパッドCPがつくる座部外形そのものは公知で、座部外形を形成する主構成部分たるクッションパッド本体2は発泡成形品である。本実施形態のクッションパッド本体2は、図1のごとく車両進行方向左側の一般座席用クッションパッド本体2Aと、車幅方向真ん中の座席を構成するクッションパッド本体2Cと、車両進行方向右側の一般座席用クッションパッド本体2Bとを備える。
ここで、本発明でいう車両前方,車両進行方向とは、シートパッドSPが車両に設置姿態にある図8で、紙面左方を指し、車両後方は紙面右方を指す。また、車幅方向は紙面垂直方向を指し、車両上方は紙面上方を指す。符号2aは座部に着座した乗員下半身の臀部及び大腿部を支えるメイン部、符号2bはメイン部の両側又は片側で臀部及び大腿部の側部を支えるサイド部、また符号23,24は区分け溝、符号27はシートベルト取付け用段部、符号28,29は表皮セット用の縦溝,横溝を示す。
クッションパッド本体2は、ポリウレタン材料等の発泡樹脂原料を用いて、車両後方側の厚み壁面22に帯状板片3をインサートし、一体発泡成形してなる軟質ポリウレタンフォーム等の発泡成形品である(図1〜図3)。クッションパッド本体2は、厚み壁面22に帯状板片3を、その長手方向が厚み壁面22の車幅方向になるようにインサートして一体発泡成形される。該クッションパッド本体2の発泡成形で、その車両後方側の厚み壁面22たる立壁面に、帯状板片3が一体化される。図1のごとく車幅方向左右に在る一般座席用クッションパッド本体2A,2Bの車両後方側厚み壁面22に、帯状板片3が設けられる。
帯状板片3は、前記クッションパッド本体2の硬度(又は密度)よりも高い硬度(又は密度)にして、予め別製作される板状インサート部材である。該帯状板片3は、圧縮変形可能な横長の帯板状部材になっており、クッションパッド本体2の発泡成形で、その板面を厚み壁面22に合わせ露出させて、該クッションパッド本体2に埋設一体化される。
具体的には、図6のようなクッションパッドCP用発泡型5の凹型6側で、クッションパッド本体2に係る車両後方側の厚み壁面22を形成する型面61に、開口寄り突部65と底部寄り突部66がキャビティ深さ方向に間隔W6をあけて設けられる。両突部65,66に帯状板片3が挟着され、該帯状板片3をインサートしてクッションパッド本体2が発泡成形される。
前記間隔W6に対応する部位の帯幅W3を該間隔W6よりも若干大きめに設定した帯状板片3が、その長手方向を前記厚み壁面22の車幅方向になるように配設される。帯状板片3の帯幅W3を圧縮して、前記開口寄り突部65と前記底部寄り突部66とで挟着,セットされ、発泡成形により、帯状板片3をインサートして、クッションパッド本体2が一体発泡成形されてなるクッションパッドCPが出来上がる。図中、符号tは帯状板片3の厚みを示す。
帯状板片3は、前記所定硬度(又は密度)を有し、既述のごとく両突部間W6よりもそこでの帯幅W3を若干大きめにした圧縮変形可能な板状体で、帯幅W3を圧縮して両突部間W6に挟着できれば足りるが、プレスフェルトやチップウレタンで造られたものであればより好ましい。プレスフェルトやチップウレタン製の帯状板片3であると、本帯状板片3として必要且つ十分な圧縮変形,弾性変形を有し、且つ帯幅W3を圧縮して起立状態にある厚み壁面22の両突部間W6でも確実に挟着保持できるからである。しかも、インサート成形される前の硬度,密度が略そのまま保たれた状態で、クッションパッドCPの厚み壁面22へ一体化できるからである。
プレスフェルトやチップウレタンで作製される帯状板片3は、これを一体化するクッションパッド本体2の発泡成形過程で、発泡原料gがクッションパッド本体2との接合面にとどまるか、発泡原料gが含浸,浸透したとしてもその接合面のごく近傍にしか侵入できないため、クッションパッドCPに一体化される帯状板片3が所望の硬度,密度に保たれる。クッションパッドCPとバックパッドbに係る両合せ面2d,82間への指入り対策を円滑且つ確実に実施でき、品質向上,生産性向上を果たす。
ここで、チップウレタンとは、ウレタンフォームの端材をチップ状に粉砕後、接着剤をブレンドして型に入れ、圧縮成形で押し固めたリサイクル発泡体をいう。リサイクルスポンジとも呼ばれるものである。チップウレタンは接着剤を用いて押し固めていることから、帯状板片3に要求される硬さ(又は密度)を有し、且つへたり難く、型くずれし難いという特長を有する。これを用いた帯状板片3はクッションパッド本体2の車両後部を撓み難くし、合せ面82,2d間への指入りが困難となる。加えて、チップウレタン製帯状板片3は接着剤をブレンドして固めている。そのため、これをインサートしてクッションパッド本体2を一体発泡成形しても、接着剤が発泡原料gの侵入を阻止し、クッションパッドCPに一体成形される前のチップウレタン製帯状板片3の硬度,密度が、一体成形後もそのまま保たれる。クッションパッドCPの設計のし易さ、品質安定に貢献する。
また、プレスフェルトは、元々は羊毛などの毛を縮絨した繊維製品で、羊毛などの繊維の特殊なウロコ状表面形状を利用して、水分,熱,圧力により繊維同士を絡めてしっかりした厚みのあるシート状に仕上げられている。最近は合成繊維100%のプレスフェルトも登場する。羊毛等でふとん綿状にした積層物に湿度,圧力を加えて強固なシート状体のプレスフェルトを造る。その製法から、帯幅W3を該間隔W6よりも大きめに設定しても、帯状板片3として必要なコシを有して、帯状板片3を圧縮変形,弾性変形させ両突部間W6に装着し、弾性復元で容易に挟着させることができる。且つ、帯状板片3は、クッションパッドCPとバックパッドbの両合せ面2d,82間への指入り対策用に必要な硬度,密度を有する。
さらに、プレスフェルトは、強固なシート状体になっているので、該プレスフェルトの帯状板片3をインサートしてクッションパッド本体2を一体発泡成形しても、発泡原料gの侵入が該帯状板片3の接触面若しくはその接触面付近にとどまる。プレスフェルトが本来有する硬度,密度をそのまま保つようになる。クッションパッドCPに埋設一体化される該帯状板片3の硬さ,密度を設計仕様値に合わせ易く、設計のし易さ、品質安定に貢献する。また地厚でほつれにくいことから、帯状板片3に好都合となっている。さらにいえば、帯状板片3に求められる硬さ(又は密度)を有し、且つ帯状板片3に裁断してそのまま使用できる所定厚みのプレスフェルトが市販されているので、一層好ましくなっている。本実施形態はプレスフェルト製帯状板片3とする。
具体的な帯状板片3は、クッションパッド本体2の硬度よりも硬度(又は密度)が高いプレスフェルト製板状片からなり、図1,図2のごとく縦が約40mmで横が350mm程度の横長形状とする。帯状板片3は、一般座席用クッションパッド本体2A,2Bに係る車両後方側の両厚み壁面22に一対設けられ、厚み壁面22の外形よりも一回り小さな図示ごとくの板面大きさである。厚み壁面22の車幅方向に合わせて配設された横長の帯状板片3は、その上縁側(クッションパッド本体2の表面20側)で、車幅方向の両端寄りにコ字状の切欠部31が形成される。また、その下縁側(クッションパッド本体2の裏面21側)で、車幅中央が張り出す張出部33が形成される。
本実施形態は、クッションパッド用発泡型5の凹型6たる下型に、上下逆置きになる図5のクッションパッドCPが図6,図7のごとく成形されるようにしており、開口寄り突部65と底部寄り突部66との間隔W6に、これよりも帯幅W3が少し大きめの帯状板片3が圧縮変形,弾性変形させられて挟着,セットされる。下型6で、車両後方側の厚み壁面22を形成する型面61から突出する底部寄り突部66は、前記切欠部31にそれぞれ嵌合する大きさになっている。一方、開口部寄り突部65は、厚み壁面22の長手方向で、配設された帯状板片3に係る上縁の両サイド寄りと、上縁中央の計三箇所に設けられる。
両帯状板片3が、それぞれ底部寄り突部66の二箇所と開口寄り突部65の三箇所に挟まれて、凹型6の車両後方側厚み壁面22を形成する起立型面61にセットされ、発泡成形で、クッションパッド本体2と両帯状板片3が一体化する所望のクッションパッドCPが出来上がる。クッションパッドCPには底部寄り突部66の跡26と開口寄り突部65の跡25の窪みが現れるが、車両搭載で隠れる部分で、また表皮に被着されるので特に問題ない。
また、図8に他態様のシートパッドSPを示す。該シートパッドSPは、図1〜図7のクッションパッドCPを用い、さらにバックパッドBPにも帯状板片3に匹敵する板状部材9を組み込み、指入り防止対策をより充実させたシートパッドSPとする。
図9(ロ)に示すように、バックパッドbとクッションパッドcの両合せ面b1,c1の間に指を差し込むと、クッションパッドc側だけでなく、時にバックパッドb側も変形し、指入りを許容させてしまう。そこで、図1〜図7の帯状板片3付きクッションパッドCPに加え、板状部材9を一体化したバックパッドBPを採用し、指入り防止強化したシートパッドSPにする。
詳しくは、クッションパッド本体2の車両後部上面2dと対向させ、起立配設されるバックパッド本体8に係る下端側合せ面82の車両後方部位82dに、バックパッド本体8の硬度(又は密度)よりも高い硬度(又は密度)を有する板状部材9を、一体発泡成形されてなるバックパッドBPを備える。板状部材9の板面90が該下端側合せ面82と面一になるようインサートして、該バックパッド本体8が一体発泡成形されてなるバックパッドBPとする。下端側合せ面82の車両後方部位82dに板状部材9を設けて、車両前方部位82aの部分をクッションパッド本体2の発泡体にとどめるのは、車両前方部位82aが着座した乗員と接する部分又は近接する部分であり、良好なクッション性を維持するためである。板状部材9も、プレスフェルトやチップウレタンで造られたものであれば、帯状板片3と同じく、より好ましくなる。
図8のバックパッドBPは、クッションパッドCPの場合と同様、例えば次のようにして得られる。バックパッドBP用発泡成形型(図示せず)の凹形型側で、クッションパッド本体2の車両後部上面2dと対向させ、起立配設されるバックパッド本体8の下端側合せ面82を形成するキャビティ面に、前記突部65,66と同じような突起部が間隔をあけて設けられる。そして、この間隔に対応する部位の板幅を該間隔よりも大きめにした圧縮変形可能な板状部材9が、その長手方向を下端側合せ面82の車幅方向になるようにし、且つ該板幅を圧縮して、前記両突起部とで挟着,セットされ、発泡成形により、該板状部材9をインサートして、バックパッド本体8が一体発泡成形されてなるバックパッドBPが出来上がる。図8中、符号85,86は上記突起部の跡を示す。
(2)シートパッドSPの製造方法
シートパッドSPの製造方法は、帯状板片3とクッションパッドCP用発泡型5とを具備して、発泡型5に帯状板片3をセットした後、発泡原料gの注入及び型閉じを経て、図1〜図5のようなクッションパッドCPを成形する。その後、別体の公知のバックパッドbを組み付けて図1ごとくのシートパッドSPを造る。 まず、クッションパッドCPの製造方法について詳述する。
本シートパッドSP用クッションパッドCPの製造方法に用いる発泡型5は、図6,図7ごとくで、下型たる凹型6と上型たる相手型7とを備える。符号51はヒンジ、符号63は凹型側の開口、符号64は底部、符号60,70はすり合せ面を示す。
凹型6側で、クッションパッド本体2に係る車両後方側の厚み壁面22に対応する型面61に、開口寄り突部65と底部寄り突部66とが、キャビティ深さ方向に間隔W6をあけて設けられる。下型6の帯状板片3がセットされる型面61は立面になって、図6のごとく、上下方向に両突部65,66が設けられており、帯状板片3を挟着保持できる。両突部間W6に帯状板片3を挟着,セットし、ヒンジ51を支点にして図7(ロ)のごとく型閉じすると、下型6の型面6aと上型7の型面7aとで、帯状板片3が埋設一体化されるクッションパッドCPのキャビティCAをつくる。図6,図7に示す本製法では、下型の型面6aでクッションパッドCPの表面20側が成形され、上型の型面7aでクッションパッドCPの裏面21側が成形される。
帯状板片3は、クッションパッド本体2の硬度又は密度よりも高い硬度又は密度を有し、更に間隔W6に対応する部位の帯幅W3を大きめに設定した圧縮変形可能な横長板状体である。
帯状板片3は、(1)のシートパッドSPで述べたものと同じで、その詳細を省く。
発泡型5,帯状板片3を用いて、クッションパッドCPが、例えば次のように製造される。
まず、発泡型5を型開状態とする。次いで、この型開状態の下型6へ帯状板片3をセットする(図6)。帯状板片3の長手方向を前記厚み壁面22の車幅方向になるようにし且つ帯幅W3を圧縮して、前記開口寄り突部65と前記底部寄り突部66とで該帯状板片3を挟着,セットする。厚み壁面22用の下型立面61から上方突部65と下方突部66を張出し、両突部間W6よりも帯幅W3が少し大きめの帯状板片3を圧縮状態で挟み込む。両突部65,66による挟着で、帯状板片3の確かな位置決めが図られる。帯状板片3がセットされる型面61は立面になっていて、セットしづらいが、帯幅W3を圧縮し、その弾性復元で両突部間W6の凹所67に帯状板片3を保持できる。尚、図6にのみ図示するが、帯状板片3の長手方向の板面にフェライトシート片4を所定ピッチで複数貼着するとより好ましくなる。両突部65,66に帯状板片3が挟着される際、該フェライトシート片4が対向する厚み壁面22の下型6に磁石69を埋め込むことで、帯状板片3を両突部65,66による挟着に加え、さらに磁力吸着させて下型6により確実にセットできるからである。また、図示を省略するが、帯状板片3の挟着セットと相前後して、裏当て部材が上型型面に取着セットされる。
続いて、型開状態のまま、注入ホースN等を使用してクッションパッド本体2用ウレタン発泡原液等の発泡原料gを所定量注入する(図7のイ)。
その後、上型7を作動させ型閉じする。この型閉じで帯状板片3がインサートされたクッションパッドCP用キャビティCAができる。型閉じの後、クッションパッド本体2の発泡成形へと進む。型閉じ状態を所定時間維持し、帯状板片3が埋設一体化されるクッションパッド本体2を発泡成形して、クッションパッドCPが造られる(図7のロ)。
クッションパッド本体2の発泡成形を終え、脱型すれば、車両後方側厚み壁面22に帯状板片3を露出させ埋設一体化させたクッションパッドCPが得られる。クッションパッドCPには前記裏当て部材(図示せず)も被着一体化される。
その後、該クッションパッドCPに公知のバックパッドbを組付け、所望のシートパッドSPになる。帯状板片3が、厚み壁面22に板面を露出させ車幅方向に埋め込まれており、その車幅方向領域で指入り防止対策部材の役目を果たす。
尚、公知の上記バックパッドbに代えて、前記板状部材9をインサート成形したバックパッドBPを発泡成形し、これを上記クッションパッドCPに組付けてシートパッドSPを造ると(図8)、帯状板片3だけでなく板状部材9も指入り防止対策部材として機能するより好ましいシートパッドSPが出来上がる。
(3)効果
このように構成したシートパッドの製造方法は、クッションパッド本体2の硬度又は密度よりも高い硬度又は密度を有し、さらに圧縮変形可能な帯状板片3が、クッションパッド本体2に係る車両後方側の厚み壁面22に、組み込まれて一体化するので、クッションパッド後部上面2d周りの剛性が高まり、指入り防止対策が図られる。
クッションパッド後部上面2dとバックパッドbの下端側合せ面82との間に指を入れようとしても、高硬度(高密度)の帯状板片3が抵抗,阻止し、クッションパッド後部上面2dを鉛直方向に押し沈めるのが難しく、指入り対策が講じられたシートパッドになる。クッションパッドCPの後部上面2dとバックパッドbの下端側合せ面82との間への指入りが困難になり、品質向上につながる。指入りが困難なのが直ぐに判かる。
それでいて、車両後方側厚み壁面22にのみ帯状板片3を一体化するので、帯状板片3を一体化させる前のシートパッドSPの座り心地,乗り心地を維持できる。
また、凹型6の厚み壁面22を形成する型面61に開口寄り突部65と前記底部寄り突部66を突出形成し、両突部65,66で帯状板片3を挟着するので、クッションパッドCPにおける該帯状板片3の取付け位置が安定する。且つ該突部66が切欠部31に嵌合して帯状板片3を挟着するので、クッションパッドCPが出来た段階で、帯状板片が車幅方向,上下方向に位置ずれをおこすことがない。さらに、凹型6で突部66(ここでは下方側突部)を車幅方向に長くし、帯状板片3を挟着する距離を大きくとるので、帯状板片3が下型6へ確実にセットされ、外れに難くなるなど、品質向上に貢献する。
加えて、板状部材9がインサート成形されたバックパッドBPを用いたシートパッドSPにすると(図8)、クッションパッドCPの後部上面2dとバックパッドBPの下端側合せ面82との間への指入りが一層困難になり、更なる品質向上,安全性向上を確保できる。
尚、本発明においては前記実施形態に示すものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種々変更できる。シートパッドSP,クッションパッドCP,クッションパッド本体2,帯状板片3,発泡型5,バックパッドBP,バックパッド本体8,板状部材9等の形状,大きさ,個数,材質等は用途に合わせて適宜選択できる。例えば、実施形態は左右のクッションパッド本体2A,2Bに帯状板片3を設けたが、センターのクッションパッド本体2Cにも帯状板片3を設けることができる。
2 クッションパッド本体
2d 後部上面
22 厚み壁面
3 帯状板片
5 発泡型
6 凹型(下型)
61 厚み壁面を形成する型面(立壁面)
65 開口寄り突部(突部)
66 底部寄り突部(突部)
8 バックパッド本体
82 下端側合せ面
82d 後方部位
9 板状部材
90 板面
BP バックパッド
CP クッションパッド
SP シートパッド
W3 帯幅
W6 間隔
g 発泡原料

Claims (1)

  1. 凹型(6)側で、クッションパッド本体(2)に係る車両後方側の厚み壁面(22)に対応する型面(61)に、開口寄り突部(65)と底部寄り突部(66)とをキャビティ深さ方向に間隔(W6)をあけて設けた発泡型(5)を用い、且つクッションパッド本体(2)の硬度又は密度よりも高い硬度又は密度を有し、更に前記間隔(W6)に対応する部位の帯幅(W3)をその間隔(W6)よりも大きめに設定した圧縮変形可能な横長の帯状板片(3)を用い、
    型開状態下、該帯状板片(3)の長手方向が前記厚み壁面(22)の車幅方向になるようにし且つ帯幅(W3)を圧縮して、前記開口寄り突部(65)と前記底部寄り突部(66)とで該帯状板片(3)を挟着,セットし、その後、発泡原料(g)の注入及び型閉じを経て、クッションパッド本体(2)の発泡成形で、該帯状板片(3)が一体化されるクッションパッド(CP)を製造することを特徴とする車両用シートパッドの製造方法。
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