以下、発明を実施するための形態について、図面を用いて詳細に説明する。
[1.第1の実施の形態]
[1−1.現金自動預払機の構成]
まず第1の実施の形態について説明する。図1に外観を示すように、現金自動預払機1は、箱状の筐体2を中心に構成され、顧客との間で現金に関する取引を行うようになされている。
筐体2は、その前面2A側に顧客が対峙した状態で紙幣の投入やタッチパネルによる操作等をし易い箇所、すなわち前面2Aの上部から上面に渡る箇所に、接客部3が設けられている。
接客部3は、顧客との間で現金や通帳等を直接やり取りすると共に、取引に関する情報の通知や操作指示の受付を行うようになっていて、この接客部3には、硬貨入出金口4、紙幣入出金口5、通帳挿入口6、カード挿入口7及び表示操作部8が設けられている。
硬貨入出金口4及び紙幣入出金口5は、顧客が入金する硬貨及び紙幣がそれぞれ投入されると共に、顧客へ出金する硬貨及び紙幣がそれぞれ排出される部分である。また硬貨入出金口4及び紙幣入出金口5は、それぞれに設けられたシャッタを駆動することにより開放又は閉塞するようになっている。
通帳挿入口6は、取引で使用される通帳が挿入され、取引が終了すると通帳が排出される部分である。この通帳挿入口6の奥部には、取引内容等を通帳に記録する通帳処理部(図示せず)が設けられている。
カード挿入口7は、キャッシュカード等の各種カードが挿入または排出される部分である。カード挿入口7の奥部には、各種カードに磁気記録された口座番号等の読み取りを行うカード処理部(図示せず)が設けられている。
表示操作部8は、取引に際して操作画面を表示するLCD(Liquid Crystal Display)と、取引の種類の選択、暗証番号や取引金額等を入力するタッチパネルとが一体化されている。
因みに筐体2は、前面2A側やその反対側(すなわち背面側)等の一部の側面が開閉可能な扉により構成されている。すなわち筐体2は、顧客との間で現金に関する取引を行う取引動作時には、各扉を閉塞することにより、内部に保有している硬貨や紙幣等を保護する。一方、作業者等が保守作業を行う保守作業時には、必要に応じて各扉を開放することにより、内部の各部に対する作業を容易に行わせ得るようになっている。
図2は、図1の現金自動預払機1を矢印A方向から見た側面図であり、当該現金自動預払機1の内部構成のうち主に紙幣の処理に関する部分を示している。同図に示したように、現金自動預払機1の内部には、上側に接客部3、紙幣の金種や真偽を判定する鑑別部13及び入金された紙幣を一時的に保留する一時保留部14等が設けられ、下側に紙幣を金種別に貯蔵する紙幣貯蔵部15等が設けられている。
さらにこの現金自動預払機1の内部には、接客部3、鑑別部13、一時保留部14、紙幣貯蔵部15等の各部を繋ぐ搬送路12が設けられており、この搬送路12を通って、紙幣が各部に搬送されるようになっている。
またこの現金自動預払機1では、制御部10が全体を統括制御するようになっている。制御部10は、例えば顧客が紙幣を入金する入金取引を行う場合、表示操作部8(図1)を介して所定の操作入力を受け付けた後、紙幣入出金口5のシャッタを開いて紙幣を投入させる。
続いて制御部10は、投入された紙幣を搬送路12を介して鑑別部13へ搬送して鑑別させ、正常紙幣と鑑別された紙幣を一時保留部14へ搬送して一時的に保留する一方、取引すべきでないと鑑別された紙幣を紙幣入出金口5へ搬送して顧客に返却する。
その後、制御部10は、表示操作部8を介して顧客に入金金額を確定させ、一時保留部14に保留している紙幣を再び鑑別部13へ搬送して金種を再鑑別させた後、さらに紙幣貯蔵部15へ搬送する。
紙幣貯蔵部15は、鑑別部13により損傷していないと鑑別された紙幣を、その金種に対応した各紙幣収納庫16へ搬送し、厚さ方向に重ねて集積するように収納させる。また紙幣貯蔵部15は、鑑別部13により損傷していると鑑別された紙幣をリジェクト庫17へ搬送し、厚さ方向に重ねて集積するように収納させる。
このように現金自動預払機1は、紙幣の入金処理又は出金処理において、鑑別部13により当該紙幣の鑑別処理を実行し、その結果に応じて搬送先を決定してその搬送先へ当該紙幣を搬送するようになされている。
さらにこの現金自動預払機1には、図示していないが、紙幣の位置、紙幣の搬送速度、収納収納庫16内の紙幣の有無などを監視するための監視センサが各所に設けられている。この監視センサは、1組の発光センサと受光センサとでなる光電センサであり、これら発光センサと受光センサは、例えば、所定の間隔を空けて対向配置される。
またこの監視センサは、制御部10と接続され、制御部10によって制御される。制御部10は、監視センサの監視結果をもとに、紙幣の位置、紙幣の搬送速度、収納収納庫16内の紙幣の有無などを把握するようになっている。
[1−2.監視センサの取り付け機構]
ここで、このような監視センサの取り付け機構について、搬送路12を通る紙幣をガイドする搬送ガイドに、搬送路12を通る紙幣を監視する監視センサを取り付ける場合を例に、図3及び図4を用いて説明する。
尚、監視センサを構成する発光センサと受光センサは、センサの種類が異なる点をのぞけば、ほぼ同じ構成となっている。ゆえに、ここでは、主に、発光センサの取り付けについて説明することとする。
図3に示すように、発光センサ20は、縦長の略直方体形状でなるセンサケース21を有している。このセンサケース21は、合成樹脂で形成され、その内部に基板22が固定されている。さらにこの基板22には、センサ素子(すなわち発光素子)23と接続用のコネクタ24とが実装され、コネクタ24の端子部分がセンサケース21の下面21aから露出するようになっている。
さらにセンサケース21の前面21b上方には、センサケース21内のセンサ素子23と光軸を一致させるようにして円柱状の光路部25が突設されている。
さらにセンサケース21の左側面21c及び右側面21dには、それぞれ中央やや下面21a寄りの一部分に凹部26が形成されていて、この凹部26に埋まるようにしてアーム27が形成されている。
左右のアーム27は、それぞれ凹部26の後端側から前端側へと延びる断面略L字型の板状でなり、アーム27の先端側と凹部26の底との間に隙間が空くようにしてセンサケース21と一体に形成されている。
さらにこれら左右のアーム27は、弾性を有していることにより、それぞれ先端を凹部26の底に近づける方向及び遠ざける方向(すなわち左右のアーム27の先端が互いに近づく方向及び遠ざかる方向)に弾性変形可能となっている。
さらにこれら左右のアーム27のそれぞれの先端には、外側に突する係止突起28が形成されている。
この係止突起28は、前面28aがテーパ面(傾斜面)となっている一方で、後面28bがアーム27の側面27aに対する直交面となっており、全体として、前方が尖ったくさび形状をなしている。
尚、左右のアーム27は、外力が加えられていない状態のとき、センサケース21の左側面21c及び右側面21dから係止突起28のみが突するようになっている。
一方、図4に示すように、搬送ガイド30は、合成樹脂で形成され、搬送路12側のガイド面となる前面30aと反対側の後面30bとを貫通する嵌合孔31が所定の位置に形成されている。この嵌合孔31は、発光センサ20の光路部25の外径とほぼ同径の円柱状となっていて、センサ取り付け時に、発光センサ20の光路部25と嵌合するようになっている。
また搬送ガイド30の後面30bには、嵌合孔31の下方に、この嵌合孔31の中心から真下に延ばした仮想直線Lを挟んで平行な一対の保持板32が突設されている。これら左右の保持板32は搬送ガイド30と一体に形成されている。
また左右の保持板32は、その間隔が、光センサ20のセンサケース21の横幅とほぼ等しくなっていて、センサ取り付け時に、センサケース21のアーム27部分を左右両側から挟み込むようになっている。
またこれら左右の保持板32は、それぞれの内側の面(これを内側面とも呼ぶ)32aの根元部分に嵌合穴33が形成されている。
これら左右の嵌合穴33は、略直方体形状で、発光センサ20のアーム27に形成されている係止突起28に合った大きさでなり、センサ取り付け時に、左右の係止突起28と嵌合するようになっている。
尚、ここでは説明を省略したが、実際、搬送路12を挟んで反対側の搬送ガイドに、発光センサと対向するように受光センサを取り付けるようになっていて、その位置にも、発光センサ20の取り付け機構と同様の構成でなる、受光センサの取り付け機構が設けられている。
[1−3.動作及び効果]
以上の構成において、搬送ガイド30に発光センサ20を取り付ける場合、図4に示すように、搬送ガイド30の後面30b側から、搬送ガイド30の嵌合孔31に対して発光センサ20の光路部25を対向させた状態で、発光センサ20のセンサケース21を左右の保持板32の間に押し込んでいく。
このときまずセンサケース21のアーム27に形成された左右の係止突起28の前面28aが、左右の保持板32の先端面32bの縁に当接する。
この状態からさらにセンサケース21を押し込んでいくと、左右のアーム27の先端に形成されている係止突起28が左右の保持板32に押さえ付けられることで、左右のアーム27の先端がセンサケース21の左右の凹部26の底に近づくように変形しながら、センサケース21が、搬送ガイド30の左右の保持板32の間に挟み込まれていく。
さらに押し込んでいき、図5及び図6(断面図)に示すように、センサケース21の左右の係止突起28が、搬送ガイド30の左右の保持板32に形成された左右の嵌合穴33に到達して、係止突起28全体が嵌合穴33に嵌合すると、左右のアーム27には、復元力として、それぞれの先端がセンサケース21の凹部26の底から離れようとする力が作用する。
この結果、左右のアーム27はそれぞれ元の形状に戻り、それぞれの側面27aが、左右の保持板32の内側面32aに当接する。
またこのとき、左右のアーム27のそれぞれの係止突起28の後面28bが、左右の保持板32の嵌合穴33の後端側の壁面(これを係止面とも呼ぶ)33aに当接する。これにより、センサケース21が保持板32の間に係止されて保持される。
さらにこのとき、搬送ガイド30の嵌合孔31に発光センサ20の光路部25が嵌合されて位置が固定される。かくして、搬送ガイド30に発光センサ20が固定保持される。
このようにして、搬送ガイド30に発光センサ20が取り付けられる。
このように、第1の実施の形態の取り付け機構では、発光センサ20のセンサケース21の両側面21c、21dに、弾性変形可能で、センサケース21と一体に形成された1対のアーム27を設け、さらにこのアーム27の先端に係止突起28を形成するようにした。
そして、搬送ガイド30に設けられた2枚の保持板32の間に、センサケース21のアーム27部分を挟み込んで、2枚の保持板32の内側面32aに形成されている嵌合穴33に、左右のアーム27の係止突起28を嵌合することで、2枚の保持板32の間に、センサケース21を係止して保持するようにした。
こうすることで、発光センサ20を搬送ガイド30に取り付けるときに、誤って発光センサ20のアーム27に変形可能な範囲を超えるほどの力をくわえてアーム27を破損させてしまったとしても発光センサ20を交換するだけでよく、従来のように大型で高価な搬送ガイド30自体を交換する場合と比して、コストを低減することができる。
またアーム27は、発光センサ20のセンサケース21と一体に形成されていることにより、別途、取り付け用の部品などを必要とせず、部品点数を抑えることができる。
またセンサケース21を、左側面21c及び右側面21dから係止突起28のみが突する形状としたことにより、従来のセンサケースと同程度の小型サイズを実現できる。
さらに搬送ガイド30の保持板32は、アーム27の係止突起28に合った大きさの嵌合穴33を形成できる分だけ、搬送ガイド30の後面30bから突出していればよく、従来のように保持板が発光センサのセンサケースの厚さとほぼ同じ分だけ搬送ガイドの後面から突出している場合と比して、突出量を小さくできる。くわえて搬送ガイド30の保持板32は、嵌合穴33が形成されるだけの簡易な形状となっている。
実際、このような搬送ガイド30の成型金型を製作する場合、嵌合孔33の係止面33aがアンダーカットとなるが、従来の搬送ガイドと比して、上述したように、突出量が小さく形状が簡易なことにより、スライド機構を使用するなど金型構造が複雑になったり、搬送ガイド30の形状によって保持板32が形成できなくなったりすることを極力防ぐことができる。
以上の構成によれば、発光センサ20を搬送ガイド30に取り付けるときに、誤って発光センサ20のアーム27に変形可能な範囲を超えるほどの力をくわえてアーム27を破損させてしまったとしても発光センサ20を交換するだけで済み、またアーム27が、発光センサ20のセンサケース21と一体に形成されていることにより、別途、取り付け用の部品などを必要とせず、部品点数を抑えることができる。かくして、従来と比して一段とコストを低減することができる。
[2.第2の実施の形態]
次に第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態は、監視センサの取り付け機構の構成が第1の実施の形態とは異なる実施の形態である。
尚、監視センサの取り付け機構以外の部分である、現金自動預払機1の構成などについては、第1の実施の形態と同様であるので、第1の実施の形態を参照とする。ゆえに、ここでは、主に監視センサの取り付け機構について説明する。
[2−1.監視センサの取り付け機構]
この第2の実施の形態では、監視センサを、搬送ガイド30ではなく、保持板32を形成できない金属板のブラケットに取り付ける場合を例に、図7及び図8を用いて説明する。尚、図7及び図8では、図3と同一の箇所に、同一符号を付している。
尚、この場合も、監視センサを構成する発光センサと受光センサは、センサの種類が異なる点をのぞけば、ほぼ同じ構成となっている。ゆえに、ここでは、主に、発光センサの取り付けについて説明することとする。
図7に示すように、発光センサ40は、縦長の略直方体形状でなるセンサケース41を有している。このセンサケース41は、合成樹脂で形成され、その内部に基板22が固定されている。さらにこの基板22には、センサ素子(すなわち発光素子)23と接続用のコネクタ24とが実装され、コネクタ24の端子部分がセンサケース41の下面41aから露出するようになっている。
さらにセンサケース41の前面41b上方には、センサケース41内のセンサ素子23と光軸を一致させるようにして円柱状の光路部25が突設されている。
さらにセンサケース41の左側面41c及び右側面41dには、それぞれ中央やや下面41a寄りの一部分に凹部26が形成されていて、この凹部26に埋まるようにして第1の実施の形態と同様のアーム27が形成されている。
さらにこれら左右のアーム27のそれぞれの先端には、第1の実施の形態と同様の係止突起28が形成されている。
くわえて、センサケース41の左側面41c及び右側面41dには、アーム27とセンサケース41の上面41eとの間に、センサケース41の前面41bと平行で且つ前面41bとの距離が異なる3つの当接面42(42a、42b、42c)が、左側面41c及び右側面41dの一部を切り欠くようにして、上面41e側から前面41bとの距離が短い順に階段状に形成されている。
尚、これら3つの当接面42(42a、42b、42c)は、それぞれ係止突起28の後面28bより後方に位置している。またこれら3つの当接面42(42a、42b、42c)は、詳しくは後述するが、センサ取り付け時に、ブラケット側の凸部が当接する面であり、厚さの異なる3種類のブラケットを、係止突起28の後面28bとの間で挟み込んで保持できるように、それぞれ係止突起28の後面28bとの距離が異なっている。
またこれら3つの当接面42(42a、42b、42c)は、センサケース41の前面41bの横幅よりも十分短い横幅となっていて、実際、これら3つの当接面42(42a、42b、42c)が形成されていても、センサケース41の大きさは、第1の実施の形態のセンサケース21とほぼ変わらない。
さらにセンサケース41の上面41eには、その前端の中央部分に、上方に突する係止突起43が形成されている。この係止突起43は、アーム27の係止突起28とほぼ同じ形状同じ大きさでなり、その前面43aがテーパ面(傾斜面)となっている一方で、後面43bがセンサケース41の上面41eに対する直交面となっており、全体として、前方が尖ったくさび形状をなしている。
一方、図8に示すように、ブラケット50は、所定の厚さの金属板でなり、前面50aと反対側の後面50bとを貫通する嵌合孔51が形成されている。この嵌合孔51は、発光センサ40のセンサケース41を前方から見た輪郭とほぼ同じ形状同じ大きさでなり、センサ取り付け時に、発光センサ40のセンサケース41と嵌合するようになっている。
またこの嵌合孔51の左壁面51a及び右壁面51bには、それぞれ中央やや上方寄りの位置に、対向するようにして内側に突する、ブラケット50と同じ厚さの凸部52が形成されている。
これら左右の凸部52は、センサ取り付け時に、センサケース41の左側面41c及び右側面41dに形成されている3つの当接面42(42a、42b、42c)のうち、ブラケット50の厚さに対応する当接面42cに、凸部52の後面52aが当接するように、その位置が決められている。
また嵌合孔51は、発光センサ40のセンサケース41と嵌合したときに、センサケース41の下面41aから露出するコネクタ24を塞いでしまわないように、下端側がコネクタ24の形状に合わせて開口している。
尚、ここでは説明を省略したが、実際、発光センサ40と対向する位置に受光センサが取り付けられるようになっていて、その位置にも、ブラケット50と同様の構成でなる、受光センサ取り付け用のブラケットが設けられている。
[2−2.動作及び効果]
以上の構成において、ブラケット50に発光センサ40を取り付ける場合、図8及び図9に示すように、ブラケット50の後面50b側から、ブラケット50の嵌合孔51に対して、発光センサ40のセンサケース41を前方に傾けた状態で対向させて挿入していく。
このときセンサケース41の上面41eに形成されている係止突起43が、ブラケット50の嵌合孔51を通り抜けるまで、センサケース41を前方に傾けた状態のまま、ブラケット50の嵌合孔51に挿入していく。尚、このときセンサケース41の下部は、まだ嵌合孔51に挿入されていないことになる。
センサケース41の係止突起43がブラケット50の嵌合孔51を通り抜けたら、次に、図9(A)に示すように、係止突起43の後面43aをブラケット50の嵌合孔51の上壁面51cの縁に引っ掛け、この縁を支軸として、センサケース41をその傾きを無くす方向に回転させていく。
すると、センサケース41の左右のアーム27に形成された係止突起28の前面28aが、ブラケット50の嵌合孔51の左壁面51a及び右壁面51bの縁に当接する。
この状態からさらにセンサケース41を押し込んで回転させていくと、左右のアーム27の先端に形成された係止突起28が、嵌合孔51の左壁面51a及び右壁面51bに押さえ付けられることで、左右のアーム27の先端が左右の凹部26の底に近づくように変形しながら、センサケース41の下部が嵌合孔51に挿入されていく。
さらに回転させていき、図9(B)に示すように、センサケース41の左右のアーム27の係止突起28が、嵌合孔51を通り抜けて、センサケース41全体が嵌合孔51に嵌合すると、このとき左右のアーム27には、復元力として、それぞれの先端がセンサケース41の凹部26の底から離れようとする力が作用する。この結果、左右のアーム27が元の形状に戻り、それぞれの側面27aが、嵌合孔51の左壁面51a及び右壁面51bに当接する。
またこのとき、センサケース41の左側面41c及び右側面41dに形成されている当接面42cが、嵌合孔51の左壁面51a及び右壁面51bに形成されている左右の凸部52の後面52aに当接すると共に、センサケース41の上面41eに形成されている係止突起43の後面43bと、左右のアーム27に形成されている係止突起28の後面28bとが、ブラケット50の前面50aに当接する。
この結果、ブラケット50の嵌合孔51に嵌合されたセンサケース41は、係止突起28の後面28b及び係止突起43の後面43bと、当接面42cとの間で、ブラケット50をその厚さ方向に挟み込み、ブラケット50に係止された状態となる。かくして、ブラケット50に発光センサ40が固定保持される。
尚、この場合、係止突起28の後面28b及び係止突起43の後面43bと、当接面42cとの距離が、ブラケット50の厚さと等しくなっていることにより、これらの間で、ブラケット50を確実に挟み込めるようになっているのである。
このようにして、ブラケット50に発光センサ40が取り付けられる。
このように、第2の実施の形態の取り付け機構では、発光センサ40のセンサケース41の両側面41c、41dに、アーム27を形成すると共に、ブラケット50の嵌合孔51の両壁面51a、51bに形成されている凸部52の後面52aと当接する当接面42cを形成し、さらにセンサケース41の上面41eに係止突起43を形成するようにした。
そして、このセンサケース41を、ブラケット50に形成された嵌合孔51に嵌合したときに、センサケース41の左右のアーム47に形成されている係止突起28、及びセンサケース41の上面41eに形成されている係止突起43と、センサケース41の両側面41c、41dに形成されている当接面42cとの間で、ブラケット50をその厚さ方向に挟み込んで保持するようにした。
こうすることで、保持板を形成できない金属板でなるブラケット50に対しても、発光センサ40を固定保持させることができる。
また、発光センサ40は、センサケース41の両側面41c、41dに、厚さの異なる3種類のブラケットに対応できるよう、前面41aとの距離が異なる3つの当接面42(42a、42b、42c)を形成するようにした。
これにより、発光センサ40は、厚さの異なる3種類のブラケット50に取り付けることができるようになっている。尚、ブラケット50の嵌合孔51の凸部52は、ブラケット50の厚さに対応する当接面42(42a、42b、42c)に当接するように、その位置が決められている。
また、発光センサ40は、第1の実施の形態の発光センサ30とほぼ同形状であり、両側面41c、41dに発光センサ30と同様のアーム27を有しているので、ブラケット50だけでなく、保持板32を有する搬送ガイド30にも取り付けることができる。
このように、発光センサ40は、別途、取り付け用の部品などを用いることなく、厚さの異なるブラケット50や、搬送ガイド30に取り付けることができる。これにより、例えば、監視センサの取り付け機構を、実装条件に応じて選択するようなこともできる。
以上の構成によれば、別途、取り付け用の部品などを用いることなく、発光センサ40を、厚さの異なるブラケット50や、搬送ガイド30に取り付けることができる。これにより、部品点数を抑えることができると共に、発光センサ40を種々の取り付け機構で汎用的に用いることができる。かくして、第1の実施の形態と比してさらにコストを低減することができる。
[3.第3の実施の形態]
次に第3の実施の形態について説明する。この第3の実施の形態は、センサケースのアームの形状が第1の実施の形態及び第2の実施の形態とは異なる実施の形態である。
尚、センサケースのアーム以外の構成、現金自動預払機1の構成、センサケースを取り付ける搬送ガイド30の構成などについては、第1の実施の形態と同様であるので、第1の実施の形態を参照とする。ゆえに、ここでは、主にセンサケースのアームについて説明する。
[3−1.センサケースのアーム]
センサケースのアームについて、図10及び図11(断面図)を用いて説明する。
尚、この場合も、監視センサを構成する発光センサと受光センサは、センサの種類が異なる点をのぞけば、ほぼ同じ構成となっている。ゆえに、ここでは、主に、発光センサのアームについて説明することとする。
図10に示すように、発光センサ60のセンサケース61には、その左側面61a及び右側面61bに、それぞれ中央やや下面61c寄りの一部分に凹部26が形成されていて、この凹部26に埋まるようにしてアーム62が形成されている。
左右のアーム62は、それぞれ凹部26の後端側から前端側へと延びる断面略L字型の板状でなり、アーム62の先端側と凹部26の底との間に隙間が空くようにしてセンサケース61と一体に形成されている。
さらにこれら左右のアーム62は、弾性を有していることにより、それぞれ先端を凹部26の底に近づける方向及び遠ざける方向に弾性変形可能となっている。
さらにこれら左右のアーム62のそれぞれの先端には、外側に突する係止突起63が形成されている。この係止突起63は、前面63aがテーパ面となっている。
くわえて、この第3の実施の形態では、アーム62の側面62aが、先端に向かって外側に傾斜するテーパ面となっていて、アーム62が、全体として先端にいくほど外側に広がる形状をなしている。
因みに、このアーム62を、第1の実施の形態のアーム27と比較すると、図11(断面図)に示すように、アーム27の側面27aに対して断面三角形のテーパ部分64を追加した形状となっている。
またアーム62の先端に形成された係止突起63は、後面63bが、アーム62の側面62aに向かって上方(アーム62の先端から後端に向かう方向)に傾斜するテーパ面となっていて、全体として断面略台形で前方が尖ったくさび形状をなしている。
因みに、この係止突起63を、第1の実施の形態の係止突起28と比較すると、図11(断面図)に示すように、係止突起28の後面28bに断面三角形のテーパ部分65を追加した形状となっている。
[3−2.動作及び効果]
以上の構成において、搬送ガイド30に発光センサ60を取り付ける場合、第1の実施の形態と同様の取り付け方で取り付ける。
搬送ガイド30に発光センサ60を取り付けると、このとき、図12(断面図)に示すように、搬送ガイド30の左右の保持板32の内側面32aに、センサケース61の左右のアーム62の側面62aが当接する。
またこのとき、左右の保持板32の嵌合穴33の後端側の係止面33aに、センサケース61の係止突起63の後面63bが当接する。
ここで、センサケース61側の当接部分である左右のアーム62の側面62a、及び左右の係止突起63の後面63bを、搬送ガイド30側の当接部分である左右の保持板32の内側面32a、及び左右の保持板32の嵌合穴33の係止面33aに対して平行な面とするのではなくテーパ面としたことで、センサケース61や保持板32の大きさに製造上のばらつきがあったとしても、このばらつきをテーパ面の傾斜によって吸収できる。
実際、センサケース61や保持板32の大きさに製造上のばらつきがあると、テーパ面の傾斜により、保持板32に対するセンサケース61の位置が、このばらつきを吸収する方向(前後方向)にずれる。
この結果、センサケース61側の当接部分と搬送ガイド30側の当接部分とを常に当接させることができ、保持板32とセンサケース61との間に隙間が発生してしまうことを防ぐことができる。
またセンサケース61が基準のサイズより大きかったり、保持板32が基準のサイズより小さかったりした場合には、図13(断面図)に示すように、弾性変形可能な左右のアーム62がそれぞれ矢印の示す方向にたわんで変形することにより、取り付け状態を保持できるようにもなっている。
以上の構成によれば、この第3の実施の形態では、第1の実施の形態と同様の効果にくわえて、搬送ガイド30の保持板32とセンサケース61との間に隙間が発生してしまうことを防いで、がたつきを防止するという効果を得ることができる。
[4.第4の実施の形態]
次に第4の実施の形態について説明する。この第4の実施の形態は、監視センサの取り付け機構の構成が第2の実施の形態とは異なる実施の形態である。
[4−1.監視センサの取り付け機構]
この第4の実施の形態では、監視センサを金属板のブラケットに取り付ける場合を例に、図14及び図15を用いて説明する。
尚、この場合も、監視センサを構成する発光センサと受光センサは、センサの種類が異なる点をのぞけば、ほぼ同じ構成となっている。ゆえに、ここでは、主に、発光センサの取り付けについて説明することとする。
図14に示すように、発光センサ70は、縦長の略直方体形状でなるセンサケース71を有している。このセンサケース71は、合成樹脂で形成され、その内部に基板22が固定されている。さらにこの基板22には、センサ素子(すなわち発光素子)23と接続用のコネクタ24とが実装され、コネクタ24の端子部分がセンサケース71の下面71aから露出するようになっている。
さらにセンサケース71の前面71b上方には、センサケース71内のセンサ素子23と光軸を一致させるようにして円柱状の光路部25が突設されている。
さらにセンサケース71の左側面71c及び右側面71dには、それぞれ中央やや下面71a寄りの一部分に凹部26が形成されていて、この凹部26に埋まるようにして第3の実施の形態と同様のアーム62が形成されている。
さらにこれら左右のアーム62のそれぞれの先端には、第3の実施の形態と同様の係止突起63が形成されている。
さらにセンサケース71の左側面71c及び右側面71dには、アーム62とセンサケース71の上面71eとの間に、センサケース71の前面71bと平行で且つ前面71bとの距離が異なる、第2の実施の形態と同様の3つの当接面42(42a、42b、42c)が、上面71e側から前面71bとの距離が短い順に形成されている。
くわえて、センサケース71の左側面71c及び右側面71dには、アーム62とセンサケース71の下面71aとの間にも、センサケース71の前面71bと平行で且つ前面71bとの距離が異なる、3つの当接面72(72a、72b、72c)が、左側面71c及び右側面71dの一部を切り欠くようにして、下面71a側から前面71bとの距離が短い順に形成されている。
これら3つの当接面72(72a、72b、72c)も、それぞれ係止突起63の後面63bより後方に位置している。またこれら3つの当接面72(72a、72b、72c)は、詳しくは後述するが、センサ取り付け時に、ブラケット側の凸部が当接する面であり、厚さの異なる3種類のブラケットを、係止突起63の後面63bとの間で挟み込んで保持できるように、それぞれ係止突起63の後面63bとの距離が異なっている。
尚、ここでは、アーム62より上側の3つの当接面42(42a、42b、42c)を上側当接面42(42a、42b、42c)と呼び、アーム62より下側の3つの当接面72(72a、72b、72c)を下側当接面72(72a、72b、72c)と呼ぶことにする。
一方、図15に示すように、ブラケット80は、所定の厚さの金属板でなり、前面80aと反対側の後面80bとを貫通する嵌合孔81が形成されている。この嵌合孔81は、発光センサ70のセンサケース71を前方から見た輪郭とほぼ同じ形状同じ大きさでなり、取り付け時に、発光センサ70のセンサケース71と嵌合するようになっている。
またこの嵌合孔81の左壁面81a及び右壁面81bには、それぞれ中央やや上方寄りの位置に、対向するようにして内側に突する、ブラケット80と同じ厚さの凸部82が形成されている。さらにこの嵌合孔81の左壁面81a及び右壁面81bには、それぞれ中央やや下方寄りの位置に、対向するようにして内側に突する、ブラケット80と同じ厚さの凸部83が形成されている。
尚、ここでは、上側の凸部82を上側凸部82と呼び、下側の凸部83を下側凸部83と呼ぶことにする。
左右の上側凸部82は、センサ取り付け時に、センサケース71の両側面71c、71dに形成されている3つの上側当接面42(42a、42b、42c)のうち、ブラケット80の厚さに対応する上側当接面42cに、上側凸部82の後面82aが当接するように、その位置が決められている。
一方、左右の下側凸部83は、センサ取り付け時に、センサケース71の両側面71c、71dに形成されている3つの下側当接面72(72a、72b、72c)のうち、ブラケット80の厚さに対応する下側当接面72cに、下側凸部83の後面83aが当接するように、その位置が決められている。
また嵌合孔81は、発光センサ70のセンサケース71と嵌合したときに、センサケース71の下面71aから露出するコネクタ24を塞いでしまわないように、下端側がコネクタ24の形状に合わせて開口している。
尚、ここでは説明を省略したが、実際、発光センサ70と対向する位置に受光センサが取り付けられるようになっていて、その位置にも、ブラケット80と同様の構成でなる、受光センサ取り付け用のブラケットが設けられている。
[4−2.動作及び効果]
以上の構成において、ブラケット80に発光センサ70を取り付ける場合、図15及び図16に示すように、ブラケット80の後面80b側から、ブラケット80の後面80bに発光センサ70のセンサケース71の前面71bを対向させた状態で、ブラケット80の嵌合孔81にセンサケース71を押し込んでいく。
このときまずセンサケース71のアーム62に形成された左右の係止突起63の前面63aが、ブラケット80の嵌合孔81の左壁面81a及び右壁面81bの縁に当接する。
この状態からさらにセンサケース71を押し込んでいくと、左右のアーム62の先端に形成された係止突起63が、嵌合孔81の左壁面81a及び右壁面81bに押さえ付けられることで、左右のアーム62の先端が左右の凹部26の底に近づくように変形しながら、センサケース71が嵌合孔81に挿入されていく。
さらに押し込んでいき、センサケース71の左右の係止突起63が、嵌合孔81を通り抜けると、このとき左右のアーム62には、復元力として、それぞれの先端がセンサケース71の凹部26の底から離れようとする力が作用する。この結果、左右のアーム62は元の形状に戻る。
このとき、左右のアーム62のそれぞれの係止突起63の後面63bが、ブラケット80の前面80aに当接する。
またこのとき、センサケース71の左側面71c及び右側面71dに形成されている上側当接面42cが、嵌合孔81の左壁面81a及び右壁面81bに形成されている左右の上側凸部82の後面82aに当接すると共に、センサケース71の左側面71c及び右側面71dに形成されている下側当接面72cが、嵌合孔81の左壁面81a及び右壁面81bに形成されている左右の下側凸部83の後面83aに当接する。
この結果、ブラケット80の嵌合孔81に嵌合されたセンサケース71は、係止突起63の後面63bと、上側当接面42c及び下側当接面72cとの間で、ブラケット80をその厚さ方向に挟み込み、ブラケット80に係止された状態となる。かくして、ブラケット80にセンサケース71が固定保持される。
このようにして、ブラケット80に発光センサ70が取り付けられる。
このように、第4の実施の形態の取り付け機構では、発光センサ70のセンサケース71の両側面71c、71dに、アーム62を形成すると共に、アーム62の上側に、ブラケット80の嵌合孔81に形成されている上側凸部82と当接する当接面42cを形成し、さらにアーム62の下側に、ブラケット80の嵌合孔81に形成されている下側凸部83と当接する下側当接面72cを形成するようにした。
そして、このセンサケース71を、ブラケット80の嵌合孔81に嵌合したときに、センサケース71の左右のアーム62に形成されている係止突起63と、左右のアーム62の上側に形成されている上側当接面42c及び下側に形成されている下側当接面72cとの間で、ブラケット80を厚さ方向に挟み込んで保持するようにした。
こうすることで、金属板でなるブラケット80に対して、発光センサ70を固定保持させることができる。
ところで、上述の第3の実施の形態では、アーム62の側面62aと、アーム62の先端に形成されている係止突起63の後面63bをテーパ面とすることで、保持板32やセンサケース61の大きさに製造上のばらつきがあったとしても、保持板32とセンサケース61との間に隙間が発生してしまうことを防ぐことができるようになっている。
ここで、例えば、第2の実施の形態のセンサケース41についても、アーム27の側面27a、及びアーム27の先端に形成されている係止突起28の後面28bをテーパ面とすれば、ブラケット50とセンサケース41との間に隙間が発生してしまうことを防ぐことができる。
しかしながら、この場合、ブラケット50やセンサケース41の大きさに製造上のばらつきがあると、テーパ面により、ブラケット50に対するセンサケース41の位置が、このばらつきを吸収しようとする方向(前後方向)にずれようとする。この場合、センサケース41には、左右のアーム27部分を前方に押し出そうとする力が作用する。
このとき、センサケース41のアーム27より上側の部分は、当接面42cがブラケット50の凸部52の後面52aと当接していることにより、ブラケット50に押さえ付けられているが、アーム41より下側の部分は、ブラケット50と当接する部分がなくブラケット50に押さえ付けられていないので、前方に押し出される。この結果、センサケース41が、例えば図17に示すように傾いてしまう。
このようにセンサケース41が傾いてしまうと、発光センサ40と受光センサとの間で光軸がずれてしまうことになり、監視センサの監視精度が低下しかねない。
そこで、この第4の実施の形態では、アーム62の側面62aと、アーム62の先端に形成されている係止突起63の後面63bをテーパ面とすると共に、センサケース71のアーム62の上側だけでなく、下側にも、下側当接面72(72a、72b、72c)を設けることで、アーム62の上側だけでなく下側もブラケット80に押さえ付けられるようにした。
これにより、センサケース71が傾いてしまうことを防ぐことができ、発光センサ70と受光センサとの間で光軸がずれてしまうことを防ぐことができる。換言すれば、センサケース71の傾きを考慮しなくてよい分、発光センサ70と受光センサとの間の光軸の調整が容易であるとも言える。
以上の構成によれば、この第4の実施の形態では、ブラケット80とセンサケース71との間に隙間が発生してしまうことを防ぐことができ、且つセンサケース1の傾きを防いで発光センサ70と受光センサとの間の光軸のずれを防ぐことができる。
[5.第5の実施の形態]
次に第5の実施の形態について説明する。この第5の実施の形態は、監視センサの取り付け機構の構成が第4の実施の形態とは異なる実施の形態である。
[5−1.監視センサの取り付け機構]
この第5の実施の形態では、監視センサを金属板のブラケットに取り付ける場合を例に、図18乃至図20を用いて説明する。
尚、この場合も、監視センサを構成する発光センサと受光センサは、センサの種類が異なる点をのぞけば、ほぼ同じ構成となっている。ゆえに、ここでは、主に、発光センサの取り付けについて説明することとする。
図18に示すように、発光センサ200は、縦長の略直方体形状でなるセンサケース201を有している。このセンサケース201は、合成樹脂で形成され、その内部に基板22が固定されている。さらにこの基板22には、センサ素子(すなわち発光素子)23と接続用のコネクタ24とが実装され、コネクタ24の端子部分がセンサケース201の下側から露出するようになっている。
さらにセンサケース201の前面201a上方には、センサケース201内のセンサ素子23と光軸を一致させるようにして円柱状の光路部25が突設されている。
さらにセンサケース201の左側面201b及び右側面201cには、それぞれ中央やや下端寄りの一部分に凹部26が形成されていて、この凹部26に埋まるようにして第3の実施の形態と同様のアーム62が形成されている。
さらにこれら左右のアーム62のそれぞれの先端には、第3の実施の形態と同様の係止突起63が形成されている。
さらにセンサケース201の左側面201b及び右側面201cには、アーム62とセンサケース201の上面201dとの間に、センサケース201の前面201aと平行で且つ前面201aとの距離が異なる、2つの当接面202(202a、202b)が、左側面201b及び右側面201cの一部を切り欠くようにして、上面201d側から前面201aとの距離が短い順に形成されている。
これら2つの当接面202(202a、202b)は、それぞれ係止突起63の後面63bより後方に位置している。またこれら2つの当接面202(202a、202b)は、詳しくは後述するが、センサ取り付け時に、ブラケット側の一部が当接する面であり、厚さの異なる2種類のブラケットを、係止突起63の後面63bとの間で挟み込んで保持できるように、それぞれ係止突起63の後面63bとの距離が異なっている。
さらにセンサケース201の左側面201b及び右側面201cには、アーム62の下方に、センサケース201の前面201aと平行で左側面201b及び右側面201cの下端から上方に延在する1つの当接面203が、左側面201b及び右側面201cの一部を切り欠くようにして形成されている。この当接面203は、係止突起63の後面63bより後方に位置していて、センサケース201の前面201aからの距離が、アーム62の上方に設けられた2つの当接面202のうち、前面201aとの距離が短い方の当接面202aと等しくなっている。
さらにセンサケース201の左側面201b及び右側面201cには、アーム62の下方、且つ当接面203の後方に、係止突起204が突設されている。
この係止突起204は、前面204aがセンサケース201の両側面201b、201cに対する直交面となっている一方で、後面204bがテーパ面(傾斜面)となっており、全体として、後方が尖ったくさび形状をなしている。
この係止突起204の前面204aは、係止突起63の後面63bより後方に位置していて、センサケース201の前面201aからの距離が、アーム62の上方に設けられた2つの当接面202のうち、前面201aとの距離が遠い方の当接面202bと等しくなっている。
これら当接面203及び係止突起204の前面204aは、詳しくは後述するが、センサ取り付け時に、ブラケット側の一部が当接する面であり、厚さの異なる2種類のブラケットを、係止突起63の後面63bとの間で挟み込んで保持できるように、それぞれ係止突起63の後面63bとの距離が異なっている。
尚、ここでは、アーム62より上側の2つの当接面202(202a、202b)を上側当接面202(202a、202b)と呼び、アーム62より下側の当接面203を下側当接面203と呼ぶことにする。
さらにセンサケース201の両側面201b、201cは、下側当接面203と前面201aとの間の部分が切り取られていて、この部分からコネクタ24の側面が露出するようになっている。
一方、ブラケットは、金属板でなり、厚さの異なる2種類が有り、薄い方のブラケット210を図19に示す。
このブラケット210は、前面210aと反対側の後面210bとを貫通する嵌合孔211が形成されている。この嵌合孔211は、発光センサ200のセンサケース201を前方から見た輪郭とほぼ同じ形状同じ大きさでなり、取り付け時に、発光センサ200のセンサケース201と嵌合するようになっている。
またこの嵌合孔211の左壁面211a及び右壁面211bには、それぞれ中央部分に、外側に凹んだ凹部212が形成されている。
尚、左壁面211a及び右壁面211bの凹部212より上の部分213を、それぞれ壁面上部213と呼び、左壁面211a及び右壁面211bの凹部212より下の部分214を、それぞれ壁面下部214と呼ぶことにする。
左右の凹部212は、センサ取り付け時に、センサケース201の両側面201b、201cの上部に形成されている2つの上側当接面202(202a、202b)のうち、薄い方のブラケット210の厚さに対応する上側当接面202aに壁面上部213の後面213aが当接すると共に、センサケース201の両側面201b、201cに形成されている下側当接面203に壁面下部214の後面214aが当接するように、その位置が決められている。
また嵌合孔211は、発光センサ200のセンサケース201と嵌合したときに、センサケース201の下部から露出するコネクタ24を塞いでしまわないように、下端側がコネクタ24の形状に合わせて開口している。
尚、ここでは説明を省略したが、実際、発光センサ200と対向する位置に受光センサが取り付けられるようになっていて、その位置にも、ブラケット210と同様の構成でなる、受光センサ取り付け用のブラケットが設けられている。
これに対して、厚い方のブラケット220を図20に示す。ブラケット220は、ブラケット210よりも厚い金属板でなり、前面220aと反対側の後面220bとを貫通する嵌合孔221が形成されている。この嵌合孔221は、発光センサ200のセンサケース201を前方から見た輪郭とほぼ同じ形状同じ大きさでなり、取り付け時に、発光センサ200のセンサケース201と嵌合するようになっている。
またこの嵌合孔221の左壁面221a及び右壁面221bには、それぞれ中央やや上方寄りの位置に、対向するようにして内側に突する、ブラケット220と同じ厚さの凸部222が形成されている。
左右の凸部222は、センサ取り付け時に、センサケース201の両側面201b、201cに形成されている2つの上側当接面202(202a、202b)のうち、厚い方のブラケット220の厚さに対応する上側当接面202bに凸部222の後面222aが当接するように、その位置が決められている。
また嵌合孔221は、発光センサ200のセンサケース201と嵌合したときに、センサケース201の下部から露出するコネクタ24を塞いでしまわないように、下端側がコネクタ24の形状に合わせて開口している。
尚、ここでは説明を省略したが、実際、発光センサ200と対向する位置に受光センサが取り付けられるようになっていて、その位置にも、ブラケット220と同様の構成でなる、受光センサ取り付け用のブラケットが設けられている。
[5−2.動作及び効果]
以上の構成において、薄い方のブラケット210に発光センサ200を取り付ける場合、図19及び図21に示すように、ブラケット210の後面210b側から、ブラケット210の後面210bに発光センサ200のセンサケース201の前面201aを対向させた状態で、ブラケット210の嵌合孔211にセンサケース201を押し込んでいく。
このときまずセンサケース201のアーム62に形成された左右の係止突起63の前面63aが、ブラケット210の嵌合孔211の左壁面211a及び右壁面211bの縁に当接する。
この状態からさらにセンサケース201を押し込んでいくと、左右のアーム62の先端に形成された係止突起63が、嵌合孔211の左壁面211a及び右壁面211bに押さえ付けられることで、左右のアーム62の先端が左右の凹部26の底に近づくように変形しながら、センサケース201が嵌合孔211に挿入されていく。
さらに押し込んでいき、センサケース201の左右の係止突起63が、嵌合孔211を通り抜けると、このとき左右のアーム62には、復元力として、それぞれの先端がセンサケース201の凹部26の底から離れようとする力が作用する。この結果、左右のアーム62は元の形状に戻る。
このとき、左右のアーム62のそれぞれの係止突起63の後面63bが、ブラケット210の前面210aに当接する。
またこのとき、センサケース201の左側面201b及び右側面201cに形成されている上側当接面202aが、嵌合孔211の左右の壁面上部213の後面213aに当接すると共に、センサケース201の左側面201b及び右側面201cに形成されている下側当接面203が、嵌合孔211の左右の壁面下部214の後面214aに当接する。
この結果、ブラケット210の嵌合孔211に嵌合されたセンサケース201は、係止突起63の後面63bと、上側当接面202a及び下側当接面203との間で、ブラケット210をその厚さ方向に挟み込み、ブラケット210に係止された状態となる。かくして、ブラケット210にセンサケース201が固定保持される。
またこのとき、センサケース201は、上面201dが、ブラケット210の嵌合孔211の上壁面211cに当接すると共に、左側面201b及び右側面201cの下側当接面203より前側に位置する前側下端面205が、ブラケット210の嵌合孔211の左壁面211a及び211bの下端に位置する下端面215に当接することで、ブラケット210に上下方向に挟み込まれて係止された状態となる。
尚、このときの、センサケース201の前側下端面205とブラケット210の下端面215とが接する部分の面積は、図21(C)に示すa1×b1となる。
かくして、ブラケット210にセンサケース201が固定保持される。このようにして、ブラケット210に発光センサ200が取り付けられる。
一方、厚い方のブラケット220に発光センサ200を取り付ける場合、図20及び図22に示すように、ブラケット220の後面220b側から、ブラケット220の後面220bに発光センサ200のセンサケース201の前面201aを対向させた状態で、ブラケット220の嵌合孔221にセンサケース201を押し込んでいく。
このときまずセンサケース201のアーム62に形成された左右の係止突起63の前面63aが、ブラケット220の嵌合孔221の左壁面221a及び右壁面221bの縁に当接する。
この状態からさらにセンサケース201を押し込んでいくと、左右のアーム62の先端に形成された係止突起63が、嵌合孔221の左壁面221a及び右壁面221bに押さえ付けられることで、左右のアーム62の先端が左右の凹部26の底に近づくように変形しながら、センサケース201が嵌合孔221に挿入されていく。
さらに押し込んでいき、センサケース201の左右の係止突起63が、嵌合孔221を通り抜けると、このとき左右のアーム62には、復元力として、それぞれの先端がセンサケース201の凹部26の底から離れようとする力が作用する。この結果、左右のアーム62は元の形状に戻る。
このとき、左右のアーム62のそれぞれの係止突起63の後面63bが、ブラケット220の前面220aに当接する。
またこのとき、センサケース201の左側面201b及び右側面201cに形成されている上側当接面202bが、嵌合孔221の左右の凸部222の後面222aに当接すると共に、センサケース201の左側面201b及び右側面201cに形成されている係止突起204の前面204aが、ブラケット220の後面220bに当接する。
この結果、ブラケット220の嵌合孔221に嵌合されたセンサケース201は、係止突起63の後面63bと、上側当接面202b及び係止突起204の前面204aとの間で、ブラケット220をその厚さ方向に挟み込み、ブラケット220に係止された状態となる。
またこのとき、センサケース201は、上面201dが、ブラケット220の嵌合孔221の上壁面221cに当接すると共に、左側面201b及び右側面201cの下側当接面203より後側に位置する後側下端面206が、ブラケット220の嵌合孔221の左壁面221a及び221bの下端に位置する下端面223に当接することで、ブラケット220に上下方向に挟み込まれて係止された状態となる。
尚、このときの、センサケース201の後側下端面206とブラケット220の下端面223とが接する部分の面積は、図22(C)に示すa2×b2となる。
かくして、ブラケット220にセンサケース201が固定保持される。このようにして、ブラケット220に発光センサ200が取り付けられる。
こうすることで、第5の実施の形態では、厚さの異なる2種類のブラケット210、220に対して、発光センサ200を取り付けることができる。
またこの第5の実施の形態では、上述の第4の実施の形態と同様、アーム62の側面62aと、アーム62の先端に形成されている係止突起63の後面63bをテーパ面とすると共に、センサケース201のアーム62の上側だけでなく、下側にも、当接面となる下側当接面203及び係止突起204の前面204aを設けることで、アーム62の上側だけでなく下側もブラケット210、220に押さえ付けられるようにした。
これにより、センサケース201が傾いてしまうことを防ぐことができ、発光センサ200と受光センサとの間で光軸がずれてしまうことを防ぐことができる。
さらにこの第5の実施の形態では、センサケース201の両側面201b、201cの下側当接面203とセンサケース201の前面201aとの間の部分が切り取られていて、この部分からコネクタ24の側面が露出するようになっている。
こうしたことで、センサケース201は、下側当接面203と前面201aとの間の部分が切り取られていないセンサケースと比較して、この部分の厚みが無い分、センサケース201内部の収納スペースを左右方向に広くすることができる。
これにより、例えば、第4の実施の形態のセンサケース71と比較して、センサケース201の大きさは変えずに、より大きなサイズのコネクタ24を内部に収納できるようになる。
ところで、第4の実施の形態のセンサケース71についても、下側当接面72(72a、72b、72c)と、センサケース71の前面71bとの間の部分を切り取るようにすれば、センサケース71の内部の収納スペースを左右方向に広くすることができる。
ところが、センサケース71の場合、下側当接面72(72a、72b、72c)が、3段分有り、下側当接面72(72a、72b、72c)と前面71bとの間の部分の面積が、第5の実施の形態のセンサケース201と比較して大きい。
ゆえに、この部分を切り取った場合に、センサケース71の強度不足を考慮しなくてはならなくなる。
そこで、この第5の実施の形態では、下側当接面203を1段にして切り取る部分を最小限にすることで強度不足を解消しつつ、下側当接面203の後方に係止突起204を設けて、この係止突起204の前面204aを当接面として機能させることにより、2種類の異なる厚さのブラケット210、220に対応できるようになっている。
以上の構成によれば、この第5の実施の形態では、第4の実施の形態と同様の効果にくわえて、強度を保ったままセンサケース71内部の収納スペースを広くすることができるという効果を得ることができる。
[6.第6の実施の形態]
次に第6の実施の形態について説明する。この第6の実施の形態は、監視センサの取り付け機構の構成が第5の実施の形態とは異なる実施の形態である。
[6−1.監視センサの取り付け機構]
この第6の実施の形態では、監視センサを金属板のブラケットに取り付ける場合を例に、図23乃至図25を用いて説明する。
尚、この場合も、監視センサを構成する発光センサと受光センサは、センサの種類が異なる点をのぞけば、ほぼ同じ構成となっている。ゆえに、ここでは、主に、発光センサの取り付けについて説明することとする。
図23に示すように、発光センサ300は、縦長の略直方体形状でなるセンサケース301を有している。このセンサケース301は、合成樹脂で形成され、その内部に基板22が固定されている。さらにこの基板22には、センサ素子(すなわち発光素子)23と接続用のコネクタ24とが実装され、コネクタ24の端子部分がセンサケース301の下側から露出するようになっている。
さらにセンサケース301の前面301a上方には、センサケース301内のセンサ素子23と光軸を一致させるようにして円柱状の光路部25が突設されている。
さらにセンサケース301の左側面301b及び右側面301cには、それぞれ中央やや下端寄りの一部分に凹部26が形成されていて、この凹部26に埋まるようにして第5の実施の形態と同様のアーム62が形成されている。
さらにこれら左右のアーム62のそれぞれの先端には、第5の実施の形態と同様の係止突起63が形成されている。
さらにセンサケース301の左側面301b及び右側面301cには、アーム62の下方に、センサケース301の前面301aと平行でセンサケース301の下端から上方に延在する、第5の実施の形態と同様の1つの当接面203が形成されている。この当接面203は、アーム62の先端に形成された係止突起63の後面63bより後方に位置している。
さらにセンサケース301の左側面301b及び右側面301cには、アーム62の下方、且つ当接面203の後方に、第5の実施の形態と同様の係止突起204が突設されている。
この係止突起204は、前面204aがセンサケース301の両側面301b、301cに対する直交面となっている一方で、後面204bがテーパ面(傾斜面)となっており、全体として、後方が尖ったくさび形状をなしている。
尚、アーム62の下方に設けられた当接面203と係止突起204の前面204aは、詳しくは後述するが、センサ取付時に、ブラケット側の一部が当接する面であり、厚さの異なる2種類のブラケットを係止突起63の後面63bとの間で挟み込んで保持できるように、それぞれ係止突起63の後面63bとの距離が異なっている。
さらにセンサケース301の左側面301b及び右側面301cは、第5の実施の形態と同様、アーム26の下方に設けられた当接面203と前面301aとの間の部分が切り取られていて、この部分からコネクタ24の側面が露出するようになっている。
さらにセンサケース301の左側面301b及び右側面301cには、アーム62とセンサケース301の上面301dとの間の部分を、上部、中部、下部の3つの部分に分けたうちの上部に、センサケース301の前面301aと平行で左側面301b及び右側面301cの上端から下方に延在する当接面302が、左側面301b及び右側面301cの一部を切り欠くようにして形成されている。
この当接面302は、アーム62の先端に形成された係止突起63の後面63bより後方に位置していて、センサケース301の前面301aからの距離が、アーム62の下方に設けられた当接面203と等しくなっている。
尚、アーム62より上側の当接面302を上側当接面302と呼び、アーム62より下側の当接面203を下側当接面203と呼ぶことにする。
さらにアーム62とセンサケース301の上面301dとの間の部分の中部には、係止突起204と同形同サイズの係止突起303が突設されている。
すなわち、この係止突起303は、前面304aがセンサケース301の両側面301b、301cに対する直交面となっている一方で、後面304bがテーパ面(傾斜面)となっており、全体として、後方が尖ったくさび形状をなしている。
この係止突起303の前面304aは、センサケース301の前面301aからの距離が、アーム62の下方に設けられた係止突起204の前面204aと等しくなっている。
尚、アーム62より上側の係止突起303を上側係止突起303と呼び、アーム62より下側の係止突起204を下側係止突起204と呼ぶことにする。
また、アーム62の上方に設けられた上側当接面302と上側係止突起303の前面303aも、詳しくは後述するが、センサ取付時に、ブラケット側の一部が当接する面であり、厚さの異なる2種類のブラケットを係止突起63の後面63bとの間で挟み込んで保持できるように、それぞれ係止突起63の後面63bとの距離が異なっている。
すなわち、センサケース301は、係止突起63の後面63bとアーム62の上方及び下方に設けられた上側当接面302及び下側当接面203とで、又は係止突起63の後面63bとアーム62の上方及び下方に設けられた上側係止突起303の前面303a及び下側係止突起204の前面204aとで、厚さの異なる2種類のブラケットを挟み込んで保持できるようになっている。
さらにアーム62とセンサケース301の上面301dとの間の部分の下部には、センサ取付時に、ブラケットに対するセンサケース301の位置を決める位置決め溝304が形成されている。
この位置決め溝304は、センサケース301の前面301から後方に延在する断面コの字型の溝であり、後端の壁面(これを後壁面とも呼ぶ)304aが、アーム62の上方及び下方に設けられた上側係止突起303の前面303a及び下側係止突起204の前面204aより後方に位置している。
この位置決め溝304は、詳しくは後述するが、センサ取付時に、ブラケット側の凸部が嵌合することで、ブラケットに対するセンサケース301の上下方向の位置を決めるようになっていて、凸部のサイズに合わせて幅(上下方向の長さ)が決められている。
一方、ブラケットは、金属板でなり、厚さの異なる2種類が有り、薄い方のブラケット310を図24に示す。
このブラケット310は、前面310aと反対側の後面310bとを貫通する嵌合孔311が形成されている。この嵌合孔311は、発光センサ300のセンサケース301を前方から見た輪郭とほぼ同じ形状同じ大きさでなり、取り付け時に、発光センサ300のセンサケース301と嵌合するようになっている。
またこの嵌合孔311の左壁面311a及び右壁面311bは、それぞれ上端に位置する壁面上端部312及び下端に位置する壁面下端部313が他の部分より内側に突するようになっていて、さらに中央やや上方寄りの位置に、対向するようにして内側に突する、ブラケット310と同じ厚さの凸部314が形成されている。
ここで、左右の壁面上端部312及び壁面下端部313は、それぞれの後面312a及び313aが、センサ取付時に、センサケース301の両側面301b、301cに形成されている薄い方のブラケット310の厚さに対応する上側当接面302及び下側当接面203に当接するようになっている。
また左右の凸部314は、センサ取付時に、センサケース301の両側面301b、301cに形成されている位置決め溝304と嵌合するように、その位置が決められている。
また嵌合孔311は、発光センサ300のセンサケース301と嵌合したときに、センサケース301の下部から露出するコネクタ24を塞いでしまわないように、下端側がコネクタ24の形状に合わせて開口している。
尚、ここでは説明を省略したが、実際、発光センサ300と対向する位置に受光センサが取り付けられるようになっていて、その位置にも、ブラケット310と同様の構成でなる、受光センサ取り付け用のブラケットが設けられている。
これに対して、厚い方のブラケット320を図25に示す。ブラケット320は、ブラケット310よりも厚い金属板でなり、前面320aと反対側の後面320bとを貫通する嵌合孔321が形成されている。この嵌合孔321は、発光センサ300のセンサケース301を前方から見た輪郭とほぼ同じ形状同じ大きさでなり、取り付け時に、発光センサ300のセンサケース301と嵌合するようになっている。
またこの嵌合孔321の左壁面321a及び右壁面321bには、それぞれ中央やや上方寄りの位置に、対向するようにして内側に突する、ブラケット320と同じ厚さの凸部322が形成されている。
尚、左壁面321a及び右壁面321bの凸部322より上の部分323を、それぞれ壁面上部323と呼び、左壁面321a及び右壁面321bの凸部322より下の部分324を、それぞれ壁面下部324と呼ぶことにする。
ここで、左右の凸部322は、センサ取り付け時に、センサケース301の両側面301b、301cに形成されている位置決め溝304と嵌合するように、その位置が決められている。
また、左右の壁面上部323及び壁面下部324は、それぞれの後面323a及び324aが、センサ取付時に、センサケースの両側面301b、301cに形成されている厚い方のブラケット320の厚さに対応する上側係止突起303の前面303a及び下側係止突起204の前面204aに当接するようになっている。
また嵌合孔321は、発光センサ300のセンサケース301と嵌合したときに、センサケース301の下部から露出するコネクタ24を塞いでしまわないように、下端側がコネクタ24の形状に合わせて開口している。
尚、ここでは説明を省略したが、実際、発光センサ300と対向する位置に受光センサが取り付けられるようになっていて、その位置にも、ブラケット320と同様の構成でなる、受光センサ取り付け用のブラケットが設けられている。
[6−2.動作及び効果]
以上の構成において、薄い方のブラケット310に発光センサ300を取り付ける場合、図24及び図26に示すように、ブラケット310の後面310b側から、ブラケット310の後面310bに発光センサ300のセンサケース301の前面301aを対向させると共に、センサケース301の左側面301b及び右側面301cに設けられた左右の位置決め溝304の位置をブラケット310の左右の凸部314の位置に合わせるようにして、ブラケット310の嵌合孔311にセンサケース301を押し込んでいく。
このときまずセンサケース301のアーム62に形成された左右の係止突起63の前面63aが、ブラケット310の嵌合孔311の左壁面311a及び右壁面311bの縁に当接する。
この状態からさらにセンサケース301を押し込んでいくと、左右のアーム62の先端に形成された係止突起63が、嵌合孔311の左壁面311a及び右壁面311bに押さえ付けられることで、左右のアーム62の先端が左右の凹部26の底に近づくように変形しながら、センサケース301が嵌合孔311に挿入されていく。
さらに押し込んでいき、センサケース301の左右の係止突起63が、嵌合孔311を通り抜けると、このとき左右のアーム62には、復元力として、それぞれの先端がセンサケース301の凹部26の底から離れようとする力が作用する。この結果、左右のアーム62は元の形状に戻る。
このとき、左右のアーム62のそれぞれの係止突起63の後面63bが、ブラケット310の前面310aに当接する。
またこのとき、センサケース301の左側面301b及び右側面301cに形成されている上側当接面302が、嵌合孔311の左右の壁面上端部312の後面312aに当接すると共に、センサケース301の左側面301b及び右側面301cに形成されている下側当接面203が、嵌合孔311の左右の壁面下端部313の後面313aに当接する。
この結果、ブラケット310の嵌合孔311に嵌合されたセンサケース301は、係止突起63の後面63bと、上側当接面302及び下側当接面203との間で、ブラケット310をその厚さ方向に挟み込み、ブラケット310に係止された状態となる。
さらにこのとき、ブラケット310の左右の凸部314が、センサケース301の左右の位置決め溝304に嵌合する。
ここで、センサケース301の位置決め溝304は、上述したように、上下方向の長さが、ブラケット310の凸部314の上下方向の長さとほぼ等しくなるように形成されている。
ゆえに、この位置決め溝304にブラケット310の凸部314が嵌合すると、ブラケット310に対するセンサケース310の上下方向の位置が固定された状態となる。
かくして、ブラケット310にセンサケース301が固定保持される。
このようにして、ブラケット310に発光センサ300が取り付けられる。
一方、厚い方のブラケット320に発光センサ300を取り付ける場合、図25及び図27に示すように、ブラケット320の後面320b側から、ブラケット320の後面320bに発光センサ300のセンサケース301の前面301aを対向させると共に、センサケース301の左側面301b及び右側面301cに設けられた左右の位置決め溝304の位置をブラケット320の左右の凸部322の位置に合わせるようにして、ブラケット320の嵌合孔321にセンサケース301を押し込んでいく。
このときまずセンサケース301のアーム62に形成された左右の係止突起63の前面63aが、ブラケット320の嵌合孔321の左壁面321a及び右壁面321bの縁に当接する。
この状態からさらにセンサケース301を押し込んでいくと、左右のアーム62の先端に形成された係止突起63が、嵌合孔321の左壁面321a及び右壁面321bに押さえ付けられることで、左右のアーム62の先端が左右の凹部26の底に近づくように変形しながら、センサケース301が嵌合孔321に挿入されていく。
さらに押し込んでいき、センサケース301の左右の係止突起63が、嵌合孔321を通り抜けると、このとき左右のアーム62には、復元力として、それぞれの先端がセンサケース301の凹部26の底から離れようとする力が作用する。この結果、左右のアーム62は元の形状に戻る。
このとき、左右のアーム62のそれぞれの係止突起63の後面63bが、ブラケット320の前面320aに当接する。
またこのとき、センサケース301の左側面301b及び右側面301cに形成されている上側係止突起303の前面303aが、嵌合孔321の左右の壁面上部323の後面323aに当接すると共に、センサケース301の左側面301b及び右側面301cに形成されている下側係止突起204の前面204aが、嵌合孔321の左右の壁面下部324の後面324aに当接する。
この結果、ブラケット320の嵌合孔321に嵌合されたセンサケース301は、係止突起63の後面63bと、上側係止突起303の前面303a及び下側係止突起204の前面204aとの間で、ブラケット320をその厚さ方向に挟み込み、ブラケット320に係止された状態となる。
さらにこのとき、ブラケット320の左右の凸部322が、センサケース301の左右の位置決め溝304に嵌合する。
ここで、厚い方のブラケット320の凸部322は、薄い方のブラケット310の凸部314と上下方向の長さが等しくなるように形成されている。
したがって、位置決め溝304の上下方向の長さは、ブラケット320の凸部322の上下方向の長さともほぼ等しい。
ゆえに、この位置決め溝304にブラケット320の凸部322が嵌合すると、ブラケット320に対するセンサケース301の上下方向の位置が固定された状態となる。
尚、センサケース301の位置決め溝304は、ブラケット310及び320に対するセンサケース301の上下方向の位置を決めるものであって、前後方向(厚さ方向)の位置を決めるものではない。ゆえに、位置決め溝304は、センサ取付時に、後壁面304aがブラケット310及び320のどちらにも当接しないよう、上側係止突起303の前面303a及び下側係止突起204の前面204aより後方に位置するようになっている。かくして、ブラケット320にセンサケース301が固定保持される。
このようにして、ブラケット320に発光センサ300が取り付けられる。
こうすることで、第6の実施の形態では、厚さの異なる2種類のブラケット310、320に対して、発光センサ300を取り付けることができる。
またこの第6の実施の形態では、上述の第5の実施の形態と同様、テーパ形状のアーム62を有していることにより、センサケース301が傾いてしまうことを防ぐことができる。
ところで、第5の実施の形態では、例えば、センサケース201を薄い方のブラケット210に取り付けた場合、上面201dが、ブラケット210の嵌合孔211の上壁面211cに当接すると共に、左側面201b及び右側面201cの下側当接面203より前側に位置する前側下端面205が、ブラケット210の嵌合孔211の左壁面211a及び211bの下端に位置する下端面215に当接することで、ブラケット210に対する上下方向の位置が固定されるようにした。
一方で、センサケース201を厚い方のブラケット220に取り付けた場合、センサケース201は、上面201dが、ブラケット220の嵌合孔221の上壁面221cに当接すると共に、左側面201b及び右側面201cの下側当接面203より後側に位置する後側下端面206が、ブラケット220の嵌合孔221の左壁面221a及び221bの下端に位置する下端面223に当接することで、ブラケット220に対する上下方向の位置が固定されるようにした。
ここで、発光センサ200は、センサケース201のサイズとコネクタ24のサイズによって、前側下端面205及び後側下端面206として確保できる面積の大きさが変わる。
実際、センサケース201の横幅とコネクタ24の横幅が近いほど、センサケース201の厚さを薄くしなければならず、前側下端面205及び後側下端面206として確保できる面積が小さくなる。
このように前側下端面205及び後側下端面206として確保できる面積が小さくなると、例えば、センサケース201を薄い方のブラケット210に取り付けたときに、センサケース201の両側面201b、201cに設けられた前側下端面205と、ブラケット210の嵌合孔211の両壁面211a、211bに設けられた下端面215とが接する部分の面積(図21(C)に示すa1×b1で示す面積)が小さくなる。
この結果、振動等によってセンサケース201の前側下端面205とブラケット210の下端面215との当接が外れたりして、センサケース201ががたついてしまう恐れがある。
また例えば、センサケース201を厚い方のブラケット220に取り付けたときに、センサケース201の両側面201b、201cに設けられた後側下端面206と、ブラケット220の嵌合孔221の両壁面221a、221bに設けられた下端面223とが接する部分の面積(図22(C)に示すa2×b2で示す面積)も小さくなる。
この場合も、振動等によってセンサケース201の後側下端面206とブラケット220の下端面223との当接が外れたりして、センサケース201ががたついてしまう恐れがある。
実際、例えば、センサケース201の厚さを0.7mm、薄い方のブラケット210の厚さを1.0mm、厚い方のブラケット220の厚さを1.6mmとする。
ここで、センサケース201を薄い方のブラケット210に取り付けたととき、センサケース201の前側下端面205とブラケット210の下端面215とが接する部分の面積(a1×b1)は、0.7×1.0mm2なる。
一方、厚い方のブラケット220に取り付けたとき、センサケース201の後側下端面206とブラケット220の下端面223とが接する部分の面積(a2×b2)は、0.7×0.6mm2となる。
このような場合、センサケース201を厚い方のブラケット220に取り付けたときの方が、センサケース201がブラケット220から外れたり、がたついたりする可能性が高くなる。
そこで、この第6の実施の形態では、センサケース301の両側面301b、301cに位置決め溝304を設け、この位置決め溝304にブラケット310の凸部314やブラケット320の凸部322を嵌合することで、ブラケット310やブラケット320に対するセンサケース301の上下方向の位置を固定するようにした。
こうすることで、前側下端面205や後側下端面206の大きさによらず、ブラケット310や320に対してセンサケース301が外れたり、がたついたりすることを防止することができる。
また、位置決め溝304は、アーム62の下方内部に設けられたコネクタ24の収納スペースに直接干渉しない位置である、アーム62の上方に設けられているため、例えば、前側下端面205や後側下端面206として確保できる面積が小さい場合でも、ブラケット310の凸部314やブラケット320の凸部322と嵌合してセンサケース301を固定保持するのに十分な深さを確保できるようになっている。
このように、この第6の実施の形態のセンサケース301では、第1乃至第5の実施の形態と比して、一段と確実に、センサケース301をブラケット310及び320に固定保持させることができ、この結果、発光センサ300と受光センサとの間で光軸がずれてしまうことを一段と確実に防ぐことができる。
以上の構成によれば、この第6の実施の形態では、第5の実施の形態と同様の効果にくわえて、ブラケット310及び320に一段と確実にセンサケース301を固定保持できるという効果を得ることができる。
[7.他の実施の形態]
[7−1.他の実施の形態1]
尚、上述した第1の実施の形態では、合成樹脂でなる搬送ガイド30に、発光センサ20を取り付けるようにした。
これに限らず、金属板の一部を折り曲げ、この折り曲げた部分が、搬送ガイド30の保持板32と同様に機能するブラケットにも、発光センサ20を取り付けることができる。
このようなブラケットを、図28に示す。この図28に示すように、ブラケット90は、長方形板状の基部91を有し、この基部91の中央上部に嵌合孔92が形成されている。またこの基部91の左右には、後方に折り曲げられたL字型の保持板93が形成されている。
この折り曲げられたL字型の保持板93が、搬送ガイド30の保持板32と同様の役割を果たすようになっている。
この保持板93は、基部91の左右から後方(すなわち基部91の後面91aに対して垂直)に延びる第1板部94と、この第1板部94の先端部分から上方(すなわち基部91の後面91aと平行)に延びる第2板部95とにより、全体としてL字型の形状をなしている。
この第2板部95の前面95a(基部91の後面91aと対向する面)が、発光センサ20をブラケット90に取り付けたときに、センサケース21の係止突起28の後面28bと当接する係止面となる。
このブラケット90に発光センサ20を取り付ける場合、ブラケット90の後面91a側から、ブラケット90の嵌合孔92に対して発光センサ20の光路部25を対向させた状態で、発光センサ20のセンサケース21を左右の保持板93の間に押し込んでいく。
すると、左右のアーム27の先端に形成されている係止突起28が左右の保持板93に押さえ付けられることで、左右のアーム27の先端がセンサケース21の左右の凹部26の底に近づくように変形しながら、センサケース21が、ブラケット90の左右の保持板93の間に挟み込まれていく。
さらに押し込んでいき、センサケース21の左右の係止突起28が、左右の保持板93の第2板部95を通り越すと、左右のアーム27には、復元力として、それぞれの先端がセンサケース21の凹部26の底から離れようとする力が作用する。
この結果、左右のアーム27はそれぞれ元の形状に戻り、それぞれの側面27aが、左右の保持板93の内側面93aに当接する。
またこのとき、図29に示すように、左右のアーム27のそれぞれの係止突起28の後面28bが、左右の保持板93の第2板部95の前面(係止面)95aに当接する。これにより、センサケース21が左右の保持板93の間に係止されて保持される。
さらにこのとき、ブラケット90の嵌合孔92に発光センサ20の光路部25が嵌合されて位置が固定される。かくして、ブラケット90に発光センサ20が固定保持される。
このようにして、ブラケット90に発光センサ20が取り付けられる。
[7−2.他の実施の形態2]
また、上述した第1の実施の形態では、センサケース21の左側面21c及び右側面21dの中央やや下面21a寄りの位置にアーム27を形成するようにした。
これに限らず、アーム27を、他の位置に形成するようにしてもよい。例えば、センサケース21の左側面21c及び右側面21dの中央にアーム27を形成するようにしてもよい。
また、上述した第1の実施の形態では、センサケース21の左側面21c及び右側面21dのそれぞれに1個ずつの計2個の対になるアーム27を形成するようにしたが、これに限らず、例えば、センサケース21の左側面21c及び右側面21dのそれぞれに2個ずつの計4個の対になるアーム27を形成するなどしてもよい。
また、センサケース21の左側面21c及び右側面21dだけでなく、例えば上面21eにアーム27を形成するなどしてもよい。
尚、このようにアーム27の位置や数を変えた場合には、これに合わせて、搬送ガイド30の保持板32の位置や数も変えればよい。
因みに、第1の実施の形態に限らず、第2乃至第6の実施の形態についても同様に、アームの位置や数を適宜変更するようにしてもよい。
[7−3.他の実施の形態3]
さらに、上述した第2の実施の形態では、厚さの異なる3種類のブラケットに対応できるように、センサケース41の左側面41c及び右側面41dに、前面41bとの距離が異なる3つの当接面42(42a、42b、42c)を階段状に形成するようにした。
これに限らず、例えば、所定の厚さでなる1種類のブラケットに取り付けるだけであれば、センサケース41の左側面41c及び右側面41dに形成する当接面42を1つにしてもよく、また厚さの異なる2種類のブラケットに取り付けるのであれば、当接面42を2つにすればよい。要は、対応する厚さの数に応じた分の当接面42を、センサケース41に形成するようにすればよい。
尚、第2の実施の形態に限らず、第4及び第6の実施の形態についても同様に、当接面の数を適宜変更するようにしてもよい。
さらに、上述した第2の実施の形態では、センサケース41の左側面41c及び右側面41dのアーム27を挟んで上側の部分にのみ、当接面42(42a、42b、42c)形成するようにしたが、これに限らず、アーム27を挟んで下側の部分にのみ当接面42(42a、42b、42c)形成するようにしてもよい。
さらに、上述した第4の実施の形態では、アーム62とセンサケース71の上面71eとの間に、3つの当接面42(42a、42b、42c)を、上面71e側から前面71bとの距離が短い順に階段状に形成するようにした。
これとは逆に、3つの当接面42(42a、42b、42c)を、上面71e側から前面71bとの距離が長い順に階段状に形成するようにしてもよい。
またこれに限らず、3つの当接面42(42a、42b、42c)の配置を適宜入れ替えるようにしてもよい。
同様に、アーム62とセンサケース71の下面71aとの間に形成している3つの当接面72(72a、72b、72c)についても、下面71a側から前面71bとの距離が短い順ではなく、前面71bとの距離が長い順に階段状に形成するようにしてもよい。
またこれに限らず、3つの当接面72(72a、72b、72c)の配置を適宜入れ替えるようにしてもよい。
尚、第4の実施の形態に限らず、第2及び第5の実施の形態についても同様に、複数の当接面の配置を適宜入れ替えるようにしてもよい。
また、このように当接面の配置を入れ替える場合には、これに合わせて、取り付け先の搬送ガイドやブラケット側の形状も変えればよい。
[7−4.他の実施の形態4]
さらに、上述した第1の実施の形態では、センサケース21の両側面21c、21dのそれぞれに凹部26を形成し、この凹部26に埋まるようにして、この凹部26の後端側から前端側へと延びるアーム27を形成するようにした。
これに限らず、図30に示すように、アーム27の先端に設けられている係止突起28の後面28bが、センサケース21の前面21bより前方に位置するように、アーム27を前方に伸ばすようにしてもよい。
この場合、図31に示すように、取り付け先となるブラケット300は、例えば、所定の厚さの金属板でなり、前面300aと反対側の後面300bとを貫通する嵌合孔301が所定の位置に形成されている。この嵌合孔301は、発光センサ20の光路部25の外径とほぼ同径の円柱状となっていて、センサ取り付け時に、発光センサ20の光路部25と嵌合するようになっている。
またこの嵌合孔301の下方に、この嵌合孔301の中心から真下に延ばした仮想直線Lxを挟んで対向する位置に、前面300aと後面300bとを貫通する一対の嵌合孔302が形成されている。
左右の嵌合孔302は、それぞれ略直方体形状で、発光センサ20のアーム27に形成されている係止突起28に合った大きさでなり、その間隔が、左右のアーム27の間隔とほぼ等しくなっていて、センサ取り付け時に、左右のアーム27の先端と嵌合するようになっている。
このブラケット300に発光センサ20を取り付ける場合、搬送ガイド300の後面300b側から、ブラケット300の嵌合孔301に発光センサ20の光路部25を対向させると共に、左右の嵌合孔302に発光センサ20の左右のアーム27を対向させた状態で、ブラケット300の嵌合孔301と左右の嵌合孔302とに、センサケース21の光路部25と左右のアーム27とを押し込んでいく。
そして、左右のアーム27の係止突起28を、それぞれ左右の嵌合孔302を通り抜けるまで押し込んだとき、図32に示すように、左右のアーム27の係止突起28の後面28bが、ブラケット300の前面300aに当接すると共に、センサケース21の前面21bが、ブラケット300の後面300bに当接する。
この結果、センサケース21は、係止突起28の後面28bと、センサケース21の前面21bとの間で、ブラケット300をその厚さ方向に挟み込み、ブラケット300に係止された状態となる。かくして、ブラケット300にセンサケース21が固定保持される。
このようにして、ブラケット300にセンサケース21が取り付けられる。
こうすることで、発光センサ20を、左右のアーム27の係止突起28と嵌合する一対の保持部として機能する保持板32が設けられた搬送ガイド30にではなく、左右のアーム27の係止突起28と嵌合する一対の保持部として機能する嵌合孔302が設けられたブラケット300に取り付けることができる。
[7−5.他の実施の形態5]
さらに、上述した第1の実施の形態では、センサケース21に弾性変形可能な係止部としてのアーム27を形成するようにしたが、これに限らず、弾性変形可能な係止部であれば、アーム27以外の係止部を、センサケース21に形成するようにしてもよい。
尚、第1の実施の形態に限らず、第2乃至第6の実施の形態についても同様に、アーム以外の弾性変形可能な係止部を、センサケースに形成するようにしてもよい。
[7−6.他の実施の形態6]
さらに、上述した第6の実施の形態では、センサケース301のアーム62とセンサケース301の上面301dとの間の部分の下部に、位置決め溝304を設けるようにした。
これに限らず、センサケース301のアーム62とセンサケース301の上面301dとの間の部分の上部や中部等、アーム62とセンサケース301の上面301dとの間の部分の下部以外の部分に、位置決め溝304を設けるようにしてもよい。
また位置決め溝304を左右に1個ずつではなく、左右に2個以上ずつ設けるようにしてもよいし、センサケース301やコネクタ24のサイズによっては位置決め溝304を取り除くようにしてもよい。
またこれに限らず、例えば、位置決め溝304の代わりに、センサケース301の左側面301b及び右側面301cから突する位置決め凸部を形成するようにしてもよい。
この場合、ブラケット310及び320側には、凸部314及び凸部322の代わりに凹部を設けるようにして、センサ取付時に、ブラケット310や320の凹部にセンサケース301の位置決め凸部が嵌合することで、ブラケット310や320に対するセンサケース301の位置決めをするようにすればよい。
さらにこれに限らず、ブラケットに対するセンサケースの位置決めを行うことのできるものであれば、位置決め溝304や位置決め凸部以外の位置決め部を、センサケースに設けるようにしてもよい。
[7−7.他の実施の形態7]
さらに、上述した第5の実施の形態では、センサケース201の左側面201b及び右側面201cのアーム62の上方に、2つの当接面202を設け、アーム62の下方に、1つの当接面203と1つの係止突起204を設けるようにした。
これに限らず、アーム62の上方に、2つの当接面202の代わりに、1つの当接面と1つの係止突起を設けるようにしてもよい。
[7−8.他の実施の形態7]
さらに、上述した第5の実施の形態では、センサケース201の左側面201b及び右側面201cのアーム62の下方に、係止突起204を設けるようにした。
これに限らず、係止突起204の前面204aのように、センサケース201の両側面201b、201cから突すると共に、ブラケットと当接する当接面として機能する面を有する凸部であれば、この他種々の凸部を、係止突起204の代わりに設けるようにしてもよい。このことは、第6の実施の形態についても同様である。
[7−9.他の実施の形態9]
さらに、上述した第1乃至第6の実施の形態、及び上述した他の実施の形態では、発光センサを、その取り付け先となる取付部としての搬送ガイド30、ブラケット50、80、90、210、220、310、320に取り付けるようにしたが、発光センサを取り付け可能な形状であれば、これら搬送ガイド30、ブラケット50、80、90、210、220、310、320以外の取付部に、発光センサを取り付けるようにしてもよい。
[7−10.他の実施の形態10]
さらに、上述した第1の実施の形態では、発光センサ20のセンサケース21と、受光センサのセンサケース(図示せず)とが別体でなり、1つのセンサケース21内に、センサ素子23として発光素子または受光素子のどちらか一方のみを設けるようにした。
これに限らず、例えば、1つのセンサケース21内に、発光素子と受光素子の2つのセンサ素子23を設けるようにしてもよい。
この場合、例えば、センサケース21の前面21bには、長手方向に並べるようにして、発光素子用の光路部25と、受光素子用の光路部25を設けるようにする。
またこの場合、搬送ガイド30側には、発光素子用の光路部25に対応する嵌合孔31と、受光素子用の光路部25に対応する嵌合孔31を形成するようにすればよい。
因みに、この場合、センサケース21と対向する位置に、センサケース21からの光を、センサケース21側に反射する反射板などの光学系を取り付けるようにする。
[7−11.他の実施の形態11]
さらに、上述した第1乃至第6の実施の形態では、本発明を、現金自動預払機1に取り付けられる紙幣監視用の監視センサに適用したが、本発明は、これに限らず、センサ素子をケース内に設けるようにしたセンサであれば、この他種々のセンサに適用することができる。
さらに上述した第1乃至第6の実施の形態では、本発明を、監視装置としての現金自動預払機1に適用したが、本発明は、これに限らず、センサにより物体を検出する装置であれば、紙を検出するコピー機や、紙幣を検出する自動販売機、切符を検出する券売機など、種々の装置に適用することができる。
[7−12.他の実施の形態12]
さらに、本発明は、上述した第1乃至第6の実施の形態と、上述した他の実施の形態とに限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した第1乃至第6の実施の形態と上述した他の実施の形態の一部または全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部を抽出した実施の形態にもその適用範囲が及ぶものである。
例えば、第2の実施の形態のセンサケース41の上面41eに形成されている係止突起43を、第4の実施の形態のセンサケース71の上面に形成するなどしてもよい。