JP5855390B2 - 荷電粒子ビーム描画装置及びブランキングタイミングの調整方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム描画装置及びブランキングタイミングの調整方法 Download PDF

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Description

本発明は、荷電粒子ビーム描画装置及びブランキングタイミングの調整方法に関する。
半導体デバイスに所望の回路パターンを形成するために、リソグラフィー技術が用いられる。リソグラフィー技術では、マスク(レチクルともいう。以下、マスクと総称する)と称される原画パターンを使用したパターンの転写が行われる。この際、高精度なマスクを製造するために、優れた解像度を備える電子ビーム(電子線)描画技術が用いられる。
電子ビーム描画を行う荷電粒子ビーム描画装置の一方式として、例えば以下のような可変成形方式を挙げることができる。すなわち、ここでは図示しないが、この可変成形方式は、第1成形アパーチャの開口と、第2成形アパーチャの開口とを通過することで成形された電子ビームによって可動ステージに載置された試料上に図形パターンが描画される。
このように例えば、可動ステージ上の試料に図形パターンを描画する際には、電子ビームを移動させる制御、或いは、電子ビームの形状やサイズの制御の必要が生じる。上述した荷電粒子ビーム描画装置では、荷電粒子ビームを偏向させて移動させる。このようなビームの偏向には偏向アンプが用いられており、そのために荷電粒子ビーム描画装置には、単数または複数の偏向アンプが利用される。このビーム偏向制御は、偏向アンプと偏向器によって行われ、それぞれの偏向制御は独立して行われることが一般的である。
さらに、電子ビームを偏向させるためには、偏向アンプの出力が十分に安定した状態にあることが必要である。すなわち、偏向アンプが立ち上がったばかりの時は一般的にその出力が安定せず、このような状態で電子ビームの照射を行うと、ショットの位置やサイズに狂いが生ずることもあり、適切な制御を行うことができない。そのため、電子ビームの照射は、偏向アンプが立ち上がって後、その出力が安定することを待って行われる。
但し、一般的に、偏向アンプが劣化してくると、正常な状態に比べて当該偏向アンプの出力が安定するまでに時間がかかる。従って、電子ビームの照射は偏向アンプの出力が安定した後に行われるが、照射を待っている時間内に偏向アンプの出力が十分に安定しないことも考えられる。このような場合に照射を行うと、上述したような弊害を招来することにもなりかねない。
そのため、適宜偏向アンプの性能の評価を行う必要がある。以下の特許文献1における発明では、偏向アンプの出力性能の変化を検出する機能が開示されている。
すなわち、この発明は、第1のDACアンプに第1の評価信号を入力して、この第1のDACアンプの出力側に接続された第1の測定抵抗素子及びこの第1の測定抵抗素子と並列に接続された第1の遅延補償素子を介して第1のDACアンプから第1の出力電圧を出力する。一方、第2のDACアンプには、第1の評価信号の逆相となる第2の評価信号を入力して、この第2のDACアンプの出力側に接続された第2の測定抵抗素子及びこの第2の測定抵抗素子と並列に接続された第2の遅延補償素子を介して第2のDACアンプから第2の出力電圧を出力する。これら第1の出力電圧と、第2の出力電圧を加算した値から、第1のDACアンプ及び第2のDACアンプのセトリング時間を測定することにより、DACセトリング特性、すなわち異常の有無を評価する。
このDACセトリング特性評価方法であれば、プローブ等を含む、測定装置側のインピーダンスを排除しつつ、高精度な評価を行うことが可能となる、とされる。
また、以下の特許文献2においては、DACアンプの性能の評価としてDACアンプの異常を検出する機能が開示されている。
すなわち、この発明は、デジタル信号を入力してアナログ値に変換し、アナログ値を増幅して出力する複数のDA(デジタル・アナログ)変換部と、複数のDA変換部により出力された複数のアナログ値のうちの少なくとも1つのアナログ値を入力して荷電粒子ビームを偏向させる偏向器と、複数のDA変換部により出力された複数のアナログ値を用いて複数のDA変換部の少なくとも1つが異常であると判定する判定部とを備える。
ここで、例えば、正負を反転させた2方向のデジタル信号をそれぞれのDA変換部に入力することで、各DA変換部の出力値は同じDA変換部であれば理想的には正反対の波形のアナログ値となる。よって加算回路の出力値を用いることで、各DA変換部の少なくともいずれかが異常であると判定することができる。
特開2007−201150号公報 特開2007−271919号公報
しかしながら、上記特許文献1、或いは特許文献2に記載の発明では、DACアンプの異常を検出することは可能であるが、その後のDACアンプの調整方法についてまでは考慮されていない。
すなわち、異常が検出されたDACアンプが新たなDACアンプに交換された場合、例えば、ブランキング信号やDACアンプから出力される信号をオシロスコープに接続して1極ずつ順に手動で測定、調整が行われる。このように1極ずつしか調整することができないため、異常発生、特定から調整を含む復旧までに多大な時間が必要とされる。また、荷電粒子ビーム描画装置によっては、通常の荷電粒子ビーム描画装置よりも多くのDACアンプが搭載されている場合もあり、この荷電粒子ビーム描画装置においてはさらに長時間の作業が必要となる。
さらに、調整には高度な技術が求められる場合もあり、特に高精度な調整が必要な場合には、対応できる人員にも限りがあり、短時間の復旧と高精度な調整とは、なかなか両立しにくい場合も散見される。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、DACアンプテスターを使用してブランキングタイミングの調整を行うことによって、セトリング時間の短縮を図り全描画処理に掛かる時間を短縮することでスループットの向上を図るとともに、誰でも簡易、確実にDACアンプの調整を行うことができるだけではなくDACアンプ調整時間の短縮までも図ることが可能な荷電粒子ビーム描画装置及びブランキングタイミングの調整方法を提供することにある。
本発明の実施の形態に係る特徴は、荷電粒子ビーム描画装置において、試料への荷電粒子ビームの照射の可否を制御するブランキングアンプと、荷電粒子ビームの光路に沿って配置される偏向器に電圧を印加するDACアンプと、ブランキングアンプやDACアンプの制御を行う偏向制御部と、偏向制御部を制御する制御計算機と、DACアンプから出力されるアナログ電圧信号を加算する加算回路を備えるDACアンプ診断回路と、DACアンプ診断回路から出力される信号を基にDACアンプの評価を行うDACアンプテスターと、を備え、DACアンプテスターは、ブランキングアンプから出力されるブランキング信号とDACアンプ診断回路から出力される加算回路出力信号を基にセトリング時間内において、前記ブランキングアンプにおける照射時間から前記セトリング時間へと移行する時点から、前記DACアンプでの偏向が開始される時点までの時間差であるブランキングタイミングの調整を行う。
また、荷電粒子ビーム描画装置において、DACアンプテスターは、ブランキングアンプにおける照射時間からセトリング時間へと移行する時点に向けて、DACアンプでの偏向が開始される時点を移動させることによって、ブランキングタイミングの調整を行うことが望ましい。
さらに、荷電粒子ビーム描画装置において、ブランキングタイミングの調整結果は、DACアンプテスターから偏向制御部へと送信されることが望ましい。
本発明の実施の形態に係る特徴は、ブランキングタイミングの調整方法において、試料に対して描画処理が行われる際のDACアンプから偏向器へ出力されるアナログ電圧信号をDACアンプ診断回路に入力し、加算回路にて加算し、加算回路出力信号を生成するステップと、加算回路出力信号がDACアンプ診断回路からDACアンプテスターに入力されるステップと、ブランキング信号が、ブランキングアンプからDACアンプテスターに入力されるステップと、描画処理が開始される際に、DACアンプからの出力信号が異常であるか否かの信号と、試料に照射される荷電粒子ビームに関するブランキング信号とがDACアンプテスターに入力されるステップと、DACアンプテスターが、ブランキングアンプにおける照射時間からセトリング時間へと移行する時点に向けて、加算回路出力信号において示されるDACアンプでの偏向が開始される時点を移動させるステップとを備える。
また、ブランキングタイミングの調整方法において、ブランキングアンプにおける照射時間からセトリング時間へと移行する時点に向けて、加算回路出力信号において示されるDACアンプでの偏向が開始される時点を移動させるに当たり、当該移動をDACアンプテスターにおける調整可能幅に基づいて行い、所望のブランキングタイミングに調整することが望ましい。
本発明によれば、DACアンプテスターを使用してブランキングタイミングの調整を行うことによって、セトリング時間の短縮を図り全描画処理に掛かる時間を短縮することでスループットの向上を図るとともに、誰でも簡易、確実にDACアンプの調整を行うことができるだけではなくDACアンプ調整時間の短縮までも図ることが可能な荷電粒子ビーム描画装置及びブランキングタイミングの調整方法を提供することができる。
本発明の実施の形態における荷電粒子ビーム描画装置の全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態におけるDACアンプテスターの内部構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態におけるブランキングタイミングの調整方法を説明する波形図である。 本発明の実施の形態におけるブランキングタイミングを調整する前の加算回路出力信号とブランキング信号との関係を示す波形図である。 本発明の実施の形態におけるブランキングタイミングを調整した後の加算回路出力信号とブランキング信号との関係を示す波形図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態における荷電粒子ビーム描画装置1の全体構成を示すブロック図である。なお、以下の実施の形態においては、荷電粒子ビームの一例として電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは電子ビームに限られるものではなく、イオンビーム等の荷電粒子を用いたビームであっても良い。
荷電粒子ビーム描画装置1は、試料に所定のパターンを描画する装置であり、特に可変成形型の描画装置の一例である。図1に示すように、荷電粒子ビーム描画装置1は、大きく描画部2と制御部3を備えている。描画部2は、電子鏡筒4と描画室6を備えている。電子鏡筒4内には、電子銃41と、この電子銃41から照射される荷電粒子ビーム(電子ビーム)EBの光路に沿って、照明レンズ42と、ブランキング偏向器43と、ブランキングアパーチャ44と、第1の成形アパーチャ45と、投影レンズ46と、成形偏向器47と、第2の成形アパーチャ48と、対物レンズ49と、副偏向器50と、主偏向器51とが順に配置されている。
描画室6の中には、XYステージ61が配置される。XYステージ61上には、描画時には試料となるマスク等の試料Mが配置される。試料Mは、実際にはXYステージ61上に直接載置されるわけではなくXYステージ61と試料Mとの間に設けられる保持部材によって保持されるが、図1においては図示を省略する。
ブランキング偏向器43は、例えば、2極、或いは、4極等の複数の電極によって構成される。また、成形偏向器47、副偏向器50、主偏向器51は、例えば、4極、或いは、8極等の複数の電極によって構成される。図1では、成形偏向器47、副偏向器50、主偏向器51、それぞれの偏向器ごとに1つのDACアンプしか記載していないが、各電極にそれぞれ少なくとも1つのDACアンプが接続される。なお、DACアンプにいう「DAC」は、「Digital to Analog Converter」の頭文字である。
制御部3は、制御計算機31と、偏向制御部32と、ブランキングアンプ33と、成形偏向アンプ(DACアンプ)34と、副偏向アンプ(DACアンプ)35と、主偏向アンプ(DACアンプ)36と、ブランキングインターフェイス37と、DACアンプ診断回路38と、ステージ制御部39とを備えている。また、制御計算機31には、図1では図示を省略しているが、例えば、メモリ、磁気ディスク装置等の記憶装置や荷電粒子ビーム描画装置1と外部とを接続するための外部インターフェイス(I/F)回路とが備えられていても良い。
制御計算機31、偏向制御部32、ステージ制御部39、後述するDACアンプテスター7は、図示しないバスを介して互いに接続されている。また、偏向制御部32、ブランキングアンプ33、成形偏向アンプ34、副偏向アンプ35、主偏向アンプ36は、図示しないバスを介して互いに接続されている。なお、以下においては、成形偏向アンプ34、副偏向アンプ35、主偏向アンプ36を適宜まとめて「DACアンプ」と表わす。
ブランキングアンプ33は、ブランキング偏向器43に接続される。また、成形偏向アンプ34は、成形偏向器47に接続される。副偏向アンプ35は副偏向器50に、主偏向アンプ36は主偏向器51に接続される。ブランキングアンプ33、成形偏向アンプ34、副偏向アンプ35、主偏向アンプ36に対しては、偏向制御部32から、それぞれ独立した制御用のデジタル信号が出力される。デジタル信号が入力された成形偏向アンプ34、副偏向アンプ35、主偏向アンプ36は、それぞれのデジタル信号をアナログ電圧信号に変換し、増幅させて偏向電圧として接続された各偏向器に出力する。このようにして、各偏向器には、それぞれ接続されるDACアンプから偏向電圧が印加される。かかる偏向電圧によって電子ビームEBが偏向させられる。
なお、荷電粒子ビーム描画装置1には、上述したように電子ビームEBを取り囲むように成形偏向器47、副偏向器50、主偏向器51が4極、或いは、8極設けられており、電子ビームEBを挟んで各々一対(4極の場合は2対、8極の場合は4対)配置されている。そして成形偏向器47、副偏向器50、主偏向器51ごとにそれぞれDACアンプが接続されている。但し、図1には成形偏向器47、副偏向器50、主偏向器51に接続されているDACアンプをそれぞれ1つずつのみ示し、その他のDACアンプの表示を省略している。
また、ブランキングアンプ33からブランキング偏向器43へと印加される信号は同時に、ブランキングインターフェイス37へも印加される。さらに、成形偏向アンプ34、副偏向アンプ35、主偏向アンプ36がそれぞれ接続される成形偏向器47、副偏向器50、主偏向器51に印加される信号は、同時にDACアンプ診断回路38へと入力される。
ブランキングインターフェイス37は、ブランキングアンプ33から入力された信号であるショット信号をDACアンプテスター7へと送信する。
また、DACアンプ診断回路38は、成形偏向アンプ34、副偏向アンプ35、主偏向アンプ36から入力された信号を基に各DACアンプ(成形偏向アンプ34、副偏向アンプ35、主偏向アンプ36)の異常の有無を診断する。
DACアンプ診断回路38には、加算回路が設けられている。DACアンプは、電子ビームEBを挟んで各々一対(4極の場合は2対、8極の場合は4対)配置されているそれぞれの偏向器に対してアナログ電圧信号を印加する。DACアンプは偏向器ごとに設けられるので、1対となる偏向器に対して対応するDACアンプから出力されるアナログ電圧信号は、波形で表わすと正負のみが異なる対称な波形として表わされる。従って、これら1対のDACアンプから出力されるそれぞれのアナログ電圧信号を加算回路に入力すると、DACアンプが正常である場合、電子ビームEBが照射される時間の間は概ね0Vを示す。
DACアンプ診断回路38にて診断された結果は、正常、異常を問わずDACアンプテスター7へと送信される。なお、図1では各成形偏向アンプ34、副偏向アンプ35、主偏向アンプ36の診断を行う回路としてDACアンプ診断回路38を1つのみ示しているが、例えば、各DACアンプごとにDACアンプ診断回路を接続する構成を採用することとしても良い。
ステージ制御部39は、XYステージ61と制御計算機31とに接続し、XYステージ61の動きを検出するとともに、XYステージ61の上に載置される試料Mが所望の位置となるように描画処理に合わせてXYステージ61を移動させる。
制御計算機31内には、データ処理部31aと、設定部31bと、演算部31cと、判定部31dの各部が設けられている。データ処理部31aと、設定部31bと、演算部31cと、判定部31dは、プログラムといったソフトウェアで構成されても良く、ハードウェアで構成されても良い。また、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせで構成されても良い。データ処理部31aと、設定部31bと、演算部31cと、判定部31dとが、上述したようにソフトウェアを含んで構成される場合、制御計算機31に入力される入力データ、或いは、演算された結果は、都度図示しないメモリに記憶される。
なお、図1に示す本発明の実施の形態における荷電粒子ビーム描画装置1には、本発明の実施の形態を説明する上で必要な構成のみを示している。従って、その他の構成、例えば、各レンズを制御する制御回路等が付加されていても良い。また、ここでは電子ビームの位置偏向に主副2段の多段偏向器を用いるが、これに限られるものではなく、例えば、1段の偏向器によって位置偏向を行うようにされていても良い。
荷電粒子ビーム描画装置1は、以下のように動作して対象へ描画を行う。電子銃41(放出部)から放出された電子ビームEBは、ブランキング偏向器43内を通過する際、ブランキング偏向器43によってONの状態にされている場合に電子ビームEBがブランキングアパーチャ44を通過するように制御される。一方、OFFの状態では、電子ビームEB全体がブランキングアパーチャ44で遮蔽されるように偏向される(図1において破線で示している)。ブランキングアンプ33からの偏向電圧がOFFからONとなり、電子ビームEBが照射され(照射時間)、その後再度OFFになり次の照射時間となるまで(この間がセトリング時間である)にブランキングアパーチャ44を通過した電子ビームEBが1回の電子ビームのショットとなる。
かかる電子ビームEBがブランキングアパーチャ44を通過する状態、ブランキングアパーチャ44によって遮蔽される状態を交互に生成する偏向電圧がブランキングアンプ33から出力される。そしてブランキング偏向器43は、ブランキングアンプ33から出力された偏向電圧によって、通過する電子ビームEBの向きを制御して、電子ビームEBがブランキングアパーチャ44を通過する状態、ブランキングアパーチャ44によって遮蔽される状態を交互に生成する。
以上のようにブランキング偏向器43とブランキングアパーチャ44とを通過することによって生成された各ショットの電子ビームEBは、照明レンズ42により矩形、例えば、長方形の孔を持つ第1の成形アパーチャ45全体を照明する。ここで電子ビームEBをまず矩形、例えば長方形に成形する。そして、第1の成形アパーチャ45を通過した第1のアパーチャ像の電子ビームEBは、投影レンズ46により第2の成形アパーチャ48上に投影される。第1の成形アパーチャ45を通過した電子ビームEBの向きを制御するための偏向電圧が成形偏向アンプ34から印加された成形偏向器47によって、かかる第2の成形アパーチャ48上での第1のアパーチャ像は偏向制御され、ビーム形状と寸法を変化させることができる。
第2の成形アパーチャ48を通過した電子ビームEBの照射位置を制御するための偏向電圧が副偏向アンプ35から副偏向器50に対して、さらに主偏向アンプ36から主偏向器51に対して出力される。第2の成形アパーチャ48を通過し第2のアパーチャ像とされた電子ビームEBは、対物レンズ49により焦点を合わせられ、連続的に移動するXYステージ61に配置された試料Mの所望する位置に照射される。
描画処理の進行とともにブランキングインターフェイス37、DACアンプ診断回路38へと入力された信号は、最終的にDACアンプテスター7に入力される。DACアンプテスター7は、入力された信号を基に成形偏向アンプ34、副偏向アンプ35、主偏向アンプ36の性能の評価を行う。
図2は、本発明の実施の形態におけるDACアンプテスター7の内部構成を示すブロック図である。DACアンプテスター7は、CPU(Central Processing Unit)7aと、ROM(Read Only Memory)7bと、RAM(Random Access Memory)7cとからなるコントロールユニットU及び入出力インターフェイス7dがバス7eを介して接続されている。入出力インターフェイス7dには、入力部7fと、表示部7gと、通信制御部7hと、記憶部7iと、リムーバブルディスク7jとが接続されている。
CPU7aは、入力部7fからの入力信号に基づいてROM7bからDACアンプテスター7を起動するためのブートプログラムを読み出して実行し、記憶部7iに格納されている各種オペレーティングシステムを読み出す。またCPU7aは、RAM7cや記憶部7i等に記憶されたプログラム及びデータを読み出してRAM7cにロードするとともに、RAM7cから読み出されたプログラムのコマンドに基づいて、成形偏向アンプ34、副偏向アンプ35、主偏向アンプ36といったDACアンプの異常検出、ブランキングタイミングの調整、データの計算、加工等、一連の処理を実現する処理装置である。
入力部7fは、DACアンプテスター7の操作者が各種の操作を入力するキーボード、ダイヤル等の入力デバイスにより構成されており、操作者の操作に基づいて入力信号を作成しバス7eを介してCPU7aに送信される。また、DACアンプテスター7には、キーボード等だけでなく専用の操作パネルが設けられていても良く、その操作パネル上の入力デバイスを介して操作画面に対する操作を行うこともできる。
表示部7gは、例えば液晶ディスプレイである。この表示部7gは、CPU7aからバス7eを介して出力信号を受信し、例えばブランキングタイミングの調整の際に利用する波形等を表示する。
通信制御部7hは、LANカードやモデム等の手段であり、DACアンプテスター7をインターネット等の通信ネットワークに接続することを可能とする手段である。通信制御部7hを介して通信ネットワークと送受信したデータは入力信号または出力信号として、入出力インターフェイス7d及びバス7eを介してCPU7aに送受信される。
記憶部7iは、半導体や磁気ディスクで構成されており、CPU7aで実行されるプログラムやデータが記憶されている。また、DACアンプテスター7を使用して得られた各DACアンプの異常に関する情報が記憶部7iに記憶されても良い。
リムーバブルディスク7jは、光ディスクやフレキシブルディスクのことであり、ディスクドライブによって読み書きされた信号は、入出力インターフェイス7d及びバス7eを介してCPU7aに送受信される。
また、本発明の実施の形態における荷電粒子ビーム描画装置1においては、DACアンプテスター7を利用してブランキングタイミングの調整が行われるが、調整の際にはブランキングタイミング調整プログラムが記憶部7i、或いは、リムーバブルディスク7jに格納されており、コントロールユニットUを構成するCPU7aに読み込まれ実行されることにより、ブランキングタイミング調整システムが荷電粒子ビーム描画装置1に実装されることになる。
図3は、本発明の実施の形態におけるブランキングタイミングの調整方法を説明する波形図である。図3に示す波形図では、横軸が時間を示している。図3において一番上に破線で示されている波形は、成形偏向器47に偏向電圧を印加する成形偏向アンプ34、副偏向器50に偏向電圧を印加する副偏向アンプ35、主偏向器51に偏向電圧を印加する主偏向アンプ36から出力されるアナログ電圧信号の波形である。図3では「偏向アンプ出力(A)」と表わされており、ここでの(A)は、上述したいずれかのDACアンプを示している。
一方、それぞれのアンプの対極にあるアンプから出力されるアナログ電圧信号の波形が同じく破線で示されており、図3では「偏向アンプ出力(A)の対極」と示されている。
対極アンプの波形の下には、ブランキング信号のON、OFFが示されている。図3においては、矩形波の立ち上がる部分がブランキング信号がONになった場合を示しており、逆に矩形波が立ち下がる部分がブランキング信号がOFFになる場合を示している。
上述したように、ブランキングアンプ33からブランキング偏向器43へ出力された偏向電圧によって、電子鏡筒4内を通過する電子ビームEBの向きが制御される。ブランキング信号がONとなるときに電子ビームEBがブランキングアパーチャ44を通過する状態になる。このとき、マスクに電子ビームEBが照射される。一方、ブランキング信号がOFFとなるときには電子ビームEBはブランキングアパーチャ44によって遮蔽される状態となる。従って、ブランキング信号がOFFの状態にある間がセトリング時間であり、ブランキング信号がONの状態にある間が試料Mへの電子ビームEBの照射時間に該当する。
いずれも破線の波形で示されている、「偏向アンプ出力(A)」と「偏向アンプ出力(A)の対極」との間には、両者のアナログ電圧信号をDACアンプ診断回路38の加算回路にて加算された結果(加算回路出力信号)が示されている。
図3の波形図に示されているように、「偏向アンプ出力(A)」と「偏向アンプ出力(A)の対極」との波形は対称(逆相の関係)であることから、両者の出力を加算すると加算回路出力信号は略フラット、すなわち、概ね0Vを示すと考えられる。しかしながら実際のDACアンプの立ち上がり、或いは立ち下がりにおける電気的な特性は全く異なることから、DACアンプの立ち上がり、或いは立ち下がりの時点では加算回路出力信号は0Vとならない。従って、図3の加算回路出力信号における波形のように、突起状の波形が観察される。この突起状の波形を、以下適宜「加算グリッジ」と表わす。
ここで、電子ビームEBは上述したように成形偏向アンプ34、副偏向アンプ35、主偏向アンプ36から出力されるアナログ電圧信号によって偏向電圧が成形偏向器47、副偏向器50、主偏向器51に印加されることで移動する。但し、電子ビームEBを安定的に移動させるための偏向電圧の印加は瞬時に行うことができず、ある程度の時間を必要とする。また、偏向電圧は安定的に印加されなければ、電子ビームEBは所望の移動を行うことができず、試料M上においてパターンエラーとなってしまう。
「(DACアンプの)セトリング時間」とは、電子ビームEBの照射時間と照射時間との間に設けられて、次回の照射の際に用いられる電子ビームEBのサイズや照射位置を制御計算機31、偏向制御部32の指示に従って準備する時間であって、DACアンプが立ち上がってから偏向電圧を印加することができる程度に安定的になるまでの時間をいう。
このことをDACアンプから出力される波形に当てはめて見ると、大まかに山谷で示される区間と直線で示される区間とに分かれる。このうち、加算グリッジを含む山谷で示されている区間(符号Xで示す区間)が「(DACアンプの)セトリング時間」である。一方、直線で示される区間(符号Yで示す区間)が、「電子ビームの照射時間」である。換言すればこの区間は、電子ビームの照射可能な程度に各DACアンプが安定した状態にあることを示している。「セトリング時間」と「照射時間」とを組み合わせた時間(符号Zで示す時間)が、電子ビームEBが試料Mに対して1回照射する(1ショットの)時間である。
上述したように、セトリング時間はDACアンプが立ち上がってから安定化までの時間であることから、安定化に手間取ると安定しないまま照射時間に突入してしまうことになる。従って、実際には設定されるセトリング時間一杯に亘って整定されるわけではなく、図3の符号Pに示すように、その終了時点は照射時間が開始する(ブランキング信号がONとなる)手前となり、設定されるセトリング時間よりも短い時間で整定が終了することになる。
一方、実際のセトリング時間の開始時点は、1対のDACアンプがそれぞれ立ち上がる、或いは、立ち下がる時点、すなわちDACアンプの偏向が開始される時点である。この時点は、加算回路出力信号に明確に現われる。図3の波形図においては、符号Bで示される、セトリング時間内において加算回路出力信号が立ち上がり加算グリッジを構成する時点である。以下、このような時点を「偏向開始点B」と表わす。
但し、セトリング時間は、ブランキング信号を示す波形図においてONからOFFとなる時点、すなわちセトリング時間から照射時間へと移行する時点から開始されるよう設定されている(図3の波形図における符号Aで示すブランキング開始点)。従って、セトリング時間として設定されている開始時間と実際にDACアンプが偏向を開始するまでの時間との間にはタイムラグが発生する。具体的には、図3の波形図におけるブランキング開始点Aと偏向開始点Bとの間である。本発明の実施の形態においては、このA−B間の時間差を「ブランキングタイミングC」と表わす。
DACアンプテスター7には、ブランキングインターフェイス37からブランキング信号が入力され、また、加算回路出力信号については、DACアンプ診断回路38から入力される。従って、DACアンプテスター7において、ブランキング開始点Aと偏向開始点Bを把握することができる。そこで、本発明の実施の形態においては、DACアンプテスター7を利用して、ブランキングタイミングCの調整を行う。
ブランキングタイミングCの具体的な調整方法については、DACアンプテスター7に実装されるブランキングタイミング調整システムを用いて、偏向開始点Bをブランキング開始点Aに近づけるように調整を行う。DACアンプテスター7においては、例えば、1nsec幅、或いは、1.6nsec幅というように、ブランキングタイミングCの調整可能な幅が予め設定されている。従って、調整対象となるブランキングタイミングCが現在どのくらいに設定されているかを確認した上で、調整可能幅に従って、所望のブランキングタイミングCとなるまで偏向開始点Bをブランキング開始点Aへと近づけていく。
また、偏向開始点Bがブランキング開始点Aを超えることは許されない。これは照射時間内にDACアンプが偏向を開始してしまうことを意味し、DACアンプの異常を示すものだからである。但し、ブランキングタイミングCの調整方法として、一旦偏向開始点Bをブランキング開始点Aよりも前に出し(照射時間内に食い込ませて)、その上で、偏向開始点Bが予め定められているセトリング時間内に入るように調整する、といった調整方法を採用することも可能である。
DACアンプテスター7において調整された加算回路出力信号については、DACアンプテスター7から偏向制御部32へと送られる。偏向制御部32は、変更後の信号を基に成形偏向アンプ34、副偏向アンプ35、主偏向アンプ36といったDACアンプ及びブランキングアンプ33へと指示する。これによってブランキングタイミングCの調整は終了する。
図4は、本発明の実施の形態におけるブランキングタイミングCを「調整する前」の加算回路出力信号とブランキング信号との関係を示す波形図である。図4において破線で示される略矩形の波形がブランキング信号を表わす波形である。また、実線で示される波形が加算回路出力信号である。また、縦軸は加算回路出力を表わし、単位は[mV]である。一方横軸は時間を示しており、単位は[nsec]である。
図4において、セトリング時間内における偏向開始点Bは、ブランキング開始点Aから少しずれた(セトリング時間内に入った)ところに現われている。ブランキングタイミングCの調整処理前においては、ブランキングタイミングCが明確に認識できる程存在していることが分かる。なお、各ショットにおけるブランキングタイミングCの幅は一定である。従って、いずれのショットであるかに関係なくブランキングタイミングCを調整することができる。
一方、図5は、本発明の実施の形態におけるブランキングタイミングを「調整した後」の加算回路出力信号とブランキング信号との関係を示す波形図である。波形図の構成は図4と同じである。但し、図5においては、加算回路出力信号の波形が図4とは逆に示されている。
これは、1対のDACアンプの立ち上がり、或いは、立ち下がりのタイミングによるものである。立ち下がりが立ち上がりよりも早く現われる場合、すなわち、1対のDACアンプのうち、DACアンプの対極アンプがDACアンプよりも早く偏向を開始した場合には、図4に示すように加算回路出力信号は上向きに現われることになる。一方、立ち上がりが立ち下がりよりも早く現われる場合、すなわち、1対のDACアンプのうち、DACアンプがDACアンプの対極アンプよりも早く偏向を開始した場合には、図5に示すように加算回路出力信号は下向きに現われることになる。
図5に示される波形図では、ブランキング開始点Aの位置は図4に示すブランキングタイミングCを「調整する前」の波形図と比較して変化していない。一方、偏向開始点Bの位置は大きく変化し、ブランキング開始点Aに非常に近い位置にまで移動している。
以上説明した通り、DACアンプテスターを使用してブランキングタイミングの調整を行うことによって、セトリング時間の短縮を図り全描画処理に掛かる時間を短縮することでスループットの向上を図るとともに、誰でも簡易、確実にDACアンプの調整を行うことができるだけではなくDACアンプ調整時間の短縮までも図ることが可能な荷電粒子ビーム描画装置及びブランキングタイミングの調整方法を提供することができる。
すなわち、このように偏向開始点Bをブランキング開始点Aに近づけてブランキングタイミングCを非常に短く調整することによって、セトリング時間に入ってすぐにDACアンプの偏向が開始されることになる。このことは、セトリング時間内において所定の時間掛かっている実際のDACアンプの調整(整定)時間(図3において符号Pで示される時間)をセトリング時間内において前倒しすることを意味する。このような前倒しが行われると、それだけDACアンプがより早く安定化し、安定化しないまま照射時間に突入するというDACアンプの異常発生を回避させることができる。
また、実際の整定時間Pが変化しなければ、ブランキングタイミングCが短くなることによって、それだけセトリング時間に余裕ができることになる。従って、これまで設定されているセトリング時間そのものを短縮して設定し直すことも可能となる。上述したように、セトリング時間と照射時間との1組の組み合わせで1ショット(に掛かる時間)となるので、セトリング時間を短縮するということは、1ショットに掛かる時間が短縮されることにつながる。例えば、1回の描画処理において1兆ショットの描画が行われると仮定した場合、セトリング時間として1nsec短縮することができると、計算上1000秒だけ1回の描画処理の全工程において掛かる時間を短縮させることが可能となる。これが5nsecセトリング時間を短縮できる、ということになれば、5000秒、1時間25分弱、描画処理に掛かる時間を短縮できる。従って、スループットの向上に大きく貢献することができる。
さらに、理想は、ブランキング信号がONからOFFに切り替わりセトリング時間が開始される時点で、DACアンプの偏向も開始するということである。すなわち、ブランキング開始点Aと偏向開始点Bとが重なり、ブランキングタイミングCが「0(ゼロ)」となることである。従って、このようにブランキングタイミングCを調整することができれば、より一層スループットの向上に資する。
また、ブランキングタイミングCの調整処理においては、ブランキング信号と加算回路出力信号を利用するが、加算回路出力信号は、1対のDACアンプから出力されるアナログ電圧信号を互いに加算して得られる信号である。従って、加算回路出力信号を利用するということは、1対のDACアンプをまとめて調整していることに他ならない。従って、使用されるDACアンプが増加する傾向にある荷電粒子ビーム描画装置1においてより調整時間を短くすることができる。
さらに、本発明の実施の形態においては、ブランキングタイミングCの調整にDACアンプテスター7を使用する。DACアンプテスター7は、そもそも荷電粒子ビーム描画装置1に設けられている装置であり、通常はDACアンプの異常診断を目的とし電子ビームの照射時間に着目して加算回路出力信号と及び可変照射サイクルを基に診断を行う装置である。従って、ブランキングタイミングCの調整のためにDACアンプテスター7が使用されることはない。
しかしながら、本来の目的の他に、本発明の実施の形態のようにセトリング時間に着目してブランキングタイミングCの調整を行う場合に、上述したようにDACアンプテスター7を使用することが可能である。DACアンプテスター7をこのような調整のために使用することとすれば、調整を行うに当たって新たな装置構成を付加する必要はなく、しかも、これまでDACアンプの整定時間の調整に必要とされる高度な技術も必要としない。そのため、誰でも簡易、確実に高精度な調整を行うことができる。
また、DACアンプテスター7において、上述したように偏向開始点Bを把握することが可能である。偏向開始点Bは、1対のDACアンプがそれぞれ偏向を開始する点であることから、この開始点を始点としてそれぞれのDACアンプの安定化までの時間を計測することで、セトリング時間を計測することができる。従って、これまでは、例えば、DACアンプを小さく振った場合と、大きく振った場合とでセトリング時間に違いがあることは把握されていたが、DACアンプテスター7を使用してそれぞれの場合についてセトリング時間を計測することで、より正確なセトリング時間を把握することができる。このことは、DACアンプの振り方とセトリング時間とを関連付けて把握することを可能にするものであり、DACアンプの調整の際に役立つ情報となる。
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 荷電粒子ビーム描画装置
2 描画部
4 電子鏡筒
7 DACアンプテスター
7a CPU
7b ROM
7c RAM
7d 入出力インターフェイス
7e バス
7f 入力部
7g 表示部
7h 通信制御部
7i 記憶部
7j リムーバブルディスク
31 制御計算機
32 偏向制御部
33 ブランキングアンプ
34 成形偏向アンプ
35 副偏向アンプ
36 主偏向アンプ
37 ブランキングインターフェイス
38 DACアンプ診断回路
U コントロールユニット

Claims (5)

  1. 試料への荷電粒子ビームの照射の可否を制御するブランキングアンプと、
    前記荷電粒子ビームの光路に沿って配置される偏向器に電圧を印加するDACアンプと、
    前記ブランキングアンプや前記DACアンプの制御を行う偏向制御部と、
    前記偏向制御部を制御する制御計算機と、
    前記DACアンプから出力されるアナログ電圧信号を加算する加算回路を備えるDACアンプ診断回路と、
    前記DACアンプ診断回路から出力される信号を基に前記DACアンプの評価を行うDACアンプテスターと、を備え、
    前記DACアンプテスターは、
    前記ブランキングアンプから出力されるブランキング信号と前記DACアンプ診断回路から出力される加算回路出力信号を基にセトリング時間内において、前記ブランキングアンプにおける照射時間から前記セトリング時間へと移行する時点から、前記DACアンプでの偏向が開始される時点までの時間差であるブランキングタイミングの調整を行うことを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
  2. 前記DACアンプテスターは、前記ブランキングアンプにおける照射時間からセトリング時間へと移行する時点に向けて、前記DACアンプでの偏向が開始される時点を移動させることによって、前記ブランキングタイミングの調整を行うことを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  3. 前記ブランキングタイミングの調整結果は、前記DACアンプテスターから前記偏向制御部へと送信されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  4. 試料に対して描画処理が行われる際のDACアンプから偏向器へ出力されるアナログ電圧信号をDACアンプ診断回路に入力し、加算回路にて加算し、加算回路出力信号を生成するステップと、
    前記加算回路出力信号が前記DACアンプ診断回路からDACアンプテスターに入力されるステップと、
    ブランキング信号が、ブランキングアンプから前記DACアンプテスターに入力されるステップと、
    前記描画処理が開始される際に、前記DACアンプからの出力信号が異常であるか否かの信号と、前記試料に照射される荷電粒子ビームに関するブランキング信号とがDACアンプテスターに入力されるステップと、
    前記DACアンプテスターが、前記ブランキングアンプにおける照射時間からセトリング時間へと移行する時点に向けて、前記加算回路出力信号において示される前記DACアンプでの偏向が開始される時点を移動させるステップと、
    を備えることを特徴とするブランキングタイミングの調整方法。
  5. 前記ブランキングアンプにおける照射時間からセトリング時間へと移行する時点に向けて、前記加算回路出力信号において示される前記DACアンプでの偏向が開始される時点を移動させるに当たり、前記移動を前記DACアンプテスターにおける調整可能幅に基づいて行い、所望のブランキングタイミングに調整することを特徴とする請求項4に記載のブランキングタイミングの調整方法。
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