JP5854851B2 - シート給送装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シートを1枚ずつ分離して給送可能なシート給送装置及びこれを備える画像形成装置に関する。
一般に、プリンタ、ファクシミリ、複写機等の画像形成装置には、普通紙、コート紙、OHP等の記録材(以下、単に「シート」という)を画像成装置の画像形成部へ自動給送するためのシート給送装置が一体又は着脱可能に設けられている。シート給送装置は、画像形成部に給送するシートを1枚ずつ分離して給送する分離給送手段を備えており、画像形成部は、シート給送装置により1枚ずつに分離給送されるシートに画像を形成する。そのため、シート給送装置においては、画像形成部にシートを1枚ずつ安定して分離給送することが重要な課題の1つであり、従来より、複数枚のシートを同時に搬送してしまう重送を防ぐための様々な給送方法が提案されている。
また、近年においては、画像形成装置の一般家庭への普及により画像形成装置の更なる小型化が求められている。そのため、シートが積載される積載トレイを有するシート給送装置を備えた画像形成装置においては、積載トレイのシート給送方向の長さに対して、装置本体のシート給送方向の長さ(例えば、奥行き)が大きくならないようにすることが求められている。これに対しては、シートを給送方向と反対方向に搬送して積載トレイの後端壁でシートを一旦撓ませることで分離爪に乗り上げさせ、分離爪で分離搬送させることで積載トレイの大きさ内でシートの分離給送可能な画像形成装置が提案されている(特許文献1参照)。
更に、昨今においては、上述の小型化に加え、厚さの異なる多種多様なシートを安定して給送させることも重要な課題の1つであり、特に、コシの弱いシート(例えば、薄紙)を如何に安定して給送するかが課題となっている。これに対しては、シート給送方向と直交する方向にシートを湾曲させて積載トレイに積載させることでシート給送方向に対するシートのみかけ上の剛性を高め、薄紙等を傾斜面で適当に捌くことで重送を防止可能な画像形成装置が提案されている(特許文献2参照)。
特開平05−147752号公報 特開2000−143002号公報
しかしながら、特許文献1に記載の画像形成装置は、シートを撓ませるためのスペースが必要となり、画像形成装置の小型化が阻害されてしまう。一方、特許文献2に記載の画像形成装置は、シートを撓ませるためのスペースは不要であるが、長時間に亘ってシートを湾曲させた状態で積載させるため、シートに曲げ癖がつき、シートを給送する際に紙詰まり等の搬送不良を引き起こすおそれがある。また、画像をシートに転写する際に転写不良を引き起こすおそれもある。更には、画像が形成されて排出されたシートにも曲げ癖が付くと、印刷物としての品位を低下させてしまう。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであって、小型化を図りつつ、搬送不良の発生やシートの品位の低下等を抑制可能なシート給送装置及びこれを備える画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、積載トレイの積載面に積載されたシートを給送可能なシート給送装置において、前記シートを給送する給送ローラと、前記給送ローラを回転させる駆動モータと、前記シートの少なくとも端部を前記給送ローラの方向に移動可能な持上げ部材と、前記持上げ部材のシート搬送方向下流側の先端部に接続されたシート状部材と、前記給送ローラと対向配置され、前記給送ローラに対して前記シート状部材を挟んで対向し、前記シート状部材を挟持する対向部材と、を備え、前記給送ローラを回転すると、前記給送ローラと前記対向部材とに挟持された前記シート状部材がシート搬送方向下流側に移動されることで前記持上げ部材が移動し、前記シートが前記給送ローラに接触すると、接触した前記積載トレイの積載面上の最上位のシートが前記給送ローラにより給送される、ことを特徴とする。
本発明によれば、シートを積載する積載トレイの大きさの範囲内にシートの給送経路を設けることで、小型化を図りつつ、搬送不良の発生やシートの品位の低下等を抑制することができる。
本発明の実施形態に係るレーザプリンタの全体構造を模式的に示す断面図である。 (a)は、第1実施形態に係るシート給送部を示す斜視図であり、(b)は、(a)に示すシート給送部にシートを積載した状態を示す斜視図である。 積載トレイから持上げユニット等を取り外した状態を示す斜視図である。 積載トレイから取り外した持上げユニット等を示す斜視図である。 図4に示す持上げユニット等を模式的に示す部分拡大断面図である。 シートが給送ローラとシート状部材との挟持ニップに挟持される状態を模式的に示す部分拡大断面図である。 (a)は、持上げ部材が初期位置にある状態を模式的に示す断面図であり、(b)は、持上げ部材が回動してシートが給送ローラに接触する状態を模式的に示す断面図である。 (a)は、シートが給送ローラと接触した状態を模式的に示す断面図であり、(b)は、シートが給送ローラとシート状部材との挟持ニップに挟持される状態を模式的に示す断面図である。(c)は、持上げ部材が初期位置に戻った状態を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係るシート給送部におけるシートの給送動作を示すフローチャートである。 (a)は、シート状部材が下がってシートが下方に降りた状態を示す図であり、(b)は、シート状部材が引き上げられてシートが給送ローラに当接した状態を示す図である。 (a)は、複数枚のシートが挟持ニップに進入する状態を示す図であり、(b)は、最上位のシートのみが給送される状態を示す図である。 積載トレイから取り外した第2実施形態に係る持上げユニット等を示す斜視図である。 (a)は、第2実施形態に係るシート給送部にシートを積載した状態を模式的に示す断面図であり、(b)は、シートが給送ローラに接触する状態を模式的に示す断面図である。 シートの積載枚数と垂直方向の合力との関係を示す図である。 (a)は、第3実施形態に係るシート給送部にシートを積載した状態を模式的に示す断面図であり、(b)は、シートが給送ローラに接触する状態を模式的に示す断面図である。 (a)は、図15(b)に示す持上げユニット等を模式的に示す部分拡大断面図であり、(b)は、(a)の挟持ニップにシートが進入した状態を模式的に示す部分拡大断面図である。 シートの積載枚数と垂直方向の合力との関係を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係るシート給送装置としてのシート給送部を備えた画像形成装置について、図面を参照しながら説明する。本発明の実施形態に係る画像形成装置は、複写機、プリンタ、ファクシミリ及びこれら複合機器等、シートを画像形成部に自動給送可能なシート給送部を備えた画像形成装置である。以下の実施形態においては、インライン方式、中間転写方式を採用したフルカラーのレーザプリンタ(以下、単に「レーザプリンタ」という)1を用いて説明する。また、以下においては、上、下、垂直、水平等の方向を表す用語は、特に断りのない場合は、レーザプリンタ1の通常の使用状態においてみた方向を表すものとする。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係るレーザプリンタ1について、図1から図11を参照しながら説明する。まず、第1実施形態に係るレーザプリンタ1の全体構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係るレーザプリンタ1の全体構造を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係るレーザプリンタ1は、シートPを給送するシート給送部2と、画像を形成する画像形成部3と、画像形成部3で形成された画像をシートPに転写する転写部4と、を備えている。また、レーザプリンタ1は、転写部4により転写された未定着の画像を定着させる定着部5と、画像が定着されたシートPを排出する排出部6と、を備えている。
シート給送部2は、レーザプリンタ1の下部に配設されており、シートPを1枚ずつに分離して画像形成部3に給送する。なお、シート給送部2については、後に詳しく説明する。
画像形成部3は、シート給送部2の上方に配設されており、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色の画像を形成するための第1〜第4画像形成部SY,SM,SC,SKと、露光装置30と、を備えている。本実施形態においては、第1〜第4画像形成部SY,SM,SC,SKは、鉛直方向と略直交する方向に一列に配置されており、露光装置30は第1〜第4画像形成部SY,SM,SC,SKの上方に配置されている。なお、第1〜第4画像形成部SY,SM,SC,SKは、形成する画像の色が異なること以外は同じ構成であるため、以下においては、イエローの画像を形成する第1画像形成部SYの構成を説明し、第2〜第4画像形成部SM,SC,SKの説明は省略する。
第1画像形成部SYは、感光体ドラム31Yと、帯電ローラ32Yと、現像ユニット33Yと、クリーニング部材34Yと、を備えている。感光体ドラム31Yは、ドラム型に形成されており、不図示の駆動モータにより、図1に示す矢印A方向に回転駆動するように配設されている。帯電ローラ32Yは、感光体ドラム31Yの表面を均一に帯電する。現像ユニット33Yは、現像剤として非磁性一成分現像剤(トナー)を用いて露光装置30により感光体ドラム31Yの表面に形成された静電潜像を現像する。本実施形態においては、現像ユニット33Yは、現像ローラを感光体ドラム31Yに対して接触させて反転現像を行うものである。即ち、現像ユニット33Yは、感光体ドラム31Yの帯電極性と同極性(本実施形態においては負極性)に帯電したトナーを、感光体ドラム31Y上の露光により電荷が減衰した部分(画像部、露光部)に付着させることで静電潜像を現像する。クリーニング部材34Yは、感光体ドラム31Yの表面に残ったトナー(転写残トナー)を除去する。露光装置30は、感光体ドラム31Yにレーザ光を照射して感光体ドラム31Yの表面に静電潜像を形成する。
なお、本実施形態においては、感光体ドラム31Y、帯電ローラ32Y、現像ユニット33Y及びクリーニング部材34Yは、一体的にカートリッジ化されたプロセスカートリッジ35Yを形成している。プロセスカートリッジ35Yは、レーザプリンタ1に設けられた不図示の装着ガイドや不図示の位置決め部材等を介して、レーザプリンタ1に着脱可能となっている。また、本実施形態においては、各色のプロセスカートリッジは全て同一形状を有しており、各色のプロセスカートリッジには、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナーが収納されている。
転写部4は、無端状の中間転写ベルト40と、一次転写ローラ41Yと、二次転写ローラ42と、を備えている。中間転写ベルト40は、全ての感光体ドラムに当接するように駆動ローラ43、従動ローラ44及び二次転写対向ローラ45に掛け渡されており、図1に示す矢印B方向に回転する。一次転写ローラ41Yは、中間転写ベルト40の内周面側に、感光体ドラム31Yと対向するように配設されており、中間転写ベルト40を感光体ドラム31Yに向けて押圧し、中間転写ベルト40と感光体ドラム31Yとが当接する一次転写部を構成する。二次転写ローラ42は、二次転写対向ローラ45と対向配置されており、中間転写ベルト40を介して二次転写対向ローラ45に圧接し、中間転写ベルト40と二次転写ローラ42とが当接する二次転写部46を構成する。
定着部5は、二次転写部46のシート搬送方向下流側(以下、単に「下流側」という)に配設されており、二次転写部46で転写された未定着のトナー像を熱及び圧力で定着させる。排出部6は、レーザプリンタ1の上部かつ定着部5の下流側に配設されており、定着部5で定着され、排出されたシートPを積載する。
次に、上述のように構成された本実施形態に係るレーザプリンタ1による画像形成処理について説明する。画像形成処理が開始されると、レーザプリンタ1に接続された不図示の画像読取装置、或いはレーザプリンタ1に通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ等のホスト機器から画像情報が入力される。画像情報が入力されると、入力された画像情報に基づいて、原稿のイエロー成分色の画像信号によるレーザ光が露光装置30から感光体ドラム31Yに照射される。これにより、所定の極性、電位に一様に帯電されている感光体ドラム31Yの表面を露光してイエローの静電潜像が形成される。そして、このイエローの静電潜像を、現像ユニット33Yのイエロートナーで現像し、イエロートナー像として可視化する。その後、イエロートナー像が感光体ドラム31Yの回転により感光体ドラム31Yと中間転写ベルト40とが当接する一次転写部に到来すると、一次転写バイアス電源からトナーの帯電極性とは逆極性の一次転写バイアスが印加される。これにより、中間転写ベルト40にイエロートナー像が1次転写される。
イエロートナー像が中間転写ベルト40上に1次転写されると、同様の方法で感光体ドラム31M〜31K上のそれぞれに形成されるマゼンタトナー像、シアントナー像及びブラックトナー像がイエロートナー像の上から順次中間転写ベルト40に重畳転写される。これにより、中間転写ベルト40上にフルカラートナー画像が形成される。
フルカラートナー画像の形成動作に並行して、シート給送部2に収容されたシートPが1枚ずつ分離して送り出され、シート給送部2の下流側に設けられたレジストローラ7により所定のタイミングで二次転写部46に搬送される。所定のタイミングで二次転写部46に搬送されると、二次転写バイアス電源からトナーの帯電極性とは逆極性の二次転写バイアスが印加され、中間転写ベルト40上のフルカラートナー像がシートP上に一括して転写される(二次転写)。トナー像が一括転写されたシートPは、搬送ガイドに案内されて、二次転写部46から定着部5に搬送され、定着部5において熱及び圧力を受けてトナーが溶融混色されることでフルカラー画像が定着される。その後、画像が定着されたシートPは、排出部6に排出されて、画像形成処理が終了する。
次に、第1実施形態に係るシート給送部2について、図2から図11を参照しながら説明する。まず、シート給送部2の概略構成について、図2から図4を参照しながら説明する。図2(a)は、第1実施形態に係るシート給送部2を示す斜視図であり、(b)は、(a)に示すシート給送部2にシートPを積載した状態を示す斜視図である。図3は、積載トレイ20から持上げユニット等を取り外した状態を示す斜視図である。図4は、積載トレイ20から取り外した持上げユニット等の斜視図である。
図2(a)及び図2(b)に示すように、第1実施形態に係るシート給送部2は、積載トレイ20と、対向部材21と、給送ローラ22と、一対の第1付勢バネ23と、シート状部材24と、持上げユニット25と、を備えている。また、シート給送部2は、駆動モータとしての給送モータ26(図7参照)を備えている。
積載トレイ20は、給送するシートPを積載するトレイ本体20aと、トレイ本体20aに積載されたシートPのシート給送方向と直交するシート幅方向の移動を規制する一対のシート規制板20bと、を備えている。トレイ本体20aは、積載面20cを備えており、シートPは積載面上に積載される。一対のシート規制板20bは、トレイ本体20aの積載面20cにシート幅方向に移動可能に支持されており、積載面20cに積載されたシートPが斜行して給送されないように、シートPのサイズによって移動させて積載面20c上のシートPを幅方向に規制する。また、積載トレイ20は、図3に示すように、持上げユニット25等から取り外し可能に構成されており、例えば、トレイ本体20aに積載されたシートPがなくなった場合には、積載トレイ20を取り外してトレイ本体20aにシートPを補充可能に構成されている。
対向部材21は、ポリカーボネート/ABS樹脂により形成された略矩形状の板状部材であり、積載トレイ20のシート給送方向下流側の端部において、鉛直方向に立設されている。また、対向部材21の積載トレイ20側の面は、凹凸形状となっている。
給送ローラ22は、軸周りのローラ面にEPDM系のゴムが配設されており、積載トレイ20に積載されたシートPの上方で対向部材21と対向するように回転自在に支持されている。また、給送ローラ22は、図2(b)に示すように、後述の持上げ部材25bが初期位置にある場合には、トレイ本体20aに積載されたシートPと接触しない位置(上方)に配設されている。なお、初期位置とは、給送動作が始まる前の位置である。更に、給送ローラ22は、回転軸が一対の第1付勢バネ23により対向部材21を押付ける方向に付勢されており、対向部材21とで挟持ニップを形成している。
シート状部材24は、厚さ150μmのポリエステルフィルムにより略矩形状に形成されており、対向部材21と給送ローラ22との挟持ニップに挟持されている。また、シート状部材24の下端部は、持上げユニット25の先端部(下流側の先端部)に接続されており、上端部は、自由端となっている。シート状部材24は、ポリエステルフィルム以外でも、ポリフェニレンスルフィドフィルム、ポリカーボネートフィルム等の可撓性を有する樹脂製シートを用いて作製することができ、厚さとしては50μm〜250μmが好適である。
図4に示すように、持上げユニット25は、レーザプリンタ1に固定された底板25aと、底板25aの凸部25cを回動支点として底板25aに回動自在に支持された持上げ部材25bと、を備えている。持上げ部材25bは、裏側に錘を取り付け可能に形成されており、錘を取り付けることで持上げ部材25bの自重を調整可能となっている。給送モータ26は、給送ローラ22と接続されており、後述の図7に示すCPU(制御部)10から発信される信号により、給送ローラ22を回転させる。
次に、給送ローラ22と対向部材21との挟持ニップでのシート状部材24を上方Vに引き上げるための条件について、図4に加え、図5を参照しながら説明する。図5は、図4に示す持上げユニット25等を模式的に示す部分拡大断面図である。
第1実施形態に係るシート給送部2は、上述のように構成することで、給送ローラ22が図4に示す矢印R方向に回転すると、シート状部材24に給送ローラ22との摩擦力による引上げ力が上方に加わる。一方、シート状部材24の下端部は、持上げ部材25bの先端部に接続されており、持上げ部材25bは自重等により下方(シート搬送方向上流側)に力が加わっている(引き下げられる力であり、以下、「引下げ力」という)。このとき、摩擦力による引上げ力が引下げ力よりも大きい場合には、シート状部材24は、図4に示す矢印Tの方向に引き上げられ、持上げ部材25bが初期位置から図4に示す矢印S方向に回動する。つまり、シートの端部が持上げ部材25bにより上昇される。
まず、シート状部材24が給送ローラ22の回転により引き上げられるときの状態について説明する。このときシート状部材24は、対向部材21に対して滑っている状態である。図5に示すように、給送ローラ22が対向部材21を付勢する力をN、シート状部材24と対向部材21との間の摩擦力をF、給送ローラ22によってシート状部材24に加わる給送ローラ22の接線方向の力をF、とする。また、持上げ部材25bの自重及び積載されたシートPの重量によって挟持ニップでのシート状部材24に加わる合力の垂直方向成分をFとすると、シート状部材24を挟持ニップで引き上げるためには、
<F−F を満たす必要がある。
シート状部材24と対向部材21との動摩擦係数をμとすると、F=μNとなるため、
<F−μN と表すことができる。
次に、シート状部材24を給送ローラ22に対して引き上げるための条件について説明する。このとき、最大静止摩擦力をF´とすると、シート状部材24が給送ローラ22に対して滑る瞬間の力が接線方向の力Fの上限となることから、
<F−μN≦F´−μN が成り立つ。従って、
<F´−μN (1)
となる。これにより、挟持ニップでシート状部材を引き上げるためには、挟持ニップでのシート状部材24に加わる合力の垂直方向成分Fが式(1)を満たすように設定する必要がある。また、本実施形態においては、F´はゴムの摩擦力を利用するものであるため、ニップ幅を考慮して設定を行う必要がある。
次に、給送ローラ22と対向部材21との挟持ニップにシートPが侵入することによりシート状部材24が下方Uに引き下げられるための条件について、図6を参照しながら説明する。図6は、シートPが給送ローラ22とシート状部材24との挟持ニップに挟持される状態を模式的に示す断面図である。
図6に示すように、最上位のシートP1とシート状部材24との静止摩擦力をF、シート状部材24と対向部材21との静止摩擦力をFとし、シートPが挟持ニップに挟持された際にシート状部材24が下方に移動するためには、
+F<F を満たす必要がある。
最上位のシートP1とシート状部材との静止摩擦係数をμ、シート状部材24と対向部材21との静止摩擦係数をμとすると、F=μN、F=μN が成り立つ。従って、
μN+μN<F (2)
となる。これにより、最上位のシートP1が挟持ニップに挟持されることでシート状部材24が下方Uに引き下げられるためには、シート状部材24に加わる合力の垂直方向成分Fが式(2)を満たすように設置する必要がある。つまり、式(2)における挟持ニップでのシート状部材24に加わる合力の垂直方向成分Fを満たすように、持上げ部材25bの自重や持上げ部材25bに取り付ける錘等を調節すればよい。
このように、給送ローラ22を回転することで挟持ニップに挟持されたシート状部材24が上方Vに引き上げられ、挟持ニップに最上位のシートP1が挟持されるとシート状部材が下方Uに引き下げられるためには、式(1)及び式(2)を同時に満たす必要がある。つまり、
μN+μN<F<F´−μN (3)
を満たす必要がある。
次に、上述の式(3)を満たした状態のシート給送部2によるシートPの分離給送動作について、図9のフローチャートに沿って、図7及び図8を参照しながら説明する。図7(a)は、持上げ部材25bが初期位置にある状態を模式的に示す断面図である。図7(b)は、持上げ部材25bが回動してシートPが給送ローラ22に接触する状態を模式的に示す断面図である。図8(a)は、シートPが給送ローラ22と接触した状態を模式的に示す断面図であり、図8(b)は、シートPが給送ローラ22とシート状部材24との挟持ニップに挟持される状態を模式的に示す断面図である。図8(c)は、持上げ部材25bが初期位置に戻った状態を模式的に示す断面図である。図9は、第1実施形態に係るシート給送部2におけるシートPの給送動作を示すフローチャートである。
図7(a)に示す状態において、持上げ部材25bは、初期位置にあり、底板25aと平行な状態で下に下がった状態となっている。この状態で、CPU(制御部)10が印刷ジョブを受信すると、CPU10から給送モータ26に所定の信号が入力される。給送モータ26がこの信号を受信すると、給送モータ26が回転して、給送モータ26に接続された給送ローラ22が図7(a)に示す矢印R方向に所定回数回転する(ステップS10)。
図7(b)に示すように、給送ローラ22が矢印R方向に所定回数回転すると、シート状部材24が引き上げられ(ステップS20)、シート状部材24の下端に先端部が接続された持上げ部材25bがシート状部材の引き上げに連動して回動する。持上げ部材25bが回動すると、持上げ部材25bの上に位置するシートPの先端部が上方Vに持ち上げられ、持上げ部材25b上の最上位のシートP1が給送ローラ22に接触する(ステップS30)。
このとき、持上げ部材25bは、底板25aの凸部25cを回動支点に回転するため、対向部材21に対して水平方向に離れる方向に移動することになる。そのため、挟持ニップと持上げ部材25bの先端との間のシート状部材24が湾曲した状態となる。シート状部材24が湾曲すると、図8(a)に示すように、シートPの束(以下、「シート束」という)の先端がシート状部材24に沿うように斜めに変形する。先端が斜めに変形したシート束は、1枚ずつ捌かれやすい状態となり、最上位のシートP1が給送ローラ22に接触することで最上位のシートP1がシート状部材24に沿って挟持ニップに案内される。
図8(b)に示すように、最上位のシートP1が挟持ニップに挟持されると、挟持ニップでのシート状部材24に加わる合力の垂直方向成分Fにより、シート状部材24が下方Uに引き下げられ、持上げ部材25bが上述と逆方向に回動する。これにより、図8(c)に示すように、挟持ニップに挟持された最上位のシートP1と下方のシートPとが分離され、持ち上げ部材25bが離間方向に移動する(ステップS40〜S60)。この動作を印刷ジョブが終了するまで繰り返し、印刷ジョブが終わると、給送動作が完了する(ステップS70)。
このように、レーザプリンタ1は、シートの端部を持ち上げ可能な持上げ部材25bに接続されたシート状部材24を給送ローラ22で引き上げることでシートを持ち上げさせ、持ち上がったシートに給送ローラが接触することで最上位のシートP1を給送する。そのため、上方にシートを撓ませるためのスペースを設けることなく、シートの給送経路を積載トレイ20の大きさの範囲内に設けることができる。これにより、シート給送部の小型化を図ることができ、シート給送部を備えたレーザプリンタ(画像形成装置)の小型化を図ることができる。
また、レーザプリンタ1は、給送分離動作時以外はシートが曲げられていないため、シートに曲げ癖がつくことを防止することができる。例えば、従来のレーザプリンタは、シートを積載した積載トレイを装着する際に、レーザプリンタが停止時でも常にシート先端部を持ち上げた状態に保持するものがある。このとき、シート先端が長時間持ち上げられているためにシートが屈曲し続け、シートに曲げ癖が残ってしまうおそれがある。一方、本実施形態では給送分離動作後にシートが元の状態に戻るため、シートの長時間屈曲による曲げ癖の発生を防ぐことができる。これにより、シートに曲げ癖が付く等のシートの品位を低下させることなく給送することができる。また、曲げ癖が付くことによる紙詰まり等の搬送不良や転写不良等も防止することができる。
その結果、レーザプリンタ1は、小型化を図りつつ、搬送不良の発生やシートの品位の低下等を抑制可能なシート給送装置及びこれを備える画像形成装置を提供することができる。
また、レーザプリンタ1は、給送ローラ22を回転させることでシートPを持ち上げ、最上位のシートP1が給送ローラ22に接触すると給送ローラ22で最上位のシートP1を挟持ニップに給送する。そして、挟持ニップに最上位のシートP1が挟持されると持上げ部材25bが下降して最上位のシートP1と下のシートPとが分離される。そのため、シートを持ち上げる機構及びシートPが送り出された後に下のシートを離間させるためのソレノイドやカム等の離間機構を設ける必要がなくなる。これにより、部品点数を削減することが可能になり、コストの削減を図ることが可能になる。
また、レーザプリンタ1は、図10に示すように、給送ローラ22に回転によってシート状部材24が引き上げられた状態になると、シート束の先端が湾曲したシート状部材に沿った状態になることで図10(b)に示すように変形する。シート束の先端が図10(b)に示すように変形すると、少なくともシート束の先端においてはシートPが1枚ずつ分けられた状態となり易くなる。そして、シートPの給送が終わると、持上げ部材25bが下降して図10(a)の状態に戻ることになる。このように、シート束の先端が変形状態と元の状態とを繰り返すことによりシート束が捌かれ、シート束が捌かれることにより、シート同士の付着力が低下し、シートPの重送を抑制することができる。
また、シートPを給送するにあたり、例えば、最上位のシートP1が挟持ニップに挟持される際、二枚目のシートP2や三枚目のシートP3等が最上位のシートP1と一緒に送り込まれる場合がある。しかしながら、レーザプリンタ1は、図11(a)に示すように、最上位のシートP1が挟持ニップに挟持されると、シート状部材24が下降する。そのため、最上位のシートP1のみ給送され、二枚目のシートP2や三枚目のシートP3等が最上位のシートP1と離間する。このとき、図11(b)に示すように、二枚目のシートP2や三枚目のシートP3等は、シート状部材24に沿って滑ることで、先端が整えられて初期状態に戻る。これにより、レーザプリンタ1は、先端を揃えるための機構を別途設けることなく、容易に先端を揃えた状態に戻すことができ、例えば、シートの先端が初期位置からずれることによって生じ得る給送タイミングのズレ等を防止することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係るレーザプリンタ1Aについて、図1を援用すると共に、図12から図14を参照しながら説明する。第2実施形態に係るレーザプリンタ1Aは、シート給送部2Aにおいて、持上げ部材25bを初期位置に引き戻す付勢力を付与する付勢手段としての一対の第2付勢バネ27,27を備えたことにおいて、第1実施形態と相違する。そのため、第2実施形態においては、第1実施形態と相違する点、即ち、一対の第2付勢バネ27,27に係る構成を中心に説明し、第1実施形態に係るレーザプリンタ1と同様の構成のものについては、同じ符号を付してその説明を省略する。
図12は、積載トレイ20から取り外した第2実施形態に係る持上げユニット等を示す斜視図である。図13(a)は、第2実施形態に係るシート給送部2AにシートPを積載した状態を模式的に示す断面図である。図13(b)は、シートPが給送ローラ22に接触する状態を模式的に示す断面図である。なお、図12においては、破線で表されるはずの一対の第2付勢バネ27,27を明確にするために実線で表している。
図12及び図13に示すように、一対の付勢バネ27,27は、底板25aと持上げ部材25bとの間に配設されており、一端が底板25aに接続され、他端が持上げ部材25bに接続されている。一対の付勢バネ27,27は、持上げ部材25bが初期位置に戻るように持上げ部材25bを下方に付勢している。例えば、給送ローラ22が図12に示すR方向に回転してシート状部材24が図12に示す矢印Tの方向に引き上げられると、一対の第2付勢バネ27,27が伸び、持上げ部材25bを下方に引き戻す力が強くなるように構成されている(図13(b)参照)。
ここで、第1実施形態においては、持上げ部材25bを初期位置に引き下げる力は、持上げ部材25bの自重、持上げ部材25bに取り付けられた錘の重量及び持上げ部材25bに積載されたシートPの重量の合力であった。第2実施形態においては、この合力に加えて、一対の第2付勢バネ27の付勢力が加わることになる。そのため、第1実施形態において示したFに一対の第2付勢バネ27の付勢力を加えたものをF´とすると、
μN+μN<F´<F´−μN (4)
を満たす必要がある。つまり、第2実施形態においては、式(4)を満たすように一対の第2付勢バネ27,27の付勢力を設定する必要がある。
次に、第2実施形態に係るレーザプリンタ1Aの効果について、図14を参照しながら説明する。図14は、シートの積載枚数と垂直方向の合力との関係を示す図である。
第2実施形態においては、一対の第2付勢バネ27を加えたことが第1実施形態と異なり、その効果はF、F´の違いである。そこでまず、F、F´を数式化する。F、F´は、シートPの積載枚数が増加するに従い増えていく。そのため、F、F´は、シート積載枚数を変数とし、合力の垂直方向成分を関数として表すことができる。そのため、Fは、持上げ部材25bの自重、持上げ部材25bに取り付けられた錘の重量及び持上げ部材25bに積載されたシートPの重量の合力として、
=pA×S+B (5)
として表される(S:シートの積載枚数、A:シート1枚当たりの重さ、p:シートの自重の内、持上げ部材に加わる重さの割合、B:持上げ部材の自重と錘の重量の和)。
F´は、Fに第2付勢バネ27の付勢力を加えたものであるから式(5)に代入すると、
F´=k(C−D×S−E)+pA×S+B+G
F´=(pA−kD)S+B+kC−kE+G (6)
として表される(k:バネ定数、C:シートの最大積載時の厚さ、D:A4のシート1枚当たりの厚さ、E:初期の給送ローラと積載シート上面との距離、G:付勢バネによる初期張力)。
及びF´をグラフに表すと、図14に示すようになる。なお、図14は、式(5)に、A=0.05N、p=0.4、B=5.0N、k=0.1N/mm、C=8mm、D=0.07mm、E=2mm、G=0.5Nを代入して計算したものである。また、式(6)に、A=0.05N、p=0.4、B=5.5N、k=0.1N/mm、C=8mm、D=0.07mm、E=2mm、G=0.5Nを代入して計算したものである。なお、これらの値は、本実施形態を説明するための一例を示したものであり、これらの値に限定されるものではない。
図14は、横軸を記録紙(シート)積載枚数、縦軸を垂直方向の合力とし、Fを点線、F´を実線で表している。また、一点鎖線は、F及びF´の上限と下限(式(3)、式(4))を示している。F及びF´が上限値より大きくなると、給送ローラ22がシート状部材24に対して滑り空回りしてシート状部材24が持ち上がらない状態となり、下限値より小さくなるとシート状部材24が下に降りない状態となり、本実施形態が成り立たなくなる。Sは、シートPの最大積載枚数である。ここで、μ=0.5、μ=0.5、F´=10N、μ=0.5、S=150枚とした。図14に示す斜線部Tは、シートが0〜S枚の範囲において、第1実施形態において必要となるFのマージンであり、領域Uは、第2実施形態におけるF´のマージンを示している。領域UはQ1+Q2であり、斜線部Tはq1+q2で表される。これらを比較するとQ1+Q2>q1+q2となり、第2実施形態は第1実施形態よりもマージンが広がっていることが分かる。これは、バネ定数kの影響によりSに係る係数が小さくなるためである。このSに係る係数が小さくなる理由は、式(6)のSの係数からわかるように、持ち上げ部材25bに加わるシート1枚の荷重がバネ力によって引き算されているためである。
式(6)のSに係る係数が小さくなるというのは、第2付勢バネ27によって記録紙(シート)の自重による影響を小さくしていることである。この結果、式(6)の傾きが小さくなり、紙の積載量に関わらず持上げ部材25bに加わっている力が変動せず、安定する。このように式(6)のSに係る係数が小さくなることによって、q1からQ1、q2からQ2になり、図14に一点鎖線で示す上限と下限に対するマージンが広くなっている。つまり、μN+μN、F´−μNの取り得る値の範囲が広くなるため、給送ローラ22、対向部材21及びシート状部材24の材料や表面形状、ゴム硬度、加圧力等の選択肢を広げることができる。これにより、材料選定のための設計値のマージンが増え、設計の自由度を広げることができる。その結果、例えば、より安い材料やより難燃性のある材料等、仕様に応じた材料を好適に選ぶことが可能になる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係るレーザプリンタ1Bについて、図1を援用すると共に、図15から図17を参照しながら説明する。第3実施形態に係るレーザプリンタ1Bは、シート給送部2Bにおいて、対向部材21の代わりに従動ローラ28を設け、第1付勢手段としての第3付勢バネ29で従動ローラ28を給送ローラ22に向けて付勢することにおいて第2実施形態と相違する。そのため、第3実施形態においては、第3実施形態と相違する点、即ち、従動ローラ28に係る構成を中心に説明し、第2実施形態に係るレーザプリンタ1Aと同様の構成のものについては、同じ符号を付してその説明を省略する。
図15(a)は、第3実施形態に係るシート給送部2BにシートPを積載した状態を模式的に示す断面図である。図15(b)は、シートPが給送ローラ22に接触する状態を模式的に示す断面図である。図16(a)は、図15(b)に示す持上げユニット等を模式的に示す部分拡大断面図である。図16(b)は、図16(a)の挟持ニップにシートPが進入した状態を模式的に示す部分拡大断面図である。
図15に示すように、従動ローラ28は、給送ローラ22と対向配置されており、第3付勢バネ29により給送ローラ22に向かって付勢されることで給送ローラ22とで挟持ニップを構成している。また、従動ローラ28は、SUSの軸にウレタンゴムを成型することで形成されており、給送ローラ22の回転に従動回転可能に構成されている。シート状部材24は、給送ローラ22と従動ローラ28との挟持ニップに挟持されており、給送ローラ22が図15に示す矢印R方向に回転することで、上方に引き上げられるように構成されている。
ここで、第3実施形態に係るシート給送部2Bは、シートPが給送ローラ22と従動ローラ28との挟持ニップに挟持されることでシート状部材24が引き下げられる際の挟持ニップに生じる力関係が第1実施形態及び第2実施形態と相違する。そのため、次に、挟持ニップにおける力関係について、図16を参照しながら説明する。
図16(a)に示すように、第1実施形態及び第2実施形態においては、対向部材21とシート状部材24との間に発生した摩擦力F(図5参照)は、従動ローラ28が給送ローラ22に従動することから、F=0になる。また、図16(b)に示すように、第1実施形態においてシート状部材24と対向部材21との間に生じた静止摩擦力F(図6参照)は、従動ローラ28が給送ローラ22に従動することから、F=0になる。これにより、前述の式(4)は、
μN<F´<F´ (7)
となる。
次に、上述のように構成された第3実施形態に係るレーザプリンタ1Bの効果について、図17を参照しながら説明する。図17は、シートPの積載枚数と垂直方向の合力との関係を示す図である。
図17は、横軸を記録紙(シート)積載枚数、縦軸を垂直方向の合力とし、F´を実線で表している。また、式(6)、式(4)及び式(7)で表されるF´の許容範囲を示している。図17に示すように、式(7)になったことで図17に示す斜線部分だけ許容範囲が広くなったことが分かる。つまり、対向部材21の代わりに給送ローラ22に従動する従動ローラ28とすることで、F´の許容範囲が広くなることが分かる。これにより、式(6)の各変数の設定値の自由度が増える。また、使用し得るシートの重さや厚さの許容範囲が広くなることから、第1実施形態や第2実施形態に比べて、使用できるシート厚や種類を広く設定することができる。
また、第1付勢手段としての第3付勢バネ29を従動ローラ側に配設することで、給送ローラ22の配置の自由度、剛性を高めることが可能になり、安定した給送を行うことができるようになる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されない。
例えば、本実施形態においては、第1付勢バネ23で給送ローラ22を対向部材21に向けて付勢しているが、本発明においてはこれに限定されない。例えば、対向部材21を給送ローラ22に向かって付勢する構成であってもよい。この場合、付勢バネで対向部材21を付勢する構成であってもよく、対向部材を弾性変形させて付勢させる構成であってもよい。
また、本実施形態においては、第1付勢手段として第1付勢バネ23を用いて説明したが、本発明においてはこれに限定されない。第1付勢手段は、例えば、弾性ゴム等で付勢する構成であってもよい。
1、1A、1B レーザプリンタ(画像形成装置)
2、2A、2B シート給送部(シート給送装置)
3 画像形成部
20 積載トレイ
20c 積載面
21 対向部材
22 給送ローラ
24 シート状部材
25 持上げユニット
25a 底板
25b 持上げ部材
26 給送モータ(駆動モータ)
27 第2付勢バネ(付勢手段)
28 従動ローラ
P シート
P1 最上位のシート

Claims (6)

  1. 積載トレイの積載面に積載されたシートを給送可能なシート給送装置において、
    前記シートを給送する給送ローラと、
    前記給送ローラを回転させる駆動モータと、
    前記シートの少なくとも端部を前記給送ローラの方向に移動可能な持上げ部材と、
    前記持上げ部材のシート搬送方向下流側の先端部に接続されたシート状部材と、
    前記給送ローラと対向配置され、前記給送ローラに対して前記シート状部材を挟んで対向し、前記シート状部材を挟持する対向部材と、を備え、
    前記給送ローラを回転すると、前記給送ローラと前記対向部材とに挟持された前記シート状部材がシート搬送方向下流側に移動されることで前記持上げ部材が移動し、前記シートが前記給送ローラに接触すると、接触した前記積載トレイの積載面上の最上位のシートが前記給送ローラにより給送される、
    ことを特徴とするシート給送装置。
  2. 前記シート状部材は、給送されたシートとの摩擦力及び前記対向部材との摩擦力が、下方に引き下げられる力よりも小さく、
    前記積載トレイの前記積載面に積載されたシートが前記給送ローラにより給送されて、前記給送ローラと前記対向部材とで前記シート状部材を挟持している挟持ニップに侵入すると、前記シート状部材がシート搬送方向上流側に引き戻される、
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート給送装置。
  3. シート状部材をシート搬送方向上流側に引き戻す力を前記シート状部材、又は、前記持上げ部材に付与する付勢手段を備えた、
    ことを特徴とする請求項2に記載のシート給送装置。
  4. 前記シート状部材をシート搬送方向下流側に移動させたとき、前記持上げ部材のシート搬送方向下流側の先端が前記シートの先端よりシート搬送方向上流側に位置する、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  5. 前記対向部材は、前記給送ローラに従動回転可能な従動ローラからなる、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のシート給送装置と、
    前記シート給送装置により送り出されるシートに画像を形成する画像形成部と、を備えた、ことを特徴とする画像形成装置。
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