冷蔵庫は、扉を備える貯蔵室と、前記貯蔵室内を照らす照明装置と、前記扉の開閉を検知する扉開閉検知手段と、前記扉開閉検知手段によって前記照明装置を点灯および消灯する冷蔵庫において、前記扉開閉検知手段によって前記扉の開状態を検知し、前記扉が所定時間以上開放されると照明装置に流す電流のON/OFF時間の比率を制御して、前記照明装置は点灯と消灯を繰返し、徐々にON時間の比率を小さくして消灯する減光制御と、その後徐々にON時間の比率を大きくして点灯する増光制御とを繰り返し、前記照明装置の点灯と消灯を行う制御装置を備える。
これにより、利用者が庫内を眺めている状態でも、利用者に視覚的に扉開放状態が続いていることを、照明装置で促し、冷蔵庫の消費電力量の増大を阻止することができる。
また、前記制御装置は、扉開時、照明装置に流す電流のON/OFF時間の比率と周期Tを決定し、周期Tを徐々に早めてもよい。
これにより、よりスムーズに明るさを増して照明制御でき、扉開放報知状態を抑制することができる。
また、警告音を報知する警告音報知手段を備え、扉が所定時間以上開放されると前記警告音報知手段によって、前記警告音を発してもよい。
これにより、視覚的と聴覚的に扉開放報知状態を低減することができる。
また、前記制御装置は、扉開時、ドアの表面に庫内温度や庫内設定温度などの庫内状態を表示する表示手段を備え、前記表示手段の表示部を点滅させてもよい。
これにより、利用者がドア表面を見ることでも、扉開放状態が続いていることを確認することができ、冷蔵庫の消費電力量の増大を阻止することができる。
また、複数個の発光素子を光源とし実装した実装基板が複数個配置され、増光制御および減光制御は前記実装基板ごとに独立して制御するものでもよい。
これにより、実装基板が庫内に複数配置されている場合に、実装基板ごとに個別に照明制御できるので、扉開放報知状態を点灯と消灯のいろいろなパターンで利用者に知らせることができる。
また、複数個の発光素子を光源とし実装した実装基板が複数個配置され、増光制御および減光制御は前記複数のすべての実装基板を同期して制御しても良い。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。従来例または先に説明した実施の形態と同一構成については同一符号を付して、その詳細な説明は省略する場合がある。尚、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1を図1から図4に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の断面図である。
照明装置20は、LEDなどを光源とする照明装置であって、冷蔵室13内の左側壁面と右側壁面にそれぞれ縦方向に配設されている。
扉開閉検知手段24は、機械式スイッチやホールIC等の電子式スイッチで構成され、冷蔵室13の冷蔵室の扉25の開閉状態を検出する装置である。
制御装置26は、基板収納部28に設置されている。
冷凍室ファン10は、冷凍室11内の冷気を循環させるとともに、ダンパー12が開状態の場合は冷蔵室13へも冷気を循環させる。冷蔵室13に冷気を必要としない場合は、ダンパー12を閉状態とする。
コンプレッサファン14は機械室15に設置されたコンプレッサ16やコンデンサ(図示せず)を空冷する。
電磁弁17は冷却器18への冷媒の流量を制御する。自動製氷機19は、製氷皿21を捻り、離氷動作を行う。温度検出手段22は冷蔵庫各部の温度を制御装置26に検知させる。
図2は同実施の形態における照明装置20の要部縦断面図である。
同図に示すように、照明装置20は、複数の発光素子を光源として備えている。
実装基板1は平板状で、一面または両面に回路パターン(図示せず)が形成され、熱伝導性の良好なエポキシ樹脂系の基板や絶縁金属基板を使用される。
光源の発光素子としては本実施の形態の場合発光ダイオード2が採用されている。発光ダイオード2は、砲弾状に形成されている。発光ダイオード2は、例えば、GaN系の青色発光ダイオードからの青色光を用いて蛍光材を励起して白色光を得る構造を備え、電流を通電する2本の通電端子3を備える。
断熱板4は、ウレタン等の樹脂により平板状に形成され、複数の挿通孔が並設されて、実装基板1と発光ダイオード2との間に設けられる。ここで、発光ダイオード2は通電端子3が断熱板4の挿通孔に挿通され、実装基板1の回路パターンに半田付けされて実装され、縦方向に複数個が実装基板1に並設される。尚、発光ダイオード2の発熱量が少ない場合には、断熱板4は廃止しても構わない。
次に縦方向に複数個の発光ダイオードが実装された実装基板1は、冷蔵庫側壁8内に設けられた凹部5に外枠9と一体成型されたスペーサー6によって保持されており、発光ダイオード2の発光部から一定の距離をおいて、ランプカバー7が発光ダイオード2の発光部全体を覆うように冷蔵庫庫内左右壁面に照明装置20として配設されている。
図3は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫のブロック図である。
図3において、制御装置26内のマイクロコンピュータ30は、温度検出手段22より冷蔵庫各部の温度を取得し、冷凍室ファン10、コンプレッサファン14、電磁弁17、自動製氷機19に駆動指令を出す。
電磁弁17と自動製氷機19は使用する電流量が大きいため、同時に駆動することがないようにマイクロコンピュータ30にプログラミングされている。
また、制御装置26は、扉開閉検知手段24により扉25の開閉状態を検出し、開状態の場合は照明装置駆動回路31により照明装置20を駆動する。
冷凍室ファン10は冷凍室ファン駆動回路32により駆動される。冷凍室ファン10は冷凍室ファン駆動回路32により、可変速で運転することが可能であり、温度検出手段22の温度信号よりマイクロコンピュータ30が冷凍室ファン10の回転が必要と判断すると、その状態により、高速回転と低速回転を切り替えることができる。
コンプレッサファン14はコンプレッサファン駆動回路33により駆動される。
電磁弁17は電磁弁駆動回路34により駆動される。
自動製氷機19は自動製氷機駆動回路35により駆動される。タイマカウンタ36はマイクロコンピュータ30に内蔵され、扉25が閉状態になってからの経過時間を積算する。
図4は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の扉25の開閉状態と照明装置20の駆動制御に関するフローチャートである。
図5は、照明装置20の発光ダイオード2の点灯と消灯の動作を横軸を時間単位として、各ステージ(1、2、3)の動作を表わしたタイミングチャートである。
ステップ1は、扉開閉検知手段24からの信号が扉閉ならば、タイマカウンタ36のタイマカウントをクリアし、ステップ1に戻る。また、扉開閉検知手段24からの信号が扉開ならば、ステップ2へ移行する。
ステップ2は、タイマカウンタ36のカウントを開始し、また引数Aを初期値の1に設定する。
ステップ3は、タイマカウンタ36のカウント値がT1以上であれば、すなわち扉開放時間がT1以上であれば、ステップ5へ移行し、扉開放状態が長く続いていると判定し、利用者へ扉開放状態のまま放置されているという照明制御に切り替わる。
またステップ3でのタイマカウンタ36のカウント値がT1以下であれば、ステップ4へ移行する。
ステップ4は、発光ダイオード2を点灯のまま維持している。
上記のようにステップ3、4の動作を行うことにより、図5のステージ1に示すとおり、冷蔵室扉25が開放された(扉開)と扉開閉検知手段24が検知すると、扉開からT1時間は、照明装置20の発光ダイオード2の点灯を維持する。
ステップ5は、T1時間経過後に照明装置20の発光ダイオード2が点灯したことを表している。
ステップ6は、タイマカウンタ36がT2×A(初期値は1)と比較し、カウント値がT2×A以下ならば、ステップ4へ移行する、カウント値がT2×A以上ならば、ステップ7へ移行する。
ステップ7は、照明装置20の発光ダイオード2を消灯とする。
ステップ8は、タイマカウンタ36がT3と比較し、カウント値がT3以下ならば、ステップ7へ移行する、カウント値がT3以上ならば、ステップ9へ移行する。
ステップ5、6、7、8の動作を行うことにより、図5のステージ2に示すとおり、最初のT3期間の動作となる、T2×A期間は照明装置20の発光ダイオード2は点灯となり、T2×A時間経過後はT3期間まで消灯となる。
ステップ9は、引数AにP値を減算した値を引数Aとする。
ステップ10は、T2×(A−P)のカウント値が0以下ならば、タイマカウンタ36をクリアにしステップ11へ移行する、T2×(A−P)が0より大きいならば、発光ダイオードを点灯にしたままステップ5へ移行する。
ステップ9、10の動作を行うことにより、図5のステージ2に示すとおり、第2番目の周期T3期間の動作となる、T2×(A−P)期間照明装置20の発光ダイオード2は点灯となる。
その後T3期間まで消灯となる。引数AにP値を引き、T2×Aが0以下になるまで、点灯時間を徐々に短くしながら、消灯する動作を繰り返し、T2×Aが0以下になると、ステージ3に移行する。
ステップ11は、ステップ10の後カウント値をクリアし照明装置20の発光ダイオード2が徐々に点灯表示に移行することを表している。
ステップ12は、タイマカウンタ36がT2×A(初期値は1)と比較し、カウント値がT2×A以下ならば、ステップ12へ移行する、カウント値がT2×A以上ならば、ステップ13へ移行する。
ステップ13は、照明装置20の発光ダイオード2を消灯とする。
ステップ14は、タイマカウンタ36がT3と比較し、カウント値がT3以下ならば、ステップ14へ移行する、カウント値がT3以上ならば、ステップ15へ移行する。
ステップ11、12、13、14、15の動作を行うことにより、図5のステージ2に示すとおり、最初のT3期間の動作となる、T2×A期間は照明装置20の発光ダイオード2は点灯となり、T2×A時間経過後はT3期間まで消灯となる。
ステップ15は、引数AにP値を加算した値を引数Aとする。
ステップ16は、T2×(A+P)のカウント値がT3以上ならば、タイマカウンタ36をクリアにしステップ1へ移行する、T2×(A+P)がT3以下ならば、発光ダイオードを点灯にしたままステップ11へ移行する。
ステップ15、16の動作を行うことにより、図5のステージ2に示すとおり、第2番目の周期T3期間の動作となる、T2×(A+P)期間照明装置20の発光ダイオード2は点灯となる。照明装置20の発光ダイオード2は徐々に点灯時間を増やしT2×(A+P)までは点灯しその後T3まで消灯する。その後ステージ4を繰り返す。
以上のようなフローに基づき制御装置26が照明装置20を駆動制御することにより、利用者が冷蔵室扉25を開放して扉開閉検知手段24が扉開を検知した後、次のような状態となる。すなわち、図5のステージ1のように、T1時間の間は冷蔵室扉25を開放していても点灯のまま維持する。
次に、扉開検知からT1時間経過後は、ステージ2の動作に移行し、所定時間T3に対する点灯時間をT2×A(第1番目)、T2×(AP)(第2番目)、T2×(A−P−P)(第3番目)、・・・T2×(A−P−・・・)(第N番目)のようにして照明装置20の点滅を駆動制御する。具体的には、発光ダイオードに電流を流す時間を徐々に短くしていくことで、照明装置20が点灯している時間であるON時間を短くしていく。
また、ステージ3のように、所定時間T3に対する点灯時間をT2×A(第1番目)、T2×(A+P)(第2番目)、T2×(A+P+P)(第3番目)、・・・T2×(A+P+・・・)(第N番目)のようにして照明装置20の点滅を制御する。具体的には、発光ダイオードに電流を流す時間を徐々に長くしていくことで、照明装置20が点灯するON時間を長くしていく。そして、これらステージ2とステージ3とを繰り返す。
本実施例のように、扉を開けた時、T1時間点灯のまま持続して、そこから徐々に暗くした後、徐々に明るくするので、利用者にとって目に優しく、冷蔵室13内の見づらさを低減することができ、照明装置による利用者の視覚への負担をより低減して、さらに冷蔵庫全体の消費電力量の増大を阻止することができる。
つまり従来における問題点、つまり、冷蔵室扉25が開放されて、すぐに発光ダイオード2の増光状態が維持されると、特に発光ダイオード2は指向性があるため、収納物に反射によって、または直接光を受けると利用者の目に光が飛び込んできやすく冷蔵室13内が逆に見えづらいという問題点を解消することが可能となる。
そして扉が所定時間以上開放されると、利用者は庫内を眺めている状態でも、庫内の明るさが周期的に返歌するため、利用者に視覚的に扉開放状態が続いていることを、照明装置で促し、冷蔵庫の消費電力量の増大を阻止することが可能となる。
(実施の形態2)
実施の形態1に示した冷蔵庫が備える制御装置26は、同一周期Tにおける点灯時間を徐々に小さくしながら減光制御を行い、その後徐々に大きくしながら増光制御を行うことを繰り返す。
実施の形態2の場合、周期Tを早めることで増光状態から減光状態への移行をさらにスムーズに行うことができる。
図6は、本発明の実施の形態2における冷蔵庫の扉25の開閉状態と照明装置20の駆動制御に関するフローチャートである。
図7は、照明装置20の発光ダイオード2の点灯と消灯の動作を横軸を時間単位として、各ステージ(101、102、103)の動作を表わしたタイミングチャートである。
ステップ101は、扉開閉検知手段24からの信号が扉閉ならば、タイマカウンタ36のタイマカウントをクリアし、ステップ101に戻る、また扉開閉検知手段24からの信号が扉開ならば、ステップ102へ移行する。
ステップ102は、タイマカウンタ36のカウントを開始し、また引数Aを初期値の1、係数Rを初期値の0.9に設定する。
ステップ103は、タイマカウンタ36のカウント値がT1以上であれば、ステップ5へ移行し、またステップ3でのタイマカウンタ36のカウント値がT1以下であれば、ステップ104へ移行する。
ステップ104は、発光ダイオード2を点灯のまま維持している。上記のようにステップ3、4の動作を行うことにより、図5のステージ1に示すとおり、冷蔵室扉25が開放されたと扉開閉検知手段24が検知すると、扉開からT1時間は照明装置20の発光ダイオード2の点灯を維持する。
ステップ105は、T1時間経過後に照明装置20の発光ダイオード2が点灯したことを表している。
ステップ106は、タイマカウンタ36がT2×A×R(Aの初期値は1、Rは0.9)と比較し、カウント値がT2×A×R以下ならば、ステップ104へ移行する、カウント値がT2×A×R以上ならば、ステップ107へ移行する。
ステップ107は、照明装置20の発光ダイオード2を消灯とする。
ステップ108は、タイマカウンタ36がT3と比較し、カウント値がT3以下ならば、ステップ107へ移行する、カウント値がT3以上ならば、ステップ109へ移行する。
ステップ105、106、107、108の動作を行うことにより、図7のステージ102に示すとおり、最初のT3期間の動作となる、T2×A×R期間は照明装置20の発光ダイオード2は点灯となり、T2×A×R時間経過後はT3期間まで消灯となる。
ステップ109は、引数AにP値を減算した値を引数Aとする。
ステップ110は、T2×(A−P)×Rのカウント値が0以下ならば、タイマカウンタ36をクリアにしステップ1へ移行する、T2×(A−P)×Rが0より大きいならば、発光ダイオードを点灯にしたままステップ105へ移行する。
ステップ109、110の動作を行うことにより、図7のステージ102に示すとおり、第2番目の周期T3期間の動作となる、T2×(A−P)×R期間照明装置20の発光ダイオード2は点灯となる。
その後T3期間まで消灯となる。引数AにP値を引き係数Rをかけて、T2×(A−P)×Rが0以下になるまで、点灯時間を徐々に短くしながら、消灯する動作を繰り返し、T2×Aが0以下になると、ステージ103に移行する。
ステップ11は、ステップ110の後カウント値をクリアし照明装置20の発光ダイオード2が徐々に点灯表示に移行することを表している。
ステップ112は、タイマカウンタ36がT2×A(Aは初期値は1、Rは0.9)と比較し、カウント値がT2×A以下ならば、ステップ112へ移行する、カウント値がT2×A以上ならば、ステップ113へ移行する。
ステップ113は、照明装置20の発光ダイオード2を消灯とする。
ステップ114は、タイマカウンタ36がT3と比較し、カウント値がT3以下ならば、ステップ130へ移行する、カウント値がT3以上ならば、ステップ131へ移行する。
ステップ11、112、113、114、115の動作を行うことにより、図5のステージ102に示すとおり、最初のT3期間の動作となる、T2×A期間は照明装置20の発光ダイオード2は点灯となり、T2×A×R時間経過後はT3期間まで消灯となる。
ステップ115は、引数AにP値を加算した値を引数Aとする。
ステップ116は、T2×(A+P)×Rのカウント値がT3以下ならば、タイマカウンタ36をクリアにしステップ101へ移行する、T2×(A+P)×RがT3以上ならば、発光ダイオードを点灯にしたままステップ11へ移行する。
ステップ115、116の動作を行うことにより、図7のステージ102に示すとおり、第2番目の周期T3期間の動作となる、T2×(A+P)×R期間照明装置20の発光ダイオード2は点灯となる。照明装置20の発光ダイオード2は徐々に点灯時間を増やしT2×(A+P)×Rまでは点灯しその後T3まで消灯する。その後ステージ104を繰り返す。
したがって利用者が冷蔵室の扉25を開放することによって扉開閉検知手段24が扉開を検知すると次の様な状態となる。すなわち、図7のステージ101のように、T1時間は発光ダイオード2を点灯のまま維持する。
次に、T1時間経過後は、ステージ102の動作に移行し、所定時間T3に対する点灯時間をT2×A×R(第1番目)、T2×(A−P)×R(第2番目)、T2×(A−P−P)×R(第3番目)、・・・T2×(A−P−・・・)×R(第N番目)のように、発光ダイオードに電流を流す時間を徐々に常に小さくして、点灯するON時間を短くし、ステージ3のように、所定時間T3に対する点灯時間をT2×A×R(第1番目)、T2×(A+P)×R(第2番目)、T2×(A+P+P)×R(第3番目)、・・・T2×(A+P+・・・)×R(第N番目)のように、発光ダイオードに電流を流す時間を徐々に常に大きくして、点灯するON時間を長くし、ステージ102、103を繰り返す。
よって、利用者が冷蔵室扉25を開放したときに、減光状態からよりスムーズに徐々に増光状態に発光ダイオード2が点滅するのを目にするので、指向性のある発光ダイオード2の光に対して室内の見づらさを低減することができ、冷蔵庫全体として消費電力量の低減を図ることができる。
また、上記のように、繰返す回数を一定回数に固定して、増光制御を行ったが、T3に対する同じ点灯時間を繰返す回数を徐々に減らしていってもよい。
これによって、減光状態から増光状態になる移行期間の発光ダイオード2の明るさをスムーズに制御できる。
また、本発明の冷蔵庫は、扉開閉検知手段24によって発光ダイオード2に流す電流を制御する制御装置を備え、扉開閉検知手段によって扉25の開状態を検知した時、前記制御装置26は発光ダイオード2に流す電流を所定時間OFFした後、電流のON/OFF時間の比率はのうちON時間を徐々に小さくすることと、周期Tを徐々に早める制御するとしたものである。
これによって、点灯時には照明装置20がゆっくりと増光して点灯状態となるため、照明としての品位を向上させ、扉25の開時の消費電力を抑制することが可能となる。また発光ダイオードのON時間を抑制して、発光ダイオードの長寿命化を図ることができる。
また本発明の冷蔵庫は、扉開閉検知手段24によって発光ダイオード2に流す電流を制御する制御装置を備え、扉開閉検知手段によって扉25の開状態を検知した時、前記制御装置26は発光ダイオード2に流す電流を所定時間OFFした後、電流の同じON/OFF時間を繰り返し、その後ON時間を徐々に長くして繰り返して制御するものである。
これによって点灯時には照明装置20の発光ダイオード2がなめらかに増光していくため、高級感のある照明としての品位をさらに向上させることができる。
また実施の形態1では、ステップ3のように所定時間T1経過後、発光ダイオード2を増光し徐々に減光し、その後減光状態から徐々に増光する制御を示したが、所定時間経過しなくても、すなわちT1=0でステップ5に進み、以下実施の形態1と同様に制御してもよい。
これによって、徐々に減光し、その後減光状態から徐々に増光していくことで、利用者の視覚への負担を軽減し、眩しさや光の反射による扉開放状態が必要以上に長くなるのを低減して、冷蔵庫全体の消費電力量の増大を阻止することができる。
また実施の形態2でも同様にステップ103で所定時間T1経過後、発光ダイオード2を点灯していたが、所定時間経過しなくても、すなわちT1=0でステップ105に進み、以下実施の形態2と同様に制御してもよい。
これによって一気に照明装置を点灯しないで、よりスムーズに徐々に増光していくことで、利用者の視覚への負担を軽減し、眩しさや光の反射による扉開放状態が必要以上に長くなるのを低減して、冷蔵庫全体の消費電力量の増大を阻止することができる。
(実施の形態3)
図8は、本発明の実施の形態3における冷蔵庫の扉25の開閉状態と照明装置20の駆動制御に関するブロック図である。
実施の形態1は、周期Tに対する点灯時間を徐々に小さくしながら減光制御を行い、その後徐々に大きくしながら増光制御を行うことを繰り返すが、警告音発生手段37よりブザー38にて警告音を同期して発生させることを実施する。
例えば、減光制御を行う際にはブザー38による警告音を徐々に小さくし、増光制御を行う際にはブザー38による警告音を徐々に大きくするような同期やその反対の同期状態とする。
これによって、徐々に消灯し、その後消灯から徐々に明るく点灯していく制御に警告音を同期することで、利用者の視覚への負担を軽減し、眩しさや光の反射による扉開放状態が必要以上に長くなるのを低減して、さらに視覚と聴覚の周期を合わせることで利用者への警告意識を促し、警告音により扉開放のまま放置されることを防ぐことができ、冷蔵庫全体の消費電力量の増大を阻止することができる。
(実施の形態4)
図9は、本発明の実施の形態4における冷蔵庫の扉25の開閉状態と照明装置20の駆動制御に関するブロック図である。
実施の形態1はTに対する点灯時間を徐々に小さくしながら減光制御を行い、その後徐々に大きくしながら増光制御を行うことを繰り返すが、扉25の外側面に取り付けられ、庫内温度や庫内の設定温度などを表示する表示手段39より温度表示を表示している表示基板40において、表示基板の温度表示を点滅させることを実施する。
これによって、徐々に減光し、その後減光状態から徐々に増光していく制御に表示基板の温度表示を点滅させることによって同期させることで、利用者の視覚への負担を軽減し、眩しさや光の反射による扉開放状態が必要以上に長くなるのを低減して、更に扉開放のまま放置されることや食品の噛み込みを防ぐことができ、冷蔵庫全体の消費電力量の増大を阻止することができる。
また、実施の形態1の図1のように実装基板1は開口部の片側側壁に1つの実装基板1で形成されているが、一方の側壁に複数個の実装基板1を配置し、それぞれの実装基板1に複数の発光ダイオード2が実装されていてもよく、この場合は上記のような増光制御と減光制御を実装基板1ごとに独立して制御し、一方の実装基板1の照明は増光状態、他方の実装基板1の照明は減光状態となるように制御してもかまわない。これにより、扉開放状態が長く開放されたままでも冷蔵室13内の照明がすべて消灯になって暗くなり庫内収納物が見えずらくなるのを防止することができる。
また一方の側壁に1つの実装基板1、他方の側壁に1つの実装基板1を配置した冷蔵庫で、独立に照明制御し、一方の照明装置20が増光制御しているとき、他方の照明装置20は減光制御となるように、左右壁の照明装置20で、増光制御と減光制御とをずらして制御することで庫内がすべて減光状態になるのを防止し、扉開放状態が所定時間以上続いた場合でも、利用者への警告と同時に庫内を明るく制御することができる。
また、別態様の冷蔵庫は、扉を備える貯蔵室と、前記貯蔵室内を照らす照明装置と、前記貯蔵室の冷蔵室は左右両開き式の扉で一方の扉の開閉を検知する第1扉開閉検知手段と、他方の扉の開閉を検知する第2扉開閉検知手段と、前記第1扉開閉検知手段によって増光制御および減光制御する第1照明装置と、前記第2扉開閉検知手段によって増光制御および減光制御する第2照明装置とを有する冷蔵庫において、前記第1扉開閉検知手段によって前記一方の扉の開状態を検知し、前記第1照明装置に流す電流のON/OFF時間の比率を制御して、前記照明装置は増光制御と減光制御とを繰返し、徐々にON時間の比率を小さくして減光し、その後徐々にON時間の比率を大きくして増光する。そして、これらを繰り返す。次に前記第2扉開閉検知手段によって前記他方の扉の開状態を検知した場合、前記第2照明装置に流す電流のON/OFF時間の比率を前記第1照明装置の比率に合わせて同期させることにより、照明装置を連続点灯しないで、点灯から徐々に減光制御し、減光状態から徐々に増光制御する制御を繰り返し、利用者の視覚への負担を軽減し、眩しさや光の反射による扉開放状態が必要以上に長くなるのを低減して、冷蔵庫全体の消費電力量の増大を阻止することができる。
また、制御装置は扉開時、照明装置に流す電流のON/OFF時間の比率と周期Tを決定し、周期Tを徐々に早くするものでも良い。これにより、よりスムーズに明るさを増して増光制御でき、さらに別の扉が開けられた場合、周期Tと合わせることで利用者の視覚への負担を低減した後、一定の周期からを早めることで利用者へ扉の開放状態の視認性を高めることができる。
また、扉開時、警告音を報知する警告音報知手段を備えてもよい。これによって、前記警告音報知手段によって、前記警告音を発することで、警告音で利用者が扉開放の閉め忘れや食品の噛みこみによる扉スキを検知することができ、冷蔵庫全体の消費電力量の増大を阻止することができる。
また、扉開時、ドアの表面に庫内温度や庫内設定温度を表示する表示手段を備え、前記表示手段の表示部を点滅するものでもよい。これにより、眩しさや光の反射による扉開放状態が必要以上に長くなるのを低減し、表示手段を点滅させることで利用者が扉開放の閉め忘れや食品の噛みこみによる扉スキを検知することができ、冷蔵庫全体の消費電力量の増大を阻止することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、従来例または先に説明した実施の形態と同一構成については同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。尚、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態5)
以下、本発明の実施の形態1を図12から図15に基づいて説明する。図12は、本発明の実施の形態5における冷蔵庫の断面図である。
照明装置20は、LEDなどを光源とする照明装置であって、冷蔵室13内の左側壁面と右側壁面にそれぞれ縦方向に配設されている。
扉開閉検知手段24は、機械式スイッチやホールIC等の電子式スイッチで構成され、冷蔵室13の冷蔵室扉25の開閉状態を検出する装置である。
制御装置26は、基板収納部28に設置されている。
図13は同実施の形態における照明装置20の要部縦断面図である。
次に縦方向に複数個の発光ダイオードが実装された実装基板1は、冷蔵庫側壁8内に設けられた凹部5に外枠9と一体成型されたスペーサー6によって保持されており、発光ダイオード2の発光部から一定の距離をおいて、ランプカバー7が発光ダイオード2の発光部全体を覆うように冷蔵庫庫内左右壁面に照明装置20として配設されている。
図14は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫のブロック図である。
図14において、制御装置26内のマイクロコンピュータ30は、温度検出手段22より冷蔵庫各部の温度を取得し、冷凍室ファン10、コンプレッサファン14、電磁弁17、自動製氷機19に駆動指令を出す。電磁弁17と自動製氷機19は使用する電流量が大きいため、同時に駆動することがないようにマイクロコンピュータ30にプログラミングされている。
また、第1扉開閉検知手段24により扉25の開閉状態を検出し、開状態の場合は照明装置駆動回路31により照明装置20を駆動する。タイマカウンタ36はマイクロコンピュータ30に内蔵され、扉25が閉状態になってからの経過時間を積算する。
図15は、本発明の実施の形態における冷蔵庫の扉25の開閉状態と照明装置20の駆動制御に関するフローチャートである。
図16は、照明装置20の発光ダイオード2の点灯と消灯の動作を横軸を時間単位として、各ステージ(1、2、3、4)の動作を表わしたタイミングチャートである。
ステップ1は、扉開閉検知手段24からの信号が扉閉ならば、タイマカウンタ36のタイマカウントをクリアし、ステップ1に戻る、また扉開閉検知手段24からの信号が扉開ならば、ステップ2へ移行する。
ステップ2は、タイマカウンタ36のカウントを開始し、また引数Aを初期値の1に設定する。
ステップ3は、タイマカウンタ36のカウント値がT1以上であれば、ステップ5へ移行し、またステップ3でのタイマカウンタ36のカウント値がT1以下であれば、ステップ4へ移行する。
ステップ4は、発光ダイオード2を点灯のまま維持している。上記のようにステップ3、4の動作を行うことにより、図16のステージ1に示すとおり、冷蔵室の扉25が開放されたと扉開閉検知手段24が検知すると、扉開からT1時間は照明装置20の発光ダイオード2の点灯を維持する。
ステップ5は、T1時間経過後に照明装置20の発光ダイオード2が点灯したことを表している。
ステップ6は、タイマカウンタ36がT2×A(初期値は1)と比較し、カウント値がT2×A以下ならば、ステップ4へ移行する、カウント値がT2×A以上ならば、ステップ7へ移行する。
ステップ7は、照明装置20の発光ダイオード2を消灯とする。
ステップ8は、タイマカウンタ36がT3と比較し、カウント値がT3以下ならば、ステップ7へ移行する、カウント値がT3以上ならば、ステップ9へ移行する。
ステップ5、6、7、8の動作を行うことにより、図16のステージ2に示すとおり、最初のT3期間の動作となる、T2×A期間は照明装置20の発光ダイオード2は点灯となり、T2×A時間経過後はT3期間まで消灯となる。
ステップ9は、引数AにP値を減算した値を引数Aとする。
ステップ10は、T2×(A−P)のカウント値が0以下ならば、タイマカウンタ36をクリアにしステップ11へ移行する、T2×(A−P)が0より大きいならば、発光ダイオードを点灯にしたままステップ5へ移行する。
ステップ9、10の動作を行うことにより、図16のステージ2に示すとおり、第2番目の周期T3期間の動作となる、T2×(A−P)期間照明装置20の発光ダイオード2は点灯となる。
その後T3期間まで消灯となる。引数AにP値を引き、T2×Aが0以下になるまで、点灯時間を徐々に短くしながら、消灯する動作を繰り返し、T2×Aが0以下になると、ステージ3に移行する。
ステップ11は、ステップ10の後カウント値をクリアし照明装置20の発光ダイオード2により徐々に増光することを表している。
ステップ12は、タイマカウンタ36がT2×A(初期値は1)と比較し、カウント値がT2×A以下ならば、ステップ12へ移行する、カウント値がT2×A以上ならば、ステップ13へ移行する。
ステップ13は、照明装置20の発光ダイオード2を消灯とする。
ステップ14は、タイマカウンタ36がT3と比較し、カウント値がT3以下ならば、ステップ14へ移行する、カウント値がT3以上ならば、ステップ15へ移行する。
ステップ11、12、13、14、15の動作を行うことにより、図16のステージ2に示すとおり、最初のT3期間の動作となる、T2×A期間は照明装置20の発光ダイオード2は点灯となり、T2×A時間経過後はT3期間まで消灯となる。
ステップ15は、引数AにP値を加算した値を引数Aとする。
ステップ16は、T2×(A+P)のカウント値がT3以下ならば、タイマカウンタ36をクリアにしステップ1へ移行する、T2×(A+P)がT3以上ならば、発光ダイオードを点灯にしたままステップ11へ移行する。
ステップ15、16の動作を行うことにより、図16のステージ2に示すとおり、第2番目の周期T3期間の動作となる、T2×(A+P)期間照明装置20の発光ダイオード2は点灯となる。照明装置20の発光ダイオード2は徐々に点灯時間を増やしT2×(A+P)までは点灯しその後T3まで消灯する。
ステップ17は、扉開閉検知手段24からの信号が扉閉ならば、タイマカウンタ36のタイマカウンタをクリアし、ステップ1に戻る、また第2扉開閉検知手段41からの信号が扉開ならば、ステップ18へ移行する。
ステップ18は、タイマカウンタ36のカウントを開始し、また引数Aを初期値の1に設定する。
ステップ19は、タイマカウンタ36のカウント値がT1以上であれば、ステップ21へ移行し、またステップ3でのタイマカウンタ36のカウント値がT1以下であれば、ステップ4へ移行する。
ステップ20は、発光ダイオード2を点灯のまま維持している。上記のようにステップ19、20の動作を行うことにより、図16のステージ1に示すとおり、冷蔵室扉25が開放されたと扉開閉検知手段24が検知すると、扉開からT1時間は照明装置20の発光ダイオード2の点灯を維持する。
ステップ21は、T1時間経過後に照明装置20の発光ダイオード2が点灯したことを表している。
ステップ22は、タイマカウンタ36がT2×A(初期値は1)と比較し、カウント値がT2×A以下ならば、ステップ20へ移行する、カウント値がT2×A以上ならば、ステップ23へ移行する。
ステップ23は、照明装置20の発光ダイオード2を消灯とする。
ステップ24は、タイマカウンタ36がT3と比較し、カウント値がT3以下ならば、ステップ23へ移行する、カウント値がT3以上ならば、ステップ25へ移行する。
ステップ21、22、23、24の動作を行うことにより、図16のステージ2に示すとおり、最初のT3期間の動作となる、T2×A期間は照明装置20の発光ダイオード2は点灯となり、T2×A時間経過後はT3期間まで消灯となる。
ステップ25は、引数AにP値を減算した値を引数Aとする。
ステップ26は、T2×(A−P)のカウント値が0以下ならば、タイマカウンタ36をクリアにしステップ27へ移行する、T2×(A−P)が0より大きいならば、発光ダイオードを点灯にしたままステップ21へ移行する。
ステップ25、26の動作を行うことにより、図16のステージ2に示すとおり、第2番目の周期T3期間の動作となる、T2×(A−P)期間照明装置20の発光ダイオード2は点灯となる。
その後T3期間まで消灯となる。引数AにP値を引き、T2×Aが0以下になるまで、点灯時間を徐々に短くしながら、消灯する動作を繰り返し、T2×Aが0以下になると、ステージ3に移行する。
ステップ27は、ステップ26の後カウント値をクリアし照明装置20の発光ダイオード2が徐々に点灯表示に移行することを表している。
ステップ28は、タイマカウンタ36がT2×A(初期値は1)と比較し、カウント値がT2×A以下ならば、ステップ28へ移行する、カウント値がT2×A以上ならば、ステップ29へ移行する。
ステップ29は、照明装置20の発光ダイオード2を消灯とする。
ステップ30は、タイマカウンタ36がT3と比較し、カウント値がT3以下ならば、ステップ30へ移行する、カウント値がT3以上ならば、ステップ31へ移行する。
ステップ27、28、29、30、31の動作を行うことにより、図16のステージ2に示すとおり、最初のT3期間の動作となる、T2×A期間は照明装置20の発光ダイオード2は点灯となり、T2×A時間経過後はT3期間まで消灯となる。
ステップ31は、引数AにP値を加算した値を引数Aとする。
ステッ32は、T2×(A+P)のカウント値がT3以下ならば、タイマカウンタ36をクリアにしステップ1へ移行する、T2×(A+P)がT3以上ならば、発光ダイオードを点灯にしたままステップ27へ移行する。
ステップ31、32の動作を行うことにより、図16のステージ2に示すとおり、第2番目の周期T3期間の動作となる、T2×(A+P)期間照明装置20の発光ダイオード2は点灯となる。照明装置20の発光ダイオード2は徐々に点灯時間を増やしT2×(A+P)までは点灯しその後T3まで消灯する。その状態をステージ4に表す。
以上のようなフローに基づき制御装置26が照明装置20を制御することにより、利用者が冷蔵室左の扉25を開放して扉開閉検知手段24が扉開を検知した後、次のような状態となる。すなわち、図16のステージ1のように、T1時間の間は開放していても点灯のまま維持する。
次に、扉開の検知からT1時間経過後はステージ2の動作に移行し、所定時間T3に対する点灯時間をT2×A(第1番目)、T2×(A−P)(第2番目)、T2×(A−P−P)(第3番目)、・・・T2×(A−P−・・・)(第N番目)のようにして照明装置20の点滅を制御する。具体的には、発光ダイオードに電流を流す時間を徐々に短くしていくことで、照明装置20が点灯している時間であるON時間を短くしていく。
また、ステージ3のように、所定時間T3に対する点灯時間をT2×A(第1番目)、T2×(A+P)(第2番目)、T2×(A+P+P)(第3番目)、・・・T2×(A+P+・・・)(第N番目)のようにして照明装置20の点滅を制御する。具体的には、発光ダイオードに電流を流す時間を徐々に長くしていくことで、照明装置20が点灯するON時間を長くしていく。そして、これらステージ2、3を繰り返し、その後、冷蔵室右の扉25aを開放して第1扉開閉検知手段24が動作し左右扉の同じ周期を行い、ステージ4の動作を行う。
本実施例のように、扉を開けた時、T1時間点灯のまま持続して、そこから徐々に暗くした後、徐々に明るくし、冷蔵室右扉を開けて冷蔵室左扉の周期に合わせることで、利用者にとって目に優しく、冷蔵室13内の見づらさを低減することができ、照明装置による利用者の視覚への負担をより低減して、さらに冷蔵庫全体の消費電力量の増大を阻止することができる。
つまり従来における問題点、つまり、冷蔵室左の扉25bが開放されて、すぐに発光ダイオード2が点灯すると、特に発光ダイオード2は指向性があるため、収納物に反射によって、または直接光を受けると利用者の目に光が飛び込んできやすく冷蔵室13内が逆に見えづらいという問題点を解消することが可能となる。
(実施の形態6)
実施の形態5はTに対する点灯時間を徐々に小さくしながら増光制御を行い、その後徐々に大きくしながら減光制御を行うことを繰り返すが、本実施の形態にすることで、周期Tを早めることで増光状態から減光状態への移行状態をさらにスムーズに行うことができる。
図17は、本発明の実施の形態2における冷蔵庫の扉25の開閉状態と照明装置20の駆動制御に関するフローチャートである。
図18は、照明装置20の発光ダイオード2の点灯と消灯の動作を横軸を時間単位として、各ステージ(101、102、103)の動作を表わしたタイミングチャートである。
ステップ101は、第1扉開閉検知手段24からの信号が扉閉ならば、タイマカウンタ36のタイマカウンタをクリアし、ステップ101に戻る、また第1扉開閉検知手段24からの信号が扉開ならば、ステップ102へ移行する。
ステップ102は、タイマカウンタ36のカウントを開始し、また引数Aを初期値の1、係数Rを初期値の0.9に設定する。
ステップ103は、タイマカウンタ36のカウント値がT1以上であれば、ステップ5へ移行し、またステップ3でのタイマカウンタ36のカウント値がT1以下であれば、ステップ104へ移行する。
ステップ104は、発光ダイオード2を点灯のまま維持している。上記のようにステップ3、4の動作を行うことにより、図16のステージ1に示すとおり、冷蔵室右扉25aが開放されたと第1扉開閉検知手段24が検知すると、扉開からT1時間は照明装置20の発光ダイオード2の点灯を維持する。
ステップ105は、T1時間経過後に照明装置20の発光ダイオード2が点灯したことを表している。
ステップ106は、タイマカウンタ36がT2×A×R(Aの初期値は1、Rは0.9)と比較し、カウント値がT2×A×R以下ならば、ステップ104へ移行する、カウント値がT2×A×R以上ならば、ステップ107へ移行する。
ステップ107は、照明装置20の発光ダイオード2を消灯とする。
ステップ108は、タイマカウンタ36がT3と比較し、カウント値がT3以下ならば、ステップ107へ移行する、カウント値がT3以上ならば、ステップ109へ移行する。
ステップ105、106、107、108の動作を行うことにより、図18のステージ102に示すとおり、最初のT3期間の動作となる、T2×A×R期間は照明装置20の発光ダイオード2は点灯となり、T2×A×R時間経過後はT3期間まで消灯となる。
ステップ109は、引数AにP値を減算した値を引数Aとする。
ステップ110は、T2×(A−P)×Rのカウント値が0以下ならば、タイマカウンタ36をクリアにしステップ1へ移行する、T2×(A−P)×Rが0より大きいならば、発光ダイオードを点灯にしたままステップ105へ移行する。
ステップ109、110の動作を行うことにより、図18のステージ2に示すとおり、第2番目の周期T3期間の動作となる、T2×(A−P)×R期間照明装置20の発光ダイオード2は点灯となる。
その後T3期間まで消灯となる。引数AにP値を引き係数Rをかけて、T2×(A−P)×Rが0以下になるまで、点灯時間を徐々に短くしながら、消灯する動作を繰り返し、T2×Aが0以下になると、ステージ103に移行する。
ステップ11は、ステップ110の後カウント値をクリアし照明装置20の発光ダイオード2が徐々に増光することを表している。
ステップ112は、タイマカウンタ36がT2×A(Aは初期値は1、Rは0.9)と比較し、カウント値がT2×A以下ならば、ステップ112へ移行する、カウント値がT2×A以上ならば、ステップ113へ移行する。
ステップ113は、照明装置20の発光ダイオード2を消灯とする。
ステップ114は、タイマカウンタ36がT3と比較し、カウント値がT3以下ならば、ステップ14へ移行する、カウント値がT3以上ならば、ステップ15へ移行する。
ステップ11、112、113、114、115の動作を行うことにより、図16のステージ2に示すとおり、最初のT3期間の動作となる、T2×A期間は照明装置20の発光ダイオード2は点灯となり、T2×A×R時間経過後はT3期間まで消灯となる。
ステップ115は、引数AにP値を加算した値を引数Aとする。
ステップ116は、T2×(A+P)×Rのカウント値がT3以下ならば、タイマカウンタ36をクリアにしステップ101へ移行する、T2×(A+P)×RがT3以上ならば、発光ダイオードを点灯にしたままステップ11へ移行する。
ステップ115、116の動作を行うことにより、図18のステージ102に示すとおり、第2番目の周期T3期間の動作となる、T2×(A+P)×R期間、照明装置20の発光ダイオード2は点灯となる。照明装置20の発光ダイオード2は徐々に点灯時間を増やしT2×(A+P)×Rまでは点灯しその後T3まで消灯する。その後ステージ104を繰り返す。
したがって冷蔵室右の扉25aを開放して第1扉開閉検知手段24が動作し、図18のステージ101のように、T1時間の間は開放していても点灯のまま維持し、T1時間経過後はステージ102の動作に移行し、所定時間T3に対する点灯時間をT2×A×R(第1番目)、T2×(A−P)×R(第2番目)、T2×(A−P−P)×R(第3番目)、・・・T2×(A−P−・・・)×R(第N番目)のように、発光ダイオードに電流を流す時間を徐々に常に短くして、点灯するON時間を短くし、ステージ3のように、所定時間T3に対する点灯時間をT2×A×R(第1番目)、T2×(A+P)×R(第2番目)、T2×(A+P+P)×R(第3番目)、・・・T2×(A+P+・・・)×R(第N番目)のように、発光ダイオードに電流を流す時間を徐々に常に長くして、点灯するON時間を長くし、ステージ102、103を繰り返す。
ステップ117は、第2扉開閉検知手段41からの信号が扉閉ならば、タイマカウンタ36のタイマカウントをクリアし、ステップ117に戻る、また第2扉開閉検知手段41からの信号が扉開ならば、ステップ118へ移行する。
ステップ118は、タイマカウンタ36のカウントを開始し、また引数Aを初期値の1、係数Rを初期値の0.9に設定する。
ステップ119は、タイマカウンタ36のカウント値がT1以上であれば、ステップ5へ移行し、またステップ3でのタイマカウンタ36のカウント値がT1以下であれば、ステップ120へ移行する。
ステップ120は、発光ダイオード2を点灯のまま維持している。上記のようにステップ103、104の動作を行うことにより、図18のステージ101に示すとおり、冷蔵室左扉25が開放されたと第2扉開閉検知手段41が検知すると、扉開からT1時間は照明装置20の発光ダイオード2の点灯を維持する。
ステップ121は、T1時間経過後に照明装置20の発光ダイオード2が点灯したことを表している。
ステップ122は、タイマカウンタ36がT2×A×R(Aの初期値は1、Rは0.9)と比較し、カウント値がT2×A×R以下ならば、ステップ104へ移行する、カウント値がT2×A×R以上ならば、ステップ123へ移行する。
ステップ123は、照明装置20の発光ダイオード2を消灯とする。
ステップ124は、タイマカウンタ36がT3と比較し、カウント値がT3以下ならば、ステップ123へ移行する、カウント値がT3以上ならば、ステップ125へ移行する。
ステップ121、122、123、124の動作を行うことにより、図18のステージ102に示すとおり、最初のT3期間の動作となる、T2×A×R期間は照明装置20の発光ダイオード2は点灯となり、T2×A×R時間経過後はT3期間まで消灯となる。
ステップ125は、引数AにP値を減算した値を引数Aとする。
ステップ127は、T2×(A−P)×Rのカウント値が0以下ならば、タイマカウンタ36をクリアにしステップ1へ移行する、T2×(A−P)×Rが0より大きいならば、発光ダイオードを点灯にしたままステップ121へ移行する。
ステップ125、126の動作を行うことにより、図18のステージ102に示すとおり、第2番目の周期T3期間の動作となる、T2×(A−P)×R期間、照明装置20の発光ダイオード2は点灯となる。
その後T3期間まで消灯となる。引数AにP値を引き係数Rをかけて、T2×(A−P)×Rが0以下になるまで、点灯時間を徐々に短くしながら、消灯する動作を繰り返し、T2×Aが0以下になると、ステージ103に移行する。
ステップ127は、ステップ126の後カウント値をクリアし照明装置20の発光ダイオード2が徐々に点灯表示に移行することを表している。
ステップ128は、タイマカウンタ36がT2×A(Aは初期値は1、Rは0.9)と比較し、カウント値がT2×A以下ならば、ステップ128へ移行する、カウント値がT2×A以上ならば、ステップ129へ移行する。
ステップ129は、照明装置20の発光ダイオード2を消灯とする。
ステップ130は、タイマカウンタ36がT3と比較し、カウント値がT3以下ならば、ステップ120へ移行する、カウント値がT3以上ならば、ステップ131へ移行する。
ステップ127、128、129、130、131の動作を行うことにより、図18のステージ103に示すとおり、最初のT3期間の動作となる、T2×A期間は照明装置20の発光ダイオード2は点灯となり、T2×A×R時間経過後はT3期間まで消灯となる。
ステップ132は、引数AにP値を加算した値を引数Aとする。
ステップ132は、T2×(A+P)×Rのカウント値がT3以下ならば、タイマカウンタ36をクリアにしステップ117へ移行する、T2×(A+P)×RがT3以上ならば、発光ダイオードを点灯にしたままステップ127へ移行する。
ステップ131、132の動作を行うことにより、図18のステージ102に示すとおり、第2番目の周期T3期間の動作となる、T2×(A+P)×R期間照明装置20の発光ダイオード2は点灯となる。照明装置20の発光ダイオード2は徐々に点灯時間を増やしT2×(A+P)×Rまでは点灯しその後T3まで消灯する。その後ステージ104を繰り返す。
したがって冷蔵室右扉25aを開放して第1扉開閉検知手段24が動作し、図18のステージ101のように、T1時間の間は開放していても点灯のまま維持する。T1時間経過後は、ステージ102の動作に移行し、所定時間T3に対する点灯時間をT2×A×R(第1番目)、T2×(A−P)×R(第2番目)、T2×(A−P−P)×R(第3番目)、・・・T2×(A−P−・・・)×R(第N番目)のように、発光ダイオードに電流を流す時間を徐々に常に短くして、点灯するON時間を短くする。また、ステージ3のように、所定時間T3に対する点灯時間をT2×A×R(第1番目)、T2×(A+P)×R(第2番目)、T2×(A+P+P)×R(第3番目)、・・・T2×(A+P+・・・)×R(第N番目)のように、発光ダイオードに電流を流す時間を徐々に長くして、点灯するON時間を長くする。そして、これらステージ102、103を繰り返す。その後、冷蔵室左の扉25bを開放して第2扉開閉検知手段41が動作し左右扉の同じ周期を行い、ステージ104の動作を行う。
よって、利用者が冷蔵室左扉25bを開放したときに、減光状態からよりスムーズに増光状態に移行するように発光ダイオード2が点灯するのを目にするので、指向性のある発光ダイオード2の光に対して室内の見づらさを低減することができ、冷蔵庫全体として消費電力量の低減を図ることができる。
また、上記のように、繰返す回数を一定回数に固定して、増光制御を行ったが、T3に対する同じ点灯時間を繰返す回数を徐々に減らしていってもよい。
これによって、減光状態から増光状態になる移行期間の発光ダイオード2の明るさをスムーズに制御できる。
また、本発明の冷蔵庫は、第1扉開閉検知手段24によって発光ダイオード2に流す電流を制御する制御装置を備え、第2扉開閉検知手段41によって左扉25bの開状態を検知した時、前記制御装置26は発光ダイオード2に流す電流を所定時間ONした後、電流のON/OFF時間の比率のうちON時間を徐々に小さくすることと、周期Tを徐々に早めるように制御するものであり、また、第2扉開閉検知手段41によって右扉25aの開状態を検知した時、左扉25bのON/OFF時間の比率と周期を合わせるものである。
これによって、点灯時には照明装置20がゆっくり増光して点灯し左右の周期を合わせるので、照明としての品位を向上させ、扉25の開時の消費電力を抑制することが可能となる。発光ダイオードのON時間の長寿命化を図ることができる。
また本発明の冷蔵庫は、第1扉開閉検知手段24によって発光ダイオード2に流す電流を制御する制御装置を備え、第2扉開閉検知手段41によって左扉25bの開状態を検知した時、前記制御装置26は発光ダイオード2に流す電流を所定時間OFFした後、電流の同じON/OFF時間を繰り返し、その後ON時間を徐々に長くして繰り返して制御し、第1扉開閉検知手段24によって右扉25aの開状態を検知した時、左扉25bのON/OFF時間と合わせるものである。
これによって点灯時には照明装置20の発光ダイオード2がなめらかな増光状態で点灯するため、高級感のある照明としての品位をさらに向上させることができる。
また実施の形態1では、ステップ3のように所定時間T1経過後、発光ダイオード2を点灯し徐々に消灯し、その後消灯から徐々に点灯する制御を示したが、所定時間経過しなくても、すなわちT1=0でステップ5に進み、以下の実施の形態と同様に制御してもよい。
これによって、徐々に消灯し、その後消灯から徐々に明るく点灯していくことで、利用者の視覚への負担を軽減し、眩しさや光の反射による扉開放状態が必要以上に長くなるのを低減して、冷蔵庫全体の消費電力量の増大を阻止することができる。
また実施の形態2でも同様にステップ103で所定時間T1経過後、発光ダイオード2を点灯していたが、所定時間経過しなくても、すなわちT1=0でステップ105に進み、以下の実施の形態と同様に制御してもよい。
これによって一気に照明装置を点灯しないで、よりスムーズに徐々に明るく点灯していくことで、利用者の視覚への負担を軽減し、眩しさや光の反射による扉開放状態が必要以上に長くなるのを低減して、冷蔵庫全体の消費電力量の増大を阻止することができる。
(実施の形態7)
図19は、本実施の形態における冷蔵庫の扉25の開閉状態と照明装置20の駆動制御に関するブロック図である。
実施の形態1はTに対する点灯時間を徐々に小さくしながら減光制御を行い、その後徐々に大きくしながら増光制御を行うことを繰り返すが、警告音発生手段37よりブザー38にて警告音を同期して発生させることを実施する。
これによって、徐々に減光し、その後減光状態から徐々に明るく点灯していく制御に警告音を同期させることで、利用者の視覚への負担を軽減し、眩しさや光の反射による扉開放状態が必要以上に長くなるのを低減して、視覚と聴覚の周期を合わせることで利用者への警告意識を促し、警告音により扉開放のまま放置されることを防ぐことができ、冷蔵庫全体の消費電力量の増大を阻止することができる。
(実施の形態8)
図20は、本実施の形態における冷蔵庫の扉25の開閉状態と照明装置20の駆動制御に関するブロック図である。
前記実施の形態は、Tに対する点灯時間を徐々に小さくしながら減光制御を行い、その後徐々に大きくしながら増光制御を行うことを繰り返すが、表示手段39より温度表示を表示している表示基板40において、表示基板の温度表示を点滅させることを実施する。
これによって、徐々に消灯し、その後消灯から徐々に明るく点灯していく制御に表示基板の温度表示を点滅させ同期することで、利用者の視覚への負担を軽減し、眩しさや光の反射による扉開放状態が必要以上に長くなるのを低減して、更に扉開放のまま報知されることや食品の噛み込みを防ぐことができ、冷蔵庫全体の消費電力量の増大を阻止することができる。
また、本発明は、前面が開口する複数の貯蔵室と、前記貯蔵室内を照らす照明装置と、前記複数の貯蔵室に対応した複数の扉開閉検知手段によって前記照明装置を点灯および減光制御する制御装置を備えた冷蔵庫において、前記照明装置は電流のON/OFF時間の比率を変化させながら点灯および消灯を行い、前記ON/OFF時間を計測する前記制御装置内の少なくとも一つのタイマーは複数の貯蔵室の前記ON/OFF時間を計測することを特徴とする冷蔵庫である。これにより、タイマーの数を減らすことができるという作用を有する。
また、一方の扉が開いたことを前記一方の扉に対応する扉開閉検知手段にて検知した後、他方の扉が所定時間以内に開いたことを前記他方の扉に対応する扉開閉検知手段にて検知した場合、後に開けた前記他方の扉に対応する他方の貯蔵室の照明装置は、先に開けた前記一方の扉に対応する一方の貯蔵室の照明装置の増光制御に同期する冷蔵庫であってもよい。これにより、複数の照明装置の増光制御を同期させることで、タイマーの数を減らすことができるという作用を有する。
また、一方の扉が開いたことを前記一方の扉に対応する扉開閉検知手段にて検知した後、他方の扉が所定時間以上経過後に開いたことを前記他方の扉に対応する扉開閉検知手段にて検知した場合、先に開けた前記一方の扉に対応する一方の貯蔵室の照明装置の増光制御の終了を待って、他方の貯蔵室の照明装置の増光制御を行う冷蔵庫であってもよい。これにより、複数の照明装置の増光制御が時間的に重ならないように制御することでタイマーを使いまわし、必要とするタイマーの数を減らすことができるという作用を有する。
また、扉開閉検知手段にて扉が開いたことを検知した後、ある一定時間待った後に照明装置の増光制御を開始する冷蔵庫であってもよい。これにより、扉を開けて照明装置が点くまでにタイムラグがあることをユーザーに認識させておくことで、後から開けた扉側の増光制御が待たされる場合でも、ユーザーに違和感を感じさせないという作用を有する。
以下、本発明の実施の形態について図を用いて説明する。
(実施の形態9)
図23は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の電気系統の構成図である。図23において、110および120は、それぞれ、第一の貯蔵室および第二の貯蔵室である。111および121は、それぞれ、第一の貯蔵室の扉および第二の貯蔵室の扉である。112および122は、それぞれ、第一の貯蔵室の扉開閉検知手段および第二の貯蔵室の扉開閉検知手段であり、それぞれの貯蔵室の扉の開閉状態に応じた電子信号を出力する。
113および123は、それぞれ、第一の貯蔵室を照明する発光素子を備えた第1照明装置としてのLED照明、および第二の貯蔵室を照明する発光素子を備えた第2照明装置としてのLED照明である。LED照明113、123は、主制御マイコン130に入力する電子信号により、点灯または消灯の制御が行われる。130は、冷蔵庫の電気系統制御を司る主制御マイコンであり、温度情報や時間情報をもとにコンプレッサ、ファン、ヒータ、冷却切替装置へ動作信号を出力するほか、前記扉開閉検知手段112および122からの電子信号を受け、前記LED照明113および123の点灯または消灯の制御も行う制御装置として機能する。
LED照明113および123は、それぞれ複数のLEDを1つの基板に実装したものであり、複数の基板を並べて配置していてもよい。
131は、前記LED照明113および123を徐々に増光または減光させる際の電子信号のON時間またはOFF時間を計測するタイマーであり、主制御マイコン130の内部に搭載する。180は温度センサであり、センサの周囲温度に応じた電子信号を出力する。前記温度センサ180は、外気温測定のため、或いは冷蔵庫内の任意の場所の温度測定のためなどに、複数個設けても良い。
140は、主制御マイコン130からの電子信号を受け、コンプレッサの動作を制御するコンプレッサ制御マイコンである。141は、コンプレッサ制御マイコン140からの信号を受け、冷媒を圧縮するコンプレッサである。
150は、制御マイコン130からの電子信号により、ON/OFF切り替えや回転数の変更を行うファンである。前記ファン150は、冷蔵庫内の冷気を流動させたり、コンプレッサに風を当てて放熱を促進させるためのものであり、複数個設けても良い。160は、主制御マイコン130からの電子信号を受け、冷蔵庫各部の凍結や結露防止のために設けられるヒータであり、複数個設けても良い。
170は、主制御マイコン130からの電子信号を受け、冷蔵庫内の冷媒の流路を切り替える冷却切替装置である。
次に、図23および図24を用いて、LED照明を徐々に増光させる際の動作を説明する。いま、第一の貯蔵室110の扉111が開くと、扉開閉検知手段112により、扉が開いたことを検知し、主制御マイコン130に通知する。
このとき、主制御マイコン130では、LED照明113を徐々に点灯する制御を開始する。図24に主制御マイコン130がLED照明113に出力する電子信号の一例を示す。主制御マイコン130が扉開閉検知手段112から扉111が開いたことを通知されると、まずON1時間だけLED照明113をONする信号を出力する。続けて、OFF1時間だけLED照明113をOFFする信号を出力する。
さらに続けて、ON2時間だけLED照明113をONする信号を出力する。ここで、ON2時間≧ON1時間とする。さらに続けて、OFF2時間だけLED照明113をOFFする信号を出力する。ここで、OFF2時間≦OFF1時間とする。さらに続けて、ON3時間だけLED照明113をONする信号を出力する。ここで、ON3時間≧ON2時間とする。
さらに続けて、OFF3時間だけLED照明113をOFFする信号を出力する。ここで、OFF3時間≦OFF2時間とする。このようにして、ON時間を少しずつ増やすとともに、OFF時間を少しずつ減らしていき、最終的に常時ONとすることで、LED照明113を徐々に増光させる。第二の貯蔵室のLED照明についても、同様である。
次に、一つのタイマーを共用して二つの貯蔵室のLED照明を徐々に増光させる方法について、図25を用いて説明する。まず、どちらか片方の貯蔵室の扉25をパターンAの時間Tsのタイミングにて開けた場合、時間Teを迎えるまで、その貯蔵室のLED照明は、図24のON/OFFパターンで制御されながら徐々に光量を増し、時間Te以降、電子信号は常時ONとし、LED照明は最高輝度で点灯状態となる。
この制御中、タイマー131は、図24の各ON時間および各OFF時間を計測するため、時間Tsから時間Teまでの間、絶え間なく動作し続ける。この、時間Tsから時間Teまでのどこかの時点でもう一方の扉25を開けた場合、タイマー131は、先に開けた扉25側のLED照明を徐々に増光させる制御(増光制御)のために図24のどこかのON時間またはOFF時間を計測中となるため、後に開けた扉側のLED照明のためにON1時間から計測を始めることはできない。
そこで、時間Tsから時間Teの間に時間T1を定め、後に扉を開けた時点がT1より早ければ、後に開けた扉側のLED照明は、先に開けた扉側のLED照明と同期して徐々に点灯させることとし、一方、後に扉を開けた時点がT1より遅ければ、先に開けた扉側のLED照明が常時ONとなるまで後に開けた扉側のLED照明の増光制御を待たせ、先に開けた扉側のLED照明の増光制御からタイマー131が開放さるとすぐに、後に開けた扉側のLED照明の増光制御を、タイマー131を使用して実行することとする。
さらに例を挙げて説明すると、まず、時間T1時点よりも早い時間Tb時点で後の扉を開けた場合、後に開けた扉側のLED照明は図25のパターンBの実線で示すように、パターンAで示す先に開けた扉側のLED照明の増光制御にTb時点で同期させる。そうすると、パターンBに示すように、時間Tb時点で、後で開けた側のLED照明の輝度は急峻に立ち上がるが、冷蔵庫のつくり上、時間Tb時点では、後で開けた扉自体がブラインドとなり、ユーザーから照明が見えないこと、および、輝度の急峻な立ち上がり量が大きくなり過ぎないように時間T1を調整することで、ユーザーに突然明るく点灯する違和感を与えるのを防ぐことができる。
一方、図25のパターンCのように、時間T1時点から時間Te時点までの間の、時間Tc時点で後の扉を開けた場合、即座に先に開けた扉側のLED照明の輝度に、後から開けた側のLED照明の輝度を同期させると、ユーザーに突然明るく点灯する違和感を与えてしまうため、先に開けた扉側のLED照明の増光制御が終わる時間(=タイマー131が先に開けた扉側のLED照明の増光制御から開放される時間)Teまで、後で開けた扉側のLED照明増光制御を待ち、その後、開放されたタイマー131を用いて後で開けた扉側のLED照明増光制御を開始する。
このとき、時間(Te―Tc)だけ、後で開けた扉側のLED照明の増光制御開始が遅れるため、ユーザーに点灯が遅れる違和感を与える可能性がある。これを避けるため、通常のLED増光制御において、扉を開けた後に待ち時間を設けて増光制御を開始することにしておけば、通常時と変わらない動作となるため、点灯が遅れる違和感を払拭することができる。
そのためには、たとえば、図26に示すような処理を実装していれば良い。図26は、扉を開けた後に一定時間をおいて徐々にLED照明を点灯させる例を示したグラフである。もう少し詳しく説明すると、時間Td時点でドアを開けた後、(Ts−Td)時間経過後、時間Ts時点においてLED照明の増光制御を開始し、時間Teにおいて完全に点灯させる。これにより、通常時および図25のパターンCの条件下においても、扉を開けて一定の間隔でLED照明を点灯させることができ、ユーザーに点灯が遅れる違和感を与えることは無い。