JP5851879B2 - 電力制御装置 - Google Patents
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Description
ここで、蓄電システムは、一般にある出力単位(例えば500キロワット単位)で設計されている。そして、大容量のニーズに対しては、同型の蓄電システムを並列に複数並べて大容量の蓄電システムを構成するといった設計および運用が行われている。
この電圧均等化装置では、まず、判定部が、各列電池の充放電状態に関する列電池情報を取得し、該列電池情報に基づいて電圧調整を行うか否かを該列電池毎に判定する。そして、電力調整部は、電圧調整を行うと判定された列電池毎に、充放電状態を調整するオフセット指令を生成し、該オフセット指令を列電池に対応する電力変換器の制御手段に出力する。
これにより、列電池間の充電状態を均等化することができる。
図1は、本発明の一実施形態における蓄電システムの装置構成を示す概略構成図である。同図において、蓄電システム1は、電力制御装置100と、ユニット300−1〜N(Nは正整数)とを具備する。ユニット300−1〜Nの各々は、電力変換器301と、組電池302とを具備する。
また、電力制御装置100は、情報伝達経路(アナログ/デジタルの区別や、通信等の手段は問わない)にて上位制御装置800と接続されている。電力変換器301は、電力線にて電力系統900に接続されている。
電力制御装置100は、上位制御装置800からの指令に従って電力変換器301を制御して、電力系統900からの電力を組電池302へ出力(供給)させ、また、組電池302からの電力を電力系統900へ出力させる。
なお、以下では、ユニット300−1〜Nを総称して「ユニット300」と表記する。
また、電力変換器301は、ユニット間で同様の効率特性を有する。ここで、電力変換器301の交流有効電力をPinv[W(ワット)](インバータ出力とも称する。ここでは、放電側を正とする)とし、その際の電力変換器301の電力損失をPinvloss[W](ここでは、常に正とする)とすると、電力変換器301の効率ηinv[%]は、例えば式(1)のように示される。
また、電力変換器301効率特性とは、電力変換器301の交流有効電力Pinvと効率ηinvとの関係である。ここで、電力変換器301の交流有効電力Pinvの値について、電力変換器301の交流有効電力の定格値[W]等で規格化した値を用いて%表示するようにしてもよい。
また、組電池302は、ユニット間で同様の構成を有し、同様の効率特性を有する。ここで、組電池302の出力電力をPbat[W](ここでは、放電側を正とする)とし、その際の電力変換器301の効率をηbatloss[W](ここでは、常に正とする)とすると、組電池302の効率ηbat[%]は、例えば式(2)のように示される。
上位制御装置800は、例えば給電指令部に設けられた制御装置であり、電力系統900における電力需給状況に基づいて、蓄電システム1が受給または供給すべき電力を決定する。そして、上位制御装置800は、決定に基づく電力指令を生成して電力制御装置100に送信する。
図3は、電力変換器301の出力と、当該電力変換器301を含むユニット300の効率との関係の例を示す説明図である。同図のグラフの横軸はインバータ出力を示し、充電が正の値、放電が負の値となっている。また、縦軸はユニット300のシステム効率を示している。
このように、電力変換器301の出力に基づいて、ユニット300が所定の効率以上で稼働するか否かを判定し得る。従って、電力変換器301の出力は、本発明における、ある台数の電力変換器301を稼働させた場合の電力有効活用の度合いの指標値の一例に該当する。
対ユニット通信部160は、ユニット300と通信を行う。特に、対ユニット通信部160は、電力変換器301の各々に対する電力指令(入力または出力すべき電力を示す指令)や停止指令などの指令値を送信する。また、対ユニット通信部160は、組電池302を構成する二次電池の充電率(State Of Charge;SOC)などの状態情報を受信して稼働選択指令部150に出力する。
その際、稼働選択指令部150は、電力変換器301に接続されている二次電池(組電池302)の充電率に基づいて、稼働させる電力変換器301を決定する。
この場合も、図4および図5を参照して説明したSOCの場合と同様、稼働選択指令部150は、組電池302の充電時において、組電池302の電圧が高い順に、停止させる電力変換器301を決定する。また、稼働選択指令部150は、組電池302の放電時において、組電池302の電圧が低い順に、停止させる電力変換器301を決定する。
図6は、上位制御装置800からの電力指令を受けた電力制御装置100が行う処理の手順を示すフローチャートである。電力制御装置100は、対上位制御装置通信部120が電力指令を受信すると同図の処理を開始する。
そして、指標値取得部130は、式(4)に従って電力指令値を頭割りして1台当たりの仮の出力(電力指令値)P*’を算出する(ステップS102)。
なお、変数名の「*」は指令値であることを示し、「’」は仮の値であることを示す。
次に、指標値取得部130は、ステップS102で得られた電力指令値P*’にて実行可能か否か、すなわち当該電力指令値P*’が、電力変換器301の最大出力を越えていないかを判定する(ステップS103)。
含まれないと判定した場合(ステップS111:NO)、稼働台数決定部140は、停止台数Dの値を1増加させる(ステップS121)。
その後、ステップS102に戻る。
次に、稼働選択指令部150は、式(5)に示すように、仮の電力指令値P*’を電力指令値P*として採用し、稼働させる電力変換器301に対する個別の電力指令に含めて、対ユニット通信部160を介して当該電力変換器301に送信する。
その後、同図の処理を終了する。
その後、ステップS132に進む。
従って、稼働台数決定部140は、電力を有効活用可能な稼働台数に決定することができ、電力の有効活用を図ることができる。
従って、稼働台数決定部140は、指標値取得部230が求めた電力変換器301の1台当たりの出力が所定の範囲内にあるか否かを判定すればよく、電力変換器301から効率への変換などの処理を行う必要が無い。この点で、稼働台数決定部140の負荷を軽減させることができる。
あるいは、稼働選択指令部150は、組電池302の電圧に基づいて、稼働させる電力変換器301を決定する。この場合も、組電池302の充電率の均等化を図ることができる。
図7は、電力制御装置100の一変形例である電力制御装置200の機能構成を示す概略ブロック図である。同図において、電力制御装置200は、損失関係情報記憶部210と、対上位制御装置通信部120と、指標値取得部230と、稼働台数決定部240と、稼働選択指令部150と、対ユニット通信部160とを具備する。指標値取得部230は、出力取得部231と、損失取得部232とを具備する。
同図において、図2の各部に対応して同様の機能を有する部分には、同一の符号(120、150、160)を付して説明を省略する。
稼働台数決定部240は、電力変換器301の停止台数(または稼働台数)毎の損失を計算する。そして、稼働台数決定部240は、電力変換器301を定格電力以内で用いる中で、最も損失が小さくなる停止台数(または稼働台数)を決定する。
図8は、電力変換器301の出力と、当該電力変換器301を含むユニット300の損失との関係の例を示す説明図である。同図のグラフの横軸はインバータ出力(電力変換器出力(電力変換器301の出力))を示し、充電が負の値、放電が正の値となっている。また、縦軸はユニット300の損失を示している。
同図の例では、インバータの出力の大きさが大きいほど損失が大きくなっている。このユニット300の損失が小さいほどユニット300への電力を有効活用できたといえる。従って、ユニット300の損失は、本発明における電力有効活用の度合いの指標値の一例に該当する。
また、ユニット300の損失は、電力変換器301の特性や組電池302の特性に基づいて予め(蓄電システム1が充放電を開始する前に)算出可能である。そして、損失関係情報記憶部210は、例えばインバータ出力とユニット300の損失とを対応付けた表形式にて、損失関係情報を記憶しておく。
出力取得部231は、対上位制御装置通信部120が受信した電力指令に基づいて、各電力変換器301の出力を電力変換器301の稼働台数ごとに求める。例えば、図6の場合と同様に、出力取得部231は、全台稼働から順に各稼動台数について、電力変換器301の出力を求める。
損失取得部232は、損失関係情報記憶部210が記憶している損失関係情報において、出力取得部231が取得した出力に対応付けられている損失を読み出すことで、ユニット300の損失を求める。
稼働台数決定部240は、損失取得部232が取得したユニット300の損失が最も小さくなる稼働台数に決定する。
したがって、電力制御装置200は、ユニット300の損失を抑えて電力の有効活用を図ることができる。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
100、200 電力制御装置
110 効率関係情報記憶部
120 対上位制御装置通信部
130、230 指標値取得部
140、240 稼働台数決定部
150 稼働選択指令部
160 対ユニット通信部
210 損失関係情報記憶部
231 出力取得部
232 損失取得部
300 ユニット
301 電力変換器
302 組電池
800 上位制御装置
900 電力系統
Claims (3)
- 組電池に対応して設けられた複数の電力変換器を制御する電力制御装置であって、
電力指令を取得する電力指令取得部と、
前記電力指令取得部が取得した電力指令に基づいて、前記電力変換器の稼働台数ごとに、当該稼働台数の前記電力変換器を稼働させた場合の電力有効活用の度合いの指標値を求める指標値取得部と、
前記指標値取得部が取得した指標値に基づいて、前記電力変換器の稼働台数を決定する稼働台数決定部と、
前記稼働台数決定部が決定した稼働台数に基づいて、稼働させる電力変換器を決定し、当該稼働させる電力変換器に対する個別の電力指令を出力し、停止させる電力変換器に対する停止指令を出力する稼働選択指令部と、
前記電力変換器を含むユニットの効率が所定の効率以上となる当該電力変換器の出力の範囲を示す情報を記憶する効率関係情報記憶部と、
を具備し、
前記指標値取得部は、前記電力変換器の停止台数0台から順に、前記電力有効活用の度合いの指標値として各電力変換器の出力を前記電力変換器の稼働台数ごとに、所定の基準を満たす停止台数まで求め、
前記稼働台数決定部は、前記指標値取得部が取得した前記電力変換器の出力と、前記効率関係情報記憶部が記憶する前記情報とに基づいて、前記ユニットの効率が前記所定の効率以上となる稼働台数に決定する、
ことを特徴とする電力制御装置。 - 前記稼働選択指令部は、前記電力変換器に接続されている二次電池の充電率に基づいて、前記稼働させる電力変換器を決定する、ことを特徴とする請求項1に記載の電力制御装置。
- 前記稼働選択指令部は、前記電力変換器に接続されている二次電池の電圧に基づいて、前記稼働させる電力変換器を決定する、ことを特徴とする請求項1または2のいずれか一項に記載の電力制御装置。
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