JP6427826B2 - 制御装置、制御方法およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、制御装置、制御方法およびプログラムに関する。
風力発電設備や太陽光発電設備など再生可能エネルギーを用いた発電設備では、一般的に、天候などの条件によって発電電力が大きく変動する。かかる発電電力の変動への対策として、蓄電システムが用いられている。蓄電システムは、電力余剰時には蓄電池の充電を行い、電力不足時には蓄電池から放電することで、供給電力の平滑化を行う。
ここで、蓄電システムの電力の容量を大きくとるために、電力変換器および蓄電池を複数設けた構成が用いられている。
蓄電システムが電力変換器および蓄電池を複数備える構成において、蓄電池の充放電を効率よく行うためには、動作させる電力変換器の台数を調整するなどして、電力変換器を効率のよい電力で動作させることが求められる。一般的に、電力変換器は一定以上の入力電力がないと電力変換効率が大きく低下してしまう。
かかる蓄電システムを効率よく動作させるための幾つかの技術が提案されている。例えば、特許文献1、2では、いずれも、電池システムにおいて、高い充電効率を維持した状態で、並列にそれぞれ接続された電池モジュールを充電するための技術が提案されている。
特開2013−31281号公報 特開2013−115953号公報
上記のように、電力変換器を効率よく動作させるためには、一定以上大きい電力で動作させることが望ましい。一方、充放電電力が大きくなると、蓄電池の劣化が速まることが考えられる。一般的に、蓄電池に流れる電流が多くなるとセル温度が上昇し、蓄電池の劣化が加速度的に進む。
このように、電力変換器の効率の向上のためには大きな電力での運用が好ましいのに対して、蓄電池の劣化の抑制のためには小さな電力での運用が好ましく、両者は相反する関係にある。電力変換器の効率の確保と、蓄電池の寿命の確保とのバランスをとった運用を行えることが望ましい。
本発明は、電力変換器の効率の確保と、蓄電池の寿命の確保とのバランスをとることができる制御装置を提供する。
本発明の第1の態様によれば、制御装置は、複数の電力変換器が各電力変換器に接続された蓄電池の充放電を制御する蓄電システムの、前記電力変換器を制御する制御装置であって、前記電力変換器の効率に基づいて前記電力変換器のうち一部または全部を優先的に動作させるよう制御する高効率モードと、全ての前記電力変換器で要求電力の充放電を分担する長寿命モードとを切り替えるモード切替部と、前記電力変換器に対する電力指令値を生成する指令値生成部と、を備える。
前記モード切替部は、所定期間における前記蓄電システムの蓄電池の劣化度合いを示す指標値が、所定の度合い以上の劣化を示していると判定した場合に、前記高効率モードから前記長寿命モードへの切替を行う、ようにしてもよい。
前記モード切替部は、前記蓄電システムの蓄電池の寿命を示す指標値が、当該指標値の設計曲線から所定条件以上乖離したと判定した場合に、前記高効率モードから前記長寿命モードへの切替を行う、ようにしてもよい。
前記指令値生成部は、前記高効率モードにおいて、前記電力変換器毎に当該電力変換器に接続されている蓄電池の劣化度合いを示す指標値を取得し、当該指標値が示す劣化度合いが小さい順に、動作させる電力変換器を選択して、前記電力指令値を生成する、ようにしてもよい。
前記指令値生成部は、前記高効率モードにおいて蓄電池に放電を行わせる場合、前記電力変換器毎に当該電力変換器に接続されている蓄電池の充電度合いを示す指標値を取得し、当該指標値が示す充電度合いが大きい順に、動作させる電力変換器を選択して、前記電力指令値を生成する、ようにしてもよい。
前記指令値生成部は、前記高効率モードにおいて蓄電池に充電を行わせる場合、前記電力変換器毎に当該電力変換器に接続されている蓄電池の充電可能度合いを示す指標値を取得し、当該指標値が示す充電可能度合いが大きい順に、動作させる電力変換器を選択して、前記電力指令値を生成する、ようにしてもよい。
前記指令値生成部は、前記長寿命モードにおいて、前記電力変換器毎に当該電力変換器に接続されている蓄電池の劣化度合い、充電度合い及び充電可能度合いの少なくともいずれかを示す指標値を取得し、取得した指標値に基づいて、各電力変換器に対する電力指令値を生成する、ようにしてもよい。
本発明の第2の態様によれば、制御方法は、複数の電力変換器が各電力変換器に接続された蓄電池の充放電を制御する蓄電システムの、前記電力変換器を制御する制御装置の制御方法であって、前記電力変換器の効率に基づいて前記電力変換器のうち一部または全部を優先的に制御する高効率モードと、全ての前記電力変換器で要求電力の充放電を分担する長寿命モードとを切り替えるモード切替ステップと、前記電力変換器に対する電力指令値を生成する指令値生成ステップと、を有する。
本発明の第3の態様によれば、プログラムは、複数の電力変換器が各電力変換器に接続された蓄電池の充放電を制御する蓄電システムの、前記電力変換器を制御するコンピュータに、前記電力変換器の効率に基づいて前記電力変換器のうち一部または全部を優先的に制御する高効率モードと、全ての前記電力変換器で要求電力の充放電を分担する長寿命モードとを切り替えるモード切替ステップと、前記電力変換器に対する電力指令値を生成する指令値生成ステップと、を実行させるためのプログラムである。
上記した制御装置、制御方法及びプログラムによれば、電力変換器の効率の確保と、蓄電池の寿命の確保とのバランスをとることができる。
本発明の一実施形態における蓄電システムの機器構成を示す概略構成図である。 同実施形態における制御装置の機能構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における制御装置が電力変換器を制御する制御モードを示す説明図である。 同実施形態における充放電電力積算量の設計曲線の例を示す説明図である。 同実施形態における指令値生成部が設定する電力変換器の優先順位の例を示す説明図である。 同実施形態における電力変換器の運転パターンの第1の例を示す説明図である。 同実施形態における電力変換器の効率カーブの例を示す説明図である。 同実施形態における電力変換器の運転パターンの第2の例を示す説明図である。 同実施形態における電力変換器の運転パターンの第3の例を示す説明図である。 同実施形態における電力変換器の運転パターンの第4の例を示す説明図である。 同実施形態におけるモード切替部が高効率モードから長寿命モードへの切替を行う処理手順の例を示すフローチャートである。 同実施形態におけるモード切替部が長寿命モードから高効率モードへの切替を行う処理手順の例を示すフローチャートである。 同実施形態の高効率モードにおいて、指令値生成部が電力変換器の各々に対する電力指令を生成する処理手順の例を示すフローチャートである。 同実施形態における指令値生成部が、電力変換器の運転パターンの1つについて電力指令を決定する処理手順の例を示すフローチャートである。 同実施形態の長寿命モードにおいて、指令値生成部が電力変換器の各々に対する電力指令を生成する処理手順の例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の一実施形態における蓄電システムの機器構成を示す概略構成図である。同図において、蓄電システム1は、制御装置100と、電流トランス210と、検出器220と、電力変換器310−1〜310−N(Nは、N≧2の整数)と、バンク320−1〜320−Nとを備える。電力変換器310−i(iは、1≦i≦Nの整数)にバンク320−iが接続されている。バンク320−1〜320−Nのいずれも、1つ以上の蓄電池モジュール321を含んで構成されている。
また、蓄電システム1は、発電設備910と電力系統930とを接続する送電経路920に設けられている。
なお、図1において、電力の経路を鎖線で示し、信号の経路を実線で示している。
発電設備910は、例えば風力発電設備または太陽光発電設備など再生可能エネルギーを用いた発電設備であり、送電経路920を介して電力系統930に発電電力を供給する。発電設備910が電力系統930に供給する電力は、天候などの条件によって大きく変動する。
そこで、蓄電システム1は、発電設備910から電力系統930への供給電力に対する平滑化を行う。具体的には、発電設備910から電力系統930への供給電力が余剰している場合、蓄電システム1は、蓄電(蓄電池モジュール321への充電)を行う。蓄電システム1が蓄電を行うことで、電力系統930への供給電力が減少し、いわば、余剰電力がカットされる。一方、発電設備910から電力系統930への供給電力が不足している場合、蓄電システム1は、放電を行う。蓄電システム1が放電を行うことで、電力系統930への供給電力が増加し、いわば、不足電力が穴埋めされる。
電流トランス(Current Transformer;CT)210は、発電設備910が送電経路920に出力した電流の大きさに応じた大きさの信号電流を検出器220へ出力する。
検出器220は、電流トランス210が出力した信号電流の大きさに基づいて、発電設備910が送電経路920に出力した電流の大きさ(電流値)を検出する。検出器220が検出した電流値に、送電経路920の定格電圧を乗算することで、発電設備910が送電経路920に出力した電力の大きさ(電力値)、すなわち、発電設備910から電力系統930への供給電力を算出することができる。
制御装置100は、電力変換器310−1〜310−Nの各々に充放電指令値を出力することで、電力変換器310−1〜310−Nの各々を制御する。具体的には、制御装置100は、電力変換器310−iに対し、充放電指令値に従ってバンク320−iを充放電させる制御を行わせる。
制御装置100は、例えばコンピュータを含んで構成される。
電力変換器310−iは、交流直流変換器(AC/DCコンバータ、インバータ)であり、送電経路920における交流電力とバンク320−iにおける直流電力との変換を行う。具体的には、バンク320−iの充電時には、電力変換器310−iは、送電経路920からの交流電力を直流電力に変換してバンク320−iへ出力する。一方、バンク320−iの放電時には、電力変換器310−iは、バンク320−iからの直流電力を交流電力に変換して送電経路920へ出力する。
また、電力変換器310−iは、制御装置100からの充放電指令値に従って、バンク320−iの充放電を制御する。具体的には、電力変換器310−iは、バンク320−i側の端子電圧をバンク320の電圧よりも高く設定することで、バンク320に充電を行わせる。また、電力変換器310−iは、バンク320−i側の端子電圧をバンク320−iの電圧よりも低く設定することで、バンク320に放電を行わせる。
以下では、電力変換器310−1〜310−Nを総称して、電力変換器310と表記する。
なお、電力変換器310は、交流直流変換器に限らず、バンク320−iの充放電を制御可能な機器であればよい。例えば、送電経路920が直流送電を行っている場合、電力変換器310として直流直流変換器(DC/DCコンバータ)を用いるようにしてもよい。
また、バンク320−1〜320−Nと送電経路920との間に、電力変換器310が複数段に構成されていてもよい。
また、蓄電システム1が備える電力変換器310は、全て同型のものであってもよいし、異なる型式のものが含まれていてもよい。
バンク320−1〜320−Nの各々は、1つ以上の蓄電池モジュール321を備え、上記のように、電力変換器310−1〜320−Nによる制御に従って充放電を行う。
以下では、バンク320−1〜320−Nを総称して、バンク320と表記する。
なお、バンク320が複数の蓄電池モジュール321を備える場合、これらの蓄電池モジュール321が直列に接続されていてもよいし、並列に接続されていてもよいし、直列接続と並列接続とが組み合わせられていてもよい。また、バンク320が備える蓄電池モジュール321は、複数の電池セルを組み合わせて構成されていてもよいし、1つの電池セルで構成されていてもよい。
また、蓄電システム1が備えるバンク320は、全て同型のものであってもよいし、異なる型式のものが含まれていてもよい。例えば、バンク320毎に、当該バンク320が備える蓄電池モジュール321の数が異なっていてもよい。
図2は、制御装置100の機能構成を示す概略ブロック図である。同図において、制御装置100は、蓄電池情報取得部110と、充放電要求取得部120と、モード切替部130と、指令値生成部140と、指令値送信部150とを備える。
蓄電池情報取得部110は、バンク320に関する各種情報を取得する。特に、蓄電池情報取得部110は、バンク320−1〜320−Nの各々についてSOC(State Of Charge、充電率)とSOH(State Of Health、健全性(または劣化度とも称される))とを取得する。例えば、蓄電池情報取得部110は、バンク320毎に設けられたバッテリマネージメントユニット(Battery Management Unit;BMU)から、当該バンク320のSOCとSOHとを取得する。
SOCは、蓄電池の充電率を示す値であり、蓄電池の充電度合いを示す指標値の例に該当する。バンク320の充電率SOCとして、例えば、当該バンク320が備える蓄電池モジュール321の充電率SOCの平均値を用いるようにしてもよいが、これに限らない。例えば、バンク320が備える蓄電池モジュール321の残容量の合計値を算出し、バンク320が備える蓄電池モジュール321の満充電容量の合計値で除算した値を用いるようにしてもよい。
同様に、個々のバンク320の充電率SOCに基づいて、バンク320−1〜320−N全体の充電率SOCを定義することもできる。
SOHは、蓄電池の健全性、すなわち劣化の少なさを示す値であり、蓄電池の劣化度合いを示す指標値の例に該当する。本実施形態では、健全性SOHとして、新品時の値が100パーセント(%)であり、劣化により値が0パーセントに近付いていく値を用いる。例えば、蓄電池の容量に基づいて、健全性SOHを式(1)のように定義することができる。
Figure 0006427826
ここで、Q[ワット時(Wh)]は、現在の満充電容量を示す。また、Qini[ワット時]は、新品時の満充電容量を示す。
バンク320の健全性SOHとして、例えば、当該バンク320が備える蓄電池モジュール321の健全性SOHの平均値を用いるようにしてもよいが、これに限らない。例えば、バンク320が備える蓄電池モジュール321の現在の満充電容量の合計値を算出し、バンク320が備える蓄電池モジュール321の新品時の満充電容量の合計値で除算した値を用いるようにしてもよい。
同様に、個々のバンク320の健全性SOHに基づいて、バンク320−1〜320−N全体の健全性SOHを定義することもできる。
あるいは、蓄電池の内部抵抗値に基づいて、健全性SOHを式(2)のように定義してもよい。
Figure 0006427826
ここで、R[オーム(Ω)]は、現在の内部抵抗値を示す。また、Rini[オーム]は、新品時の内部抵抗値を示す。
式(2)の場合も、バンク320の健全性SOHとして、例えば、当該バンク320が備える蓄電池モジュール321の健全性SOHの平均値を用いるようにしてもよいが、これに限らない。例えば、バンク320が備える蓄電池モジュール321の新品時の内部抵抗値の合計値を算出し、バンク320が備える蓄電池モジュール321の現在の内部抵抗値の合計値で除算した値を用いるようにしてもよい。
充放電要求取得部120は、充放電要求を取得する。ここでいう充放電要求は、蓄電システム1が充放電すべき電力である。例えば、充放電要求取得部120は、発電設備910及び蓄電システム1に対する要求電力から発電設備910からの供給電力を減算した差を充放電要求として算出する。具体的には、充放電要求取得部120は、上位の制御装置から、発電設備910及び蓄電システム1に対する要求電力の情報を取得する。また、充放電要求取得部120は、検出器220が検出した電流に送電経路920の定格電圧を乗算して、発電設備910からの供給電力を算出する。そして、充放電要求取得部120は、発電設備910及び蓄電システム1に対する要求電力から、発電設備910からの供給電力を減算して、充放電要求を算出する。この場合、充放電要求の値が正であれば放電要求を示し、負であれば充電要求を示す。
モード切替部130は、制御装置100が電力変換器310を制御する制御モードを切り替える。
図3は、制御装置100が電力変換器310を制御する制御モードを示す説明図である。同図において、制御装置100が電力変換器310を制御する制御モードとして、高効率モード(モードS1)と、長寿命モード(モードS2)とが示されている。また、高効率モードから長寿命モードへ遷移する条件が、条件C1として示されている。また、長寿命モードから高効率モードへ遷移する条件が、条件C2として示されている。
高効率モードは、電力変換器310を効率(電力変換効率)のよい電力(入力電力)で動作させるためのモードである。高効率モードでは、制御装置100は、電力変換器310の効率に基づいて、電力変換器310のうち一部または全部を優先的に動作させるよう制御する。具体的には、制御装置100は、電力変換器310を効率の良い電力で動作させる、又は、充放電要求を満たす範囲内で電力変換器310の運転台数を少なくする、又は、これらの組み合わせにて、電力変換器310における電力損失を低減させる。
特に、蓄電システム1に要求されている充放電量が比較的小さい場合、制御装置100は、電力変換器310のうち幾つかを停止させることで、電力変換器310を比較的大きい電力で動作させる。ここで、一般的な電力変換器と同様、電力変換器310は、一定以上の入力電力がないと電力変換効率が大きく低下してしまう。これに対して、蓄電システム1が、電力変換器310のうち幾つかを停止させて動作中の電力変換器310の電力を大きくすることで、電力変換器310を効率よく動作させることができる。
一方、長寿命モードは、バンク320の劣化(バンク320が備える蓄電池モジュール321の劣化)を遅らせるためのモードである。長寿命モードでは、制御装置100は、全ての電力変換器310に要求電力(充放電要求にて要求される電力)の充放電を分担させることで、各々のバンク320に流れる電流を比較的小さくする。
ここで、蓄電池モジュール321の内部を電流が流れることで蓄電池モジュール321が発熱して劣化が進行する。蓄電池モジュール321を流れる電流が大きい場合、蓄電池モジュール321の劣化が加速度的に進行する。そこで、制御装置100は、全ての電力変換器310を動作させることで、各々のバンク320を流れる電流を比較的小さくする(従って、バンク320が備える蓄電池モジュール321を流れる電流を比較的小さくする)。これにより、バンク320−1〜320−N全体を見た場合の劣化を遅らせることができる。
モード切替部130が高効率モードから長寿命モードへ切り替える条件(条件C1)として、例えば、以下の3つが挙げられる。
(条件C1−1)長寿命モードへの切替を指示するユーザ操作が行われた。
(条件C1−2)ある期間において、充放電電力積算量が閾値以上になった。
(条件C1−3)高効率モードの場合に用いられるバンク320のいずれかの、蓄電システム1運用開始からの充放電電力積算量が、充放電電力積算量の設計曲線を一定値以上上回った。
モード切替部130は、高効率モードにおいて、これら3つの条件のうち1つ以上が成立したと判定すると、長寿命モードへの切替を行う。
条件C1−2に関して、例えば、蓄電池情報取得部110が、対象期間の開始時tから現在時刻tまでの期間における、バンク320−1〜320−N全体の充放電電力積算量Q(t)[ワット時]を算出して、モード切替部130へ出力する。バンク320−1〜320−N全体の充放電電力積算量Q(t)は、式(3)のように表される。
Figure 0006427826
ここで、Q(t)は、個々のセルにおける充放電電力積算量を示す。バンク320−1〜320−N全体の充放電電力積算量Q(t)は、バンク320−1〜320−Nが備える全てのセルにおける充放電電力積算量を合計して求められる。
個々のセルにおける充放電電力積算量Q(t)は、式(4)のように表される。
Figure 0006427826
ここで、i(t)は、充放電の際に流れたセル電流を示す。また、Vcは、セル電圧(例えば定格電圧)を示す。個々のセルにおける充放電電力積算量Q(t)は、充放電の際の電力の絶対値を積分して得られる。
例えば、バンク320−1〜320―Nの各々のBMCが、当該バンク320に含まれるセルにおける充放電電力積算量Q(t)を合計して当該バンク320における充放電電力積算量を算出する。そして、蓄電池情報取得部110は、各バンク320における充放電電力積算量を合計してバンク320−1〜320−N全体の充放電電力積算量Q(t)を求める。
なお、充放電電力積算量算出の対象期間(t〜t)は、例えば1日、1カ月または1年など、いろいろな期間とすることができる。また、バンク320の現在の状況を把握するためには、充放電電力積算量算出の対象期間を直近の期間とすることが好ましいが、これに限らない。
充放電電力積算量Q(t)を取得したモード切替部130は、得られた充放電電力積算量Q(t)が閾値以上か否かを判定する。例えば、モード切替部130は、式(5)に基づいて、充放電電力積算量Q(t)が閾値以上か否かの判定を行う。
Figure 0006427826
ここで、Qave[ワット時]は、蓄電池モジュール321の劣化特性から想定される、寿命に達するまでに充放電可能な容量と、一般的な使用年数とに基づいて予め設定された基準値である。例えば、蓄電システム1又は類似の蓄電システムにて寿命を迎えた蓄電池の充放電電力積算量および使用年数からQaveを求めることができる。
また、βは正の実数の係数であり、ユーザが運転ニーズに応じて任意に設定可能である。係数βを1より大きくすれば、高効率モードにおける充放電電力積算量の許容値が大きくなる。これにより、バンク320の劣化が加速する可能性はあるが、高効率な運転が可能になる。
一方、係数βを1より小さくすれば、高効率モードにおける充放電電力積算量の許容値が小さくなる。これにより、運転効率が低下する可能性はあるが、バンク320の劣化を抑制することができる。
係数βのデフォルト値は、例えば1とすることができる。
なお、条件C1−2における充放電電力積算量は、バンク320の劣化度合いを示す指標値の例であり、これに限らない。例えば、式(4)におけるセル電流i(t)に代えて、セル電流の二乗i(t)を用いるようにしてもよい。これにより、セル電流i(t)が大きくなった場合に劣化が加速度的に進むことを、指標値に反映させることができる。
条件C1−2は、所定期間における蓄電システム1の蓄電池の劣化度合いを示す指標値が、所定の度合い以上の劣化を示していると判定した場合という条件の例に該当する。
次に、条件C1−3について説明する。
図4は、充放電電力積算量の設計曲線の例を示す説明図である。同図に示すグラフの横軸は時間[年]を示し、縦軸は充放電電力積算量[ワット時]を示す。また、線L11は、充放電電力積算量の設計曲線を示す。線L12は、蓄電システム1の運用開始からの充放電電力積算量の運用値(モード切替部130が取得する、電流測定値からの計算値)を示す。
なお、条件C1−3の説明では、個々のバンク320の充放電電力積算量を、単に、充放電電力積算量と称する。
通常、蓄電システムの設計時に、使用可能年数と、当該使用可能年数における充放電電力積算量の想定が行われる。この使用可能年数の想定値と充放電電力積算量の想定値に基づいて、充放電電力積算値の設計曲線を求めることができる。図4の例では、使用可能年数の想定値tlifeおよび当該使用可能年数における充放電電力積算値の想定値Qlifeを示す点P11と、原点Oとを線形補間して設計曲線(線L11)を求めている。
運用時間tにおける充放電電力積算量の運用値をQ(t)で示し、運用時間tにおける設計曲線上の充放電電力積算値をQdes(t)で示すと、運用時間tにおける、充放電電力積算量の想定値と運用値との差Qdev(t)は、式(6)のように表される。
Figure 0006427826
モード切替部130は、式(6)に基づいて、現時点での、充放電電力積算量の想定値と運用値との差Qdev(t)を算出し、得られた差Qdev(t)が閾値以上か否かを、個々のバンク320について判定する。例えば、モード切替部130は、式(7)が成立するか否かを判定する。
Figure 0006427826
ここで、Qaveは、式(5)の場合と同様、蓄電池モジュール321の劣化特性から想定される、寿命に達するまでに充放電可能な容量と、一般的な使用年数とに基づいて予め設定された基準値である。なお、式(7)において、Qaveとして定数を用いるようにしてもよいし、運用時間tの関数を用いるようにしてもよい。
また、βは正の実数の係数であり、ユーザが運転ニーズに応じて任意に設定可能である。係数βを大きい値にするほど、高効率モードにおける充放電電力積算量の許容値が大きくなる。これにより、バンク320の劣化が加速する可能性はあるが、高効率な運転が可能になる。
一方、係数βを小さな値にするほど、高効率モードにおける充放電電力積算量の許容値が小さくなる。これにより、運転効率が低下する可能性はあるが、バンク320の劣化を抑制することができる。
ここで、モード切替部130が、Qdev(t)が閾値以上か否かを個々のバンク320について判定する目的は、劣化が進んだバンク320を検出し、長寿命モードに切り替えることで当該バンク320の劣化を遅らせることである。これに対し、高効率モードで停止させられるバンク320については、長寿命モードよりも高効率モードの方が、当該バンク320の劣化が遅くなる。また、高効率モードでの充放電電力が、長寿命モードの場合と同程度又はそれ以下のバンク320についても、長寿命モードに切り替えても当該バンクの劣化を遅らせることはできない。
そこで、モード切替部130は、高効率モードの場合に停止させられるバンク320、および、高効率モードの場合の電力指令値の大きさが所定の大きさより小さいバンク320を、Qdev(t)が閾値以上か否かの判定対象から除外する。
具体的には、指令値生成部140が、高効率モードの場合のバンク320の各々に対する電力指令値を算出し、モード切替部130へ出力する。モード切替部130は、指令値生成部140が算出した指令値の大きさが所定の閾値以上か否かを判定する。そして、モード切替部130は、指令値の大きさが閾値以上であると判定したバンク320の各々について、Qdev(t)が閾値以上か否かの判定を行う。
dev(t)が閾値以上のバンク320が1つ以上あると判定した場合、モード切替部130は、高効率モードから長寿命モードへの切替を行う。一方、指令値の大きさが閾値以上であるバンク320のいずれも、Qdev(t)が閾値未満であると判定した場合、モード切替部130は、モードの切替を行わずに高効率モードを維持する。
なお、条件C1−3における充放電電力積算量は、バンク320の劣化度合いを示す指標値の例であり、これに限らない。例えば、条件C1−2の場合と同様、充放電電力積算量を求める際のセル電流に代えて、セル電流の二乗を用いるようにしてもよい。これにより、セル電流が大きくなった場合に劣化が加速度的に進むことを、指標値に反映させることができる。
条件C1−3は、蓄電システム1の蓄電池の寿命を示す指標値が、当該指標値の設計曲線から所定条件以上乖離したと判定した場合という条件の例に該当する。
一方、モード切替部130が長寿命モードから高効率モードへ切り替える条件(条件C2)として、例えば、以下の3つが挙げられる。
(条件C2−1)高効率モードへの切替を指示するユーザ操作が行われた。
(条件C2−2)長寿命モードになってから所定時間が経過した。(直近の長寿命モードへの切替からの経過時間が所定時間以上である。)
(条件C2−3)条件C1−3で、Qdev(t)が閾値以上であると判定したバンク320について、蓄電システム1運用開始からの充放電電力積算量が、充放電電力積算量の設計曲線から所定範囲内に復帰してきた。
モード切替部130は、長寿命モードにおいて、これら3つの条件のうち1つ以上が成立したと判定すると、高効率モードへの切替を行う。
条件C2−3では、モード切替部130は、例えば式(8)が成立するか否かを判定する。
Figure 0006427826
ここで、Qaveは、式(7)の場合と同様である。また、βは、β≦βの実数の係数であり、ユーザが運転ニーズに応じて設定可能である。高効率モードと長寿命モードとの切替が頻発すると、電力変換器310の運転台数の切替が頻発する可能性があることから、β<βとしてヒステリシスを持たせることが好ましい。
指令値生成部140は、電力変換器310に対する電力指令値を生成する。
高効率モードでは、指令値生成部140は、電力変換器310の運転台数を決定する。そこで、指令値生成部140は、電力変換器310に優先順位を付し、優先順位が高い順に動作させる電力変換器310を選択する。この優先順位の決定のために、指令値生成部140は、以下のような余裕度を算出する。
放電時における余裕度U(j)を式(9)のように定義する。
Figure 0006427826
ここで、jは、電力変換器310を識別するための、1≦j≦Nの整数であり、jにて電力変換器310−jを識別する。
また、α1d、α2dは、α1d≧0、α2d≧0の正の実数の係数であり、ユーザが運転ニーズに応じて任意に設定可能である。なお、α1d、α2dのうち少なくともいずれか一方には0以外の値を設定する。
α1dの値をα2dの値に対して大きくすると、健全性SOHの値が大きいバンク320の余裕度が大きくなる。そこで、バンク320の間での劣化度合いの均一化を図る場合、ユーザは、例えばα2d=0とするなど、α1dの値をα2dの値に対して大きくする。これにより、健全性SOHが大きいバンク320が優先的に使われるようになり、劣化度合いの均一化が図られる。
一方、α2dの値をα1dの値に対して大きくすると、充電率SOCの値が大きいバンク320の余裕度が大きくなる。そこで、バンク320の間での充電率の均一化を図る場合、ユーザは、例えばα1d=0とするなど、α2dの値をα1dの値に対して大きくする。これにより、充電率SOCが大きいバンク320が優先的に使われるようになり、充電率の均一化が図られる。
また、充電時における余裕度U(j)を式(10)のように定義する。
Figure 0006427826
ここで、jは式(9)の場合と同様である。また、α1c、α2cは、α1c≧0、α2c≧0の正の実数の係数であり、ユーザが運転ニーズに応じて任意に設定可能である。なお、α1c、α2cのうち少なくともいずれか一方には0以外の値を設定する。
また、DOD(j)は放電深度(Depth Of Discharge)を示し、式(11)のように表される。
Figure 0006427826
α1cの値をα2cの値に対して大きくすると、健全性SOHの値が大きいバンク320の余裕度が大きくなる。そこで、バンク320の間での劣化度合いの均一化を図る場合、ユーザは、例えばα2c=0とするなど、α1cの値をα2cの値に対して大きくする。これにより、健全性SOHが大きいバンク320が優先的に使われるようになり、劣化度合いの均一化が図られる。
一方、α2cの値をα1cの値に対して大きくすると、放電深度DODの値が大きいバンク320の余裕度が大きくなる。そこで、バンク320の間での充電率の均一化を図る場合、ユーザは、例えばα1c=0とするなど、α2cの値をα1cの値に対して大きくする。これにより、放電深度DODが大きいバンク320(従って、充電可能な容量が大きいバンク320が優先的に使われるようになり、充電率の均一化が図られる。
なお、式(9)における係数α1d、α2d、及び、式(10)における係数α1c、α2cについて以下のような設定例が考えられる。
(例1)いずれかの蓄電池モジュール321が交換されて新品になった場合、α1d及びα1cの値を大きくして、新品で健全性SOHが高い蓄電池モジュール321を集中的に使用する。当該蓄電池モジュール321の健全性SOHが低下してきたら、係数α2d及びα2cの値を大きくして、充電率SOCの均一化を図る。
(例2)太陽光発電の場合、昼間は発電量が多くバンク320の負荷が高い。この昼間の時間帯に余裕度のばらつきが大きいと、特定のバンク320に負荷が集中して特に劣化が進行してしまう。そこで、余裕度が比較的短時間で変化するように、係数α2d及びα2cの値を大きくしておく。特に、昼間に備えて夜のうちに、余裕度を均一化しておく。
一方、健全性SOHについては、充電率SOCよりも長い期間で見て、例えば1カ月に1回など定期的に劣化度の均一化を図る。
図5は、指令値生成部140が設定する電力変換器310の優先順位の例を示す説明図である。同図では、バンク320が10個(従って、電力変換器310も10台)の場合の例を示しており、1つの行が1つのバンク320に対応している。例えば、バンク320−1の健全性SOHは29.3パーセント、充電率SOCは57.2パーセント、放電深度DODは42.8パーセントとなっている。
また、図5では、バンク320の各々について指令値生成部140が求める余裕度の例が示されている。上記のように、指令値生成部140は、充電率SOCと健全性SOHとに基づいて放電時の余裕度を算出し、放電深度DODと健全性SOHとに基づいて充電時の余裕度を算出する。
そして、指令値生成部140は、余裕度の大きい順にてバンク320の順位付けを行う。例えば、放電時の余裕度が59.9パーセントと最も大きいバンク320−6に、放電時の優先順位「1」が付されている。また、充電時の余裕度が75.1パーセントと最も大きいバンク320−7に、充電時の優先順位「1」が付されている。
バンク320の優先順位を決定すると、指令値生成部140は、電力変換器310の運転台数、および、電力変換器310の各々に対する充放電指令を決定する。本実施形態では、指令値生成部140は、電力変換器310の効率が最大となる電力で電力変換器310を動作させるパターンと、電力変換器310の幾つかに充放電要求を均等に割り当てた複数のパターンとについて電力損失を算出し、電力損失が最も小さいパターンを選択する。
なお、本実施形態では、電力変換器310、バンク320共にいずれも同じ型式のものが用いられている場合を例に説明するが、異なる型式のものが含まれていてもよい。
図6は、電力変換器310の運転パターンの第1の例を示す説明図である。同図では、電力変換器310の効率が最大となる電力で電力変換器310を動作させる場合の例が示されている。また、同図では、充放電指令が450キロワットの放電となっている場合の例を示しており、図5に示されている優先順位のうち、放電時の優先順位が図6でも示されている。
また、図6では、電力変換器310の各々について、効率が最大となる負荷率、及び、効率が最大となる出力が示されている。この電力変換器310の効率について、図7を参照して説明する。
図7は、電力変換器310の効率カーブの例を示す説明図である。同図に示すグラフの横軸は負荷率Z[パーセント]を示し、縦軸は運転効率η[パーセント]を示している。指令値生成部140は、同図において運転効率が最も大きくなる負荷率40パーセントを最大効率負荷率として予め記憶している。また、指令値生成部140は、電力変換器310の定格電力200キロワットを予め記憶しており、定格電力(200キロワット)と最大効率負荷率(40パーセント)とを乗算して、最大効率出力を80キロワットと算出する。この最大効率出力が電力変換器310の1台当たりの出力指令となる。
また、指令値生成部140は、図7に示される特性を予め記憶しており、負荷率40パーセントにおける運転効率98.34パーセントを読み取る。そして、指令値生成部140は、100パーセントから運転効率98.34パーセントを減算した電力損失1.66パーセントを、最大効率出力80キロワットに乗算して電力損失1.328キロワットを算出する。
また、指令値生成部140は、最大効率出力80キロワットを累積して放電要求450キロワットと比較し、電力変換器310の80キロワットでの運転台数5台、及び、50キロワットでの運転台数1台を算出する。指令値生成部140は、図7に示される特性に基づいて、電力変換器310の50キロワットでの運転時の電力損失0.918キロワットを算出し、電力損失の合計7.558キロワットを算出する。
図8は、電力変換器310の運転パターンの第2の例を示す説明図である。同図では、電力変換器310の全台に放電要求を均等に割り当てた場合の例が示されている。
指令値生成部140は、放電要求450キロワットを電力変換器310の台数10台で除算して、1台あたりの出力指令を45キロワットと算出する。この電力損失を定格電力200キロワットで除算して、指令値生成部140は、電力変換器310の負荷率を22.5パーセントと算出する。そして、指令値生成部140は、図7に示される特性から、負荷率22.5パーセントに対応する効率98.31パーセントを読み取る。なお、ここでは小数点第2位までを記載しているが、指令値生成部140は、小数点第2位までよりも詳細に効率を読み取る。
そして、指令値生成部140は、100パーセントから運転効率98.31パーセントを減算した電力損失1.69パーセントを、出力指令45キロワットに乗算して電力損失0.76キロワットを算出する。さらに、指令値生成部140は、電力損失の合計7.627キロワットを算出する。なお、1台あたりの電力損失0.76キロワットの10倍と、電力損失の合計7.627キロワットとの差(0.027キロワット)は、上記のように、指令値生成部140が小数点第2位までよりも詳細に効率を読み取っていることによるものである。
図9は、電力変換器310の運転パターンの第3の例を示す説明図である。同図では、電力変換器310のうち5台に放電要求を均等に割り当てた場合の例が示されている。例えば、指令値生成部140は、放電要求450キロワットを出力可能な全ての台数(4台〜10台)について、電力損失の合計を算出する。
指令値生成部140は、放電要求450キロワットを電力変換器310の台数5台で除算して、1台あたりの出力指令を90キロワットと算出する。この電力損失を定格電力200キロワットで除算して、指令値生成部140は、電力変換器310の負荷率を45パーセントと算出する。そして、指令値生成部140は、図7に示される特性から、負荷率45パーセントに対応する効率98.36パーセントを読み取る。なお、上記と同様、指令値生成部140は、小数点第2位までよりも詳細に効率を読み取る。
そして、指令値生成部140は、100パーセントから運転効率98.36パーセントを減算した電力損失1.64パーセントを、出力指令90キロワットに乗算して電力損失1.48キロワットを算出する。さらに、指令値生成部140は、電力損失の合計7.380キロワットを算出する。
図10は、電力変換器310の運転パターンの第4の例を示す説明図である。同図では、電力変換器310のうち4台に放電要求を均等に割り当てた場合の例が示されている。
指令値生成部140は、放電要求450キロワットを電力変換器310の台数4台で除算して、1台あたりの出力指令を112.5キロワットと算出する。この電力損失を定格電力200キロワットで除算して、指令値生成部140は、電力変換器310の負荷率を56.3パーセントと算出する。そして、指令値生成部140は、図7に示される特性から、負荷率56.3パーセントに対応する効率98.31パーセントを読み取る。なお、上記と同様、指令値生成部140は、小数点第2位までよりも詳細に効率を読み取る。
そして、指令値生成部140は、100パーセントから運転効率98.31パーセントを減算した電力損失1.69パーセントを、出力指令112.5キロワットに乗算して電力損失1.60キロワットを算出する。さらに、指令値生成部140は、電力損失の合計7.616キロワットを算出する。
指令値生成部140は、電力損失の合計が最も小さい運転パターンを選択する。これにより、指令値生成部140は、電力変換器310の運転台数を5台に決定し、1台あたりの出力指令を90キロワットに決定する。
このように、指令値生成部140は、高効率モードにおいて、バンク320毎の余裕度が大きい順に、当該バンク320が接続されている電力変換器310を選択して、電力指令値を生成する。この余裕度は、式(9)及び式(10)を参照して説明したように、バンク320の健全性SOHに基づいて算出される。従って、バンク320の余裕度は、バンク320(バンク320に含まれている蓄電池モジュール321)の劣化度合いを示す指標値の例に該当する。
また、放電指令の場合、複数のバンク320の充電率SOCが同じであれば、式(9)の係数α1d=0に設定されている場合を除いて、健全性SOHが大きいバンク320の方が、余裕度Uの値が大きくなる。また、充電指令の場合、複数のバンク320の放電深度DODが同じであれば、式(10)の係数α1c=0に設定されている場合を除いて、健全性SOHが大きいバンク320の方が、余裕度Uの値が大きくなる。
この点において、指令値生成部140は、電力変換器310毎に当該電力変換器310に接続されているバンク320の劣化の度合いを示す指標値を取得し、当該指標値が示す劣化度合いが小さい順に、動作させる電力変換器310を選択して、電力指令値を生成する。
また、式(9)を参照して説明したように、放電時におけるバンク320の余裕度Uは、バンク320の充電率SOCに基づいて算出される。従って、放電時におけるバンク320の余裕度Uは、バンク320(バンク320に含まれている蓄電池モジュール321)の充電度合いを示す指標値の例に該当する。
また、放電指令の場合、複数のバンク320の健全性SOHが同じであれば、式(9)の係数α2d=0に設定されている場合を除いて、充電率SOCが大きいバンク320の方が、余裕度Uの値が大きくなる。
この点において、指令値生成部140は、電力変換器310毎に当該電力変換器310に接続されているバンク320の充電度合いを示す指標値を取得し、当該指標値が示す充電度合いが大きい順に、動作させる電力変換器310を選択して、電力指令値を生成する。
また、式(10)を参照して説明したように、充電時におけるバンク320の余裕度Uは、バンク320の放電深度DODに基づいて算出される。従って、充電時におけるバンク320の余裕度Uは、バンク320(バンク320に含まれている蓄電池モジュール321)の充電度可能合いを示す指標値の例に該当する。
また、充電指令の場合、複数のバンク320の健全性SOHが同じであれば、式(10)の係数α2c=0に設定されている場合を除いて、放電深度DODが大きいバンク320の方が、余裕度Uの値が大きくなる。
この点において、指令値生成部140は、電力変換器310毎に当該電力変換器310に接続されているバンク320の充電可能度合いを示す指標値を取得し、当該指標値が示す充電可能度合いが大きい順に、動作させる電力変換器310を選択して、電力指令値を生成する。
長寿命モードでは、指令値生成部140は、式(12)に示されるように、バンク320の余裕度U(j)に基づいて電力変換器310−jに対する電力指令値Preq(j)を算出する。
Figure 0006427826
ここで、f(U(j))は、余裕度U(j)の関数を示す。また、余裕度U(j)として、放電の場合は余裕度U(j)を用いる。一方、充電の場合は余裕度U(j)として余裕度U(j)を用いる。
例えば、指令値生成部140は、式(13)に基づいて電力変換器310−jに対する電力指令値Preq(j)を算出する。
Figure 0006427826
ここで、PESSは、蓄電システム1に対する充放電要求を示す。また、式(12)の場合と同様、余裕度U(j)として、放電の場合は余裕度U(j)を用いる。一方、充電の場合は余裕度U(j)として余裕度U(j)を用いる。
式(13)に基づいて、指令値生成部140は、蓄電システム1に対する充放電要求を、バンク320の余裕度に比例した割合で電力変換器310の各々に配分する。
ここで、上記のように、放電の場合の余裕度Uは、健全性SOH及び充電率SOCに基づいて算出される。また、充電の場合の余裕度Uは、健全性SOH及び放電深度DODに基づいて算出される。従って、余裕度は、電力変換器毎に当該電力変換器に接続されている蓄電池の劣化度合い、充電度合い及び充電可能度合いの少なくともいずれかを示す指標値の例に該当する。
この点で、指令値生成部140は、長寿命モードにおいて、電力変換器310毎に当該電力変換器310に接続されている蓄電池の劣化度合い、充電度合い及び充電可能度合いの少なくともいずれかを示す指標値を取得する。そして、指令値生成部140は、取得した指標値に基づいて、電力変換器310の各々に対する電力指令値を生成する。
なお、指令値生成部140が、電力変換器310に対する電力指令値を、電流指令値の形式で生成するようにしてもよい。電流値に電圧値を乗算すると電力値を得られるので、制御装置100が電力変換器310に電流指令値を送信することで、充放電電力を指令することができる。
指令値送信部150は、指令値生成部140が生成した電力指令値を、電力変換器310の各々に送信する。
次に、図11から図15を参照して、制御装置100の動作について説明する。
図11は、モード切替部130が高効率モードから長寿命モードへの切替を行う処理手順の例を示すフローチャートである。高効率モードにおいてモード切替部130は、同図の処理を繰り返し行う。モード切替部130が、同図の処理を連続して繰り返し行うようにしてもよいし、一定期間毎に同図の処理を行うようにしてもよい。
図11の処理において、モード切替部130は、長寿命モードへの切替を指示するユーザ操作の有無を判定する(ステップS101)。ステップS101における処理は、上述した条件C1−1が成立しているか否かを判定する処理である。
長寿命モードへの切替を指示するユーザ操作が行われたと判定した場合(ステップS101:YES)、モード切替部130は、高効率モードから長寿命モードへの切替を行う(ステップS104)。
ステップS104の後、図11の処理を終了する。
一方、ステップS101において、長寿命モードへの切替を指示するユーザ操作は行われていないと判定した場合(ステップS101:NO)、モード切替部130は、バンク320−1〜320−N全体の充放電積算量が所定の閾値以上となっているか否かを判定する(ステップS102)。ステップS102における処理は、上述した条件C1−2が成立しているか否かを判定する処理である。
充放電積算量が閾値以上となっていると判定した場合(ステップS102:YES)、ステップS104へ遷移する。
一方、充放電積算量が閾値未満であると判定した場合(ステップS102:NO)、モード切替部130は、高効率モードの場合に用いられるバンク320のいずれかの、蓄電システム1の運用開始からの充放電積算量が、設計曲線から所定の閾値以上逸脱しているか否かを判定する(ステップS103)。ステップS103における処理は、上述した条件C1−3が成立しているか否かを判定する処理である。
充放電積算量が設計曲線から閾値以上逸脱していると判定した場合(ステップS103:YES)、ステップS104へ遷移する。
一方、充放電積算量の設計曲線からの逸脱が閾値未満であると判定した場合(ステップS103:NO)、図11の処理を終了する。
図12は、モード切替部130が長寿命モードから高効率モードへの切替を行う処理手順の例を示すフローチャートである。長寿命モードにおいてモード切替部130は、同図の処理を繰り返し行う。モード切替部130が、同図の処理を連続して繰り返し行うようにしてもよいし、一定期間毎に同図の処理を行うようにしてもよい。
図12の処理において、モード切替部130は、高効率モードへの切替を指示するユーザ操作の有無を判定する(ステップS201)。ステップS201における処理は、上述した条件C2−1が成立しているか否かを判定する処理である。
高効率モードへの切替を指示するユーザ操作が行われたと判定した場合(ステップS201:YES)、モード切替部130は、長寿命モードから高効率モードへの切替を行う(ステップS204)。
ステップS204の後、図12の処理を終了する。
一方、ステップS201において、高効率モードへの切替を指示するユーザ操作は行われていないと判定した場合(ステップS201:NO)、モード切替部130は、長寿命モードになってから所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS202)。ステップS202における処理は、上述した条件C2−2が成立しているか否かを判定する処理である。
長寿命モードになってから所定時間が経過したと判定した場合(ステップS202:YES)、ステップS204へ遷移する。
一方、長寿命モードになってから所定時間経過していないと判定した場合(ステップS202:NO)、モード切替部130は、設計曲線から逸脱していた充放電電力積算量が設計曲線に復帰してきたか否かを判定する(ステップS203)。具体的には、モード切替部130は、条件C1−3で、Qdev(t)が閾値以上であると判定したバンク320について、蓄電システム1運用開始からの充放電電力積算量が、充放電電力積算量の設計曲線から所定範囲内に復帰してきたか否かを判定する。ステップS203における処理は、上述した条件C2−3が成立しているか否かを判定する処理である。
充放電積算量が、設計曲線から所定範囲内に復帰してきたと判定した場合(ステップS203:YES)、ステップS204へ遷移する。
一方、充放電積算量が、設計曲線から所定範囲内に復帰してきていないと判定した場合(ステップS203:NO)、図12の処理を終了する。なお、ステップS203において、判定対処となるバンク320がない場合も、図12の処理を終了する。
図13は、高効率モードにおいて、指令値生成部140が電力変換器310の各々に対する電力指令を生成する処理手順の例を示すフローチャートである。高効率モードにおいて指令値生成部140は、同図の処理を繰り返し行う。指令値生成部140が、同図の処理を連続して繰り返し行うようにしてもよいし、一定期間毎に同図の処理を行うようにしてもよい。
図13の処理において、指令値生成部140は、バンク320の各々について充電率SOCの情報及び健全性SOHの情報を蓄電池情報取得部110から取得する(ステップS301)。
次に、指令値生成部140は、ステップS301で得られた充電率SOC及び健全性SOHに基づいて、式(9)〜(11)を参照して説明したように、バンク320毎の余裕度を算出する(ステップS302)。
次に、指令値生成部140は、電力変換器310の運転台数と、電力変換器310に対する電力指令とを決定する(ステップS303)。例えば、指令値生成部140は、図5〜10を参照して説明したように、電力変換器310の複数の運転パターンの各々について、電力変換器310−1〜310−N全体での電力損失を算出する。そして、指令値生成部140は、電力損失が最も小さいパターンの運転台数および電力指令に決定する。
ステップS303の後、図13の処理を終了する。
図13の処理の後、指令値送信部150が、電力変換器310の各々へ電力指令を送信する。
図14は、指令値生成部140が、電力変換器310の運転パターンの1つについて電力指令を決定する処理手順の例を示すフローチャートである。同図では、放電の場合について、図6を参照して説明したのと同様に、電力変換器310の効率が最大となる電力で電力変換器310を動作させる場合の例が示されている。高効率モードかつ放電時において指令値生成部140は、同図の処理を繰り返し行う。指令値生成部140が、同図の処理を連続して繰り返し行うようにしてもよいし、一定期間毎に同図の処理を行うようにしてもよい。
図14の処理において、指令値生成部140は、電力変換器310毎に処理を行うループL11を開始する(ステップS401)。以下では、ループL11で処理対象になっている電力変換器310を、電力変換器310−jとする。
次に、指令値生成部140は、バンク320−jについて充電率SOCの情報及び健全性SOHの情報を蓄電池情報取得部110から取得する(ステップS402)。ステップS402は、図13におけるステップS301の例に該当する。
次に、指令値生成部140は、バンク320−jが放電可能か否かを判定する(ステップS403)。具体的には、指令値生成部140は、バンク320−jの充電率SOCが、SOC下限値として設定されている所定の閾値以上であれば放電可能と判定し、閾値未満であれば放電不可と判定する。
なお、充電の場合であれば、指令値生成部140は、バンク320−jの充電率SOCが、SOC上限値として設定されている所定の閾値未満であれば充電可能と判定し、閾値以上であれば充電不可と判定する。
ステップS403の処理により、指令値生成部140は、放電時においてSOCが極端に低いバンク320を放電対象から除外する。また、指令値生成部140は、充電時においてSOCが極端に高いバンク320を充電対象から除外する。
ステップS403において充電可能と判定した場合(ステップS403:YES)、指令値生成部140は、電力変換器310−jの運転効率が最大となる最大効率運転点の、運転効率および負荷率を求める(ステップS411)。例えば、指令値生成部140は、電力変換器310−jの効率カーブから、運転効率が最大となる点を検出する。あるいは、図6を参照して説明したのと同様に、指令値生成部140が、電力変換器310−jについて運転効率の最大値および、当該最大値となる負荷率を予め記憶しておくようにしてもよい。
次に、指令値生成部140は、ステップS411で得られた最大効率運転点における負荷率が、バンク320−jの出力可能電力以下か否かを判定する(ステップS412)。
最大効率運転点の負荷率が出力可能電力以下であると判定した場合(ステップS412:YES)、指令値生成部140は、電力変換器310−jに対する電力指令値を最大効率運転点における電力に仮決定する(ステップS421)。なお、最大効率運転点における電力は、図6における最大効率出力と同様、電力変換器310−jの定格電力に、最大効率運転点における負荷率を乗算して得られる電力である。
次に、指令値生成部140は、ループL11の終端処理を行う(ステップS451)。具体的には、指令値生成部140は、電力変換器310−1〜310−Nの全てについてループL11の処理を行ったか否かを判定する。未だ処理を行っていない電力変換器310があると判定した場合は、ステップS401へ戻り、未処理の電力変換器310に対するループL11の処理を引き続き行う。一方、電力変換器310−1〜310−Nの全てについてループL11の処理を行ったと判定した場合は、ループL11を終了し、ステップS452へ進む。
一方、ステップS412において、最大効率運転点の負荷率が出力可能電力より大きいと判定した場合(ステップS412:NO)、指令値生成部140は、電力変換器310−jに対する電力指令値を出力可能電力に仮決定する(ステップS431)。
ステップS431の後、ステップS451へ遷移する。
一方、ステップS403において充放電不可と判定した場合(ステップS403:NO)、指令値生成部140は、電力変換器310−jに対する電力指令値を0に仮決定する(ステップS441)。
ステップS441の後、ステップS451へ遷移する。
また、ステップS451でループL11を終了した場合、指令値生成部140は、電力変換器310−1〜310−Nの各々に対する電力指令値の合計値を算出する(ステップS452)。
そして、指令値生成部140は、ステップS452で得られた合計値が蓄電システム1に対する出力要求値以上か否かを判定する(ステップS453)。
合計値が出力要求値以上であると判定した場合(ステップS453:YES)、指令値生成部140は、当該合計値が出力要求値と等しいか否かを判定する(ステップS461)。
当該合計値が出力要求値と等しいと判定した場合(ステップS461:YES)、図14の処理を終了する。この場合、ループL11で仮設定した電力指令値を、このパターンにおける電力指令値に決定する。
一方、ステップS461において合計値が出力要求値と異なると判定した場合(ステップS461:NO)、指令値生成部140は、出力要求値に対する電力指令値合計の余剰分を調整する(ステップS471)。具体的には、余剰分が電力変換器310のいずか1台に対する電力指令値以上である場合、指令値生成部140は、電力変換器310の運転台数を減らす。停止させる電力変換器310の選択に関して、図5を参照して説明したように、指令値生成部140は、余裕度に基づいて、停止させる電力変換器310を選択する。
一方、余剰分が電力変換器310のいずれの1台に対する電力指令値よりも小さい場合、指令値生成部140は、動作させる電力変換器310のうち、余裕度に基づく優先順位が最も低い電力変換器310に対する電力指令値から、余剰分を減算する。あるいは、指令値生成部140が、動作させる電力変換器310に余剰分を均等に割り当てる(動作させる電力変換器310に対する電力指令値から均等に減算する)など、優先順が最も低い電力変換器310のみから減算する以外の方法を用いるようにしてもよい。
ステップS471の後、図14の処理を終了する。
一方、ステップS453において、電力指令の合計値が蓄電システム1出力要求値未満であると判定した場合(ステップS453:NO)、指令値生成部140は、出力要求値に対する電力指令値合計の不足分を調整する(ステップS481)。具体的には、指令値生成部140は、バンク320が出力可能な電力の範囲内、かつ、電力変換器310が出力可能な電力の範囲内で、電力変換器310に対する電力指令値を大きくする。
ステップS481の後、図14の処理を終了する。
なお、ステップS403〜S481における処理は、図13のステップS303における処理の一部(1パターン分)の例に該当する。また、ステップS471で用いる余裕度を算出する処理は、図3のステップS302における処理の一部(放電分)の例に該当する。
図15は、長寿命モードにおいて、指令値生成部140が電力変換器310の各々に対する電力指令を生成する処理手順の例を示すフローチャートである。長寿命モードにおいて指令値生成部140は、同図の処理を繰り返し行う。指令値生成部140が、同図の処理を連続して繰り返し行うようにしてもよいし、一定期間毎に同図の処理を行うようにしてもよい。
図15の処理において、指令値生成部140は、バンク320の各々について充電率SOCの情報及び健全性SOHの情報を蓄電池情報取得部110から取得する(ステップS501)。
次に、指令値生成部140は、ステップS501で得られた充電率SOC及び健全性SOHに基づいて、式(9)〜(11)を参照して説明したように、バンク320毎の余裕度を算出する(ステップS502)。
次に、指令値生成部140は、電力変換器310に対する電力指令を決定する(ステップS503)。例えば、指令値生成部140は、式(13)を参照して説明したように、指令値生成部140は、蓄電システム1に対する充放電要求を、バンク320の余裕度に比例した割合で電力変換器310の各々に配分する。
ステップS503の後、図15の処理を終了する。
図15の処理の後、指令値送信部150が、電力変換器310の各々へ電力指令を送信する。
以上のように、モード切替部130は、電力変換器310の効率に基づいて電力変換器310のうち一部または全部を優先的に動作させるよう制御する高効率モードと、全ての電力変換器310で要求電力の充放電を分担する長寿命モードとを切り替える。
高効率モードでは、電力変換器310の効率に基づいて電力変換器310のうち一部または全部を優先的に動作させることで、電力変換器310を効率よく動作させることができる。また、長寿命モードでは、蓄電システム1への要求電力を各バンク320に振りか分けて個々のバンク320における電流を小さく抑えることで、バンク320の劣化を遅くすることができる。
このように、モード切替部130が高効率モードと長寿命モードとを切り替えることで、電力変換器の効率の確保と、蓄電池の寿命の確保とのバランスをとることができる。
また、モード切替部130は、所定期間におけるバンク320の劣化度合いを示す指標値が、所定の度合い以上の劣化を示していると判定した場合に、高効率モードから長寿命モードへの切替を行う。
これにより、制御装置100は、バンク320の劣化が進んで寿命が短くなったと考えられる場合に、電力変換器310の制御モードを長寿命モードに切り替えて、バンク320の寿命の回復を図ることができる。
また、モード切替部130は、バンク320の寿命を示す指標値が、当該指標値の設計曲線から所定条件以上乖離したと判定した場合に、高効率モードから長寿命モードへの切替を行う。
これにより、制御装置100は、バンク320の寿命が設計寿命よりも短くなったと考えられる場合に、電力変換器310の制御モードを長寿命モードに切り替えて、バンク320の寿命の回復を図ることができる。
また、指令値生成部140は、高効率モードにおいて、電力変換器310毎に当該電力変換器310に接続されているバンク320の劣化度合いを示す指標値を取得し、当該指標値が示す劣化度合いが小さい順に、動作させる電力変換器310を選択して、電力指令値を生成する。
これにより、制御装置100は、劣化度合いが小さいバンク320に優先的に充放電を行わせてバンク320の劣化度合いの均一化を図ることができる。
また、指令値生成部140は、高効率モードにおいてバンク320に放電を行わせる場合、電力変換器310毎に当該電力変換器310に接続されているバンク320の充電度合いを示す指標値を取得し、当該指標値が示す充電度合いが大きい順に、動作させる電力変換器310を選択して、電力指令値を生成する。
これにより、制御装置100は、充電度合いが大きいバンク320に優先的に放電を行わせてバンク320の充電率の均一化を図ることができる。
また、指令値生成部140は、高効率モードにおいてバンク320に充電を行わせる場合、電力変換器310毎に当該電力変換器310に接続されているバンク320の充電度合いを示す指標値を取得し、当該指標値が示す充電可能度合いが大きい順に、動作させる電力変換器310を選択して、電力指令値を生成する。
これにより、制御装置100は、充電可能度合いが大きいバンク320に優先的に充電を行わせてバンク320の充電可能度合いの均一化を図ることができる。バンク320の充電可能度合いの均一化を図ることで、制御装置100は、バンク320の充電率の均一化を図ることができる。
また、指令値生成部140は、長寿命モードにおいて、電力変換器310毎に当該電力変換器310に接続されているバンク320の劣化度合い、充電度合い及び充電可能度合いの少なくともいずれかを示す指標値を取得し、取得した指標値に基づいて、各電力変換器310に対する電力指令値を生成する。
これにより、制御装置100は、長寿命モードにおいて、バンク320の充電率または劣化度合いの均一化を図ることができる。
なお、制御装置100の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
1 蓄電システム
100 制御装置
110 蓄電池情報取得部
120 充放電要求取得部
130 モード切替部
140 指令値生成部
150 指令値送信部
210 電流トランス
220 検出器
310、310−1〜310−N 電力変換器
320、320−1〜320−N バンク
321 蓄電池モジュール

Claims (9)

  1. 複数の電力変換器が各電力変換器に接続された蓄電池の充放電を制御する蓄電システムの、前記電力変換器を制御する制御装置であって、
    前記電力変換器の効率に基づいて前記電力変換器のうち一部または全部を優先的に動作させるよう制御する高効率モードと、全ての前記電力変換器で要求電力の充放電を分担する長寿命モードとを切り替えるモード切替部と、
    前記電力変換器に対する電力指令値を生成する指令値生成部と、
    を備える制御装置。
  2. 前記モード切替部は、所定期間における前記蓄電システムの蓄電池の劣化度合いを示す指標値が、所定の度合い以上の劣化を示していると判定した場合に、前記高効率モードから前記長寿命モードへの切替を行う、
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記モード切替部は、前記蓄電システムの蓄電池の寿命を示す指標値が、当該指標値の設計曲線から所定条件以上乖離したと判定した場合に、前記高効率モードから前記長寿命モードへの切替を行う、
    請求項1または請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記指令値生成部は、
    前記高効率モードにおいて、前記電力変換器毎に当該電力変換器に接続されている蓄電池の劣化度合いを示す指標値を取得し、当該指標値が示す劣化度合いが小さい順に、動作させる電力変換器を選択して、前記電力指令値を生成する、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の制御装置。
  5. 前記指令値生成部は、
    前記高効率モードにおいて蓄電池に放電を行わせる場合、前記電力変換器毎に当該電力変換器に接続されている蓄電池の充電度合いを示す指標値を取得し、当該指標値が示す充電度合いが大きい順に、動作させる電力変換器を選択して、前記電力指令値を生成する、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の制御装置。
  6. 前記指令値生成部は、
    前記高効率モードにおいて蓄電池に充電を行わせる場合、前記電力変換器毎に当該電力変換器に接続されている蓄電池の充電可能度合いを示す指標値を取得し、当該指標値が示す充電可能度合いが大きい順に、動作させる電力変換器を選択して、前記電力指令値を生成する、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の制御装置。
  7. 前記指令値生成部は、
    前記長寿命モードにおいて、前記電力変換器毎に当該電力変換器に接続されている蓄電池の劣化度合い、充電度合い及び充電可能度合いの少なくともいずれかを示す指標値を取得し、取得した指標値に基づいて、各電力変換器に対する電力指令値を生成する、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の制御装置。
  8. 複数の電力変換器が各電力変換器に接続された蓄電池の充放電を制御する蓄電システムの、前記電力変換器を制御する制御装置の制御方法であって、
    前記電力変換器の効率に基づいて前記電力変換器のうち一部または全部を優先的に制御する高効率モードと、全ての前記電力変換器で要求電力の充放電を分担する長寿命モードとを切り替えるモード切替ステップと、
    前記電力変換器に対する電力指令値を生成する指令値生成ステップと、
    を有する制御方法。
  9. 複数の電力変換器が各電力変換器に接続された蓄電池の充放電を制御する蓄電システムの、前記電力変換器を制御するコンピュータに、
    前記電力変換器の効率に基づいて前記電力変換器のうち一部または全部を優先的に制御する高効率モードと、全ての前記電力変換器で要求電力の充放電を分担する長寿命モードとを切り替えるモード切替ステップと、
    前記電力変換器に対する電力指令値を生成する指令値生成ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
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