JP6285631B2 - 電力管理装置、電力管理方法及びプログラム - Google Patents
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Description
つまり、蓄電池システムは、太陽電池で発電した電力を蓄電池に充電するDC/DCコンバータを備える。また、この蓄電池システムは、充電器から蓄電池への商用電力の充電のオンオフを切り替える第1スイッチと、DC/DCコンバータから蓄電池への太陽光発電電力の充電をオンオフするための第2スイッチを備える。そのうえで、この蓄電池システムは、太陽光発電電力を蓄電池に充電する際には、第1スイッチをオフにして、第2スイッチをオンにする(例えば、特許文献1参照)。これにより、太陽光発電の余剰電力が定格充電電力より少なくとも、この余剰電力を、商用系統からの買電を生じさせることなく蓄電池に充電することができる。
しかし、特許文献1では、小電力の状態におけるインバータの効率低下については考慮されておらず、これを防止するための構成は示されていない。この点については、特許文献2においても同様である。つまり、特許文献2は、太陽光発電設備の余剰電力の予測結果に基づいて電気給湯器に対する蓄熱運転パターンをどのように制御するかという点について開示しているものであって、定格未満のような小電力によって運転を行った際のインバータの電力損失については考慮されていない。
[電力管理システムの全体構成例]
図1は、本発明の実施形態における電力管理システムの全体構成例を示している。本実施形態における電力管理システムは、例えば、所定の地域範囲における複数の需要家に対応する住宅、商業施設、産業施設などの需要家施設における電力を一括して管理するものである。このような電力管理システムは、例えばTEMS(Town Energy Management System)やCEMS(Community Energy Management System)などといわれるものに対応する。
具体的に、蓄電池103に対する充電時には、商用電源2またはパワーコンディショナ102から電力経路切替部105を介して充電のための交流の電力がインバータ104に供給される。インバータ104は、このように供給される交流の電力を直流に変換し、蓄電池103に供給する。
また、蓄電池103の放電時には、蓄電池103から直流の電力が出力される。インバータ104は、このように蓄電池103から出力される直流の電力を交流に変換して電力経路切替部105に供給する。
また、電力経路切替部105は、蓄電池103の放電により出力される電力を、他の需要家施設10における負荷106に供給するように電力経路を形成することができる。
このように生じた余剰電力は、例えば電力管理地域1において設置されている蓄電池103に充電して蓄積させれば、有効に利用できることとなって好ましい。
そして、上記のような余剰電力は相当に小さい場合が多い。このために、電力管理地域1における太陽電池101の余剰電力を、例えば、需要家施設10ごとの蓄電池103に分配して充電したとすれば、各インバータ104の電力は相当に小さくなってしまい、電力損失が大幅に増加してしまうことになる。あるいは、需要家施設10ごとにおいて個別に太陽電池101の余剰電力を蓄電池103に充電したとしても、この問題は同様に生じる。また、この問題は、電力管理地域1において、蓄電池103から放電させた電力を負荷106に供給する場合にも同様に生じる。
図2は、蓄電池103への充放電動作を制御するための電力管理装置200の構成例を示している。
電力管理装置200は、総電力算出部201と、分配電力決定部202と、電力制御部203と、インバータ効率特性記憶部204とを備える。
1つのインバータ効率特性は、対応のインバータ104についての電力に応じた効率の変動特性を示す。そのうえで、インバータ効率特性記憶部204は、電力管理地域1におけるインバータ104ごとのインバータ効率特性をインバータ効率特性テーブルに格納するように記憶する。
図3は、インバータ効率特性記憶部204が記憶するインバータ効率特性テーブル240の構造例を示す図である。
この図に示すインバータ効率特性テーブル240における1つのレコードが1つのインバータ104に対応する。1つのレコードは、施設別制御部識別子241と、施設別制御部アドレス242と、インバータ効率特性243を示している。
施設別制御部アドレス242は、同じレコードの施設別制御部識別子241が示す施設別制御部107のアドレスを示す。
インバータ効率特性243は、対応のインバータ104についてのインバータ効率特性を示す。
このように、インバータ効率特性243が施設別制御部識別子241と対応付けられていることで、インバータ効率特性243が対応するインバータ104を特定することができる。また、施設別制御部アドレス242は、例えば電力制御部203が蓄電池103の充電または放電のための電力を制御するにあたって、その蓄電池103を管理下におく施設別制御部107と通信を行う際に使用する。
インバータ104の各々は、図4に示す特性と同様の傾向を有するのであるが、例えば、定格電力、定格電力時の効率の値、境界値αなどのパラメータがインバータ104のメーカや機種などに応じて異なる。インバータ効率特性243には、このようなインバータ104ごとの特性の相違が反映される。また、図4に示す特性は、例えば蓄電池103への充電時(交流直流変換時)または放電時(直流交流変換時)に対応するものであるが、本実施形態におけるインバータ効率特性243は、充電時と放電時との両者に対応する特性を含む。
次に、電力管理装置200が、電力管理地域1における蓄電池103の群に対して充電を行う場合の制御例について説明する。ここでは、電力管理地域1における太陽電池101の群により発生した電力を負荷106の群に供給した際の余剰電力を蓄電池103の群に対して充電する場合を例に挙げる、
なお、この図の例では、太陽電池101、パワーコンディショナ102、蓄電池103、インバータ104及び負荷106について、それぞれがn個で同数である場合を示している。これは一例であり、太陽電池101、パワーコンディショナ102、蓄電池103、インバータ104及び負荷106は、それぞれの数が異なっていてもよい。
この場合において、太陽電池101−1〜101−nの各々にて発電された電力は、それぞれ、パワーコンディショナ102−1〜102−nにより交流に変換されて、それぞれ、対応の負荷106−1〜106−nに供給される。
このときに、パワーコンディショナ102−1〜102−nから出力された電力の総量が、負荷106−1〜106−nにおいて必要な電力の総量よりも多いとき、両者の差分が太陽電池101の群による余剰電力の総量(総電力)pとなる。
電力管理装置200における総電力算出部201は、太陽電池101の余剰電力を充電しようする際には、上記のように余剰電力としての総電力pを算出すればよい。
つまり、電力管理装置200における分配電力決定部202は、インバータ効率特性記憶部204に記憶されるインバータ効率特性テーブル240を参照して、各インバータの効率(電力損失)と電力との関係を認識する。そのうえで、蓄電池103−1〜103−nのうちから、例えば、総電力pを分配したときに、インバータ104における損失が一定以下(効率が一定以上)となる電力で充電可能な1以上の蓄電池103を充電対象として決定する。また、この際に、充電対象としての蓄電池103ごとに総電力pをどれだけ分配して充電すべきかについても決定する。
具体的に、電力制御部203は、分配対象の蓄電池103を備える需要家施設10の施設別制御部107に対して、それぞれ、分配電力決定部202により決定された分配電力を指示する。施設別制御部107は、指示された分配電力により充電が行われるように同じ需要家施設10における蓄電池103を制御する。
下記の式1における損失Lは、インバータ104−1〜104−nの各損失の総量を示す。また、ηi(pi)は、i番目のインバータ104−iのインバータ効率特性における分配電力piのときの効率ηiを示す。また、wiは、i番目のインバータ104−iのインバータ効率特性における定格を示す。
図6のフローチャートは、第1の実施形態における電力管理装置200が充電制御に対応して実行する処理手順例を示している。
このために、例えば総電力算出部201は、需要家施設10における施設別制御部107のそれぞれに対して、太陽電池101の余剰電力の通知を要求する。この要求に応じて施設別制御部107の各々は、自己の管理下における太陽電池101の余剰電力を求める。この余剰電力は、例えば同じ需要家施設10において太陽電池101が発生している電力と、負荷106に供給される電力との差分として求めることができる。施設別制御部107は、このように求めた太陽電池101の余剰電力を電力管理装置200に通知する。
電力管理装置200における総電力算出部201は、このように各施設別制御部107から通知される太陽電池101の余剰電力を取得する。
一方、分配対象として決定されなかった蓄電池103に対しては充電のための電力が供給されない。したがって、分配対象として決定されなかった蓄電池103に対応するインバータ104において電力損失は発生しない。
この結果、電力管理地域1における蓄電池103の群を対象として充電を行うにあたってのインバータ104の群における電力損失が低減される。
次に、第1の実施形態として、電力管理装置200が電力管理地域1における蓄電池103を対象として行う放電制御について説明する。
つまり、電力管理装置200における分配電力決定部202は、インバータ効率特性記憶部204に記憶されるインバータ効率特性テーブル240を参照して、各インバータの効率(電力損失)と電力との関係を認識する。そのうえで、蓄電池103−1〜103−nのうちから、例えば、総電力pを分配したときに、インバータ104における損失が一定以下(効率が一定以上)となる電力で放電可能な1以上の蓄電池103を充電対象として決定する。また、この際に、充電対象としての蓄電池103ごとに総電力pをどれだけ分配して充電すべきかについても決定する。
図8のフローチャートは、第1の実施形態における電力管理装置200が放電制御のために実行する処理手順例を示している。なお、この図において、図6と同様の処理については同一符号を付している。
まず、放電制御における総電力算出部201は、負荷106のそれぞれが必要とする電力(負荷電力)を取得する(ステップS101a)。
このために、総電力算出部201は、施設別制御部107のそれぞれに対して、負荷電力の通知を要求する。この要求に応答して、施設別制御部107は、それぞれ、自己の管理下にある負荷106の負荷電力を計測し、計測した負荷電力を電力管理装置200に通知する。総電力算出部201は、このように各施設別制御部107から通知された負荷電力を取得する。
以降、図8におけるステップS103、S104の処理は、図6と同様である。ただし、ステップS104において、分配電力決定部202は、分配対象として、負荷106の群が必要とする総電力pをまかなうための蓄電池103を決定する。また、ステップS104において、分配電力決定部202は、分配対象の蓄電池103ごとに、放電により出力させるべき電力を分配電力として決定する。
そして、電力制御部203は、分配対象の蓄電池103から、それぞれについて決定された分配電力による電力が出力されるように放電制御を実行する(ステップS105a)。
このように処理が実行されることで、蓄電池103から放電させる場合においても、インバータ104の電力損失を低減させることができる。
[電力管理装置の構成例]
続いて、第2の実施形態について説明する。
図9は、第2の実施形態における電力管理装置200の構成例を示している。なお、この図において図2と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
蓄電池状態取得部205は、電力管理地域1における蓄電池103ごとの所定の状態を取得する。第2の実施形態における蓄電池状態取得部205は、蓄電池103ごとの所定の状態として、充電率を取得する。充電率は、例えば蓄電池103において残っている充電容量を満充電のときの充電容量との比率により示すものである。充電率は、例えばSOC(State Of Charge)ともいう。
このために、蓄電池状態取得部205は、例えば電力管理地域1における施設別制御部107の各々に対して充電率の通知を要求する。この要求に応じて、施設別制御部107は、それぞれ、自己の管理下にある蓄電池103の充電率を検出し、検出した充電率を電力管理装置200に通知する。蓄電池状態取得部205は、このように施設別制御部107の各々から通知された充電率を取得する。
なお、式2において、SOCiは、i番目の蓄電池103の充電容量を示す。
充電率が高い状態で蓄電池103に対する充放電が行われることによっては、蓄電池103の劣化が進行するのであるが、式2を利用したアルゴリズムによっては、充電率の低い蓄電池103を優先的に分配対象として決定していくことが可能になる。これにより、インバータの効率低下による電力損失の低減とともに、蓄電池103の劣化の進行を抑制することが可能になる。
図10のフローチャートは、第2の実施形態における電力管理装置200が充電制御に対応して実行する処理手順例を示している。なお、この図において、図6と同様のステップについては同一符号を付している。
また、これとともに、蓄電池状態取得部205は、電力管理地域1における蓄電池103ごとの充電容量を取得する(ステップS102−1)。
そして、分配電力決定部202は、余剰電力の総量とインバータ効率特性とに加え、ステップS102−1により取得した充電容量を利用して、先の式2に基づいて、分配対象の蓄電池103とその分配電力を決定する(ステップS104A)。
図11のフローチャートは、第2の実施形態において、電力管理装置200が放電制御に対応して実行する処理手順例を示している。なお、この図において、図10及び図8と同様のステップについては同一符号を付している。
また、蓄電池状態取得部205は、電力管理地域1における蓄電池103ごとの充電容量を取得し(ステップS102−1)、分配電力決定部202は、電力管理地域1におけるインバータ104ごとのインバータ効率特性を取得する(ステップS103)。
[概要]
次に、第3の実施形態について説明する。
なお、第3の実施形態に対応する電力管理装置200の構成は、例えば図2または図9と同様でよいが、ここでは、図9と同様である場合を例に説明する。
この分配電力の下限値は、例えば図3の境界値αに基づいて設定することができる。具体的に、分配電力の下限値は、例えば境界値αと同じ値を設定してもよい。あるいは、インバータの損失増加を確実に回避するために、境界値αに一定のマージン値mgを与えたα+mgを分配電力の下限値としてもよい。
また、分配電力決定部202は、蓄電池状態取得部205が取得した蓄電池103ごとの充電率を利用する。また、分配電力決定部202は、インバータ104ごとのインバータ効率特性243を利用する。第2の実施形態において、インバータ効率特性243には分配電力の下限値が含まれる。つまり、第2の実施形態における分配電力決定部202は、図3に示されるようなインバータ効率特性自体の情報に加え、分配電力の下限値の情報を利用する。
この式3は、例えば関数自体は式2と同様である。ただし、制約条件において、下限値min未満の分配電力piは0として扱う。
図12のフローチャートは、第3の実施形態における電力管理装置200が充電制御に対応して実行する処理手順例を示している。なお、この図において、図10と同様のステップについては同一符号を付している。
図13のフローチャートは、第3の実施形態において、電力管理装置200が放電制御に対応して実行する処理手順例を示している。なお、この図において、図11及び図12と同様のステップについては同一符号を付している。
また、蓄電池状態取得部205は、蓄電池103ごとの充電容量を取得する(ステップS102−1)。分配電力決定部202は、インバータ104ごとに、分配電力の下限値が設定されたインバータ効率特性を取得する(ステップS103A)。
[概要]
次に、第4の実施形態について説明する。
太陽電池101ごとにおいて発生される電力や、蓄電池103ごとの充電容量などの、分配対象及び分配電力を決定するためのパラメータ(決定要素)は時間経過に応じて変化する。第4の実施形態は、例えば太陽電池101の余剰電力を蓄電池103に充電しているときのパラメータの変化に応じて、適宜、分配対象の蓄電池103とその分配電力を決定しようというものである。
なお、第4の実施形態に対応する電力管理装置200の構成は、例えば図2または図9などと同様でよい。
図14のフローチャートは、第4の実施形態における電力管理装置200が実行する処理手順例を示している。なお、この図において、図12と同様の処理には同一符号を付している。また、この図に示す処理は、電力管理装置200が第3の実施形態に対応した図9の構成を採る場合に対応している。
図15のフローチャートは、第4の実施形態において、電力管理装置200が放電制御に対応して実行する処理手順例を示している。なお、この図において、図13及び図14と同様のステップについては同一符号を付している。
また、蓄電池状態取得部205は、電力管理地域1における蓄電池103ごとの充電容量を取得する(ステップS102−1)。
次に、分配電力決定部202は、ステップS102aとステップS102−1により取得したパラメータ(総電力p、蓄電池103ごとの充電容量)に変動があったか否かについて判定する(ステップS102A)。ここで、変動が無ければ(ステップS102A−NO)、総電力算出部201はステップS101aに戻る。
一方、変動があれば(ステップS102A−YES)、分配電力決定部202は、分配電力の下限値が設定されたインバータ効率特性をインバータごとに取得する(ステップS103A)。そして、分配電力決定部202は、図14に準じて、放電に対応する分配対象の蓄電池103と分配電力を決定する(ステップS104B)。電力制御部203は、分配電力決定部202の決定結果にしたがって放電のための電力制御を実行する(ステップS105a)。
また、第4の実施形態は、上記の第3の実施形態に適用できるだけではなく、第1の実施形態または第2の実施形態にも適用できる。
[概要]
次に、第5の実施形態について説明する。
第5の実施形態における電力管理装置200は、図9に示した第2の実施形態の電力管理装置200と同様の構成でよい。
ただし、第5の実施形態における蓄電池状態取得部205は、充電率に代えて、充放電サイクル数を取得する。1回の充放電サイクルとは、蓄電池103における充電とその後の放電であり、充放電サイクル数は、蓄電池103がこれまでに充放電サイクルを行った回数を示す。
なお、式4において、Niは、i番目の蓄電池103の充放電サイクル数を示す。
つまり、蓄電池103は、充放電が行われるごとに性能が劣化していくのであるが、例えば、式5を利用したアルゴリズムによっては、充放電サイクル数の少ない蓄電池103を優先的に分配対象として決定していくことが可能になる。つまり、性能の良好な蓄電池103を優先的に分配対象として使用していくことが可能となる。
図16のフローチャートは、第5の実施形態における電力管理装置200が充電制御に対応して実行する処理手順例を示している。なお、この図において、図10と同様のステップについては同一符号を付している。
また、これとともに、蓄電池状態取得部205は、電力管理地域1における蓄電池103ごとの充放電サイクル数を取得する(ステップS102−2)。
そして、分配電力決定部202は、余剰電力の総量とインバータ効率特性とに加え、ステップS102−2により取得した充放電サイクル数を利用して、先の式4に基づいて、分配対象の蓄電池103とその分配電力を決定する(ステップS104C)。
図17のフローチャートは、第5の実施形態において、電力管理装置200が放電制御に対応して実行する処理手順例を示している。なお、この図において、図11と同様のステップについては同一符号を付している。
また、蓄電池状態取得部205は、電力管理地域1における蓄電池103ごとの充放電サイクル数を取得し(ステップS102−2)、分配電力決定部202は、電力管理地域1におけるインバータ104ごとのインバータ効率特性を取得する(ステップS103)。
[概要]
次に、第6の実施形態について説明する。
第6の実施形態における電力管理装置200は、図9に示した第2の実施形態の電力管理装置200と同様の構成でよい。
ただし、第6の実施形態における蓄電池状態取得部205は、蓄電池103ごとの容量劣化率を取得する。容量劣化率とは、蓄電池103の劣化の度合いを示す指標の1つであり、初期の満充電時の蓄電容量に対する現在の満充電時の蓄電容量の比率として求められる。蓄電池103は、劣化により満充電時の容量が低下していく。
なお、式5において、αiは、i番目の蓄電池103の容量劣化率を示す。
図18のフローチャートは、第6の実施形態における電力管理装置200が充電制御に対応して実行する処理手順例を示している。なお、この図において、図10と同様のステップについては同一符号を付している。
また、これとともに、蓄電池状態取得部205は、電力管理地域1における蓄電池103ごとの容量劣化率を取得する(ステップS102−3)。
そして、分配電力決定部202は、余剰電力の総量とインバータ効率特性とに加え、ステップS102−2により取得した容量劣化率を利用して、先の式5に基づいて、分配対象の蓄電池103とその分配電力を決定する(ステップS104D)。
図19のフローチャートは、第6の実施形態において、電力管理装置200が放電制御に対応して実行する処理手順例を示している。なお、この図において、図11と同様のステップについては同一符号を付している。
また、蓄電池状態取得部205は、電力管理地域1における蓄電池103ごとの容量劣化率を取得し(ステップS102−3)、分配電力決定部202は、電力管理地域1におけるインバータ104ごとのインバータ効率特性を取得する(ステップS103)。
また、第5の実施形態と第6の実施形態においては、それぞれ、第4の実施形態と同様に太陽電池101の余剰電力を蓄電池103に充電しているときのパラメータの変化に応じて、適宜、分配対象の蓄電池103とその分配電力を決定してよい。つまり、第5の実施形態と第6の実施形態には、第4の実施形態の構成を適用してよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
10 需要家施設
101 太陽電池
102 パワーコンディショナ
103 蓄電池
104 インバータ
105 電力経路切替部
106 負荷
107 施設別制御部
200 電力管理装置
201 総電力算出部
202 分配電力決定部
203 電力制御部
204 インバータ効率特性記憶部
205 蓄電池状態取得部
240 インバータ効率特性テーブル
241 施設別制御部識別子
242 施設別制御部アドレス
243 インバータ効率特性
Claims (13)
- 複数の蓄電池を備える所定の地域範囲において蓄電池に対して充電すべき総電力または前記地域範囲において蓄電池から放電させるべき総電力を算出する総電力算出部と、
蓄電池に充電するための電力の交流直流変換または蓄電池から放電により出力される電力の直流交流変換を行うために前記複数の蓄電池ごとに対応して備えられるインバータについての電力に応じた効率の変動特性を、前記インバータごとに示すインバータ効率特性に基づいて、前記複数の蓄電池のうちから、前記総電力を分配したときにインバータにおける効率が一定以上となる1以上の蓄電池を前記総電力の分配対象として決定するとともに、決定された分配対象としての蓄電池ごとに分配する分配電力を決定する分配電力決定部と、
前記分配対象としての蓄電池の各々に対して前記分配電力が分配されるように、制御する電力制御部と
を備えることを特徴とする電力管理装置。 - 前記分配電力決定部は、
前記複数の蓄電池のうちから前記総電力を分配したときにインバータにおける損失が一定以下となる蓄電池を分配対象として決定する
請求項1に記載の電力管理装置。 - 前記分配電力決定部は、
分配対象として決定された蓄電池ごとに個別に分配電力を決定する
請求項1または2に記載の電力管理装置。 - 1つのインバータ効率特性は、前記地域範囲において前記1つのインバータ効率特性に対応するインバータを備える施設における電力制御を行う施設別制御部を示す施設別制御部識別子と、前記施設別制御部のアドレスとが対応付けられる
請求項1から3のいずれか一項に記載の電力管理装置。 - 前記電力制御部は、
前記分配対象としての蓄電池の各々に対して前記分配電力が分配されるように制御するにあたり、前記分配対象としての蓄電池を管理下におく施設別制御部と、施設別制御部のアドレスを使用して通信を行う
請求項4に記載の電力管理装置。 - 前記施設別制御部識別子は、
当該施設別制御部識別子に対応付けられた前記インバータ効率特性のインバータを管理下におく施設別制御部を特定する
請求項4または5に記載の電力管理装置。 - 前記所定の地域範囲において、前記蓄電池からの電力の供給を受けることのできる負荷を備える需要家施設が備えられる
請求項1から6のいずれか一項に記載の電力管理装置。 - 前記複数の蓄電池ごとの所定の状態を取得する蓄電池状態取得部をさらに備え、
前記分配電力決定部は、
前記インバータごとのインバータ効率特性と、複数の蓄電池ごとの所定の状態に基づいて、前記分配対象としての蓄電池を決定するとともに、決定した蓄電池ごとに分配する電力を決定する
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の電力管理装置。 - 前記分配電力決定部は、
前記インバータごとのインバータ効率特性に対して設定された前記分配電力の下限値に基づいて、分配対象の蓄電池に対応するインバータが前記下限値以上で動作するように、前記分配対象の蓄電池を決定するとともに、決定した蓄電池ごとに分配電力を決定する
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の電力管理装置。 - 前記分配電力決定部は、
少なくとも前記総電力と前記複数の蓄電池ごとの所定の状態のうちの少なくとも1つの決定要素の変動に応じて、前記分配対象の蓄電池と、当該分配対象の蓄電池ごとの分配電力を決定する、
ことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の電力管理装置。 - 前記分配電力決定部は、
記憶部に予め記憶された前記インバータごとのインバータ効率特性に基づいて、前記分配対象としての蓄電池を決定するとともに、決定した蓄電池ごとに分配する電力を決定する
ことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の電力管理装置。 - 複数の蓄電池を備える所定の地域範囲において蓄電池に対して充電すべき総電力または前記地域範囲において蓄電池から放電させるべき総電力を算出する総電力算出ステップと、
蓄電池に充電するための電力の交流直流変換または蓄電池から放電により出力される電力の直流交流変換を行うために前記複数の蓄電池ごとに対応して備えられるインバータについての電力に応じた効率の変動特性を、前記インバータごとに示すインバータ効率特性に基づいて、前記複数の蓄電池のうちから、前記総電力を分配したときにインバータにおける効率が一定以上となる1以上の蓄電池を前記総電力の分配対象として決定するとともに、決定された分配対象としての蓄電池ごとに分配する分配電力を決定する分配電力決定ステップと、
前記分配対象としての蓄電池の各々に対して前記分配電力が分配されるように制御する電力制御ステップと
を備えることを特徴とする電力管理方法。 - コンピュータに、
複数の蓄電池を備える所定の地域範囲において蓄電池に対して充電すべき総電力または前記地域範囲において蓄電池から放電させるべき総電力を算出する総電力算出ステップと、
蓄電池に充電するための電力の交流直流変換または蓄電池から放電により出力される電力の直流交流変換を行うために前記複数の蓄電池ごとに対応して備えられるインバータについての電力に応じた効率の変動特性を、前記インバータごとに示すインバータ効率特性に基づいて、前記複数の蓄電池のうちから、前記総電力を分配したときにインバータにおける効率が一定以上となる1以上の蓄電池を前記総電力の分配対象として決定するとともに、決定された分配対象としての蓄電池ごとに分配する分配電力を決定する分配電力決定ステップと、
前記分配対象としての蓄電池の各々に対して前記分配電力が分配されるように制御する電力制御ステップと
を実行させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
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