JP2016163400A - 制御装置、制御方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
ここで、蓄電システムの電力の容量を大きくとるために、電力変換器および蓄電池を複数設けた構成が用いられている。
かかる蓄電システムを効率よく動作させるための幾つかの技術が提案されている。例えば、特許文献1、2では、いずれも、電池システムにおいて、高い充電効率を維持した状態で、並列にそれぞれ接続された電池モジュールを充電するための技術が提案されている。
このように、電力変換器の効率の向上のためには大きな電力での運用が好ましいのに対して、蓄電池の劣化の抑制のためには小さな電力での運用が好ましく、両者は相反する関係にある。電力変換器の効率の確保と、蓄電池の寿命の確保とのバランスをとった運用を行えることが望ましい。
図1は、本発明の一実施形態における蓄電システムの機器構成を示す概略構成図である。同図において、蓄電システム1は、制御装置100と、電流トランス210と、検出器220と、電力変換器310−1〜310−N(Nは、N≧2の整数)と、バンク320−1〜320−Nとを備える。電力変換器310−i(iは、1≦i≦Nの整数)にバンク320−iが接続されている。バンク320−1〜320−Nのいずれも、1つ以上の蓄電池モジュール321を含んで構成されている。
また、蓄電システム1は、発電設備910と電力系統930とを接続する送電経路920に設けられている。
なお、図1において、電力の経路を鎖線で示し、信号の経路を実線で示している。
そこで、蓄電システム1は、発電設備910から電力系統930への供給電力に対する平滑化を行う。具体的には、発電設備910から電力系統930への供給電力が余剰している場合、蓄電システム1は、蓄電(蓄電池モジュール321への充電)を行う。蓄電システム1が蓄電を行うことで、電力系統930への供給電力が減少し、いわば、余剰電力がカットされる。一方、発電設備910から電力系統930への供給電力が不足している場合、蓄電システム1は、放電を行う。蓄電システム1が放電を行うことで、電力系統930への供給電力が増加し、いわば、不足電力が穴埋めされる。
検出器220は、電流トランス210が出力した信号電流の大きさに基づいて、発電設備910が送電経路920に出力した電流の大きさ(電流値)を検出する。検出器220が検出した電流値に、送電経路920の定格電圧を乗算することで、発電設備910が送電経路920に出力した電力の大きさ(電力値)、すなわち、発電設備910から電力系統930への供給電力を算出することができる。
制御装置100は、例えばコンピュータを含んで構成される。
以下では、電力変換器310−1〜310−Nを総称して、電力変換器310と表記する。
また、バンク320−1〜320−Nと送電経路920との間に、電力変換器310が複数段に構成されていてもよい。
また、蓄電システム1が備える電力変換器310は、全て同型のものであってもよいし、異なる型式のものが含まれていてもよい。
以下では、バンク320−1〜320−Nを総称して、バンク320と表記する。
なお、バンク320が複数の蓄電池モジュール321を備える場合、これらの蓄電池モジュール321が直列に接続されていてもよいし、並列に接続されていてもよいし、直列接続と並列接続とが組み合わせられていてもよい。また、バンク320が備える蓄電池モジュール321は、複数の電池セルを組み合わせて構成されていてもよいし、1つの電池セルで構成されていてもよい。
また、蓄電システム1が備えるバンク320は、全て同型のものであってもよいし、異なる型式のものが含まれていてもよい。例えば、バンク320毎に、当該バンク320が備える蓄電池モジュール321の数が異なっていてもよい。
蓄電池情報取得部110は、バンク320に関する各種情報を取得する。特に、蓄電池情報取得部110は、バンク320−1〜320−Nの各々についてSOC(State Of Charge、充電率)とSOH(State Of Health、健全性(または劣化度とも称される))とを取得する。例えば、蓄電池情報取得部110は、バンク320毎に設けられたバッテリマネージメントユニット(Battery Management Unit;BMU)から、当該バンク320のSOCとSOHとを取得する。
同様に、個々のバンク320の充電率SOCに基づいて、バンク320−1〜320−N全体の充電率SOCを定義することもできる。
バンク320の健全性SOHとして、例えば、当該バンク320が備える蓄電池モジュール321の健全性SOHの平均値を用いるようにしてもよいが、これに限らない。例えば、バンク320が備える蓄電池モジュール321の現在の満充電容量の合計値を算出し、バンク320が備える蓄電池モジュール321の新品時の満充電容量の合計値で除算した値を用いるようにしてもよい。
同様に、個々のバンク320の健全性SOHに基づいて、バンク320−1〜320−N全体の健全性SOHを定義することもできる。
式(2)の場合も、バンク320の健全性SOHとして、例えば、当該バンク320が備える蓄電池モジュール321の健全性SOHの平均値を用いるようにしてもよいが、これに限らない。例えば、バンク320が備える蓄電池モジュール321の新品時の内部抵抗値の合計値を算出し、バンク320が備える蓄電池モジュール321の現在の内部抵抗値の合計値で除算した値を用いるようにしてもよい。
図3は、制御装置100が電力変換器310を制御する制御モードを示す説明図である。同図において、制御装置100が電力変換器310を制御する制御モードとして、高効率モード(モードS1)と、長寿命モード(モードS2)とが示されている。また、高効率モードから長寿命モードへ遷移する条件が、条件C1として示されている。また、長寿命モードから高効率モードへ遷移する条件が、条件C2として示されている。
ここで、蓄電池モジュール321の内部を電流が流れることで蓄電池モジュール321が発熱して劣化が進行する。蓄電池モジュール321を流れる電流が大きい場合、蓄電池モジュール321の劣化が加速度的に進行する。そこで、制御装置100は、全ての電力変換器310を動作させることで、各々のバンク320を流れる電流を比較的小さくする(従って、バンク320が備える蓄電池モジュール321を流れる電流を比較的小さくする)。これにより、バンク320−1〜320−N全体を見た場合の劣化を遅らせることができる。
(条件C1−1)長寿命モードへの切替を指示するユーザ操作が行われた。
(条件C1−2)ある期間において、充放電電力積算量が閾値以上になった。
(条件C1−3)高効率モードの場合に用いられるバンク320のいずれかの、蓄電システム1運用開始からの充放電電力積算量が、充放電電力積算量の設計曲線を一定値以上上回った。
モード切替部130は、高効率モードにおいて、これら3つの条件のうち1つ以上が成立したと判定すると、長寿命モードへの切替を行う。
個々のセルにおける充放電電力積算量Qc(t)は、式(4)のように表される。
例えば、バンク320−1〜320―Nの各々のBMCが、当該バンク320に含まれるセルにおける充放電電力積算量Qc(t)を合計して当該バンク320における充放電電力積算量を算出する。そして、蓄電池情報取得部110は、各バンク320における充放電電力積算量を合計してバンク320−1〜320−N全体の充放電電力積算量Qs(t)を求める。
なお、充放電電力積算量算出の対象期間(to〜t)は、例えば1日、1カ月または1年など、いろいろな期間とすることができる。また、バンク320の現在の状況を把握するためには、充放電電力積算量算出の対象期間を直近の期間とすることが好ましいが、これに限らない。
また、β1は正の実数の係数であり、ユーザが運転ニーズに応じて任意に設定可能である。係数β1を1より大きくすれば、高効率モードにおける充放電電力積算量の許容値が大きくなる。これにより、バンク320の劣化が加速する可能性はあるが、高効率な運転が可能になる。
一方、係数β1を1より小さくすれば、高効率モードにおける充放電電力積算量の許容値が小さくなる。これにより、運転効率が低下する可能性はあるが、バンク320の劣化を抑制することができる。
係数β1のデフォルト値は、例えば1とすることができる。
条件C1−2は、所定期間における蓄電システム1の蓄電池の劣化度合いを示す指標値が、所定の度合い以上の劣化を示していると判定した場合という条件の例に該当する。
図4は、充放電電力積算量の設計曲線の例を示す説明図である。同図に示すグラフの横軸は時間[年]を示し、縦軸は充放電電力積算量[ワット時]を示す。また、線L11は、充放電電力積算量の設計曲線を示す。線L12は、蓄電システム1の運用開始からの充放電電力積算量の運用値(モード切替部130が取得する、電流測定値からの計算値)を示す。
なお、条件C1−3の説明では、個々のバンク320の充放電電力積算量を、単に、充放電電力積算量と称する。
運用時間tにおける充放電電力積算量の運用値をQs(t)で示し、運用時間tにおける設計曲線上の充放電電力積算値をQdes(t)で示すと、運用時間tにおける、充放電電力積算量の想定値と運用値との差Qdev(t)は、式(6)のように表される。
一方、係数β2を小さな値にするほど、高効率モードにおける充放電電力積算量の許容値が小さくなる。これにより、運転効率が低下する可能性はあるが、バンク320の劣化を抑制することができる。
具体的には、指令値生成部140が、高効率モードの場合のバンク320の各々に対する電力指令値を算出し、モード切替部130へ出力する。モード切替部130は、指令値生成部140が算出した指令値の大きさが所定の閾値以上か否かを判定する。そして、モード切替部130は、指令値の大きさが閾値以上であると判定したバンク320の各々について、Qdev(t)が閾値以上か否かの判定を行う。
Qdev(t)が閾値以上のバンク320が1つ以上あると判定した場合、モード切替部130は、高効率モードから長寿命モードへの切替を行う。一方、指令値の大きさが閾値以上であるバンク320のいずれも、Qdev(t)が閾値未満であると判定した場合、モード切替部130は、モードの切替を行わずに高効率モードを維持する。
条件C1−3は、蓄電システム1の蓄電池の寿命を示す指標値が、当該指標値の設計曲線から所定条件以上乖離したと判定した場合という条件の例に該当する。
(条件C2−1)高効率モードへの切替を指示するユーザ操作が行われた。
(条件C2−2)長寿命モードになってから所定時間が経過した。(直近の長寿命モードへの切替からの経過時間が所定時間以上である。)
(条件C2−3)条件C1−3で、Qdev(t)が閾値以上であると判定したバンク320について、蓄電システム1運用開始からの充放電電力積算量が、充放電電力積算量の設計曲線から所定範囲内に復帰してきた。
モード切替部130は、長寿命モードにおいて、これら3つの条件のうち1つ以上が成立したと判定すると、高効率モードへの切替を行う。
高効率モードでは、指令値生成部140は、電力変換器310の運転台数を決定する。そこで、指令値生成部140は、電力変換器310に優先順位を付し、優先順位が高い順に動作させる電力変換器310を選択する。この優先順位の決定のために、指令値生成部140は、以下のような余裕度を算出する。
放電時における余裕度Ud(j)を式(9)のように定義する。
また、α1d、α2dは、α1d≧0、α2d≧0の正の実数の係数であり、ユーザが運転ニーズに応じて任意に設定可能である。なお、α1d、α2dのうち少なくともいずれか一方には0以外の値を設定する。
また、充電時における余裕度Uc(j)を式(10)のように定義する。
また、DOD(j)は放電深度(Depth Of Discharge)を示し、式(11)のように表される。
(例1)いずれかの蓄電池モジュール321が交換されて新品になった場合、α1d及びα1cの値を大きくして、新品で健全性SOHが高い蓄電池モジュール321を集中的に使用する。当該蓄電池モジュール321の健全性SOHが低下してきたら、係数α2d及びα2cの値を大きくして、充電率SOCの均一化を図る。
一方、健全性SOHについては、充電率SOCよりも長い期間で見て、例えば1カ月に1回など定期的に劣化度の均一化を図る。
そして、指令値生成部140は、余裕度の大きい順にてバンク320の順位付けを行う。例えば、放電時の余裕度が59.9パーセントと最も大きいバンク320−6に、放電時の優先順位「1」が付されている。また、充電時の余裕度が75.1パーセントと最も大きいバンク320−7に、充電時の優先順位「1」が付されている。
なお、本実施形態では、電力変換器310、バンク320共にいずれも同じ型式のものが用いられている場合を例に説明するが、異なる型式のものが含まれていてもよい。
また、図6では、電力変換器310の各々について、効率が最大となる負荷率、及び、効率が最大となる出力が示されている。この電力変換器310の効率について、図7を参照して説明する。
指令値生成部140は、放電要求450キロワットを電力変換器310の台数10台で除算して、1台あたりの出力指令を45キロワットと算出する。この電力損失を定格電力200キロワットで除算して、指令値生成部140は、電力変換器310の負荷率を22.5パーセントと算出する。そして、指令値生成部140は、図7に示される特性から、負荷率22.5パーセントに対応する効率98.31パーセントを読み取る。なお、ここでは小数点第2位までを記載しているが、指令値生成部140は、小数点第2位までよりも詳細に効率を読み取る。
指令値生成部140は、放電要求450キロワットを電力変換器310の台数5台で除算して、1台あたりの出力指令を90キロワットと算出する。この電力損失を定格電力200キロワットで除算して、指令値生成部140は、電力変換器310の負荷率を45パーセントと算出する。そして、指令値生成部140は、図7に示される特性から、負荷率45パーセントに対応する効率98.36パーセントを読み取る。なお、上記と同様、指令値生成部140は、小数点第2位までよりも詳細に効率を読み取る。
そして、指令値生成部140は、100パーセントから運転効率98.36パーセントを減算した電力損失1.64パーセントを、出力指令90キロワットに乗算して電力損失1.48キロワットを算出する。さらに、指令値生成部140は、電力損失の合計7.380キロワットを算出する。
指令値生成部140は、放電要求450キロワットを電力変換器310の台数4台で除算して、1台あたりの出力指令を112.5キロワットと算出する。この電力損失を定格電力200キロワットで除算して、指令値生成部140は、電力変換器310の負荷率を56.3パーセントと算出する。そして、指令値生成部140は、図7に示される特性から、負荷率56.3パーセントに対応する効率98.31パーセントを読み取る。なお、上記と同様、指令値生成部140は、小数点第2位までよりも詳細に効率を読み取る。
指令値生成部140は、電力損失の合計が最も小さい運転パターンを選択する。これにより、指令値生成部140は、電力変換器310の運転台数を5台に決定し、1台あたりの出力指令を90キロワットに決定する。
この点において、指令値生成部140は、電力変換器310毎に当該電力変換器310に接続されているバンク320の劣化の度合いを示す指標値を取得し、当該指標値が示す劣化度合いが小さい順に、動作させる電力変換器310を選択して、電力指令値を生成する。
この点において、指令値生成部140は、電力変換器310毎に当該電力変換器310に接続されているバンク320の充電度合いを示す指標値を取得し、当該指標値が示す充電度合いが大きい順に、動作させる電力変換器310を選択して、電力指令値を生成する。
この点において、指令値生成部140は、電力変換器310毎に当該電力変換器310に接続されているバンク320の充電可能度合いを示す指標値を取得し、当該指標値が示す充電可能度合いが大きい順に、動作させる電力変換器310を選択して、電力指令値を生成する。
例えば、指令値生成部140は、式(13)に基づいて電力変換器310−jに対する電力指令値Preq(j)を算出する。
式(13)に基づいて、指令値生成部140は、蓄電システム1に対する充放電要求を、バンク320の余裕度に比例した割合で電力変換器310の各々に配分する。
この点で、指令値生成部140は、長寿命モードにおいて、電力変換器310毎に当該電力変換器310に接続されている蓄電池の劣化度合い、充電度合い及び充電可能度合いの少なくともいずれかを示す指標値を取得する。そして、指令値生成部140は、取得した指標値に基づいて、電力変換器310の各々に対する電力指令値を生成する。
指令値送信部150は、指令値生成部140が生成した電力指令値を、電力変換器310の各々に送信する。
図11は、モード切替部130が高効率モードから長寿命モードへの切替を行う処理手順の例を示すフローチャートである。高効率モードにおいてモード切替部130は、同図の処理を繰り返し行う。モード切替部130が、同図の処理を連続して繰り返し行うようにしてもよいし、一定期間毎に同図の処理を行うようにしてもよい。
長寿命モードへの切替を指示するユーザ操作が行われたと判定した場合(ステップS101:YES)、モード切替部130は、高効率モードから長寿命モードへの切替を行う(ステップS104)。
ステップS104の後、図11の処理を終了する。
一方、充放電積算量が閾値未満であると判定した場合(ステップS102:NO)、モード切替部130は、高効率モードの場合に用いられるバンク320のいずれかの、蓄電システム1の運用開始からの充放電積算量が、設計曲線から所定の閾値以上逸脱しているか否かを判定する(ステップS103)。ステップS103における処理は、上述した条件C1−3が成立しているか否かを判定する処理である。
一方、充放電積算量の設計曲線からの逸脱が閾値未満であると判定した場合(ステップS103:NO)、図11の処理を終了する。
高効率モードへの切替を指示するユーザ操作が行われたと判定した場合(ステップS201:YES)、モード切替部130は、長寿命モードから高効率モードへの切替を行う(ステップS204)。
ステップS204の後、図12の処理を終了する。
一方、長寿命モードになってから所定時間経過していないと判定した場合(ステップS202:NO)、モード切替部130は、設計曲線から逸脱していた充放電電力積算量が設計曲線に復帰してきたか否かを判定する(ステップS203)。具体的には、モード切替部130は、条件C1−3で、Qdev(t)が閾値以上であると判定したバンク320について、蓄電システム1運用開始からの充放電電力積算量が、充放電電力積算量の設計曲線から所定範囲内に復帰してきたか否かを判定する。ステップS203における処理は、上述した条件C2−3が成立しているか否かを判定する処理である。
一方、充放電積算量が、設計曲線から所定範囲内に復帰してきていないと判定した場合(ステップS203:NO)、図12の処理を終了する。なお、ステップS203において、判定対処となるバンク320がない場合も、図12の処理を終了する。
次に、指令値生成部140は、ステップS301で得られた充電率SOC及び健全性SOHに基づいて、式(9)〜(11)を参照して説明したように、バンク320毎の余裕度を算出する(ステップS302)。
ステップS303の後、図13の処理を終了する。
図13の処理の後、指令値送信部150が、電力変換器310の各々へ電力指令を送信する。
次に、指令値生成部140は、バンク320−jについて充電率SOCの情報及び健全性SOHの情報を蓄電池情報取得部110から取得する(ステップS402)。ステップS402は、図13におけるステップS301の例に該当する。
なお、充電の場合であれば、指令値生成部140は、バンク320−jの充電率SOCが、SOC上限値として設定されている所定の閾値未満であれば充電可能と判定し、閾値以上であれば充電不可と判定する。
ステップS403の処理により、指令値生成部140は、放電時においてSOCが極端に低いバンク320を放電対象から除外する。また、指令値生成部140は、充電時においてSOCが極端に高いバンク320を充電対象から除外する。
最大効率運転点の負荷率が出力可能電力以下であると判定した場合(ステップS412:YES)、指令値生成部140は、電力変換器310−jに対する電力指令値を最大効率運転点における電力に仮決定する(ステップS421)。なお、最大効率運転点における電力は、図6における最大効率出力と同様、電力変換器310−jの定格電力に、最大効率運転点における負荷率を乗算して得られる電力である。
ステップS431の後、ステップS451へ遷移する。
ステップS441の後、ステップS451へ遷移する。
そして、指令値生成部140は、ステップS452で得られた合計値が蓄電システム1に対する出力要求値以上か否かを判定する(ステップS453)。
当該合計値が出力要求値と等しいと判定した場合(ステップS461:YES)、図14の処理を終了する。この場合、ループL11で仮設定した電力指令値を、このパターンにおける電力指令値に決定する。
ステップS471の後、図14の処理を終了する。
ステップS481の後、図14の処理を終了する。
なお、ステップS403〜S481における処理は、図13のステップS303における処理の一部(1パターン分)の例に該当する。また、ステップS471で用いる余裕度を算出する処理は、図3のステップS302における処理の一部(放電分)の例に該当する。
次に、指令値生成部140は、ステップS501で得られた充電率SOC及び健全性SOHに基づいて、式(9)〜(11)を参照して説明したように、バンク320毎の余裕度を算出する(ステップS502)。
ステップS503の後、図15の処理を終了する。
図15の処理の後、指令値送信部150が、電力変換器310の各々へ電力指令を送信する。
高効率モードでは、電力変換器310の効率に基づいて電力変換器310のうち一部または全部を優先的に動作させることで、電力変換器310を効率よく動作させることができる。また、長寿命モードでは、蓄電システム1への要求電力を各バンク320に振りか分けて個々のバンク320における電流を小さく抑えることで、バンク320の劣化を遅くすることができる。
このように、モード切替部130が高効率モードと長寿命モードとを切り替えることで、電力変換器の効率の確保と、蓄電池の寿命の確保とのバランスをとることができる。
これにより、制御装置100は、バンク320の劣化が進んで寿命が短くなったと考えられる場合に、電力変換器310の制御モードを長寿命モードに切り替えて、バンク320の寿命の回復を図ることができる。
これにより、制御装置100は、バンク320の寿命が設計寿命よりも短くなったと考えられる場合に、電力変換器310の制御モードを長寿命モードに切り替えて、バンク320の寿命の回復を図ることができる。
これにより、制御装置100は、劣化度合いが小さいバンク320に優先的に充放電を行わせてバンク320の劣化度合いの均一化を図ることができる。
これにより、制御装置100は、充電度合いが大きいバンク320に優先的に放電を行わせてバンク320の充電率の均一化を図ることができる。
これにより、制御装置100は、充電可能度合いが大きいバンク320に優先的に充電を行わせてバンク320の充電可能度合いの均一化を図ることができる。バンク320の充電可能度合いの均一化を図ることで、制御装置100は、バンク320の充電率の均一化を図ることができる。
これにより、制御装置100は、長寿命モードにおいて、バンク320の充電率または劣化度合いの均一化を図ることができる。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
100 制御装置
110 蓄電池情報取得部
120 充放電要求取得部
130 モード切替部
140 指令値生成部
150 指令値送信部
210 電流トランス
220 検出器
310、310−1〜310−N 電力変換器
320、320−1〜320−N バンク
321 蓄電池モジュール
Claims (9)
- 複数の電力変換器が各電力変換器に接続された蓄電池の充放電を制御する蓄電システムの、前記電力変換器を制御する制御装置であって、
前記電力変換器の効率に基づいて前記電力変換器のうち一部または全部を優先的に動作させるよう制御する高効率モードと、全ての前記電力変換器で要求電力の充放電を分担する長寿命モードとを切り替えるモード切替部と、
前記電力変換器に対する電力指令値を生成する指令値生成部と、
を備える制御装置。 - 前記モード切替部は、所定期間における前記蓄電システムの蓄電池の劣化度合いを示す指標値が、所定の度合い以上の劣化を示していると判定した場合に、前記高効率モードから前記長寿命モードへの切替を行う、
請求項1に記載の制御装置。 - 前記モード切替部は、前記蓄電システムの蓄電池の寿命を示す指標値が、当該指標値の設計曲線から所定条件以上乖離したと判定した場合に、前記高効率モードから前記長寿命モードへの切替を行う、
請求項1または請求項2に記載の制御装置。 - 前記指令値生成部は、
前記高効率モードにおいて、前記電力変換器毎に当該電力変換器に接続されている蓄電池の劣化度合いを示す指標値を取得し、当該指標値が示す劣化度合いが小さい順に、動作させる電力変換器を選択して、前記電力指令値を生成する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の制御装置。 - 前記指令値生成部は、
前記高効率モードにおいて蓄電池に放電を行わせる場合、前記電力変換器毎に当該電力変換器に接続されている蓄電池の充電度合いを示す指標値を取得し、当該指標値が示す充電度合いが大きい順に、動作させる電力変換器を選択して、前記電力指令値を生成する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の制御装置。 - 前記指令値生成部は、
前記高効率モードにおいて蓄電池に充電を行わせる場合、前記電力変換器毎に当該電力変換器に接続されている蓄電池の充電可能度合いを示す指標値を取得し、当該指標値が示す充電可能度合いが大きい順に、動作させる電力変換器を選択して、前記電力指令値を生成する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の制御装置。 - 前記指令値生成部は、
前記長寿命モードにおいて、前記電力変換器毎に当該電力変換器に接続されている蓄電池の劣化度合い、充電度合い及び充電可能度合いの少なくともいずれかを示す指標値を取得し、取得した指標値に基づいて、各電力変換器に対する電力指令値を生成する、
請求項1から6のいずれか一項に記載の制御装置。 - 複数の電力変換器が各電力変換器に接続された蓄電池の充放電を制御する蓄電システムの、前記電力変換器を制御する制御装置の制御方法であって、
前記電力変換器の効率に基づいて前記電力変換器のうち一部または全部を優先的に制御する高効率モードと、全ての前記電力変換器で要求電力の充放電を分担する長寿命モードとを切り替えるモード切替ステップと、
前記電力変換器に対する電力指令値を生成する指令値生成ステップと、
を有する制御方法。 - 複数の電力変換器が各電力変換器に接続された蓄電池の充放電を制御する蓄電システムの、前記電力変換器を制御するコンピュータに、
前記電力変換器の効率に基づいて前記電力変換器のうち一部または全部を優先的に制御する高効率モードと、全ての前記電力変換器で要求電力の充放電を分担する長寿命モードとを切り替えるモード切替ステップと、
前記電力変換器に対する電力指令値を生成する指令値生成ステップと、
を実行させるためのプログラム。
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