JP5851780B2 - エアベアリングユニット - Google Patents

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Description

本発明は、高速回転するプーリ等の部品を、簡易な構造で、より安定して非接触支持するエアベアリングユニットの構造に関する。
特許文献1には、回転軸を非接触で支持するエアベアリングユニット(静圧空気軸受装置)が記載されている。
このエアベアリングユニットには、シャフト(回転軸)が挿入される円筒形のハウジングの内周に、シャフトのスラスト荷重およびラジアル荷重をそれぞれ個別の軸受面(スラスト軸受面、ラジアル軸受面)で受ける多孔質絞り形(多孔質グラファイト等の多孔質体)のエアベアリング(静圧空気軸受)が設けられている。ここで、ラジアル軸受面は、シャフトの外周面に対向して、この外周面との間にラジアル軸受隙間を形成し、スラスト軸受面は、シャフトの外周に形成されたフランジに対向して、このフランジとの間にスラスト軸受隙間を形成している。
また、ハウジングの内周面には、エアベアリングのラジアル軸受面を挟んでスラスト軸受面と反対側(フランジと反対側)に排気用溝が周方向に形成されており、シャフトの外周面には、エアベアリングのスラスト軸受面寄りの位置に排気用溝が周方向に形成されている。
このような構成において、エアベアリングに供給された空気は、エアベアリングのスラスト軸受面およびラジアル軸受面からそれぞれ噴出する。スラスト軸受面から噴出した空気は、スラスト軸受隙間内をフランジの外周に向かって流れ、スラスト軸受隙間から外部に放出される。一方、ラジアル軸受面から噴出した空気は、ラジアル軸受隙間内を、スラスト軸受面寄りの排気用溝とスラスト軸受面の反対側の排気用溝とに向かって流れ、これらの排気用溝に流入する。
特開2008−57696号公報
しかしながら、特許文献1に記載のエアベアリングユニットでは、スラスト軸受面寄りの位置と、ラジアル軸受面を挟んでスラスト軸受面の反対側の位置とに、それぞれ、ラジアル軸受隙間に供給された空気を排出するための排気用溝を形成しておく必要がある。このため、構造が複雑化する。
また、エアベアリングに、圧縮空気を噴出するスラスト軸受面およびラジアル軸受面を個別に設けておく必要がある。このため、エアベアリングが厚くなり、その分、エアベアリングユニットが大型化する。
ところで、高速回転するプーリ等の部品をエアベアリングで保持すると、給気時に自励振動が発生することがある。これにより系が共振すると、例えば搬送物の安定な走行の妨げ等となる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高速回転する部品を、簡易な構造で、より安定して非接触支持するコンパクトなエアベアリングユニットの構造を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明においては、多孔質層からラジアル軸受隙間に流体を供給してラジアル軸受隙間内に流体膜を形成し、その流体をラジアル軸受隙間からスラスト軸受隙間に排気させる。この排気された流体を利用してスラスト軸受隙間内にも流体膜を形成する。
例えば、本発明は、
軸心周り方向に回転する回転体を、ラジアル軸受隙間および第一のスラスト軸受隙間に介在する流体膜により非接触で支持するエアベアリングユニットであって、
前記回転体との間に前記ラジアル軸受隙間を形成する、前記軸心を囲む第一の面、および前記ラジアル隙間の一方の端側に繋がる前記第一のスラスト軸受隙間を前記回転体との間に形成する、当該第一の面と隣りあう第二の面を有するバックメタルと、
前記第一の面を覆うように当該第一の面全域に段差なく形成され、前記ラジアル軸受隙間に前記流体膜を形成する流体を当該ラジアル軸受隙間に供給する多孔質層と、を備え、
前記流体は、
前記ラジアル軸受隙間内を前記第一のスラスト軸受隙間に向かって流れて、当該ラジアル軸受隙間から前記第一のスラスト軸受隙間に排気され、当該第一のスラスト軸受隙間内に前記流体膜を形成する。
本発明によれば、ラジアル軸受隙間から排気された圧縮気体が、スラスト軸受隙間に供給された後、排気されるため、ラジアル軸受隙間からの圧縮気体を排気するための溝や、スラスト軸受隙間に圧縮空気を噴出するスラスト軸受面を別途設ける必要がない。このため、高速回転する部品を非接触保持するエアベアリングユニットの構造を簡略化することができる。
図1(A)および(B)は、本発明の一実施の形態に係るプーリ付きエアベアリングユニット1の外観図および側面図である。 図2は、本発明の一実施の形態に係るプーリ付エアベアリングユニット1の部品展開図である。 図3(A)は、プーリ20の正面図であり、図3(B)は、図3(A)のB−B断面図である。 図4(A)、(B)および(C)は、エアシャフト10の外観図、断面図および底面であり、図4(D)は、ラジアル軸受部104の拡大部分断面図である。 図5(A)は、スラストプレート11の正面図であり、図5(B)は、図5(A)のC−C断面図である。 図6は、エアシャフト10への給気中におけるプーリ20の支持状態を模式的に示した図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
まず、本実施の形態に係るプーリ付エアベアリングユニット1の構造について説明する。ここでは、光ファイバ等の線材を送るプーリ20を回転可能に非接触支持するプーリ付エアベアリングユニット1を一例に挙げる。
図1(A)および(B)は、本実施の形態に係るプーリ付エアベアリングユニット1の外観図および側面図であり、図2は、このプーリ付エアベアリングユニット1の部品展開図である。
図示するように、本実施の形態に係るプーリ付エアベアリングユニット1は、支持対象のプーリ20と、後述するプーリ20のエアシャフト挿入用穴23内に挿入され、プーリ20を回転可能に非接触で支持するエアシャフト10と、エアシャフト10からプーリ20が抜け落ちるのを阻止するスラストプレート11と、エアシャフト10にスラストプレート11を固定するナット12と、を備えている。プーリ20は、そのエアシャフト挿入用穴23にエアシャフト10のラジアル軸受部104が挿入され、さらにスラストプレート11を介してナット12により締めつけられることにより、エアシャフト10に組み付けられる。
つぎに、プーリ付エアベアリングユニット1の構成部品であるプーリ20、エアシャフト10、およびスラストプレート11の詳細を説明する。
図3(A)は、プーリ20の正面図であり、図3(B)は、図3(A)のB−B断面図である。
図示するように、プーリ20は、円板形状をしており、その外周面29には、線材がかけられるV溝26が周方向に形成されている。また、プーリ20には、中心軸O1が通過する位置に、一方の面21から他方の面22に貫通したエアシャフト挿入用穴23が形成されている。このエアシャフト挿入用穴23内に、後述するエアシャフト10のラジアル軸受部104がスライド可能に挿入される。
プーリ20の両面21、22には、それぞれ、このエアシャフト挿入用穴23を囲むボス24、25が形成されている。各ボス24、25の端面241、251は平坦に仕上げられている。組み付け状態(図1の状態)のプーリ付エアベアリングユニット1において、一方のボス25の端面251は、後述するエアシャフト10の段差面1034に対向し、他方のボス24の端面241は、後述するスラストプレート11の一方の面111に対向する。
図4(A)、(B)および(C)は、エアシャフト10の外観図、断面図および底面図、図4(D)は、ラジアル軸受部104の拡大部分断面図である。
図示するように、エアシャフト10は、段付き円柱状のバックメタル101と、バックメタル101の中段部(ラジアル軸受部)104の外周面1042上に形成された多孔質焼結層102と、を備えている。
バックメタル101は、プーリ2のボス24、25の外径とほぼ同径のベース部103と、ベース部103よりも小径のラジアル軸受部104と、ラジアル軸受部104よりもさらに小径のロッド部105と、を備えている。
ベース部103の一方の端面(底面)1031には、石定盤等の台座にプーリ付エアベアリングユニット1を固定するための複数のネジ穴1032が形成されている。また、このベース部103には、底面1031からベース部103の内部を通過してラジアル軸受部104の内部に至る通気路106と、外周面1033から通気路106に繋がる給気口107と、が形成されている。給気口107の開口部には、ポンプの給気管(不図示)を連結するためのネジ部1071が形成されている。ポンプの給気管から給気口107に供給される圧縮空気がラジアル軸受部104側に流入するように、通気路106の開口部1061は不図示の栓により塞がれる。
ラジアル軸受部104は、ベース部103の他方の端面(上端面)1034に一体的に形成され、このラジアル軸受部104の外周面1042の全域に、通気性を有する多孔質焼結層102が形成されている。そして、ラジアル軸受部104の外周面1042には、多孔質焼結層102の裏側に位置する2本の溝1043が周方向に形成されており、各溝1043の溝底には、それぞれ、通気路106につながる孔1044が形成されている。これにより、給気口107に連結されたポンプの給気管からの給気が開始されると、ポンプから送られてきた圧縮空気が、通気路106および孔1044を介して、多孔質焼結層102の裏側に位置する、周方向に形成された各溝1043に供給され、多孔質焼結層102内の細孔を通過して、ラジアル軸受面として機能する多孔質焼結層102のラジアル方向外周面1021から噴出する。なお、本実施の形態では、多孔質焼結層102の裏側に位置する溝1043の本数を2本としているが、多孔質焼結層102裏の溝1043の本数は多孔質焼結層102の幅h等に応じて決定すればよい。
多孔質焼結層102を含めたラジアル軸受部104の外径R1は、プーリ20のエアシャフト挿入用穴23の内径r1(図3(A)参照)よりも所定の寸法だけ小さく設計されている。このため、ラジアル軸受部104がプーリ20のエアシャフト挿入用穴23内に挿入されると、このエアシャフト挿入用穴23の内周面28とラジアル軸受部104周りの多孔質焼結層102のラジアル方向外周面(すなわちラジアル軸受面)1021との間にラジアル軸受隙間60が形成される(図6参照)。そして、ポンプからエアシャフト10への給気開始後、多孔質焼結層102のラジアル方向外周面1021から噴出する圧縮空気により、このラジアル軸受隙間60に高圧の空気膜が形成される。この空気膜の圧力によってラジアル荷重が支えられる。なお、2本の溝1043は、例えば、ラジアル軸受部104の中央位置(h/2の位置)からベース部103側およびロッド部105側に離れて配置されるなど、ラジアル軸受隙間60全体の圧力が高く維持される位置に配置されていることが好ましい。
また、ラジアル軸受部104の高さ(段差面1034、1041間の距離)hは、プーリ20のボス24の端面241からボス25の端面251までの距離(プーリ20の厚さ)tよりも所定の寸法だけ大きく設計されている。このため、給気後、ラジアル軸受部104に挿入されたプーリ20の一方のボス25の端面251と、ラジアル軸受部104およびベース部103の外径差により形成され、スラスト軸受面として機能する段差面(ベース部103の上端面)1034との間に、ラジアル軸受隙間60と繋がるスラスト軸受隙間61aが形成される。同様に、プーリ20の他方のボス24の端面241と、ラジアル軸受部104およびロッド部105の外径差により形成された段差面(ラジアル軸受部104の上端面)1041に接触する、スラスト軸受面として機能する後述のスラストプレート11の一方の面111との間に、ラジアル軸受隙間60と繋がるスラスト軸受隙間61bが形成される(図6参照)。なお、自励振動発生防止のため、ラジアル軸受部104の上端面1041のエッジ部10411がだれないように仕上げることによって、スラストプレート11の組み付け精度を向上させることが好ましい。
ロッド部105は、ラジアル軸受部104の上端面1041に連続して形成されており、後述するスラストプレート11のシャフト挿入用穴113内に挿入される。また、このロッド部105の先端には、ナット12と螺合するネジ部1051が形成されている。
図5(A)は、スラストプレート11の正面図であり、図5(B)は、図5(A)のC−C断面図である。
図示するように、スラストプレート11は、エアシャフト10のベース部103の外径とほぼ同径の円板形状であり、軸心O1が通過する位置に、一方の面111から他方の面112に貫通するシャフト挿入用穴113が形成されている。このシャフト挿入用穴113には、エアシャフト10のロッド部105が挿入される。このため、シャフト挿入用穴113の内径r2は、エアシャフト10のロッド部105の外径R2よりも大きく設計されている。
このような構成において、まず、プーリ20のエアシャフト挿入用穴23内にエアシャフト10のラジアル軸受部104が位置するように、エアシャフト20をプーリ20に挿入し、ついで、スラストプレート11のシャフト挿入用穴113内にエアシャフト10のロッド部105が位置するように、プーリ20が挿入されたエアシャフト10をスラストプレート11にさらに挿入する。この状態で、ナット12がロッド部105の先端に形成されたネジ部1051に締結されると、スラストプレート11は、一方の面111が、ラジアル軸受部104およびロッド部105の外径差により形成される段差面(ラジアル軸受部104の上端面)1041に接触した位置で固定される。上述したように、ラジアル軸受部104が、プーリ20の厚さtよりも所定の寸法だけ長いため、この圧縮空気が流れている状態において、プーリ20の一方のボス24の端面241とベース部103の上端面(スラスト軸受面)1034との間にスラスト軸受隙間61aが形成され、プーリ20の他方のボス25の端面251とスラストプレート11の一方の面(スラスト軸受面)111との間にスラスト軸受隙間61bが形成される。そして、これらのスラスト軸受隙間61a、61b内には、ラジアル軸受隙間60から排気された圧縮空気が流入し、高圧の空気膜が形成される。この空気膜の圧力によってスラスト荷重が支えられる。
ここで、ラジアル軸受部104の高さhは、プーリ2両側のスラスト軸受隙間61a、61bの厚さs(図6参照)が、自励振動を発生しない程度にラジアル軸受隙間60の厚さよりも大きくなるように設定している。自励振動を発生しない程度の厚さsのスラスト軸受隙間61a、61bとは、スラスト方向に無負荷状態のプーリ20において発生する程度のわずかな移動により、プーリ20が一方のスラスト軸受面1034、111側に僅かに近づいても、他方のスラスト軸受面111、1034側へ急激に押し戻されない程度に広いスラスト軸受隙間61a、61bのことである。例えば、プーリ20のボス24、25の外径が約22mm、ラジアル軸受隙間60の厚さが約9〜10μmの場合、スラスト軸受隙間61a、61bの厚さsが約22.5〜37μmとなるようにラジアル軸受部104の高さhを設定し、さらに開放流量520NL/hr以下の範囲で給気圧0.5Mpaの圧縮空気の流量調整を行うことによって、自励振動の発生が防止される。
つぎに、エアシャフト10への給気中におけるプーリ20の支持状態について説明する。
図6は、エアシャフト10への給気中におけるプーリ20の支持状態を模式的に示した図である。
図示するように、組み付け状態(図1の状態)にあるプーリ付エアベアリングユニット1において、ポンプの給気管(不図示)をエアシャフト10の給気口107に連結し、ポンプからの圧縮空気tの供給を開始すると、この圧縮空気tは、エアシャフト10の通気路106および孔1044を介して、多孔質焼結層102の裏側に位置する各溝1043に供給され、多孔質焼結層102のラジアル方向外周面1021からラジアル軸受隙間60内に噴出する。このため、ラジアル軸受隙間60内に高圧の空気膜が形成され、その圧力によってラジアル荷重が支えられる。これにより、プーリ20のラジアル方向への移動が拘束される。
さらに、ラジカル軸受隙間60内の圧縮空気tは、多孔質焼結層102のラジアル方向外周面(ラジアル軸受面)1021に沿って、スラストプレート11の一方の面(スラスト軸受面)111側およびベース部103の上端面(スラスト軸受面)1034側に向かって流れてゆき、プーリ20の一方のボス24の端面241とスラストプレート11のスラスト軸受面111との間のスラスト軸受隙間61b、および、プーリ20の他方のボス25の端面251とベース部103のスラスト軸受面1034との間のスラスト軸受隙間61aに流入する。
スラスト軸受隙間61a、61bに流入した圧縮空気t1は、放射状に、各ボス24、25の外周に向かって流れてゆき、最終的に、外部(大気圧)に放出される。各スラスト軸受隙間61a、61b内の圧力は、ラジアル軸受隙間60から排気された圧縮空気t1が流入するプーリ20の内周側において高くなっており、ボス24、25の外周に向かうにしたがって徐々に減少する。このため、スラスト軸受隙間61a、61b内には平均圧力の高い空気膜が形成されていることとなり、その圧力によってスラスト荷重が支えられる。これにより、スラスト方向へのプーリ20の移動が拘束される。
ここで、スラスト軸受隙間61a、61bの厚さsが小さい場合、プーリ20がラジアル軸受部104の軸心O1に沿って僅かに移動すると、一方のスラスト軸受隙間61a、61bが狭くなり、他方のスラスト軸受隙間61b、61aが厚くなるため、スラスト軸受隙間61a、61b内の圧力分布が変化して、自励振動が発生する可能性がある。具体的には、狭くなったスラスト軸受隙間61a、61b内では、抵抗の増加によって圧力が上昇し、広くなったスラスト軸受隙間61b、61a内では、抵抗の減少により圧力が減少するため、プーリ20は、一方のスラスト軸受面に僅かに近付いただけで、他方のスラスト軸受面側に押し戻されるようにラジアル軸受部104の軸心O1に沿って移動する。これが繰り返される。
本実施の形態においては、プーリ20が一方のスラスト軸受面1034、111側に僅かに移動しても、他方のスラスト軸受面111、1034側へ急激に押し戻されない程度に余裕のあるスラスト軸受隙間61a、61bを設けているため、自励振動の発生を抑止することができる。
このように、本実施の形態に係るプーリ付エアベアリングユニット1によれば、プーリ20の内周面28に対向する多孔質焼結層102からラジアル軸受隙間60に圧縮空気が供給され、このラジアル軸受隙間60から排気される圧縮空気が、圧力を保ったまま、プーリ2の両面側のスラスト軸受隙間61a、61bに導入されるため、ラジアル軸受隙間60内の空気膜の圧力およびスラスト軸受隙間61a、61b内の空気膜の圧力により、プーリ20のラジアル荷重およびスラスト荷重を非接触で支えることができる。このため、動力損失をほとんど発生しないため、プーリ20を高速に回転させることができる。また、ラジアル軸受隙間60から排気される圧縮空気をスラスト軸受隙間61a、61b内の空気膜の形成に利用しているため、ラジアル軸受隙間60からの圧縮空気を排気するための排気用溝を別途形成する必要がなく、また、スラスト軸受隙間61a、61bに圧縮空気を噴出する多孔質焼結層を別途設ける必要もない。したがって、高速回転するプーリ20を保持するプーリ付エアベアリングユニット1の構造の簡略化および製造コストの低減を図ることができる。
また、本実施の形態に係るプーリ付エアベアリングユニット1においては、ラジアル軸受面1021からラジアル軸受隙間60に圧縮空気が噴出されればよく、スラスト軸受面1034、111およびラジアル軸受面1021のそれぞれから圧縮空気を噴出する厚い多孔質体を取り付ける必要がない。したがって、厚さ数ミリ(例えば約2.5mm)程度の多孔質焼結層102がバックメタル101に一体的に形成されていればよい。このため、コンパクトなプーリ付エアベアリングユニット1を実現することができる。
また、本実施の形態に係るプーリ付エアベアリングユニット1によれば、エアシャフト10側に多孔質焼結層102が形成されているため、支持対象のプーリ20には、エアシャフト10を挿入するためのエアシャフト挿入用穴23が形成されていれば足り、フランジ等の特別な部位が形成されている必要がない。このため、交換部品であるプーリ20の製造コストを低減することができ、ランニングコストを削減することができる。
また、スラスト軸受隙間61a、61bの厚さsを、自励振動を生じない程度に大きくしているため、自励振動の発生を防止することができる。このため、高速回転するプーリ20を安定に非接触支持することができる。
以上、本実施の形態では、プーリ20を支持するプーリ付エアベアリングユニット1を例に挙げたが、高速回転が要求される比較的軽量な部品であれば、プーリ20以外の部品を支持するものでもよい。
また、本実施の形態では、エアシャフト10の外周面で支持対象のプーリ20を非接触支持する場合を例に挙げたが、本発明は、支持対象のシャフトを内周の多孔質焼結層で非接触支持する円筒形のエアベアリングに適用してもよい。この場合には、支持対象のシャフトの両端にフランジ等を形成しておき、多孔質焼結層の内周面から噴出した圧縮空気が、多孔質焼結層の内周面と支持対象のシャフトの外周面との間に形成されたラジアル軸受隙間内をエアベアリングの両端側の向かって流れ、エアベアリングの両端面と支持対象のシャフトのフランジとの間のスラスト軸受隙間に流入するようにすればよい。
1:プーリ付エアベアリングユニット、20:プーリ、21,22:プーリの表裏面、23:エアシャフト挿入用穴、24,25:ボス、26:V溝、28:プーリの内周面、29:プーリの外周面、241,251:ボスの端面、10:エアシャフト、101:バックメタル、102:多孔質焼結層、103:ベース部、104:ラジアル軸受部、105:ロッド部、106:通気路、107:給気口、1021:多孔質焼結層の外周面(ラジアル軸受面)、1031:ベース部の底面、1032:ネジ穴、1033:ベース部の外周面、1034:ベース部の端面(段差面)、1041:ラジアル軸受部の端面(段差面)、1042:ラジアル軸受部の外周面、1043:溝、1044:孔、1051:ネジ、1061:通気路の開口部、1071:ネジ部、11:スラストプレート、111,112:スラストプレートの表裏面、113:シャフト挿入用穴、12:ナット

Claims (4)

  1. 軸心周り方向に回転する回転体を、ラジアル軸受隙間および第一のスラスト軸受隙間に介在する流体膜により非接触で支持するエアベアリングユニットであって、
    前記回転体との間に前記ラジアル軸受隙間を形成する、前記軸心を囲む第一の面、および前記ラジアル隙間の一方の端側に繋がる前記第一のスラスト軸受隙間を前記回転体との間に形成する、当該第一の面と隣りあう第二の面を有するバックメタルと、
    前記第一の面を覆うように当該第一の面全域に段差なく形成され、前記ラジアル軸受隙間に前記流体膜を形成する流体を当該ラジアル軸受隙間に供給する多孔質層と、を備え、
    前記流体は、
    前記ラジアル軸受隙間内を前記第一のスラスト軸受隙間に向かって流れて、当該ラジアル軸受隙間から前記第一のスラスト軸受隙間に排気され、当該第一のスラスト軸受隙間内に前記流体膜を形成する
    ことを特徴とするエアベアリングユニット。
  2. 請求項1記載のエアベアリングユニットであって、
    前記第一の面として外周面を有し、前記第二の面として前記第一の面か張り出した段差面を有す段付き円柱状の前記バックメタルと、前記第一の面全域に形成された前記多孔質層と、を有し、前記回転体の穴に挿入されて、前記回転体の内周面と前記多孔質層の外周面との間に前記ラジアル軸受隙間を形成し、前記段差面に対向する前記回転体の第一の端面との間に、前記ラジアル軸受隙間の一方の端側に繋がる前記第一のスラスト軸受隙間を形成するエアシャフトと、
    前記回転体の穴に挿入された前記エアシャフトが挿入される穴を有し、前記エアシャフトが当該穴に挿入された状態において前記多孔質層の端面に接触し、前記回転体の第一の端面の反対側の第二の端面との間に、前記ラジアル軸受隙間の他方の端側に繋がる第二のスラスト軸受隙間を形成するスラストプレートと、を備え、
    前記流体は、
    前記ラジアル軸受隙間内を前記第一のスラスト軸受隙間および前記第二のスラスト軸受隙間に向かって流れて、当該ラジアル軸受隙間から前記第一のスラスト軸受隙間および前記第二のスラスト軸受隙間にそれぞれ排気され、
    当該排気された前記流体を利用して、当該第一のスラスト軸受隙間内および当該第二のスラスト軸受隙間にそれぞれ前記流体膜を形成する
    することを特徴とするエアベアリングユニット。
  3. 請求項1または2に記載のエアベアリングユニットであって、
    前記回転体としてプーリを有することを特徴とするエアベアリングユニット。
  4. 請求項2に記載のエアベアリングユニットに用いられるエアシャフト。
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