JP5851273B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP5851273B2
JP5851273B2 JP2012032892A JP2012032892A JP5851273B2 JP 5851273 B2 JP5851273 B2 JP 5851273B2 JP 2012032892 A JP2012032892 A JP 2012032892A JP 2012032892 A JP2012032892 A JP 2012032892A JP 5851273 B2 JP5851273 B2 JP 5851273B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
minute
pneumatic tire
less
tire
road surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012032892A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013169807A (ja
Inventor
俊哉 宮園
俊哉 宮園
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2012032892A priority Critical patent/JP5851273B2/ja
Priority to CN201380009635.1A priority patent/CN104136242B/zh
Priority to PCT/JP2013/053762 priority patent/WO2013122232A1/ja
Priority to US14/379,193 priority patent/US9919567B2/en
Priority to EP13749509.9A priority patent/EP2815898B1/en
Publication of JP2013169807A publication Critical patent/JP2013169807A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5851273B2 publication Critical patent/JP5851273B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/86Optimisation of rolling resistance, e.g. weight reduction 

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
従来から、例えば下記特許文献1に示すような、トレッド踏面部に陸部が配設された空気入りタイヤが知られている。
特許第3421114号公報
しかしながら、前記従来の空気入りタイヤでは、氷雪路面における制動性能について、改善の余地があった。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、氷雪路面における制動性能を向上させることができる空気入りタイヤを提供することである。
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る空気入りタイヤは、トレッド踏面部に陸部が配設された空気入りタイヤであって、前記陸部の頂面には、多数の微小凸部が、隣り合うもの同士の間に隙間をあけて配設され、前記微小凸部は、前記頂面に沿う一方向に延在する板状に形成されるとともに、前記頂面に沿いかつ前記一方向に直交する他方向に隙間をあけて配置され、前記微小凸部の高さは、0.1μm以上5μm未満であることを特徴とする。前記微小凸部の幅は、0.1μm以上100μm未満であってもよい。
本発明の参考例に係る空気入りタイヤは、トレッド踏面部に陸部が配設された空気入りタイヤであって、前記陸部の頂面には、多数の微小凹部が、隣り合うもの同士の間に隙間をあけて配設され、前記微小凹部の深さは、0.1μm以上5μm未満であることを特徴とする。
この発明によれば、微小凸部の高さ、または微小凹部の深さが、0.1μm以上5μm未満となっているので、氷雪路面の走行時に、陸部の頂面における微小凸部を氷雪路面上に形成された窪みに入り込ませること、または陸部の頂面における微小凹部に氷雪路面上に形成された突起を入り込ませることが可能になり、陸部の頂面と氷雪路面との距離を短くしてこれらの両面を密接させ易くすることができる。これにより、陸部と氷雪路面とのファンデルワールス力を高めることが可能になり、氷雪路面における制動性能を長期間にわたって向上させることができる。
なお、微小凸部の高さ、または微小凹部の深さが、0.1μm未満の場合、走行に伴う摩耗により微小凸部または微小凹部が短期間で消滅するおそれがある。また、微小凸部の高さ、または微小凹部の深さが、5μm以上の場合、陸部の頂面と氷雪路面との距離を短くし難くなり、陸部と氷雪路面とのファンデルワールス力を高めることが困難になるおそれがある。
また、隣り合う前記微小凸部間のピッチ、または隣り合う前記微小凹部間のピッチは、0.1μm以上1000μm未満であってもよい。
この場合、隣り合う微小凸部間のピッチ、または隣り合う微小凹部間のピッチが、0.1μm以上1000μm未満となっているので、陸部と氷雪路面とのファンデルワールス力を一層高めることができる。
すなわち、隣り合う微小凸部間のピッチ、または隣り合う微小凹部間のピッチが、0.1μm未満の場合、当該空気入りタイヤの製造過程における加硫後にタイヤがモールドから離型し難くなって微小凸部または微小凹部が損傷し易く、微小凸部または微小凹部を意図した形状に形成しづらくなるため、陸部の頂面と氷雪路面との距離を短くすることが困難になるおそれがある。また、隣り合う微小凸部間のピッチ、または隣り合う微小凹部間のピッチが、1000μm以上の場合、氷雪路面の性状に対してピッチが大きすぎるため、陸部の頂面と氷雪路面との距離を短くすることが困難になるおそれがある。
本発明に係る空気入りタイヤによれば、氷雪路面における制動性能を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤを示す縦断面図である。 図1に示す空気入りタイヤのトレッド踏面部の平面図である。 図1に示す空気入りタイヤの陸部の頂面の一部断面を含む拡大斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤの変形例における要部を示す拡大斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤの変形例における要部を示す拡大斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤの変形例における要部を示す拡大斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る空気入りタイヤの要部を示す拡大斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る空気入りタイヤの要部を示す拡大斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る空気入りタイヤの変形例における要部を示す拡大斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る空気入りタイヤの変形例における要部を示す拡大斜視図である。
(第1実施形態)
以下、図面を参照し、本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤを説明する。
図1に示すように、空気入りタイヤ10は、左右一対のビード11間でトロイド状に延びるカーカス12のクラウン部12aにおけるタイヤ径方向Rの外側に、ベルト層13とトレッド部14とがこの順に設けられている。さらに、空気入りタイヤ10には、内部にビード11が埋設された左右一対のビード部15と、トレッド部14におけるタイヤ幅方向Wの両端とビード部15とを連結する左右一対のサイドウォール部16と、が備えられている。そして、空気入りタイヤ10は、図示しないリムに装着され、該リムとの間のタイヤ内腔Aを形成する。なお、空気入りタイヤ10の外表面には、車両への装着方向を明示する図示しないマーク等が配設されている。
当該空気入りタイヤ10におけるトレッド踏面部17には、陸部18が配設されている。なおトレッド踏面部17とは、空気入りタイヤ10を、「JATMA Year Book」に規定されている標準リムに装着し、かつ該タイヤ10に、「JATMA Year Book」での適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力(内圧−負荷能力対応表の太字荷重)に対応する空気圧(最大空気圧)の100%の内圧(以下、規定内圧という)を充填して最大負荷能力を負荷した状態でのトレッド部14の接地面をいう。またトレッド踏面部17は、空気入りタイヤ10が生産または使用される地域が日本国以外の地域の場合には、その地域に適用されている産業規格(例えば、アメリカ合衆国の「TRA Year Book」、欧州の「ETRTO Standard Manual」等)に準拠した状態でのトレッド部14の接地面をいう。
図2に示すように、陸部18は、トレッド踏面部17に配設された周溝19および横溝20により区画されている。周溝19は、タイヤ周方向Cに延在するとともにタイヤ幅方向Wに間隔をあけて複数形成されている。図示の例では、複数の周溝19は、トレッド踏面部17において、当該空気入りタイヤ10のタイヤ幅方向Wの中央部(以下、タイヤ赤道部CLという)を回避した位置に、タイヤ赤道部CLを基準に線対称に配置されている。横溝20は、タイヤ幅方向Wに延在し、横溝20のタイヤ幅方向Wの両端部は、当該横溝20をタイヤ幅方向Wに挟む一対の周溝19に各別に開口している。
そして陸部18には、タイヤ幅方向Wに延在するサイプ21が形成されている。なおサイプ21とは、空気入りタイヤ10を前述の標準リムに装着し、かつ該タイヤ10に前述のように規定内圧を充填して最大負荷能力を負荷した状態で、接地面内で閉塞する溝幅の細溝のことをいう。またサイプ21は、空気入りタイヤ10が生産または使用される地域が日本国以外の地域の場合には、その地域に適用されている産業規格に準拠した状態で、接地面内で閉塞する溝幅の細溝のことをいう。
サイプ21は、トレッド踏面部17をタイヤ径方向Rの外側から見たタイヤ平面視において、直線状をなしている。またサイプ21は、陸部18をタイヤ幅方向Wに横断しており、サイプ21のタイヤ幅方向Wの両端部は、当該陸部18をタイヤ幅方向Wに区画する一対の周溝19に各別に開口している。さらにサイプ21は、横溝20に非開口となっている。
ここで図3に示すように、陸部18の頂面22には、多数の微小凸部23が、隣り合うもの同士の間に隙間をあけて配設されている。微小凸部23は、前記頂面22からタイヤ径方向Rの外側に向けて突設されており、多数の微小凸部23は互いに同形同大に形成されている。また、微小凸部23は円柱状に形成され、図示の例では、微小凸部23の端面は、陸部18の頂面22に沿って延在している。さらに微小凸部23は、タイヤ径方向Rに沿って突設されており、微小凸部23の中心線O1は、タイヤ径方向Rに沿って延在している。なお微小凸部23の外径L1は、例えば0.1μm以上100μm未満、好ましくは0.5μm以上100μm未満となっていてもよい。
多数の微小凸部23は、隣り合う微小凸部23間のピッチP、つまり隣り合う微小凸部23の中心線O1同士の間隔が、互いに同等になるように規則的に配設されている。図示の例では、微小凸部23が、陸部18の頂面22に沿う一方向D1に同等の隙間をあけて複数配置され、前記一方向D1に延在する凸部列24をなしており、該凸部列24が、前記頂面22に沿いかつ前記一方向D1に直交する他方向D2に同等の隙間をあけて配置されている。そして、前記一方向D1および前記他方向D2に隣り合う微小凸部23間のピッチPが、互いに同等となっており、隣り合う微小凸部23間のピッチPは、0.1μm以上1000μm未満、好ましくは0.3μm以上100μm未満となっている。なお、隣り合う微小凸部23間のピッチPは、互いに同等でなくてもよく、例えば0.1μm以上1000μm未満の範囲内や、0.3μm以上100μm未満の範囲内でばらついていてもよい。
なお前記一方向D1は、タイヤ周方向Cまたはタイヤ幅方向Wに沿っていてもよく、これらの両方向に傾いていてもよい。さらに前記他方向D2も、タイヤ周方向Cまたはタイヤ幅方向Wに沿っていてもよく、これらの両方向に傾いていてもよい。
そして本実施形態では、微小凸部23の高さHである微小凸部23の基端から突端までの長さは、0.1μm以上5μm未満となっている。なお前記微小凸部23は、例えば当該空気入りタイヤ10を成形する図示しないモールドの内面に、切削加工、放電加工またはエッチング加工で微小溝を形成すること等により成形することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る空気入りタイヤ10によれば、微小凸部23の高さHが、0.1μm以上5μm未満となっているので、氷雪路面の走行時に、陸部18の頂面22における微小凸部23を氷雪路面上に形成された窪みに入り込ませることが可能になり、陸部18の頂面22と氷雪路面との距離を短くしてこれらの両面を密接させ易くすることができる。これにより、陸部18と氷雪路面とのファンデルワールス力を高めることが可能になり、氷雪路面における制動性能を長期間にわたって向上させることができる。
なお、微小凸部23の高さHが、0.1μm未満の場合、走行に伴う微小凸部23の摩耗により微小凸部23が短期間で消滅するおそれがある。また、微小凸部23の高さHが、5μm以上の場合、陸部18の頂面22と氷雪路面との距離を短くし難くなり、陸部18と氷雪路面とのファンデルワールス力を高めることが困難になるおそれがある。
また、隣り合う微小凸部23間のピッチPが、0.1μm以上1000μm未満となっているので、陸部18と氷雪路面とのファンデルワールス力を一層高めることができる。
すなわち、隣り合う微小凸部23間のピッチPが、0.1μm未満の場合、当該空気入りタイヤ10の製造過程における加硫後にタイヤ10がモールドから離型し難くなって微小凸部23が損傷し易く、微小凸部23を意図した形状に形成しづらくなるため、陸部18の頂面22と氷雪路面との距離を短くすることが困難になるおそれがある。また、隣り合う微小凸部23間のピッチPが、1000μm以上の場合、氷雪路面の性状に対してピッチPが大きすぎるため、陸部18の頂面22と氷雪路面との距離を短くすることが困難になるおそれがある。
なお本実施形態では、微小凸部23は、タイヤ径方向Rに沿って突設されているものとしたが、これに限られるものではなく、例えば図4に示す空気入りタイヤ30のように、微小凸部23の中心線O1が、タイヤ径方向Rに沿って延在する仮想線O2に対して傾斜するように、微小凸部23が突設されていてもよい。
また本実施形態では、微小凸部23は、円柱状に形成されているものとしたが、これに限られるものではなく、例えば図5に示す空気入りタイヤ40のように、微小凸部23が、六角柱状に形成されていてもよい。図示の例では、微小凸部23は、前記タイヤ平面視において正六角形状をなしており、前記一方向D1に隣り合う微小凸部23は、当該微小凸部23の角部同士が対向するように配置され、前記他方向D2に隣り合う微小凸部23は、当該微小凸部23の側面部同士が対向するように配置されている。なお、微小凸部23の外径L1である対角径は、前述のように例えば0.1μm以上100μm未満となっていてもよい。
さらに微小凸部23は、六角柱状に限られず、六角柱状とは異なる多角柱状であってもよい。
また本実施形態では、微小凸部23が、円柱状に形成されているものとしたが、これに限られるものではなく、例えば円錐状や多角錐状に形成されていてもよい。なおこの場合、微小凸部23の基端の外径L1が、前述のように例えば0.1μm以上100μm未満となっていてもよい。
また微小凸部23は、例えば図6に示す空気入りタイヤ50のように、表裏面が前記一方向D1に沿って延在する平板状に形成されていてもよい。図示の例では、微小凸部23は、前記他方向D2に同等の隙間をあけて配置されており、前記他方向D2に隣り合う微小凸部23間のピッチPは、互いに同等となっている。なお、微小凸部23の前記他方向D2に沿った長さである微小凸部23の幅L2は、前記実施形態における微小凸部23の外径L1と同様に、例えば0.1μm以上100μm未満となっていてもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る空気入りタイヤを説明する。
なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
図7および図8に示すように、本実施形態に係る空気入りタイヤ60では、陸部18の頂面22には、前記多数の微小凸部23に代えて、多数の微小凹部61が、隣り合うもの同士の間に隙間をあけて配設されている。微小凹部61は、前記頂面22からタイヤ径方向Rの内側に向けて窪んでおり、多数の微小凹部61は互いに同形同大に形成されている。また、微小凹部61は円柱状に窪んでおり、図示の例では、該微小凹部61の底部は、陸部18の頂面22に沿って延在している。さらに微小凹部61は、タイヤ径方向Rに沿って窪んでおり、微小凹部61の中心線O3は、タイヤ径方向Rに沿って延在している。なお微小凹部61の内径L3は、前記実施形態における微小凸部23の外径L1と同様に、例えば0.1μm以上100μm未満、好ましくは0.5μm以上100μm未満となっていてもよい。
多数の微小凹部61は、隣り合う微小凹部61間のピッチP、つまり隣り合う微小凹部61の中心線O3同士の間隔が、互いに同等になるように規則的に配設されている。図示の例では、微小凹部61が、前記一方向D1に同等の隙間をあけて複数配置され、前記一方向D1に延在する凹部列62をなしており、該凹部列62が、前記他方向D2に同等の隙間をあけて、かつ前記一方向D1に位置がずらされて配置されている。そして、前記一方向D1および前記他方向D2に隣り合う微小凹部61間のピッチPが、互いに同等となっている。なお、隣り合う微小凹部61間のピッチPは、0.1μm以上1000μm未満、好ましくは0.3μm以上100μm未満となっている。ここで、隣り合う微小凹部61間のピッチPは、互いに同等でなくてもよく、例えば0.1μm以上1000μm未満の範囲内や、0.3μm以上100μm未満の範囲内でばらついていてもよい。
そして本実施形態では、微小凹部61の深さDである微小凹部61の開口面から底部までの長さは、0.1μm以上5μm未満となっている。なお前記微小凹部61は、例えば当該空気入りタイヤ60を成形する図示しないモールドの内面に、切削加工、放電加工またはエッチング加工で微小突起を形成すること等により成形することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る空気入りタイヤ60によれば、微小凹部61の深さDが、0.1μm以上5μm未満となっているので、氷雪路面の走行時に、陸部18の頂面22における微小凹部61に氷雪路面上に形成された突起を入り込ませることが可能になり、陸部18の頂面22と氷雪路面との距離を短くしてこれらの両面を密接させ易くすることができる。これにより、陸部18と氷雪路面とのファンデルワールス力を高めることが可能になり、氷雪路面における制動性能を長期間にわたって向上させることができる。
なお、微小凹部61の深さDが、0.1μm未満の場合、走行に伴う陸部18の頂面22の摩耗により微小凹部61が短期間で消滅するおそれがある。また、微小凹部61の深さDが、5μm以上の場合、陸部18の頂面22と氷雪路面との距離を短くし難くなり、陸部18と氷雪路面とのファンデルワールス力を高めることが困難になるおそれがある。
また、隣り合う微小凹部61間のピッチPが、0.1μm以上1000μm未満となっているので、陸部18と氷雪路面とのファンデルワールス力を一層高めることができる。
すなわち、隣り合う微小凹部61間のピッチPが、0.1μm未満の場合、当該空気入りタイヤ60の製造過程における加硫後にタイヤ60がモールドから離型し難くなって微小凹部61が損傷し易く、微小凹部61を意図した形状に形成しづらくなるため、陸部18の頂面22と氷雪路面との距離を短くすることが困難になるおそれがある。また、隣り合う微小凹部61間のピッチPが、1000μm以上の場合、氷雪路面の性状に対してピッチPが大きすぎるため、陸部18の頂面22と氷雪路面との距離を短くすることが困難になるおそれがある。
なお本実施形態では、微小凹部61は、円柱状に窪んでいるものとしたが、これに限られない。
例えば図9に示す空気入りタイヤ70のように、微小凹部61は、半球状に窪んでいてもよい。
さらに例えば、図10に示す空気入りタイヤ80のように、微小凹部61は、六角柱状に窪んでいてもよい。図示の例では、微小凹部61は、前記タイヤ平面視において、正六角形状をなしており、前記一方向D1に隣り合う微小凹部61、および前記他方向D2に隣り合う微小凹部61はいずれも、当該微小凹部61の側面部同士が並設されるように配置されている。なお、微小凹部61の内径L3である対角径は、前述のように例えば0.1μm以上100μm未満となっていてもよい。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、隣り合う微小凸部23間のピッチP、または隣り合う微小凹部61間のピッチPが、0.1μm以上1000μm未満、好ましくは0.3μm以上100μm未満となっているものとしたが、これに限られない。
また、サイプ21は、前記実施形態に示したものに限られず、例えば、サイプ21のタイヤ幅方向Wの両端部が、一対の周溝19に各別に開口していなくてもよい。さらに例えば、サイプ21は、前記タイヤ平面視において湾曲したり屈曲したり等していてもよい。さらにまた、サイプ21はなくてもよい。
また陸部18は、前記実施形態に示したものに限られず、例えば、陸部が、タイヤ周方向の全長にわたって連続して延在するように周溝により区画されていて、横溝がなくてもよい。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
次に、以上説明した作用効果についての第1から第4の検証試験を実施した。
第1の検証試験では、微小凸部の高さについて検証した。該第1の検証試験では、実施例1から3、および比較例1、2の5つの空気入りタイヤを準備した。
実施例1から3の各空気入りタイヤは、第1実施形態に示した空気入りタイヤと同様の構成を共通に採用し、微小凸部の高さを、0.1μm以上5μm未満の範囲内で、下記表1に示すように互いに異ならせた。そして比較例1、2の各空気入りタイヤは、微小凸部の高さを、0.1μm以上5μm未満の範囲外で、下記表1に示すように互いに異ならせた。なお各空気入りタイヤのサイズは、195/65R15とした。
そして、実施例1から3、および比較例1、2の各空気入りタイヤについて、氷雪路面における制動性能と、微小凸部が消滅するまでの期間と、について評価した。
氷雪路面における制動性能についての評価では、まず、正規リムに装着して内圧を200kPaとした各空気入りタイヤを、乗用車に取り付けて正規荷重を負荷した状態で、氷雪路面上を実車走行させ、初速度35km/hとしてフルブレーキをかけて静止状態になるまでの制動距離を測定し、初速度と制動距離から平均減速度を算出した。なお「正規リム」とは、「JATMA Year Book」(2011年版)に定められた適用サイズにおける標準リムを指し、「正規荷重」とは、「JATMA Year Book」(2011年版)に定められた適用サイズ・プライレーティングにおける最大荷重を指す。
そして、比較例1の空気入りタイヤの平均減速度に基づく評価指標を100とし、各空気入りタイヤの氷雪路面における制動性能について相対的に指数により評価した。
また、微小凸部が消滅するまでの期間についての評価では、まず、正規リムに装着して規定内圧とした各空気入りタイヤを、乗用車に取り付けて正規荷重を負荷した状態で氷雪路面上を実車走行させ、微小凸部が消滅するまでの期間を測定した。
そして、比較例1の空気入りタイヤにおける微小凸部が消滅するまでの期間を100とし、各空気入りタイヤの前記期間について相対的に指数により評価した。
結果を下記表1に示す。
Figure 0005851273
以上より、実施例1から3の各空気入りタイヤは、比較例2に比べて氷雪路面における制動性能が高く、かつ比較例1に比べて微小凸部が長期間にわたって存在することが確認された。
次に、第2の検証試験では、隣り合う微小凸部間のピッチについて検証した。該第2の検証試験では、実施例4から6、および比較例3、4の5つの空気入りタイヤを準備した。
実施例4から6の各空気入りタイヤは、第1実施形態に示した空気入りタイヤと同様の構成を共通に採用し、隣り合う微小凸部間のピッチを、0.1μm以上1000μm未満の範囲内で、下記表2に示すように互いに異ならせた。そして比較例3、4の各空気入りタイヤは、隣り合う微小凸部間のピッチを、0.1μm以上1000μm未満の範囲外で、下記表2に示すように互いに異ならせた。なお各空気入りタイヤのサイズは、195/65R15とした。
そして、実施例4から6、および比較例3、4の各空気入りタイヤについて、氷雪路面における制動性能について評価した。なお、氷雪路面における制動性能についての評価は、前記第1の検証試験と同様とした。
結果を下記表2に示す。
Figure 0005851273
以上より、実施例4から6の各空気入りタイヤは、比較例3、4に比べて氷雪路面における制動性能が高いことが確認された。
次に、第3の検証試験では、微小凹部の深さについて検証した。該第3の検証試験では、実施例7から9、および比較例5、6の5つの空気入りタイヤを準備した。
実施例7から9の各空気入りタイヤは、第2実施形態に示した空気入りタイヤと同様の構成を共通に採用し、微小凹部の深さを、0.1μm以上5μm未満の範囲内で、下記表3に示すように互いに異ならせた。そして比較例5、6の各空気入りタイヤは、微小凹部の深さを、0.1μm以上5μm未満の範囲外で、下記表3に示すように互いに異ならせた。なお各空気入りタイヤのサイズは、195/65R15とした。
そして、実施例7から9、および比較例5、6の各空気入りタイヤについて、氷雪路面における制動性能と、微小凹部が消滅するまでの期間と、について評価した。なお、氷雪路面における制動性能についての評価、および微小凹部が消滅するまでの期間についての評価は、前記第1の検証試験と同様とした。
結果を下記表3に示す。
Figure 0005851273
以上より、実施例7から9の各空気入りタイヤは、比較例6に比べて氷雪路面における制動性能が高く、かつ比較例5に比べて微小凹部が長期間にわたって存在することが確認された。
次に、第4の検証試験では、隣り合う微小凹部間のピッチについて検証した。該第4の検証試験では、実施例10から12、および比較例7、8の5つの空気入りタイヤを準備した。
実施例10から12の各空気入りタイヤは、第2実施形態に示した空気入りタイヤと同様の構成を共通に採用し、隣り合う微小凹部間のピッチを、0.1μm以上1000μm未満の範囲内で、下記表4に示すように互いに異ならせた。そして比較例7、8の各空気入りタイヤは、隣り合う微小凹部間のピッチを、0.1μm以上1000μm未満の範囲外で、下記表4に示すように互いに異ならせた。なお各空気入りタイヤのサイズは、195/65R15とした。
そして、実施例10から12、および比較例7、8の各空気入りタイヤについて、氷雪路面における制動性能について評価した。なお、氷雪路面における制動性能についての評価は、前記第1の検証試験と同様とした。
結果を下記表4に示す。
Figure 0005851273
以上より、実施例10から12の各空気入りタイヤは、比較例7、8に比べて氷雪路面における制動性能が高いことが確認された。
10、30、40、50、60、70、80 空気入りタイヤ
17 トレッド踏面部
18 陸部
22 頂面
23 微小凸部
61 微小凹部
D 深さ
H 高さ
P ピッチ

Claims (3)

  1. トレッド踏面部に陸部が配設された空気入りタイヤであって、
    前記陸部の頂面には、多数の微小凸部が、隣り合うもの同士の間に隙間をあけて配設され、
    前記微小凸部は、前記頂面に沿う一方向に延在する板状に形成されるとともに、前記頂面に沿いかつ前記一方向に直交する他方向に隙間をあけて配置され、
    前記微小凸部の高さは、0.1μm以上5μm未満であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 請求項1記載の空気入りタイヤであって、
    隣り合う前記微小凸部間のピッチは、0.1μm以上1000μm未満であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  3. 請求項1または2に記載の空気入りタイヤであって、
    前記微小凸部の幅は、0.1μm以上100μm未満であることを特徴とする空気入りタイヤ。
JP2012032892A 2012-02-17 2012-02-17 空気入りタイヤ Expired - Fee Related JP5851273B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012032892A JP5851273B2 (ja) 2012-02-17 2012-02-17 空気入りタイヤ
CN201380009635.1A CN104136242B (zh) 2012-02-17 2013-02-15 轮胎及轮胎制造方法
PCT/JP2013/053762 WO2013122232A1 (ja) 2012-02-17 2013-02-15 タイヤ及びタイヤ製造方法
US14/379,193 US9919567B2 (en) 2012-02-17 2013-02-15 Tire and tire manufacturing method
EP13749509.9A EP2815898B1 (en) 2012-02-17 2013-02-15 Tire, and tire manufacturing method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012032892A JP5851273B2 (ja) 2012-02-17 2012-02-17 空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013169807A JP2013169807A (ja) 2013-09-02
JP5851273B2 true JP5851273B2 (ja) 2016-02-03

Family

ID=49264058

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012032892A Expired - Fee Related JP5851273B2 (ja) 2012-02-17 2012-02-17 空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5851273B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023078511A1 (de) * 2021-11-08 2023-05-11 Continental Reifen Deutschland Gmbh Fahrzeugreifen

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3018224B1 (fr) * 2014-03-10 2017-11-17 Michelin & Cie Pneumatique comportant une texture a fort contraste sur la surface de roulement
JP6930908B2 (ja) 2017-12-14 2021-09-01 株式会社ブリヂストン タイヤ

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005028974A (ja) * 2003-07-11 2005-02-03 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
US9393719B2 (en) * 2010-03-26 2016-07-19 Bridgestone Corporation Pneumatic tire with specified outer surface
JP5986374B2 (ja) * 2011-12-28 2016-09-06 株式会社ブリヂストン タイヤおよびタイヤ成形用金型

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023078511A1 (de) * 2021-11-08 2023-05-11 Continental Reifen Deutschland Gmbh Fahrzeugreifen

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013169807A (ja) 2013-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6627426B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5875814B2 (ja) 空気入りタイヤ
EP2913205A1 (en) Pneumatic tire
JP2009067378A (ja) 空気入りタイヤ、靴、タイヤチェーン、及び、空気入りタイヤ用加硫金型
JP5516500B2 (ja) 空気入りタイヤ
US9180739B2 (en) Pneumatic tire
JP5849600B2 (ja) 空気入りタイヤ
US20110048602A1 (en) Pneumatic tire
WO2013122232A1 (ja) タイヤ及びタイヤ製造方法
AU2013223565A1 (en) Pneumatic tire
JP2008056053A (ja) 空気入りタイヤ
JP5809322B1 (ja) 乗用車用空気入りラジアルタイヤ
JP2014073776A (ja) 空気入りタイヤ
JP2004106747A (ja) 重荷重用タイヤ
JP5851273B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP7123734B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6134583B2 (ja) タイヤ
WO2011142273A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP5851275B2 (ja) 空気入りタイヤ
KR20110081349A (ko) 공기 타이어
US11040579B2 (en) Pneumatic tire and stud pin
JP7144279B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2015178337A (ja) 空気入りタイヤ
JP6019693B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2012180008A (ja) タイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150804

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151005

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151202

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5851273

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees