JP5850855B2 - 採血管、採血管の製造方法及び血液試料の調製方法 - Google Patents

採血管、採血管の製造方法及び血液試料の調製方法 Download PDF

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Description

本発明は、血糖値を測定するための採血管及びその製造方法に関し、より詳細には、採血管を構成する有底管内壁に塗布した薬剤により、採血後の血液試料中の血糖値を安定に保つことを可能とする採血管及びその製造方法並びに血液試料の調製方法に関する。
血液中のブドウ糖の値を測定する場合、採血後の血液をそのまま室温に放置すると、赤血球などの血液中の細胞に含まれている解糖系酵素による解糖反応が進行する。そのため、ブドウ糖の値が経時的に低下する。このような問題を回避するために、血液に解糖阻止効果を有する薬剤すなわち解糖阻止剤を添加する方法が知られている。
例えば、下記の特許文献1には、血液中のブドウ糖、乳糖及びピルビン酸の量を測定するに際し、採取された血液に酸を加え、血液のpHを5.0〜7.0に調整する、血液中の解糖阻止方法が開示されている。より具体的には、特許文献1では、1.5〜2.0mLの血液を採取する採血管に、クエン酸及びNaFを主体とする水溶液を入れ、加温等により水分を蒸発させている。このようにして添加された成分を粉末状とし、採血管の底部に付着させている。
また、下記の特許文献2には、血液中のブドウ糖、1,5アンヒドログルシトールなどの糖分を測定する方法において、採取した血液試料に各種酸を添加し、pHを5.0〜6.8に調整し、さらに弗酸塩をNaFに当量換算して血液1mL当たり3mg以上を添加する、血液試料中の糖類安定化方法が開示されている。
また、特許文献2の具体的例においては、クエン酸、クエン酸ナトリウム、EDTA−2Na及びNaFを、16:34:23:27の比率で混和し、顆粒化してなる薬剤を採血管に12mg/mL(採取される血液当たり)収容している。このような薬剤が収容された採血管に血液試料を採取し、血液試料中の糖類の安定化が図られている。
特開昭61−258174号公報 特開平5−164758号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載の粉末状の薬剤や顆粒状の薬剤は、血液に対する溶解性が低い。そのため、採血直後に採血管を転倒混和する回数が不足すると、薬剤中に含まれる抗凝固剤や解糖阻止剤が充分に溶解し難かった。そのため、血液が凝固したり、解糖阻止効果が不充分であったりするという問題があった。
本発明の目的は、薬剤の血液に対する溶解性に優れ、採血直後の転倒混和回数が少ない場合であっても、薬剤が血液に充分に溶解し、血液抗凝固能や解糖阻止効果を充分に発現し得る採血管及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、(1)酸乖離定数pKaが3.7±1.0の範囲にある酸を含有しており、かつpHが3.0〜6.0に調整された第1の薬液と、(2)エチレンジアミン四酢酸塩を含有する第2の薬液(ここで第1及び第2の薬液の少なくとも一方に、採取される血液1mL当たりNaFに当量換算して0.2mg〜3.0mgのフッ化物塩を含む)との2種の薬液をそれぞれ調製し、2種の薬液を有底管内に個別にスプレー塗布し、乾燥することにより、薬剤の血液に対する溶解性を高めることができ、血液抗凝固能及び解糖阻止効果を充分に発現させ得ることを見出し、本発明を完成さすに至ったものである。
すなわち、本発明に係る採血管は、血糖値測定用採血管であって、有底管の内壁に、酸乖離定数pKaが3.7±1.0の範囲内にある酸を含有しており、かつpHが3.0〜6.0に調整された第1の薬液をスプレー塗布乾燥した第1の薬剤と、前記有底管の内壁にエチレンジアミン四酢酸塩を含有する第2の薬液をスプレー塗布乾燥した第2の薬剤とを備える。本発明の前記第1の薬液及び第2の薬液の少なくとも一方にフッ化物塩が含有されている。
また、本発明の有底管内壁への薬液のスプレー塗布乾燥の方法は、a)第1及び第2の薬液をそれぞれ個別に、どちらの薬液を先にスプレー塗布乾燥しても良い方法、b)第1及び第2の薬液を同時にスプレー塗布乾燥する方法のどちらでも良い。本発明に係る採血管のある特定の態様では、前記酸が、クエン酸、グルタル酸、リンゴ酸及びコハク酸からなる群から選択される少なくとも1種の酸である。これらの酸は、酸乖離定数pKaが3.7±1.0の範囲内にある。また、これらの酸は、その分子内に複数のカルボキシ基を有している。好ましくは、これらの酸の中でもクエン酸やグルタル酸が用いられる。
本発明に係る採血管の他の特定の態様では、前記第1の薬剤及び第2の薬剤が、前記採血管に採取した血液のpHが5.0〜7.4の範囲となるように前記有底管の内壁にスプレー塗布乾燥されている。すなわち、採取される血液量に応じ、該血液のpHが5.0〜7.4の範囲となるように、第1の薬剤及び第2の薬剤が有底管の内壁にスプレー塗布乾燥されている。この場合には、血糖値の測定精度をより一層高めることができ、かつ血糖値の経時的変化もより効果的に抑制することができる。
本発明に係る採血管の製造方法は、血糖値測定用採血管の製造方法であって、以下の工程からなる。
(1)第1及び第2の薬液を用意する工程
第1の薬液は、酸乖離定数pKaが3.7±1.0の範囲内にある酸を含み、pHが3.0〜と6.0の範囲内に調整されており、第2の薬液は、少なくともエチレンジアミン四酢酸塩を含む薬液として調製されている。また、第1及び第2の薬液には、少なくとも一方に、採取される血液1mL当たりNaFに当量換算して0.2mg〜3.0mgのフッ化物塩が添加されている。
(2)第1及び第2の薬液をスプレー塗布する工程
有底管の内壁に各薬液をスプレー塗布する方法は、1)第1の薬液、または、第2の薬液を順番に個別にスプレー塗布する方法(最初にスプレー塗布する順番は、第1の薬液、または第2の薬液のどちらでも良い。)、2)第1及び第2の薬液を同時にスプレー塗布する方法が用いられる。
(3)スプレーされた第1及び第2の薬液を乾燥する工程
上記(2)のように第1及び/または第2の薬液をスプレー塗布した後の乾燥は、1種類の薬液をスプレー塗布した直後でも良いし、2種類の薬液がスプレー塗布された後でも良い。
本発明に係る採血管の製造方法のある特定の態様では、前記酸が、クエン酸、グルタル酸、リンゴ酸、及びコハク酸からなる群から選択される少なくとも1種の酸である。これらの酸は、酸乖離定数pKaが3.7±1.0の範囲内にある。また、これらの酸は、その分子内に複数のカルボキシ基を有している。好ましくは、酸としてクエン酸やグルタル酸が用いられる。
本発明に係る血液試料の調製方法は、本発明の採血管を用いた血液試料の調製方法であって、本発明の採血管に規定量の血液を採取し、第1の薬剤及び第2の薬剤と血液とを混合し、血液のpHを5.0〜7.4の範囲内とすることを特徴とする。
本発明の採血管では、有底管の内壁に、第1,第2の薬液の少なくとも一方に、採取される血液1mL当たりNaFに当量換算して0.2mg〜3.0mgのフッ化物塩が含有されており、酸乖離定数pKaが3.7±1.0の範囲内にある酸を含有してpHが3.0〜6.0である第1の薬液とエチレンジアミン四酢酸塩を含有する第2の薬液が有底管の内壁にスプレー塗布乾燥されているため、採血管内に血液を採取し、転倒混和等により混和した場合、第1の薬剤及び第2の薬剤が血液に速やかに溶解する。従って、転倒混和回数を少なくした場合であっても、血液抗凝固能及び解糖阻止効果を確実にかつ充分に発揮させることができる。従って、採血後の血糖値を極めて簡便に安定化することができ、かつ血糖値を簡便かつ正確に測定することができる。
図1は、実施例1で用いたスプレーノズルの要部を示す略図的部分切欠斜視図である。 図2は、実施例4で用いたスプレーノズル(並列2本ノズル)の要部を示す部分切欠斜視図である。 図3は、実施例5で用いたスプレーノズル(独立2本ノズル)の要部を示す部分切欠斜視図である。 図4は、実施例6で用いたスプレーノズル(1本ノズル)の要部を示す部分切欠斜視図である。
本発明の採血管は、a)有底管、b)その有底管内壁にスプレー塗布乾燥された第1の薬剤及び第2の薬剤、c)上記a)の有底管の開口部を閉塞する栓体から構成されている。
以下、本発明の詳細を説明する。
(第1の薬剤)
本発明に係る採血管では、有底管の内壁に、酸乖離定数pKaが3.7±1.0の範囲内にある酸を含有して、pHが3.0〜6.0である第1の薬液がスプレー塗布乾燥されている。更に、溶血を抑えて、血糖値を安定化するためには、第1の薬液のpHは3.2〜5.5が好ましい。
上記第1の薬液に用いられる酸としては、酸乖離定数pKaが3.7±1.0の範囲内にある限り、特に限定されるものではないが、複数のカルボキシ基を有する有機化合物の酸が好ましい。このような酸としては、例えば、クエン酸、グルタル酸、リンゴ酸、及びコハク酸などが挙げられる。これらの中でも、水への溶解度が高いクエン酸、グルタル酸などが好ましい。中でもクエン酸には、酸乖離定数pKaが、2.90、4.34、および5.66の3つがあるため、薬液のpH3.0〜6.0の間で、緩衝能が強いので、他の酸より薬液のpHを安定化できる。そのため、クエン酸を含む薬剤が血液に添加混和された場合、血液pHを5.0〜7.4の間で、他の酸に比べて、より少ない濃度で安定化できるため、クエン酸が好ましい。尚、複数のpKa値を有する酸の場合、その内の少なくとも1つが3.7±1.0の範囲内であればよい。
上記第1の薬液に用いられる酸の濃度としては、採血管に血液を採取して用いられる段階において、血液1mL当たり、1mg〜15mgが好ましい。より好ましくは、血液1mL当たり、2mg〜10mgであることが好ましい。酸の濃度が血液1mL当たり、1mg〜15mgの範囲内であれば、採取された血液のpHを5.0〜7.4の範囲内により一層確実に維持することができる。
第1の薬液に用いられる酸の濃度が、血液1mL当たり1mgより少ないと、採取された血液のpHを5.0〜7.4に安定的に調製できない。また、第1の薬液に用いられる酸の濃度が、血液1mL当たり、15mgより多いと採取された血液の溶血がひどくなり、正確に血糖値を測定できない問題がある。
また、本発明の有底管の内壁にスプレー塗布乾燥される酸の量としては、上記のように、採取される血液量に応じて異なるが、採血管では、採取される血液の量が、採血管の種類に応じて予め定められている。例えば、血液2mL採取用採血管の場合、血液採取量は約2mLであり、その場合には、酸の量は2mg〜30mgの範囲が好ましく、例えば4mL採取用採血管の場合には、血液採取量が約4mLであるため、酸の量は4mg〜60mgの範囲が好ましい。すなわち、採血管が血液xmL採取用採血管(xは整数が一般的)である場合、第1の薬剤として有底管の内壁に付着される酸の量は、好ましくは、1xmg〜15xmgの範囲とすればよく、より好ましくは、2xmg〜10xmgの範囲とすればよい。
上記第1の薬剤は、上記酸を含み、pHが3.0〜6.0の範囲にある第1の薬液を乾燥させることにより得られる。この場合、クエン酸などの酸を溶解する溶媒としては、水などが用いられる。また、上記酸を水等の溶媒に溶解するだけでは前記pH範囲から外れる場合には、適宜、pH調整剤(例えば、少量のNaOH)を加えたり、同じ酸のアルカリ金属塩を用いたりすることにより、pHは3.0〜6.0の範囲に制御することができる。
また、後述のように、第1の薬液及び第2の薬液の少なくとも一方にフッ化物塩が含有される。従って、第1の薬液にフッ化物塩が含有されていてもよい。
(第2の薬剤)
本発明に係る採血管では、有底管の内壁に、上記第1の薬剤とは別に、第2の薬液がスプレー塗布乾燥されている。この第2の薬剤は、少なくともエチレンジアミン四酢酸を含有する。
上記エチレンジアミン四酢酸塩としては、EDTA−Na塩、EDTA−K塩、EDTA−Ca塩、EDTA−Li塩、Cu塩などが挙げられるが、EDTA−Na塩、EDTA−K塩が好ましい。これらの好ましい塩を用いることにより、血液の凝固をより確実に抑制することができる。より好ましくは、EDTA−2Na、EDTA−2Kが好ましい。
上記エチレンジアミン四酢酸塩の添加量は、採血管内に採取される血液1mL当たり、1〜10mgの範囲であることが好ましい。エチレンジアミン四酢酸塩の添加量が、採血管内に採取される血液1mL当たり、1mgより少ないと抗凝固作用が不足して血液が凝固するおそれがある。また、エチレンジアミン四酢酸塩の添加量が、採血管内に採取される血液1mL当たり、10mgより多いと溶血がひどくなる。
なお、エチレンジアミン四酢酸塩は、抗凝固剤として作用するものであるため、上記のように採取される血液量に応じて上記好ましい範囲のエチレンジアミン四酢酸塩を用いることが望ましい。
もっとも、前述した通り、採血管は、種類によってその血液採取量が予め定まっている。従って、血液xmL(xは整数)採取用採血管の場合には、xmL程度の血液が採取される。従って、xmL容量の採血管に用いる場合には、第2の薬剤中に含有されるエチレンジアミン四酢酸塩の量は、x〜10xmgの範囲内とすることが望ましい。
第2の薬剤は、エチレンジアミン四酢酸塩以外の他の血液抗凝固剤を添加してもよい。このような抗凝固剤としては、ヘパリン塩、シュウ酸塩、またはクエン酸塩などを挙げることができる。
第2の薬剤は、少なくともエチレンジアミン四酢酸を含有する第2の薬液を有底管の内壁にスプレー塗布乾燥させることにより得られる。この場合、エチレンジアミン四酢酸塩を含有する第2の薬液を得るために、適宜、水などの溶媒が用いられる。
また、第2の薬剤において、前述したようにフッ化物塩が含有されていてもよい。このフッ化物塩の含有形態及び含有量については、次に説明する。
(フッ化物塩)
第1及び第2の薬剤の少なくとも一方に含有されるフッ化物塩としては、特に限定されず、フッ化ナトリウムまたはフッ化カリウムなどを挙げることができる。フッ化物塩は、解糖阻止剤として添加されている。フッ化物塩の添加量は、採取される血液1mL当たり、NaFに当量換算して0.2mg〜3.0mgの範囲内とすることが望ましい。フッ化物塩の添加量が0.2mg/mL(血液当たり)以上とすることにより、血糖値の安定性をより一層高めることができ、3.0mg/mL以下とすることにより、溶血をより確実に抑制しつつ、正確な血糖値を得ることができる。より好ましくは、0.2mg〜2mgの範囲内とすることが望ましい。
フッ化物塩の添加量が0.2mg/mL(血液当たり)より少ないと、血糖値の安定性が悪くなる。また、フッ化物塩の添加量が3.0mg/mL(血液当たり)より多いと、溶血がひどくなり、正確な血糖値を測定できない問題がある。
前述したように、血液xmL(xは整数)採取用採血管の場合、xmL程度の血液が採取されるので、上記フッ化物塩の量は、0.2xmg〜3.0xmgの範囲内とすることが望ましい。
(血液試料の調製方法)
本発明に係る血液試料の調製方法は、本発明の採血管に規定量の血液を採取し、上記第1の薬剤及び第2の薬剤と混合し、血液のpHを5.0〜7.4の範囲内とすることを特徴とする。上記血液試料のpHを5.0〜7.4範囲内に調整する方法は、上記第1及び第2の薬剤の量を調整する方法により調整することができる。もっとも、酸乖離定数pKaが3.7±1.0の範囲内にある上記酸及びエチレンジアミン四酢酸塩以外に、他の酸や他の添加剤を含有させて血液試料のpHを5.0〜7.4の範囲内に調整することもできる。
更に、溶血を低減し、血糖値を安定化するためには、採取した血液と、上記第1の薬剤及び第2の薬剤とを混合した際の血液のpHを5.5〜7.0の範囲内とするのが好ましい。従って、上記第1の薬剤及び第2の薬剤は、規定量の血液を採取した際に、血液試料のpHを5.5〜7.0の範囲内に調整し得るものであることが好ましい。血液試料のpHを5.5以上、更に好ましくはpHを6.5以上とすることにより、溶血をより確実に抑制することができ、正確な血糖値を得ることができ、かつ7.0以下とすることにより、血糖値の経時的安定性を高めることができ、より一層正確な血糖値を得ることができる。
本発明に係る血液試料の調製方法では、有底管内壁にスプレー塗布乾燥された上記第1の薬剤と第2の薬剤が、血液と混合されると速やかに血液中に溶解する。これは、有底管内壁に第1の薬液と第2の薬液を微細粒子としてスプレー塗布することで、血液と接触する薬剤の表面積が大きくなり、血液が薬剤に接触した時の薬剤溶解性を高めることができるためである。これより、本発明の採血管に規定量の血液を採血した際、転倒混和回数が5回以下と少ない場合であっても、第1の薬剤及び第2の薬剤を血液に確実に溶解させることができる。よって、本発明の採血管では、充分な抗凝固能及び解糖阻止効果が得られる。
(採血管)
本発明に係る採血管における有底管は特に限定されず、市販されている公知の有底の円筒状の有底管を用いることができる。このような有底管を構成する材料についても特に限定されないが、ポリエチレンテレフタレートなどの透明性及び保形性に優れた合成樹脂からなるものが好適に用いられる。なお、採血管では、有底管の開口端を閉塞するために、適宜の栓体が取り付けられるのが普通である。このような栓体としては、ゴム栓、ゴムからなる栓本体にキャップが被せられた栓体、アルミ箔にゴムが接着されたフィルム栓などを適宜用いることができる。
本発明の採血管では、上記有底管に、栓体が取り付けられ、内部が減圧されていることが望ましい。それによって、真空採血法に従って血液を容易に採血管内に導くことができる。
(採血管の製造方法)
本発明に係る採血管の製造方法は、以下の工程からなる。
(1)各薬液を調製する工程
上記第1,第2の薬液を用意する工程。
(2)各薬液を有底管の内壁にスプレー塗布する工程
有底管の内壁に、1)第1または、第2の薬液を別々に順次スプレー塗布する工程(最初にスプレー塗布する順番は第1または第2薬液のどちらでも良い)、2)第1の薬液及び第2の薬液を同時にスプレー塗布する工程、のどちらの方法でも良い。
(3)スプレー塗布された第1及び第2の薬液を乾燥させる工程
スプレー塗布された第1及び第2の薬液を乾燥させる工程は、各薬液が別々にスプレー塗布される場合、1)「第1薬液スプレー塗布→乾燥→第2薬液スプレー塗布→乾燥」、または2)「第1薬液スプレー塗布→第2薬液スプレー塗布→乾燥」、のどちらでも良い。但し、有底管内壁にスプレー塗布された薬液が垂れやすい場合は、上記1)の如く、それぞれの液をスプレー塗布する毎に乾燥させるのが好ましい。
上記第1の薬液と第2の薬液とをスプレー塗布により有底管の内壁にスプレー塗布する工程は、好ましくは、2種類の液体をスプレー塗布することができる2液スプレーノズルを用いて行うことが望ましい。それによって、製造工程の簡略化及び短縮を図ることができる。2液スプレーノズルの形態は、特に規定されるものではない。すなわち、2重管ノズルや、2本の薬液吐出ノズルを有するスプレーノズルなどを適宜用いることができる。
もっとも、本発明の製造方法では、第1の薬液をスプレー塗布するノズルと、第2の薬液をスプレー塗布するノズルとが別体であってもよく、その場合には、第1の薬液のスプレー塗布と第2の薬液のスプレー塗布とを個別に行えばよい。この場合、第1の薬液スプレー塗布と第2の薬液スプレー塗布のいずれを先に行ってもよい。
第1の薬液及び第2の薬液を乾燥させる工程については、第1の薬液及び第2の薬液をスプレー塗布した後、常温、例えば25℃程度の温度に放置することにより行い得る。必要に応じて、加温し、乾燥速度を高めてもよい。また、室温または加温した室内で、各薬液を有底管内にスプレー塗布した後、除湿したエアを有底管内に吹き込むことで、強制的に乾燥することもできる。この時、有底管内に吹き込むエアにより、スプレー塗布した薬剤が垂れないようにエア流量に注意が必要である。
以下、本発明の実施例及び比較例を挙げることにより、本発明の効果を明らかにする。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
第1の薬液の調製:クエン酸5.8g、クエン酸3Naを2.2gに水を添加し、全量を20gとし、クエン酸及びクエン酸3Naを充分に溶解させ、第1の薬液を調製した。
第2の薬液の調製:EDTA−2Kを4.5g、NaFを0.35gに水を添加し、全量を20gとし、EDTA−2K及びNaFを充分に溶解させ、第2の薬液を調製した。
図1に示した2重管ノズル1を用い、有底管の内壁に第1の薬液及び第2の薬液をスプレー塗布した。図1に示す2重管ノズル1は、外管2内に、第1の液管3及び第2の液管4が挿入されている構造を有する。用いた2重管ノズル1では、外管2の長さは86.4mm、外径は3.5mm、内径は2.5mmである。また、第1の液管3の長さは150mm、外径は1.25mm、内径は1.0mmである。第2の液管4の長さは150mm、外径は0.79mm、内径は0.55mmである。第2の液管4の先端が、第1の液管3の先端よりも0.2mm突出するように第2の液管4が第1の液管3内に挿入されている。また、第1の液管3の先端が、外管2の先端よりも0.2mm突出されている。
上記のような2重管ノズル1をエア供給用のコンプレッサーと、第1及び第2の薬液を送液するためのポンプとに接続し、長さ75mm、外径12.5mm、内径10.5mmの採血量2mL用有底管の内壁に第1及び第2の薬液をそれぞれ25mgずつスプレー塗布した。具体的には、2つの薬液タンクに、第1の薬液及び第2の薬液をそれぞれ収容し、0.1MPaの圧力になるように空気により加圧し、第1の液管3から第1の薬液を、第2の液管4から第2の薬液を有底管の内壁にスプレー塗布し、25℃の温度に調整された室内で、35℃に加温されたエアを有底管内に吹き込んで乾燥した。
この時、有底管内に吹き込んだエアにより、有底管内壁にスプレー塗布された薬液が垂れ落ちないように注意した。
なお、第1の薬液及び第2の薬液の合計の塗布重量は、25+25=50mgとした。
スプレー塗布に際しては、有底管の底部から高さ30mmまでの位置の内壁部分に、第1及び第2の薬液を均一スプレー塗布することができた。この採血管において、規定量である2mLの血液を採取した場合、血液面の高さ位置は、上記第1,第2の薬剤が塗布されている塗布領域の上端とほぼ一致した。
(実施例2)
第1の薬液及び第2の薬液を以下のように調製したことを除いては、実施例1と同様とし、実施例2の採血管を得た。
第1の薬液の調製:クエン酸5.8g、クエン酸3Naを2.2gに水を添加し、全量を20gとし、クエン酸及びクエン酸3Naを充分に溶解させ、第1の薬液を調製した。
第2の薬液の調製:EDTA−2Kを4.5g、NaFを1.2gに水を添加し、全量を40gとし、EDTA−2K及びNaFを溶解させ、第2の薬液を調製した。
なお、第2の薬液は、25mgずつスプレー塗布乾燥する工程を2回行い、第2の薬液の合計スプレー塗布量は50mgとした。
(実施例3)
第1の薬液及び第2の薬液を以下のように調製したことを除いては、実施例1と同様とし、実施例3の採血管を得た。
第1の薬液の調製:クエン酸5.8g、クエン酸3Naを2.2gに水を添加し、全量を20gとし、クエン酸及びクエン酸3Naを充分に溶解させ、第1の薬液を調製した。
第2の薬液の調製:EDTA−2Kを4.5g、NaFを2.4gに水を添加し、全量を80gとし、EDTA−2K及びNaFを充分に溶解させ、第2の薬液を調製した。
なお、第2の薬液は、25mgずつスプレー塗布乾燥する工程を4回行い、第2の薬液の合計スプレー塗布量は100mgとした。
(実施例4)
実施例1で用いた2重管ノズルに代えて、図2に示す並列型2本ノズルを用いたことを除いては、実施例1と同様とした。図2の並列型2本ノズル11では、外管2内に第1の液管12及び第2の液管13が挿入されている。すなわち、第1の液管12と第2の液管13はそれぞれ、外径0.91mm、内径0.60mmであり、同一の形状を有する。また、第1の液管12及び第2の液管13は、図示のように長さ方向全長に渡り接合され一体化されている。
(実施例5)
実施例1で用いた2重管ノズルに代えて、図3に示す独立2本型スプレーノズル21を用いたことを除いては、実施例1と同様にして、採血管を作製した。図3に示す独立2本型スプレーノズル21では、外管2内に、第1の液管22及び第2の液管23が挿入されており、第1の液管22と第2の液管23が別体の管として外管2内に挿入されている。第1の液管22及び第2の液管23の先端は、外管2の先端よりも0.2mm突出させた。なお、第1の液管22及び第2の液管23は、外径は0.91mm、内径は0.60mmとした。
(実施例6)
第1の薬液の調製:クエン酸5.8g、クエン酸3Naを2.2g及びNaF0.5gに水を添加し、全量40gとし、充分にクエン酸、クエン酸3Na及びNaFを溶解し、第1の薬液を調製した。
第2の薬液の調製:EDTA−2Kを4.5gと、NaFを0.7gに水を添加し、全量を40gとした。EDTA−2K及びNaFを充分溶解させ、第2の薬液を調製した。
実施例6では、図4に示したスプレーノズル31を2本用いた。スプレーノズル31は、2液を塗布し得るノズルではなく、外管32内に液管33が挿入されている1液塗布型ノズルである。実施例6では、長さ86.4mm、外径3mm、内径2mmの外管32に、長さ150mm、外径0.79mm、内径0.55mmの液管33を挿入し、液管33の先端を外管32の先端より0.2mm突出しているスプレーノズル31を用いた。
上記スプレーノズル31を用い、実施例1で用いた有底管の内壁に、先ず第1の薬液を25mgずつ2回に分けて、スプレー塗布乾燥した(合計第1の薬液スプレー量は50mg)。しかる後、別のスプレーノズル31を用い、第2の薬液を25mgずつ2回に分けてスプレー塗布乾燥した(合計第2の薬液スプレー量は50mg)。すなわち、2本のスプレーノズル31を用い、第1の薬液及び第2の薬液をそれぞれ合計50mgずつスプレー塗布乾燥した。スプレー塗布に際して空気の圧力は0.15MPaとした。
上記のようにして、実施例1と同様にして、有底管の底部から高さ30mmまでの領域に、第1及び第2の薬液を均一にスプレー塗布し、それぞれ乾燥させた。
(実施例7)
第1の薬液の調製を除いては、実施例1と同様にして採血管を得た。
第1の薬液の調製:クエン酸3.6g、クエン酸3Naを5.3gに水を添加し、全量を20gとし、クエン酸及びクエン酸3Naを充分に溶解させ、第1の薬液を調製した。
第2の薬液の調製:EDTA−2Kを4.5g、NaFを0.35gに水を添加し、全量を20gとし、EDTA−2K及びNaFを充分に溶解させ、第2の薬液を調製した。
(実施例8)
第1の薬液及び第2の薬液の調製及び第2の薬液の塗布量を除いては、実施例1と同様にして採血管を得た。
第1の薬液の調製:クエン酸3.6g、クエン酸3Naを5.3gに水を添加し、全量を20gとし、クエン酸及びクエン酸3Naを充分に溶解させ、第1の薬液を調製した。
第2の薬液の調製:EDTA−2Kを4.5g、NaFを1.2gに水を添加し、全量を40gとし、EDTA−2K及びNaFを溶解させ、第2の薬液を調製した。なお、第2の薬液のスプレー塗布量は50mgとした。
(実施例9)
第1の薬液及び第2の薬液の調製及び第2の薬液の塗布量を除いては、実施例1と同様にして採血管を得た。
第1の薬液の調製:クエン酸3.6g及びクエン酸3Naを5.3gに水を添加し、全量を20gとし、充分にクエン酸及びクエン酸3Naを溶解し、第1の薬液を調製した。
第2の薬液の調製:EDTA−2Kを4.5gと、NaFを2.4gに水を添加し、全量を80gとした。EDTA−2K及びNaFを溶解させ、第2の薬液を調製した。なお、第2の薬液のスプレー塗布量は100mgとした。
(実施例10)
第1の薬液及び第2の薬液の調製及び第2の薬液の塗布量を除いては、実施例1と同様にして採血管を得た。
第1の薬液の調製:クエン酸3.6g及びクエン酸3Naを5.3gに水を添加し、全量を20gとし、充分にクエン酸及びクエン酸3Naを溶解し、第1の薬液を調製した。
第2の薬液の調製:EDTA−2Kを4.5gと、NaFを2.4gに水を添加し、全量を40gとした。EDTA−2K及びNaFを溶解均一分散させ、第2の薬液を調製した。なお、第2の薬液のスプレー塗布においては、第2の薬液をスターラーで撹拌して、NaFなどの薬剤を均一分散させながら、50mgをスプレー塗布した。
(実施例11)
実施例1で用いた第1の薬液及び第2の薬液を2重管ノズルを用いて、0.15MPaの圧力となるように空気により加圧して有底管(長さ75mm、外径12.5mm、内径10.5mm、(採血量2mL用))の内壁全体にスプレー塗布乾燥した。
スプレー塗布された第1の薬液及び第2の薬液は、有底管の底部から高さ65mmまでの間に、均一にスプレー塗布乾燥されているため、血液2mLを添加した場合、薬剤は、血液面より上まで塗布されている。これより、血液2mL添加した後、血液が薬剤全体と接触するように転倒混和を1回行った。
(実施例12)
実施例1で用いた第1の薬液及び第2の薬液を2重管ノズルを用いて、0.15Mpaの圧力となるように空気により加圧して有底管(長さ75mm、外径12.5mm、内径10.5mm、(採血量2mL用))の内壁全体にスプレー塗布乾燥した。
スプレー塗布された第1の薬液及び第2の薬液は、有底管の底部から高さ65mmまでの間に、均一にスプレー塗布乾燥されているため、血液2mLを添加した場合、薬剤は、血液面より上まで塗布されている。これより、血液2mL添加した後、血液が薬剤全体と接触するように転倒混和を2回行った。
(比較例1)
実施例1で用意した第1及び第2の薬液を予め混合し乾燥させ、顆粒状の薬剤(粒径0.5mm〜1.0mm)を調製した。実施例1で用いた有底管に、実施例1と第1及び第2の薬剤量が同じ量となるように上記顆粒状薬剤を有底管の底部に挿入し、採血管を得た。
(比較例2)
第1の薬液及び第2の薬液を以下のように調製したことを除いては、実施例1と同様とし、比較例2の採血管を得た。
第1の薬液の調製:クエン酸7.0gに水を添加し、全量を20gとし、クエン酸を充分に溶解させ、第1の薬液を調製した。
第2の薬液の調製:EDTA−2Kを4.5g、NaFを0.35gに水を添加し、全量を20gとし、EDTA−2K及びNaFを充分に溶解させ、第2の薬液を調製した。
なお、第1及び第2の薬液は、それぞれ50mg、25mgずつスプレー塗布乾燥した。
(比較例3)
第1の薬液及び第2の薬液を以下のように調製したことを除いては、実施例1と同様とし、比較例3の採血管を得た。
第1の薬液の調製:クエン酸3Na 7.0gに水を添加し、全量を20gとし、クエン酸3Naを充分に溶解させ、第1の薬液を調製した。
第2の薬液の調製:EDTA−2Kを4.5g、NaFを0.35gに水を添加し、全量を20gとし、EDTA−2K及びNaFを充分に溶解させ、第2の薬液を調製した。
なお、第1及び第2の薬液は、それぞれ50mg、25mgずつスプレー塗布乾燥した。
(比較例4)
第1の薬液及び第2の薬液を以下のように調製したことを除いては、実施例1と同様とし、比較例4の採血管を得た。
第1の薬液の調製:クエン酸5.8g、クエン酸3Na
2.2gに水を添加し、全量を20gとし、クエン酸及びクエン酸3Naを充分に溶解させ、第1の薬液を調製した。
第2の薬液の調製:EDTA−2Kを4.5g、NaFを0.10gに水を添加し、全量を20gとし、EDTA−2K及びNaFを充分に溶解させ、第2の薬液を調製した。なお、第1及び第2の薬液は、25mgずつスプレー塗布乾燥した。
(比較例5)
第1の薬液及び第2の薬液を以下のように調製したことを除いては、実施例1と同様とし、比較例5の採血管を得た。
第1の薬液の調製:クエン酸5.8g、クエン酸3Na
2.2gに水を添加し、全量を20gとし、クエン酸及びクエン酸3Naを充分に溶解させ、第1の薬液を調製した。
第2の薬液の調製:EDTA−2Kを4.5g、NaFを5.0gに水を添加し、全量を160gとし、EDTA−2K及びNaFを充分に溶解させ第2の薬液を調製した。
なお、第1の薬液は、25mgスプレー塗布乾燥した。また、第2の薬液は、25mgずつスプレー塗布乾燥を8回繰り返して、採血管を作成した。
(比較例6)
比較例1で作成した採血管に、健常人の血液2mLを添加し、転倒混和を2回行い、血液と薬剤とを混和した。この際、血液と薬剤が接触するように混和した。
(実施例及び比較例の評価)
(1)血糖値評価
実施例1〜11及び比較例1〜5で得た採血管に、健常人の血液2mLを添加し、転倒混和を1回行い、血液と薬剤とを混和した。また、実施例12及び比較例6で得た採血管に、健常人の血液2mLを添加し、転倒混和を2回行い、血液と薬剤とを混和した。
上記血液と薬剤を1回または2回混和する場合、いずれも、血液と全ての薬剤が接触するように混和を行った。
しかる後、1500g×10分(室温)の条件で遠心分離を行い、採血管の底部を下に立て、試験管ラックに整列させた状態で冷蔵保存した。転倒混和直後、すなわち採血直後の血糖値と、冷蔵保存1日後の血糖値と、冷蔵保存3日後の血糖値を測定した。血糖値の測定方法は以下の通りである。
測定装置として、7170S形日立自動分析装置を用い、血糖値測定試薬として、LタイプワコーGLU2(和光純薬工業社製)を用いた。採血直後、冷蔵保存1日後、及び冷蔵保存3日後の各採血管内の血液試料の血糖値を測定し、採血直後の血液試料の血糖値を100%とし、保存後の血糖値を相対値で示した。結果を下記の表1に示す。
(2)溶血評価
実施例1〜12及び比較例1〜6の採血管内に採取された血液試料について、冷蔵保存3日後の血糖値を測定した後に、各血液試料の血漿の415nmにおける吸光度を測定し、溶血の程度を評価した。結果を下記の表1に示す。
比較例1の415nmにおける吸光度を基準(1.0)とし、実施例1〜12及び比較例2〜6の415nmの吸光度を相対値で示した。
各サンプルの吸光度の相対値が1.0より小さい場合は、比較例1より溶血の程度が小さい。
一方、各サンプルの吸光度の相対値が1.0より大きい場合は、比較例1より溶血の程度が大きいことを表す。
(3)薬剤の溶解性評価
実施例1〜12及び比較例1〜6の採血管内に、蒸留水2mLを添加して、薬剤が完全に溶解するまでの時間を肉眼で測定した。薬剤が完全に溶解するまでの時間が短いサンプル程、血液2mLが添加された時、血液に薬剤が溶解する時間が短く、薬剤溶解性が良い。
Figure 0005850855
尚、薬剤のpHは、実施例及び比較例で作成した血液検査用容器に蒸留水2mL添加し、転倒混和を20回行い、薬剤を完全に溶解させた後、pHメーター(Eutech社、pH510型)で薬剤pHを測定した。
また、血漿のpHは、実施例及び比較例で作成した血液検査用容器に全血2mLを添加し、所定の転倒混和を行った後、遠心機(クボタ商事、卓上小型遠心機2410型)を用いて、1500g×10分(20℃)で遠心を行った後、各サンプルの血漿300μLを用いて、血漿pHを小型pHメーター(堀場製作所、B−212型 Twin pH)で測定した。
表1から明らかなように、比較例1及び6では、顆粒状薬剤(粒径0.5mm〜1.0mm)であるため、薬剤が完全に溶解性するまでの時間が15.6分と長く、薬剤溶解性が悪い。そのため、血液を2mL添加した後に、採血管を1回、または2回転倒混和しただけでは、薬剤が充分に溶解しなかった。そのため、冷蔵保存1日後の血糖値安定性がそれぞれ80%(比較例1)、90%(比較例6)と低かった。また、冷蔵保存3日後の血糖値安定性もそれぞれ75%(比較例1)、85%(比較例6)と低かった。
また、比較例2及び比較例3では、第1の薬液のpHをそれぞれpH2.0(比較例2)、pH9.3(比較例3)に調製した。その結果、比較例2では、薬剤のpHが低いため、溶血の程度が比較例1よりひどくなり、溶血の影響で、正確に血糖値が測定できず、冷蔵1日及び3日の血糖値がそれぞれ92.0%、91.0%と大きく低下した。
比較例3では、第1の薬剤pHを9.3にしたため、血漿pHが8.0となり、冷蔵1日及び3日の血糖安定性が、それぞれ90%、88%と低くなった。
比較例4のNaFは、0.13mg/血液1mLで、本発明のNaF0.2mg〜3.0mg/血液1mLより少ないため、血糖値の安定性は、冷蔵保存1日及び3日で、それぞれ、92.0%、89.0%と悪くなった。
また、比較例5のNaFは、3.1mg/血液1mLで、本発明のNaF0.2mg〜3.0mg/血液1mLより多いため、比較例1より溶血がひどくなり、血糖値の安定性が、冷蔵保存1日及び3日で、それぞれ、92.0%、91.0%と悪くなった。
これに対して、実施例1〜12では、第1の薬液及び第2の薬液をスプレー塗布し、乾燥させることにより、第1及び第2の薬剤が微細粒子状(粒径0.01mm〜0.40mm)となって有底管内壁に付着しているため、薬剤溶解時間は、0.9分〜1.2分と短く、薬剤が、比較例1及び6の顆粒状薬剤に比べて、非常に溶解しやすかった。
また、実施例1〜10では、ほとんどの薬剤塗布位置が、採血管底部を下にして立てた場合、血液面より下にあるため、転倒混和しなくても、ほとんど全ての薬剤が血液と接触するので、1回の転倒混和を行うだけであっても、血液中に薬剤が容易に溶解するため、冷蔵保存1日後及び冷蔵保存3日後でも、血糖値の安定性がそれぞれ98.0%、96.0%以上といずれの実施例でも高かった。
実施例11〜12では、薬剤が有底管内壁全面に塗布されているため、血液2mLを添加しただけでは血液面より上部の一部の薬剤が血液と接触しない。しかし、転倒混和を1回(実施例11)、または、2回(実施例12)行うことで、薬剤は容易に溶解した。
その結果、冷蔵保存3日後の血糖値安定性は、実施例11で97%、実施例12で98%と高かった。このように、薬剤が有底管内壁面全体にスプレー塗布されていても、血液と薬剤が接触するように、転倒混和することで、スプレー塗布後に乾燥された薬剤が血液に容易に溶解し、血糖値の安定性を高めることができた。
従って、実施例1〜12と比較例1及び6との対比からも明らかなように、第1及び第2の薬剤を別々に調製し、それぞれの薬剤が血液と接触した際、容易に溶解するように、有底管内壁にスプレー塗布し、乾燥することで、血液添加後の転倒混和が少ない場合でも、薬剤が血液中に容易に溶解するため、血糖値の安定性を飛躍的に高め得ることがわかる。また、溶血評価においても、血漿pHが6付近である実施例1〜6及び実施例11〜12では、比較例1に比べて、溶血評価値が相対値で0.50〜0.52と低くなった。これは、第1及び第2の薬液をスプレー塗布しているため、薬剤濃度が局所的に高くなり難いため、溶血が抑制されているためと考えられる。
また、実施例7〜10では、血漿のpHが7付近であるため、比較例1に比べると、溶血評価の相対値で0.25〜0.29とより一層溶血を抑制することができている。これは、pHを7付近に高めることで、溶血がより一層抑制されていると考えられる。
また、比較例2及び5の溶血評価値は、比較例1に比べて相対値でそれぞれ1.50、1.40と大きく、ひどく溶血した。この原因は、比較例2ではpHが低く、比較例5ではNaF塩濃度が高いため、と考えられる。
クエン酸以外の酸を用いた場合の血糖値の安定化効果を確認するため、以下の実施例13〜15及び比較例7で得た採血管に、健常人の血液2mLを添加し、転倒混和を1回行い、血液と薬剤とを混和した。そして、実施例1と同様に血糖値の測定を行った。
(実施例13)
第1の薬液及び第2の薬液を以下のように調製したことを除いては、実施例1と同様とした。
第1の薬液を調製:グルタル酸を0.75gに水を添加し、全量を20gとし、グルタル酸を充分に溶解させ、第1の薬液を調製した。
第2の薬液の調製:EDTA−2Kを4.5g、NaFを0.35gに水を添加し、全量を20gとし、EDTA−2K及びNaFを充分に溶解させ、第2の薬液を調製した。
第1の薬液の塗布量は、25mg×4回で合計100mg、第2の薬液の塗布量は、25mgとした。
(実施例14)
第1の薬液及び第2の薬液を以下のように調製したことを除いては、実施例1と同様とした。
第1の薬液の調製:コハク酸を0.66gに水を添加し、全量を20gとし、コハク酸を充分に溶解させ、第1の薬液を調製した。
第2の薬液の調製:実施例13と同じ。
第1薬液の塗布量は、25mg×4回で合計100mg、第2の薬液の塗布量は、25mgとした。
(実施例15)
第1の薬液及び第2の薬液を以下のように調製したことを除いては、実施例1と同様とした。
第1の薬液の調製:リンゴ酸を0.27gに水を添加し、全量を20gとし、リング酸を充分に溶解させ、第1の薬液を調製した。
第2の薬液の調製:実施例13と同じ。
第1薬液の塗布量は、25mg×8回で合計200mg、第2の薬液の塗布量は、25mgとした。
(比較例7)
薬液を以下のように調製したことを除いては、実施例1と同様とした。
第1の薬液の調製:調製なし
第2の薬液の調製:EDTA−2Kを4.5g、NaFを0.35gに水を添加し、全量を20gとし、EDTA−2K及びNaFを充分に溶解させ、第2の薬液を調製した。
実施例6で用いたのと同じ1本ノズルを用いて、第2の薬液の塗布量は、25mgとした。
実施例13〜15及び比較例7の血糖値の測定結果を下記の表2に示す。
Figure 0005850855
実施例13では、第1の薬剤pHが3.7で、血漿pHが6.1となり、冷蔵1日及び3日の血糖安定性が、それぞれ98.6%、98.2%と良好であった。
実施例14では、第1の薬剤pHが3.9で、血漿pHが6.3となり、冷蔵1日及び3日の血糖安定性が、それぞれ99.2%、97.0%と良好であった。
実施例15では、第1の薬剤pHが4.0で、血漿pHが6.5となり、冷蔵1日及び3日の血糖安定性が、それぞれ98.1%、95.3%と良好であった。
比較例7では、第1の薬剤がなく、血漿pHが7.8と高くなり、冷蔵1日及び3日の血糖安定性が、それぞれ95.0%、94.0%となり、実施例に比べ安定性が低下した。
1…2重管ノズル
2…外管
3…第1の液管
4…第2の液管
11…並列型2本ノズル
12…第1の液管
13…第2の液管
21…独立2本型スプレーノズル
22…第1の液管
23…第2の液管
31…スプレーノズル
32…外管
33…液管

Claims (6)

  1. 血糖値測定用採血管であって有底管を有し、前記有底管の内壁に付着されており
    酸乖離定数pKaが3.7±1.0の範囲内にある酸を含有しており、かつpHが3.0〜6.0である第1の薬液乾燥物からなる第1の薬剤と、前記有底管の内壁に付着されており、少なくともエチレンジアミン四酢酸塩を含有する第2の薬液の乾燥物からなる第2の薬剤とを備え、前記第1及び第2の薬液の少なくとも一方が、採取される血液1mL当たりNaFに当量換算して0.2mg〜3.0mgのフッ化物塩を含む、採血管。
  2. 前記酸が、クエン酸、グルタル酸、リンゴ酸及びコハク酸からなる群から選択される少なくとも1種の酸である、請求項1に記載の採血管。
  3. 前記第1の薬剤及び第2の薬剤が、前記採血管に採取した血液のpHが5.0〜7.4の範囲となるように前記有底管の内壁に付着されている、請求項1または2に記載の採血管。
  4. 血糖値測定用採血管の製造方法であって、
    少なくとも一方が、採取される血液1mL当たりNaFに当量換算して0.2mg〜3.0mgのフッ化物塩を含む第1,第2の薬液であって、酸乖離定数pKaが3.7±1.0の範囲内にある酸を含有しており、かつpHが3.0〜6.0の範囲内に調整されている第1の薬液と、少なくともエチレンジアミン四酢酸塩を含有する第2の薬液とを用意する工程と、
    前記第1及び第2の薬液を予め混合することなく、有底管の内壁に別のスプレーを用いて塗布する工程と、
    前記塗布された第1及び第2の薬液を乾燥させる工程とを備える、採血管の製造方法。
  5. 前記酸が、クエン酸、グルタル酸、リンゴ酸、及びコハク酸からなる群から選択される少なくとも1種の酸である、請求項4に記載の採血管の製造方法。
  6. 請求項1または2に記載の採血管を用いた血液分析試料の調製方法であって、採取された血液を、請求項1または2に記載の採血管に投入し、前記第1の薬剤及び第2の薬剤を血液と混合したとき、血液のpHを5.0〜7.4の範囲内とする、血液試料の調製方法。
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