JP5850406B2 - モータ駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、PWM制御を用いた電流フィードバック制御によりモータを制御するモータ駆動装置に関するものである。
PWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)制御を用いたモータ駆動制御においては、応答性向上の観点から、よりキャリア周波数を高くすることが望ましい。しかしながら、単にキャリア周波数を高くした場合には、三角波のキャリア信号における山/谷を基準に検出されるモータ電流値に応じて実施される電流制御の周期が短くなり、高性能な演算装置が必要となる。そこで、高性能な演算装置を採用することなくキャリア周波数を高くする方法として、キャリア信号の山のみを基準にモータ電流値を検出するか谷のみを基準にモータ電流値を検出して電流制御を実施することで、電流制御周期をキャリア周期の2倍にして演算負荷を軽減する方法がある。しかしながら、キャリア信号の山のみまたは谷のみでモータ電流値を検出すると、このモータ電流値には、平均電流値に対して常に正側または負側の電流検出誤差が生じ、この電流検出誤差がトルクリプルや速度リプルの原因となる。
上述のような問題を解決するモータ駆動装置として、下記特許文献1に開示されるモータ駆動装置が知られている。このモータ駆動装置は、キャリア信号の山のみまたは谷のみのタイミングで電流制御を行うもので、モータ電流値を順次検出しているΣΔ(シグマデルタ)方式のモータ電流検出器を用いて、電流検出トリガ信号が入力された時点から設定された区間だけ前までの平均電流値を検出する。そして、モータ駆動装置は、電流制御の際には、指令値との比較に用いる電流値として上述のように検出される平均電流値を用いている。キャリア信号のN周期(Nは正の整数)ごとに電流検出トリガ信号および電流制御トリガ信号が出力され、モータ電流検出器は、平均電流値の平均区間をキャリア信号のN周期とするように構成されている。この構成により、キャリア周波数を高くした場合でも、電流検出誤差を小さくし、かつ電流制御の応答性を維持し、演算負荷の増加を抑制している。
特開2011−211892号公報
しかしながら、上述のように構成されるモータ駆動装置では、ΣΔ(シグマデルタ)方式のモータ電流検出器により、常に電流を検出し電流制御のタイミングで平均値を計算しその値を電流制御に用いるため、当該モータ電流検出器の処理速度によってキャリア周波数を高くできる上限値が制限されてしまうという問題がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、キャリア周波数の更なる高周波化に対応し得るモータ駆動装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲の請求項1に記載の発明は、PWM制御を用いてモータ(1)を制御するモータ駆動装置(10)において、三角波のキャリア信号を出力するキャリア信号発生手段(11)と、前記キャリア信号が三角波の山となる第1タイミングおよび前記キャリア信号が三角波の谷となる第2タイミングの少なくともいずれかに合わせてトリガ信号(22,23,24a,24b)を出力可能なタイミング発生手段(12)と、前記トリガ信号に応じて前記モータのモータ電流値(25)を検出する電流検出手段(13)と、前記電流検出手段により検出された前記モータ電流値を補正する電流値補正手段(15)と、電流指令値(28)と前記電流値補正手段により補正された補正電流値(27)とを比較して電圧指令値(29)を出力する電流制御手段(16)と、前記キャリア信号と前記電圧指令値とを比較してPWM信号(30)を生成して出力するPWM制御手段(17)と、を備え、前記電流値補正手段は、PWM制御前に、前記第1タイミングで出力された前記トリガ信号(24a)に応じて前記モータのモータ電流値を第1電流値(26a)として検出するとともに、前記第2タイミングで出力された前記トリガ信号(24b)に応じて前記モータのモータ電流値を第2電流値(26b)として検出し、これら両電流値の差の1/2を、補正値(26)として算出する補正値算出手段(14)を備え、前記補正値算出手段により前記補正値が算出されると、前記第1タイミングで出力された前記トリガ信号に応じて前記モータ電流値が検出される場合には、このモータ電流値に前記補正値を加算することで当該モータ電流値を補正し、前記第2タイミングに出力された前記トリガ信号に応じて前記モータ電流値が検出される場合には、このモータ電流値から前記補正値を減算することで当該モータ電流値を補正することを特徴とする。
なお、特許請求の範囲および上記手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
請求項1の発明では、PWM制御前に、第1タイミングで出力されたトリガ信号に応じて検出される第1電流値と、第2タイミングで出力されたトリガ信号に応じて検出される第2電流値との両電流値の差の1/2が、補正値算出手段により補正値として算出される。そして、上記補正値が算出されると、第1タイミングで出力されたトリガ信号に応じてモータ電流値が検出される場合には、このモータ電流値に上記補正値を加算することで当該モータ電流値が補正され、第2タイミングに出力されたトリガ信号に応じてモータ電流値が検出される場合には、このモータ電流値から補正値を減算することで当該モータ電流値が補正される。
上述のように算出される補正値は、キャリア信号の山のみまたは谷のみで検出されたモータ電流値の平均電流値に対する正側または負側の電流検出誤差に相当する。そこで、キャリア信号が三角波の山となる第1タイミングで検出されたモータ電流値に上記補正値を加算して補正することで、当該モータ電流値に対する上記電流検出誤差の影響を抑制することができる。また、キャリア信号が三角波の谷となる第2タイミングで検出されたモータ電流値から上記補正値を減算して補正することで、当該モータ電流値に対する上記電流検出誤差の影響を抑制することができる。特に、ΣΔ(シグマデルタ)方式のモータ電流検出器のように常にモータ電流値を検出する必要もないので、電流検出のタイミングを削減できる。これにより、キャリア周波数をより高くできるだけでなく、モータ電流検出に関する処理負荷を軽減することができる。
したがって、高性能のモータ電流検出手段を採用することなく、キャリア周波数の更なる高周波化に対応することができる。
請求項2の発明では、第1電流値は、第1タイミング近傍で出力された複数のトリガ信号に応じてそれぞれ検出される各電流値の平均値に基づいて検出される。また、第2電流値は、第2タイミング近傍で出力された複数のトリガ信号に応じてそれぞれ検出される各電流値の平均値に基づいて検出される。これにより、ノイズ重畳の緩和等が促進されて、補正値の算出精度を向上することができる。
請求項3の発明では、上記補正値は、PWM制御前に加えて所定のタイミング、例えば、上記電流検出誤差が大きく変動するようにモータが動作するタイミングで、補正値算出手段により算出される。これにより、上記電流検出誤差が大きく変動するような場合でも、上記所定のタイミングで新たに補正値を算出することで、上記電流検出誤差の変動を反映した補正値が算出されるので、当該補正値の算出精度の低下を抑制することができる。特に、上記所定のタイミング以外では、補正値が算出されないので、頻繁に補正値を算出する場合と比較して、補正値を算出することによる演算処理負荷等を軽減することができる。
第1実施形態に係るモータ制御装置の概略構成を示すブロック図である。 第1実施形態におけるキャリア信号とオフセット値算出トリガ信号との関係を示す説明図である。 第1実施形態におけるキャリア信号と電流検出トリガ信号および電流制御トリガ信号との関係を説明する説明図である。 第2実施形態におけるキャリア信号とオフセット値算出トリガ信号との関係を示す説明図である。 第1実施形態の変形例におけるキャリア信号と電流検出トリガ信号および電流制御トリガ信号との関係を説明する説明図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態に係るモータ駆動装置について、図面を参照して説明する。
図1に示すモータ駆動装置10は、PWM制御を用いた電流フィードバック制御によりモータ1を駆動制御する装置である。当該モータ駆動装置10は、例えば上位のECU等から入力される電流指令値に対して、モータ1の電流値が追従するように、パルス幅変調されたPWM信号30を生成して、電流フィードバック制御を行うように構成されている。
モータ駆動装置10は、主に、キャリア信号発生器11と、タイミング発生器12と、モータ電流検出器13と、オフセット値計算器14と、電流値補正器15と、電流制御器16と、PWM制御器17と、駆動部18とを備えている。
キャリア信号発生器11は、PWM信号30を生成するためのキャリア信号21を生成する。キャリア信号21は、レベルが最高のピークとなる山の箇所と最低のピークとなる谷の箇所とを有した三角波の信号である。キャリア信号発生器11で生成されたキャリア信号21は、タイミング発生器12およびPWM制御器17に出力される。なお、キャリア信号発生器11は、特許請求の範囲に記載の「キャリア信号発生手段」の一例に相当し得る。
タイミング発生器12は、入力されたキャリア信号21のタイミングに合わせて、電流検出トリガ信号22および電流制御トリガ信号23を生成する。そして、このように生成された電流検出トリガ信号22は電流検出器13に出力され、電流制御トリガ信号23は電流制御器16に出力される。特に、本実施形態では、入力されたキャリア信号21が山となるタイミング(以下、第1タイミングという)と、キャリア信号21が谷となるタイミング(以下、第2タイミングという)とのうち、各第2タイミングごとに、両トリガ信号22,23が同じタイミングで出力される。なお、タイミング発生器12は、特許請求の範囲に記載の「タイミング発生手段」の一例に相当し得る。
また、タイミング発生器12は、PWM制御前、例えば、当該モータ駆動装置10の起動時に、第1タイミングでオフセット値算出トリガ信号24aを生成し、この第1タイミングの直後の第2タイミングでオフセット値算出トリガ信号24bを生成する。このように生成された2つのオフセット値算出トリガ信号24a,24bは、順次、オフセット値計算器14に出力される。なお、タイミング発生器12は、キャリア信号21が谷となる第2タイミングと、この第2タイミングの直後にキャリア信号21が山となる第1タイミングとで、オフセット値算出トリガ信号24a,24bを生成して出力するように構成されてもよい。
モータ電流検出器13は、モータ1のモータ実電流値25を検出可能にモータ1に接続されており、入力される電流検出トリガ信号22のタイミングに合わせて、モータ実電流値25を検出する。このように検出されるモータ実電流値25は、電流値補正器15に出力される。なお、モータ電流検出器13は、特許請求の範囲に記載の「電流検出手段」の一例に相当し得る。
オフセット値計算器14は、モータ1のモータ実電流値を検出可能にモータ1に接続されており、最初に入力されるオフセット値算出トリガ信号24aのタイミング(第1タイミング)に合わせて、モータ実電流値を、第1モータ電流値26aとして検出する。また、オフセット値計算器14は、第1モータ電流値の検出後に入力されるオフセット値算出トリガ信号24bのタイミング(第2タイミング)に合わせて、モータ実電流値を、第2モータ電流値26bとして検出する。そして、オフセット値計算器14は、第1モータ電流値26aと第2モータ電流値26bとの差の絶対値の1/2を、オフセット値26として算出する。このように算出されたオフセット値26は、電流値補正器15に出力される。なお、オフセット値計算器14は、特許請求の範囲に記載の「補正値算出手段」の一例に相当し、オフセット値26は、特許請求の範囲に記載の「補正値」の一例に相当し得る。また、第1モータ電流値26aおよび第2モータ電流値26bは、特許請求の範囲に記載の「第1電流値」および「第2電流値」の一例に相当し得る。
電流値補正器15は、モータ電流検出器13から順次入力される各モータ実電流値25に対して、オフセット値計算器14から入力されたオフセット値26を減算した値を補正電流値27として、電流制御器16に出力する。なお、電流値補正器15は、特許請求の範囲に記載の「電流値補正手段」の一例に相当し得る。
電流制御器16は、入力される電流指令値28と、電流値補正器15から入力される補正電流値27とを比較し、この比較結果に基づき、電圧指令値29を生成する。例えば、補正電流値27が電流指令値28よりも小さい場合には、電流制御器16は、補正電流値27を大きくするような電圧指令値29を生成する。逆に、補正電流値27が電流指令値28よりも大きい場合には、電流制御器16は、補正電流値27を小さくするような電圧指令値29を生成する。このような、電流制御器16の処理に基づき、補正電流値27が電流指令値28に追従するような電流フィードバック制御が実行される。また、電流制御器16は、電流制御トリガ信号23のタイミングに応答して、上述のような電流制御に関する演算を開始して、その演算結果に基づき生成された電圧指令値29を、PWM制御器17に出力する。なお、電流制御器16は、特許請求の範囲に記載の「電流制御手段」の一例に相当し得る。
PWM制御器17は、キャリア信号21と電圧指令値29とを比較し、この比較結果に応じたパルス幅のPWM信号30を生成する。本実施形態では、キャリア信号21の谷のタイミングを中心にパルスを生成する場合、電圧指令値29がキャリア信号21の谷のレベルに近づくほど幅の細いパルスが生成され、逆に山のレベルに近づくほど幅の太いパルスが生成される。このように生成されたPWM信号30は、駆動部18に出力される。なお、PWM制御器17は、特許請求の範囲に記載の「PWM制御手段」の一例に相当し得る。
駆動部18は、供給される直流電圧を、入力されるPWM信号30に応じた交流電圧に変換する回路であって、複数個の半導体スイッチを含むインバータを備えている。このインバータでは、PWM信号30のパルスに応じて、それぞれの半導体スイッチがON/OFF制御される。このようにPWM信号30に応じて変換された駆動交流電圧31が、モータ1に印加されることで、PWM信号30に応じたモータ1の駆動制御が実施されることとなる。
次に、上述のように構成されるモータ駆動装置10の動作について、図を参照して説明する。なお、図2は、第1実施形態におけるキャリア信号21とオフセット値算出トリガ信号24a,24bとの関係を示す説明図である。図3は、第1実施形態におけるキャリア信号21と電流検出トリガ信号22および電流制御トリガ信号23との関係を示す説明図である。なお、図2の下段では、モータ1のモータ実電流値を実線にて示し、当該モータ実電流値の平均電流値を波線にて示し、モータ電流検出器13にて検出されるモータ実電流値を丸点にて示す。
まず、PWM制御開始前にオフセット値計算器14により実施されるオフセット値を算出する処理について、図2を用いて説明する。
本実施形態では、キャリア信号21におけるキャリア周波数の更なる高周波化に対応するため、電流検出トリガ信号22および電流制御トリガ信号23を、キャリア信号21が谷となる第2タイミングごとに出力する。この場合、上述のようにPWM制御されるモータ1のモータ実電流値は、図2に示すように、平均電流値25aに対して、キャリア信号21が山となるタイミングで負側に電流検出誤差を生じ、キャリア信号21が谷となるタイミングで正側に電流検出誤差を生じ、両電流検出誤差の絶対値がほぼ同じ値となるように変動する。そのため、第2タイミングごとに検出したモータ実電流値は、それぞれ正側の電流検出誤差を含むように検出されることとなる。
そこで、本実施形態では、平均電流値25aに対する上記電流検出誤差の絶対値を、オフセット値26としてオフセット値計算器14により算出する。具体的には、図2に示すように、PWM制御開始前に、タイミング発生器12から最初に入力される第1タイミングのオフセット値算出トリガ信号24aに合わせて、第1モータ電流値26aが検出される。次に、その直後に入力される第2タイミングのオフセット値算出トリガ信号24bに合わせて、第2モータ電流値26bが検出される。そして、第1モータ電流値26aと第2モータ電流値26bとの差の絶対値の1/2が、オフセット値26として算出されて、電流値補正器15に出力される。なお、オフセット値26は、第2モータ電流値26bから両モータ電流値の平均値を減算するか、第1モータ電流値26aに両モータ電流値の平均値を加算することで算出してもよい。
次に、上述のように算出されたオフセット値を用いてモータ実電流値25を補正する処理について、図2および図3を用いて説明する。
図3に示すように、モータ電流検出器13では、電流検出トリガ信号22の入力に応じてキャリア信号21が谷となる第2タイミングごとにモータ実電流値25が検出される。このため、電流値補正器15では、図2から分かるように、順次入力される各モータ実電流値25からオフセット値26を減算するように補正することで、補正電流値27が算出される。このように、PWM制御開始前に1度だけ算出されるオフセット値26を用いることで、実際に平均電流値25aを算出することなく、順次検出される各モータ実電流値25の平均電流値25aに対する誤差を解消することができる。
そして、図3に示すように、電流制御器16により、電流制御トリガ信号23のタイミングに応答した電流制御(電流フィードバック制御)が開始されて、その演算結果に基づき生成された電圧指令値29がPWM制御器17に順次出力される。
以上説明したように、本実施形態に係るモータ駆動装置10では、PWM制御前に、第1タイミングで出力されたオフセット値算出トリガ信号24aに応じて検出される第1モータ電流値26aと、その直後の第2タイミングで出力されたオフセット値算出トリガ信号24bに応じて検出される第2モータ電流値26bとの両電流値の差の1/2が、オフセット値26として算出される。そして、上記オフセット値26が算出されると、第2タイミングごとに出力された電流検出トリガ信号22に応じてモータ実電流値25が検出されるため、このモータ実電流値25からオフセット値26を減算することで当該モータ実電流値25が補正される。
このように、第2タイミングで検出されたモータ実電流値25からオフセット値26を減算して補正することで、当該モータ実電流値25に対する上記電流検出誤差の影響を抑制することができる。特に、電流検出のタイミングは、オフセット値26の算出時の2回と電流制御タイミングとのみであり、ΣΔ(シグマデルタ)方式のモータ電流検出器のように常にモータ電流値を検出する必要もないので、電流検出のタイミングを削減できる。これにより、キャリア周波数をより高くできるだけでなく、モータ電流検出に関する処理負荷を軽減することができる。
したがって、高性能のモータ電流検出手段を採用することなく、キャリア周波数の更なる高周波化に対応することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係るモータ駆動装置について図4を参照して説明する。図4は、第2実施形態におけるキャリア信号21とオフセット値算出トリガ信号24a,24bとの関係を示す説明図である。
本第2実施形態に係るモータ駆動装置10は、オフセット値26の算出精度を向上させるため、オフセット値26の算出方法を変更する点が、上記第1実施形態に係るモータ駆動装置と異なる。したがって、第1実施形態のモータ駆動装置と実質的に同一の構成部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態では、第1モータ電流値26aは、第1タイミング近傍で、タイミング発生器12から出力された複数のオフセット値算出トリガ信号24aに応じてそれぞれ検出される各モータ実電流値の平均値に基づいて検出(算出)される。また、第2モータ電流値26bは、第2タイミング近傍で、タイミング発生器12から出力された複数のオフセット値算出トリガ信号24bに応じてそれぞれ検出される各モータ実電流値の平均値に基づいて検出(算出)される。
具体的には、タイミング発生器12により、図4に例示するように、キャリア信号21が山となるタイミングの直前と直後の2箇所で、オフセット値算出トリガ信号24aが生成される。そして、このように生成された各オフセット値算出トリガ信号24aがオフセット値計算器14に順次入力されると、その入力タイミングに合わせてモータ実電流値がそれぞれ検出され、これら各モータ実電流値の平均値が、第1モータ電流値26aとして検出される。
続いて、タイミング発生器12により、キャリア信号21が谷となるタイミングの直前と直後の2箇所で、オフセット値算出トリガ信号24bが生成される。そして、このように生成された各オフセット値算出トリガ信号24bがオフセット値計算器14に順次入力されると、その入力タイミングに合わせてモータ実電流値がそれぞれ検出され、これら各モータ実電流値の平均値が、第2モータ電流値26bとして検出される。
そして、上述のように第1モータ電流値26aおよび第2モータ電流値26bが算出されると、これら両電流値26a,26bの差の絶対値の1/2が、オフセット値26として算出されて、電流値補正器15に出力される。
このように、第1モータ電流値26aおよび第2モータ電流値26bを算出することで、上記第1実施形態と比較して、ノイズ重畳の緩和等が促進されて、オフセット値26の算出精度を向上することができる。
なお、第1タイミング近傍での各モータ実電流値の算出や第2タイミング近傍での各モータ実電流値の算出は、例えば、コンペアマッチレジスタを搭載したキャリアタイマ(コンペアマッチタイマ)を採用することで、容易に実現することができる。
また、第1モータ電流値26aおよび第2モータ電流値26bは、それぞれ同数かつ同タイミングのモータ実電流値の平均値に基づいて検出(算出)されることに限らず、異なる数のモータ実電流値の平均値に基づいて検出(算出)されてもよい。例えば、第1モータ電流値26aを、第1タイミングを含めた第1タイミング近傍の3つのタイミングで検出されたモータ実電流値の平均値に基づいて検出し、第2モータ電流値26bを、第2タイミングを含めた第2タイミング近傍の4つのタイミングで検出されたモータ実電流値の平均値に基づいて検出することができる。
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよい。
(1)オフセット値計算器14は、オフセット値26を、PWM制御前に加えて所定のタイミング、例えば、上記電流検出誤差が大きく変動するようにモータ1が動作するタイミングで、算出することができる。すなわち、オフセット値26の変動がモータ駆動装置10の動作状態に依存しない場合には、PWM制御前に1回だけオフセット値26を算出し、オフセット値26の変動がモータ駆動装置10の動作状態に依存する場合には、その動作状態に応じて再度オフセット値26を算出する。
これにより、上記電流検出誤差が大きく変動するような場合でも、上記所定のタイミングで新たにオフセット値26を算出することで、上記電流検出誤差の変動を反映したオフセット値26が算出されるので、当該オフセット値26の算出精度の低下を抑制することができる。特に、上記所定のタイミング以外では、オフセット値26が算出されないので、頻繁にオフセット値26を算出する場合と比較して、オフセット値26を算出することによる演算処理負荷やオフセット値26の算出に関する割り込み処理等を軽減することができる。
(2)タイミング発生器12は、電流検出トリガ信号22および電流制御トリガ信号23を、入力されたキャリア信号21が山となる第1タイミングで出力してもよい。この場合、電流値補正器15は、モータ電流検出器13から順次入力される各モータ実電流値25に対して、オフセット値計算器14から入力されたオフセット値26を加算することで、当該モータ電流値を補正電流値27として補正する。このように、第1タイミングで検出されたモータ実電流値25にオフセット値26を加算して補正することでも、当該モータ実電流値25に対する上記電流検出誤差の影響を抑制することができる。
(3)図5は、第1実施形態の変形例におけるキャリア信号21と電流検出トリガ信号22および電流制御トリガ信号23との関係を説明する説明図である。
上記第1実施形態の変形例として、タイミング発生器12は、入力されたキャリア信号21のキャリア周波数のN(Nは自然数)倍で、電流検出トリガ信号22および電流制御トリガ信号23を生成してもよい。
例えば、図5に例示するように、キャリア信号21のキャリア周波数の2倍であって谷となるタイミングで、電流検出トリガ信号22および電流制御トリガ信号23を生成してもよい。また、例えば、キャリア信号21のキャリア周波数の3倍であって山となるタイミングで、電流検出トリガ信号22および電流制御トリガ信号23を生成してもよい。これにより、キャリア周波数の更なる高周波化を図ることができる。
なお、上記第2実施形態においても、タイミング発生器12により、入力されたキャリア信号21のキャリア周波数のN倍で、電流検出トリガ信号22および電流制御トリガ信号23を生成しても、上述した効果を奏する。
1…モータ
10…モータ駆動装置
11…キャリア信号発生器(キャリア信号発生手段) 12…タイミング発生器(タイミング発生手段) 13…モータ電流検出器(電流検出手段) 14…オフセット値計算器(補正値算出手段) 15…電流値補正器(電流値補正手段) 16…電流制御器(電流制御手段) 17…PWM制御器(PWM制御手段)
21…キャリア信号 22…電流検出トリガ信号 23…電流制御トリガ信号 24a,24b…オフセット値算出トリガ信号 25…モータ実電流値 26…オフセット値(補正値) 26a…第1モータ電流値(第1電流値) 26b…第2モータ電流値(第2電流値) 27…補正電流値 28…電流指令値 29…電圧指令値 30…PWM信号

Claims (3)

  1. PWM制御を用いてモータ(1)を制御するモータ駆動装置(10)において、
    三角波のキャリア信号(21)を出力するキャリア信号発生手段(11)と、
    前記キャリア信号が三角波の山となる第1タイミングおよび前記キャリア信号が三角波の谷となる第2タイミングの少なくともいずれかに合わせてトリガ信号(22,23,24a,24b)を出力可能なタイミング発生手段(12)と、
    前記トリガ信号に応じて前記モータのモータ電流値(25)を検出する電流検出手段(13)と、
    前記電流検出手段により検出された前記モータ電流値を補正する電流値補正手段(15)と、
    電流指令値(28)と前記電流値補正手段により補正された補正電流値(27)とを比較して電圧指令値(29)を出力する電流制御手段(16)と、
    前記キャリア信号と前記電圧指令値とを比較してPWM信号(30)を生成して出力するPWM制御手段(17)と、を備え、
    前記電流値補正手段は、
    PWM制御前に、前記第1タイミングで出力された前記トリガ信号(24a)に応じて前記モータのモータ電流値を第1電流値(26a)として検出するとともに、前記第2タイミングで出力された前記トリガ信号(24b)に応じて前記モータのモータ電流値を第2電流値(26b)として検出し、これら両電流値の差の1/2を、補正値(26)として算出する補正値算出手段(14)を備え、
    前記補正値算出手段により前記補正値が算出されると、前記第1タイミングで出力された前記トリガ信号に応じて前記モータ電流値が検出される場合には、このモータ電流値に前記補正値を加算することで当該モータ電流値を補正し、前記第2タイミングに出力された前記トリガ信号に応じて前記モータ電流値が検出される場合には、このモータ電流値から前記補正値を減算することで当該モータ電流値を補正することを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 前記補正値算出手段は、
    前記第1タイミング近傍で出力された複数の前記トリガ信号に応じてそれぞれ検出される各電流値の平均値に基づいて前記第1電流値を検出し、
    前記第2タイミング近傍で出力された複数の前記トリガ信号に応じてそれぞれ検出される各電流値の平均値に基づいて前記第2電流値を検出することを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動装置。
  3. 前記補正値は、PWM制御前に加えて所定のタイミングで、前記補正値算出手段により算出されることを特徴とする請求項1または2に記載のモータ駆動装置。
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