JP5849606B2 - スクライブ装置 - Google Patents

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本発明は、ガラス、セラミック、又はシリコン等の脆性材料からなる基板を割断する前に、基板の表面における長さ方向の一端側から他端側にかけて予め設定された割断予定線に沿って亀裂線(スクライブ線)を形成するスクライブ装置に関する。
近年、レーザ光を用いて基板の表面に亀裂線を形成する所謂レーザスクライブ手法の技術が確立されており、レーザスクライブ手法を実施するためのスクライブ装置についても種々の開発がなされている(特許文献1参照)。そして、先行技術に係るスクライブ装置の構成等は、次のようになる。
先行技術に係るスクライブ装置は、支持フレームを具備しており、この支持フレームには、基板を支持するテーブルが支持フレームの長手方向(X軸方向)へ移動可能に設けられている。また、テーブルの上面には、溝及び孔が形成されており、溝又は孔は、負圧を発生させる負圧発生器に接続されている。
テーブルの上方位置には、基板の表面における割断予定線の始端に初期亀裂を形成する初期亀裂形成ユニットが設けられている。また、テーブルの上方位置における初期亀裂形成ユニットの一側には、基板の表面に割断予定線に沿ってレーザ光を照射するレーザ光照射ユニットが設けられている。更に、テーブルの上方位置におけるレーザ光照射ユニットの一側には、基板の表面にレーザ光を照射した直後に冷媒を噴射する冷媒噴射ユニットが設けられている。
従って、負圧発生器の作動により負圧を利用して基板をテーブルに一体的に支持させながら、テーブルを前記長手方向へ移動させて、基板の割断予定線の始端を初期亀裂形成ユニットに対応する位置に位置決めする。そして、図7(a)に示すように、初期亀裂形成ユニットによって基板の割断予定線の始端に初期亀裂を形成する。
続いて、負圧を利用して基板をテーブルに一体的に支持させながら、テーブルを前記長手方向へ移動させつつ、図7(b)に示すように、レーザ光照射ユニットによって基板の表面に割断予定線に沿ってレーザ光を照射することにより、基板の表面側を割断予定線に沿って加熱して、基板の表面側に圧縮応力を発生させる。また、基板の表面にレーザ光を照射した直後に、冷媒噴射ユニットによって基板の表面に冷媒を噴射することにより、基板の表面側を割断予定線に沿って冷却して、基板の表面側に引張応力を発生させる。これにより、基板の表面側に応力変化(圧縮応力から引張応力への変化)を連続的に起こして、図7(c)に示すように、初期亀裂を割断予定線に沿って進展させて、基板の表面に亀裂線を形成することができる。
基板の表面に亀裂線を形成した後に、図7(d)に示すように、基板に亀裂線の周りの曲げモーメントを与えて、基板を2枚に割断する。
なお、本発明に関連する先行技術として特許文献1の他に、特許文献2及び特許文献3に示すものがある。
特開2011−20140号公報 特開2008−229713号公報 特開2006−137170号公報
ところで、基板の表面に亀裂線を形成する際に、負圧を利用して基板をテーブルに一体的に支持させており、基板の裏面とテーブルの上面との接触率(接触度合い)が高くなっている。そのため、基板の裏面に傷が発生したり、コンタミが付着したりして、基板の品質の低下を招き易いという問題がある。
そこで、本発明は、前述の問題を解決することができる、新規な構成のスクライブ装置を提供することを目的とする。
本発明の態様は、脆性材料からなる基板を割断する前に、基板の表面における長さ方向の一端側から他端側にかけて予め設定された割断予定線に沿って亀裂線(スクライブ線)を形成するスクライブ装置において、基板を支持するテーブルと、前記テーブルの上方位置に設けられ、基板の表面に前記割断予定線に沿ってレーザ光を照射するレーザ光照射ユニットと、前記テーブルの上方位置に設けられ、基板の表面にレーザ光を照射した直後に冷媒を噴射する冷媒噴射ユニットと、基板を前記テーブルの長手方向へ搬送する搬送機構と、を具備し、前記テーブルは、支持フレームに配設され、内部が浮上ガスを供給する浮上ガス供給源に接続され、上面に浮上ガスを噴出するノズル(噴出孔)が外縁に沿って形成され、基板との間に浮上ガス溜まり層生成可能であって、浮上ガスの圧力を利用して基板を浮上させる複数の浮上ユニットを備え、平面視したときに、いずれかの前記浮上ユニットの上面における前記ノズルに囲まれた部位が前記レーザ光照射ユニットの照射エリアに位置し、更に、前記支持フレームにおける前記レーザ光照射ユニットの照射エリアの前記長手方向に直交する方向の両側にそれぞれ配設され、前記支持フレームに設けられたローラユニットケース、前記ローラユニットケース内に前記直交する方向に平行な軸心周りに回転可能に設けられかつ基板の裏面を支持する支持ローラ、及び前記支持ローラの周辺に負圧を発生させる負圧発生器を備えた支持ローラユニットを具備したことである。
なお、本願の特許請求の範囲及び明細書において、「設けられ」とは、直接的に設けられたことの他に、ブラケット等の別部材を介して間接的に設けられたことを含む意であって、同様に、「配設され」とは、直接的に配設されたことの他に、ブラケット等の別部材を介して間接的に配設されたことを含む意である。また、「浮上ガス」とは、エア、アルゴンガス、窒素ガス等の含む意である。
本発明の態様によると、前記浮上ガス供給源によって各浮上ユニットの内部に浮上ガスを供給して、各浮上ユニットの前記ノズルから浮上ガスを噴出させることにより、浮上ガスの圧力を利用して基板を非接触状態又は非接触状態に近い状態で支持することができる。また、基板を前記テーブルに支持させる前又は前記テーブルに支持させた後に、基板の表面における前記割断予定線の始端に初期亀裂を形成しておく。
続いて、基板を前記テーブルに非接触状態又は非接触状態に近い状態で支持させながら、前記搬送機構によって基板を前記長手方向へ搬送しつつ、前記レーザ光照射ユニットによって基板の表面に前記割断予定線に沿ってレーザ光を照射することにより、基板の表面側を前記割断予定線に沿って加熱して、基板の表面側に圧縮応力を発生させる。また、基板の表面にレーザ光を照射した直後に、前記冷媒噴射ユニットによって基板の表面に冷媒を噴射することにより、基板の表面側を前記割断予定線に沿って冷却して、基板の表面側に引張応力を発生させる。これにより、基板の表面側に応力変化(圧縮応力から引張応力への変化)を連続的に起こして、前記初期亀裂を前記割断予定線に沿って進展させて、基板の表面に前記亀裂線を形成することができる。
本発明よれば、基板の表面に亀裂線を形成する際に、基板を前記テーブルに非接触状態又は非接触状態に近い状態で支持させておくことができるため、基板の裏面に傷が発生したり、コンタミが付着したりすることを十分に抑えて、基板の品質を維持することができる。
図1は、図3におけるI-I線に沿った図である。 図2は、図3におけるII-II線に沿った図である。 図3は、本発明の第1実施形態に係るスクライブ装置の右側面図であって、一部を省略してある。 図4は、図1におけるIV-IV線に沿った図である。 図5は、図6におけるV-V線に沿った図である。 図6は、本発明の第2実施形態に係るスクライブ装置の右側面図であって、一部を省略してある。 図7(a)は、ガラス基板等の基板の表面における割断予定線の始端に初期亀裂を形成した状態を示す図、図7(b)は、基板の表面に割断予定線に沿ってレーザ光の照射したり、冷媒を噴霧したりする様子を示す図、図7(c)は、基板の表面に亀裂線を形成した状態を示す図、図7(d)は、基板を2枚に割断する様子を示す図である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図1から図4、及び図7を参照して説明する。なお、図面中、「FF」は、前方向、「FR」は、後方向、「L」は、左方向、「R」は、右方向をそれぞれ指してある。
図1から図3に示すように、本発明の第1実施形態に係るスクライブ装置1は、ガラス、セラミック、又はシリコン等の脆性材料からなる基板Wを割断する前に、基板Wの表面における長さ方向(左右方向)の一端側から他端側にかけて予め設定された割断予定線PL(図7(a)参照)に沿って亀裂線(スクライブ線)CL(図7(c)参照)を形成するものである。また、スクライブ装置1は、支持フレーム3を具備しており、この支持フレーム3は、左右方向へ延びた支持台5、及びこの支持台5の下側に設けられた複数の支脚7を備えている。更に、スクライブ装置1は、支持フレーム3の中央部を跨ぐように設けられた門型フレーム9を具備しており、この門型フレーム9は、支持フレーム3の中央部の前後両側にそれぞれ立設された支柱11、及び一方の支柱11の上部と他方の支柱11の上部との間に連結するように設けられた連結ビーム13とを備えている。
支持台5には、基板Wを支持するテーブル15が設けられており、このテーブル15の詳細については、後述する。
連結ビーム13、換言すれば、テーブル15の上方位置には、基板Wの表面における割断予定線PLの始端に初期亀裂Ca(図7(a)参照)を形成する初期亀裂形成ユニット17が設けられている。また、初期亀裂形成ユニット17は、上下方向へ移動可能な可動ロッド19を有したエアシリンダ等の押圧アクチュエータ21、及び押圧アクチュエータ21の可動ロッド19に設けられかつ基板Wの表面における割断予定線PLの始端を押圧可能な押圧ホイール23を備えている。
連結ビーム13における初期亀裂形成ユニット17の右側には、基板Wの表面に割断予定線PLに沿ってレーザ光LBを照射するレーザ光照射ユニット25が設けられている。また、レーザ光照射ユニット25は、連結ビーム13に設けられた照射ユニットケース27と、この照射ユニットケース27の下部に設けられた照射ヘッド29と、照射ユニットケース27内に設けられかつレーザ光LBを発振するレーザ発振器31と、照射ユニットケース27内に設けられかつレーザ発振器31と照射ヘッド29とを光学的に接続する光学系(図示省略)を備えている。
連結ビーム13におけるレーザ光照射ユニット25の右側には、基板Wの表面にレーザ光LBを照射した直後に冷媒(本発明の実施形態にあっては、水)Mを霧状に噴射する冷媒噴射ユニット33が設けられている。また、冷媒噴射ユニット33は、連結ビーム13に設けられた噴射ユニットケース35と、この噴射ユニットケース35の下部に設けられた噴射ヘッド37と、噴射ユニットケース35内に設けられかつ冷媒Mを貯留する冷媒タンク39と、噴射ユニットケース35内に設けられかつ冷媒タンク39から噴射ヘッド37へ冷媒Mを供給する冷媒供給機構(図示省略)とを備えている。
続いて、本発明の第1実施形態の要部であるテーブル15の構成の詳細について説明する。
支持台5には、浮上ガスとしてのエアを収容する複数のチャンバー41がテーブル15の長手方向(左右方向)及びこの長手方向に直交する方向(前後方向)に沿って設けられており、各チャンバー41の下面には、チャンバー41内にエアを供給するエア供給源としての複数の供給ファン(本発明の実施形態にあっては、ファンフィルタユニット)43が設けられている。
各チャンバー41の上面には、エアの圧力を利用して基板Wを浮上させる中空状の浮上ユニット45が配設されており、換言すれば、支持台5には、複数の浮上ユニット45が複数のチャンバー41等を介して前記長手方向及び前記直交する方向に沿って配設されており、複数の浮上ユニット45の配設状態は、前記直交する方向に複数列(本発明の実施形態にあっては、5列)になっている。また、各浮上ユニット45の正面視形状(図2参照)及び側面視形状(図3参照)は、それぞれT字形状を呈してあって、各浮上ユニット45の内部は、チャンバー41を介して供給ファン43に接続されている。
各浮上ユニット45の上面には、エアを噴出する矩形枠状のノズル(噴出孔)47が浮上ユニット45の外縁(平面視形状)に沿って形成されており、各浮上ユニット45は、基板Wとの間に浮上ガス溜まり層としてのエア溜まり層(圧力溜まり層)Sを生成可能である。ここで、各ノズル47は、特開2006−182563号公報に示すように、鉛直方向(浮上ユニット45の上面に垂直な方向)に対して浮上ユニット45の中心側へ傾斜するように構成されている。なお、各浮上ユニット45の上面に矩形枠状のノズル47が浮上ユニット45の外縁に沿って設けられるの代わりに、スリット状又は小孔状の複数のノズル(図示省略)が浮上ユニット45の外縁に沿って形成されるようにしても構わない。
図1に示すように、平面視したときに、いずれかの浮上ユニット45の上面の中央部、具体的には、いずれかの浮上ユニット45の上面におけるノズル47に囲まれた部位は、レーザ光照射ユニット25の照射エリアEAに位置するようになっている。
図1及び図4に示すように、支持台5におけるレーザ光照射ユニット25の照射エリアEAの前記直交する方向の両側(前後両側)には、支持ローラユニット49がそれぞれ配設されている。そして、各支持ローラユニット49の具体的な構成は、次のようになる。
支持台5における隣接するチャンバー41の間には、ローラユニットケース51が設けられており、このローラユニットケース51内には、基板Wの裏面を支持する支持ローラ53が前記直交する方向に平行な軸心周りに回転可能に設けられており、この支持ローラ53は、ローラユニットケース51から上方向へ突出してある。また、ローラユニットケース51内には、支持ローラ53を回転させる回転モータ55が設けられており、この回転モータ55の出力軸(図示省略)は、タイミングベルト等を連結機構(図示省略)を介して支持ローラ53に連動連結されている。更に、ローラユニットケース51の下面には、支持ローラ53の周辺に負圧を発生させる負圧発生器としての吸引ファン57が設けられている。なお、支持ローラユニット49から回転モータ55を省略して、支持ローラ53を所謂フリーローラにしても構わない。
図1から図3に示すように、支持台5には、基板Wを前記長手方向(右方向)へ搬送する複数の搬送ローラユニット59が前記長手方向に沿って配設されており、複数の搬送ローラユニット59の配設状態は、前記直交する方向に2列になっている。そして、各搬送ローラユニット59の具体的な構成は、次のようになる。
即ち、支持台5には、ローラユニットケース61がチャンバー41を介して設けられており、このローラユニットケース61内には、基板Wの裏面を支持する搬送ローラ63が前記直交する方向に平行な軸心周りに回転可能に設けられており、この搬送ローラ63は、ローラユニットケース61から上方向へ突出してある。また、搬送ローラユニット59内には、搬送ローラ63を回転させる回転モータ65が設けられており、この回転モータ65の出力軸は、タイミングベルト等を連結機構(図示省略)を介して搬送ローラ63に連動連結されている。なお、ローラユニットケース61の下面に搬送ローラ63周辺に負圧を発生させる負圧発生器としての吸引ファンが設けられるようにしても構わない。
支持台5における前記直交する方向の両端側(前端側及び後端側)には、基板Wの前記直交する方向の移動を規制する規制プレート67がそれぞれ設けられており、各規制プレート67は、前記長手方向へ延びている。なお、規制プレート67が前記長手方向に沿って間隔を置いて複数設けられるようにしたり、規制プレート67の代わりに、複数の規制ピン(図示省略)が前記長手方向に沿って間隔を置いて設けられるようにしたりしても構わない。
続いて、本発明の第1実施形態の作用及び効果について説明する。
各供給ファン43の作動によって各チャンバー41の内部(換言すれば、各浮上ユニット45の内部)へエアを供給して、各浮上ユニット45のノズル47からエアを噴出させることにより、エアの圧力を利用して基板Wを非接触状態に近い状態で支持することができる。
基板Wをテーブル15に非接触状態に近い状態で支持させながら、各回転モータ65の駆動により各搬送ローラ63を前記直交する方向に平行な軸心周りに回転させて、基板Wを前記長手方向(右方向)へ搬送することにより、基板Wの割断予定線PLの始端を初期亀裂形成ユニット17の対応する位置(具体的には、押圧ホイール23の真下位置)に位置決めする。そして、押圧アクチュエータ21の作動により押圧ホイール23を可動ロッド19と一体的に下方向へ移動させることにより、押圧ホイール23によって基板Wの表面における割断予定線PLの始端を押圧して、図7(a)に示すように、基板Wの表面における割断予定線PLの始端に初期亀裂Caを形成する。更に、押圧アクチュエータ21の作動により押圧ホイール23を可動ロッド19と一体的に上方向へ移動させることにより、押圧ホイール23を基板Wから上方向へ離反した待機位置(図2に示す位置)に位置させる。
押圧ホイール23を待機位置に位置させた後に、基板Wをテーブル15に非接触状態に近い状態で支持させながら、各回転モータ65の駆動により基板Wを前記直交する方向(前方向)へ搬送しつつ、図7(b)に示すように、レーザ光照射ユニット25によって基板Wの表面に割断予定線PLに沿ってレーザ光LBを照射することにより、基板Wの表面側を割断予定線PLに沿って加熱して、基板Wの表面側に圧縮応力を発生させる。また、基板Wの表面にレーザ光LBを照射した直後に、冷媒噴射ユニット33によって基板Wの表面に冷媒Mを噴射することにより、基板Wの表面側を割断予定線PLに沿って冷却して、基板Wの表面側に引張応力を発生させる。これにより、基板Wの表面側に応力変化(圧縮応力から引張応力への変化)を連続的に起こして、初期亀裂Caを割断予定線PLに沿って進展させて、図7(c)に示すように、基板Wの表面に亀裂線CLを形成することができる。
ここで、基板Wの表面に亀裂線CLを形成する際に、各吸引ファン57の作動によって各ローラユニットケース51内の空気を吸引して、各支持ローラ53の周辺域に負圧力を発生させると共に、各回転モータ55の駆動によって各支持ローラ53を前記直交する方向に平行な軸心周りに回転させる。これにより、レーザ光照射ユニット25の照射エリアEAの前記直交する方向の両側において基板Wを安定的に支持することができる。
基板Wの表面に亀裂線CLを形成した後に、基板Wをテーブル15から取り出して、図7(d)に示すように、基板Wに亀裂線CLの周りの曲げモーメントを与えて、基板Wを2枚に割断する。
従って、本発明の第1実施形態によれば、基板Wの表面に亀裂線CLを形成する際に、基板Wをテーブル15に非接触状態に近い状態で支持させておくことができるため、基板Wの裏面に傷が発生したり、コンタミが付着したりすることを十分に抑えて、基板Wの品質を維持することができる。
また、平面視したときに、いずれかの浮上ユニット45の上面の中央部がレーザ光照射ユニット25の照射エリアEAに位置するようになってあって、レーザ光照射ユニット25の照射エリアEAの前記直交する方向の両側において基板Wを安定的に支持できるため、基板Wの表面に亀裂線CLを形成する際に、レーザ光照射ユニット25の照射エリアEAにおいて、レーザ光照射ユニット25(照射ヘッド29)と基板Wとの高さ間隔を一定に保つことができ、亀裂線CLの形成精度を十分に確保することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について図5及び図6を参照して説明する。なお、図面中、「FF」は、前方向を、「FR」は、後方向を、「L」は、左方向を、「R」は、右方向をそれぞれ指してある。
図5及び図6に示すように、本発明の第2実施形態に係るスクライブ装置69は、脆性材料からなる基板Wを割断する前に、基板Wの表面における長さ方向(左右方向)の一端側から他端側にかけて予め設定された割断予定線PL(図7(a)参照)に沿って亀裂線CL(図7(c)参照)を形成するものであって、本発明の第1実施形態に係るスクライブ装置1と同様の構成を有している。以下、スクライブ装置69の構成のうち、スクライブ装置1の構成と異なる部分についてのみ簡単に説明する。なお、スクライブ装置69における複数の構成要素のうち、スクライブ装置1における構成要素と対応するものについては、図面中に同一番号を付する。
スクライブ装置69のテーブル15にあっては、基板Wを前記長手方向に搬送する搬送機構として、複数の搬送ローラユニット59の代わりに、次のような構成を採っている。
即ち、支持台5における前記直交する方向の一端側(前端側)には、箱型の第1ローラ支持部材71が前記長手方向に間隔を置いて設けられており、各第1ローラ支持部材71には、基板Wの幅方向の一端面(前端面)を支持する第1搬送ローラ73が鉛直な軸心周り回転可能に設けられている。換言すれば、支持台5における前記直交する方向の一端側には、複数の第1搬送ローラ73が第1ローラ支持部材71を介して前記長手方向に間隔を置いて設けられており、各第1搬送ローラ73は、鉛直な軸心周り回転可能である。そして、各第1ローラ支持部材71内には、第1搬送ローラ73を回転させる第1回転モータ75が設けられており、各第1回転モータ75の出力軸は、タイミングベルト等を連結機構(図示省略)を介して第1搬送ローラ73に連動連結されている。
同様に、支持台5における前記直交する方向の他端側(後端側)には、箱型の第2ローラ支持部材77が前記長手方向に間隔を置いて設けられており、各第2ローラ支持部材77には、基板Wの幅方向の他端面(後端面)を支持する第2搬送ローラ79が鉛直な軸心周り回転可能に設けられている。換言すれば、支持台5における前記直交する方向の他端側には、複数の第2搬送ローラ79が第2ローラ支持部材77を介して前記長手方向に間隔を置いて設けられており、各第2搬送ローラ79は、鉛直な軸心周り回転可能である。そして、各第2ローラ支持部材77内には、第2搬送ローラ79を回転させる第2回転モータ81が設けられており、各第2回転モータ81の出力軸は、タイミングベルト等を連結機構(図示省略)を介して第1搬送ローラ73に連動連結されている。
なお、各第1回転モータ75及び各第2回転モータ81のいずれかを省略して、各第1搬送ローラ73及び各第2搬送ローラ79のいずれかを所謂フリーローラにしても構わない。また、各第1ローラ支持部材71及び各第2ローラ支持部材77のいずれかをエアシリンダ等のアクチュエータ(図示省略)の作動によって前記直交する方向へ移動するようにしても構わない。
従って、基板Wをテーブル15に非接触状態に近い状態で支持させながら、各第1回転モータ75及び各第2回転モータ81の駆動により各第1搬送ローラ73及び各第2搬送ローラ79を鉛直な軸心周りに回転させることにより、基板Wを前記長手方向(右方向)へ搬送することができる。その他、本発明の第2実施形態においても、本発明の第1実施形態と同様の作用及び効果を奏する。
なお、本発明は、前述の実施形態の説明に限られるものではなく、適宜の変更を行うことにより、種々の態様で実施可能である。また、本発明に包含される権利範囲は、これらの実施形態に限定されないものである。
W 基板
M 冷媒
CL 亀裂線
Ca 初期亀裂
PL 割断予定線
EA レーザ光照射ユニットの照射エリア
1 スクライブ装置
3 支持フレーム
5 支持台
9 門型フレーム
11 支柱
13 連結ビーム
15 テーブル
17 初期亀裂形成ユニット
25 レーザ光照射ユニット
33 冷媒噴射ユニット
41 チャンバー
43 供給ファン
45 浮上ユニット
47 ノズル
49 支持ローラユニット
51 ローラユニットケース
53 支持ローラ
55 回転モータ
57 吸引ファン
59 搬送ローラユニット
61 ローラユニットケース
63 搬送ローラ
65 回転モータ
69 スクライブ装置
71 第1ローラ支持部材
73 第1搬送ローラ
75 第1回転モータ
77 第2ローラ支持部材
79 第2搬送ローラ
81 第2回転モータ

Claims (5)

  1. 脆性材料からなる基板を割断する前に、基板の表面における長さ方向の一端側から他端側にかけて予め設定された割断予定線に沿って亀裂線を形成するスクライブ装置において、
    基板を支持するテーブルと、
    前記テーブルの上方位置に設けられ、基板の表面に前記割断予定線に沿ってレーザ光を照射するレーザ光照射ユニットと、
    前記テーブルの上方位置に設けられ、基板の表面にレーザ光を照射した直後に冷媒を噴射する冷媒噴射ユニットと、
    基板を前記テーブルの長手方向へ搬送する搬送機構と、を具備し、
    前記テーブルは、支持フレームに配設され、内部が浮上ガスを供給する浮上ガス供給源に接続され、上面に浮上ガスを噴出するノズルが外縁に沿って形成され、基板との間に浮上ガス溜まり層生成可能であって、浮上ガスの圧力を利用して基板を浮上させる複数の浮上ユニットを備え、平面視したときに、いずれかの前記浮上ユニットの上面における前記ノズルに囲まれた部位が前記レーザ光照射ユニットの照射エリアに位置し、
    更に、前記支持フレームにおける前記レーザ光照射ユニットの照射エリアの前記長手方向に直交する方向の両側にそれぞれ配設され、前記支持フレームに設けられたローラユニットケース、前記ローラユニットケース内に前記直交する方向に平行な軸心周りに回転可能に設けられかつ基板の裏面を支持する支持ローラ、及び前記支持ローラの周辺に負圧を発生させる負圧発生器を備えた支持ローラユニットを具備したスクライブ装置。
  2. 各浮上ユニットの前記ノズルが鉛直方向に対して各浮上ユニットの中心側へ傾斜するように構成されてい請求項1記載のスクライブ装置。
  3. 前記テーブルの上方位置に設けられ、基板の表面における前記割断予定線の始端に初期亀裂を形成する初期亀裂形成ユニット具備し請求項1又は請求項に記載のスクライブ装置。
  4. 前記搬送機構は、
    前記支持フレームに配設されかつ配設状態が前記直交する方向に複数列になっている複数の搬送ローラユニットであって、
    各搬送ローラユニットは、前記直交する方向に平行な軸心周りに回転可能であってかつ基板の裏面を支持する搬送ローラ、及び前記搬送ローラを回転させる回転モータを備えてい請求項1から請求項のうちのいずれか項に記載のスクライブ装置。
  5. 前記搬送機構は、
    前記支持フレームにおける前記直交する方向の一端側に前記長手方向に間隔を置いて設けられ、鉛直な軸心周り回転可能であってかつ基板の幅方向の一端面を支持する複数の第1搬送ローラと、
    前記支持フレームにおける前記直交する方向の他端側に前記長手方向に間隔を置いて設けられ、鉛直な軸心周りに回転可能であってかつ基板の幅方向の他端面を支持する複数の第2搬送ローラと、
    前記第1搬送ローラ又は前記第2搬送ローラのうちすくなくともいずれかを回転させる回転モータとを備え請求項1から請求項のうちのいずれか項に記載のスクライブ装置。
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