JP2019026512A - スクライブ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】搬送過程における基板表面での傷の発生や微小異物の付着を抑制し、高品質の製品を得ることのできるスクライブ装置を提供する。【解決手段】基板Wの搬送時及びスクライブ時にフロートテーブル1表面からエアを噴出して基板Wを浮上させるエアフロート手段と、浮上させた基板Wの端部を把持して水平方向に移動するとともにスクライブ時に基板Wを固定保持するクランプ2、12と、浮上させた基板Wの表面にスクライブラインを加工するスクライブ機構Cとを備える構成とするスクライブ装置。【選択図】図1
Description
本発明は、ガラス等の脆性材料基板に分断用のスクライブライン(切り溝)を加工するためのスクライブ装置に関する。特に本発明は、フレキシブルなOLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイの製造過程において、ガラス基板の上面にフレキシブル基材となる樹脂膜(ポリイミド膜(PI膜とも称する))が積層されたマザー基板の有機膜形成前のガラス基板のスクライブ装置に関する。
ガラス基板等の脆性材料基板を分断する加工では、従来、カッターホイールを基板表面に押し付けてスクライブラインを形成し、その後、スクライブラインに沿ってスクライブライン形成面とは反対側の面から外力を印加して基板を撓ませることにより、単位基板ごとに分断している(特許文献1参照)。
近年、ディスプレイの高精細化が求められていることから、基板の表面品質や端面強度のさらなる改善が必要になっている。また、ディスプレイの用途拡大の観点からフレキシブルなディスプレイとするニーズもあり、フレキシブル基板を用いたOLEDが製造されている。このようなOLEDディスプレイでは、製造過程でガラス基板上に樹脂膜(PI膜)を形成し、その上に電極層や有機EL層を有する有機膜を形成する。電極層や有機EL層等の膜厚は薄く、しかも組成が非常に繊細であるため、極めて微小な異物であっても樹脂膜表面に付着していると欠陥が生じる原因となり、歩留まりの低下に影響する。
高品質で生産性の高いOLEDディスプレイ製造技術を得るためには、有機膜形成前における樹脂膜(PI膜)が形成されたガラス板への傷の発生や粉塵等の微小異物の付着を避けなければならない。すなわち、ガラス板の傷は強度劣化の原因となるとともに、付着した異物は有機膜形成工程まで運ばれて作業環境を劣化させる原因となる。
加えて、ガラス板裏面に傷や微小異物が付着していると、有機膜形成後の製品のガラス基板と樹脂膜との分離を行うLift−Off工程において剥離不良の原因となりかねないため、ガラス基板の表面側(有機膜形成側)だけでなく、裏面側についても傷の発生や粉塵の付着を極力避けることが必要である。
加えて、ガラス板裏面に傷や微小異物が付着していると、有機膜形成後の製品のガラス基板と樹脂膜との分離を行うLift−Off工程において剥離不良の原因となりかねないため、ガラス基板の表面側(有機膜形成側)だけでなく、裏面側についても傷の発生や粉塵の付着を極力避けることが必要である。
一般的なスクライブ装置では、加工すべき基板をスクライブ位置に移動させる際にコンベアやテーブルの上面に載せて搬送するため、基板の裏面はコンベアやテーブル面に常時接触することになる。また、スクライブ時もスクライブラインを挟んでその左右両側の裏面がコンベアやテーブルで保持されているため、やはり基板裏面が接触している。このような場合、接触時間が長いほど、また、接触状態での移動距離が長いほど、基板裏面での小さな傷の発生確率が増大するとともに、コンベアやテーブル上にある粉塵等の微小異物が付着する確率が増大し、歩留まり低下に影響を及ぼし、高精度で品質に優れた製品の製造に支障を来すこととなる。
そこで本発明は、上記の課題を解決し、歩留まりが高く、高品質の製品を得るためのスクライブ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明では次のような技術的手段を講じた。すなわち本発明のスクライブ装置は、脆性材料からなる基板に分断用のスクライブラインを加工するためのスクライブ装置であって、基板の搬送時及びスクライブ時にフロートテーブル表面からエアを噴出して基板を浮上させるエアフロート手段と、浮上させた基板の端部を把持して水平方向に移動するとともにスクライブ時に基板を固定保持するクランプと、浮上させた基板の表面にスクライブラインを加工するスクライブ機構とを備えた構成とした。
ここで、前記エアフロート手段は、フロートテーブルの表面に開口させた多数の小孔から圧力エアを噴出させるようにするのがよい。
また、前記スクライブ機構は、前記基板の一方の面を押し付けながら転動するカッターホイールと、当該カッターホイールに対向して前記基板の反対側の面を受ける受ローラとによって形成するのがよい。
ここで、前記エアフロート手段は、フロートテーブルの表面に開口させた多数の小孔から圧力エアを噴出させるようにするのがよい。
また、前記スクライブ機構は、前記基板の一方の面を押し付けながら転動するカッターホイールと、当該カッターホイールに対向して前記基板の反対側の面を受ける受ローラとによって形成するのがよい。
本発明のスクライブ装置は、加工すべき基板をスクライブ位置に移動させるのにエアフロート手段により浮上させた姿勢で送られるため、基板裏面がテーブル上に接触することはなく、また、スクライブ時も浮上した水平姿勢でクランプにより保持されているので、接触による基板裏面での傷の発生や微小異物の付着を防止して高精度で品質に優れた製品を得ることができるといった効果がある。
本発明において、前記エアフロート手段及び前記クランプを、前記スクライブ機構を挟んで両側位置にそれぞれ配置し、その一方を上流搬送部、他方を下流搬送部とした構成とするのがよい。
これにより、基板をスクライブ位置に送り込むための上流側搬送、及びスクライブライン形成後に基板を下流側へ移動させて装置外に排出するための下流側搬送のいずれも基板を浮上させた水平姿勢で行うことができる。
これにより、基板をスクライブ位置に送り込むための上流側搬送、及びスクライブライン形成後に基板を下流側へ移動させて装置外に排出するための下流側搬送のいずれも基板を浮上させた水平姿勢で行うことができる。
以下において、本発明に係るスクライブ装置の一実施例について図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は本発明に係るスクライブ装置を含む基板加工装置Aの全体を概略的に示す側面図であり、図2はその平面図である。
図1は本発明に係るスクライブ装置を含む基板加工装置Aの全体を概略的に示す側面図であり、図2はその平面図である。
基板加工装置Aは、加工すべき基板Wを水平な姿勢で上流から下流に向かって直線的に搬送する上流搬送部Bと、搬送されてきた基板Wの裏面に搬送方向と直交する方向にスクライブラインを加工するとともに、このスクライブラインに沿って基板Wを分断するスクライブ/ブレイク機構部Cと、分断された基板Wを下流に向かって搬送する下流搬送部Dとを備えている。さらに、加工すべき基板Wを基板加工装置Aの上流搬送部Bに供給するための基板供給部Eが上流搬送部Bの上流側に配置されている。なお、以下において、基板Wの搬送方向をX方向とし、これに直交する方向をY方向とする。
この基板加工装置Aによって加工される基板Wは、OLEDディスプレイの製造過程においてマザー基板として用いられるものであり、図5に示すように、ガラス板W2の上面にフレキシブル基材となる有機膜生成用の薄い樹脂膜W1が形成されている。なお、スクライブ予定ラインLに沿って樹脂膜W1を設けていない領域が帯状に形成されている。樹脂膜W1にはポリイミド膜(PI膜)が用いられている。
基板加工装置Aの上流搬送部Bは、基板Wを水平な姿勢で噴出エア圧により浮上させるフロートテーブル1と、浮上させた基板Wの上流側端縁部を把持して下流側に搬送するクランプ2とを備えている。クランプ2はY方向に延びる横梁部材2aに支持され、横梁部材2aは基板Wの送り方向(X方向)に沿って平行に配置された左右のレール2b、2bに対して移動可能に組み付けられている。本実施例において、基板Wを浮上させるためにフロートテーブル1からエアを噴出して基板を浮上させる浮上機構(エアフロート手段)として、フロートテーブル1の上面に開口する多数の小孔1aを形成してエア噴出用のノズルとしているが、別途エア噴出ノズルをフロートテーブル1に沿って設けるようにしてもよい。なお、フロートテーブル1は架台10上に設置されている。
スクライブ/ブレイク機構部Cは、送られてくる基板Wを跨ぐように配置される門型のブリッジ3を備えている。ブリッジ3には、図3及び図4に示すように、送られてくる基板Wを上下から挟むように上下一対のガイドレール4a、4bがY方向に沿って配置されており、上部ガイドレール4aには上部スクライブヘッド5aが、下部ガイドレール4bには下部スクライブヘッド5bがそれぞれY方向に移動可能で、昇降機構(不図示)により上下移動調整可能に取り付けられている。
また、上部スクライブヘッド5aには平らな外周面を有する受ローラ6が昇降機構(不図示)により上下移動調整可能に取り付けられ、下部スクライブヘッド5bにはスクライブライン加工用のカッターホイール7と分断用ローラ8とが昇降機構(不図示)により上下移動調整可能に取り付けられている。分断用ローラ8は外周面にV字形の溝8a(図9参照)を備えている。
さらに、上部ガイドレール4aには、スクライブライン形成後の微小異物を吸引除去するクリーナ9がヘッド9aを介してY方向に移動可能に設けられている。クリーナ9は、図6に示すように、X方向を長手方向とした細長いエア吸引口9bと、このエア吸引口9bの周辺でエアを吹き出す複数のエア吹出口9cとを備えており、クリーナ9を基板Wのスクライブラインの上方をスクライブラインに沿って移行させることにより粉塵等の微小異物をエア吸引口9bで吸引するとともに、エア吹出口9cからの吹き出しエアにより基板Wがクリーナ9の下面に密着するのを防いでいる。
さらに、上部ガイドレール4aには、スクライブライン形成後の微小異物を吸引除去するクリーナ9がヘッド9aを介してY方向に移動可能に設けられている。クリーナ9は、図6に示すように、X方向を長手方向とした細長いエア吸引口9bと、このエア吸引口9bの周辺でエアを吹き出す複数のエア吹出口9cとを備えており、クリーナ9を基板Wのスクライブラインの上方をスクライブラインに沿って移行させることにより粉塵等の微小異物をエア吸引口9bで吸引するとともに、エア吹出口9cからの吹き出しエアにより基板Wがクリーナ9の下面に密着するのを防いでいる。
基板加工装置Aの下流搬送部Dは、上述した上流搬送部Bと同様に、基板Wを水平な姿勢で小孔11aからの噴出エア圧により浮上させるフロートテーブル11と、浮上させた基板Wの下流側側端部を把持して下流側に搬送するクランプ12とを備えている。クランプ12はY方向に延びる横梁部材12aに支持され、横梁部材12aはX方向に沿って平行に配置された左右のレール12b、12bに対して移動可能に組み付けられている。また、フロートテーブル11の下流側には分断された基板Wa、Wbを基板加工装置Aの外部に送り出すための排出用コンベア13が設けられている。
さらに、この基板加工装置Aでは、上流搬送部B、スクライブ/ブレイク機構部C並びに下流搬送部Dを、それぞれ区分けされた状態で個別に覆うカバー14、15、16が設けられている。各カバー14、15、16には基板Wを出し入れする出入口14a、15a、16aが設けられており、それぞれの出入口には開閉可能なシャッター14b、15b、16bが取り付けられている。
上流搬送部B並びに下流搬送部Dのカバー14、16には圧力エア流入口17、18が設けられており、当該圧力エア流入口17、18からの加圧された圧力エアによりカバー14、16の内部が常時加圧されるとともに、エアを供給し続けることができるようにするためにカバー14、16の側壁に小さなスリット状の開口を形成してエアの一部が排出されるようにしてある。これによりスクライブ/ブレイク機構部Cからの粉塵の流入を防ぐようにして内部に浮遊する粉塵等の微小異物が基板Wに付着するのを軽減している。
また、スクライブ/ブレイク機構部Cのカバー15の内部には、エアバキューム機構19が配置されており、このエアバキューム機構19によるエア吸引によってカバー15内部は常時減圧されている。これにより、スクライブラインの加工時及び分断工程で発生する微小異物を吸引除去してカバー15内部の汚染を防いでいる。
また、スクライブ/ブレイク機構部Cのカバー15の内部には、エアバキューム機構19が配置されており、このエアバキューム機構19によるエア吸引によってカバー15内部は常時減圧されている。これにより、スクライブラインの加工時及び分断工程で発生する微小異物を吸引除去してカバー15内部の汚染を防いでいる。
さらに、上流搬送部B並びに下流搬送部Dのカバー14、16の内部には、基板Wの帯電を防ぐ除電装置(Ionizer)20が設けられている。除電装置20はオゾンを発生させない軟X線を用いたPhoto−Ionizerが好ましく、カバー14、16の天井下面で基板Wの搬送方向に沿って複数個設置するようにしている。除電装置20を密閉されたカバー14、16内に設置することによって、除電の効率化が図れるとともに軟X線の外部漏洩を防ぐことができる。
また、上流搬送部B並びに下流搬送部Dの基板搬送エリアには、浮上させた基板Wとフロートテーブル1、11との間隔、すなわち浮上量を検出するセンサ21が一定の間隔をあけて複数個設置されている。浮上量の異常が検出されると、エアの噴出圧力を加減して常に浮上姿勢を保持できるようにしている。
なお、フロートテーブル1、11を複数に分割してブロック化し、各ブロックにセンサ21と多数の小孔1aを形成するとともに、ブロックごとに噴出するエア量を調整できるようにすれば、浮上姿勢をさらに細かく調整することができる。
なお、フロートテーブル1、11を複数に分割してブロック化し、各ブロックにセンサ21と多数の小孔1aを形成するとともに、ブロックごとに噴出するエア量を調整できるようにすれば、浮上姿勢をさらに細かく調整することができる。
上流搬送部Bのフロートテーブル1に基板Wを供給する基板供給部Eは、本実施例では、駆動機構(不図示)により上下及び前後に移動可能で基板Wとの接触面が小さいフォーク爪22を持つリフトを用いている。なお、これに代えて、例えばコンベアやクランク爪等により基板Wを送り込むようにしてもよい。
上記した基板加工装置Aにおけるフロートテーブル1、11でのエア噴出用の小孔1a、11a、クリーナ9のエア吸引口9b並びにエア吹出口9c、上流搬送部B並びに下流搬送部Dのカバー14、16の圧力エア流入口17、18及びカバー15のエアバキューム機構19は、それぞれ配管を介してエア源(不図示)に接続されている。
次に、基板加工装置Aの動作について、図2、図8〜図17に基づいて順を追って説明する。
図2は基板加工装置Aに基板Wを送り込む直前の状態を示しており、スクライブ予定ラインLをY方向に向けた姿勢で、かつ、基板Wのガラス板W2(図5参照)を下側にして基板供給部Eのフォーク爪22に載せられている。そして、上流搬送部Bの上流側出入口14aのシャッター14bを開放してフォーク爪22を差し込み、上流搬送部Bのフロートテーブル1上に基板Wを送り込む。その後、フォーク爪22を元位置に戻してシャッター14bを閉じ、基板Wを浮上させてその上流側端部をクランプ2で保持する(図11参照)。
図2は基板加工装置Aに基板Wを送り込む直前の状態を示しており、スクライブ予定ラインLをY方向に向けた姿勢で、かつ、基板Wのガラス板W2(図5参照)を下側にして基板供給部Eのフォーク爪22に載せられている。そして、上流搬送部Bの上流側出入口14aのシャッター14bを開放してフォーク爪22を差し込み、上流搬送部Bのフロートテーブル1上に基板Wを送り込む。その後、フォーク爪22を元位置に戻してシャッター14bを閉じ、基板Wを浮上させてその上流側端部をクランプ2で保持する(図11参照)。
次いで、上流搬送部Bの下流側出入口14a、スクライブ/ブレイク機構部Cの両側の出入口15a、15a及び下流搬送部Dの上流側出入口16aのシャッターを開放してクランプ2を下流方向に移動させることにより、基板Wのスクライブ予定ラインLがスクライブ/ブレイク機構部Cのカッターホイール7の直上にくる位置まで基板Wを浮上させながら搬送する。この位置で、下流側のクランプ12で基板Wの下流側の側端部を把持し、基板Wを水平に浮上させた姿勢で上流側と下流側とで安定よく保持する(図12及び図7参照)。
次いで、図8に示すように、スクライブ/ブレイク機構部Cのカッターホイール7と受ローラ6を浮上状態の基板Wの表面に接触させ、カッターホイール7を押し付けながら上下のスクライブヘッド5a、5bをガイドレール4a、4bに沿って移動させることにより、Y方向に沿ったスクライブラインL1が加工される(図13参照)。
次いで、図9に示すように、カッターホイール7を後退させて分断用ローラ8をスクライブラインL1に押し付けながら上部の受ローラ6とともにスクライブヘッド5a、5bを元位置まで移動させる。これにより、基板Wが撓んでスクライブラインL1に沿って分断される(図14参照)。
このように、スクライブヘッド5a、5bの1回の往復移動によってスクライブラインL1の加工と当該スクライブラインL1に沿った分断とを行うことができる。
このように、スクライブヘッド5a、5bの1回の往復移動によってスクライブラインL1の加工と当該スクライブラインL1に沿った分断とを行うことができる。
この後、図10及び図15に示すように、クリーナ9を基板WのスクライブラインL1に沿ってY方向に基板Wとは非接触で走行させることにより、スクライブライン加工時や分断時に生じた粉塵等の微小異物をエア吸引口9bで吸引除去する。この際、エア吹出口9cからの吹き出しエアにより基板Wがクリーナ9の下面に密着するのを防止している。
分断された下流側の基板Waは、浮上した姿勢を保持したままクランプ12で下流方向に搬送され、排出用コンベア13により下流側出入口16bから排出される(図16参照)。分断された上流側の基板Wbも戻ってきた下流側クランプ12に引き継がれて先行する下流側基板Waと同様に排出用コンベア13により排出される(図17参照)。
上記のように、上流搬送部B及び下流搬送部Dにおいて、搬送される基板は浮上機構(エアフロート手段)、すなわち、多数の小孔1aから噴出する圧力エアによって浮上させられているため、有機膜形成前におけるガラス板裏面での接触による傷の発生や微小異物の付着を最小限に抑えることができる。
また、上流搬送部B並びに下流搬送部Dを覆うカバー14、16の内部は、圧力エアにより常時加圧されているので、スクライブ/ブレイク機構部Cからの浮遊粉塵の流入を防ぐことができ、微小異物が搬送過程の基板表面に付着するのを防ぐことができる。
さらに、スクライブ/ブレイク機構部Cを覆うカバー15の内部は、エアバキューム機構19によって常時減圧されているので、内部に浮遊する粉塵等の微小異物はエアバキューム機構19で吸引除去され、カバー15の内部を清浄に保つことができる。これにより、前記のクリーナ9によるスクライブラインL1上での直接的な塵芥物吸引除去動作と相俟って、基板表面への微小異物の付着を防止することが可能となる。
以上、本発明の代表的な実施例について説明したが、本発明は必ずしも上記の実施形態に特定されるものでない。例えば、上記実施例において、クリーナ9を基板Wの上側に配置したが、下側であってもよい。また、スクライブ/ブレイク機構部Cについても、カッターホイール7と分断用ローラ8を上記実施例とは逆に基板Wの上側に配置し、受ローラ6を下側に配置してスクライブ及び分断することも可能である。
また、上記実施例では、スクライブ/ブレイク機構部CでスクライブラインL1の加工と当該スクライブラインL1に沿った分断とを行うようにしたが、スクライブラインの加工のみを行って基板を送り出した後、別のブレイク装置でスクライブラインに沿って基板を分断するようにしてもよい。
また、上記実施例では、ガラス基板W2の上面にフレキシブル基材となる樹脂膜(PI膜)W1が形成されたOLED用のマザー基板の加工例を説明したが、その他の用途に使用するガラス基板のスクライブ装置としても使用することができる。
その他本発明では、その目的を達成し、請求の範囲を逸脱しない範囲内で適宜修正、変更することが可能である。
また、上記実施例では、ガラス基板W2の上面にフレキシブル基材となる樹脂膜(PI膜)W1が形成されたOLED用のマザー基板の加工例を説明したが、その他の用途に使用するガラス基板のスクライブ装置としても使用することができる。
その他本発明では、その目的を達成し、請求の範囲を逸脱しない範囲内で適宜修正、変更することが可能である。
本発明は、ガラス等の脆性材料基板の表面に分断用のスクライブラインを加工するスクライブ装置に適用される。
A 基板加工装置
B 上流搬送部
C スクライブ/ブレイク機構部
D 下流搬送部
W 基板
1 フロートテーブル
2 クランプ
5a 上部スクライブヘッド
5b 下部スクライブヘッド
6 受ローラ
7 カッターホイール
8 分断用ローラ
9 クリーナ
11 フロートテーブル
12 クランプ
14 上流搬送部のカバー
15 スクライブ/ブレイク機構部のカバー
16 下流搬送部のカバー
17 圧力エア流入口
19 エアバキューム機構
20 除電装置
B 上流搬送部
C スクライブ/ブレイク機構部
D 下流搬送部
W 基板
1 フロートテーブル
2 クランプ
5a 上部スクライブヘッド
5b 下部スクライブヘッド
6 受ローラ
7 カッターホイール
8 分断用ローラ
9 クリーナ
11 フロートテーブル
12 クランプ
14 上流搬送部のカバー
15 スクライブ/ブレイク機構部のカバー
16 下流搬送部のカバー
17 圧力エア流入口
19 エアバキューム機構
20 除電装置
Claims (5)
- 脆性材料からなる基板に分断用のスクライブラインを加工するためのスクライブ装置であって、
基板の搬送時及びスクライブ時にフロートテーブル表面からエアを噴出して基板を浮上させるエアフロート手段と、
浮上させた基板の端部を把持して水平方向に移動するとともにスクライブ時に基板を固定保持するクランプと、
浮上させた基板の表面にスクライブラインを加工するスクライブ機構とを備えたことを特徴とするスクライブ装置。 - 前記エアフロート手段は、フロートテーブルの表面に開口させた多数の小孔から圧力エアを噴出させるようにした請求項1に記載のスクライブ装置。
- 前記エアフロート手段及び前記クランプは、前記スクライブ機構を挟んで両側位置にそれぞれ配置し、その一方を上流搬送部、他方を下流搬送部とした請求項1または請求項2に記載のスクライブ装置。
- 前記スクライブ機構は、前記基板の一方の面を押し付けながら転動するカッターホイールと、当該カッターホイールに対向して前記基板の反対側の面を受ける受ローラとからなる請求項1〜請求項3のいずれかに記載のスクライブ装置。
- 前記基板が、ガラス板の上面に有機膜生成のための樹脂膜が積層されたOLEDディスプレイ用のマザー基板であり、搬送時及びスクライブ時にガラス板が下側となるようにしてガラス板裏面にスクライブラインを加工するようにした請求項1〜請求項4のいずれかに記載のスクライブ装置。
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