JP2020075381A - ブレイク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】樹脂膜とガラス板の両方にスクライブラインを加工する工程と、当該スクライブラインから分断する工程とを簡単な機構で効率よく行うことができる機構を備えたブレイク装置を提供する。【解決手段】樹脂膜積層基板Wにスクライブラインを加工し分断するブレイク装置であって、スクライブ/ブレイク機構Cが、基板Wの上方並びに下方に配置されてスクライブ予定ラインに沿って移動する上部スクライブヘッド5aと下部スクライブヘッド5bとを備え、一方のスクライブヘッド5aに樹脂膜用カッター23と受けローラ6とが昇降可能に取り付けられ、他方のスクライブヘッド5bに脆性材料基板用カッターホイール7と分断用ローラ8とが昇降可能に設けられている構成とする。【選択図】図3
Description
本発明は、ガラス等の脆性材料基板の表面に樹脂膜を積層させた樹脂膜積層基板に対してスクライブライン(切り溝)を加工し、このスクライブラインに沿って分断するブレイク装置に関する。
特に本発明は、フレキシブルなOLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイの製造過程において、ガラス板の上面にフレキシブル基材となる樹脂膜(ポリイミド膜が積層された樹脂膜積層基板に対し、樹脂膜とガラス板の両方にスクライブラインを形成すると共に、このスクライブラインに沿って分断するブレイク装置に関する。
特に本発明は、フレキシブルなOLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイの製造過程において、ガラス板の上面にフレキシブル基材となる樹脂膜(ポリイミド膜が積層された樹脂膜積層基板に対し、樹脂膜とガラス板の両方にスクライブラインを形成すると共に、このスクライブラインに沿って分断するブレイク装置に関する。
ガラス基板等の脆性材料基板を分断する加工では、従来、カッターホイールを基板表面に押し付けてスクライブライン(切り溝)を形成し、その後、スクライブラインに沿ってスクライブライン形成面とは反対側の面から外力を印加して基板を撓ませることにより、単位基板ごとに分断している(特許文献1参照)。
近年、ディスプレイの高精細化が求められていることから、基板の表面品質や端面強度のさらなる改善が必要になっている。また、ディスプレイの用途拡大の観点からフレキシブルなディスプレイとするニーズもあり、フレキシブル基板を用いたOLEDが製造されている。このようなOLEDディスプレイでは、製造過程でガラス基板上に樹脂膜(PI膜)を形成し、その上に電極層や有機EL層を有する有機膜を形成する。電極層や有機EL層等の膜厚は薄く、しかも組成が非常に繊細であるため、極めて微小な異物であっても樹脂膜表面に付着していると欠陥が生じる原因となり、歩留まりの低下に影響する。
高品質で生産性の高いOLEDディスプレイ製造技術を得るためには、樹脂膜やガラス板への粉塵等の付着やガラス板の傷の発生を避けなければならない。すなわち、ガラス板の傷は強度劣化の原因となるとともに、付着した異物は有機膜形成工程まで運ばれて作業環境を劣化させる原因となるからである。
また、従来では、図16に示すように、樹脂膜を積層したガラス基板Wをブレイクする場合、樹脂膜W1には、分断予定ラインSに沿って樹脂膜W1を積層していない帯状の領域を予め前工程で形成しておき、樹脂膜に対するスクライブライン(切り溝)の加工工程を省略してガラス板W2のみスクライブラインを加工していた。しかし、樹脂膜に前記帯状の領域を形成するための前工程は、そのための装置を別に必要とすると共に作業時間も長くなって非効率であった。また、前工程での作業やブレイク装置への搬送などにより作業時間が長くなり、傷付きの発生や周囲に浮遊する塵等の微小異物が付着する確率が増大して歩留まり低下に影響を及ぼし、高精度で品質に優れた製品の製造に支障を来すこととなる。
そこで本発明は、上記の課題を解決し、樹脂膜とガラス板の両方にスクライブラインを加工する工程と、当該スクライブラインから分断する工程とを簡単な機構で効率よく行うことができる機構を備えたブレイク装置を提供することを目的とする。
更に本発明は、樹脂膜やガラス板へのスクライブラインの加工時や分断時に発生する粉塵などが基板表面に付着することを抑制して高品位の製品を得ることのできるブレイク装置を提供することも目的とする。
更に本発明は、樹脂膜やガラス板へのスクライブラインの加工時や分断時に発生する粉塵などが基板表面に付着することを抑制して高品位の製品を得ることのできるブレイク装置を提供することも目的とする。
上記課題を解決するために本発明では次のような技術的手段を講じた。すなわち本発明のブレイク装置は、脆性材料基板の表面に樹脂膜を積層させた樹脂膜積層基板にスクライブラインを加工すると共に当該スクライブラインから分断するためのブレイク装置であって、前記樹脂膜積層基板の樹脂膜並びに脆性材料基板にそれぞれスクライブラインを加工するとともに、当該スクライブラインから前記樹脂膜積層基板を分断するスクライブ/ブレイク機構を備え、前記スクライブ/ブレイク機構は、前記樹脂膜積層基板の上方並びに下方に配置されてスクライブ予定ラインに沿って移動する上部スクライブヘッドと下部スクライブヘッドとを備え、一方のスクライブヘッドに樹脂膜用カッターと受けローラとが昇降可能に設けられ、他方のスクライブヘッドに脆性材料基板用カッターホイールと分断用ローラとが昇降可能に設けられている構成とした。
また本発明は、脆性材料基板の表面に樹脂膜を積層させた樹脂膜積層基板にスクライブラインを加工すると共に当該スクライブラインから分断するためのブレイク方法であって、前記樹脂膜積層基板の上方並びに下方位置でスクライブ予定ラインに沿って移動する上部スクライブヘッドと下部スクライブヘッドの一方のスクライブヘッドに樹脂膜用カッターと受けローラとを昇降可能に設け、他方のスクライブヘッドに脆性材料基板用カッターホイールと分断用ローラとを昇降可能に設けておき、まず、樹脂膜用カッターと分断用ローラとを対向姿勢で樹脂膜積層基板に接触させて樹脂膜用カッターを樹脂膜に押しつけながら分断用ローラとともに移動させることにより樹脂膜にスクライブラインを加工し、次いで、脆性材料基板用カッターホイールと受けローラとを対向姿勢で樹脂膜積層基板に接触させてカッターホイールを脆性材料基板に押しつけながら受けローラとともに移動させることにより脆性材料基板にスクライブラインを加工し、次いで、受けローラと分断用ローラとを対向姿勢で樹脂膜積層基板に接触させ、当該基板に加工されたスクライブラインに沿って受けローラを押しつけながら分断用ローラとともに移動させることにより当該基板をスクライブラインから分断するようにしたブレイク方法も特徴とする。
本発明は上記のように構成したので、樹脂膜並びに脆性材料基板のそれぞれに対するスクライブラインの加工と、当該スクライブラインに沿ったブレイクの3工程を、基板を同一位置に静止させたまま、スクライブ/ブレイク機構の上下のスクライブヘッドの反復移動で迅速に行うことができる。これにより、スクライブ/ブレイク工程の効率化を図ることができるとともに、機構の簡略化並びに装置の省スペース化を達成することができるといった効果がある。
本発明において、前記スクライブ/ブレイク機構によって形成されたスクライブラインに沿って移動してスクライブライン加工時に生じた粉塵などの微少異物を吸引除去するクリーナが設けられている構成とするのがよい。
これにより、樹脂膜積層脆性材料基板へのスクライブ加工時に生じた微少異物、特に樹脂膜へのスクライブライン加工時に生じた粉塵などをきれいに吸引除去して品質の良い製品を得ることができる。
これにより、樹脂膜積層脆性材料基板へのスクライブ加工時に生じた微少異物、特に樹脂膜へのスクライブライン加工時に生じた粉塵などをきれいに吸引除去して品質の良い製品を得ることができる。
本発明において、前記樹脂膜積層基板の搬送時及び分断時にフロートテーブル表面からエアを噴出して基板を浮上させるエアフロート手段と、浮上させた前記基板の端部を把持して水平方向に移動するとともにスクライブライン加工時並びにブレイク時に前記基板を固定保持するクランプとを備えている構成とするのがよい。
こうすることで、分断すべき基板がスクライブ/ブレイク位置に浮上させた姿勢で送られるため、基板がテーブルなどに接触することはなく、また、分断時も浮上した水平姿勢でクランプにより保持されているので、接触による基板面での傷の発生や微小異物の付着を防止して高精度で品質に優れた製品を得ることができる。
こうすることで、分断すべき基板がスクライブ/ブレイク位置に浮上させた姿勢で送られるため、基板がテーブルなどに接触することはなく、また、分断時も浮上した水平姿勢でクランプにより保持されているので、接触による基板面での傷の発生や微小異物の付着を防止して高精度で品質に優れた製品を得ることができる。
以下において、本発明に係るブレイク装置の一実施例について図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は本発明に係るブレイク装置を含む基板加工装置Aの全体を概略的に示す側面図であり、図2はその平面図である。
図1は本発明に係るブレイク装置を含む基板加工装置Aの全体を概略的に示す側面図であり、図2はその平面図である。
基板加工装置Aは、加工すべき基板Wを水平な姿勢で上流から下流に向かって直線的に搬送する上流搬送部Bと、搬送されてきた基板Wの裏面に搬送方向と直交する方向にスクライブラインを加工するとともに、このスクライブラインに沿って基板Wを分断するスクライブ/ブレイク機構部Cと、分断された基板Wを下流に向かって搬送する下流搬送部Dとを備えている。さらに、加工すべき基板Wを基板加工装置Aの上流搬送部Bに供給するための基板供給部Eが上流搬送部Bの上流側に配置されている。なお、以下において、基板Wの搬送方向をX方向とし、これに直交する方向をY方向とする。
この基板加工装置Aによって加工される基板Wは、OLEDディスプレイの製造過程においてマザー基板として用いられるものであり、図7に示すように、ガラス板W2の上面にフレキシブル基材となる有機膜生成用の薄い樹脂膜W1が積層形成されている。なお、樹脂膜W1にはポリイミド膜(PI膜)が用いられている。
基板加工装置Aの上流搬送部Bは、基板Wを水平な姿勢で噴出エア圧により浮上させるフロートテーブル1と、浮上させた基板Wの上流側端縁部を把持して下流側に搬送するクランプ2とを備えている。クランプ2はY方向に延びる横梁部材2aに支持され、横梁部材2aは基板Wの送り方向(X方向)に沿って平行に配置された左右のレール2b、2bに対して移動可能に組み付けられている。本実施例において、基板Wを浮上させるためにフロートテーブル1からエアを噴出して基板を浮上させる浮上機構(エアフロート手段)として、フロートテーブル1の上面に開口する多数の小孔1aを形成してエア噴出用のノズルとしているが、別途エア噴出ノズルをフロートテーブル1に沿って設けるようにしてもよい。なお、フロートテーブル1は架台10上に設置されている。
スクライブ/ブレイク機構部Cは、送られてくる基板Wを跨ぐように配置される門型のブリッジ3を備えている。ブリッジ3には、図3及び図4に示すように、送られてくる基板Wを上下から挟むように上下一対のガイドレール4a、4bがY方向に沿って配置されており、上部ガイドレール4aには上部スクライブヘッド5aが、下部ガイドレール4bには下部スクライブヘッド5bがそれぞれY方向に移動可能で、昇降機構(不図示)により上下移動調整可能に取り付けられている。
また、上部スクライブヘッド5aには樹脂膜W1にスクライブラインを加工する樹脂膜用カッター23と、平らな外周面を有する受ローラ6が昇降機構(不図示)により上下移動調整可能に取り付けられている。本実施例においてこの樹脂膜用カッター23は、薄い樹脂膜W1の表面を押しつけながら滑らすことによりスクライブラインを 加工することができる鋭突な刃先を備えた固定刃で形成されているが、刃先角度の鋭い回転刃((カッターホイール)であってもよい。
下部スクライブヘッド5bにはガラス板W2にスクライブラインを加工するカッターホイール7と、受けローラを兼ねた分断用ローラ8とが昇降機構(不図示)により上下移動調整可能に取り付けられている。分断用ローラ8は外周面にV字形の溝8a(図9参照)を備えている。
さらに、上部ガイドレール4aには、スクライブライン形成の際等に発生する微小異物を吸引除去するクリーナ9がY方向に移動可能に設けられている。クリーナ9は、図5に示すように、X方向を長手方向とした細長いエア吸引口9aと、このエア吸引口9aの周辺でエアを吹き出す複数のエア吹出口9bとを備えており、クリーナ9を基板Wの上方をスクライブラインに沿って移行させることにより樹脂膜W1にスクライブラインを加工したときに生じる粉塵等をエア吸引口9aで吸引するとともに、エア吹出口9bからの吹き出しエアにより基板Wがクリーナ9の下面に密着するのを防いでいる。
基板加工装置Aの下流搬送部Dは、上述した上流搬送部Bと同様に、基板Wを水平な姿勢で小孔11aからの噴出エア圧により浮上させるフロートテーブル11と、浮上させた基板Wの下流側側端部を把持して下流側に搬送するクランプ12とを備えている。クランプ12はY方向に延びる横梁部材12aに支持され、横梁部材12aはX方向に沿って平行に配置された左右のレール12b、12bに対して移動可能に組み付けられている。また、フロートテーブル11の下流側には分断された基板Wa、Wbを基板加工装置Aの外部に送り出すための排出用コンベア13が設けられている。
さらに、この基板加工装置Aでは、上流搬送部B、スクライブ/ブレイク機構部C並びに下流搬送部Dを、それぞれ区分けされた状態で個別に覆うカバー14、15、16が設けられている。各カバー14、15、16には基板Wを出し入れする出入口14a、15a、16aが設けられており、それぞれの出入口には開閉可能なシャッター14b、15b、16bが取り付けられている。
上流搬送部B並びに下流搬送部Dのカバー14、16には圧力エア流入口17、18が設けられており、当該圧力エア流入口17、18からの加圧された圧力エアによりカバー14、16の内部が常時加圧されるとともに、エアを供給し続けることができるようにするためにカバー14、16の側壁に小さなスリット状の開口を形成してエアの一部が排出されるようにしてある。これによりスクライブ/ブレイク機構部Cからの粉塵の流入を防ぐようにして内部に浮遊する粉塵等の微小異物が基板Wに付着するのを軽減している。
また、スクライブ/ブレイク機構部Cのカバー15の内部には、エアバキューム機構19が配置されており、このエアバキューム機構19によるエア吸引によってカバー15内部は常時減圧されている。これにより、スクライブラインの加工時及び分断工程で発生する微小異物を吸引除去してカバー15内部の汚染を防いでいる。
また、スクライブ/ブレイク機構部Cのカバー15の内部には、エアバキューム機構19が配置されており、このエアバキューム機構19によるエア吸引によってカバー15内部は常時減圧されている。これにより、スクライブラインの加工時及び分断工程で発生する微小異物を吸引除去してカバー15内部の汚染を防いでいる。
さらに、上流搬送部B並びに下流搬送部Dのカバー14、16の内部には、基板Wの帯電を防ぐ除電装置(Ionizer)20が設けられている。除電装置20はオゾンを発生させない軟X線を用いたPhoto−Ionizerが好ましく、カバー14、16の天井下面で基板Wの搬送方向に沿って複数個設置するようにしている。除電装置20を密閉されたカバー14、16内に設置することによって、除電の効率化が図れるとともに軟X線の外部漏洩を防ぐことができる。
また、上流搬送部B並びに下流搬送部Dの基板搬送エリアには、浮上させた基板Wとフロートテーブル1、11との間隔、すなわち浮上量を検出するセンサ21が一定の間隔をあけて複数個設置されている。浮上量の異常が検出されると、エアの噴出圧力を加減して常に浮上姿勢を保持できるようにしている。
なお、フロートテーブル1、11を複数に分割してブロック化し、各ブロックにセンサ21と多数の小孔11aを形成するとともに、ブロックごとに噴出するエア量を調整できるようにすれば、浮上姿勢をさらに細かく調整することができる。
なお、フロートテーブル1、11を複数に分割してブロック化し、各ブロックにセンサ21と多数の小孔11aを形成するとともに、ブロックごとに噴出するエア量を調整できるようにすれば、浮上姿勢をさらに細かく調整することができる。
上流搬送部Bのフロートテーブル1に基板Wを供給する基板供給部Eは、本実施例では、駆動機構(不図示)により上下及び前後に移動可能で基板Wとの接触面が小さいフォーク爪22を持つリフトを用いている。なお、これに代えて、例えばコンベアやクランク爪等により基板Wを送り込むようにしてもよい。
上記した基板加工装置Aにおけるフロートテーブル1、11でのエア噴出用の小孔1a、11a、クリーナ9のエア吸引口9a並びにエア吹出口9b、上流搬送部B並びに下流搬送部Dのカバー14、16の圧力エア流入口17、18及びカバー15のエアバキューム機構19は、それぞれ配管を介してエア源(不図示)に接続されている。
次に、基板加工装置Aの動作について、図2、図7〜図15に基づいて順を追って説明する。
図2は基板加工装置Aに基板Wを送り込む直前の状態を示しており、スクライブ予定ラインLをY方向に向けた姿勢で、かつ、基板Wのガラス板W2を下側にして基板供給部Eのフォーク爪22に載せられている。そして、上流搬送部Bの上流側出入口14aのシャッター14bを開放してフォーク爪22を差し込み、上流搬送部Bのフロートテーブル1上に基板Wを送り込む。その後、フォーク爪22を元位置に戻してシャッター14bを閉じ、基板Wを浮上させてその上流側端部をクランプ2で保持する(図11参照)。
図2は基板加工装置Aに基板Wを送り込む直前の状態を示しており、スクライブ予定ラインLをY方向に向けた姿勢で、かつ、基板Wのガラス板W2を下側にして基板供給部Eのフォーク爪22に載せられている。そして、上流搬送部Bの上流側出入口14aのシャッター14bを開放してフォーク爪22を差し込み、上流搬送部Bのフロートテーブル1上に基板Wを送り込む。その後、フォーク爪22を元位置に戻してシャッター14bを閉じ、基板Wを浮上させてその上流側端部をクランプ2で保持する(図11参照)。
次いで、上流搬送部Bの下流側出入口14a、スクライブ/ブレイク機構部Cの両側の出入口15a、15a及び下流搬送部Dの上流側出入口16aのシャッターを開放してクランプ2を下流方向に移動させることにより、基板Wのスクライブ予定ラインLがスクライブ/ブレイク機構部Cのカッターホイール7の直上にくる位置まで基板Wを浮上させながら搬送する。この位置で、下流側のクランプ12で基板Wの下流側の側端部を把持し、基板Wを水平に浮上させた姿勢で上流側と下流側とで安定よく保持する(図12及び図6参照)。
次いで、図7に示すように、スクライブ/ブレイク機構部Cの樹脂膜用カッター23と受けローラ兼分断用ローラ8を対向させた位置で浮上状態の基板Wの表面に接触させ、カッター23を押しつけながら上下のスクライブヘッド5a、5bをガイドレール4a、4bに沿って移動させる。これにより、樹脂膜W1にY方向に沿ったスクライブラインL1が加工される。
次いで、図8に示すように、ガラス用カッターホイール7と受ローラ6を対向させた位置で浮上状態の基板Wの表面に接触させ、カッターホイール7を押し付けながら上下のスクライブヘッド5a、5bをガイドレール4a、4bに沿って元位置まで復動させることにより、ガラス基板W2にY方向に沿ったスクライブラインL2が加工される。
次いで、図9に示すように、受けローラ6と分断用ローラ8とを対向姿勢で基板Wに接触させ、スクライブラインL1、L2に沿って受けローラ6を押しつけながら分断用ローラ8とともに移動させる。これにより、基板Wが撓んでスクライブラインL1、L2に沿って分断される。
このように、スクライブヘッド5a、5bの3回の移動によって樹脂膜W1並びにガラス板W2に対するスクライブラインL1、L2の加工と、当該スクライブラインL1に沿った分断の3工程を効率的に行うことができる。
このように、スクライブヘッド5a、5bの3回の移動によって樹脂膜W1並びにガラス板W2に対するスクライブラインL1、L2の加工と、当該スクライブラインL1に沿った分断の3工程を効率的に行うことができる。
この後、図10及び図13に示すように、クリーナ9を基板Wのスクライブラインに沿ってY方向に基板Wとは非接触で走行させることにより、スクライブラインの加工時や分断時に生じた粉塵等の微小異物をエア吸引口9aで吸引除去する。特に、エア吸引口9aが基板Wの樹脂膜W1の上方にあるので、樹脂膜W1にスクライブラインL1を加工した際に生じた粉塵をきれいに吸引除去することができる。なお、エア吹出口9bからの吹き出しエアにより、基板Wがクリーナ9の下面に密着するのを防止している。
分断された下流側の基板Waは、浮上した姿勢を保持したままクランプ12で下流方向に搬送され、排出用コンベア13により下流側出入口16bから排出される(図14参照)。分断された上流側の基板Wbも戻ってきた下流側クランプ12に引き継がれて先行する下流側基板Waと同様に排出用コンベア13により排出される(図15参照)。
上記のように、本発明では、樹脂膜並びにガラス板に対するスクライブラインL1、L2の加工と、当該スクライブラインL1に沿った分断の3工程を、スクライブ/ブレイク機構の上下のスクライブヘッド5a、5bの反復移動によって行うことができる。これにより機構の簡略化と省スペース化が可能となるとともに、作業の効率化を図ることができる。
また、上記実施例では、上流搬送部B及び下流搬送部Dにおいて、搬送される基板は浮上機構(エアフロート手段)、すなわち、多数の小孔1aから噴出する圧力エアによって浮上させられているため、有機膜形成前におけるガラス板裏面での接触による傷の発生や微小異物の付着を最小限に抑えることができる。
さらに、上流搬送部B並びに下流搬送部Dを覆うカバー14、16の内部は、圧力エアにより常時加圧されているので、スクライブ/ブレイク機構部Cからの浮遊粉塵の流入を防ぐことができて、微小異物が搬送過程の基板表面に付着するのを抑制することができる。
また、スクライブ/ブレイク機構部Cを覆うカバー15の内部は、エアバキューム機構19によって常時減圧されているので、内部に浮遊する粉塵等の微小異物はエアバキューム機構19で吸引除去され、カバー15の内部を清浄に保つことができる。これにより、前記のクリーナ9によるスクライブラインL1上での直接的な塵芥物吸引除去動作と相俟って、基板表面への微小異物の付着を防止することが可能となる。
以上、本発明の代表的な実施例について説明したが、本発明は必ずしも上記の実施形態に特定されるものでない。例えば、スクライブ/ブレイク機構部Cの上部スクライブヘッド5aと下部スクライブヘッド5bを上記実施例とは逆に配置してもよく、クリーナ9も基板Wの下側であってもよい。また、上記実施例では、ガラス基板W2の上面にフレキシブル基材となる樹脂膜(PI膜)W1が形成されたOLED用のマザー基板の加工例を説明したが、その他の用途に使用する樹脂膜積層脆性材料基板のスクライブ装置としても使用することができる。
その他本発明では、その目的を達成し、請求の範囲を逸脱しない範囲内で適宜修正、変更することが可能である。
その他本発明では、その目的を達成し、請求の範囲を逸脱しない範囲内で適宜修正、変更することが可能である。
本発明は、ガラス等の脆性材料基板をスクライブラインに沿って分断するブレイク装置に適用される。
A 基板加工装置
B 上流搬送部
C スクライブ/ブレイク機構部
D 下流搬送部
W 樹脂膜積層基板
W1 樹脂膜
W2 ガラス基板(脆性材料基板)
1 フロートテーブル
2 クランプ
5a 上部スクライブヘッド
5b 下部スクライブヘッド
6 受ローラ
7 カッターホイール
8 受けローラ兼用分断用ローラ
9 クリーナ
11 フロートテーブル
12 クランプ
23 樹脂膜用カッター
B 上流搬送部
C スクライブ/ブレイク機構部
D 下流搬送部
W 樹脂膜積層基板
W1 樹脂膜
W2 ガラス基板(脆性材料基板)
1 フロートテーブル
2 クランプ
5a 上部スクライブヘッド
5b 下部スクライブヘッド
6 受ローラ
7 カッターホイール
8 受けローラ兼用分断用ローラ
9 クリーナ
11 フロートテーブル
12 クランプ
23 樹脂膜用カッター
Claims (4)
- 脆性材料基板の表面に樹脂膜を積層させた樹脂膜積層基板にスクライブラインを加工すると共に当該スクライブラインから分断するためのブレイク装置であって、
前記樹脂膜積層基板の樹脂膜並びに脆性材料基板にそれぞれスクライブラインを加工するとともに、当該スクライブラインから前記樹脂膜積層基板を分断するスクライブ/ブレイク機構を備え、
前記スクライブ/ブレイク機構は、前記樹脂膜積層基板の上方並びに下方に配置されてスクライブ予定ラインに沿って移動する上部スクライブヘッドと下部スクライブヘッドとを備え、
一方のスクライブヘッドに樹脂膜用カッターと受けローラとが昇降可能に設けられ、他方のスクライブヘッドに脆性材料基板用カッターホイールと分断用ローラとが昇降可能に設けられているブレイク装置。 - 前記スクライブ/ブレイク機構によって形成されたスクライブラインに沿って移動して微少異物を吸引除去するクリーナが設けられている請求項1に記載のブレイク装置。
- 前記樹脂膜積層基板の搬送時及び分断時にフロートテーブル表面からエアを噴出して基板を浮上させるエアフロート手段と、
浮上させた前記基板の端部を把持して水平方向に移動するとともにスクライブライン加工時並びにブレイク時に前記基板を固定保持するクランプとを備えている請求項1又は請求項2に記載のブレイク装置。 - 脆性材料基板の表面に樹脂膜を積層させた樹脂膜積層基板にスクライブラインを加工すると共に当該スクライブラインから分断するためのブレイク方法であって、
前記樹脂膜積層基板の上方並びに下方位置でスクライブ予定ラインに沿って移動する上部スクライブヘッドと下部スクライブヘッドの一方のスクライブヘッドに樹脂膜用カッターと受けローラとを昇降可能に設け、他方のスクライブヘッドに脆性材料基板用カッターホイールと分断用ローラとを昇降可能に設けておき、
まず、樹脂膜用カッターと分断用ローラとを対向姿勢で樹脂膜積層基板に接触させて樹脂膜用カッターを樹脂膜に押しつけながら分断用ローラとともに移動させることにより樹脂膜にスクライブラインを加工し、
次いで、脆性材料基板用カッターホイールと受けローラとを対向姿勢で樹脂膜積層基板に接触させてカッターホイールを脆性材料基板に押しつけながら受けローラとともに移動させることにより脆性材料基板にスクライブラインを加工し、
次いで、受けローラと分断用ローラとを対向姿勢で樹脂膜積層基板に接触させ、当該基板に加工されたスクライブラインに沿って受けローラを押しつけながら分断用ローラとともに移動させることにより樹脂膜積層基板をスクライブラインから分断するようにしたブレイク方法。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113072295A (zh) * | 2021-06-04 | 2021-07-06 | 南通金硕工程玻璃有限公司 | 一种用于建筑玻璃的切割输送装置 |
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2018
- 2018-11-06 JP JP2018208867A patent/JP2020075381A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113072295A (zh) * | 2021-06-04 | 2021-07-06 | 南通金硕工程玻璃有限公司 | 一种用于建筑玻璃的切割输送装置 |
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