JP5849347B2 - 壁掛けカレンダー - Google Patents
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Description
従来の一般的壁掛けカレンダーは、1年分のカレンダー用紙(12枚または6枚)が用紙の上部を吊り具で綴じられているものが多く見られる。
また、別な従来の一般的な壁掛けカレンダーは、1年分のカレンダー用紙(12枚または6枚)が用紙の上部をリング状の金属で綴じられている。
月めくりカレンダーは前後の月のカレンダーが表示されないため、翌月の予定日をカレンダーで見ることができないため、非常な不便があった。また前月の日付も同様に見ることができないため不便であった。それらの不便を解消するために例えば図19に示すように、連続したカレンダー用紙を月毎に折り曲げて、数か月分の日付を表示するカレンダーが開発されている。(特許文献1参照)
あるいは、3ケ月分掲示したカレンダーであって、各月間に折れ線を設けたカレンダーが提案されている。(実用新案文献1参照)
<2>前記別な従来の一般的な壁掛けカレンダーは、用紙の上部をリング状の金属で綴じられている。月が代るたびに、壁からカレンダーを取外し、片手で表面のカレンダー用紙をめくり、表面の用紙を裏側に回して、再度カレンダーを壁に吊るす、というように手間のかかる作業をしていた。また、数か月分の日付を見ることができず不便であった。
<3>前記連続したカレンダー用紙(特許文献1参照)を使用したカレンダーは、壁に掲示された状態では見易く便利であるが、台板や連続して折れ目をつけたカレンダー用紙の製作費は高く、また月毎のカレンダーの表示の変更が用紙を折りたたんだりして大変な手間である。
<4>前記した別な3ケ月分掲示したカレンダー(実用新案文献1参照)も同様に、連続したカレンダー用紙の製作費が高く、また2カ月毎のカレンダー表示の変更に限られるため不便もある。
あるいは前記穴はフックを穴の上方にガイドするスリットを有している。
<1>本発明の壁掛けカレンダーは切込線を設けた台紙と穴をあけただけのカレンダー用紙で構成されるため製作コストが安い。
<2>数か月分のカレンダーを表示することができ便利である。
<3> カレンダー表面の用紙の取替作業が、用紙を摘まんでフックから取外しそのまま上方または下方のフックに掛けるだけの作業で済み、取替が容易である。
<4> また、カレンダーの月表示と日付表示を順序正しく整列させることができる。つまり、上方を過去、下方を未来の日付とする、あるいはその逆の整列も可能であり、見易い。
<5> 季節感や変化を表現するために月毎に絵や写真を掲載したカレンダーの場合、数か月分の日付を表示しながら、一つだけの絵や写真を表示することができ、煩雑さや違和感のない壁掛けカレンダーを提供することができる。
<6> カレンダー用紙をフックに掛けて支えることから、従来にない形状のカレンダー用紙を使用することが可能である。例えば円形やハート型のカレンダー用紙が使用可能である。そのため、デザイン性の優れるカレンダーを製作することができる。
<7> カレンダー用紙に設ける穴をスリット形状としたため、カレンダー用紙が揺れ難く、かつ台紙から外れ難くい構造となり、見易く使い易い。
<8> 押え片を利用することで、カレンダー用紙が台紙から外れることがない構造であり、使い易い。
実施例1の壁掛けカレンダーは、カレンダー吊下げ用台紙2と、この台紙2に設けたフック3に掛ける複数のカレンダー用紙4とよりなり、
前記台紙2の前記フック3は、切込線5部分で分離して立ち上げて形成し、前記カレンダー用紙4は前記フック3に掛ける左右一対の穴6を有していることを特徴としている。
台紙2には具体的に、台紙2を壁に吊るす装置22と、切込線5部分で分離して立ち上げて形成した左右一対(左側のフック31と右側のフック32)のフック3とが、上下方向に2段以上(中段に左右一対のフック33とフック34、下段に左右一対のフック35とフック36の合計3段)設けられている。
カレンダー用紙4は、カレンダー用紙6の上方に左右一対の穴6を有している。ここでカレンダー用紙6の上方とは、カレンダー用紙の重心より上を言う。また左右とはカレンダー用紙の重心線(使用状況で、重心を通る垂直線)の左と右を言う。一対とは左右の穴の大きさ、左右の穴の間隔、左右の穴の上下位置関係が一定な2個の穴を一対と言う。実施例の複数のカレンダー用紙4はいずれも同じ左右一対の穴6を有している。
(切込線5の詳細説明は後記する。)
実施例1の台紙2の大きさは、厚さボール紙程度、幅20cm程度、長さ50cm程度であり、カレンダー用紙4の大きさはA4サイズ程度の壁掛けカレンダーを表している。
以下に個々の部材に関して説明する。
素材の紙は、台紙2を壁に吊るす装置22とフック3部分にカレンダー用紙4を吊下げるだけの強度と丈夫さが必要であり、薄紙ではなく画用紙等の多少硬めの紙がよい。
台紙はこのように平板、矩形の紙やプラスチックに切込線5や台紙を壁に吊るす装置22を設けるだけで機能するため、非常に安価に容易に製作可能である。
また左右一対のフック3とは、左右2個のフック3の相互の間隔と上下位置関係は一定であって、この関係を持った2個のフック3を一対のフック3と言う。
つまり、中段の左右一対のフック3も下段の左右一対のフック3も、上段の左右一対のフック3と左右2個のフック3の間隔と上下位置関係は同じであることを言う。
カレンダー用紙4が有している左右一対の穴6は、上記の左右一対のフック3に掛けるためのものであるため、左右の穴の間隔や上下位置関係はフックのそれと一致するものである。(穴6の大きさに応じて、上記の間隔や上下位置関係は誤差があってもよい。)
フック3は複数のカレンダー用紙4を台紙2に掛けるためのものであり、カレンダー用紙の厚さによるが、フック3の長さ(台紙2の表面から前方への突出し長さ)は1〜3cm程度で十分である。
左右一対のフック3と上下方向にある他の左右一対のフック3との上下間隔は、使用するカレンダー用紙4の縦方向の長さに概ね等しくする。前記の上下間隔がカレンダー用紙4の縦長より短い場合には、表示するカレンダー用紙4が重なり合うことになるが、用紙に印刷された日付や文字や絵を見ることが可能であれば、それでもよい。
また逆に、カレンダー用紙4が重なり合うことで、不必要な文字や絵を隠すことでもよい。
カレンダー用紙4の素材は紙や紙のように薄いプラスチックとする。(以下本明細書では紙と表現する)。大きさはA5サイズからA3サイズ程度が扱い易い。紙質はフック3にカレンダー用紙4を掛けた場合に、上方が垂れたり、撓んだりしないために下記のようなものがよい。
カレンダー用紙が左右一対の穴を有している場合(実施例1の場合)には、紙質は新聞紙のように薄く柔らかなものでもよい。カレンダー用紙が一つの穴6を有している場合(実施例2の場合)には、カレンダー用紙の紙質は、上方左右の角が垂れ下がらない程度の硬さや厚さのある紙がよい。
また、カレンダー用紙4にあけた穴6をフック3に掛け使用することから、穴6のまわりが裂けたり、穴6が広がったりしないような紙の強さが必要である。
穴6の大きさは、フック3が入る大きさが必要である。カレンダー用紙4をフックに掛ける動作を容易にするためには、カレンダー用紙表面の日付、文字や絵の障害になら範囲で、穴は大きいほどよい。しかし、穴が大き過ぎるとカレンダー用紙がフックから外れ易くなり、風等がある場所では不都合である。
カレンダー用紙4に設けられた穴6は、重力に対して安定するためにカレンダー用紙4の重心より上方になければならない。重心より下方に穴6を設けるとカレンダー用紙が重力によってフックを中心に回転したり、カレンダー用紙の上方が前面に転倒したりする。それを防ぐためにフックの穴はカレンダー用紙の上方に配置する。
また左右一対の穴の横方向の位置はカレンダー用紙4の重心線71の左右に一つずつ配置するのがよい。縦方向の位置は、左右2個の穴が高さ的にずれていてもよい。
1月の、カレンダー使用開始時に1月のカレンダー用紙4を上段のフック41であるフック31とフック32に掛け、2月のカレンダー用紙4を中段のフック42であるフック33とフック34に掛ける。下段のフック43には3月のカレンダー用紙が掛かって表面に表れてくる。下段のフック43には4月以降のカレンダー用紙が3月のカレンダー用紙の後ろに隠れている。
一ケ月の経過後には、「中段のフック42に掛ったカレンダー用紙をつまんで上段のフック41に掛ける」、「下段フック43に掛ったカレンダー用紙をつまんで中段のフック42に掛ける」。この二つの動作で、次の3か月分の日付を表示することができる。
この二つの動作は、従来一般的な月毎に用紙を剥ぎ取る壁掛けカレンダーの「片手で用紙を押える」、「もう一方の手で用紙を剥ぎ取る」、「剥ぎ取った用紙をゴミ箱に捨てる」、という動作よりも容易である。
あるいは一般的な月めくり壁掛けカレンダーで行われる、「カレンダー全体を手に取る」、「用紙をめくる」、「再度カレンダーを壁に掛ける」という動作よりも明らかに本発明の壁掛けカレンダーの動作が容易である。
また、前記連続したカレンダー用紙(特許文献1参照)を使用したカレンダーは、カレンダー用紙を折りたたんだり広げたりする必要がある。カレンダー用紙を摘まんでフックに掛けるだけで容易にカレンダー表示を変更できる本発明の壁掛けカレンダーの方が明らかに使い易い。
<1> カレンダー用紙4をフック3から容易に外し、また掛けることができるため、カレンダー用紙を机上に置いて、予定や記録を記入することが容易にでき、便利である。
<2>カレンダーの表面に出ていない月の予定や記録も、背後に隠れて掛けられているので、前面のカレンダー用紙をめくることで容易に見ることができ、便利である。
<3>年末あるいは年度末には、一年間分のカレンダー用紙が上段のフックに重ねて残されているため、記録を見ることや記録を保存するのに便利である。
<4>カレンダー用紙4に設ける穴6を左右対称に作成し、年度後半のカレンダーを年度前半のカレンダー用紙の裏側に記載することで、カレンダー用紙の量を半分にすることができる。従って経済的であるとともに、記録用紙として保存する場合に、紙の枚数を半分にすることができる。
月が替わり、カレンダー用紙を移動させても並び順に変化がないので、本発明の壁掛けカレンダーは見易いカレンダーであると言うことができる。
図3は図2の切込線5部分を分離して立ち上げて形成したフック3を側面から見た図である。
図5は図4の切込線5部分を分離して立ち上げて形成したフック3を側面から見た図である。
図7は図6の切込線5部分を分離して立ち上げて形成したフック3を側面から見た図である。
フックは複数のカレンダー用紙を重ねて掛けることができるような前面への突出し長さと強度が必要である。台紙2及びフック3は一般的な画用紙程度の硬さと厚さが必要である。
上記のように切込線部分で分離して立ち上げて形成するフック3は、紙やプラスチックの台紙2に切込を設けるだけであるため、非常に安価に台紙を製造できる。また、切込線5部分を分離して立ち上げる作業も誰にでも容易にできることであり、かつカレンダーの使用開始時の一度だけの作業であり、手間がかからない。
実施例2の壁掛けカレンダーは、カレンダー吊下げ用台紙2と、この台紙2に設けたフック3に掛ける複数のカレンダー用紙4とよりなり、
前記台紙2のフック3は、切込線5部分で分離して立ち上げて形成し、前記カレンダー用紙4は前記フック3に掛ける1個の穴6を有していることを特徴としている。
実施例2では、台紙2を、台紙2を壁に吊るす装置22で吊下げた状態において、1個のフック3を台紙2の重心線21上に2段以上(図8では、フック37、フック38、フック39と3段)設けた前記台紙2と、前記フック3に掛ける1個の穴6を上方に有した複数のカレンダー用紙4とからなる壁掛けカレンダー1を表している。
フック3を台紙2の重心線上に、穴6をカレンダー用紙4の重心線上に配置することは、日付や絵等が傾かないためであって、日付や絵等が見苦しくないことを限度として、フックや穴がそれぞれの重心線上から外れることがあっても問題はない。
違いは台紙2に設けるフック3が縦一列の配置になり、カレンダー用紙4が有する穴6の数が1個になることである。
効果の違いとして、一枚のカレンダー用紙4をフック3に掛ける場合、フック3と穴6が1対1となるため、カレンダー用紙をフックに掛ける作業が非常に単純化し、より容易になると言うことができる。
台紙の横幅は前記したように、フックの突出し長さを3cmとすると、切込線の幅も3cm必要であり、切込線の両脇に1cmずつ縁として残すと、合計5cmは必要となる。
JISのA規格の紙を用いた場合、A3(297mm×420mm)を縦に四分割すると、297mmを4等分して幅75mm以下、長さ420mm以下の台紙が経済的であり、製造し易い。
JISのB規格の紙を用いた場合、B3(364mm×515mm)を縦に四分割すると、364mmを4等分して幅91mm以下、長さ515mm以下の台紙が経済的であり、製造し易い。
結果として、台紙の幅は5cm以上、91mm以下が製造しやすい台紙であり、コストが安い。台紙の長さに関しては、利用者がホッチキス等で容易に連結することが可能であり、特に製造時のコストよりも、カレンダー用紙も含めた壁掛けカレンダーとしてのデザイン性を追求する方がよい。
尚、台紙2の表面にも、絵や装飾を施すことは可能である。
フックの形状具体例4(図10)は、切込線5部分を分離して立ち上げてフックを形成する際の折り曲げ線61の方向を、台紙2を壁に吊下げたときの重力方向62と平行としている。また、前記折り曲げ線61の長さ63を2cm以上としてフック3を形成する。
フック3は紙製であるため、折れたり撓んだりし易い。そのため、紙を平面的に利用しないで、紙の強い方向である紙の厚みを縦の方向で利用するために、折り曲げ線61の方向が、カレンダー使用中の状態の重力方向62と平行となるように切込線5を設け、フック3を形成する。
このフックの形状具体例4で形成したフックは、後記で説明するカレンダー用紙にある穴6が有するスリット7と相まって、カレンダー用紙の揺れを少なくする効果、カレンダー用紙がフックから脱落することを少なくする効果をもたらす。
フック3は前記したように、最大で12枚(1年分)のカレンダー用紙4を重ねて掛ける状態も想定される。12枚の紙の厚さとフックという突出しの長さをあわせて、台紙前面に突き出す、突出し長さは最少1cm程度から概ね3cmを必要としている。最少の1cm突き出す場合であっても、フックがカレンダー用紙の重みで曲がらないよう、垂れ下がらないよう、かつねじれないように、突出しの長さの2倍の2cmを最少の折り曲げ線の長さと考える。
切込線5(立ち上げるとフック3になる)の形状はカレンダー用紙4がフック前面に落ちないように、傾斜部91を設ける。また、カレンダー用紙4を重ねてフックに掛けることができるように平坦部92を設けるとよい。カレンダー用紙4を重ねて掛ける平坦部92は傾斜部91と同様に傾斜があってもよい。
図11は本発明のカレンダー用紙4が有する別な形状の穴6を表している。
実施例3のカレンダー用紙4が有する穴6は、穴6の下方84の幅の広い部分に挿入したフック3を穴6の上方81へガイドするスリット7を有していることを特徴としている。
つまり、穴6の上方81の形状をスリット7としている。スリット7の幅82は前記フック3の厚みと同程度あるいはそれ以下とし、長さ83は前記切込線5の前記折り曲げ線61の長さ63以上とする。また、穴6の下方84の幅85をスリット7より広げた形状として、いわばフック3の挿し込み口8であって、フック3を挿入し易くしていることを特徴とした穴6である。
スリット7は挿入したフック3を容易に穴6の上方にガイドして、フック3をしっかりと穴6の頂点に収める役割をする。
ここでフック3の厚みとは、つまり台紙2の素材の紙またはプラスチックの厚みである。
図10及び図11で表されているように、台紙2のフック3とカレンダー用紙4のスリット7を有した穴6との関係は、一般的な物を吊るすフックと吊るされる物との関係と異なり、フック3の頂点でカレンダー用紙4を支えるだけではなく、フック3の側面(紙の表面と裏面の両方)が、スリット7の側面(カレンダー用紙の厚み面)と接触している。つまりカレンダー用紙4がフック3にフックの頂点と側面とで接触しているため、カレンダー用紙が振れたり、揺れたりすることが極端に少なくなる効果がある。フック3のねじれに対する抵抗力が、カレンダー用紙4の揺れを制御する効果がある。
この点に、フック3が台紙2に設けた切込線部分を分離して立ち上げて形成したフックであることの利点がある。フック3は紙製であるため、折り曲げ線の長さと突出し長さとでつくられる側面が形成される利点である。一般的なフックである、釘や、鋲、所謂フックなどでは、側面は棒状であって、フック自体がねじれることはなく、カレンダー用紙は所謂フックを軸に回転してしまうため、カレンダー用紙の揺れを制御することはできない。
また、フック3がカレンダー用紙4の穴6にスリット7の長さ83分だけ深くに収まり、かつ穴(スリット7)の側面がフック3を挟み込むように窮屈に接触しているため、多少の風等でカレンダーが動揺しても、カレンダー用紙4がフック3から脱落することが少なくなる効果がある。
このような理由で、本発明の壁掛けカレンダーは揺れも少なく見易い、カレンダー用紙の脱落の少ない、扱い易いカレンダーであるということができる。
そのため、穴6の下方から上方への変化点では徐々に幅が狭くなるようにするとよい。
押え片9は、本発明の壁掛けカレンダー1を玄関や窓辺等の風の強い場所で使用する場合を想定した装置であり、カレンダー用紙4がフック3から脱落を防ぐ装置である。
押え片9は台紙2が紙やプラスチックの素材であるから製作可能な装置であり、台紙2の前記の位置に爪状の切込線(押え片の切込線)を設けるだけでよい。寸法は人間の爪程度の大きさでよい。押え片9の使用方法は、カレンダー用紙4をフック3に掛けた後、紙やプラスチックの特性である撓む、曲がる、ゆがむ性質を利用して、押え片9の切込線を分離して押え片9を押し広げてカレンダー用紙4の前面に押え片9を、爪を掛けるように引っ掛けるだけで機能させることができる。ここに、台紙2の素材が木材等の板状の物では不都合である理由がある。
カレンダー用紙4は台紙2のフック3と押え片9の間に上下から挟まれ、どのような強い風に煽られても、紙が破られない限りフック3から外れることはなくなる。台紙2に押え片9の切込線を設けるだけであるから費用は安い、かつ機能は確かである。
カレンダー用紙4は、カレンダー用紙上方に設けられた穴6の下方向に、下段のフック3の位置する部分に、フックは貫通するが、そのフックにカレンダー用紙を掛けることのない少し大きめな穴であるダミー穴10を有している。
カレンダー用紙が比較的大きい場合には、下段のカレンダー用紙の約上半分を覆い隠すように掲示する場合がある。そのような場合、下段にあるフックが突起物となって、前面のカレンダー用紙の平坦性を損ね、カレンダーが見にくくなる。そのような現象が生じないように、あらかじめ下段のフックの位置する部分に、フックが貫通できる穴10を設けた例である。
このようにダミー穴は、絵等が比較的大きく、カレンダー用紙が大きい場合には、カレンダー用紙を重ねて掲示した方がよい場合に利用される。本発明の壁掛けカレンダーはカレンダー用紙にダミー穴10を設けるだけで、使い易い壁掛けカレンダーを提供することができる。
通常、各々のカレンダー用紙に絵等が表示されるが、季節感や変化を感じさせるためにはシンボルである絵等は一つだけが表面に掲示され、日付等は数か月分が掲示されていると便利で見易いカレンダーであると言える。
言い換えると便利な使い方とは、本発明の壁掛けカレンダーは、フック3と穴6相互の位置を計画的に定めることによって、カレンダー用紙4を意図的にオーバーラップさせて表示することができる点である。オーバーラップして日付や絵等の一部分を隠して表示する方法は、従来のカレンダーにない便利な利用方法である。
実施例5では、台紙2を壁に吊る装置22は、台紙2に穴を設けただけの装置である。この穴を使って壁にある釘や鋲に本発明の壁掛けカレンダーを掛ける装置である。
本発明のカレンダー用紙4は、従来の一般的な壁掛けカレンダーの用紙のように用紙の上辺で吊り具によって固定されていない。カレンダー用紙4の重心より上方にあるフックによって支持されている。また本発明のカレンダー用紙4を机上に置いたり、立掛けたりしないため底辺が平坦である必要がない。そのため、カレンダー用紙4の形状に極めて自由な形状が可能である。図16ではカレンダー用紙4はハート型であるが、例えば円形やひし形や花の形であっても掲示が可能である。
また本発明のカレンダー用紙4を裏側からフック3に掛けることで、左右が反転することになるが、用紙の裏面も利用することが可能である。図16の実施例の最上段のカレンダー用紙4は裏面が表示されている。3月のカレンダー用紙4の裏側に4月を表すイメージの絵等15を記載することで、このようなカレンダーを提供できる。
これはひとえに、穴6を有したカレンダー用紙4を台紙2に設けたフック3に掛けるだけであるから可能であり、本発明のカレンダーはデザイン的自由度が高く、コスト的に有利なカレンダーであると言うことができる。
実施例7は、月毎のカレンダー用紙の形状を変えて、デザイン性を向上することができる例を表したものである。
実施例8は、壁掛けカレンダー1全体の重力バランスを確保しながら(カレンダーの表示が傾かないようにしながら)、台紙2に設けたフック3の位置を左右にずらして、デザイン性を向上することができる例を表したものである。
また、台紙2とカレンダー用紙4とは、それぞれに設けられたフック3と穴6との相互の寸法、位置、構造等の関係によって、二つが相まって本発明の壁掛けカレンダーを構成している。
2:台紙
3:フック
4:カレンダー用紙
5:切込線
6:穴
7:スリット
8:挿し込み口
9:押え片
10:ダミー穴
11:日付表示
12:曜日表示
13:月表示
14:年度表示
15:絵等
21:台紙の重心線
22:台紙を壁に吊る装置
31、33、35:左側のフック
32、34、36:右側のフック
37、38、39:台紙の重心線上にあるフック
41:上段のフック
42:中段のフック
43:下段のフック
44:後ろに隠れたカレンダー
61:折り曲げ線
62:重力方向
63:折り曲げ線の長さ
71:カレンダー用紙の重心線
81:穴の上方
82:スリットの幅
83:スリットの長さ
84:穴の下方
85:穴の下方の幅
91:傾斜部
92:平坦部
Claims (2)
- カレンダー吊下げ用台紙と、この台紙に設けたフックに掛ける複数のカレンダー用紙とよりなり、
前記フックは、切込線部分で分離して立ち上げて形成し、フックを形成する際の折り曲げ線の方向を、台紙を壁に吊下げたときの重力方向と平行として、切込線の形状はカレンダー用紙がフック前面に落ちないように、傾斜部を設け、
前記カレンダー用紙は前記フックに掛ける1個又は左右一対の穴を有していることを特徴とする壁掛けカレンダー。 - 前記穴は、これに挿入した前記フックを穴の上方へガイドするスリットを有していることを特徴とする請求項1記載の壁掛けカレンダー。
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