JP5849004B2 - オレフィンの製造方法 - Google Patents

オレフィンの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5849004B2
JP5849004B2 JP2012074748A JP2012074748A JP5849004B2 JP 5849004 B2 JP5849004 B2 JP 5849004B2 JP 2012074748 A JP2012074748 A JP 2012074748A JP 2012074748 A JP2012074748 A JP 2012074748A JP 5849004 B2 JP5849004 B2 JP 5849004B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
olefin
catalyst
oxide
alcohol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012074748A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013203705A (ja
Inventor
慎吾 高田
慎吾 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2012074748A priority Critical patent/JP5849004B2/ja
Publication of JP2013203705A publication Critical patent/JP2013203705A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5849004B2 publication Critical patent/JP5849004B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

本発明はオレフィンの製造方法に関し、詳しくは、長鎖脂肪族第一級アルコールの脱水反応により長鎖オレフィンを製造する方法に関する。
アルコールの脱水反応によるオレフィン化合物の製造方法として種々の方法が知られており、例えば、気相でのアルコールの脱水反応によるオレフィン化合物の製造方法が知られている。ここで、気相反応とは、原料アルコールの沸点以上での反応をいう。
特許文献1には、酸化ジルコニウムの存在下、反応温度300〜400℃、気相での第二級アルコールの脱水反応によるオレフィン化合物の製造方法が開示されている。また、特許文献2には、第一級アルコール又はエーテルを原料として使用し、気相条件での反応となるように反応温度を150〜350℃の範囲内で設定して、アミン共存下でアルミナ触媒を使用して気相での脱離反応を行うα−オレフィンの製造方法が開示されている。
一方、本発明者らは、特定の弱酸点を有するγアルミナ等の触媒を用いて長鎖アルコールの液相脱水反応を行うことにより、低エネルギー、短時間かつ高収率でオレフィンが得られることを見出し、先に特許出願をしている(特許文献3参照)。
特開昭61−53230号公報 特開2003−95994号公報 国際公開第2011/052732号
しかしながら、特許文献1及び2に記載の方法に代表される気相反応では、原料を全て気化させる必要があり、特に高沸点である長鎖脂肪族アルコールに関してはエネルギーの消費が大きく、コスト的にも不利である。さらに、高温条件でのオレフィン化は、アルキル転位による分岐化及びオレフィンの多量化を併発しやすく、生成物の収率低下が問題となる。
特許文献3記載の方法で得られるオレフィンは、多量化や分岐化等による副生成物が少ないものであり、油剤や界面活性剤の原料として有用であるが、界面活性剤として用いる場合には、アルキル鎖の末端に二重結合を有するものばかりではなく、内部に二重結合を有するものが、溶解性や乳化特性といった機能面から求められている。
本発明は、長鎖脂肪族アルコールの脱水反応において、短い反応時間で高収率に長鎖オレフィンを製造する方法であって、特に二重結合がアルキル鎖の内部に異性化した長鎖オレフィンを製造する方法を提供することを課題とする。
かかる実情において、本発明者は、特定の触媒の存在下に長鎖脂肪族アルコールの脱水反応を行うことにより、内部異性化率が高い長鎖オレフィンが得られることを見出した。
すなわち、本発明は、酸化チタンと、酸化ケイ素及び/又は酸化ジルコニウムとを含有する複合酸化物からなる触媒の存在下でアルコールの脱水反応を行うオレフィンの製造方法であって、前記触媒の酸化チタン含有量が20〜95mol%であるオレフィンの製造方法を提供する。
本発明の製造方法によれば、長鎖脂肪族アルコールの脱水反応において、短い反応時間で高収率に長鎖オレフィンを製造する方法であって、特に二重結合がアルキル鎖の内部に異性化した長鎖オレフィンを製造する方法を提供することができる。
本発明のオレフィンの製造方法は、酸化チタンと、酸化ケイ素及び/又は酸化ジルコニウムとからなり、酸化チタンを20〜95mol%含有する複合酸化物からなる触媒を用いる。
[触媒]
本発明は、触媒として、酸化チタン(TiO2)と、酸化ケイ素(SiO2)及び/又は酸化ジルコニウム(ZrO2)とを含有する複合酸化物を用いる。すなわち、本発明における触媒は、酸化チタンと酸化ケイ素との複合酸化物、酸化チタンと酸化ジルコニウムとの複合酸化物、酸化チタンと酸化ケイ素と酸化ジルコニウムとの複合酸化物のいずれでもよい。これらの中では、反応速度、収率を向上させる観点から、酸化チタンと酸化ケイ素との複合酸化物からなる触媒を用いることが好ましい。
かかる触媒を用いることにより、長鎖アルコールの脱水反応が速やかに進行し、目的とする長鎖オレフィンを高収率で得ることが可能である。
本発明における触媒中の酸化チタン含有量は20〜95mol%である。この酸化チタンの含有量が20mol%未満であると反応が進行しにくくなり、95mol%を超えると、製造コストが上昇する。本発明における触媒の酸化チタン含有量は、20〜85mol%が好ましく、30〜85molがより好ましく、30〜60mol%が更に好ましい。
本発明において使用する触媒は、いわゆるゾルゲル法により調製することができる。例えば、酸化チタンと酸化ケイ素との複合酸化物からなる触媒を調製する場合は、対応するチタン及びケイ素を含有する前駆体を混合し、更に水を加えて加水分解することにより得た沈殿を乾燥、焼成することで調製することができる。
チタンを含有する前駆体としては、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラエトキシド等のアルコキシチタン;四塩化チタン、四臭化チタン等のハロゲン化チタン;ジクロロビスアセチルアセトナートチタン、ジクロロジカルボニルチタン等の配位化合物等が挙げられ、反応性の観点からアルコキシチタンが好ましい。
ケイ素を含有する前駆体としては、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン等のアルコキシシラン;テトラクロロシラン、トリクロロシラン等のハロゲン化シラン等が用いられ、反応性の観点からアルコキシシランが好ましい。
なお、酸化チタンと酸化ジルコニウムとの複合酸化物は、ケイ素を含有する前駆体の代わりに、ジルコニウムを含有する前駆体を用いることにより調製することができる。
ジルコニウムを含有する前駆体としては、ジルコニウムテトライソプロポキシド、四塩化ジルコニウム、オキシ硝酸ジルコニウム等が好ましく用いられる。
加水分解反応は溶媒の存在下で行うことが、反応制御の観点から好ましく、溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、グライム(グリコールジエーテル類)、THF、ジオキサン等のエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルプロピレン尿素、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられ、反応性の観点からアルコール類が好適に用いられる。
加水分解反応の際の金属酸化物の合計濃度は、0.1〜50質量%が好ましく、1〜20質量%がより好ましく、2〜15質量%が更に好ましい。前駆体、溶媒、及び水を同時に混合しても良いし、前躯体と溶媒の混合物に水を滴下してもよい。
加水分解反応時の温度は0〜200℃が好ましく、20〜120℃がより好ましく、50〜90℃が更に好ましい。
反応時間は0.1〜10時間が好ましく、0.2〜5時間がより好ましく、0.5〜2時間がより更に好ましい。加水分解反応後の焼成温度は200〜1000℃が好ましく、300〜800℃がより好ましく、500〜700℃が更に好ましい。焼成時間は通常1〜10時間である。
このようにして得られた触媒は、凝集状態にあるので、適当に粉砕して粉末、粒状としたり、ヌードル、ペレット状等に成形して用いることができる。
このように調製した複合酸化物は、酸化チタンが海相を形成し、酸化ケイ素及び酸化ジルコニウムが非常に小さな島相を形成する海島構造を有する。
触媒の使用量は、原料アルコールに対して1〜60質量%が好ましく、2〜40質量%がより好ましく、3〜20質量%が更に好ましい。触媒の使用量が前記範囲内であると、触媒の使用量を抑えつつ、効率的にオレフィンを製造することができる。
前記触媒を用いた場合の反応メカニズムの詳細は明らかではないが、以下のように反応が進行しているものと考えられる。すなわち、酸化チタンと酸化ケイ素、あるいは酸化チタンと酸化ジルコニウムとを組み合わせることで、それら単独では見られない強酸点が発現し、これが脱水活性及び異性化活性の向上に寄与していると考えられる。
[原料アルコール]
本発明において原料として用いられるアルコールは、好ましくは炭素数12〜24、より好ましくは炭素数14〜20、更に好ましくは炭素数16〜18の脂肪族第一級アルコールである。
原料アルコールの具体例としては、1−ドデカノール、1−トリデカノール、1−テトラデカノール、1−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノール、1−ヘプタデカノール、1−オクタデカノール、1−ノナデカノール、1−エイコサノール等が挙げられる。
これらの原料アルコールは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
[有機溶媒]
本発明の製造方法においては、必要に応じて有機溶媒を用いてもよい。本発明に用いることができる有機溶媒としては、反応温度において液体であり、基質及び生成物と相溶し、かつ反応を阻害しないものであれば特に限定されず、混合物であってもよい。また、反応後、沸点差を利用して生成物と分離できるものが好ましい。
本発明に使用することができる有機溶媒としては、飽和脂肪族炭化水素、不飽和脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素系有機溶媒が好ましい。
飽和脂肪族炭化水素としては、直鎖状、分岐状又は環状のいずれでもよい。
飽和脂肪族炭化水素の具体例としては、トリデカン、ヘキサデカン、オクタデカン、エイコサン、ドコサン、トリアコンタン、スクアラン等の炭素数10〜35の化合物が挙げられる。
また、飽和脂肪族炭化水素としては、流動パラフィンや、ナフテン系炭化水素、イソパラフィン系炭化水素のような混合物であってもよい。また、固形パラフィンのように、常温において固体であるが反応温度において液体であるものも使用することができる。
また、飽和脂肪族炭化水素としては、プロピレン、イソブテン等のオリゴマーを使用することもできる。
不飽和脂肪族炭化水素としては、直鎖状、分岐状又は環状のいずれでもよい。
不飽和脂肪族炭化水素の具体例としては、エイコセン、ヘンイコセン、ドコセン、トリコセン、スクアレン等の炭素数15〜35の化合物が挙げられる。不飽和脂肪族炭化水素は混合物であってもよい。
芳香族炭化水素の具体例としては、n−ドデシルベンゼン、n−トリデシルベンゼン、n−テトラデシルベンゼン、n−ペンタデシルベンゼン、n−ヘキサデシルベンゼン、ジイソプロピルナフタレン等のアルキルベンゼン及びアルキルナフタレンを挙げられる。
[脱水反応(オレフィン化反応)]
本発明の方法における反応はアルコールの脱水反応であり、副生した水が系内に滞留すると反応速度が低下するおそれがある。したがって、反応速度向上の観点から、撹拌下、通常0.03〜0.09MPa程度の減圧下又は常圧で反応系内に窒素、アルゴン等の不活性ガスを導入し、生成する水を系外に除去しながら反応を行うことが好ましい。
反応温度は、反応速度の観点及びアルキル転位や多量化等の副反応抑制の観点から、原料アルコールの沸点以下であり、200〜300℃が好ましく、230〜300℃がより好ましく、250〜290℃が更に好ましく、260〜280℃がより更に好ましい。
本発明においては、前記オレフィン化反応を液相反応とすることが好ましい。なお、液相反応とは、原料アルコールの沸点以下、すなわち液相が存在する温度以下での反応のことを指す。液相反応とした場合には、原料を全て気化させる必要がないため、製造コストを抑制することができる。また、アルキル転位による分岐化及びオレフィンの多量化を抑制することもできるため、高収率で目的とする生成物を得ることができる。
反応時間としては、目的とするオレフィンの収率の観点から、アルコール反応率が好ましくは95%以上、より好ましくは97%以上、更に好ましくは98%以上になるような時間であることが好ましい。そのような反応時間は、反応温度、有機溶媒の種類、並びに触媒の種類やその使用量等によって変動し得るが、懸濁床バッチ反応においては、好ましくは0.1〜20時間、より好ましくは0.5〜10時間、更に好ましくは1〜7時間である。固定床反応においては、LHSV(液空間速度)0.1〜5.0/hが好ましく、0.2〜3.5/hがより好ましく、0.3〜2.0/hが更に好ましい。
本発明の製造方法によれば、アルコール反応率が通常80%以上、好ましくは90%以上に達し、しかもオレフィンの収率は、通常90%以上となる。またオレフィンに含まれる分岐オレフィン及び二量化体の生成率は、それぞれ通常5%以下となる。さらに、本発明の製造方法によって得られるオレフィンは、内部異性化したものの割合が高く、全オレフィン中30%以上が内部異性化したものが容易に得られる。
本発明においては、上記のようにして得られた反応生成物から、オレフィンのみを蒸留精製してもよい。蒸溜精製により得られた純度が高いオレフィンは、界面活性剤、有機溶剤、柔軟剤、サイズ剤等の原料又は中間原料として有用である。
上述した実施の形態に関し、本発明は以下のオレフィンの製造方法を開示する。
<1>酸化チタンと、酸化ケイ素及び/又は酸化ジルコニウムとを含有する複合酸化物からなる触媒の存在下でアルコールの脱水反応を行うオレフィンの製造方法であって、
前記触媒の酸化チタン含有量が20〜95mol%、好ましくは20〜85mol%、より好ましくは30〜60mol%であるオレフィンの製造方法。
<2>前記触媒の酸化チタン含有量が30〜85mol%である、前記<1>に記載のオレフィンの製造方法。
<3>前記触媒が酸化チタンと酸化ケイ素との複合酸化物である、前記<1>又は<2>に記載のオレフィンの製造方法。
<4>前記脱水反応を200〜300℃、好ましくは230〜300℃、より好ましくは250〜290℃、更に好ましくは260〜280℃で行う、前記<1>〜<3>のいずれかに記載のオレフィンの製造方法。
<5>前記アルコールが炭素数12〜24の1級アルコールであり、好ましくは炭素数14〜20、より好ましくは炭素数16〜18の脂肪族第一級アルコールであり、具体的には、1−ドデカノール、1−トリデカノール、1−テトラデカノール、1−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノール、1−ヘプタデカノール、1−オクタデカノール、1−ノナデカノール、及び1−エイコサノールから選ばれる1種又は2種以上である、前記<1>〜<4>のいずれかに記載のオレフィンの製造方法。
<6>前記脱水反応を液相で行う、前記<1>〜<5>のいずれかに記載のオレフィンの製造方法。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
調製例1
チタンテトライソプロポキシド56.8gとテトラエトキシシラン10.4gと、イソプロピルアルコール500gとを80℃で4時間撹拌した。この溶液にイオン交換水250gを1時間かけて滴下した。その後、80℃で1時間撹拌して溶液を熟成(加水分解)させた。この溶液を濾過し、得られた沈殿物を120℃で12時間乾燥させ、500℃で3時間焼成することにより酸化チタンと酸化ケイ素との複合酸化物からなる触媒を調製した。
調製例2
チタンテトライソプロポキシド56.8gとジルコニウムテトライソプロポキシド18.5gと、イソプロピルアルコール500gとを80℃で4時間撹拌した。この溶液にイオン交換水250gを1時間かけて滴下し、80℃で1時間撹拌して溶液を熟成(加水分解)させた。この溶液を濾過し、得られた沈殿物を120℃で12時間乾燥させ、500℃で3時間焼成することにより酸化チタンと酸化ジルコニウムとの複合酸化物からなる触媒を調製した。
比較調製例1
チタンテトライソプロポキシド56.8gとアルミニウムトリイソプロポキシド10.2gと、イソプロピルアルコール500gとを80℃で4時間撹拌した。この溶液にイオン交換水250gを1時間かけて滴下し、80℃で1時間撹拌して溶液を熟成(加水分解)させた。この溶液を濾過し、得られた沈殿物を120℃で12時間乾燥させ、500℃で3時間焼成することにより酸化チタンと酸化アルミニウムとの複合酸化物からなる触媒を調製した。
実施例1
撹拌装置付きフラスコに、1−オクタデカノール(商品名:カルコール8098、花王株式会社製、沸点:336℃)25.0g(0.19モル)、上記調製例1により調製した酸化チタンと酸化ケイ素との複合酸化物からなる触媒0.75g(原料アルコールに対して3.0重量%)を仕込み、撹拌下、280℃にて窒素を系内に流通させながら(窒素流通量:50mL/min)、2.5時間、反応を行った。
反応終了後、溶液をヘキサンにより希釈した後、ガスクロマトグラフ分析装置(商品名:HP6890、HEWLETT PACKARD社製)、[カラム:Ultra ALLOY−1キャピラリーカラム30.0m×250μm(商品名、フロンティア・ラボ株式会社製)、検出器:水素炎イオン検出器(FID)、インジェクション温度:300℃、ディテクター温度:350℃、He流量:4.6mL/分]を用いて分析し、生成物を定量した。結果を表1に示す。
なお、アルコール反応率、オレフィン収率、及びオレフィン選択率(内部/末端)は、以下の式により算出した。
アルコール反応率(%)=100−[残存アルコール量(モル)/原料アルコール仕込み量(モル)]×100
オレフィン収率(%)=[オレフィン量(モル)/原料アルコール仕込み量(モル)]×100
オレフィン選択率=内部オレフィン選択率/末端オレフィン選択率
反応条件及び結果を表1にまとめて示す。
実施例2
上記調製例2の方法により調製した酸化チタンと酸化ジルコニウムの複合酸化物からなる触媒を用い、反応条件を表1に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様に反応を行い、生成物の分析を行った。結果を表1に示す。
比較例1〜5
用いる触媒を表1に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にして反応を行い、生成物の分析を行った。反応条件及び結果を表1にまとめて示す。なお、比較例1〜4においては、各金属酸化物を触媒として用い、比較例5においては、上記比較調製例1の方法により調製した酸化チタンと酸化アルミニウムの複合酸化物からなる触媒を用いた。
Figure 0005849004
表1の結果より、酸化チタンと酸化ケイ素との複合酸化物、及び酸化チタンと酸化ジルコニウムとの複合酸化物からなる触媒を用いた場合にオレフィンの収率が高いことがわかる。
また、酸化チタンと酸化ジルコニウムとの複合酸化物からなる触媒よりも、酸化チタンと酸化ケイ素との複合酸化物からなる触媒の方が収率が高いことがわかる。
また、実施例1,2の方法で得られるオレフィンは内部異性化率が高い。
実施例3〜6、比較例6
表2に示す組成比となるように調製した触媒を用いたこと以外は、実施例1と同様に反応を行い、測定を行った。結果を表2に示す。
Figure 0005849004
表2より、酸化チタンの含有量が40〜60mol%である触媒は、特に高活性であり、かかる触媒を用いた場合には、高い収率で目的とするオレフィンを得ることができる。
実施例7
アルコールをテトラデカノールに変更し、反応温度を235℃、触媒量を20質量%に変更したこと以外は実施例5と同様に反応を行い、実施例7とした。測定結果を表3に示す。
Figure 0005849004
表3より、原料アルコールをテトラデカノールに変更しても、反応が進行することがわかる。また235℃という比較的低い反応温度においても、アルコールを完全に転化することが可能である。
以上のとおり、本発明の製造方法は、長鎖脂肪族第一級アルコールの脱水反応において、短い反応時間で高収率に長鎖オレフィンを製造することができる。

Claims (6)

  1. 酸化チタンと酸化ケイ素との複合酸化物からなる触媒の存在下で炭素数12〜24の1級アルコールの脱水反応を行う内部オレフィンの製造方法であって、
    前記触媒の酸化チタン含有量が20〜95mol%である内部オレフィンの製造方法。
  2. 前記触媒の酸化チタン含有量が30〜80mol%である、請求項1に記載のオレフィンの製造方法。
  3. 前記1級アルコールの反応率が90モル%以上である、請求項1又は2に記載のオレフィンの製造方法。
  4. 前記脱水反応を200〜300℃で行う、請求項1〜3のいずれかに記載のオレフィンの製造方法。
  5. 前記脱水反応が懸濁床バッチ反応であり、反応時間が1〜7時間である、請求項1〜4のいずれかに記載のオレフィンの製造方法。
  6. 前記脱水反応を液相で行う、請求項1〜5のいずれかに記載のオレフィンの製造方法。
JP2012074748A 2012-03-28 2012-03-28 オレフィンの製造方法 Active JP5849004B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012074748A JP5849004B2 (ja) 2012-03-28 2012-03-28 オレフィンの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012074748A JP5849004B2 (ja) 2012-03-28 2012-03-28 オレフィンの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013203705A JP2013203705A (ja) 2013-10-07
JP5849004B2 true JP5849004B2 (ja) 2016-01-27

Family

ID=49523196

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012074748A Active JP5849004B2 (ja) 2012-03-28 2012-03-28 オレフィンの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5849004B2 (ja)

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4940B1 (ja) * 1970-12-31 1974-01-05
JPS58151327A (ja) * 1982-02-25 1983-09-08 New Japan Chem Co Ltd 固体酸組成物の製造法
CA1243010A (en) * 1983-10-07 1988-10-11 William Kirch Zirconia-titania-silica tergels and their use as catalyst supports
JPS61130240A (ja) * 1984-11-28 1986-06-18 Sumitomo Chem Co Ltd 末端に二重結合を有する化合物の製法
JPS6126A (ja) * 1984-06-08 1986-01-06 Mitsui Petrochem Ind Ltd イソブチレンの製造方法
US4711869A (en) * 1985-11-08 1987-12-08 Aristech Chemical Corporation Silica-titania hydrocarbon conversion catalyst
DE3880369T2 (de) * 1987-05-22 1993-08-05 Rhone Poulenc Chimie Zeolithe mit mfi-struktur auf der basis von kieselsaeure und titanoxid und verfahren zu deren synthese.
PL154458B1 (pl) * 1987-12-03 1991-08-30 Inst Ciezkiej Syntezy Orga SPOSÓB WYTWARZANIA WYŻSZYCH Ot-OLEFIN
JPH10167993A (ja) * 1996-12-06 1998-06-23 Nippon Shokubai Co Ltd 長鎖オレフィンおよび(ポリ)アルキレングリコールモノ高級アルキルエーテルの製造方法ならびにそれらに用いる触媒
CN102596858B (zh) * 2009-10-30 2015-08-19 花王株式会社 烯烃类的制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013203705A (ja) 2013-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20140022388A (ko) 알코올로 올레핀 수산화를 위한 촉매를 함유하는 수화된 산화 니오븀 나노입자
US8785343B2 (en) Mesoporous carbon supported copper based catalyst, production and use thereof
KR101569601B1 (ko) 규소-알루미늄 혼합 산화물 분말
WO2014175359A1 (ja) オレフィンの製造方法
TW201136882A (en) Process for producing a t-butyl phenol from a C4 raffinate stream
JP5849004B2 (ja) オレフィンの製造方法
JP2012232944A (ja) α−オレフィンの製造方法
JP6215686B2 (ja) オレフィンの製造方法
US9371255B2 (en) Mixed oxide compositions and process for preparing isoolefins
JP6055686B2 (ja) 内部オレフィンの製造方法
JP7197507B2 (ja) 触媒及びその製造方法並びに前記触媒を用いたジエン化合物の製造方法
US10906026B2 (en) Methods of making spray-dried metathesis catalysts and uses thereof
JP5883328B2 (ja) オレフィンの製造方法
JP6039971B2 (ja) オレフィンの製造方法
JPWO2012015060A1 (ja) プロピレンの製造方法
JP7492809B2 (ja) オレフィンの製造方法
JP4541688B2 (ja) イソパラフィン−オレフィンアルキル化法
JP3898354B2 (ja) イソアルカンのアルキル化用触媒およびアルキル化方法
JP2023107544A (ja) 低級オレフィンの製造方法
WO2023190914A1 (ja) ブテンオリゴマーの製造方法
CN1062307A (zh) 路易斯酸促进的转变氧化铝催化剂和使用这些催化剂异链烷烃烷基化工艺
JP2000119310A (ja) ブテン重合用触媒およびそれを用いるブテンポリマーの製造法
JP2016153398A (ja) アリルアルコール類の製造方法
HU209424B (en) Process for the selective catalytic decomposition of alkyl ethers and alkyl-alcohols in a feedstock originating from the synthesis of methyl-tert-amyl ether
JP2006306988A (ja) 表面改質された有機高分子シロキサン及びその用途

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150623

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150805

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151130

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5849004

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250