JP5848664B2 - 樹脂成形体 - Google Patents

樹脂成形体 Download PDF

Info

Publication number
JP5848664B2
JP5848664B2 JP2012105383A JP2012105383A JP5848664B2 JP 5848664 B2 JP5848664 B2 JP 5848664B2 JP 2012105383 A JP2012105383 A JP 2012105383A JP 2012105383 A JP2012105383 A JP 2012105383A JP 5848664 B2 JP5848664 B2 JP 5848664B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
window
peripheral edge
resin
outer peripheral
resin molded
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012105383A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013233665A (ja
Inventor
智久 桧垣
智久 桧垣
亮平 田中
亮平 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikyo Nishikawa Corp
Original Assignee
Daikyo Nishikawa Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikyo Nishikawa Corp filed Critical Daikyo Nishikawa Corp
Priority to JP2012105383A priority Critical patent/JP5848664B2/ja
Publication of JP2013233665A publication Critical patent/JP2013233665A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5848664B2 publication Critical patent/JP5848664B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

本発明は、液状のハードコート剤の塗布により塗膜が形成された樹脂成形体に関するものである。
特許文献1,2に開示された樹脂成形体は、透光性の樹脂からなる板状の窓部構成体と、当該窓部構成体の片面の外周縁部に全周に亘って一体に形成された不透光性の樹脂からなる環状の隠蔽層とを備えている。この樹脂成形体では、上記窓部構成体の上記隠蔽層で囲まれた部分により透光性を有する窓部領域が構成され、該窓部領域の外周縁部に凹条が全周に亘って形成されている。これにより、上記隠蔽層の成形時に、不透光性の樹脂が成形型の上記凹条に対応する突条によって堰止められ、上記窓部領域にはみ出すことが防止される。
特許文献3に開示された樹脂成形体では、窓部領域の外周縁部に、上記特許文献1,2の凹条の代わりに凸条が設けられ、上記隠蔽層の成形時に、不透光性の樹脂が上記窓部領域の凸条によって堰止められるようになっている。
特開2009−39876号公報 特開2009−51184号公報 特開2009−51183号公報
しかし、上記特許文献1〜3のような樹脂成形体では、液状のハードコート剤の塗布により窓部領域に塗膜を形成すると、上記凹条内、又は上記凸条の窓部領域側基端にハードコート剤の液溜まりが形成され、上記窓部構成体の反隠蔽層側から視認されて樹脂成形体の外観見栄えを悪化させるおそれがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、樹脂成形体の外観見栄えがハードコート剤の液溜まりの形成により悪化することを防止することにある。
上記の目的を達成するため、本発明は、ハードコート剤の液溜まりが隠蔽層に形成されるようにしたことを特徴とする。
具体的には、本発明は、透光性の樹脂からなる板状の窓部構成体と、当該窓部構成体の片面の外周縁部の少なくとも周方向一部に一体に形成された不透光性の樹脂からなる隠蔽層とからなり、上記窓部構成体の上記隠蔽層と重ならない部分により透光性を有する窓部領域が構成された成形体本体を備え、当該成形体本体の少なくとも上記隠蔽層側の面の窓部領域に液状のハードコート剤の塗布により塗膜が形成された樹脂成形体を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、請求項1に記載の発明は、上記窓部構成体の隠蔽層形成面は、窓部領域の該隠蔽層形成面と隣接する外周端縁よりも反隠蔽層側に下がった位置にあり、上記隠蔽層の厚み方向反窓部構成体側の面の内周端縁は、上記窓部領域の外周端縁と段差なく連続し、上記隠蔽層の内周端縁から外周端縁側に離れた位置には、上記成形体本体の厚み方向に立ち上がる周壁部によりコーナー部が隠蔽層の内周端縁の全長に亘って形成されるか、又は上記隠蔽層の内周端縁の外周側には、凹溝部が隠蔽層の内周端縁の全長に亘って形成され、上記コーナー部又は凹溝部により上記塗膜形成時に塗布されたハードコート剤の液溜まり部が構成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の樹脂成形体において、上記窓部構成体の隠蔽層形成面の内周端縁と上記窓部領域の隠蔽層形成面に隣接する外周端縁との間には、両者を連結する連結側面が形成され、該連結側面は、上記隠蔽層の厚み方向反窓部構成体側の面との接続箇所で当該面に対して略直角をなしていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の樹脂成形体において、上記窓部構成体の隠蔽層形成面と連結側面との境界には、アール部が形成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の樹脂成形体において、上記窓部構成体の上記隠蔽層側の面における窓部領域の隠蔽層形成面に隣接する外周縁部には、その内側よりも窓部構成体の厚み方向に突出する突出部が全長に亘って形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の樹脂成形体において、上記突出部は、平坦面であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂成形体において、上記隠蔽層の内周端縁の外周側には、上記凹溝部が隠蔽層の内周端縁の全長に亘って形成され、上記隠蔽層が上記窓部領域と上記凹溝部を除く部分で面一をなしていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂成形体において、上記隠蔽層の内周端縁から外周端縁側に離れた位置には、上記コーナー部が形成され、上記コーナー部よりも外側の隠蔽層は、上記窓部領域よりも厚み方向反窓部構成体側に突出していることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、隠蔽層の厚み方向反窓部構成体側の面の内周端縁が窓部領域の外周端縁と段差なく連続しているので、窓部領域の外周縁部にはハードコート剤の液溜まりが形成されにくい。また、液溜まり部、すなわちコーナー部又は凹溝部に形成されたハードコート剤の液溜まりは隠蔽層と重なって窓部構成体の反隠蔽層側から視認されにくい。したがって、ハードコート剤の液溜まりの形成による樹脂成形体の外観見栄えの悪化が防止される。
また、請求項2に記載の発明によれば、窓部構成体の連結側面が隠蔽層の厚み方向反窓部構成体側の面に対して略直角をなしているので、隠蔽層を成形する際に窓部構成体の隠蔽層形成面の内周縁部に樹脂を確実に行き渡らせることができる。したがって、樹脂の充填不足による隠蔽層の内周端縁のラインのがたつきを防止できる。
また、請求項3に記載の発明によれば、窓部構成体の隠蔽層形成面と連結側面との境界に、アール部が形成されているので、角部が形成されている場合に比べ、隠蔽層を成形する際に窓部構成体の隠蔽層形成面の内周縁部に樹脂を確実に行き渡らせることができる。したがって、樹脂の充填不足による隠蔽層の内周端縁のラインのがたつきを防止できる。
また仮に、窓部構成体の隠蔽層形成面の内周縁部で樹脂の充填不足が生じても、窓部構成体の隠蔽層形成面と連結側面との境界に角部を形成した場合に比べ、樹脂成形体を反隠蔽層側から見たときに隠蔽層の内周端縁のラインが不明瞭なので、反隠蔽層側からの見栄えに影響しにくい。
また、請求項4に記載の発明によれば、隠蔽層の成形時に、可動型を突出部に圧接させればよく、突出部より内側の窓部領域に圧接させなくてよいので、成形型の製造が容易になる。
また、請求項5に記載の発明によれば、隠蔽層の成形に用いる可動型の突出部との当接面を平坦に形成でき、成形型の型構造を簡素化できる。
また、請求項6に記載の発明によれば、隠蔽層と窓部領域とが面一をなしているので、隠蔽層側からの樹脂成形体の外観見栄えを向上できる。
また、請求項7に記載の発明によれば、成形体本体の隠蔽層形成箇所を窓部領域形成箇所よりも分厚くして成形体本体の外周縁部の剛性を高めることができる。
本発明の実施形態1に係る樹脂成形体としての樹脂製ウインドパネルを車外側から見た平面図である。 図1のA−A線における断面図である。 第2キャビティを形成した状態を示す図2対応箇所のウインドパネル本体の成形工程図である。 実施形態2の図2相当図である。 実施形態2の変形例の図2相当図である。 実施形態3の図2相当図である。 実施形態3の図3相当図である。 実施形態3の変形例1の図2相当図である。 実施形態3の変形例1の図3相当図である。 実施形態3の変形例2の図2相当図である。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
図1及び図2は、本発明の実施形態1に係る樹脂成形体としての樹脂製ウインドパネル1を示す。この樹脂製ウインドパネル1は、図示しない車両のルーフに形成された開口部に嵌め殺し状態で取り付けられる。
この樹脂製ウインドパネル1は、透光性の樹脂からなる略矩形板状の窓部構成体としての窓部構成パネル3を備え、該窓部構成パネル3の片面3aの外周縁部には、不透光性の樹脂からなる略矩形環状の隠蔽層5が全周に亘って一体に形成されている。これら窓部構成パネル3と隠蔽層5とにより成形体本体としてのウインドパネル本体7が構成されている。また、上記窓部構成パネル3の上記隠蔽層5と重ならない部分(隠蔽層5で囲まれた部分)により透光性を有する略矩形状の窓部領域9が構成されている。窓部構成パネル3の隠蔽層形成面6は、窓部領域9の該隠蔽層形成面6と隣接する外周端縁よりも反隠蔽層5側に下がった位置にあり、該隠蔽層形成面6の内周端縁と窓部領域9の外周端縁との間には、両者を連結する連結側面8が上記隠蔽層形成面6に対して略90°をなすように全周に亘って形成され、上記隠蔽層形成面6と連結側面8との境界には、角部10が全周に亘って形成されている。さらに、上記ウインドパネル本体7の両面全体、すなわち上記隠蔽層5側の面7a及び反隠蔽層5側の面7b全体には、液状のハードコート剤の塗布により塗膜11が形成されている。
上記隠蔽層5の厚み方向反窓部構成パネル3側の面5aの内周端縁は、窓部領域9の外周端縁と段差なく連続し、上記窓部構成パネル3の連結側面8は、上記隠蔽層5の厚み方向反窓部構成パネル3側の面5aとの接続箇所で当該面5aに対して略直角をなしている。
また、上記隠蔽層5の内周端縁から外周端縁側に離れた位置には、若干外周側に傾斜して上記ウインドパネル本体7の厚み方向にアール部14を介して立ち上がる周壁部13によりコーナー部15が隠蔽層5の内周端縁の全長に亘って、すなわち全周に亘って形成され、該コーナー部15、すなわち周壁部13基端が、上記塗膜11形成時に塗布されたハードコート剤の液溜まり部を構成している。つまり、コーナー部15にハードコート剤の液溜まりLが形成されている。また、コーナー部15の周壁部13の先端縁には、外周側に向けて厚み方向反窓部構成パネル3側に徐々に傾斜する傾斜面17が全長(全周)に亘って延設され、該傾斜面17の外周端縁には、平坦面19が外周側に向けて全長(全周)に亘って延設されている。したがって、上記コーナー部15よりも外側の隠蔽層5が、上記窓部領域9よりも厚み方向反窓部構成パネル3側に突出している。
次に、上述のように構成された樹脂製ウインドパネル1を製造する方法を図3を参照して説明する。
まず、窓部構成パネル3の反隠蔽層5側の面3b及び端面(図示せず)を成形する固定型101と、窓部構成パネル3の隠蔽層5側の面3aを成形する第1可動型(図示せず)と、上記窓部構成パネル3の隠蔽層5側の面3aの窓部領域9に当接する当接面103a、及び上記隠蔽層5の厚み方向反窓部構成パネル3側の面5a及び端面(図示せず)を成形する成形面103bを有する第2可動型103とを準備する。
そして、上記固定型101と第1可動型とを型締めして第1キャビティ(図示せず)を形成して該第1キャビティ内に透光性の樹脂を射出充填することにより窓部構成パネル3を成形する。なお、この透光性の樹脂として、PC(ポリカーボネート)、PMMA(アクリル樹脂)等を用いることができる。
次に、第1可動型を後退させて上記固定型101に窓部構成パネル3が保持された状態で第2可動型103を進出させて上記固定型101と第2可動型103とを型締めすることにより、第2可動型103の当接面103aを上記窓部構成パネル3の隠蔽層5側の面3aの窓部領域9に当接させるとともに第2可動型103の上記成形面103bと窓部構成パネル3の隠蔽層形成面6との間に第2キャビティCを形成し、該第2キャビティC内に不透光性の樹脂を射出充填する。なお、第2キャビティC内に樹脂を射出充填するタイミングは、窓部構成パネル3を構成する上記透光性の樹脂が完全に硬化する前に設定される。これにより、上記透光性の樹脂と第2キャビティC内に射出される不透光性の樹脂との密着を強固にできる。このとき、窓部構成パネル3の連結側面8が隠蔽層5の厚み方向反窓部構成パネル3側の面5aに対して略直角をなしているので、窓部構成パネル3の隠蔽層形成面6の内周縁部に樹脂を確実に行き渡らせることができる。したがって、樹脂の充填不足による隠蔽層5の内周端縁のラインのがたつきを防止できる。なお、上記不透光性の樹脂として、PC(ポリカーボネート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PC/ABSアロイ(ポリカーボネート/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)等を用いることができる。また、上記不透光性の樹脂として、上記透光性の樹脂よりも線膨張係数が小さいものを用いる。これにより、透光性の樹脂と不透光性の樹脂との境界面、すなわち窓部構成パネル3と隠蔽層5との境界面における波打ちの発生を防止できる。
そして、第2可動型103側で不透光性の樹脂が完全に固まり、窓部構成パネル3の片面3aの外周縁部に環状の隠蔽層5が一体に形成されたウインドパネル本体7が成形される。その後、上記固定型101と第2可動型103とを型開きしてウインドパネル本体7を取り出す。
次に、上述のように成形されたウインドパネル本体7の隠蔽層5側及び反隠蔽層5側の面に、液状のハードコート剤をスプレーにより吹き付けて塗布する。すると、ウインドパネル本体7の隠蔽層5側の面7a及び反隠蔽層5側の面7bには、ハードコート剤がほぼ均一に付着残存するが、隠蔽層5のコーナー部15に液溜まりLが形成される。一方、隠蔽層5の厚み方向反窓部構成パネル3側の面5aの内周端縁が窓部領域9の外周端縁と段差なく連続しているので、窓部領域9の外周縁部にはハードコート剤の液溜まりLが形成されにくい。なお、ハードコート剤としては、シリコーン系、アクリル系、シラザン系等のものを用いることができる。その後、ハードコート剤が乾燥してウインドパネル本体7の隠蔽層5側の面7a及び反隠蔽層5側の面7bに塗膜11が形成される。
したがって、本実施形態1によれば、上述のように窓部領域9の外周縁部にはハードコート剤の液溜まりLが形成されにくく、かつ液溜まり部、すなわちコーナー部15に形成されたハードコート剤の液溜まりLは隠蔽層5と重なって窓部構成パネル3の反隠蔽層5側から視認されにくい。したがって、ハードコート剤の液溜まりLの形成による樹脂製ウインドパネル1の外観見栄えの悪化が防止される。
また、ウインドパネル本体7の隠蔽層5形成箇所が窓部領域9形成箇所よりも分厚くされているので、ウインドパネル本体7の外周縁部に高い剛性が得られる。
また、コーナー部15にアール部14が形成されているので、コーナー部15にハードコート剤が気泡を巻き込んだ状態で溜まることを防止できる。また、コーナー部15にアール部14を設けることにより、コーナー部15に溜まるハードコート剤の量を減らせるので、ハードコート剤を確実に硬化させることができる。
なお、本実施形態1において、窓部構成パネル3の連結側面8を隠蔽層形成面6に対して略90°をなすように形成したが、図2に仮想線V1で示すように、90°より小さい角度をなすように形成してもよい。つまり、透光性の樹脂の内方に不透光性の樹脂がくい込むようにしてもよい。また、仮想線V2で示すように、窓部構成パネル3の連結側面8を隠蔽層形成面6に対して90°より大きい角度をなすように形成してもよい。つまり、隠蔽層5が厚み方向反窓部構成パネル3側で窓部領域9と面一をなし、かつ先細り形状をなすようにしてもよい。
また、図2に仮想線V3で示すように、コーナー部15の周壁部13と傾斜面17とを、互いに面一をなすように形成してもよい。
(実施形態2)
図4は、本発明の実施形態2に係る樹脂成形体としての樹脂製ウインドパネル1を示す。この実施形態2では、窓部構成パネル3の隠蔽層形成面6と連結側面8との境界に、角部10に代えて、アール部20が形成されている。その他の構成、及び樹脂製ウインドパネル1の製造方法は実施形態1と同じであるので、同一の構成箇所には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
したがって、本実施形態2によれば、隠蔽層5を成形する際、詳しくは、上記第2キャビティC内に不透光性の樹脂を射出充填する工程において、窓部構成パネル3の隠蔽層形成面6の内周縁部に樹脂を確実に行き渡らせることができる。したがって、樹脂の充填不足による隠蔽層5の内周端縁のラインのがたつきを防止できる。
また仮に、窓部構成パネル3の隠蔽層形成面6の内周縁部で樹脂の充填不足が生じても、隠蔽層形成面6と連結側面8との境界に角部10を形成した実施形態1に比べ、樹脂製ウインドパネル1を反隠蔽層5側から見たときに隠蔽層5の内周端縁のラインが不明瞭なので、反隠蔽層5側からの見栄えに影響しにくい。
(実施形態2の変形例)
図5は、本発明の実施形態2の変形例に係る樹脂成形体としての樹脂製ウインドパネル1を示す。この実施形態2の変形例では、上記隠蔽層5の内周端縁の外周側に、底部にアール部22を有する断面略への字状の凹溝部21が上記隠蔽層5の内周端縁と間隔をあけて該内周端縁の全長に亘って、すなわち全周に亘って形成され、該凹溝部21が、上記塗膜11形成時に塗布されたハードコート剤の液溜まり部を構成している。つまり、凹溝部21内にハードコート剤の液溜まりLが形成されている。また、上記隠蔽層5が上記窓部領域9と上記凹溝部21を除く部分で面一をなしている。その他の構成、及び樹脂製ウインドパネル1の製造方法は実施形態2と同じであるので、同一の構成箇所には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
したがって、本変形例によれば、隠蔽層5と窓部領域9とが面一をなしているので、隠蔽層5側からの樹脂製ウインドパネル1の外観見栄えを向上できる。
なお、本変形例において、図5に仮想線V4で示すように、上記凹溝部21を上記隠蔽層5の内周端縁に隣接するように形成してもよい。
(実施形態3)
図6は、本発明の実施形態3に係る樹脂成形体としての樹脂製ウインドパネル1を示す。この実施形態3では、窓部構成パネル3の上記隠蔽層5側の面の窓部領域9の隠蔽層形成面6に隣接する外周縁部に、外側に向けて徐々に突出側に湾曲する湾曲面23が全長(全周)に亘って形成されている。そして、この湾曲面23の外周部23aが、その内側よりも窓部構成パネル3の厚み方向に突出する突出部を構成している。上記湾曲面23の外周部23aは車室内側から見て凸状に湾曲し、上記隠蔽層5の厚み方向反窓部構成パネル3側の面5aと、その境界で角部を形成することなく滑らかに連続している。一方、外周部23aよりも内側の湾曲面23は車室内側から見て凹状に湾曲している。その他の構成は実施形態2と同じであるので、同一の構成箇所には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図7は、本実施形態3において第2キャビティCを形成した状態を示す。本実施形態3では、第2可動型103の当接面103aの外周縁部に、上記湾曲面23の外周部23aに対応する湾曲面103cが外側に向けて徐々に後退するように全長(全周)に亘って形成されている。したがって、隠蔽層5の成形時、すなわち第2キャビティC形成時に、第2可動型103の当接面103aの湾曲面103cを、窓部構成パネル3の湾曲面23の外周部23aに圧接させればよく、第2可動型103を上記外周部23aより内側の窓部領域9に圧接させなくてよいので、第2可動型103の製造が容易になる。その他の樹脂製ウインドパネル1の製造方法は実施形態2と同じであるので、同一の構成箇所には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
(実施形態3の変形例1)
図8は、本発明の実施形態3の変形例1に係る樹脂成形体としての樹脂製ウインドパネル1を示す。この実施形態3の変形例1では、湾曲面23の外周側に全周に亘って平坦面27が該湾曲面23と連続して形成され、該平坦面27が突出部を構成している。また、上記湾曲面23の外周部23aは車室内側から見て凸状に湾曲しているので、上記平坦面27とその境界で角部を形成することなく滑らかに連続している。その他の構成は実施形態3と同じであるので、同一の構成箇所には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図9は、本実施形態3の変形例1において第2キャビティCを形成した状態を示す。本変形例1では、第2可動型103の当接面103a全体が平坦に形成され、隠蔽層5の成形時、すなわち第2キャビティC形成時に、第2可動型103の当接面103aが平坦面27に圧接される。このように、第2可動型103の当接面103aが平坦に形成されるので、第2可動型103の当接面103aに湾曲面103cを形成する実施形態3に比べ、第2可動型103の型構造を簡素化できる。その他の樹脂製ウインドパネル1の製造方法は実施形態3と同じであるので、同一の構成箇所には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
(実施形態3の変形例2)
図10は、本発明の実施形態3の変形例2に係る樹脂成形体としての樹脂製ウインドパネル1を示す。この実施形態3の変形例2では、湾曲面23が全体に亘って車室内側から見て凹状に湾曲している。また、上記コーナー部15の周壁部13よりも内側の隠蔽層5の厚み方向反窓部構成パネル3側の面5aも車室内側から見て凹状に湾曲し、上記湾曲面23とその境界で角部を形成することなく滑らかに連続している。また、コーナー部15の周壁部13と傾斜面17とが、互いに面一をなしている。その他の構成、及び樹脂製ウインドパネル1の製造方法は実施形態3と同じであるので、同一の構成箇所には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
本変形例2によれば、実施形態3と同様の効果が得られる。
なお、上記実施形態1〜3及び変形例では、ハードコート剤の塗布をスプレーによる吹き付けによって行ったが、ディップコート、フローコート、又はスピンコートによって行ってもよい。
また、上記実施形態1〜3及び変形例では、ウインドパネル本体7の両面7a,7b全体に塗膜11を形成したが、隠蔽層5側の面7aだけに形成してもよく、少なくとも隠蔽層5側の面7aの窓部領域9と、上記隠蔽層5の内周端縁から上記コーナー部15又は凹溝部21に至る領域とに形成すればよい。
また、上記実施形態1〜3及び変形例では、隠蔽層5を窓部構成パネル3の片面3aの外周縁部に全周に亘って形成したが、周方向一部のみに形成してもよい。例えば、窓部構成パネル3の4辺のうち1辺、2辺又は3辺に対応する外周縁部だけに隠蔽層5を形成してもよい。
また、上記実施形態1〜3及び変形例では、樹脂成形体として車両のルーフに内嵌めされるものを例示したが、本発明は、車両の前部又は後部のウインドパネル、又はサイドウインドにも適用できる。
本発明は、液状のハードコート剤の塗布により塗膜が形成された樹脂成形体として有用である。
1 樹脂製ウインドパネル(樹脂成形体)
3 窓部構成パネル(窓部構成体)
3a 面
5 隠蔽層
5a 面
6 隠蔽層形成面
7 ウインドパネル本体(成形体本体)
7a 面
8 連結側面
9 窓部領域
11 塗膜
13 周壁部
15 コーナー部
20 アール部
21 凹溝部
23a 外周部(突出部)
27 平坦面(突出部)

Claims (7)

  1. 透光性の樹脂からなる板状の窓部構成体(3)と、当該窓部構成体(3)の片面(3a)の外周縁部の少なくとも周方向一部に一体に形成された不透光性の樹脂からなる隠蔽層(5)とからなり、上記窓部構成体(3)の上記隠蔽層(5)と重ならない部分により透光性を有する窓部領域(9)が構成された成形体本体(7)を備え、当該成形体本体(7)の少なくとも上記隠蔽層(5)側の面(7a)の窓部領域(9)に液状のハードコート剤の塗布により塗膜(11)が形成された樹脂成形体であって、
    上記窓部構成体(3)の隠蔽層形成面(6)は、窓部領域(9)の該隠蔽層形成面(6)と隣接する外周端縁よりも反隠蔽層(5)側に下がった位置にあり、
    上記隠蔽層(5)の厚み方向反窓部構成体(3)側の面(5a)の内周端縁は、上記窓部領域(9)の外周端縁と段差なく連続し、上記隠蔽層(5)の内周端縁から外周端縁側に離れた位置には、上記成形体本体(7)の厚み方向に立ち上がる周壁部(13)によりコーナー部(15)が隠蔽層(5)の内周端縁の全長に亘って形成されるか、又は上記隠蔽層(5)の内周端縁の外周側には、凹溝部(21)が隠蔽層(5)の内周端縁の全長に亘って形成され、上記コーナー部(15)又は凹溝部(21)により上記塗膜(11)形成時に塗布されたハードコート剤の液溜まり部が構成されていることを特徴とする樹脂成形体。
  2. 請求項1に記載の樹脂成形体において、
    上記窓部構成体(3)の隠蔽層形成面(6)の内周端縁と上記窓部領域(9)の隠蔽層形成面(6)に隣接する外周端縁との間には、両者を連結する連結側面(8)が形成され、該連結側面(8)は、上記隠蔽層(5)の厚み方向反窓部構成体(3)側の面(5a)との接続箇所で当該面(5a)に対して略直角をなしていることを特徴とする樹脂成形体。
  3. 請求項2に記載の樹脂成形体において、
    上記窓部構成体(3)の隠蔽層形成面(6)と連結側面(8)との境界には、アール部(20)が形成されていることを特徴とする樹脂成形体。
  4. 請求項1に記載の樹脂成形体において、
    上記窓部構成体(3)の上記隠蔽層(5)側の面(3a)における窓部領域(9)の隠蔽層形成面(6)に隣接する外周縁部には、その内側よりも窓部構成体(3)の厚み方向に突出する突出部(23a,27)が全長に亘って形成されていることを特徴とする樹脂成形体。
  5. 請求項4に記載の樹脂成形体において、
    上記突出部(23a,27)は、平坦面(27)であることを特徴とする樹脂成形体。
  6. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂成形体において、
    上記隠蔽層(5)の内周端縁の外周側には、上記凹溝部(21)が隠蔽層(5)の内周端縁の全長に亘って形成され、
    上記隠蔽層(5)が上記窓部領域(9)と上記凹溝部(21)を除く部分で面一をなしていることを特徴とする樹脂成形体。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂成形体において、
    上記隠蔽層(5)の内周端縁から外周端縁側に離れた位置には、上記コーナー部(15)が形成され、
    上記コーナー部(15)よりも外側の隠蔽層(5)は、上記窓部領域(9)よりも厚み方向反窓部構成体(3)側に突出していることを特徴とする樹脂成形体。
JP2012105383A 2012-05-02 2012-05-02 樹脂成形体 Active JP5848664B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012105383A JP5848664B2 (ja) 2012-05-02 2012-05-02 樹脂成形体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012105383A JP5848664B2 (ja) 2012-05-02 2012-05-02 樹脂成形体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013233665A JP2013233665A (ja) 2013-11-21
JP5848664B2 true JP5848664B2 (ja) 2016-01-27

Family

ID=49760191

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012105383A Active JP5848664B2 (ja) 2012-05-02 2012-05-02 樹脂成形体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5848664B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6233160B2 (ja) * 2014-04-10 2017-11-22 株式会社豊田自動織機 ウィンドウパネルおよびその製造方法
JP6457280B2 (ja) * 2015-01-29 2019-01-23 ダイキョーニシカワ株式会社 樹脂製ウインドパネル

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07100331B2 (ja) * 1987-03-03 1995-11-01 日本板硝子株式会社 車両用窓ガラスの製造方法
JPH069850Y2 (ja) * 1987-06-15 1994-03-16 日本板硝子株式会社 車両用窓ガラス
US8277924B2 (en) * 2006-09-12 2012-10-02 Mitsubishi Engineering-Plastics Corporation Panel-shaped molded product
JP5056273B2 (ja) * 2007-08-29 2012-10-24 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 樹脂成形体及びその成形方法
JP5378141B2 (ja) * 2009-10-08 2013-12-25 ダイキョーニシカワ株式会社 樹脂製ウインドパネル

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013233665A (ja) 2013-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6643984B2 (en) Frame-attached window panel
CN105538599B (zh) 双色成形法和双色成形用模具以及双色成形品
US10086776B2 (en) Vehicle exterior decorating member and method for manufacturing the same
JP2010509151A (ja) 透明窓を備えた容器
CA2928789C (en) Method for manufacturing vehicle window component and vehicle window component
JP5848664B2 (ja) 樹脂成形体
US9937777B2 (en) Belt molding
JP6623974B2 (ja) 車両用樹脂ウインドウパネルの固定構造
TWI382911B (zh) The structure of the molded product in the mold decoration process
JP5474864B2 (ja) 防水性カバー部材およびそれに用いるカバー本体、ならびに防水性カバー部材の製造方法
JP6952037B2 (ja) 車両用テールゲート
CN104943517A (zh) 包边结构及其形成方法、车窗
KR20130082149A (ko) 필름 삽입 성형된 제품
JP6457280B2 (ja) 樹脂製ウインドパネル
CN102202471B (zh) 电子装置及其制造方法
CN203818992U (zh) 车窗
US20190344644A1 (en) Vehicle tailgate
JP6261429B2 (ja) 車両用ウインドパネル
JP6090177B2 (ja) 樹脂成形品
JP2014008685A (ja) 樹脂成形体の成形型及び成形方法
JPH0630569Y2 (ja) 自動車用ウエザストリップ
CN212195044U (zh) 一种玻璃包边结构以及一种车窗玻璃
JP2017178015A (ja) 透明部材、レーダカバー及びレーダカバーの製造方法
JP6635010B2 (ja) ガラスラン
JP2006088725A (ja) 車両用ドアフレーム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150114

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151021

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151127

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5848664

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250