JP5847132B2 - 締結部材被覆構造 - Google Patents
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Description
たとえば、下記特許文献1には、締結部材被覆構造として機器用コネクタにボルトキャップを備えたものが開示されている。
ここで、下記特許文献1について考えてみると、該特許文献1は、あくまで係止部と被係止部とを係止させて、ボルトの頭部の被覆状態を保つことを目的とした構造であるため、係止部と被係止部との係止を解除する際に大きな抵抗力、つまりは、大きな解除操作力が必要になってしまう。
このため、ボルトキャップとベースとを係脱自在に構成した場合には、両者の係止解除作業における作業効率の悪化を招き、結果として作業負荷を増大させるおそれがあった。
上述の締結部材とは、ボルトやナットなどを含む概念である。
このように、ガイド部が被係止部を補助係止部から離反する方向へ案内することで、補助係止部と被係止部との係止解除の開始のきっかけとなる。このため、ベースとキャップとの係止をスムーズに解除させることができ、例えば、キャップの被覆状態を解除する操作を片手でも容易に行うことができる。
この発明により、別途新たな構成を追加することなく、補助係止部と被係止部との係止を解除する際の前記解除操作力を、主係止部と被係止部との前記解除操作力よりも小さくすることができる。
この発明により、ベースとキャップとの係止力、つまり係止を解除する際に要する解除操作力を、主係止部とヒンジとを結ぶ仮想線の両側において、偏りを生じさせることなくほぼ均等に付与することができる。
図1(a)は長手方向Xにおける斜め後方から見た斜視図を示し、図1(b)は長手方向Xにおける斜め前方から見た斜視図を示し、図2は図1における電源側コネクタ20から締付けボルト35、及びボルトキャップ10を分解した分解斜視図を示し、図3(a)はボルトキャップ10の正面図を示し、図3(b)はボルトキャップ10の斜視図を示している。
また、前記機器側コネクタの側を前方とし、電源側コネクタ20の側を後方とする。
締付けボルト35は、図1(b)及び図2に示すように、支持部33の挿通孔34に対して後方側から挿通され、該締付けボルト35の挿通孔34よりも前方側の突出部分に装着した抜止めリング37によって抜止めしている。
さらに、支持部33の後側端面には、装着状態において締付けボルト35のボルト頭部35bを被覆するボルトキャップ10を取り付けている。
本実施形態におけるボルトキャップ10は、締付けボルト35のボルト螺合部35aの挿通を許容する。そして、ボルトキャップ10は、絶縁性を有する素材からなり、ボルト頭部35bを被覆することにより、ボルト頭部35bに不用意に接触して作業者が感電することを防止し、且つボルト頭部35bを周辺部品との干渉から保護するものである。
そして、補助係止部11dは、前記周方向において、主係止部11c側を主係止部11cに向かうに従い径方向外側への突出量が徐々に小さくなるようにテーパ状に形成した係脱ガイド11e及び係止面部11f(図6参照)を備えている。
そして、キャップ側壁12b及び被係止部12cの突出量は、締付けボルト35のボルト軸M(図1(b)参照)におけるボルト頭部35bの長さよりも長く設定している。
ヒンジ13は、固定基材11の周縁と、3つのキャップ側壁12bのうち1つの自由端とを連結するように配設されている。
本実施形態におけるボルトキャップ10は、図1(a)から図2(b)及び図4に示すように、電源側コネクタ20におけるシールドシェル24の挿通孔34や抜止めリング37とともに、キャップ10のボルト挿通孔11aにボルト螺合部35aを挿通し、例えばモータやインバータなどの各種機器(図示しない)に取り付けられる。
これにより、係止面部11fは、主係止部11cよりも被係止部12cに係止する係止力を低減させる係止解除補助手段を構成している。
本実施形態におけるボルトキャップ10は、締付けボルト35の締結を許容する固定基材11と、締付けボルト35を被覆する被覆キャップ12と、固定基材11と被覆キャップ12とを係脱自在に係止して、締付けボルト35の被覆状態を保持する係止手段とを備え、該係止手段を、係止部と被係止部12cとで構成し、固定基材11に、主係止部11c及び補助係止部11dを備えるとともに、被覆キャップ12に、被係止部12cを備え、補助係止部11dに、主係止部11cよりも被係止部12cに係止する係止力を低減させる係止解除補助手段として、係止面部11fを備えている。
詳しくは、被係止部12cが補助係止部11dから離反する方向に引っ張られる。これにより、主係止部11cと被係止部12cとの係止を最初に解除して、被覆キャップ12を、ヒンジ13の回動軸Lを中心として回動させることで、図6(a)及び図6(b)に示すように、係脱ガイド11eが被係止部12cを前記径方向外側、つまり補助係止部11dから離反する方向へ案内する。
この発明の締結部材被覆構造は、実施形態のボルトキャップ10に対応し、
以下同様に、
ベースは、固定基材11に対応し、
締結部材挿入部は、ボルト挿通孔11aに対応し、
係止手段は、主係止部11c、補助係止部11d、及び被係止部12cに対応し、
ガイド部は、係脱ガイド11eに対応し、
係止解除補助手段及は、係止面部11fに対応し、
キャップは、被覆キャップ12に対応し、
締結部材は締付けボルト35に対応し、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
なお、図7において、図1から図6に示す先の実施形態と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
11…固定基材
11a…ボルト挿通孔
11b…ボルト固定部
11c…主係止部
11d…補助係止部
11e…係脱ガイド
11f…係止面部
12…被覆キャップ
12a…底板
12b…キャップ側壁
12c…被係止部
12d…係止孔
13…ヒンジ
20…電源側コネクタ
21…被覆電線
23…電源側ハウジング
24…シールドシェル
24a…前側収容部
24c…係止凹部
25…バックリテーナ
25a…電線挿通孔
251…分割リテーナ
256…誤解除防止部
33…支持部
34…挿通孔
35…締付けボルト
35a…ボルト螺合部
35b…ボルト頭部
37…抜止めリング
O…中心点
X…長手方向
Y…幅方向
L…回動軸
M…ボルト軸
N…仮想線
Claims (3)
- 締結部材が挿通される挿入部を有するベースと、
前記締結部材を被覆するキャップと、
前記ベース及び前記キャップを連結する可撓性を有するヒンジと、
前記ベースと前記キャップとを係脱自在に係止して、前記締結部材の被覆状態を保持する係止手段とが備えられ、
該係止手段は、
前記ベース又は前記キャップのうち、一方の外周縁に配設される主係止部及び補助係止部で構成される係止部と、
他方の外周縁に配設され、前記係止部と係止される被係止部とで構成され、
前記主係止部は、
前記ベースに対して前記キャップが回動する回動軸に直交して、前記ヒンジを通る仮想線上に配設され、
前記補助係止部は、
前記被係止部に向かって突出するように構成されるとともに、
前記主係止部と前記ヒンジとの間における前記一方の外周縁に配設され、
前記補助係止部に、
前記主係止部よりも前記被係止部に係止する係止力を低減させる係止解除補助手段と、
周方向において前記主係止部に向かうに従い徐々に突出量が小さくなるテーパ状のガイド部とが設けられた
締結部材被覆構造。 - 前記係止解除補助手段が、前記被係止部との係止面積が前記主係止部より小さくなるように設定した前記補助係止部の係止面部により構成された
請求項1に記載の締結部材被覆構造。 - 前記仮想線に対して線対称の位置関係となるように、前記補助係止部が配設された
請求項1又は2に記載の締結部材被覆構造。
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