JP5845708B2 - 記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録装置に関する。
記録媒体に流体を噴射して画像や文字等を記録する記録装置の一つとして、インクジェット式プリンターが知られている。このインクジェット式プリンターにおいて、浸透乾燥や蒸発乾燥を必要とするインク(流体)を用いる場合、記録媒体に噴射したインクを乾燥させるために、加熱装置を設ける必要がある。近年、この加熱装置として、赤外線ヒーターを設ける場合が多く見られる。
赤外線ヒーターによる加熱乾燥の課題の一つとして、記録媒体の中央部と端部との加熱温度差による乾燥ムラが挙げられる。すなわち、記録媒体の端部は、中央部よりも放熱が大きく、加熱不足となり易い。この課題に対し、下記特許文献1では、加熱不足を補うべく、記録媒体がヒーターの発熱体部両端から内側のエリアを通過するように、発熱体部を記録媒体の最大幅よりも10mm以上長くする対策が採られている。
特開2003−223067号公報
しかしながら、上記技術を赤外線ヒーターに適用し、発熱体部としての赤外線照射部を長くすると、記録装置全体の大型化に繋がるため問題である。また、赤外線ヒーターの消費電力の増加、ヒーター近傍に配置された部品の熱対策等の問題も併せて生じ得る。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、コンパクトで、記録媒体端部の加熱不足対策が可能な記録装置を提供することを目的としている。
上記の課題を解決するために、本発明は、記録媒体に流体を噴射する記録ヘッドと、上記記録媒体に向けて赤外線を照射する赤外線ヒーターと、を有する記録装置であって、上記赤外線ヒーターは、上記記録媒体の幅方向に延在する赤外線照射部と、上記赤外線照射部の両端よりも上記幅方向内側に対となって設けられると共に上記赤外線照射部から照射される赤外線の少なくとも一部を上記幅方向外側に向けて反射する内側反射板と、を有し、上記赤外線照射部の両端部は、上記両端部以外の部位よりも単位時間当りに照射する赤外線量が大きく設定されているという構成を採用する。
また、本発明においては、記録媒体に流体を噴射する記録ヘッドと、上記記録媒体に向けて赤外線を照射する赤外線ヒーターと、を有する記録装置であって、上記赤外線ヒーターは、上記記録媒体の幅方向に延在する赤外線照射部と、上記赤外線照射部の両端よりも上記幅方向内側に対となって設けられると共に上記赤外線照射部から照射される赤外線の少なくとも一部を上記幅方向外側に向けて反射する内側反射板と、を有するという構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、赤外線ヒーターの赤外線照射部から照射される赤外線の少なくとも一部を幅方向外側に向けて反射することで、赤外線照射部を長くすることなく、記録媒体の端部を加熱することができる。また、赤外線の反射は、赤外線照射部の両端よりも幅方向内側に対となって設けられた内側反射板によって行われるため、当該内側反射板の設置によって装置全体が大型化することはない。
また、本発明においては、上記赤外線照射部の両端部は、上記内側反射板によって上記幅方向外側に向けて反射する赤外線量に応じて、上記両端部以外の部位よりも単位時間当りに照射する赤外線量が大きく設定されているという構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、赤外線照射部の両端部から照射する単位時間当たりの赤外線量を他の部位よりも大きく設定することにより、内側反射板によって反射する赤外線量分を確保し、全体の加熱の均一化を図ることができる。
また、本発明においては、上記両端部は、上記赤外線照射部の両端から上記内側反射板が設けられる位置までの間に設けられているという構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、単位時間当たりの赤外線量が大きく設定される部位を両端から内側反射板が設けられる位置までの間に限ることで、内側反射板によって赤外線が反射されない他の部位での温度過昇を防止することができる。
また、本発明においては、上記記録媒体を搬送する搬送装置を有しており、上記赤外線照射部は、上記幅方向における長さが、上記搬送装置によって搬送可能な上記記録媒体の最大幅以下であるという構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、赤外線照射部の長さが搬送装置によって搬送可能な記録媒体の最大幅以下であるため、装置全体のコンパクト化に寄与できる。
また、本発明においては、上記内側反射板は、上記赤外線照射部に対し上記記録媒体と反対側に延在し、上記幅方向外側に向けて屈曲した反射部を有するという構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、反射部によって、記録媒体に対して反対側に向かう赤外線を幅方向外側に向けて反射することができる。
また、本発明においては、上記内側反射板は、上記反射部と、さらに、上記赤外線照射部に対し上記記録媒体側に延在する第2の反射部と、を有するという構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、第2の反射部によって、内側反射板が設けられる部位と他の部位とを熱的に仕切ることができる。
本発明の実施形態におけるプリンターを示す構成図である。 本発明の実施形態におけるプラテンヒーター部を示す斜視図である。 本発明の実施形態における赤外線ヒーターを示す断面構成図である。 本発明の実施形態における内側反射板を示す矢視A図である。 本発明の実施形態における赤外線照射部の幅方向における配熱分布を示すグラフである。 本発明の実施形態における赤外線ヒーターの作用を説明するためのグラフである。 本発明の別実施形態における赤外線ヒーターを示す断面構成図である。
以下、本発明に係る記録装置の各実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。本実施形態では、本発明に係る記録装置として、インクジェット式プリンター(以下、単にプリンターと称する)を例示する。
図1は、本発明の実施形態におけるプリンター1を示す構成図である。
プリンター1は、比較的大型のメディア(記録媒体)Mを扱うラージフォーマットプリンター(LFP)である。本実施形態のメディアMは、例えば塩化ビニル系フィルムから形成されている。
図1に示すように、プリンター1は、ロール・ツー・ロール方式でメディアMを搬送する搬送部(搬送装置)2と、メディアMに対してインク(流体)を噴射して画像や文字等を記録する記録部3と、メディアMを加熱する加熱部4とを有する。これら各構成部は、本体フレーム5に支持されている。
搬送部2は、ロール状のメディアMを送り出すロール21と、送り出されたメディアMを巻き取るロール22とを有する。搬送部2は、ロール21,22間の搬送経路においてメディアMを搬送する搬送ローラー対23を有する。また、搬送部2は、メディアMに張力を付与するテンションローラー25を有する。テンションローラー25は、揺動フレーム26に支持されている。
記録部3は、搬送されるメディアMに対してインクを噴射するインクジェットヘッド(記録ヘッド)31と、インクジェットヘッド31を搭載して幅方向(図1において紙面垂直方向)に往復移動自在なキャリッジ32とを有する。インクジェットヘッド31は、複数のノズルを備え、メディアMとの関係で選択されて浸透乾燥や蒸発乾燥を必要とするインクを噴射可能な構成となっている。
加熱部4は、メディアMを加熱することによりインクをメディアMに速やかに乾燥定着させ、滲みやぼやけを防止して、画質を高める構成となっている。
加熱部4は、記録部3が設けられた位置よりも搬送方向上流側でメディアMを予熱するプレヒーター部41と、記録部3と対向する位置でメディアMを加熱するプラテンヒーター部42と、記録部3が設けられた位置よりも搬送方向下流側でメディアMを加熱するアフターヒーター部43とを有する。
本実施形態では、プレヒーター部41におけるヒーター41aの加熱温度が、40℃に設定されている。また、本実施形態では、プラテンヒーター部42におけるヒーター42aの加熱温度が、ヒーター41aと同じく40℃(目標温度)に設定されている。また、本実施形態では、アフターヒーター部43におけるヒーター43aの加熱温度が、ヒーター41a,42aよりも高い50℃に設定されている。
プレヒーター部41は、メディアMを常温から目標温度(プラテンヒーター部42における温度)に向けて徐々に昇温させることによって、インクの着弾時からの乾燥を速やかに促す構成となっている。
また、プラテンヒーター部42は、目標温度を維持した状態でインクの着弾をメディアMに受けさせて、インクの着弾時からの乾燥を速やかに促す構成となっている。
また、アフターヒーター部43は、メディアMを目標温度よりも高い温度まで昇温させ、メディアMに着弾したインクのうち未だ乾燥していないものを速やかに乾燥させ、少なくともロール22で巻き取る前に、着弾したインクをメディアMに完全に乾燥定着させる構成となっている。
続いて、本実施形態のプラテンヒーター部42における特徴的な構成について説明する。
図2は、本発明の実施形態におけるプラテンヒーター部42を示す斜視図である。
図に示すように、プラテンヒーター部42は、メディアMを支持する支持面50を備える支持部材51(プラテン)を有する。
支持部材51は、金属製の平板であり、メディアMの搬送方向と直交する幅方向に延在して設けられている。支持部材51は、メディアMを幅方向に亘って支持するために、搬送部2によって搬送可能なメディアMの最大幅よりも大きな幅を有する。本実施形態の搬送部2によって搬送可能なメディアMの最大幅は、例えば、64インチ(Inch)、すなわち、162.56センチメートル(cm)である。
支持部材51の支持面50と逆側の面には、ヒーター42aが配線されている(図1参照)。ヒーター42aは、チューブヒーターであり、不図示のアルミテープを介して逆側の面に貼付されている。したがって、ヒーター42aは、逆側の面52から熱伝導により支持部材51を伝熱加熱すると共に、支持面50上に支持されたメディアMを背面側から間接的に加熱する構成となっている。
支持部材51の支持面50と対向する位置には、赤外線ヒーター53が設けられている。赤外線ヒーター53は、支持面50に対し所定距離をあけ、且つ、支持部材51の幅方向に亘って延在して設けられている。したがって、赤外線ヒーター53は、支持面50に直接的に赤外線エネルギーを照射することにより、支持部材51を輻射加熱すると共に、支持面50上にメディアMが支持されている場合には、メディアMの記録面側を直接的に輻射加熱する構成となっている。
赤外線ヒーター53は、輻射スペクトルのピークの主要部が2μm〜4μmの領域を含む波長を有する電磁波を照射する構成となっている。これにより、赤外線ヒーター53は、周囲の水分子を含まない構成部材などをあまり昇温させずに、インクに含まれる水分子を振動させて、その摩擦熱により乾燥を速やかに促すことができる。したがって、赤外線エネルギーの大部分をインクに吸収させ、記録面上に着弾したインクを集中的に加熱することができる。
図3は、本発明の実施形態における赤外線ヒーター53を示す断面構成図である。図4は、本発明の実施形態における内側反射板60を示す矢視A図である。
赤外線ヒーター53は、石英ガラスのパイプ内に発熱体としてコイル状のニクロム線55を備える赤外線照射部54を有する。赤外線照射部54は、メディアMの幅方向に延在している。赤外線照射部54は、幅方向における長さが、搬送部2によって搬送可能なメディアMの最大幅W以下となっている。本実施形態の赤外線照射部54の幅方向における長さは、搬送部2によって搬送可能なメディアMの最大幅W(64インチ)と同じに設定されている。
赤外線ヒーター53は、赤外線照射部54に対しメディアMと反対側に配置され、赤外線をメディアM側に反射する反射板56を有する。反射板56は、略半円筒形状を有し、赤外線照射部54と同等の長さで幅方向に延在している。反射板56は、赤外線照射部54の搬送方向における赤外線照射範囲を規定する。赤外線照射部54の赤外線照射範囲は、支持面50上におけるインクジェットヘッド31による印字領域を含み、記録面上に着弾したインクを即時に加熱するよう規定されている。反射板56は、Al材やSUS材等の金属材からなり、その内面を鏡面仕上げすることで形成されている。
赤外線ヒーター53は、赤外線照射部54の両端54a,54bよりも幅方向内側に対となって設けられると共に赤外線照射部54から照射される赤外線の少なくとも一部を幅方向外側に反射する内側反射板60を有する。本実施形態の内側反射板60は、赤外線照射部54の幅方向の両端部54A,54Bから照射される赤外線の一部を、メディアMの幅方向両端側に反射し、赤外線照射部54の幅方向における赤外線照射範囲を、メディアMの最大幅Wよりも大きくする構成となっている。
内側反射板60は、赤外線照射部54に対しメディアMと反対側に延在し、幅方向外側に向けて屈曲した第1の反射部(反射部)61を有する。第1の反射部61は、メディアMに対して反対側に向かう赤外線を幅方向外側に向けて反射する構成となっている。本実施形態の第1の反射部61は、所定の曲率で滑らかに湾曲した形状を有している。なお、第1の反射部61は、所定角度で傾いた曲げ形状としても良いし、複数箇所で曲げて全体で略湾曲した曲げ形状としても良い。
内側反射板60は、第1の反射部61と、さらに、赤外線照射部54に対しメディアM側に延在する第2の反射部62とを有する。第2の反射部62は、内側反射板60が設けられる部位と他の部位とを熱的に仕切る構成となっている。図4に示すように、内側反射板60には、赤外線照射部54が挿通可能な溝60aが形成されている。第2の反射部62は、搬送方向において赤外線照射部54を跨いで設けられている。内側反射板60は、Al材やSUS材等の金属材からなり、その表面裏面の両面を鏡面仕上げすることで形成されている。また、内側反射板60は、反射板56の内面側に接合されている。
図3に示すように、赤外線照射部54の両端部54A,54Bは、内側反射板60によって幅方向外側に向けて反射する赤外線量に応じて、両端部54A,54B以外の他の部位(以下、中央部54Cと称する)よりも単位時間当りに照射する赤外線量が大きく設定されている。本実施形態では、両端部54A,54Bのニクロム線55の巻き密度を、中央部54Cのニクロム線55の巻き密度よりも大きくすることで、両端部54A,54Bにおける単位時間当りに照射する赤外線量を大きく設定している。
図5は、本発明の実施形態における赤外線照射部54の幅方向における配熱分布を示すグラフである。なお、図中、幅方向におけるゼロは、赤外線照射部54の中央位置を示している。
図に示すように、赤外線照射部54の両端部54A,54Bにおける発熱量(単位時間当たりに照射する赤外線量)は、赤外線照射部54の中央部54Cにおける発熱量を100%とすると、その1.5倍の150%に設定されている。このように両端部54A,54Bにおける発熱量を大きく設定することにより、内側反射板60によって反射する赤外線量分を確保し、メディアM全体の加熱の均一化を図ることができる。
なお、この配熱分布は、内側反射板60によって幅方向外側に向けて反射する赤外線量に応じて適宜設定されるものであるため、これに限定されるものではない。この配熱分布に関しては、内側反射板60の傾き度合いや、実測したメディアMの温度分布から、適切な両端部54A,54Bの発熱量を設計することが好ましい。例えば、内側反射板60の傾きを変えて赤外線照射部54の幅方向における赤外線照射範囲をさらに拡大する場合(赤外線照射部54の長さをメディアMの最大幅Wよりも小さくする場合)には、両端部54A,54Bの発熱量が200%程度に設定される場合もある。
図3に戻り、単位時間当たりに照射する赤外線量が大きく設定される両端部54A,54Bは、赤外線照射部54の両端54a,54bから内側反射板60が設けられる位置までの間に設けられている。このように、単位時間当たりの赤外線量が大きく設定される部位(両端部54A,54B)を両端54a,54bから内側反射板60が設けられる位置までの間に限ることで、内側反射板60によって赤外線が反射されずに十分な赤外線量が確保できている他の部位(中央部54C)での温度過昇を防止することができる。
次に、上記構成の赤外線ヒーター53の作用について説明する。
メディアMが、支持面50上の印字領域まで搬送されてくると、インクジェットヘッド31により印字が開始される。インクジェットヘッド31は、キャリッジ32に搭載されて、幅方向に往復移動しながら印字を行う。赤外線ヒーター53は、支持面50上に設定された所定の赤外線照射範囲に向けて赤外線を照射する。
赤外線照射範囲には、インクジェットヘッド31による印字領域が含まれているため、インクを着弾させた記録面の領域からキャリッジ32が退避すると、当該領域は、輻射スペクトルのピークの主要部が2μm〜4μmの領域を含む波長で直接に輻射加熱される。そうすると、着弾したインクに含まれる水分子が振動し、その摩擦熱により蒸発・乾燥が促され、メディアMに対して滲み等を生じさせることなくインクが定着することとなる。
本実施形態では、図3に示すように、赤外線ヒーター53の赤外線照射部54から照射される赤外線の少なくとも一部を幅方向外側に向けて反射することで、メディアMの端部を加熱する。したがって、本実施形態のように赤外線照射部54の長さが搬送部2によって搬送可能なメディアMの最大幅W以下であっても、放熱が大きいメディアMの端部における加熱不足対策が可能となる。また、赤外線の反射は、赤外線照射部54の両端54a,54bよりも幅方向内側に対となって設けられた内側反射板60によって行われるため、当該内側反射板60の設置によって装置全体が大型化することはない。したがって、本実施形態では、装置全体のコンパクト化に寄与できると共に、メディアMの中央部と端部との加熱温度差による乾燥ムラを抑制できるため、印画品質を向上させることができる。
中央部54Cと対向するメディアMの部位は、中央部54Cから直接向かう赤外線だけでなく、メディアMと反対側に向かい反射板56によって反射した赤外線によっても加熱される。一方、両端部54A,54Bと対向するメディアMの部位は、内側反射板60の設置によって、反射板56による加熱寄与率が少なくなる。しかしながら、本実施形態では、内側反射板60によって幅方向外側に向けて反射する赤外線量に応じて、赤外線照射部54の両端部54A,54Bから照射する単位時間当りの赤外線量を、中央部54Cよりも大きく設定しているので、両端部54A,54Bと対向するメディアMの部位が加熱不足となることはない。したがって、メディアM全体の加熱の均一化を図ることができる。
続いて、上記構成の赤外線ヒーター53の作用を、図6を参照してより明らかにする。
図6は、本発明の実施形態における赤外線ヒーター53の作用を説明するためのグラフである。なお、図中、縦軸はメディアMの表面温度(℃)を示し、横軸はメディアMの幅方向の位置を示し、赤外線ヒーター53によって加熱されたメディアMの幅方向一端(例えば図3におけるメディア右端)を終端とした幅方向所定範囲の温度分布を示している。
また、図中、2点鎖線は、第1の比較例としての赤外線ヒーターを示す。第1の比較例は、ニクロム線55の巻き線密度が一定で、内側反射板60の設置もされていない赤外線ヒーターを示す。また、図中、点線は、第2の比較例としての赤外線ヒーターを示す。第2の比較例は、赤外線照射部54の両端部54A,54Bにおいてニクロム線55の巻き線密度を大きく設定しているが、内側反射板60の設置はされていない赤外線ヒーターを示す。そして、図中、実線は、両端部54A,54Bにおいてニクロム線55の巻き線密度を大きく設定し、内側反射板60の設置がされた本実施形態の赤外線ヒーター53を示す。
メディアMの端部は、その中央部よりも放熱が大きいため、第1の比較例の赤外線ヒーターで加熱した場合、2点鎖線で示すように、メディアMの終端に向かって温度が低下していく。このメディアMの端部における加熱不足により、メディアMの中央部と端部との間で乾燥ムラが生じる。乾燥ムラが生じると、メディアMの中央部と端部とで着弾したインクの滲み具合等が変化するため、印画品質が低下する。
このメディアMの端部における加熱不足を補うため、第2の比較例の赤外線ヒーターのように、赤外線照射部54の両端部54A,54Bにおいてニクロム線55の巻き線密度を大きく設定した場合、点線で示すように、第1の比較例よりはメディアMの終端の温度の低下は抑えられる。しかしながら、ニクロム線55の巻き線密度を大きく設定した結果、そこと対向する部位におけるメディアMの温度上昇が過多となり、第1の比較例よりも加熱温度差が大きくなってしまう。加熱温度差が大きくなると、乾燥ムラがより顕著になり、印画品質が逆に悪化する場合がある。
一方、本実施形態の赤外線ヒーター53によれば、実線で示すように、メディアMの終端の温度の低下を抑えつつ、加熱温度差を小さくし、乾燥ムラを抑制できる。すなわち、本実施形態の赤外線ヒーター53は、赤外線照射部54から照射される赤外線の少なくとも一部を幅方向外側に向けて反射して、メディアMの端部を加熱するため、第2の比較例の赤外線ヒーターよりもメディアMの終端の温度を高温に維持でき、また、メディアMと反対側に向かう赤外線が、内側反射板60によって幅方向外側に反射されるため、ニクロム線55の巻き線密度を大きく設定した両端部54A,54Bと対向する部位におけるメディアMの温度上昇が過多となることはなく、加熱温度差を小さくすることができるためである。
このように、上述した本実施形態によれば、メディアMにインクを噴射するインクジェットヘッド31と、メディアMに向けて赤外線を照射する赤外線ヒーター53と、を有するプリンター1であって、赤外線ヒーター53は、メディアMの幅方向に延在する赤外線照射部54と、赤外線照射部54の両端54a,54bよりも幅方向内側に対となって設けられると共に赤外線照射部54から照射される赤外線の少なくとも一部を幅方向外側に向けて反射する内側反射板60と、を有するという構成を採用することによって、赤外線ヒーター53の赤外線照射部54から照射される赤外線の少なくとも一部を幅方向外側に向けて反射することで、赤外線照射部54を長くすることなく、メディアMの端部を加熱することができる。また、赤外線の反射は、赤外線照射部54の両端54a,54bよりも幅方向内側に対となって設けられた内側反射板60によって行われるため、当該内側反射板60の設置によって装置全体が大型化することはない。
したがって、本実施形態では、コンパクトで、メディアMの端部の加熱不足対策が可能なプリンター1が得られる。また、赤外線照射部54の小型化による消費電力の削減、赤外線照射部54の周辺部品への加熱弊害の低減が可能となる。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、反射板56と内側反射板60とを別体とした形態について説明したが、両者を一体として構成しても良い。
図7は、本発明の別実施形態における赤外線ヒーター53を示す断面構成図である。
図に示すように、内側反射板60は、赤外線を幅方向外側に反射する第1の反射面71と、反射板56の機能を有する第2の反射面72と、を有する。第1の反射面71は、内周面に対して起伏して幅方向外側に傾いた複数の反射面から形成されている。この構成によれば、上記実施形態と同様の作用効果が得られ、さらに部品点数の削減を図ることができる。
また、例えば、上記実施形態においては、加熱効率の観点から反射板56を備える形態について説明したが、反射板56は必ずしも設けなくても良い。この場合には、内側反射板60は、メディアMと反対側に拡散した排熱を利用することとなるため、赤外線照射部54の両端部54A,54Bにおけるニクロム線55の巻き線密度を大きくしなくても良い。
また、例えば、上記実施形態においては、赤外線ヒーター53が石英ガラスのパイプ内に発熱体としてコイル状のニクロム線55を備える形態について説明したが、他の形態の赤外線ヒーター、例えば、ハロゲンヒーター、セラミックヒーター、カーボンヒーター等を採用することができる。
また、例えば、上記実施形態においては、記録装置がプリンター1である場合を例にして説明したが、プリンターに限られず、複写機及びファクシミリ等の装置であってもよい。
また、記録装置としては、インク以外の他の流体を噴射したり吐出したりする記録装置を採用してもよい。本発明は、例えば微小量の液滴を吐出させる記録ヘッド等を備える各種の記録装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記記録装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、記録装置が噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクが挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。また、記録媒体としては、ポリ塩化ビニルやペットフィルム等のプラスチックフィルム以外に、用紙、機能紙、合成紙、基板や金属板などを包含するものとする。
1…プリンター(記録装置)、2…搬送部(搬送装置)、31…インクジェットヘッド(記録ヘッド)、53…赤外線ヒーター、54…赤外線照射部、54A,54B…両端部、54a,54b…両端、60…内側反射板、61…第1の反射部(反射部)、62…第2の反射部、M…メディア(記録媒体)、W…最大幅

Claims (6)

  1. 記録媒体に流体を噴射する記録ヘッドと、前記記録媒体に向けて赤外線を照射する赤外線ヒーターと、を有する記録装置であって、
    前記赤外線ヒーターは、
    前記記録媒体の幅方向に延在する赤外線照射部と、
    前記赤外線照射部の両端よりも前記幅方向内側に対となって設けられると共に前記赤外線照射部から照射される赤外線の少なくとも一部を前記幅方向外側に向けて反射する内側反射板と、を有し、
    前記赤外線照射部の両端部は、前記両端部以外の部位よりも単位時間当りに照射する赤外線量が大きく設定されていることを特徴とする記録装置。
  2. 前記赤外線照射部の両端部は、前記内側反射板によって前記幅方向外側に向けて反射する赤外線量に応じて、前記両端部以外の部位よりも単位時間当りに照射する赤外線量が大きく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記両端部は、前記赤外線照射部の両端から前記内側反射板が設けられる位置までの間に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記記録媒体を搬送する搬送装置を有しており、
    前記赤外線照射部は、前記幅方向における長さが、前記搬送装置によって搬送可能な前記記録媒体の最大幅以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の記録装置。
  5. 前記内側反射板は、前記赤外線照射部に対し前記記録媒体と反対側に延在し、前記幅方向外側に向けて屈曲した反射部を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の記録装置。
  6. 前記内側反射板は、前記反射部と、さらに、前記赤外線照射部に対し前記記録媒体側に延在する第2の反射部と、を有することを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
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