JP5845232B2 - 内燃機関のカバー取付構造 - Google Patents

内燃機関のカバー取付構造 Download PDF

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本発明は、例えば、自動車等のエンジンに設けられる内燃機関のカバー取付構造に関する。
例えば、特許文献1には、各バンク(バンクシリンダ)をV字形状に配設したV型エンジンのカバー構造が開示されている。この特許文献1に開示されたV型エンジンのカバー構造では、シリンダブロックのタイミングトレーンが設けられる前面を覆うカバーと、シリンダヘッドの前面を覆うカバーと、シリンダヘッドの上部を覆うヘッドカバーとが、それぞれ分割構成されている。
実公平7−32914号公報
ところで、ヘッドカバーに対してエンジンを支持するためのエンジンマウントを設けると、エンジンマウントからヘッドカバー側へ荷重が伝達される。
その際、例えば、エンジンのヘッドカバーとシリンダヘッドとの合わせ面と、ヘッドカバー及びシリンダヘッドの前面を覆うカバーの境界線とを一致させると、その合わせ面に対して入力される荷重によって合わせ面を互いに離間する方向に働く力が作用する。この結果、本来、強固に結合されるべき合わせ面が開いて、合わせ面同士の間に間隙が発生するおそれがある。
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、内燃機関を構成する各要素間の合わせ面を強固に結合することが可能な内燃機関のカバー取付構造を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、内燃機関のシリンダヘッドと、前記シリンダヘッドの上部に設けられるヘッドカバーと、前記ヘッドカバーに設けられ前記内燃機関を支持するエンジンマウント部と、前記シリンダヘッド及び前記ヘッドカバーの両方にわたって設けられるカバー部材と、を備えることを特徴とする。
エンジンマウント部をヘッドカバーに設けると、エンジンマウント部から入力される荷重(マウント入力荷重)により、ヘッドカバーとシリンダヘッドとの合わせ面(結合面)を互いに離間させようとする力が発生する。しかしながら、本発明によれば、カバー部材がヘッドカバーとシリンダヘッドとの両方にわたって設けられているため、ヘッドカバーとシリンダヘッドとの合わせ面を結合させる力が働いて合わせ面の結合状態を強固に保持することができる。
この結果、本発明では、マウント入力荷重がヘッドカバーのシリンダヘッドとの合わせ面に作用するとき、ヘッドカバーとシリンダヘッドとの両方にわたって設けられるカバー部材が剛性部材として機能することにより、内燃機関を構成する各要素間の合わせ面が開いて(口開きして)合わせ面同士の間に間隙が発生することを好適に回避することができる。
また、本発明は、前記シリンダヘッド及び前記ヘッドカバーに対して前記カバー部材を取り付ける取付面が、前記シリンダヘッドと前記ヘッドカバーとの合わせ面に対して直交し、前記カバー部材は、シリンダ列方向の前方端部に位置する前記合わせ面の全幅に略一致する幅寸法を有し、シリンダ列方向の前方端部に位置する前記合わせ面の一端及び他端の上下位置には、それぞれ、前記カバー部材を前記シリンダヘッド及び前記ヘッドカバーに対して締結する締結点が設けられることを特徴とする。
本発明によれば、シリンダヘッド及びヘッドカバーに対してカバー部材を取り付ける取付面が、シリンダヘッド及びヘッドカバーの合わせ面に対して直交させている。このようにすることで、取付面をマウント入力荷重に対して平行な方向(マウント入力荷重に沿った方向)とすることができ、シリンダヘッド及びヘッドカバー間の口開きを抑制することができる。また、カバー部材を合わせ面の口開き方向と直交する一方向から取り付けることにより、取付作業性を向上させることができる。
また、本発明によれば、カバー部材の幅寸法を、シリンダ列方向の前方端部に位置する合わせ面の全幅と略一致するようにすることで、カバー部材によって合わせ面の幅方向に沿った一端から他端(合わせ面の全幅)までを被覆することができ、合わせ面の略全範囲で口開きが発生することを抑制することができる。さらに、カバー部材の幅寸法が合わせ面の全幅と略一致するようにすることで、カバー部材によって口開きを防止する締結点をカバー部材の幅方向に沿った全幅の一端から他端まで離間(分散)させ、ヘッドカバー及びシリンダヘッドの取付面に対してカバー部材を強固に固定することが可能となり、口開きを抑制することができる。
さらに、本発明によれば、シリンダ列方向の前方端部に位置する合わせ面の一端及び他端の上下位置に、それぞれ、カバー部材をシリンダヘッド及びヘッドカバーに対して締結する締結点が設けられることで、口開きするおそれがある合わせ面の全幅にわたってカバー部材を強固に固定することができる。
さらに、本発明は、前記ヘッドカバーに対して前記エンジンマウント部を固定する締結ボルトが設けられ、前記カバー部材は、前記締結ボルトの軸方向と略平行となる辺を有することを特徴とする。
本発明によれば、エンジンマウント部からのマウント入力荷重の入力方向と、カバー部材の辺とが略平行となるように設定することで、カバー部材による合わせ面の保持力を向上させることができる。
さらにまた、本発明は、前記シリンダヘッドの下部が、合わせ面を介してシリンダブロックに連結され、シリンダ軸方向に沿った前記カバー部材の下端は、前記シリンダヘッドと前記シリンダブロックとの前記合わせ面よりも上方に位置することを特徴とする。
本発明によれば、シリンダヘッドの下部が合わせ面を介してシリンダブロックに連結されることで、シリンダヘッドの剛性を高めることができる。このシリンダヘッドの剛性が高められることで、マウント入力荷重がシリンダブロックに入力された場合であってもシリンダブロックの変形を抑制することができる。
また、本発明によれば、カバー部材の下端は、シリンダヘッドとシリンダブロックとの合わせ面よりも上方に位置し、シリンダブロックの前面を被覆しないことで、ヘッドカバー及びシリンダヘッド間の接合精度を高めて結合強度を向上させることができる。
本発明では、内燃機関を構成する各要素間の合わせ面を強固に結合することが可能な内燃機関のカバー取付構造を得ることができる。
本発明の実施形態に係る内燃機関のカバー取付構造が適用されたV型エンジンの正面図である。 エンジンからカバー部材を取り外した状態におけるヘッドカバー及びシリンダヘッドの一部断面拡大正面図である。 カバー部材を含む右バンクの拡大斜視図である。 図3に示す状態からカバー部材を取り外した分解斜視図である。 エンジン及びトランスミッションが車体フレームにマウントされた状態を示す一部仮想斜視図である。 図5に示すエンジン及びトランスミッションの平面図である。 図5に示すエンジン及びトランスミッションの側面図である。 図5に示すエンジン及びトランスミッションの正面図である。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、各図中に矢印で示される、「前後」は、エンジンの前後方向をいい、この前後方向においてタイミングトレーン機構が設けられるエンジンの一側を前方とし、トランスミッションに連結されるエンジンの他側を後方とする。「上下」は、エンジンの車載状態における上下方向をいい、車両の上下方向(鉛直上下方向)と一致している。「左右」は、車両前進方向に対する左右方向(車幅方向)をいう。
また、エンジンの前後方向は、エンジンのシリンダ列方向と一致している。このシリンダ列方向は、クランクシャフトの軸線方向(クランク軸方向)と一致している。
さらに、エンジンは、車両に対して縦置きに配置されるため、エンジンの前後方向は、車両の前後方向と一致する。
さらにまた、参照符号Aは、シリンダ軸線(シリンダ軸方向)を示し、参照符号M1、M2は、マウントブラケットをそれぞれ示している。
さらにまた、図3及び図4に示す「幅方向」とは、シリンダ列方向の前方端部で、シリンダ列方向と直交し、且つ、シリンダ軸線Aと直交する方向をいう。
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態に係る内燃機関のカバー取付構造が適用されたエンジン(内燃機関)10は、左右のV字型のバンク12を有するV型多気筒エンジンによって構成されている。このエンジン10は、クランク軸が車両前後方向に沿った縦置きに配置されている。エンジン10の後方には、図示しない複数のギヤ段を有し変速機構として機能するトランスミッション14(図5〜図7参照)が連結されている。
エンジン10は、シリンダヘッド16と、ボルト17によってシリンダヘッド16の上部に連結され、金属製(例えば、アルミニウム合金製)で剛性を有するヘッドカバー18と、シリンダヘッド16の下部に連結されるシリンダブロック20と、シリンダブロック20の下部に設けられるシリンダブロックロア22とを備えて構成されている。ヘッドカバー18とシリンダヘッド16との間には、ヘッドカバー18の下面とシリンダヘッド16の上面とを相互に一体的に結合する合わせ面24が設けられている。この合わせ面24は、シリンダ軸線Aに対して略直交する平面からなり、シリンダ列方向(図3、図4参照)に沿って延在している。なお、「シリンダ列方向」とは、各バンクが直列に並ぶ複数の気筒を有し、これらの複数の気筒列の方向をいう。
シリンダブロック20には、図示しないシリンダボア及びクランクケースが設けられている。シリンダブロック20の内部には、図示しないピストン、コネクティングロッド、クランクシャフト等が収容されている。なお、図1中において、点Oは、クランクシャフト(クランク軸)の中心である軸芯を示している。
シリンダヘッド16は、シリンダブロック20と共に図示しない燃焼室を構成する。シリンダヘッド16の内部には、燃焼室に連通する図示しない吸気ポート及び排気ポートが形成されていると共に、吸気ポート及び排気ポートを開閉する吸気バルブ及び排気バルブ(図示せず)が配設されている。また、図2に示されるように、シリンダヘッド16の上部側には、吸気側カムシャフト17a及び排気側カムシャフト17bからなる2本のカムシャフト(図示せず)が配置されている。2本のカムシャフトは、シリンダ列方向に沿って延在し、その軸線が互いに平行となるように並設されている。
エンジン10の前方端部には、シリンダヘッド16及びヘッドカバー18の両方にわたって設けられる一対のカバー部材26と、シリンダブロック20及びシリンダブロックロア22にわたって設けられるタイミングトレーンカバー(チェーンカバー)28とが分割して配設されている。カバー部材26の取付面21は、タイミングトレーンカバー28よりもエンジン10の前方側に位置すると共に(図7参照)、シリンダ軸線方向に沿った上側にカバー部材26が位置し、シリンダ軸線方向に沿った下側にタイミングトレーンカバー28が位置している(図1参照)。なお、一対のカバー部材26は、左右で略同じ形状に形成されているため、図1に向かって左側のカバー部材26を詳細に説明し、右側のカバー部材26の説明を省略する。
図4に示されるように、シリンダヘッド16及びヘッドカバー18の前端の側壁16a、18aには、略逆三角形状の開口部19が形成されている。この開口部19は、合わせ面24の上側に位置して略半楕円形状からなるヘッドカバー18側の開口と、合わせ面24の下側に位置して略三角形状からなるシリンダヘッド16側の開口とが、合わせ面24で組み合わされて形成されている。開口部19には、その周囲に沿ってカバー部材26が取り付けられる取付面21が形成されている。取付面21には、各締結ボルト30が締結される複数の締結孔23が全周にわたって略距離離間して形成されている。なお、開口部19は、シリンダヘッド16及びヘッドカバー18の前端に設けられるタイミングトレーン室上部と連通している。
合わせ面24の幅方向に沿った全幅の一端及び他端の上下には、それぞれ、4つの締結ボルト30a、30b、30c、30dによって、カバー部材26をシリンダヘッド16及びヘッドカバー18に対して締結する4つの締結孔23a、23b、23c、23dが設けられている。換言すると、取付面21に形成された複数の締結孔23のうちで合わせ面24に最も近接する4つの締結孔23a、23b、23c、23dが配置され、この4つの締結孔23a、23b、23c、23dは、シリンダ軸線A方向と直交する方向(図3及び図4に示す幅方向)でシリンダ軸線Aから最も外側に位置して合わせ面24の上下位置に設けられる。なお、図1に示されるように、シリンダヘッド16の前端の側壁16aにおいて、シリンダヘッド16とシリンダブロック22との合わせ面25側(下側)の部分は、シリンダ軸線A方向と略直交する幅方向で、タイミングトレーンカバー28との合わせ面25で連結(締結)されている。
カバー部材26は、金属製の略逆三角形状の平板状からなり、開口部19を閉塞するように開口部19に対応する形状に形成されている。カバー部材26の外周縁部には、周方向に沿って離間すると共に、半径外方向に突出する湾曲部25が形成されている。湾曲部25は、周方向に沿って略等間隔で複数設けられる。この湾曲部25には、カバー部材26を貫通し、締結ボルト30を挿通するための挿通孔が形成されている。
カバー部材26は、シリンダヘッド16とヘッドカバー18との合わせ面24に対して直交する方向から、例えば、六角ボルト等の締結ボルト30によって取付面21に取り付けられている。また、カバー部材26は、合わせ面24の全幅W1に略一致する幅寸法W2を有する。合わせ面24の全幅W1は、シリンダヘッド16及びヘッドカバー18の前端の側壁16a、18aにおける全幅と一致する。
さらに、図2に示されるように、カバー部材26の周縁は、ヘッドカバー18に対してマウントブラケットM1を固定する締結ボルト32の軸方向Tと略平行となる辺34を有する。換言すると、カバー部材26の周縁の一部である辺34は、締結ボルト32の軸方向Tに沿って形成されている。この辺34は、カバー部材26を締結する複数の締結ボルト30において、上部側の締結ボルト30aの中心と下部側の締結ボルト30eの中心とを結ぶ略直線(網点部分参照)によって構成される(図3及び図4参照)。カバー部材26の辺34に対応する取付面21には、複数の取付孔23、好ましくは3つ以上の取付孔23が設けられる。なお、図2に示されるように、左バンク12に設けられるカバー部材26の周縁の一部である辺34は、締結ボルト32の軸方向Tに沿って形成され、右バンク12と同様の効果が得られる。
さらにまた、図1に示されるように、シリンダ軸線A方向に沿ったカバー部材26の下端は、シリンダヘッド16とシリンダブロック20との合わせ面25よりも上方に位置している。すなわち、カバー部材26の下端部分は、シリンダブロック20の前面を被覆していない。なお、本実施形態では、締結ボルト32として頭部が六角形に形成された六角ボルトを図示しているが、これに限定されるものではなく、頭部が設けられていないスタッドボルトを用いてもよい。
ヘッドカバー18には、図3及び図4に示されるように、前端の上部(タイミングトレーン室上部)に位置し、シリンダ列方向の後方側に位置する一般部よりも上方に向かって突出する膨出部36と、この膨出部36に連続し前記膨出部36からシリンダ列方向に沿った後方側に向かって下って傾斜する傾斜面37とが設けられている。この一対の膨出部36は、ヘッドカバー18の他の部位と比較して高さ寸法が大きく形成され、一対の膨出部36及び傾斜面37によって剛性・強度が高くなっている。
膨出部36には、前側からみた図2に示されるように、左右バンク12間の谷部38寄りで吸排気カムシャフト17a、17b間の上方に位置する第1平坦面40aと、第1平坦面40aから左右方向外側に向けて立ち下がる傾斜面40bと、上下方向で第1平坦面40aより低い位置にあり傾斜面40bから左右方向外側に向かって連続する第2平坦面40cとを有する。
第1平坦面40a及び第2平坦面40cには、締結ボルト32のねじ部を螺入するためのねじ穴42がそれぞれ形成されている。第1平坦面40a及び第2平坦面40cのねじ穴42に螺入される締結ボルト32を介して、マウントブラケットM1(エンジンマウント部)の一端部が締結される。マウントブラケットM1の他端部は、防振装置44aを介して車体フレーム46aに締結される(図5参照)。
防振装置44aの内部には、例えば、弾性体によって形成された円筒状のブッシュ(図示せず)が設けられ、このブッシュによってエンジン10の前側がフローティング支持されている。なお、防振装置44aは、液封式の能動型防振装置であることが好ましい。このように、車体フレーム46aに締結される一対のマウントブラケットM1及び防振装置44aを介してエンジン10の前後方向に沿った前側が懸吊支持されている(図7参照)。
図5〜図8に示されるように、エンジン10の後方に連結されるトランスミッション14には、締結ボルト50を介して、後方側の下部で且つ左右方向の両側に一対のマウントブラケットM2が取り付けられている。この一対のマウントブラケットM2は、例えば、図示しない円筒状のブッシュを有する防振装置44bを介して、車体フレーム46bにフローティング支持されている。すなわち、エンジン10は、ヘッドカバー18に設けられた前側の一対のマウントブラケットM1及び防振装置44aと、トランスミッション14に取り付けられた後側の一対のマウントブラケットM2及び防振装置44bとによって、エンジン10の慣性主軸PAI(principle axis of inertia)上に位置するように懸架されている。
図7の側面視で、慣性主軸PAI上の前側にヘッドカバー18に対するマウントブラケットM1の締結点P1が設けられ、後側にトランスミッション14に対するマウントブラケットM2の締結点P2が設けられている。なお、慣性主軸PAIとは、エンジン10の重心Gを原点とする特別な軸をいう。
このようにエンジン10の前後方向のマウント締結点P1、P2を慣性主軸PAI上に配置することで、操縦安定性を向上させることができる。また、慣性主軸PAIを考慮することで、エンジン10のマウント位置を、エンジン振動を低減することが可能な適正位置に設定することができる。
本実施形態に係るカバー部材26が適用されたエンジン10は、基本的に以上のように構成されるものであり、次にその作用効果について説明する。
エンジンマウント部として機能するマウントブラケットM1をヘッドカバー18に取り付けると、マウントブラケットM1から入力される荷重(マウント入力荷重)により、ヘッドカバー18とシリンダヘッド16との合わせ面24(結合面)を互いに離間させようとする力が発生する。しかしながら、本実施形態では、カバー部材26がヘッドカバー18とシリンダヘッド16との両方を被覆するように設けられているため、ヘッドカバー18とシリンダヘッド16との合わせ面24を結合させる力が働いて合わせ面24の結合状態を強固に保持することができる。
この結果、本実施形態では、マウント入力荷重がヘッドカバー18のシリンダヘッド16との合わせ面24に作用するとき、ヘッドカバー18とシリンダヘッド16との両方にわたって設けられるカバー部材26が剛性部材として機能することにより、エンジン10を構成するヘッドカバー18とシリンダヘッド16との合わせ面24が開いて(口開きとなって)合わせ面24同士の間に間隙が発生することを好適に回避することができる。
また、本実施形態では、シリンダヘッド16及びヘッドカバー18に対してカバー部材26を取り付ける取付面21が、シリンダヘッド16及びヘッドカバー18の合わせ面24に対して直交するように設定されている。この結果、本実施形態では、シリンダヘッド16及びヘッドカバー18に対するカバー部材26の取付面21(接合面)をマウント入力荷重に対して略平行な方向(マウント入力荷重に沿った方向)とすることができ、シリンダヘッド16及びヘッドカバー18間の口開きを抑制することができる。また、カバー部材26を合わせ面24の口開き方向と直交する一方向から取り付けることにより、取付作業性を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、カバー部材26の幅寸法W2が合わせ面24の全幅W1と略一致するように設定することで、カバー部材26によって合わせ面24の幅方向に沿った一端から他端(合わせ面24の全幅)までを被覆することができ、合わせ面24の幅方向に沿った略全範囲で口開きが発生することを抑制することができる。
さらにまた、本実施形態では、カバー部材26の幅寸法W2が合わせ面24の全幅W1と略一致するように設定することで、カバー部材26によって口開きを防止する締結点(30a、30b、30c、30d)をカバー部材26の幅方向に沿った全幅の一端から他端まで離間(分散)させ、ヘッドカバー18及びシリンダヘッド16の取付面21に対してカバー部材26を強固に固定することが可能となり、口開きを抑制することができる。仮に、カバー部材26の幅寸法W2を合わせ面24の全幅W1よりも小さく設定すると(W1>W2)、カバー部材26によって被覆されない合わせ面24の部位を、例えば、締結部材等によって結合する必要があり、部品点数が増大すると共に、カバー部材26によって被覆されない合わせ面24の部位で口開きが発生するおそれがある。
さらにまた、本実施形態では、合わせ面24の幅方向に沿った全幅の一端及び他端の上下位置に、それぞれカバー部材26をシリンダヘッド16及びヘッドカバー18に対して締結する締結ボルト30a、30b、30c、30dが設けられることで(図4参照)、口開きするおそれがある合わせ面24の全幅にわたってカバー部材26を強固に固定することができる。
さらにまた、本実施形態では、マウントブラケットM1からのマウント入力荷重の入力方向と、カバー部材26に設けられた辺34とが略平行となるように設定することで、カバー部材26による合わせ面24の保持力を向上させることができる。
さらにまた、本実施形態では、シリンダヘッド16の下部が合わせ面25を介してシリンダブロック20に連結されることで、シリンダヘッド16の剛性を高めることができる。このシリンダヘッド16の剛性が高められることで、マウント入力荷重がシリンダブロック20に入力された場合であってもシリンダブロック20の変形を抑制することができる。
さらにまた、本実施形態では、カバー部材26の下端が、シリンダヘッド16とシリンダブロック22との合わせ面25よりも上方に位置し、シリンダブロック20の前面を被覆しないことで、ヘッドカバー18及びシリンダヘッド16間の接合精度を高めて結合強度を向上させることができる。
さらにまた、本実施形態では、シリンダ列方向の前端に設けられるシリンダヘッド16及びヘッドカバー18の側壁16a、18aを、シリンダヘッド16及びヘッドカバー18と別体ではなく、それぞれ、シリンダヘッド16及びヘッドカバー18と一体成形することで剛性を持たせることができる。また、シリンダヘッド16の下端はシリンダブロック20の上端とボルト等の締結手段によって一体的に締結され、シリンダヘッド16の側壁16aとシリンダヘッド16との間で袋状の空間部(タイミングトレーン室上部)を形成することができる。この場合、シリンダヘッド16との間で空間部を形成するシリンダヘッド16の側壁16aを設けることで、シリンダヘッド16の下端部にシリンダブロック22(タイミングトレーンカバー28)との合わせ面25(締結面)を設けることが可能となる。
なお、本実施形態では、V型エンジンに設けられたカバー部材26を用いて説明しているが、これに限定されるものではなく、例えば、図示しない直列型エンジンに設けられるカバー部材にも適用することが可能である。
10 エンジン(内燃機関)
16 シリンダヘッド
18 ヘッドカバー
20 シリンダブロック
21 取付面
24 (シリンダヘッドとヘッドカバーとの)合わせ面
25 (シリンダヘッドとシリンダブロックとの)合わせ面
26 カバー部材
30a、30b、30c、30d 締結ボルト(締結点)
32 締結ボルト
34 辺
A シリンダ軸線
O クランク軸の軸芯
W1 合わせ面の全幅
W2 カバー部材の幅寸法
T 締結ボルトの軸方向
M1、M2 マウントブラケット(エンジンマウント部)
PAI 慣性主軸
G エンジンの重心
P1、P2 締結点

Claims (4)

  1. 内燃機関のシリンダヘッドと、
    前記シリンダヘッドの上部に設けられるヘッドカバーと、
    前記ヘッドカバーに設けられ前記内燃機関を支持するエンジンマウント部と、
    前記シリンダヘッド及び前記ヘッドカバーの両方にわたって設けられるカバー部材と、
    を備えることを特徴とする内燃機関のカバー取付構造。
  2. 請求項1記載の内燃機関のカバー取付構造において、
    前記シリンダヘッド及び前記ヘッドカバーに対して前記カバー部材を取り付ける取付面は、前記シリンダヘッドと前記ヘッドカバーとの合わせ面に対して直交し、
    前記カバー部材は、シリンダ列方向の前方端部に位置する前記合わせ面の全幅に略一致する幅寸法を有し、
    シリンダ列方向の前方端部に位置する前記合わせ面の一端及び他端の上下位置には、それぞれ、前記カバー部材を前記シリンダヘッド及び前記ヘッドカバーに対して締結する締結点が設けられることを特徴とする内燃機関のカバー取付構造。
  3. 請求項1又は請求項2記載の内燃機関のカバー取付構造において、
    前記ヘッドカバーに対して前記エンジンマウント部を固定する締結ボルトが設けられ、
    前記カバー部材は、前記締結ボルトの軸方向と略平行となる辺を有することを特徴とする内燃機関のカバー取付構造。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の内燃機関のカバー取付構造において、
    前記シリンダヘッドの下部は、合わせ面を介してシリンダブロックに連結され、
    シリンダ軸方向に沿った前記カバー部材の下端は、前記シリンダヘッドと前記シリンダブロックとの前記合わせ面よりも上方に位置することを特徴とする内燃機関のカバー取付構造。
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