JP5844240B2 - メラニン産生抑制剤及び美白用皮膚化粧料 - Google Patents

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本発明は、フィトールを含有する美白剤、フィトールを含有するメラニン産生抑制剤、並びに、前記美白剤及びメラニン産生抑制剤の少なくともいずれかを利用した、美白用皮膚化粧料及び美白用食品組成物に関する。
皮膚においてメラニンは、紫外線から生体を保護する役目も果たしているが、過剰生成や不均一な蓄積は、シミ、ソバカスや日焼け後の色素沈着の原因となり、中高年齢層の肌の悩みの1つである。一般に、メラニンは色素細胞の中で生合成される酵素チロシナーゼの働きによって、チロシンからドーパ、ドーパからドーパキノンに変化し、次いで、5,6−ジヒドロキシインドフェノール等の中間体を経て形成される。したがって、皮膚の色黒(皮膚色素沈着症)を予防乃至改善するため、即ち美白のためには、メラニンの産生を抑制すること、或いは既に産生したメラニンを淡色漂白することが有効であると考えられる。このような背景から、メラニン産生を抑制するか、既に生成したメラニンを淡色漂白することで美白効果を導く物質の開発が盛んに行われるようになってきている。
例えば、チロシナーゼ活性を阻害してメラニン産生を抑制するものとして、グルタチオンやヒドロキノンが、生成したメラニンを淡色漂白するものとして過酸化水素やビタミンCが挙げられる。
このように、メラニン産生を抑制する、又はメラニンの淡色白化を促進することのできる物質は、非常に有用であると考えられる。しかしながら、現在までのところ、前記したような作用を有し、かつ安定性、安全性が高く、そのため、皮膚外用剤、美容用飲食品、研究用試薬などの成分として広く利用が可能な優れた物質は、未だ提供されておらず、その速やかな提供が強く求められているのが現状である。
フィトール及びイソフィトールはいずれもビタミンEやビタミンKなどの生理活性物質の合成の前駆体として用いられるジテルペンアルコールである。フィトール及びイソフィトールのメラニン産生抑制効果を、それぞれの化合物をメラノーマ細胞に投与した後、メラノーマ細胞中のメラニン量を波長400nmの吸光度データを基に定量することにより分析した結果、イソフィトールに関して、色素細胞のメラニン産生を抑制する作用を有することが示されたのに対して、フィトールには色素細胞のメラニン産生抑制活性は無いとされた(特許文献1参照)。
特許第3236130号公報
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、優れた美白作用を有し、安定性、安全性の高い美白剤を提供することを目的とする。本発明は、優れたメラニン産生抑制作用を有し、安定性、安全性の高いメラニン産生抑制剤を提供することを目的とする。本発明は、優れた美白作用を有し、安定性、安全性の高い美白用皮膚化粧料を提供することを目的とする。また、本発明は優れた美白作用を有し、安定性、安全性の高い美白用食品組成物を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討した結果、以下のような知見を得た。即ち、フィトールが、優れた美白作用、及びメラニン産生抑制作用を有し、美白剤、及びメラニン産生抑制剤としての用途に適することを見出した。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> フィトールを含有することを特徴とする美白剤である。
<2> フィトールを含有することを特徴とするメラニン産生抑制剤である。
<3> <1>に記載の美白剤及び<2>に記載のメラニン産生抑制剤の少なくともいずれかを含有することを特徴とする美白用皮膚化粧料である。
<4> <1>に記載の美白剤及び<2>に記載のメラニン産生抑制剤の少なくともいずれかを含有することを特徴とする美白用食品組成物である。
本発明の美白剤によると、前記従来における諸問題を解決することができ、優れた美白作用を有し、安定性、安全性の高い美白剤を提供することができる。
本発明のメラニン産生抑制剤によると、前記従来における前記諸問題を解決することができ、優れたメラニン産生抑制作用を有し、安定性、安全性の高いメラニン産生抑制剤を提供することができる。
本発明の美白用皮膚化粧料によると、前記従来における諸問題を解決することができ、優れた美白作用を有し、安定性、安全性の高い美白用皮膚化粧料を提供することができる。
本発明の美白用食品組成物によると、前記従来における諸問題を解決することができ、優れた美白作用を有し、安定性、安全性の高い美白用食品組成物を提供することができる。
(美白剤、メラニン産生抑制剤)
本発明の美白剤及びメラニン産生抑制剤は、フィトールを含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
本発明の美白剤は、前記フィトールのみからなるものであってもよいし、その他の成分を含むものであってもよい。前記美白剤中の前記フィトールの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
本発明のメラニン産生抑制剤は、前記フィトールのみからなるものであってもよいし、その他の成分を含むものであってもよい。前記メラニン産生抑制剤中の前記フィトールの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<フィトール>
前記フィトールは、天然に存在する直鎖状のジテルペンアルコールであって、下記構造式(1)で表される。
前記フィトールは、天然物から精製されたものであってもよいし、化学合成品であってもよい。前記フィトールとしては、市販品であってもよく、該市販品としては、例えば、和光純薬工業株式会社、東京化成工業株式会社や株式会社クラレが製造している市販品が挙げられる。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記フィトールの抽出物を所望の濃度に希釈等するための、生理食塩液などが挙げられる。
前記美白剤及び前記メラニン産生抑制剤は、デキストリン、シクロデキストリンなどの薬学的に許容し得るキャリアーその他任意の助剤を用いて、常法に従い、粉末状、顆粒状、錠剤状、液状などの任意の剤形に製剤化して提供することができ、他の組成物(例えば、経口医薬品等)に配合して使用できる。この際、助剤としては、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、矯味剤、矯臭剤などを用いることができる。
前記賦形剤としては、例えば、乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、微結晶セルロース、珪酸などが挙げられる。前記結合剤としては、例えば、水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン液、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、メチルセルロース、エチルセルロース、シェラック、リン酸カルシウム、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。前記崩壊剤としては、例えば、乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、乳糖などが挙げられる。前記滑沢剤としては、例えば、精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ砂、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。前記安定化剤としては、例えば、ピロ亜硫酸ナトリウム、EDTA、チオグリコール酸、チオ乳酸などが挙げられる。また、前記矯味剤乃至矯臭剤としては、例えば、白糖、橙皮、クエン酸、酒石酸などが挙げられる。
なお、本発明の美白剤及びメラニン産生抑制剤は、必要に応じて美白作用、メラニン産生抑制作用、メラニン漂白作用のいずれかを有する他の天然抽出物や合成化合物などを共に配合して用いることができる。
前記美白剤は、有効成分として含有される前記フィトールの作用により、美白作用を発揮する。
前記メラニン産生抑制剤は、有効成分として含有される前記フィトールの作用により、メラニン産生抑制作用を発揮する。
本発明の美白剤によると、優れた美白作用を通じて、例えば、シミ、ソバカス、日焼けによる色黒等の局所性色素沈着を予防及び改善することが可能となる。ただし、本発明の美白剤は、これらの用途以外にも、例えば、アジソン病などの全身性色素沈着症の予防、改善治療など、美白作用を発揮することに意義のあるすべての用途に用いることができる。
本発明のメラニン産生抑制剤によると、優れたメラニン産生抑制作用を通じて、例えば、シミ、ソバカス、日焼けによる色黒等の局所性色素沈着を予防及び改善することが可能となる。ただし、本発明のメラニン産生抑制剤は、これらの用途以外にも、例えば、アジソン病などの全身性色素沈着症の予防、改善治療など、メラニン産生抑制作用を発揮することに意義のあるすべての用途に用いることができる。
また、本発明のメラニン産生抑制剤は、優れた作用を有するので、メラニン及びメラニン産生細胞の研究や、メラニンに関連する機能乃至疾患の研究のための試薬として好適に利用できる。
なお、本発明の美白剤及びメラニン産生抑制剤は、ヒトに対して好適に適用されるものであるが、それぞれの作用効果が奏される限り、ヒト以外の動物に対して適用することもできる。
(美白用皮膚化粧料)
本発明の美白用皮膚化粧料は、本発明の前記美白剤及び前記メラニン産生抑制剤の少なくともいずれかを有効成分として含有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の成分を含有してなる。
ここで、前記美白用皮膚化粧料の用途としては、特に制限はなく、各種用途から適宜選択することができ、例えば、軟膏、クリーム、乳液、ローション、パック、ゼリー、リップクリーム、口紅、入浴剤、アストリンゼントなどが挙げられる。
前記美白剤又は前記メラニン産生抑制剤の前記美白用皮膚化粧料全体に対する配合量は、美白用皮膚化粧料の種類等によって適宜調整することができるが、前記フィトールに換算して0.0001質量%〜10質量%が好ましく、0.001質量%〜1質量%がより好ましい。
前記美白用皮膚化粧料は、更に必要に応じて本発明の目的及び作用効果を損なわない範囲で、皮膚化粧料の製造に通常使用される各種主剤及び助剤、その他の成分を添加することができる。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、本発明の前記美白作用及び前記メラニン産生抑制作用の妨げにならない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択した成分が挙げられ、例えば、収斂剤、殺菌剤、抗菌剤、紫外線吸収剤、保湿剤、細胞賦活剤、油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、香料、などが挙げられる。
本発明の美白用皮膚化粧料は、皮膚に使用した場合に高い安全性を有し、優れた美白作用、及び前記メラニン産生抑制の少なくともいずれかを発揮するものである。
なお、本発明の美白用皮膚化粧料は、ヒトに対して好適に適用されるものであるが、それぞれの作用効果が奏される限り、ヒト以外の動物に対して適用することもできる。
(美白用食品組成物)
本発明の美白用食品組成物は、本発明の前記美白剤及び前記メラニン産生抑制剤の少なくともいずれかを含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
ここで、前記美白用食品組成物とは、人の健康に危害を加えるおそれが少なく、通常の社会生活において、経口又は消化管投与により摂取されるものをいい、行政区分上の食品、医薬品、医薬部外品などの区分に制限されるものではなく、例えば、経口的に摂取される一般食品、健康食品、保健機能食品、医薬部外品、医薬品などを幅広く含むものを意味する。
前記美白用食品組成物は、前記フィトールを、その活性を妨げないように任意の飲食物に配合したものであってもよいし、前記フィトールを主成分とする栄養補助食品であってもよい。また、前記美白用食品組成物は、前記フィトールそのものであってもよい。
前記美白用食品組成物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲料等の飲料;アイスクリーム、アイスシャーベット、かき氷等の冷菓;そば、うどん、はるさめ、ぎょうざの皮、しゅうまいの皮、中華麺、即席麺等の麺類;飴、キャンディー、ガム、チョコレート、錠菓、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓子、パン等の菓子類;カニ、サケ、アサリ、マグロ、イワシ、エビ、カツオ、サバ、クジラ、カキ、サンマ、イカ、アカガイ、ホタテ、アワビ、ウニ、イクラ、トコブシ等の水産物;かまぼこ、ハム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品;加工乳、発酵乳等の乳製品;サラダ油、てんぷら油、マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、ドレッシング等の油脂及び油脂加工食品;ソース、たれ等の調味料;カレー、シチュー、親子丼、お粥、雑炊、中華丼、かつ丼、天丼、うな丼、ハヤシライス、おでん、マーボドーフ、牛丼、ミートソース、玉子スープ、オムライス、餃子、シューマイ、ハンバーグ、ミートボール等のレトルトパウチ食品;種々の形態の健康食品や栄養補助食品;錠剤、カプセル剤、ドリンク剤、トローチ等の医薬品、医薬部外品などが挙げられる。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、食品組成物を製造するにあたって通常用いられる、補助的原料又は添加物などが挙げられる。
前記補助的原料又は添加物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ブドウ糖、果糖、ショ糖、マルトース、ソルビトール、ステビオサイド、ルブソサイド、コーンシロップ、乳糖、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L−アスコルビン酸、dl−α−トコフェロール、エリソルビン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アラビアガム、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸類、カルシウム塩類、色素、香料、保存剤などが挙げられる。
前記美白用食品組成物中の、前記美白剤、前記メラニン産生抑制剤の含有量としては、対象となる飲食品の種類に応じて異なり、一概には規定することができないが、例えば、食品組成物本来の味を損なわない範囲で任意の食品組成物に配合することを目的とする場合には、有効成分である前記フィトールの量として、0.001質量%〜50質量%が好ましく、0.01質量%〜20質量%がより好ましい。また、例えば、前記各フィトールを主成分とする顆粒、錠剤、カプセル形態等の栄養補助飲食品を製造することを目的とする場合には、有効成分であるフィトールの量として、0.01質量%〜100質量%が好ましく、5質量%〜100質量%がより好ましい。
以下、製造例及び試験例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
(実施例1:メラニン産生抑制作用試験)
市販のフィトール(和光純薬株式会社製)を被験試料として用い、下記の試験方法により、メラニン産生抑制作用を試験した。
B16メラノーマ細胞を10質量%FBS(STANDARD FETAL BOVINE SERUM、HyClone製)含有ダルベッコMEM(ダルベッコ変法イーグル培地(1)、日水製薬株式会社製)を用いて37℃、5%CO下で一晩培養した後、トリプシン処理により細胞を回収した。回収した細胞を10質量%FBS及び1mmol/Lテオフィリン(Theophylline、和光純薬工業株式会社製)含有ダルベッコMEMで24.0×10細胞/mLの濃度に希釈した後、48ウェルプレートに1ウェル当たり300μLずつ播種し、6時間培養した。培養終了後、10質量%FBS及び1mmol/Lテオフィリン含有ダルベッコMEMで溶解した被験試料を各ウェルに300μL添加し(試料濃度:3.125μg/mL、6.25μg/mL又は12.5μg/mL)、37℃、5%CO下で4日間培養した。培養終了後、各ウェルから培地を取り除き、2mol/LのNaOH溶液200μLを添加して超音波破砕器により細胞を破壊し、波長475nmにおける吸光度を測定した。測定した吸光度の値から、合成メラニン(株式会社シグマ製)を用いて作成した検量線を基にメラニン量を算出した。
また、細胞生存率の測定のため、同様に培養後、400μLのPBS(−)で洗浄し、終濃度0.05mg/mLで10質量%FBS含有ダルベッコMEMに溶解したニュートラルレッドを各ウェルに200μL添加した。2.5時間培養した後、ニュートラルレッド溶液を捨て、エタノール・酢酸溶液(エタノール:酢酸:水=50:1:49)を各ウェルに200μL添加し、色素を抽出した。抽出後、波長540nmにおける吸光度を測定した。
空試験として、10質量%FBS及び1mmol/Lテオフィリン含有ダルベッコMEMのみで培養した細胞を同様の方法で試験した。
メラニン産生抑制率及び細胞生存率の計算方法はそれぞれ、以下のとおりである。結果を表1に示す。
メラニン産生抑制率(%)=
{1−(B/D)/(A/C)}×100 ・・・式(1)
細胞生存率(%)=(D/C)×100 ・・・式(2)
[ただし、前記式(1)及び式(2)中、
A:被験試料を添加しない細胞のメラニン量
B:被験試料を添加した細胞のメラニン量
C:被験試料を添加しない細胞での波長540nmにおける吸光度
D:被験試料を添加した細胞での波長540nmにおける吸光度、をそれぞれ表す。]
表1の結果から、フィトールが、顕著で濃度依存的なメラニン産生抑制作用を有することが認められた。
通常メラニンは還元型であるが、紫外線を吸収すると酸化型になる。
本発明では、メラニンの量を波長475nmの吸光度を測ることで定量している。波長475nmにおいては、酸化型メラニン、半還元型メラニン及び還元型メラニンの吸収がほぼ均等である。したがって、波長475nmを用いることで、被験試料の添加の有無等による、細胞内の酸化型メラニン、半還元型メラニン及び全還元型メラニンの量比変化に影響されずに全メラニン量の測定を行うことができた。
本発明の美白剤及びメラニン産生抑制剤は、安定性、安全性に優れ日常的に摂取可能であり、かつ安価でありながら、優れた美白作用及びメラニン産生抑制作用を有するので、皮膚化粧料、食品組成物の成分や、研究用の試薬として好適に利用可能である。

Claims (2)

  1. フィトールを含有することを特徴とするメラニン産生抑制剤。
  2. 請求項1に記載のメラニン産生抑制剤を含有することを特徴とする美白用皮膚化粧料。
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