JP2020015692A - 組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】美白作用を有する新たな成分を提供する。【解決手段】マイオネクチン(Myonectin)を含有する組成物。前記組成物は、皮膚外用剤又は飲食品として好適である。また、その用途を美白用とすることが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、マイオネクチンを含有する組成物に関する。
紫外線曝露による日焼けのほか、シミ、そばかす、肝斑、薬剤による皮膚の黒化症等の色素沈着による皮膚症状は、色素細胞(メラノサイト)のメラニン生成が亢進された後、生成されたメラニン色素がターンオーバー異常等によって皮膚に沈着することにより生じることが知られている。
このような色素沈着が関連する皮膚症状は外観から容易に認められるため、顔の印象に大きく影響する。そのため、皮膚の色素沈着の予防や改善に対する関心は、肌を美しく見せたいという願望を持つ人を中心にとても高く、美白剤や美白用化粧料の需要は近年大きいものとなっている。
皮膚の色素沈着の予防又は改善を目的とする美白剤としては、アスコルビン酸やハイドロキノン等が古くから知られており、これらを配合した皮膚外用剤が、皮膚の色素沈着の予防又は改善用に広く使用されてきた。また、近年、色素沈着が生じる作用機序の解明により、メラニン産生抑制剤、チロシナーゼ阻害剤、チロシナーゼ遺伝子発現抑制剤、α−MSH阻害剤、抗酸化剤、メラノサイトのデンドライト伸長抑制剤、メラノサイトのケラチノサイトへのメラノソーム受け渡し阻害剤等の従来の美白剤とは異なる作用機序を有する美白剤の開発も盛んに行われている。
しかしながら、従来の美白剤では一定の美白効果が認められるものの十分に満足いくものではない場合があったり、美白作用を発揮する濃度では望まない他の作用(副反応)が生じたりする場合がある。そのため、安全性が高く、かつ優れた美白作用を発揮する新たな成分の需要があり、研究開発が進められている。
ところで、近年、筋肉から分泌されるサイトカインであるマイオカイン(Myokine)について様々な研究がなされている。マイオネクチン(Myonectin)もまたマイオカインの一種として発見されたが(非特許文献1)、その生理活性についてはまだ解明されていない部分が多い。
M. M. Seldin, et al., J. Biol. Chem., 2012 Apr 6; 287(15): 11968-11980.
本発明は、美白作用を有する新たな成分を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、マイオネクチンがメラノサイトにおけるメラニン生成量を抑制することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の一態様は、マイオネクチン(Myonectin)を含有する組成物である。本態様において、前記組成物は皮膚外用剤または飲食品であることが好ましい。また、前記組成物の用途は美白用とすることが好ましい。
本発明の別の態様は、マイオネクチンからなる美白剤である。
本発明により、メラノサイトにおけるメラニン生成量を抑制する組成物が提供される。メラニンはシミ等の色素沈着を引き起こすことから、本発明の組成物は経皮又は経口で摂取し得る美白用組成物となり得る。
マイオネクチンを添加したメラノサイトにおけるメラニン生成量を示すグラフ。 マイオネクチンを添加した三次元培養皮膚におけるメラニン生成量を示すグラフ。
本発明の組成物は、マイオネクチンを含有する。マイオネクチンは筋肉から分泌されるタンパク質である。
本発明の組成物におけるマイオネクチンの含有量は、組成物全量に対して、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、さらに好ましくは1質量%以上である。マイオネクチンはヒトを含む哺乳類の生体内に存在するタンパク質であるが、本発明の組成物は前述した含有量においてマイオネクチンを包含する筋肉等と通常は区別される。
マイオネクチンは、任意の方法で入手することができ、例えば、マイオネクチンをコードする遺伝子(CTRP15)のDNAを用いて、周知の遺伝子工学的手法によりタンパク質を生合成し、単離、精製により取得することができる。
後述の実施例で示す通り、マイオネクチンが添加されたメラノサイトでは、メラニン生成量が抑制される。その作用機序について詳細は不明であるが、マイオネクチンが、メラノサイトの活性化を抑制したり、メラニンの合成に関与する酵素を抑制したり、あるいは新たなメカニズムにより、メラニン生成を抑制する作用を有するものと推測される。したがって、マイオネクチンは、メラニン生成抑制効果を発揮する成分であり、それにより美白剤の有効成分となる。また、本発明の組成物は、美白用途に好ましく適用できる。
なお、本明細書において「美白」とは、色素沈着の予防及び/又は改善をいい、より具体的には、シミ、くすみ、そばかす、日焼け、皮膚の炎症や刺激による黒ずみ等のメラニン産生亢進、過剰蓄積、及び沈着異常等により生じる色素沈着症状の、予防及び/又は改善をいう。
本発明の組成物は、特に限定されないが、経皮又は経口で摂取する態様とすることができる。
経皮投与する態様としては、化粧料、医薬部外品、及び医薬品等の皮膚外用剤が好ましい。皮膚外用組成物の剤型としては、特に限定されず、例えば、ローション剤型、乳液やクリーム等の乳化剤型、オイル剤型、ジェル剤型、パック剤型等が挙げられる。
本発明の組成物を皮膚外用剤の態様とする場合は、マイオネクチンの含有量を組成物全量に対して総量で、好ましくは0.01〜20質量%、より好ましくは0.1〜10質量%、さらに好ましくは1〜5質量%とすると、所望の効果を得やすく、また処方設計の自由度を確保できる。
本発明の組成物は、皮膚外用剤の態様である場合、マイオネクチン以外に通常の皮膚外用組成物に配合される成分を、本発明の効果を損なわない限りにおいて任意に含有するこ
とができる。
かかる成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボガド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類;流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類;オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類;セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等;イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン;アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類;
脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類;イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類;ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類;ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類;
ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類;表面を処理されていてもよい、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類;表面を処理されていてもよい、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類;表面を処理されていてもよい、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパ−ル剤類;レ−キ化されていてもよい赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類;ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類;パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸系紫外線吸収剤;桂皮酸系紫外線吸収剤;ベンゾフェノン系紫外線吸収剤;糖系紫外線吸収剤;2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキ
シ−4'−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類;
エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類;ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類;α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類等;メチルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン、フェノキシエタノール等の抗菌剤(防腐剤);グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等の消炎剤;レチノール、アスコルビン酸、トコフェロール、又はファルネシル酢酸エステル等のシワ改善剤;各種抽出物(例えば、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等);ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等の賦活剤;ノニル酸ワレニルアミド、カプサイシン、ジンゲロン、タンニン酸等の血行促進剤;硫黄、チアントール等の抗脂漏剤;トラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリン等の抗炎症剤;コラーゲン、ヒアルロン酸等の水溶性高分子;などが挙げられる。
また、マイオネクチン以外の美白剤を共に配合しても構わない。例えば、アルキルレゾルシノール、アスコルビン酸又はその誘導体、胎盤抽出物、ユキノシタやハトムギ等の植物抽出物、アルブチン等が挙げられる。
本発明の組成物を経皮投与する態様としては、飲食品が好ましいが、医薬部外品や医薬品であってもよい。
本発明の組成物を飲食品の態様とする場合は、マイオネクチンの含有量を組成物全量に対して総量で、好ましくは0.01〜20質量%、より好ましくは0.1〜10質量%、さらに好ましくは1〜5質量%とすると、所望の効果を得やすく、また処方設計の自由度を確保できる。
本発明の組成物を飲食品の態様とする場合、その製造に際しては、食品製造において通常使用される成分を任意に配合することができる。
かかる任意成分としては例えば、タンパク質、炭水化物、脂肪、栄養素、調味料及び香味料等を用いることができる。炭水化物としては、単糖類、例えば、ブドウ糖、果糖など;二糖類、例えば、マルトース、スクロース、オリゴ糖など;及び多糖類、例えば、デキストリン、シクロデキストリンなどのような通常の糖及び、キシリトール、ソルビトール、エリトリトールなどの糖アルコールが挙げられる。香味料としては、天然香味料(タウマチン、ステビア抽出物等)及び合成香味料(サッカリン、アスパルテーム等)を使用す
ることができる。その他に、通常食品に添加される、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、矯味剤、矯臭剤、pH調整剤、着色剤等の添加物を使用してもよい。
飲食品の形態としては、液状、ペースト状、固体、粉末、顆粒等の形態を問わない。また、錠菓、流動食、飼料等も飲食品の態様に含まれる。
また、マイオネクチンを一般の飲食品に含有させる態様であってもよく、例えば、パン、マカロニ、スパゲッティ、めん類、ケーキミックス、から揚げ粉、パン粉の小麦粉製品;、即席めん、カップめん、レトルト・調理食品、調理缶詰め、電子レンジ食品、即席スープ・シチュー、即席みそ汁・吸い物、スープ缶詰め、フリーズ・ドライ食品等の即席食品;農産缶詰め、果実缶詰め、ジャム・マーマレード類、漬物、煮豆類、農産乾物類、シリアル(穀物加工品)等の農産加工品;水産缶詰め、魚肉ハム・ソーセージ、水産練り製品、水産珍味類、つくだ煮類等の水産加工品;畜産缶詰め・ペースト類、畜肉ハム・ソーセージ等の畜産加工品;加工乳、乳飲料、ヨーグルト類、乳酸菌飲料類、チーズ、アイスクリーム類、調製粉乳類、クリーム、その他の乳製品等の乳・乳製品;バター、マーガリン類、植物油等の油脂類;しょうゆ、みそ、ソース類、トマト加工調味料、みりん類、食酢類等の基礎調味料;調理ミックス、カレーの素類、たれ類、ドレッシング類、めんつゆ類、スパイス類、その他の複合調味料等の複合調味料・食品類;素材冷凍食品、半調理冷凍食品、調理済冷凍食品等の冷凍食品;キャラメル、キャンディー、チューインガム、チョコレート、クッキー、ビスケット、ケーキ、パイ、スナック、クラッカー、和菓子、米菓子、豆菓子、デザート菓子等の菓子類;炭酸飲料、天然果汁、果汁飲料、果汁入り清涼飲料、果肉飲料、果粒入り果実飲料、野菜系飲料、豆乳、豆乳飲料、コーヒー飲料、お茶飲料、粉末飲料、濃縮飲料、スポーツ飲料、栄養飲料、アルコール飲料等の飲料類;これら以外の食品等に、マイオネクチンを添加してもよい。
本発明のマイオネクチンを含有する飲食品の態様としては、通常の食品、飲料、機能性表示食品、特定保健用食品等の保健機能食品、サプリメント等が挙げられ、特に機能性表示食品が好ましい。
本発明の飲食品を美白用とする場合、製品化の際にその有する有用性や機能性に関する表示を付してもよい。
かかる「表示」行為には、需要者に対して前記用途を知らしめるための全ての行為が含まれ、「美白用」「色素沈着改善用」といった用途を想起・類推させうるような表現であれば、表示の目的、表示の内容、表示する対象物・媒体等の如何に拘わらず、全て本発明の「表示」行為に該当する。
また、「表示」は、需要者が上記用途を直接的に認識できるような表現により行われることが好ましい。具体的には、飲食品に係る商品又は商品の包装、容器等に前記用途を記載したものを譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引き渡しのために展示し、輸入する行為、商品に関する広告、価格表、カタログ、パンフレット、POP等の販売現場における宣伝材等、若しくは取引書類に上記用途を記載して展示し、若しくは頒布し、又はこれらを内容とする情報に上記用途を記載して電磁気的(インターネット等)方法により提供する行為等が挙げられる。なお、本発明の食品組成物が保健機能食品等の行政が定める各種制度に基づいて認可を受けその認可のもとで実施される場合は、該認可に基づく態様で表示することが好ましい。
本発明のマイオネクチンを含有する飲食品の好ましい摂取量は特に限定されないが、成人が摂取する場合、マイオネクチン量換算で1日当たり0.001〜1000mg/kg(体重)とすることが、十分に効果が発揮される観点から好ましく、更に0.01〜100mg/kg(体重)、特に0.1〜10mg/kg(体重)とすることが好ましい。この1日分の量を一度に又は数回に分けて摂取することができる。また、単回摂取する他に、連続的に又は断続的に数週間〜数か月の間摂取することが好ましい。
以下、具体的な実験例をあげて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の態様にのみ限定されない。
<実施例1>
メラノサイトにマイオネクチンを添加したときの、細胞数あたりのメラニン生成量を測定した。
メラニン量の測定は、2−[2−14C]チオウラシルの取り込みを指標として行った。チオウラシルは、メラニン生成過程においてメラニン中間体に結合する性質を有し、特異的にメラニンに取り込まれることが知られている(Whittaker JR., J Biol Chem. 1971
Oct 25;246(20):6217-26.、Dencker L., et al., Acta Pharmacol Toxicol (Copenh). 1981 Aug;49(2):141-9.、Palumbo A. et al., Biochim Biophys Acta. 1990 Dec 6;1036(3):221-7.、及びPalumbo A. et al., Biochim Biophys Acta. 1994 Aug 18;1200(3):271-6.参照)。そのため、メラニンに取り込まれたチオウラシル量は、生成されたメラニン量
に比例すると考えられる。これを利用して、Broxtermanらの方法(Broxterman
HJ et al., Cancer Res. 1983 Mar;43(3):1316-20.)を参考に、正常ヒトメラノサイト
に2−[2−14C]チオウラシルを添加して、培養し、生成メラニンに結合した2−[2−14C]チオウラシルの放射活性を測定することにより、メラニン生成量を測定した。
具体的な方法は、以下の通りである。
細胞は、ヒト正常メラノサイト(NHEM、Life Technologies社製
、Lot. 1223150(新生児由来メラノサイト、Male、Dark/Afri
can American)を用いた。培地は、Medium254(Thermo Fisher Scientific社製)にHMGS(Thermo Fisher Sci
entific社製)を添加したものを用いた。
1日目:NHEMを24ウェルプレートに播種し(4.0×10 cells/ウェル)、O/N培養した。
2日目:プレートから培地を除去し、メラノサイトにマイオネクチン(Aviscera Bioscience社製)500ng/mL含有培地を添加し、さらに2−[2−
14C]チオウラシルを添加し(0.375μCi/ウェル)、72時間培養した。
5日目:プレートから培地を除去し、PBS(−)にて洗浄した後、ウェル中に培地を用いて20倍希釈したテトラゾリウム塩WST−8試薬(Cell Counting Kit−8;同仁化学研究所)を1000μL/ウェル添加し、COインキュベーターにて2時間反応させた。プレートリーダーで450nm及び650nmの吸光度を測定し、該測定値の差(Abs.450−Abs.650)を細胞数として、コントロールを100としたときの相対量として算出した。
その後、プレートからWST−8含有培地を除去し、PBS(−)にて洗浄した後、ウェル中に100% TCAを110μLずつ添加して細胞を溶解した。その後、滅菌水を
500μLずつ添加し、1.5mLエッペンチューブに回収した。細胞回収後のウェルに水をさらに500μLずつ添加し、前記エッペンチューブに追加回収して混合した後、4℃で30分静置した。4℃、15,000rpmで5分間遠心後、上清を除去し、10%TCAを1mL/チューブずつ添加し、4℃で30分静置した。次いで、4℃、15,000rpmで5分間遠心後、上清を除去し、液体シンチレーションカクテルを1mL/チューブずつ添加して混合した後、液体シンチレーションカウンターにて放射活性を測定し、コントロールを100としたときの相対量としてメラニン生成量を算出した。
細胞数あたりのメラニン生成量の結果を図1に示す。マイオネクチンを添加したメラノサイトにおいて、細胞数あたりのメラニン量が有意に減少したことから、マイオネクチン
がメラノサイトにおけるメラニン生成を抑制する作用を有することが示された。
<実施例2>
三次元培養皮膚にマイオネクチンを添加したときの、メラニン生成量を測定した。
三次元培養皮膚は、MEL−300−B(クラボウ社製)を用いた。培地は、EPI−100長期維持培地(クラボウ社製)を用いた。
培養開始翌日から、マイオネクチン500ng/mLを添加した。培地交換は1日おきに行い、マイオネクチン500ng/mLは用時調製した。15日間培養した後、以下の手順で細胞数の測定およびメラニン定量を行った。
5%MTT溶液(MTT:Dojindo laboratories、M009)を
1mL/ウェル添加し、37℃のインキュベーターで2時間インキュベートした。三次元培養皮膚をカップから剥がし、1.5mLチューブに300μLずつ分注したイソプロパノールに入れ、室温にて暗所で一晩静置した後、150μLを96ウェルプレートに分注し、プレートリーダーで570nm及び650nmの吸光度を測定した。該測定値の差(Abs.570−Abs.650)を細胞数とし、コントロールを100としたときの相対量として算出した。
チューブからイソプロパノールを全て除去し、PBS(−)にて洗浄・除去した後、2N NaOH(10%DMSO)を300μL/チューブ添加し、37℃のインキュベー
ター内で一晩静置した。
98℃で10分間加熱した後、メタノール:クロロホルム(1:2)溶液を100μL/チューブ添加し、12,000rpmで10分間遠心後、上層を96ウェルプレートに180μL分注した。プレートリーダーで405nm及び570nmの吸光度を測定し、該測定値の差(Abs.405−Abs.570)をメラニン生成量として、コントロールを100としたときの相対量として算出した。
細胞数あたりのメラニン生成量の結果を図2に示す。マイオネクチンを添加した三次元培養皮膚において、細胞数あたりのメラニン量が有意に減少したことから、マイオネクチンが皮膚におけるメラニン生成を抑制する作用を有することが示された。
本発明の組成物は、メラノサイトにおけるメラニン生成量を抑制するため、経皮又は経口で摂取し得る美白用組成物となり得、産業上非常に有用である。

Claims (5)

  1. マイオネクチン(Myonectin)を含有する組成物。
  2. 皮膚外用剤である、請求項1に記載の組成物。
  3. 飲食品である、請求項1に記載の組成物。
  4. 美白用である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. マイオネクチンからなる美白剤。

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