JP5844130B2 - 建築構造体 - Google Patents
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Description
また、このような連結構造では、長尺構造部分の途中に損傷が生じた場合にその部分の単位長さ分だけを取り外そうとすると、連結箇所の連結具とカバー部材を端から順次外したり、緩めたりする必要があって、目的とする単位長さ分を取り出すのが困難である。このため、修理工事に手間を要している。
そして、一方中空形材は、長手方向端部に長手方向のガイド部を有するものとし、一方中空形材及び他方中空形材の固定具による固定を解除して連結具をカバー部材と共にガイド部に沿って移動させ、連結具を一方中空形材内部へ引き込み可能とする。
そして、一方中空形材3は、長手方向端部に長手方向のガイド部8(この例では長孔)を有し、一方中空形材3及び他方中空形材4の固定ねじ7による固定を解除すると、連結具5をガイド部8に沿ってカバー部材6と共に一方中空形材側へ移動させ、連結具5を内部へ引き込み可能となっている。
カバー部材6は、内面が一方中空形材3の断面形状に合致した環状の部材であり、多くは、合成樹脂の成形品あるいは押出成形した中空形材から切り出した部材である。カバー部材6は一方中空形材3側に突出した突出片6aを有し、そこにガイド用ねじ18を通す貫通孔6bを形成してある。
一方中空形材3にその端部からカバー部材6を嵌め込む。
一方中空形材3及び他方中空形材4の長手方向端部の内部に連結具5を架け渡して配置する。
連結具5の一方の端部と一方中空形材3を、一方中空形材3の側面9から通孔10を通した固定ねじ7aを連結具5の側面に設けたねじ孔14にねじ込むことよって、連結具5と一方中空形材を固定する。ついで、カバー部材6を移動して一方中空形材3と他方中空形材4の継ぎ目(この実施例では、熱延び用隙間を設けてある)を覆い、突出片6aの貫通孔6bにガイド用ねじ18を挿しとおすと共に、一方中空形材3の底面11に設けたガイド部8を貫通させて連結具5の底面16に設けたねじ孔17へねじ込む。最後に、他方中空形材4を連結具5の他方側へ差し込み、他方中空形材4の外側から、他方中空形材4の側面に設けた長孔12を貫通させて固定ねじ7bを連結具5の側面に形成したねじ孔15にねじ込む。ねじ込みの程度は中空形材の熱伸びでねじ7が長孔12をスライド移動できる程度とする。
この連結構造を中空形材の両端で繰り返し構成して一連の長尺構造部分1を形成する。
なお、固定ねじ7a,7bは、差し込むことで固定状態となるスナップ鋲のようなものでもよく、一般に固定と固定の解除が可能な固定具であればよい。
この実施例のパネル22は笠木タイプの縦格子であり、上辺の笠木23(23a,23b)と下辺の下弦材24(24a,24b)との間に縦桟25が配置され、これらの上下がそれぞれ笠木23と下弦材24とねじ26,27によってねじ止めされている(図5)。笠木23、下弦材24、縦桟25は、この実施例において、いずれもアルミ合金の中空形材で構成されている。
パネル22は、その上辺を係合するフック28(図5)と下辺を係合するフック29を、共に支柱21の正面へ固定することによって、支柱21へ取り付けられる。なお、図において、フック28,29は支柱21を貫通してこれらにねじ込まれるボルト(図示していない)によって支柱21へ固定される。
架設材側長孔34および受け板側長孔37は、いずれも、一方の笠木23aと他方の笠木23間の継ぎ目において熱延びによる寸法変化を吸収できる長さ(実施例では約22mm)を有する。
ついで、架設材32に受け板33を組み付けた連結具30の一端部を一方の笠木23aに架設材固定用ねじ40を架設材32の架設材固定用ねじ孔35へねじ込むことで固定し、他端部を他方の笠木23bに、架設材連結用ねじ41を架設材32の架設材側長孔34を貫通させて受け板33の架設材連結用ねじ孔38へねじ込むことにより連結する。
なお、架設材固定用ねじ40、架設材連結用ねじ41は、隣接した笠木23a,23bの端部に形成されている通孔42,43を貫通して架設材32及び受け板33に設けられたそれぞれに対応したねじ孔35,38にねじ込まれる(図7)。受け板連結用ねじ39、架設材固定用ねじ40、架設材連結用ねじ41は、押し込みによって取り付けるスナップ鋲であっても良く、一般に固定と固定の解除が可能な固定具であればよい。
そして、図6,8,9において、符号44は笠木用隙間カバーであって、一方の笠木23aと他方の笠木23b間の継ぎ目において生じる隙間(熱延びを考慮した)を閉じて意匠性を向上させるためのものである。
笠木23の場合と共通の部分、部品に同じ符号を付け、詳しい説明を省略する。下弦材隙間カバー45は、図10(ロ)に見る構造となる。
この連結構造を連結箇所2ごとに繰り返して長尺構造部分1が形成される。
実施例3では長尺構造部分1から、例えば、1単位分を取外すとき、実施例2の場合に比べ、いま一つのガイド用ねじ18を取外す手間が余計にかかるが、これも外せば、連結具5を一方中空形材3、他方中空形材4のいずれの側にも引き込むことができる。
固定ねじ7a,7bを取外し、カバー部材6を移動させることで連結具5を一方中空形材3側へ引き込むことができる。
結合突起46の場合、ねじ孔17は単なる差込孔であってよい。
建築構造体としては、無目に縦桟25を取り付ける格子タイプのフェンス、外装材や手摺、無目、その他、中空形材を連結して構成する構造体がある。中空形材で構成された無目や手摺などが長尺構造部分1を構成する。
実施例ではいずれも、一方中空形材3と他方中空形材4の継ぎ目は熱延び用隙間を設けたものとしたが、熱延び用隙間は設けない場合も多い。この場合、笠木用隙間カバー44や下弦材用隙間カバー45は、継ぎ目を覆うためのカバー部材である。
連結具5や連結具30あるいは連結具31における架設材32や受け板33の形状は、実施例においてはチャンネル形や平らな板材としているが、連結しようとする一方中空形材、他方中空形材の断面形状に応じて、その一部あるいは断面の全体に適合するように設定される。
また、ガイド部8は、長孔以外に長孔の一端を開放した長いU字状の切り込みであってもよい。
実施例では、連結具5を一方中空形材3側へ引き込むのに、固定ねじ7a,7bや架設材固定用ねじ40、架設材連結用ねじ41を取外しているが、これらのねじが連結具5にねじ込まれる箇所(ねじ孔14,15、架設材側長孔34、架設材固定用ねじ孔35)をそれぞれガイド部8の長さに相当する長さを有する長孔とし、固定ねじ7aなどの固定を解除して連結具5をこの長孔に沿って移動できる構造にすれば、これらのねじは緩めて固定を解除すればよく、取り外す必要はない。このような固定具の例は、回り止めのナットを利用するビスであり、固定と固定を解除できる固定具の一つである。
支柱21に対するパネル22の取付け構造は、実施例のようにフックに限らず、直接的なねじ止めなど、適宜の手段によってよい。
2 連結箇所
3 一方中空形材
4 他方中空形材
5 連結具
6 カバー部材
6a 突出片
6b 貫通孔
7a,7b 着脱可能な固定具(固定ねじ)
8 ガイド部
9 側面
10 通孔
12 熱延び吸収用長孔
13 側面
14 ねじ孔
15 ねじ孔
16 底面
17 ねじ孔
18 ガイド用ねじ(結合部材)
19 フェンス
20 基礎
22 パネル
23,23a,23b 笠木
24,24a,24b 下弦材
25 縦桟
26 ねじ(上)
27 ねじ(下)
28 フック(上)
29 フック(下)
30 連結具(上)
32 架設材
33 受け板
34 架設材側長孔
35 架設材固定用ねじ孔
36 受け板連結用ねじ孔
37 受け板側長孔
38 架設材連結用ねじ孔
39 受け板連結用ねじ
40 架設材固定用ねじ
42 通孔
43 通孔
44 笠木用隙間カバー(カバー部材)
44a 突出片
44b 貫通孔
45 下弦材隙間カバー(カバー部材)
45a 突出片
45b 貫通孔
46 結合突起
Claims (1)
- 一方中空形材と、他方中空形材と、これらを連結する連結具及びカバー部材とを備え、
連結具は、一方中空形材及び他方中空形材の長手方向端部の内部に架け渡して配置され、それぞれの中空形材に、固定と固定の解除が可能な固定具で固定してあり、
一方中空形材は、長手方向端部に長手方向のガイド部を有し、
カバー部材は一方中空形材の端部に嵌め、一方中空形材と他方中空形材間の継ぎ目を覆うものであり、
カバー部材と連結具をガイド部を介して一体に結合し、
一方中空形材及び他方中空形材と連結具間の、固定具による固定を解除すると、連結具とカバー部材がガイド部に沿って移動可能となり、連結具を一方中空形材内部に引き込み可能であることを特徴とする建築構造体。
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JP2011262955A JP5844130B2 (ja) | 2011-11-30 | 2011-11-30 | 建築構造体 |
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JPH0721938U (ja) * | 1993-09-28 | 1995-04-21 | 松下電工株式会社 | フェンスの連結構造 |
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