JP5842848B2 - 溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 - Google Patents

溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 Download PDF

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本発明は、プレス成形時の摺動抵抗が小さく優れたプレス成形性を有する溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法に関するものである。
溶融亜鉛めっき鋼板は自動車車体用途を中心に広範な分野で広く利用され、そのような用途では、プレス成形を施されて使用に供される。しかし、溶融亜鉛めっき鋼板は冷延鋼板に比べてプレス成形性が劣るという欠点を有する。これはプレス金型での溶融亜鉛めっき鋼板の摺動抵抗が冷延鋼板に比べて大きいことが原因である。すなわち、金型とビードでの摺動抵抗が大きい部分で溶融亜鉛めっき鋼板がプレス金型に流入しにくくなり、鋼板の破断が起こりやすいという問題がある。
特に溶融亜鉛めっき鋼板は、金型にめっきが付着すること(型カジリ)により、更に摺動抵抗が増加する現象があり、連続プレス成形の途中から割れが発生するなど、自動車の生産性に深刻な悪影響を及ぼす。更に、近年のCO排出規制強化の観点から、車体軽量化の目的で高強度鋼板の使用比率が増加する傾向にある。高強度鋼板を使用すると、プレス成形時の面圧が上昇し、金型へのめっき付着は更に深刻な課題となる。
上記の問題を解決する方法として、特許文献1および特許文献2には、亜鉛めっき鋼板の表面に電解処理、浸漬処理、塗布酸化処理、または加熱処理を施すことにより、亜鉛をを主体とする酸化膜を形成させて溶接性、加工性を向上させる技術が開示されている。
特許文献3には、亜鉛系めっき鋼板表面に、リン酸ナトリウム5〜60g/lを含みpH2〜6の水溶液にめっき鋼板を浸漬するか、電解処理を行う、または上記水溶液を塗布することにより、P酸化物を主体とした酸化膜を形成して、プレス成形性および化成処理性を向上させる技術が開示されている。
特許文献4には、亜鉛めっき鋼板の表面に電解処理、浸漬処理、塗布酸化処理、または加熱処理により、Ni酸化物を生成して、プレス成形性および化成処理性を向上させる技術が開示されている。
非特許文献1には、一般的な溶融亜鉛めっき鋼板の表面に存在する酸化物を分析した結果、酸化物はおよそ10nmであることが開示されている。
特開昭53−60332号公報 特開平2−190483号公報 特開平4−88196号公報 特開平3−191093号公報
日本材料学会腐食防食部門委員会資料Vol.44 No.246,Pt.5 p.29−34 2005.09.12
しかしながら、上記の技術では、溶融亜鉛めっき処理後に、電解処理、浸漬処理、塗布処理などの特殊な薬液による処理工程が必要であるため、薬液コストがかかる。また、使用する薬液によっては、自動車の生産工程において、特に化成処理性や塗装性などに悪影響を及ぼす可能性もある。
本発明は上記の問題点を改善し、薬液コストがかからず、自動車の生産工程において悪影響のない、プレス成形時の摺動抵抗が小さく優れたプレス成形性を有する溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、表層に平均厚さが11nm以上の酸化物層を有し、その酸化物中に含まれるAlと酸素の原子比率が0.30以上であることにより、摺動特性が向上することを見出した。また、鋼板に溶融亜鉛めっきを施し、調質圧延を施した後、酸素濃度21vol%以上、温度0℃の条件で1時間以上熱処理することにより、表層に酸化物層を形成させることができることを見出した。
本発明の要旨は、以下のとおりである。
[1]表層に平均厚さが11nm以上の酸化物層を有し、前記酸化物中に含有されるAlと酸素の原子比率が0.30以上であることを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板。
[2]鋼板を0.15mass%%以上のAlを含有する亜鉛めっき浴に浸漬して溶融亜鉛めっきを施し、調質圧延を施した後、酸素濃度21vol%以上となる環境下において、温度(K)×時間(h)≧273の条件で熱処理することを特徴とする[1]に記載の溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
本発明によれば、特殊な薬液による処理工程が必要ないことから、薬液コストがかからない。そして、自動車の生産工程において悪影響のない、プレス成形時の摺動抵抗が小さく優れたプレス成形性を有する溶融亜鉛めっき鋼板を製造することができる。
摩擦係数測定装置を示す概略正面図である。 図1中のビード形状・寸法を示す概略斜視図である。 図1中のビード形状・寸法を示す概略斜視図である。
溶融亜鉛めっき鋼板の表層は、プレス成形時に金型が直接接触する部分である。このため、金型との凝着を防止する硬質かつ高融点の物質を表層に存在させることが、摺動性の向上には重要であると、本発明者らは考えた。
ここで、溶融亜鉛めっき処理の後、合金化処理を行う合金化溶融亜鉛めっき鋼板(GA)と合金化処理を行わない溶融亜鉛めっき鋼板(GI)とを比較をすると、合金化溶融亜鉛めっき鋼板のめっき表面には、合金化処理時の加熱により酸化物層が形成されている。しかしながら、溶融亜鉛めっき鋼板の場合には、合金化処理を行わないことから、摺動性を満足するのに十分な酸化物層厚さを得ることはできない。また、溶融亜鉛めっき鋼板(GI)表面に酸化物層を形成するために熱処理を行うと、めっき層と地鉄が合金化反応を起こしてしまうため、めっき層の密着性などを阻害してしまう。
溶融亜鉛めっき鋼板は、従来、めっき層中に0.1〜0.4mass%のAlを含有していることから、めっき層の表層には、10nm以下のAlを主体とする酸化物層が存在することが知られている。ここで、Alを主体とする酸化物とは、金属成分としてAlを主体とする酸化物であり、Zn、Fe及び不可避的不純物を含む酸化物である。
そこで本発明者らは、鋭意検討した結果、溶融亜鉛めっき鋼板の表層に、平均厚さが11nm以上の酸化物層を有し、その酸化物中に含有されるAlと酸素の原子比率が0.30以上であることにより、摺動特性が向上することを見出した。本発明において、酸化物層中に含有されるAlと酸素の原子比率が0.30以上であることにより、表層にAlを主体とする酸化物層を存在させることができ、その結果、本発明の酸化物層が金型との凝着を防止することができる。また、実際のプレス成形時において、表層のAlを主体とする酸化物は摩耗し、削り取られるため、金型と被加工材との接触面積が大きい場合には、表層に十分な厚さのAlを主体とする酸化物層を存在させることが必要である。
本発明の酸化物層の潤滑メカニズムについては明確ではないが、以下のように考えることができる。摺動時、金型とめっき層との凝着が生じる。本発明の酸化物層がめっき層と金型との間に存在することで、金型とめっき層との凝着を抑制する。さらに、本発明の酸化物層は高融点で緻密であることが知られており、合金化溶融亜鉛めっき鋼板などの表層に存在するZn系酸化物層と比べて、酸化物層が薄くても高い潤滑特性を発現することが可能であると考えられる。
本発明の酸化物層の平均厚さは、11nm以上とする。11nm未満では、十分な摺動特性の向上効果を得ることが難しい。プレス安定性の点から、好ましくは15nm、より好ましくは20nmとする。なお、本発明における酸化物層の平均厚さは、断面から蛍光X線で酸素強度を定量分析しシリカの膜厚に換算した膜厚である。一方、本発明における酸化物層の平均厚さは200nm以下であることが好ましい。平均厚さが200nm超えになると、自動車製造の際に重要となるスポット溶接性が低下することが懸念される。
酸化物中のAlと酸素の原子比率は0.30以上とする。Alと酸素の原子比率が0.30未満では、Al以外の酸化物、たとえばZn系酸化物等が多く含まれるため、摺動特性が向上しないと考えられる。
なお、Alと酸素の原子比率については、上記と同様に蛍光X線でAl強度を定量分析し、酸化膜厚の定量分析結果とから、原子比率を算出することにより判断することが可能である。蛍光X線で測定したAlと酸化膜厚とから原子比率を算出し、Alと酸素の原子比率が0.30以上とする。
次に、本発明の溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法について説明する。
本発明において、溶融亜鉛めっき処理までの鋼板の製造方法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
次に、本発明の酸化物層を溶融亜鉛めっき鋼板上に形成させるためには、鋼板を0.15mass%以上のAlを含有する亜鉛めっき浴に浸漬して溶融亜鉛めっきを施し、調質圧延を施した後、酸素濃度が21vol%以上の環境下において、温度(K)×時間(h)≧273となる条件で熱処理する。
この酸化物層の形成メカニズムについては明確ではないが、次のように考えることができる。めっき層中に微量に含まれるAlは、Znよりも酸化性が高いため、表層で選択的に酸化される。めっき層中に含まれるAlは、めっき層の結晶粒界や、加工により受けた加工歪を拡散経路として、表層に拡散し酸化される。ここで、めっき層中のAlの拡散を促進するため、調質圧延をすることによりめっき層中に加工歪みを導入すること、および、所定温度の環境下において所定時間保持することが、重要となる。
溶融亜鉛めっきを施す際には、0.15mass%以上のAlを含有する亜鉛めっき浴に鋼板を浸漬させることを特徴とする。亜鉛めっき浴中のAl量を0.15mass%以上にすることにより、製造した溶融亜鉛めっき鋼板のめっき層中に十分なAl量を含有することができる。なお、本発明において、亜鉛めっき浴中にAlが添加されていることが必要であるが、Al以外の添加元素成分は特に限定されない。すなわち、Alの他に、Pb、Sb、Si、Sn、Mg、Mn、Ni、Ti、Li、Cuなどが含有または添加されていても、本発明の効果が損なわれるものではない。
次いで、溶融亜鉛めっき処理を施した鋼板を、調質圧延を施す。従来、溶融亜鉛めっき鋼板を製造する際、鋼板に溶融亜鉛めっきを施した後に、通常、材質確保のために調質圧延が施される。めっき後に合金化処理を行わない溶融亜鉛めっき鋼板(GI)の場合、めっき表面が平滑で、プレス時の潤滑油の保持性が悪く、成形性に劣る。このため、潤滑油の保持性を向上させる目的で、ダルロールで表面に凹凸を形成させるといった、調質圧延を行う。本発明において、調質圧延をすることにより、従来の効果に加えて、めっき層中に加工歪みを導入することができる。その結果、めっき層中のAlの拡散を促進し、めっき層中に微量に含まれるAlが、表層で選択的に酸化される。
調質圧延を施した後、酸素濃度が21vol%以上の環境下において、温度(K)×時間(h)≧273の条件で熱処理する。酸素濃度を21vol%以上にすることにより、外部からの酸素の供給を十分にすることができる。また、温度273K以上とすることにより、内部からのAl拡散を十分にすることができる。
熱処理の温度は273K以上、373K以下が望ましい。273K未満であると、本発明の酸化物層が形成されるものの、熱処理温度が低いため保持時間を長くしなければならず、生産性を阻害する。一方、温度が373Kを超えると、短時間で本発明の酸化物層が形成されるものの、めっきと地鉄の界面にFeZnの合金層が形成され始め、めっきの密着性に悪影響を及ぼす懸念がある。
保持時間としては、720時間以下であることが望ましい。生産性の観点から、より短時間が望ましい。好ましくは、24時間以下である。
本発明において、無塗油の状態で熱処理を行うことが好ましい。無塗油の状態で行うことにより、外部からの酸素の供給を効率的に行うことができる。
以上の方法により、摺動特性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板を得ることができる。
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明する。
冷間圧延後焼鈍した板厚0.7mmの鋼板上に、常法により、溶融亜鉛めっき処理を施した後、調質圧延を行った。亜鉛めっき浴中のAl量は、0.15mass%%、0.2mass%%、0.3mass%%とした。亜鉛めっき量は片面あたり70g/mに調整した。次に、表1に示す条件でダルロールを用いた調質圧延を行った後、洗浄、乾燥を行った。熱処理には、熱風炉を用いた。表1に記載の所定温度と所定時間で、塗油および無塗油の状態で熱処理を行った。
作成した溶融亜鉛めっき鋼板について、酸化物層の膜厚、Alと酸素の原子比率、プレス成形時の摺動特性について評価した。プレス成形時の摺動特性については、摩擦係数の測定および型カジリ性により評価した。各評価方法は以下の通りである。
[1]酸化物層の厚さ
酸化物層の厚さの測定には蛍光X線分析装置を使用した。測定時の管球の電圧および電流は30kVおよび100mAとし、分光結晶はTAPに設定してO−Kα線を検出した。O−Kα線の測定に際しては、そのピーク位置に加えてバックグラウンド位置での強度も測定し、O−Kα線の正味の強度が算出できるようにした。なお、ピーク位置およびバックグラウンド位置での積分時間は、それぞれ20秒とした。また、適当な大きさに劈開した膜厚96nm、54nmおよび24nmの酸化シリコン皮膜を形成したシリコンウエハーも同時に測定し、測定したO−Kα線の強度と酸化シリコン膜厚から、酸化物層の厚さを算出した。
[2]酸化物中に含まれるAl量およびAlとOの原子比率の測定
Al量の測定には蛍光X線分析装置を使用した。測定時の管球の電圧および電流は45kVおよび45mAとし、分光結晶はTAPに設定してAl−Kα線を検出した。Al−Kα線の測定に際しては、そのピーク位置に加えてバックグラウンド位置での強度も測定し、Al−Kα線の正味の強度が算出できるようにした。なお、ピーク位置およびバックグラウンド位置での積分時間は、それぞれ20秒とした。また、適当な大きさに劈開したAlめっき付着量30mg/m、60mg/mおよび120mg/mのAlめっきを形成した鋼板についてもAl−Kα線を測定した。既知のAlめっき付着量とAl−Kα線との関係を用いて、測定したAl−Kα線の強度からAl量を算出した。
また、測定したAl量およびAlの密度から、表層に濃化しているAlの原子量を計算し、さらに[1]で測定した酸化膜厚(シリカ換算)およびシリカの密度と分子量から、表層に濃化した酸素の原子量を計算し、それらの比率をAlとOの原子比率とした。
[3]摩擦係数の測定
プレス成形性(摺動特性)を評価するために、各供試材の摩擦係数を以下のようにして測定した。
図1は、摩擦係数測定装置を示す概略正面図である。同図に示すように、供試材から採取した摩擦係数測定用試料1が試料台2に固定され、試料台2は、水平移動可能なスライドテーブル3の上面に固定されている。スライドテーブル3の下面には、これに接したローラ4を有する上下動可能なスライドテーブル支持台5が設けられ、これを押上げることにより、ビード6による摩擦係数測定用試料1への押付荷重Nを測定するための第1ロードセル7が、スライドテーブル支持台5に取付けられている。上記押付力を作用させた状態でスライドテーブル3を水平方向へ移動させるための摺動抵抗力Fを測定するための第2ロードセル8が、スライドテーブル3の一方の端部に取付けられている。なお、潤滑油として、スギムラ化学工業(株)製の防錆洗浄油(プレトンR352L、プレトンは登録商標)を試料1の表面に塗布して試験を行った。
図2、図3は使用したビードの形状・寸法を示す概略斜視図である。ビード6の下面が試料1の表面に押し付けられた状態で摺動する。図2に示すビード6の形状は幅10mm、試料の摺動方向長さ12mm、摺動方向両端の下部は曲率半径4.5mmRの曲面で構成され、試料が押し付けられるビード下面は幅10mm、摺動方向長さ3mmの平面を有する。図3に示すビード6の形状は幅10mm、試料の摺動方向長さ69mm、摺動方向両端の下部は曲率4.5mmRの曲面で構成され、試料が押し付けられるビード下面は幅10mm、摺動方向長さ60mmの平面を有する。
摩擦係数の測定は以下に示す2条件で行った。
[条件1]
図2に示すビードを用い、押し付け荷重N:400kgf、試料の引き抜き速度(スライドテーブル3の水平移動速度):100cm/minとした。
[条件2]
図3に示すビードを用い、押し付け荷重N:400kgf、試料の引き抜き速度(スライドテーブル3の水平移動速度):20cm/minとした。
供試材とビードとの間の摩擦係数μは、式:μ=F/Nで算出した。
条件1については0.10以下を合格とし、条件2については0.23以下を合格とする。
[4]型カジリ性
図1に示した摩擦係数測定装置を用いて、摩擦係数の測定とは別に、摺動試験を50回繰り返し実施し、摩擦係数が0.01以上増加したときの繰り返し数を調査し、この繰り返し数を型カジリ発生の限界繰り返し数として、型カジリ性を評価した。ここで、50回繰り返し摺動試験を実施しても0.01以上の摩擦係数の増加が認められない場合には、50回以上とした。試験条件は上記[3]摩擦係数の測定と同様に、上記の条件1および条件2で実施した。条件1については2回以下を合格とし、条件2については1回以下を合格とする。
得られた結果を、表1に示す。
Figure 0005842848
表1の結果から、調質圧延を行った後、酸素濃度21%以上の環境下で、温度(K)×時間(h)≧273の条件で熱処理を行った本発明例は、酸化物膜厚が厚く、Alと酸素の原子比率が0.30以上である。そのため、摩擦係数が低く、型カジリ発生の限界繰り返し数が大きく、比較例に比べて摺動特性が向上している。
本発明によれば、摺動特性に優れた酸化物皮膜を安定して形成した溶融亜鉛めっき鋼板および、特別な薬液による処理を必要としない製造方法を提供できる。
1 摩擦係数測定用試料
2 試料台
3 スライドテーブル
4 ローラ
5 スライドテーブル支持台
6 ビード
7 第1ロードセル
8 第2ロードセル
9 レール
N 押付荷重
F 摺動抵抗力

Claims (2)

  1. 表層に平均厚さが11nm以上の酸化物層を有し、前記酸化物中に含有されるAlと酸素の原子比率が0.30以上であることを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板。
  2. 鋼板を0.15mass%以上のAlを含有する亜鉛めっき浴に浸漬して溶融亜鉛めっきを施し、調質圧延を施した後、酸素濃度21vol%以上となる環境下において、温度(K)×時間(h)≧273の条件で熱処理することを特徴とする請求項1に記載の溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
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