JP5842560B2 - 摩擦ローラ式減速機 - Google Patents
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更に、前記回転伝達装置4は、複数の歯車を組み合わせた、一般的な歯車伝達機構であり、前記出力側伝達軸8の回転をデファレンシャルギヤ11の入力部に伝達し、左右1対の駆動輪を回転駆動する様に構成している。
このうちの太陽ローラ13は、軸方向に分割された1対の太陽ローラ素子17a、17bを前記入力軸5aの周囲に、互いの先端面同士の間に隙間を介在させた状態で互いに同心に、且つ、このうちの太陽ローラ素子17aを、前記入力軸5aに対する相対回転を可能に配置して成る。前記両太陽ローラ素子17a、17bの外周面は、それぞれの先端面に向かうに従って外径が小さくなる方向に傾斜した傾斜面であって、これら両傾斜面を転がり接触面としている。従ってこの転がり接触面の外径は、軸方向中間部で小さく、両端部に向かうに従って大きくなる。
又、前記各遊星ローラ15、15は、前記太陽ローラ13の外周面と前記環状ローラ14の内周面との間の環状空間18の円周方向複数箇所に配置している。前記各遊星ローラ15、15は、それぞれが前記入力軸5a及び前記出力軸12と平行に配置された、自転軸である遊星軸19、19の周囲に回転自在に支持している。これら各遊星軸19、19の基端部は、前記出力軸12の基端部に結合固定されたキャリア20に、支持固定されている。前記各遊星ローラ15、15の外周面は、母線形状が部分円弧状の凸曲面で、それぞれ前記太陽ローラ13の外周面と前記環状ローラ14の内周面とに転がり接触している。
そして、この潤滑装置は、前記各中間ローラの外周面と前記太陽ローラの外周面との転がり接触部である複数の内径側トラクション部と、前記各中間ローラの外周面と前記環状ローラの内周面との転がり接触部である複数の外径側トラクション部とに潤滑剤を供給するものである。
特に、本発明の摩擦ローラ式減速機に於いては、前記潤滑装置が前記各トラクション部に供給する潤滑剤の流量に差を設ける。そして、前記各内径側トラクション部と前記各外径側トラクション部とのうちで、発熱量の多いトラクション部への潤滑剤の供給量を、同じく少ない側の供給量よりも多くする。
又、前記環状ローラを、前記太陽ローラの周囲にこの太陽ローラと同心に配置して、内周面を転がり接触面とする。
又、前記各中間ローラを、前記太陽ローラの外周面と前記環状ローラの内周面との間の環状空間の円周方向複数箇所に、それぞれが前記入力軸と平行に配置された自転軸を中心とする回転自在に支持する。そして、前記各中間ローラの外周面を、それぞれ、前記太陽ローラの外周面と前記環状ローラの内周面とに転がり接触させる。
更に、前記両太陽ローラ素子のうちの少なくとも一方の太陽ローラ素子であり、前記入力軸に対する相対回転を可能とされた可動太陽ローラ素子とこの入力軸との間にローディングカム装置を設け、このローディングカム装置により、この入力軸の回転に伴って前記可動太陽ローラ素子を、相手方の太陽ローラ素子に向けて軸方向に押圧しつつ回転させる。
そして、前記各内径側トラクション部への潤滑剤の供給量を、前記各外径側トラクション部への潤滑剤の供給量よりも多くする。
或いは、前記各供給路の下流端開口を、前記各内径側トラクション部に対して、前記太陽ローラの回転方向前側に配置する事ができる。
或いは、前記各供給路の下流部を、前記太陽ローラの径方向に配設すると共に、これら各供給路の下流端開口を、円周方向に隣り合う前記各内径側トラクション部の間部分に配置する事ができる。
即ち、発熱量の多い内径側トラクション部への潤滑剤の供給量を多くする事で、これら各発熱量の多い内径側トラクション部の冷却を十分に行える。これに対して、発熱量の少ない外径側トラクション部への潤滑剤の供給量を少なく抑えるので、これら各トラクション部に供給する潤滑剤の総量が徒に多くなる事がない。要するに、これら各トラクション部に、必要且つ十分量であるが、過剰な(必要とする余裕代を超えた)潤滑剤を供給する事を防止して、この潤滑剤供給の為のポンプによる動力損失を低く抑えられる。
図1〜11は、請求項1に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例の摩擦ローラ式減速機2bは、図示しない減速機ケース内に収納される。そして、この減速機ケース外に設けた電動モータ1(図15参照)により、摩擦ローラ式減速機2bを構成する太陽ローラ13aを回転駆動し、この太陽ローラ13aの回転を、複数個の中間ローラ27、27を介して環状ローラ14aに伝達し、この環状ローラ14aの回転を、出力軸12aを通じて取り出す様にしている。この出力軸12aを設置する為、前記減速機ケースの一端側壁部に軸受ケース28を、油密に固定する。そして、この軸受ケース28の内径側に前記出力軸12aを、油密を保持した状態で、回転自在に支持している。この出力軸12aと前記環状ローラ14aとは、互いに同心に配置した状態で、結合腕29により結合している。
図12は、請求項1に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の摩擦ローラ式減速機2cは、各柱部36、36内に設けた、各径方向供給路42、42の下流端開口を、これら各柱部36、36の径方向内端面のうちで、太陽ローラ13a(図1〜2参照)の回転方向に関して後ろ寄りに配置している。又、本例の場合には、この太陽ローラ13aの径方向に対する、各径方向供給路42、42の傾斜方向を、上述した実施の形態の第1例とは逆に、径方向内方に向かう程、前記太陽ローラ13aの回転方向後側に向かう方向としている。
その他の部分の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例と同様であるから、重複する図示並びに説明は省略する。
図13は、請求項1に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の摩擦ローラ式減速機2dは、各柱部36、36内に設けた、各径方向供給路42、42の方向を、太陽ローラ13a(図1〜2参照)の径方向に、ほぼ一致させている。そして、前記各径方向供給路42、42の下流端開口を、円周方向に隣り合う各内径側トラクション部の間部分に配置している。この様な本例の構造によれば、前述した実施の形態の第1〜2例とほぼ同様の作用・効果を得られる。
その他の部分の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1例と同様であるから、重複する図示並びに説明は省略する。
又、本発明の摩擦ローラ式減速機は、図1、15に示した様な電気自動車用駆動装置に限らず、各種回転機械装置の駆動力伝達部に組み込んだ状態で使用できる。
更に、ローディングカム装置は、太陽ローラの片側にのみ設ける事もできる。この場合、片側の太陽ローラ素子のみを入力軸に対し相対回転可能とし、他側の太陽ローラ素子は、この入力軸に固定する。
2、2a、2b、2c、2d 摩擦ローラ式減速機
3 変速装置
4 回転伝達装置
5、5a、5b 入力軸
6 出力軸
7 入力側伝達軸
8 出力側伝達軸
9a、9b 歯車伝達機構
10a、10b クラッチ機構
11 デファレンシャルギヤ
12、12a 出力軸
13、13a 太陽ローラ
14、14a 環状ローラ
15 遊星ローラ
16、16a ローディングカム装置
17a、17b、17c 太陽ローラ素子
18 環状空間
19 遊星軸
20 キャリア
21 支え環
22 皿ばね
23、23a カム板
24 玉
25 被駆動側カム面
26 駆動側カム面
27 中間ローラ
28 軸受ケース
29 結合腕
30 転がり軸受ユニット
31 顎部
32 ナット
33 キャリア
34 揺動フレーム
35 連結板部
36 柱部
37 揺動支持軸
38 保持部
39 玉軸受
40 波板ばね
41 供給路
42 径方向供給路
43 軸方向供給路
44、44a 止め栓
45a、45b スタッド
46 第二径方向供給路
47 保持凹部
48 分岐供給路
49 吐出口
Claims (1)
- 入力軸と、出力軸と、太陽ローラと、ローディングカム装置と、環状ローラと、複数個の中間ローラと、潤滑装置とを備え、この潤滑装置は、これら各中間ローラの外周面と前記太陽ローラの外周面との転がり接触部である複数の内径側トラクション部と、前記各中間ローラの外周面と前記環状ローラの内周面との転がり接触部である複数の外径側トラクション部とに潤滑剤を供給するものである摩擦ローラ式減速機に於いて、
前記太陽ローラは、軸方向に分割された1対の太陽ローラ素子を前記入力軸の周囲に、互いの先端面同士の間に隙間を介在させた状態で互いに同心に配置して成るもので、前記両太陽ローラ素子の外周面は、それぞれの先端面に向かうに従って外径が小さくなる方向に傾斜した傾斜面であって、これら両傾斜面を前記各中間ローラの外周面と転がり接触する転がり接触面としており、
前記ローディングカム装置は、前記両太陽ローラ素子のうちの少なくとも一方の太陽ローラ素子であって前記入力軸に対する相対回転を可能とされた可動太陽ローラ素子と、この入力軸との間に設けられ、この入力軸の回転に伴ってこの可動太陽ローラ素子を相手方の太陽ローラ素子に向けて軸方向に押圧しつつ回転させるものであり、
前記環状ローラは、前記太陽ローラの周囲にこの太陽ローラと同心に配置されたもので、内周面を転がり接触面としており、
前記各中間ローラは、前記太陽ローラの外周面と前記環状ローラの内周面との間の環状空間の円周方向複数箇所に、それぞれが前記入力軸と平行に配置された自転軸を中心とする回転自在に支持された状態で、それぞれの外周面を前記太陽ローラの外周面と前記環状ローラの内周面とに転がり接触させており、
前記潤滑装置は、前記各中間ローラを支持する為のキャリアにより構成されており、このキャリアは、複数の柱部と、連結板部とを備えており、このキャリアに対し、前記各中間ローラと同数の揺動フレームが揺動変位を自在に支持されており、
前記各自転軸が前記各中間ローラの中心部に、これら各中間ローラの軸方向両側面から突出する状態で、これら各中間ローラに対し固設されており、前記各自転軸の両端部が、前記各揺動フレームに対し、これら各中間ローラ毎に1対ずつの玉軸受により回転自在に支持されており、
前記各柱部は、円周方向に隣り合う前記各中間ローラ同士の間に配置されており、これら各柱部の内部に潤滑剤の供給路を設けており、これら各供給路内に送り込んだ潤滑剤を、前記キャリアの径方向に関して前記各柱部の内径側端部に設けた前記各供給路の下流端開口から前記各内径側トラクション部に向けて吐出し、
前記連結板部は、前記各柱部を軸方向片側面に設けており、この連結板部の内部に前記供給路の一部を設け、この一部の下流端を、前記各中間ローラ毎に1対ずつの玉軸受のうちの、前記連結板部に対向する側の玉軸受に向けて開口させており、
前記潤滑装置が前記各トラクション部に供給する潤滑剤の流量に差を設け、前記各内径側トラクション部と前記各外径側トラクション部とのうちで、発熱量の多い前記各内径側トラクション部への潤滑剤の供給量を、発熱量の少ない前記各外径側トラクション部への潤滑剤の供給量よりも多くした事を特徴とする摩擦ローラ式減速機。
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JP2011250249A JP5842560B2 (ja) | 2011-11-16 | 2011-11-16 | 摩擦ローラ式減速機 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2011250249A JP5842560B2 (ja) | 2011-11-16 | 2011-11-16 | 摩擦ローラ式減速機 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2013104514A JP2013104514A (ja) | 2013-05-30 |
JP5842560B2 true JP5842560B2 (ja) | 2016-01-13 |
Family
ID=48624220
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011250249A Active JP5842560B2 (ja) | 2011-11-16 | 2011-11-16 | 摩擦ローラ式減速機 |
Country Status (1)
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Families Citing this family (1)
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-
2011
- 2011-11-16 JP JP2011250249A patent/JP5842560B2/ja active Active
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