JP5842112B2 - タグ認証システム、タグ、及びタグの信号受信に係るパラメータの設定方法 - Google Patents
タグ認証システム、タグ、及びタグの信号受信に係るパラメータの設定方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5842112B2 JP5842112B2 JP2011215888A JP2011215888A JP5842112B2 JP 5842112 B2 JP5842112 B2 JP 5842112B2 JP 2011215888 A JP2011215888 A JP 2011215888A JP 2011215888 A JP2011215888 A JP 2011215888A JP 5842112 B2 JP5842112 B2 JP 5842112B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tag
- reception
- intensity
- activation signal
- signal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Lock And Its Accessories (AREA)
Description
この種のタグ認証システムでは、扉に設置されたタグリーダは起動信号を繰返し送信する。タグを所持したユーザが、タグリーダからの起動信号の受信可能なエリア(以下、「通信エリア」という。)に入ると、タグは起動信号を受信して自器の識別情報(以下、「タグID」という。)を含む応答信号を送信する。
このように、タグを所持したユーザが通信エリアに入ると、このタグは起動信号に呼応して自動的に応答信号を送信するので、上記のように自動的に正規タグ所持者の入室を可能とするのである。一方において、ユーザの入場の意思によらず、電気錠の解錠が行われてしまう場合がある。
上記問題を解決するために、タグが、起動信号を受信したら自動的に応答信号を返すのではなく、一定基準以上の受信強度の起動信号を受信したときに応答信号を返信するように構成することが考えられる。このような技術として、タグリーダから送信される起動信号の受信強度を測定し、測定した信号強度が一定基準に達した場合に応答信号を送信する技術が知られている(特許文献1)。
ところが条件を厳しくしすぎると、車椅子利用者や大きな荷物を運搬している者の場合のように、受信強度が上記一定基準に達するエリア内に近づけない場合には、タグは応答信号を返信しないので電気錠が解錠されないといった問題が生じる。
ここで、前記タグは、複数の受信強度範囲それぞれと受信強度が大きいほど少ない受信必要回数とを対応づけて記憶する記憶領域と、起動信号の受信回数を前記受信強度範囲ごとに対応づけて記憶する記憶領域とを有する記憶部と、受信した前記起動信号の受信強度を測定する受信強度測定部と、応答信号の返信を制御する応答信号制御部とを有し、前記応答信号制御部は、前記受信強度の測定値に基いて、前記受信強度範囲ごとの受信回数を更新する受信回数更新手段を有し、前記受信強度範囲ごとに、前記受信回数と前記受信必要回数とを比較した結果、前記受信強度範囲ごとの前記受信回数の少なくとも1つが当該受信強度範囲に対応する前記受信必要回数以上である場合に前記返信を行い、前記受信強度範囲ごとの前記受信回数のすべてがそれぞれの受信強度範囲に対応する前記受信必要回数を満たさない場合には、前記返信を行わないとしてもよい。
以下、本発明の一実施の形態に係るタグ認証システムを、図面を参照しながら説明する。
<概要>
図1はタグ認証システム1の受信エリアを説明する模式図を示す。
図1(a)は入場する意図を持って扉104に設置されたタグリーダ10からの起動信号3000の第1強度の受信範囲102にいるユーザAの場合を示す。
図1(b)は入場する意図を持っているが、車椅子を利用していたり、大きな荷物を運搬しているために受信範囲102にまで接近できないで、第1強度より弱い第2強度の受信範囲101にいるユーザBの場合を示す。
第1強度とは、同図の受信範囲102と受信範囲101の境界D1で起動信号を受信したときの受信強度より強い受信強度を意味し、受信範囲102での受信強度である。第2強度は、境界D1での受信強度より弱く、かつ、境界D2での受信強度より強い受信強度を意味し、境界D1より外側で境界D2より内側の受信範囲101での受信強度である。
一例として境界D1はタグリーダ10からの距離が30cm程度、境界D2は同様に100cm程度として説明する。
また、タグ20が応答信号を返信する条件が、(1)第1強度で一定時間(例えば15秒)内にN回(例えばN=1回)以上起動信号を受信した場合、及び(2)第2強度で一定時間内にM回(例えばM=20回)以上起動信号を受信した場合の2つについて説明する。
起動信号の送信間隔をTOミリ秒とすると、M回以上第2強度で起動信号を受信するためには、TO×Mミリ秒以上受信範囲101に滞留すればよい。
境界D2はタグリーダ10からの距離が100cm程度と設定しているので、ユーザCがこの受信範囲101を通過する距離は長くても200cm程度である。一般的な歩行速度(60m〜80m/分)を考慮すると200cm程度移動するのに要する時間は2秒程度である。このことより、ユーザCのタグ20が、一定時間内に第2強度で起動信号を受信する回数は4回程度であり、第2強度での必要受信回数M(=20)回に達しない。すなわち、ユーザCのタグ20は、応答信号4000の返信条件を満たさないので応答信号4000を返信しない。従って、電気錠30が解錠されることはない。
<構成>
以下、タグ認証システム1の構成について説明する。
図2は、タグ認証システム1の機能ブロック図である。
電気錠30は、扉104に取り付けられており、通常は扉104を施錠している。電気錠30は、後述する錠制御部140からの指示を受けて、電気モータを駆動してサムターンを回し、扉104を解錠したり再び施錠したりするものである。
タグリーダ10は、同図に示すとおり、LF(Low Frequency)送信回路110、LFアンテナ111、UHF(Ultra High Frequency)受信回路120、UHFアンテナ121、記憶部130、錠制御部140、及び制御回路150を備える。
起動信号3000のデータ構成を図3(a)に示す。
PR3001は、起動信号3000のデータの始まりを示すビット列(同期符号)であり、UW3002は、いわゆるフレーム同期信号である。
フラグ3004は、電気錠30が解錠しているか否かを示すフラグであり、以下、一例として電気錠30が解錠している場合を「1」、施錠されている場合を「0」としている。
なお、起動信号はLF帯で送信されるため、通信エリアは、比較的狭い範囲に限られ、障害物のない状態でタグリーダ10から1.5m(メートル)程度以内の範囲である。
UHF受信回路120は、UHFアンテナ121を介してタグ20からのUHF帯(例えば、426MHz)の応答信号4000を受信する機能を有する。
その他に、記憶部130は、認証に用いるタグIDを予め登録タグIDリスト1302に記憶し、応答信号を受信するごとに応答信号4000に含まれるタグIDを応答信号受信ログ1301に記憶する機能を有する。
動作モード切替部1502は、繰返し起動信号を送信するモード(以下、「通常モード」という。)とタグリーダ10が送信する信号の受信強度をタグ20で測定し、その測定値を保存するモード(以下、「登録モード」という。)を切替える。
送信信号生成部1501は、動作モード切替部1502で切替えた動作モードに応じて、通常モード時には、起動信号3000を生成し、登録モード時には、登録指示信号8000を生成する。
登録指示信号8000は、同図に示すように、PR8001、UW8002、コマンド8003、リーダID8004、及びCRC8005から構成される。起動信号3000と略同一のデータ構造であるが、コマンド8003を有し、フラグ3004を有しない点が異なる。
なお、送信信号生成部1501、動作モード切替部1502の処理は、予め制御回路150のメモリに記憶されたそれぞれの処理を行うプログラムをCPUが実行することによって実現される。
電気錠30から施錠状態か否かの情報を受け取った制御回路150は、記憶部130に電気錠30が施錠状態であるか否かの情報を記憶する。
<タグ20の構成>
タグ20は、同図に示すとおり、LFアンテナ210、LF受信回路220、記憶部230、電源240、制御回路250、UHFアンテナ260、及びUHF送信回路270を備える。
LFアンテナ210は、3つの独立したコイルを直交配置した3軸構成である。従って、タグ20の向きに左右されず安定して起動信号3000を受信できる。
記憶部230は、不揮発性メモリ等の記憶媒体により実現され、システム管理者による登録操作によって、自器のタグIDを予め記憶する。
この受信テーブル2301は、項目として受信強度601の境界値、受信必要回数602と、受信回数603とを有する。
受信必要回数602は、応答信号を送信するための条件として、それぞれの境界値以上の受信強度で一定時間内に受信しなければならない受信必要回数であり、予め設定される。
その他に、記憶部230は、登録モードにおいて、タグリーダ10からの登録指示信号8000の受信強度の測定値を記憶する機能を有する。登録モードにおいて、タグが測定した登録指示信号8000の受信強度値は、受信強度範囲の境界値を設定するための情報として利用される。
応答信号制御部2501は、受信回数更新部2502を含む構成である。
受信回数更新部2502は、受信強度測定回路2201で測定された受信強度に基いて記憶部230の受信テーブル2301の受信回数603を更新する。
応答信号4000は同図に示すように、PR4001、UW4002、リーダID4003、タグID4004、及びCRC4005から構成される。PR4001、UW4002、及びCRC4005のデータ構造は、起動信号3000のデータ構造と同じである。リーダID4003には、タグ20が受信した起動信号3000に含まれていたタグリーダ10の識別情報が設定され、タグID4004は、自器の識別情報である。
登録指示信号8000を受信したタグ20の応答信号制御部2501は、受信強度の如何にかかわらず、受信強度測定回路2201で測定した受信強度を含めた応答信号8100を返信する。
応答信号8100のデータ構造を図4(b)に示す。
基本的なデータ構造は、応答信号4000と同じである。異なるのは、RSSI値8105である。このRSSI値8105は、タグ20の受信強度測定回路2201で測定した登録指示信号8000の受信強度の情報である。
UHF送信回路270は、制御回路250で生成した応答信号4000又は応答信号8100を、UHFアンテナ260を介してUHF帯にて送信する。1回の応答信号4000又は応答信号8100の送信に要する時間は、例えば数十ミリ秒程度である。
<動作>
次に上記構成のタグ認証システム1の通常モード時と登録モード時の動作を説明する。
<通常モード時の動作>
<タグリーダ10の動作>
図6に、タグリーダ10の処理を示す。
ステップS402でYESの場合、制御回路150は、記憶部130の電気錠30の施錠状態を記憶している領域の値が「0」である場合は施錠状態と判断する(ステップS403:YES)。
ステップS404でYESの場合には、制御回路150は、錠制御部140に電気錠30を解錠するための指示を行う(ステップS405)。ステップS405で電気錠30の解錠が完了したら、記憶部130の施錠状態か否かを記憶する領域に電気錠が解錠状態であることを示す「1」を記憶する(ステップS406)。
ステップS407の処理後、ユーザが扉を開けて入場し扉を閉めるのに必要な時間(例えば十数秒)経過(ステップS408:YES)したら、制御回路150は、錠制御部140に電気錠30の施錠の指示を行う(ステップS409)。次に電気錠30の施錠が完了したら、記憶部130の施錠状態か否かを記憶する領域に電気錠が施錠状態であることを示す「0」を記憶する(ステップS410)。
図7に、タグ20の処理を示す。
タグ20の制御回路250は、受信回数603の第1強度での受信回数であるcount1及び第2強度での受信回数であるcount2の値を「0」に設定(ステップS501)した後、計測時間Tをリセット(T=0)し、経過時間の計測を開始する(ステップS502)。
起動信号3000を受信した場合(ステップS503:YES)には、応答信号制御部2501は、フラグ3004の値が「0」であるか「1」であるかを判定し(ステップS504)、フラグ3004の値が「0」である場合に施錠状態と判断する(ステップS504:YES)。この場合、受信強度測定回路2201は、受信強度を測定し(ステップS505)、受信回数更新部2502は、受信強度と受信強度601の境界値2とを比較し、受信強度≧境界値2の場合(ステップS506:YES)に、count2に1を加える(ステップS507)。
count2≧Mを満たさない場合(ステップS508:NO)には、応答信号制御部2501は、受信強度と受信強度601の境界値1とを比較し、受信強度≧境界値1の場合(ステップS509:YES)に、count1に1を加える(ステップS510)。
ステップS504でNO(電気錠30が解錠状態)の場合、応答信号制御部2501は、受信強度の如何にかかわらず、応答信号4000を送信する(ステップS512)。
<登録モード時の動作>
タグ認証システム1を設置する場所によって、電波の受信状況は異なる。従って、設置時に受信状況に合わせて、受信強度範囲の境界値を適切に設定することが求められる。このため、システム管理者は、タグリーダを登録モードに切替えて境界D1及び境界D2において、タグ20が受信したタグリーダ10からの起動信号の受信強度を測定して、その測定結果に基いて境界値を設定する。
<タグリーダ10の動作>
図8に、登録モード時におけるタグリーダ10の処理を示す。
送信信号生成部1501は、タグ20に登録モード時の応答信号の返信を指示するコマンド8003と自器のリーダIDを含む登録指示信号8000を生成する(ステップS901)。制御回路150は、登録指示信号8000を、LF送信回路110を介して送信する(ステップS902)。
<タグ20の動作>
図9に、登録モード時のタグ20の処理を示す。
ステップS1005の処理が完了した場合、及びS1001で登録指示信号8000を受信しなかった場合(S1001:NO)は、S1001からの処理を行う。
<実施の形態2>
実施の形態1では、システム管理者が、登録モードで測定した結果に基いて、受信強度範囲の境界値をタグ20に設定し、その境界値と起動信号3000の受信強度とを比較して受信回数603を更新するものとして説明した。
以下、実施の形態1で示したものと変更のない点についての説明は省略し、変更ある点を重点的に説明する。
図10は、実施の形態2に係るタグ認証システム2の機能ブロック図である。
実施の形態1のタグ認証システム1との違いは、タグリーダ11が記憶部131に受信強度境界値テーブル1311を有し、タグ21に受信強度範囲設定部2513を有している点である。
<タグリーダ11の構成>
タグリーダ10との違いは、記憶部131が登録モードで各受信強度範囲の境界で測定した測定値を受信強度境界値テーブル1311に各受信強度範囲の境界値として予め記憶している点と、送信信号生成部1511が、起動信号3200を生成する点である。
起動信号3000と略同一であるが、受信強度境界値3205を有している点が異なる。
受信強度境界値3205は、タグ21が受信強度範囲を設定するために使用する受信強度範囲の境界値の情報である。この受信強度境界値3205は、複数の受信強度範囲ごとの境界値を含んだデータである。
通常モード時において、送信信号生成部1511は、受信強度境界値テーブル1311に記憶した境界値に基いて設定した受信強度境界値3205を含む起動信号3200を生成する。
<タグ21の構成>
タグ20との違いは、制御回路251には、受信強度範囲設定部2513が追加されている点と、記憶部231には、受信テーブル2301の替わりに、相対的な受信強度に対応する受信テーブル2311を有している点である。
受信テーブル2311のデータ構造を図5(b)に示す。
受信テーブル2311は、受信強度611の受信レベルを記憶する項目と受信必要回数612を記憶する項目と受信回数613を記憶する項目とを有する。
受信回数613のそれぞれの初期値は「0」であり、受信回数更新部2502によって、受信した起動信号3200の受信強度と受信強度611に設定された境界値とを比較した結果に基いて更新される。この比較は、応答信号制御部2511が行い、受信回数更新部2502は、比較結果に基いて、受信テーブル2311の受信回数613を更新する。
次に、上記構成のタグ認証システム2の動作を説明する。
通常モード時の動作について説明し、登録モード時の動作については、実施の形態1と同様なので説明を省略する。
<タグリーダ11の動作>
図11に、タグリーダ11の処理を示す。
ステップS1203〜ステップS1211までの処理は、図6に示すステップS402〜ステップS410までの処理と同様なので説明は省略する。
図12は、タグ21の処理を示す。
ステップS1301〜ステップS1305までの処理は図7で示すステップS501〜ステップS505までの処理と同様なので説明は省略する。ただし、タグ21がステップS1303で受信する起動信号は、起動信号3200である。
ステップS1308〜ステップS1315の処理は、図7で示すステップS506〜ステップS513の処理と同様なので説明は省略する。
<変形例>
以上、本発明に係るタグ認証システムの実施の形態を説明したが、例示したタグ認証システムを以下のように変形することも可能であり、本発明が上述の実施の形態で示した通りのタグ認証システムに限らないことは勿論である。
実施の形態1では、受信強度範囲の境界値として予めタグに記憶した境界値を用いたが、タグリーダ10の起動信号に送信強度の情報を含めて送信し、これを受信したタグが送信強度に応じて受信強度範囲の境界値を調整するようにしてもよい。
図13はタグリーダ10の起動信号の送信強度とタグ20での受信強度の関係を模式的に示したものである。
例えば、登録モードで、タグリーダの送信強度と、タグリーダとタグとの距離をそれぞれ変えてタグで受信強度を測定し、その受信強度に基いて送信強度と受信強度の関係の補間式を求める。タグ22の制御回路252は、起動信号3100に含まれる送信強度3105の情報を基に、調整に用いる補正値を、補間式を用いて計算し受信強度範囲の調整を行う。
以下、タグ22の記憶部230に記憶されている基準送信強度情報が送信強度レベル2であるとして説明する。
<タグ22の構成>
図14は、変形例1のタグ22の機能ブロック図である。
タグ20との違いは、タグ22の応答信号制御部2521に、受信強度調整部2503が追加されている点である。
起動信号3100のデータ構造を図3(c)に示す。
起動信号3000と略同一であるが、送信強度3105を有している点が異なる。
<動作>
以下、変形例1におけるタグリーダ10とタグ22の動作について説明する。
タグリーダ10の送信信号生成部1501は、起動信号3100を生成する。起動信号3100は、送信強度3105に起動信号を送信するときの送信強度の情報を含めた起動信号である。制御回路150はLF送信回路110を介して起動信号3100を送信する。起動信号送信後の処理については実施の形態1と同様なので説明を省略する。
次に、タグ22の動作について説明する。
起動信号3100を受信したタグ22の受信強度調整部2503は、送信強度3105の送信強度を示す情報と、記憶部230に記憶している基準送信強度情報とを比較する。
例えば、送信強度3105が送信強度レベル1を示す場合には、補間式を用いて計算した補正値に基いて実施の形態1の受信テーブル2301の受信強度601の境界値1を大きくし、送信強度レベル3を示す場合には、同様に計算される補正値に基いて境界値1を小さくする。
このように、起動信号に含まれる送信強度の情報に基いて、受信強度範囲の境界値を調整することによって、タグ認証システムの設置時に、設置状況に応じてタグリーダの送信強度の調整が必要なときでも、予めタグに記憶させた設定値を再設定することなくタグ認証システムを運用できる。また、システム内にタグリーダが複数あり、タグを共有するとき、各リーダの運用上、送信強度に差を設ける必要があるときにも有用である。
これらの境界値の設定に用いる距離は、タグリーダが設置された扉に接近したユーザは待たされることなく入場でき、タグリーダ10の近傍を単に通過するに過ぎない場合には、解錠することを防止するという目的を達成できる距離であればよい。
例えば、第1強度と第2強度の受信強度範囲の境界値だけを設定してもよい。この場合、タグが起動信号をその境界値以上でN回以上受信した場合に応答信号を返信し、その境界値未満でM回以上受信した場合に応答信号を送信する。この構成によると、通信エリアでは少なくとも第2強度で起動信号を受信するので、起動信号を受信するたびに、受信回数が更新される。
(4)実施の形態1での動作モードの切替えをタグリーダに備えたスイッチを用いて行うものとして説明したが、これに限らない。
(5)実施の形態1、実施の形態2及び変形例のタグでは、起動信号の受信回数の計数を行ってから一定時間が経過したら、受信回数を全て「0」にして再び起動信号の受信の計数を行っていたが、これに限らない。
(6)実施の形態1、2では、扉104に設置した電気錠30の施解錠を制御する例を示したが、これに限らない。例えば扉104に換えて通行を制限するバー付ゲートを用いて、バーの上げ下げによりユーザの入退出を制限するようなものを制御するようにしてもかまわない。
例えば、扉104に開戸センサーを設置して、扉104が開戸状態であるか閉戸状態であるかを検知し、その情報を基に制御回路150が、電気錠30が解錠された後、扉104が開けられて、再び扉が閉まったかどうかを判別することで施錠するようにしてもよい。
例えば、タグ認証システムの製造時に予め設定していてもよいし、システム管理者が設置時に製造時の設定値を調整するようにしてもよい。
(10)上述の各実施の形態及び各変形例を、部分的に組み合せてもよい。
<補足>
以下、更に本発明の一実施形態としてのタグ認証システムの構成及びその変形例と効果について説明する。
この構成によると、タグはタグからの起動信号を一定時間内に第1強度でN回(N>0)又は第1強度より弱い第2強度でM回(M>N)受信した場合に応答信号を返信する。
前記応答信号制御部は、前記受信強度の測定値に基いて、前記受信強度範囲ごとの受信回数を更新する受信回数更新手段を有し、前記受信強度範囲ごとに、前記受信回数と前記受信必要回数とを比較した結果、前記受信強度範囲ごとの前記受信回数の少なくとも1つが当該受信強度範囲に対応する前記受信必要回数以上である場合に前記返信を行い、前記受信強度範囲ごとの前記受信回数のすべてがそれぞれの受信強度範囲に対応する前記受信必要回数を満たさない場合には、前記返信を行わないこととしてもよい。
従って、タグを所持したユーザが、タグリーダの通信エリアを単に通過した場合などに、誤ってタグの認証が行われて電気錠が解錠されるのを抑制し、かつ、扉のごく近傍に接近できない状況でも電気錠を解錠し、ユーザの入場を可能ならしめる。
(e)また、前記タグリーダは、通常モード時には前記起動信号を繰返し送信し、登録モード時には登録指示信号を送信し、前記タグは、登録指示信号の受信強度を測定する受信強度測定手段を有し、前記登録指示信号を受信した前記タグは、当該登録指示信号の受信強度の測定値を含めて応答信号を返信し、前記登録モード時において、前記タグリーダは、受信した前記応答信号に含まれる前記受信強度の測定値を記憶し、前記通常モード時において、前記タグリーダは、前記登録モード時に記憶した前記受信強度の測定値に基く前記第1強度と前記第2強度の境界を示す情報を含めて起動信号を送信することとしてもよい。
(f)また、前記タグ認証システムは、電気錠を具備し、前記タグリーダは、電気錠が解錠状態か否かを示す情報を含めて起動信号を送信し、前記タグは、受信した前記起動信号に電気錠が解錠状態を示す情報を含む場合には、起動信号の受信回数の如何にかかわらず自器の識別情報を含めて応答信号を返信し、前記タグリーダは、受信した応答信号に含まれる前記タグの識別信号を記憶することとしてもよい。
(g)本発明の一実施形態にかかるタグの信号受信に係る受信強度範囲のパラメータの設定方法は、タグリーダからLF帯にて起動信号を送信するタグ認証システムのタグの信号受信に係る受信強度範囲のパラメータの設定方法であって、前記タグは、受信した受信強度を測定する測定手段と、測定した受信強度値を出力する手段を有し、前記タグリーダから起動信号を送信し、当該タグリーダとの距離が30cm以上100cm以下の所定の位置で、前記タグを用いて前記起動信号の受信強度を測定する測定ステップと、前記測定ステップで測定した受信強度に基いた受信強度範囲を示す情報を、タグに保存する記憶ステップとを含む。
(h)本発明の一実施形態に係るタグ認証システムのタグは、タグリーダから繰返し送信される起動信号を受信し、応答信号を返信するタグ認証システムのタグであって、一定時間内に、起動信号を第1強度でN(N>0)回受信した場合に応答信号の返信を行い、前記起動信号が第1強度より弱い第2強度のときは、M(M>N)回受信した場合に応答信号の返信を行う。
従って、このようなタグを用いるタグ認証システムは、タグを所持したユーザが、タグリーダの通信エリアを単に通過した場合などに、誤ってタグの認証が行われて電気錠が解錠されるのを抑制し、かつ、扉のごく近傍に接近できない状況でも電気錠を解錠し、ユーザの入場を可能ならしめる。
10、11、12 タグリーダ
20、21、22 タグ
110 LF送信回路
111、210 LFアンテナ
120 UHF受信回路
121、260 UHFアンテナ
130、131、230、231 記憶部
150、151、250、251、252 制御回路
220 LF受信回路
270 UHF送信回路
1501、1511 送信信号生成部
1502 動作モード切替部
2201 受信強度測定回路
2301、2311 受信テーブル
2501、2511、2521 応答信号制御部
2502 受信回数更新部
2503 受信強度範囲調整部
3000、3100、3200 起動信号
4000、8100 応答信号
8000 登録指示信号
Claims (8)
- 起動信号を繰返し送信するタグリーダと、
一定時間内に、起動信号を第1強度でN(N>0)回受信した場合に応答信号の返信を行い、前記起動信号が第1強度より弱い第2強度のときは、M(M>N)回受信した場合に応答信号の返信を行うタグとを備える
ことを特徴とするタグ認証システム。 - 前記タグは、複数の受信強度範囲それぞれと受信強度が大きいほど少ない受信必要回数とを対応づけて記憶する記憶領域と、起動信号の受信回数を前記受信強度範囲ごとに対応づけて記憶する記憶領域とを有する記憶部と、
受信した前記起動信号の受信強度を測定する受信強度測定部と、
応答信号の返信を制御する応答信号制御部とを有し、
前記応答信号制御部は、前記受信強度の測定値に基いて、前記受信強度範囲ごとの受信回数を更新する受信回数更新手段を有し、
前記受信強度範囲ごとに、前記受信回数と前記受信必要回数とを比較した結果、前記受信強度範囲ごとの前記受信回数の少なくとも1つが当該受信強度範囲に対応する前記受信必要回数以上である場合に前記返信を行い、前記受信強度範囲ごとの前記受信回数のすべてがそれぞれの受信強度範囲に対応する前記受信必要回数を満たさない場合には、前記返信を行わない
ことを特徴とする請求項1記載のタグ認証システム。 - 前記応答信号制御部は、送信強度の強さに基いて受信強度範囲を調整する受信強度範囲調整手段を有し、
前記タグリーダは、自器の起動信号の送信強度を示す情報を含めて起動信号を送信し、
前記記憶部は、予め基準送信強度を示す情報を記憶し、
前記受信強度範囲調整手段は、前記起動信号に含まれる前記送信強度を示す情報と、前記記憶部の基準送信強度を示す情報とを比較し、前記送信強度を示す情報が前記基準送信強度より強いことを示す場合には、受信強度範囲の境界値を大きくし、前記送信強度を示す情報が基準送信強度より弱いことを示す場合には、前記受信強度範囲の境界値を小さくする
ことを特徴とする請求項2記載のタグ認証システム。 - 前記タグリーダは、前記第1強度と前記第2強度の境界を示す情報を含めて起動信号を送信し、
前記タグは、前記第1強度及び前記第2強度それぞれに受信必要回数とを対応づけて記憶する記憶部と、
受信した前記起動信号の受信強度を測定する受信強度測定部と、
応答信号の返信を制御する応答信号制御部とを有し、
前記応答信号制御部は、受信した前記起動信号に含まれる前記境界を示す情報に基いて受信強度範囲を設定し、
前記記憶部は、起動信号の受信回数を前記受信強度範囲ごとに対応づけて記憶する記憶領域とを有し、
前記タグは、前記受信強度の測定値に基いて、前記受信強度範囲ごとの受信回数を更新する受信回数更新手段を有し、
前記応答信号制御部は、前記受信強度範囲ごとに、前記受信回数と前記受信必要回数とを比較した結果、前記受信強度範囲ごとの前記受信回数の少なくとも1つが当該受信強度範囲に対応する前記受信必要回数以上である場合に前記返信を行い、前記受信強度範囲ごとの前記受信回数のすべてが前記受信必要回数を満たさない場合には、前記返信を行わない
ことを特徴とする請求項1記載のタグ認証システム。 - 前記タグリーダは、通常モード時には前記起動信号を繰返し送信し、登録モード時には登録指示信号を送信し、
前記タグは、登録指示信号の受信強度を測定する受信強度測定手段を有し、
前記登録指示信号を受信した前記タグは、当該登録指示信号の受信強度の測定値を含めて応答信号を返信し、
前記登録モード時において、
前記タグリーダは、受信した前記応答信号に含まれる前記受信強度の測定値を記憶し、
前記通常モード時において、
前記タグリーダは、前記登録モード時に記憶した前記受信強度の測定値に基く前記第1強度と前記第2強度の境界を示す情報を含めて起動信号を送信する
ことを特徴とする請求項4記載のタグ認証システム。 - 前記タグ認証システムは、電気錠を具備し、
前記タグリーダは、電気錠が解錠状態か否かを示す情報を含めて起動信号を送信し、
前記タグは、受信した前記起動信号に電気錠が解錠状態を示す情報を含む場合には、起動信号の受信回数の如何にかかわらず自器の識別情報を含めて応答信号を返信し、
前記タグリーダは、受信した応答信号に含まれる前記タグの識別信号を記憶する
ことを特徴とする請求項1記載のタグ認証システム。 - タグリーダからLF帯にて起動信号を送信する請求項2記載のタグ認証システムのタグの信号受信に係る受信強度範囲のパラメータの設定方法であって、
前記タグは、受信した受信強度を測定する測定手段と、
測定した受信強度値を出力する手段を有し、
前記タグリーダから起動信号を送信し、当該タグリーダとの距離が30cm以上100cm以下の所定の位置で、前記タグを用いて前記起動信号の受信強度を測定する測定ステップと、
前記測定ステップで測定した受信強度に基いた受信強度範囲を示す情報を、タグに保存する記憶ステップとを含む
ことを特徴とするタグ認証システムのタグの信号受信に係るパラメータの設定方法。 - タグリーダから繰返し送信される起動信号を受信し、応答信号を返信するタグ認証システムのタグであって、
一定時間内に、起動信号を第1強度でN(N>0)回受信した場合に応答信号の返信を行い、前記起動信号が第1強度より弱い第2強度のときは、M(M>N)回受信した場合に応答信号の返信を行う
ことを特徴とするタグ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011215888A JP5842112B2 (ja) | 2011-09-30 | 2011-09-30 | タグ認証システム、タグ、及びタグの信号受信に係るパラメータの設定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011215888A JP5842112B2 (ja) | 2011-09-30 | 2011-09-30 | タグ認証システム、タグ、及びタグの信号受信に係るパラメータの設定方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013076242A JP2013076242A (ja) | 2013-04-25 |
JP5842112B2 true JP5842112B2 (ja) | 2016-01-13 |
Family
ID=48479890
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011215888A Expired - Fee Related JP5842112B2 (ja) | 2011-09-30 | 2011-09-30 | タグ認証システム、タグ、及びタグの信号受信に係るパラメータの設定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5842112B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6345334B2 (ja) | 2015-02-24 | 2018-06-20 | 三菱電機株式会社 | 無線特性表示装置 |
JP6618319B2 (ja) * | 2015-08-14 | 2019-12-11 | 株式会社Photosynth | 電子錠及び電子錠を有する扉並びにそれらを基準としたユーザー位置の特定方法 |
JP6341900B2 (ja) * | 2015-11-27 | 2018-06-13 | 株式会社リクルートホールディングス | 作動制御システム、作動制御方法 |
WO2019207757A1 (ja) * | 2018-04-27 | 2019-10-31 | 三菱電機株式会社 | 入退室管理用タグおよび入退室管理システム |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11136384A (ja) * | 1997-10-28 | 1999-05-21 | Casio Comput Co Ltd | 通信端末装置、通信制御方法及び通信システム |
JP4221781B2 (ja) * | 1998-08-10 | 2009-02-12 | マツダ株式会社 | キーレスエントリシステム |
JP2003213999A (ja) * | 2002-01-25 | 2003-07-30 | Altia Co Ltd | ワイヤレスドアロック装置 |
JP4810811B2 (ja) * | 2004-09-01 | 2011-11-09 | 三菱電機株式会社 | 入退場管理システム |
JP2008052331A (ja) * | 2006-08-22 | 2008-03-06 | Nagano Japan Radio Co | バスロケーションシステム |
JP4362136B2 (ja) * | 2007-02-26 | 2009-11-11 | 三菱電機株式会社 | 車両用電子キー装置 |
JP5056577B2 (ja) * | 2008-05-19 | 2012-10-24 | パナソニック株式会社 | リーダライタ及び非接触icモジュール |
JP5431713B2 (ja) * | 2008-11-25 | 2014-03-05 | パナソニック株式会社 | 入退室管理システム |
JP2010248709A (ja) * | 2009-04-10 | 2010-11-04 | Tokai Rika Co Ltd | 電子キーシステム |
-
2011
- 2011-09-30 JP JP2011215888A patent/JP5842112B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013076242A (ja) | 2013-04-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1335328B1 (en) | Electronic key system | |
EP3320522B1 (en) | Lock for providing redundant channels of access | |
US9721413B2 (en) | Wireless access control system operating in automatic calibration mode and including door position based lock switching and related methods | |
US20160343185A1 (en) | Wireless access control system for a door including first and second sensor based lock switching and related methods | |
US9524601B1 (en) | Wireless access control system including door position based lock switching and related methods | |
KR20190084983A (ko) | 휴대용 열쇠장치의 활성신호 및 위치에 기초한 잠금장치 제어 | |
JP5842112B2 (ja) | タグ認証システム、タグ、及びタグの信号受信に係るパラメータの設定方法 | |
US20210279983A1 (en) | Electronic lock pairing via passcode | |
JP6489468B2 (ja) | 電気錠装置、電気錠付扉、及び錠制御装置 | |
JP6403051B2 (ja) | 電気錠システム | |
JP6765070B2 (ja) | 電気錠システム及び電気錠装置 | |
EP3349192B1 (en) | Module, method and controller for controlling a lock | |
JP5877379B2 (ja) | 電気錠システム及び応答器 | |
US20220251874A1 (en) | Bolt identity | |
JP6817581B2 (ja) | 電気錠制御システム、電気錠システム、電気錠制御システムの制御方法、及びプログラム | |
JP2013025377A (ja) | 入退室管理システム | |
JP6895635B2 (ja) | 電気錠システム及び電気錠装置 | |
JP2002227479A (ja) | 施錠/解錠システム及び施錠/解錠方法 | |
JP2015132136A (ja) | 携帯機持ち出し警報装置 | |
JP6070381B2 (ja) | 施錠システム | |
US20230193660A1 (en) | Electronic lock with mortise insert | |
JP6171864B2 (ja) | 車両用施開錠システム | |
US20170103596A1 (en) | Wireless access control system including lock assembly operating in automatic calibration mode and related methods | |
JP6395079B2 (ja) | 電気錠装置、及び錠制御装置 | |
JP2015094065A (ja) | 車両用施開錠システム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20140606 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140611 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20141008 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150408 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150602 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150625 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |