JP5838354B2 - 給水装置、および給水システム - Google Patents
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Description
本発明は、一般に給水装置、および給水システム、より詳細にはポンプを用いて農業ハウスに給水する給水装置、および給水システムに関するものである。
従来、野菜、植物等に対して散水等を行うために、農業ハウスに水を供給する給水システムが提供されている。
給水システムは、複数の農業ハウスに給水可能な共用ポンプを備えて、この共用ポンプに接続された配管は、複数系統の分岐配管に途中で分岐して、農業ハウスに引き込まれている。この場合、複数の農業ハウスのそれぞれに専用のポンプを設ける構成に比べて、低コスト化を図ることができる(例えば、特許文献1参照)。
共用ポンプとして、駆動・停止(吐出動作のオン・オフ)のみが切替可能なポンプを用いることで、さらなる低コスト化を図ることができる。しかしながら、この構成では、農業ハウスへの給水をオン・オフする制御のみが可能であった。すなわち、農業ハウスへの給水量を調整することが困難であった。
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の農業ハウスに給水する駆動・停止のみが切替可能な共用ポンプを備えて、農業ハウスへの給水量を調整することができる給水装置、および給水システムを提供することにある。
本発明の給水装置は、水を蓄えるタンクと、前記タンクから吸い込んだ水を1系統の共用配管に吐出し、前記共用配管から複数の農業ハウスのそれぞれに分岐した複数系統の分岐配管を介して、前記農業ハウスのそれぞれに給水する第1のポンプと、前記共用配管を前記タンクに連通させる戻し配管と、前記戻し配管に設けられて、前記共用配管から前記戻し配管を通って前記タンクに戻る水量を変化させる第1の水量調節部と、前記第1のポンプおよび前記第1の水量調節部を制御する第1の制御部とを備え、前記第1の制御部は、給水中の前記農業ハウス毎に設定された給水量に基づいて、前記共用配管から前記タンクに戻す水量を制御することを特徴とする。
この発明において、前記第1のポンプを複数備え、前記第1の制御部は、給水を要求している前記農業ハウスの数に基づいて、前記第1のポンプそれぞれの駆動・停止を切り替えることが好ましい。
この発明において、同時に給水可能な前記農業ハウスの最大数と同数の前記第1のポンプを備えることが好ましい。
この発明において、前記複数系統の分岐配管のうち1系統以上の前記分岐配管に、前記第1のポンプと直列接続された第2のポンプを設けることが好ましい。
この発明において、前記第1の制御部は、給水中の前記農業ハウスで必要な給水量に基づいて、前記第1の水量調節部によって前記共用配管から前記タンクに戻される水量を調整することが好ましい。
この発明において、前記第1の制御部は、給水中の複数の前記農業ハウスの各給水量が同一でない場合、前記第1の水量調節部を制御して前記共用配管から前記タンクに水を戻すことが好ましい。
この発明において、前記第1の水量調節部は、前記戻し配管の流路を連続的に開閉する弁機構を備えて、前記タンクに戻る水量を連続的に変化させることが好ましい。
本発明の給水システムは、水を蓄えるタンクと、前記タンクから吸い込んだ水を吐出する第1のポンプと、前記第1のポンプから水を供給される1系統の共用配管と、前記共用配管から複数の農業ハウスのそれぞれに分岐して、前記農業ハウスのそれぞれに給水する複数系統の分岐配管と、前記共用配管を前記タンクに連通させる戻し配管と、前記戻し配管に設けられて、前記共用配管から前記戻し配管を通って前記タンクに戻る水量を変化させる第1の水量調節部と、前記分岐配管のそれぞれに設けられて、前記分岐配管を通る水量を変化させる第2の水量調節部と、前記第1のポンプおよび前記第1の水量調節部を制御する第1の制御部と、前記農業ハウス毎に設定された給水量に基づいて前記第2の水量調節部を制御する第2の制御部とを備え、前記第1の制御部は、給水中の前記農業ハウス毎に設定された給水量に基づいて、前記共用配管から前記タンクに戻す水量を制御することを特徴とする。
この発明において、前記第1のポンプを複数備え、前記第2の制御部は、前記農業ハウス毎に設定された給水量の情報を含む給水要求を前記第1の制御部へ送信し、前記第1の制御部は、給水を要求している前記農業ハウスの数に基づいて、前記第1のポンプそれぞれの駆動・停止を切り替えることが好ましい。
この発明において、同時に給水可能な前記農業ハウスの最大数と同数の前記第1のポンプを備えることが好ましい。
この発明において、前記複数系統の分岐配管のうち1系統以上の前記分岐配管に、前記第1のポンプと直列接続された第2のポンプを設けることが好ましい。
この発明において、前記第1の制御部は、給水中の前記農業ハウスで必要な給水量に基づいて、前記第1の水量調節部によって前記共用配管から前記タンクに戻される水量を調整することが好ましい。
この発明において、前記第1の制御部は、給水中の複数の前記農業ハウスの各給水量が同一でない場合、前記第1の水量調節部を制御して前記共用配管から前記タンクに水を戻すことが好ましい。
この発明において、前記第1の水量調節部は、前記戻し配管の流路を連続的に開閉する弁機構を備えて、前記タンクに戻る水量を連続的に変化させることが好ましい。
この発明において、前記第2の制御部は、複数の前記農業ハウスのそれぞれに設けられ、前記第1の制御部と前記第2の制御部との間を接続する通信線は、渡り配線で接続されることが好ましい。
この発明において、前記分岐配管は、前記分岐配管から供給された水を前記農業ハウス内に散水する散水チューブに接続し、前記第2の制御部は、前記第2の水量調節部を制御することによって、散水開始時に前記農業ハウスのそれぞれに供給される水量を、前記散水チューブ内に水を溜めるための第1の水量に制御し、次に前記第1の水量より大きい第2の水量に制御し、次に前記第2の水量より小さい第3の水量に制御することが好ましい。
この発明において、前記第2の水量調節部は、前記分岐配管を2系統に分岐させた後に合流させる第1の分岐配管および第2の分岐配管と、前記第1の分岐配管に設けた第1の開閉弁と、前記第2の分岐配管に設けた第2の開閉弁とを備え、前記第2の制御部は、前記第1の開閉弁および前記第2の開閉弁を開閉制御することによって、前記分岐配管を通る水量を変化させることが好ましい。
この発明において、前記分岐配管は、前記農業ハウス内に散水する散水チューブに接続する第3の分岐配管と、前記農業ハウス内に水を噴霧させるミスト用配管に接続する第4の分岐配管とに分岐し、前記第2の水量調節部は、前記第3の分岐配管と前記第4の分岐配管とのそれぞれを通る水量を個別に変化させることが好ましい。
この発明において、前記分岐配管は、前記分岐配管から供給された水を前記農業ハウス内に散水する散水チューブに接続し、前記農業ハウスは、前記散水チューブが配設された方向の長さが100m以下であり、前記散水チューブは、散水量が0.5L/min・m以上、1.5L/min・m以下で、全長が100m未満であることが好ましい。
以上説明したように、本発明では、ポンプが吐出する水量のうち、システムに不要な水量を共用配管からタンクに戻すことによって、必要な水量のみを農業ハウス側へ供給できる。すなわち、複数の農業ハウスに給水する駆動・停止のみが切替可能なポンプを備えて、農業ハウスへの給水量を調整することができるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
図1は、農業ハウス8(81〜85)へ給水する給水装置1を用いた給水システムの構成を示す。なお、農業ハウス8を区別する場合、農業ハウス81〜85の符号を用いる。
図1は、農業ハウス8(81〜85)へ給水する給水装置1を用いた給水システムの構成を示す。なお、農業ハウス8を区別する場合、農業ハウス81〜85の符号を用いる。
給水システムは、給水装置1と、共用配管2と、分岐配管3(31〜35)と、水量調節部4(41〜45)と、制御部5(51〜55)とを備える。
給水装置1は、タンク11と、共用ポンプユニット12と、戻し配管13と、水量調節部14と、制御部15とを備える。
タンク11は、上水道、井戸等の給水源9から給水された水を蓄えている。共用ポンプユニット12は、2台のポンプ12a,12b(共用ポンプ)を並列接続して構成される。そして、ポンプ12a,12bは、タンク11から水を吸い込み、タンク11から吸い込んだ水を1系統の共用配管2へ吐出する。
戻し配管13は、共用配管2をタンク11に連通させており、戻し配管13の途中に水量調節部14を設けている。水量調節部14は、戻し配管13を2系統に分岐させた後に合流させる戻し配管14a、14bと、戻し配管14aに設けた開閉弁14cと、戻し配管14bに設けた開閉弁14dとを備える。
そして、水量調節部14(第1の水量調節部)は、開閉弁14c,14dをそれぞれ開閉することによって、共用配管2から戻し配管13を通ってタンク11に戻る水量を変化させて、共用配管2から後述の分岐配管3側へ供給される水量を調整できる。開閉弁14c,14dの両方が閉状態であれば、共用配管2からタンク11に戻る水量は「ゼロ」となり、共用配管2から分岐配管3側へ供給される水量は「多」となる。開閉弁14c,14dのいずれか一方が閉状態、他方が開状態であれば、共用配管2からタンク11に戻る水量は「少」となり、共用配管2から分岐配管3側へ供給される水量は「中」となる。開閉弁14c,14dの両方が開状態であれば、共用配管2からタンク11に戻る水量は「多」となり、共用配管2から分岐配管3側へ供給される水量は「少」となる。
また、水量調節部14の開閉弁14c,14dは、戻し配管14a,14bの各流路を連続的に開閉する弁機構を備えて、タンク11に戻る水量を連続的に変化させることが好ましい。この場合、水量調節部14は、開閉弁14c,14dの各開度を連続的に制御されることによって、共用配管2からタンク11に戻る水量を細かく制御できる。したがって、共用配管2から分岐配管3側へ供給される水量は、4段階以上または連続的に制御可能となる。開閉弁14c,14dには、比例制御が可能な電動弁等が用いられる。
制御部15(第1の制御部)は、例えば制御盤に収納されており、ポンプ12a,12b、水量調節部14の各動作を制御する。
1系統の共用配管2は、途中で複数系統の分岐配管3に分岐し、分岐配管3は、水量調節部4を介して、農業ハウス8のそれぞれに引き込まれる。ここで、分岐配管3を区別する場合、分岐配管31〜35の符号を用い、水量調節部4を区別する場合、水量調節部41〜45の符号を用いる。具体的に、分岐配管31は、水量調節部41を介して、農業ハウス81に引き込まれる。分岐配管32は、水量調節部42を介して、農業ハウス82に引き込まれる。分岐配管33は、水量調節部43を介して、農業ハウス83に引き込まれる。分岐配管34は、水量調節部44を介して、農業ハウス84に引き込まれる。分岐配管35は、水量調節部45を介して、農業ハウス85に引き込まれる。
水量調節部4(第2の水量調節部)は、分岐配管3を2系統に分岐させた後に合流させる分岐配管4a(第1の分岐配管)、分岐配管4b(第2の分岐配管)を備える。さらに、水量調節部4は、分岐配管4aに設けた開閉弁4c(第1の開閉弁)、分岐配管4bに設けた開閉弁4d(第2の開閉弁)を備える。分岐配管4aの配管径は、分岐配管4bの配管径より太く、例えば分岐配管4aの配管径32A(42.7mm)、分岐配管4bの配管径25A(34.0mm)とする。開閉弁4c,4dは、電磁弁または電動弁で構成される。
そして、図2は、農業ハウス8内の構成を示す。分岐配管3は、農業ハウス8内において、2本の散水チューブ7a,7bの各一端に接続している。散水チューブ7a,7bは、ポリエチレン等の樹脂材料からなる中空管であり、その流路の一端(入水口)に分岐配管3を接続し、他端は閉塞している。
散水チューブ7a,7bは、農業ハウス8内において軸方向が平行(または略平行)となるように並んで設置され、散水チューブ7aと散水チューブ7bとの間に、野菜や植物等の農作物を栽培する栽培区8aを形成している。また、散水チューブ7a,7bの管壁には、チューブ内外を連通させる散水孔71が複数形成されており、散水孔71から放出される水は、栽培区8aに向かって散水される。
農業ハウス8は、例えば、散水チューブ7a、7bが配設された方向の長さL1が100m以下であり、散水チューブ7a、7bの長さL2は、100m未満とする。また、散水チューブ7a,7bの仕様は、例えば、散水量が0.5L/min・m以上、1.5L/min・m以下とする。
制御部5(第2の制御部)は、農業ハウス8のそれぞれに付設され、制御部15と通信線6を介して接続されており、制御部5と制御部15とは互いに通信可能に構成されている。制御部15は、通信線6による渡り配線によって制御部51〜55に接続している。制御部5は、農業ハウス8の給水量の設定を時刻毎に設定したスケジュール情報や、農業ハウス8の給水量を設定するためのスイッチ(図示なし)の操作に基づいて、制御部15へ給水要求、停止通知を送信する。
まず、制御部5は、スケジュール情報、スイッチ操作に基づいて、農業ハウス8への給水を要求する給水要求を制御部15へ送信する。そして、給水要求を送信した制御部5は、制御部15から開始指示を受信すると、水量調節部4を開制御する。また、給水要求を送信した制御部5は、制御部15から待機指示を受信すると、水量調節部4の開閉弁4c,4dを閉状態に維持して待機する。待機状態の制御部5は、制御部15から開始指示を受信すると、水量調節部4を開制御する。
また、制御部5は、スケジュール情報、スイッチ操作に基づいて農業ハウス8への給水を停止させるとき、水量調節部4の開閉弁4c,4dを閉制御する。さらに、制御部5は、農業ハウス8への給水停止を通知する停止通知を制御部15へ送信する。
制御部5から給水要求、停止通知を受信した制御部15は、給水を要求している農業ハウス8の数に基づいて、ポンプ12a,12bそれぞれの駆動・停止を切り替える。
以下、制御部15によるポンプ制御について説明する。
まず、本システムにおいて同時に給水可能な農業ハウス8の最大数(以降、最大給水可能数と称す)は2棟と決められており、共用ポンプユニット12は、最大給水可能数と同数(この場合、2台)のポンプ12a,12bを備えている。制御部15は、制御部51〜55から取得した給水要求に基づいて、現時刻において給水を要求している農業ハウス8の数を把握できる。そして制御部15は、現時刻において給水を要求している農業ハウス8の数に基づいて、ポンプ12a,12bのそれぞれの駆動・停止を切り替える。
図3は、制御部15によるポンプ12a,12bの駆動制御を示すフローチャートである。
まず、制御部15は、農業ハウス8毎に給水要求の取得状況を記憶しており、現時刻において給水を要求している農業ハウス8の数を把握できる(S1)。この給水要求の取得状況は、給水要求の送信元の制御部5の識別情報、給水要求の送信元の制御部5が設置された農業ハウス8の識別情報、給水要求の送信時刻等の情報が含まれる。そして、制御部5は、給水要求の取得状況に基づいて、新たな給水要求の受信の有無を判断する(S2)。制御部15は、新たな給水要求を受信している場合、現在駆動中のポンプの台数を確認する(S3)。ポンプ12a,12bの両方が停止している場合、現在駆動中のポンプ台数は0台であり、ポンプ12aのみが駆動している場合、現在駆動中のポンプ台数は1台であり、ポンプ12a,12bの両方が駆動している場合、現在駆動中のポンプ台数は2台となる。
そして、制御部15は、現在駆動中のポンプ台数が2台未満(0台または1台)であれば、新たな給水要求の送信元である制御部5へ開始指示を送信する(S4)。開始指示を受信した制御部5は、水量調節部4を開制御する。そして、制御部15は、新たなポンプの駆動を開始する(S5)。具体的に、制御部15は、現在駆動中のポンプ台数が0台であれば、ポンプ12aの駆動を開始する。また、制御部15は、現在駆動中のポンプ台数が1台であれば(ポンプ12aのみが駆動している場合)、残りのポンプ12bの駆動を開始する。
また、制御部15は、現在駆動中のポンプ台数が2台であれば(ポンプ12a,12bの両方が駆動している場合)、新たな給水要求の送信元である制御部5に対して、待機指示を送信する(S6)。待機指示を受信した制御部15は、水量調節部4の開閉弁4c,4dを閉状態に維持して待機する。また、制御部15は、待機リストに、新たな給水要求の送信元である制御部5に対応する農業ハウス8を追加する。この待機リストには、待機中の制御部5に対応する農業ハウス8(待機中の農業ハウス8)の情報が格納されている。
そして、制御部15は、ステップS5またはステップS6の処理後、給水中の農業ハウス8(水量調節部4が開制御されている農業ハウス8)の制御部5から送信される停止通知の受信の有無を判断する(S7)。制御部15は、停止通知を受信していない場合、ステップS1に戻る。制御部15は、停止通知を受信している場合、待機リストを参照して、待機中の農業ハウス8の有無を判断する(S8)。
制御部15は、待機中の農業ハウス8がなければ、ポンプの停止制御を行う(S9)。具体的に、制御部15は、ポンプ12aのみが駆動中であれば、ポンプ12aを停止させる。また、制御部15は、ポンプ12a,12bの両方が駆動中であれば、ポンプ12bを停止させる。
制御部15は、待機中の農業ハウス8があれば、待機中の農業ハウス8のうち、給水要求の送信時刻が最も早い農業ハウス8の制御部5に対して開始指示を送信する(S10)。開始指示を受信した制御部5は、水量調節部4を開制御する。
すなわち、制御部15は、給水要求があった農業ハウス8の数が、最大給水可能数以下である場合、給水要求があった農業ハウス8の数と同数のポンプを駆動する。そして、給水要求があった農業ハウス8の数が、最大給水可能数を超えた場合、制御部15は、最大給水可能数を超えた農業ハウス8への給水を待機状態として、給水中の農業ハウス8への給水が終了次第、待機状態の農業ハウス8への給水を順次行う。
また、制御部5は、農業ハウス8への給水量を、「多」「少」「ゼロ」の3段階に切り替える。制御部5は、この給水量の設定を、スケジュール情報、スイッチ操作に基づいて行う。
農業ハウス8への給水量が「多」である場合、制御部5は、配管径が太い開閉弁4cを開状態、配管径が細い開閉弁4dを閉状態に制御する(開制御)。この場合、散水孔71から噴出する水の到達距離が長くなって、散水範囲は、栽培区8aの全体となる(全体散水)。なお、農業ハウス8への給水量が「多」である場合、制御部5は、開閉弁4c,4dの両方を開状態に制御してもよい。
農業ハウス8への給水量が「少」である場合、制御部5は、配管径が太い開閉弁4cを閉状態、配管径が細い開閉弁4dを開状態に制御する(開制御)。この場合、散水孔71から噴出する水の到達距離が短くなって、散水範囲は、栽培区8aのうち、散水チューブ7a,7bの近傍のみとなる(サイド散水)。
農業ハウス8への給水量が「ゼロ」である場合、制御部5は、開閉弁4c,4dの両方を閉状態に制御する(閉制御)。
すなわち、制御部5が開閉弁4c,4dを個別に開閉制御することによって、散水チューブ7a,7bへの送水量を段階的に切り替えることができ、散水チューブ7a,7bの散水範囲を段階的に切り替えることが可能となる。
さらに、制御部5は、農業ハウス8毎に設定された給水量の情報を給水要求に付加しており、この給水要求を制御部15へ送信する。
ここで、制御部5を区別する場合、制御部51〜55の符号を用いる。具体的に、制御部51は、農業ハウス81に付設されて、水量調節部41を開閉制御し、農業ハウス81に設定された給水量の情報を含む給水要求を制御部15へ送信する。制御部52は、農業ハウス82に付設されて、水量調節部42を開閉制御し、農業ハウス82に設定された給水量の情報を含む給水要求を制御部15へ送信する。制御部53は、農業ハウス83に付設されて、水量調節部43を開閉制御し、農業ハウス83に設定された給水量の情報を含む給水要求を制御部15へ送信する。制御部54は、農業ハウス84に付設されて、水量調節部44を開閉制御し、農業ハウス84に設定された給水量の情報を含む給水要求を制御部15へ送信する。制御部55は、農業ハウス85に付設されて、水量調節部45を開閉制御し、農業ハウス85に設定された給水量の情報を含む給水要求を制御部15へ送信する。
ここで、駆動時のポンプ12a,12bのそれぞれは、1棟の農業ハウス8に対して、給水量「多」で給水する能力を備えている。したがって、2棟の農業ハウス8に同時に給水を実施する場合、ポンプ12a,12bの両方が駆動されることによって、2棟の農業ハウス8に給水量「多」で給水することに問題はない。
しかし、一方の農業ハウス8に給水量「多」で給水し、他方の農業ハウス8に給水量「少」で給水する場合も、ポンプ12a,12bの両方が駆動される。しかしながら、この場合、給水中の農業ハウス8で必要な給水量(水圧)に対して、共用ポンプユニット12が吐出する水量(水圧)が過大となる。
また、2棟の農業ハウス8に給水量「少」で給水する場合も、ポンプ12a,12bの両方が駆動される。しかしながら、この場合も、給水中の農業ハウス8で必要な給水量(水圧)に対して、共用ポンプユニット12が吐出する水量(水圧)が過大となる。
すなわち、同時に給水される農業ハウス8の各給水量の設定によっては、給水中の農業ハウス8で必要な給水量(水圧)に対して、共用ポンプユニット12が吐出する水量(水圧)が過大となる場合があり、散水範囲のばらつきの要因となってしまう。
そこで、制御部15は、給水を要求している農業ハウス8毎に設定された給水量に基づいて、開閉弁14c,14dを開閉制御して、共用配管2からタンク11に戻す水量を制御する。
具体的に、制御部15は、2棟の農業ハウス8に同時に給水を実施する場合、2棟の農業ハウス8に給水量「多」で給水するのであれば、開閉弁14c,14dの両方を閉制御して、共用配管2からタンク11に戻す水量を「ゼロ」とする。
また、制御部15は、一方の農業ハウス8に給水量「多」で給水し、他方の農業ハウス8に給水量「少」で給水する場合、開閉弁14cを開制御し、開閉弁14dを閉制御して、共用配管2からタンク11に戻す水量を「少」とする。
また、制御部15は、2棟の農業ハウス8に給水量「少」で給水する場合、開閉弁14c,14dの両方を開制御して、共用配管2からタンク11に戻す水量を「多」とする。
さらに、制御部15は、1棟の農業ハウス8にのみ給水を実施する場合、農業ハウス8に給水量「多」で給水するのであれば、開閉弁14c,14dの両方を閉制御して、共用配管2からタンク11に戻す水量を「ゼロ」とする。
また、制御部15は、1棟の農業ハウス8にのみ給水を実施する場合、農業ハウス8に給水量「少」で給水するのであれば、開閉弁14cを開制御し、開閉弁14dを閉制御して、共用配管2からタンク11に戻す水量を「少」とする。
而して、共用ポンプユニット12が吐出する水量のうち、システムに不要な水量を共用配管2からタンク11に戻すことによって、必要な水量のみを農業ハウス8側へ供給できる。すなわち、複数の農業ハウス8に給水する駆動・停止のみが切替可能なポンプ12a,12b(共用ポンプユニット12)を備えて、農業ハウス8への給水量を調整することができる。したがって、同時に給水される農業ハウス8の各給水量の設定に依らず、必要な水量のみが農業ハウス8側へ供給されるので、散水範囲のばらつきを抑制できる。
次に、散水チューブ7a,7bは、ポリエチレン等の樹脂材料で成形されており、管壁内の水圧によって外側へ膨張する。したがって、散水開始時には、この散水チューブ7a,7bの膨張によって、管壁内の水圧が一時的に低下し、所望の散水範囲にまで水が到達しない虞がある。
そこで、散水開始時に、散水チューブ7a,7bへ高い水圧で給水することが考えられる。しかしながら、この場合、散水チューブ7a,7bの各入水口側は、水圧が高めとなって中途半端に散水されてしまい、散水チューブ7a,7bの各末端側は、水圧が低めとなって散水されない、という散水のばらつきが発生した(図4参照)。
また、散水チューブ7a,7bに低い水圧でのみ給水すると、散水チューブ7a,7b内になかなか水が溜まらず、散水チューブ7a,7bの入水口側と末端側とで、散水のばらつきが発生した。
そこで、本実施形態の制御部5は、散水を開始する場合、農業ハウス8への給水量が、「少」 → 「多」 → 「少」 となるように、水量調節部4を制御することによって、散水分布を均一にすることができる。
具体的に、制御部5は、散水を開始する場合、まず配管径が太い開閉弁4cを閉状態、配管径が細い開閉弁4dを開状態に制御して、給水量「少」(第1の水量)とする。この給水量「少」の期間は、低い水圧で散水チューブ7a,7b内に水を溜めることで、出来る限り栽培区8aへの散水を抑制しながら、散水チューブ7a,7b内に水を溜めることができる。
次に、制御部5は、給水量「少」の期間を所定時間継続させた後、配管径が太い開閉弁4cを開状態、配管径が細い開閉弁4dを閉状態に制御して給水量「多」(第2の水量)とし、全体散水を行う。この給水量「多」の期間は、高い水圧で散水することで、実際に散水が開始されるまでの時間を短縮でき、栽培区8aの全体に均一に散水できる。
次に、制御部5は、給水量「多」の期間を所定時間継続させた後、配管径が太い開閉弁4cを閉状態、配管径が細い開閉弁4dを開状態に制御して給水量「少」(第3の水量)とし、サイド散水を行う。この給水量「少」の期間は、低い水圧によるサイド散水を実施する期間であり、サイド散水の開始直後であっても、散水チューブ7a,7b内に水がほぼ行き渡っているため、散水チューブ7a,7bの入水口側、末端側に関わらず、散水を均一に実施できる。
上述の農業ハウス8への給水量を「少」 → 「多」 → 「少」 と切り替える制御では、栽培区8aへの散水量が、栽培区8aの中央から散水チューブ7a,7bの近傍(栽培区8aのサイド)に近付くほど多くなる(図5参照)。
上述の給水装置1は、水を蓄えるタンク11を備える。さらに、給水装置1は、タンク11から吸い込んだ水を1系統の共用配管2に吐出し、共用配管2から複数の農業ハウス8のそれぞれに分岐した複数系統の分岐配管3を介して、農業ハウス8のそれぞれに給水する1つ以上のポンプ12a,12b(第1のポンプ)を備える。さらに、給水装置1は、共用配管2をタンク11に連通させる戻し配管13を備える。さらに、給水装置1は、戻し配管13に設けられて、共用配管2から戻し配管13を通ってタンク11に戻る水量を変化させる水量調節部14(第1の水量調節部)を備える。さらに、給水装置1は、ポンプ12a,12bおよび水量調節部14を制御する制御部15(第1の制御部)を備える。そして、制御部15は、給水を要求している農業ハウス8の数に基づいて、ポンプ12a,12bそれぞれの駆動・停止を切り替え、給水中の農業ハウス8毎に設定された給水量に基づいて、共用配管2からタンク11に戻す水量を制御する。
また、上述の給水システムは、水を蓄えるタンク11と、タンク11から吸い込んだ水を吐出する1つ以上のポンプ12a,12b(第1のポンプ)と、ポンプ12a,12bのそれぞれから水を供給される1系統の共用配管2とを備える。さらに、給水システムは、共用配管2から複数の農業ハウス8のそれぞれに分岐して、農業ハウス8のそれぞれに給水する複数系統の分岐配管3を備える。さらに、給水システムは、共用配管2をタンク11に連通させる戻し配管13と、戻し配管13に設けられて、共用配管2から戻し配管13を通ってタンク11に戻る水量を変化させる水量調節部14(第1の水量調節部)とを備える。さらに、給水システムは、分岐配管3のそれぞれに設けられて、分岐配管3を通る水量を変化させる水量調節部4(第2の水量調節部)を備える。さらに、給水システムは、ポンプ12a,12bおよび水量調節部14を制御する制御部15(第1の制御部)を備える。さらに、給水システムは、農業ハウス8毎に設定された給水量に基づいて水量調節部4を制御し、農業ハウス8毎に設定された給水量の情報を含む給水要求を制御部15へ送信する制御部5(第2の制御部)を備える。
そして、制御部15は、給水を要求している農業ハウス8の数に基づいて、ポンプ12a,12bそれぞれの駆動・停止を切り替え、給水中の農業ハウス8毎に設定された給水量に基づいて、共用配管2からタンク11に戻す水量を制御する。
また、上述の給水システムでは、農業ハウス8に給水された水を散水チューブ7a,7bを用いた栽培区8aへの散水に用いているが、散水チューブ7a,7bを用いる散水方法に限定されるものではない。さらに、農業ハウス8に給水された水を、農業ハウス8内のミスト散布等の他の用途に用いてもよい。
(実施形態2)
図6は、本実施形態の給水システムの構成を示す。なお、実施形態1と同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
図6は、本実施形態の給水システムの構成を示す。なお、実施形態1と同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
本実施形態の給水システムでは、農業ハウス8内に引き込まれた分岐配管3に水量調節部4を設ける。さらに、農業ハウス8内にポンプ100(第2のポンプ)を設置しており、分岐配管3は、水量調節部4の前段にポンプ100を設ける。このポンプ100は、共用配管2のポンプ12a,12b(図1参照)のそれぞれと直列接続している。そして、ポンプ100は、分岐配管3において水量調節部4の前段に設けられており、制御部5によって駆動・停止が切り替えられる。
共用配管2のポンプ12a,12bのみを設ける構成では、共用配管2から各分岐配管3への分岐位置の違い、分岐配管3のそれぞれの管長の違い等によって、複数の農業ハウス8のそれぞれに引き込まれる分岐配管3の水圧に差が生じる場合がある。そこで本実施形態のように、ポンプ12a,12bとは別に、農業ハウス8内の分岐配管3のそれぞれにポンプ100を設けて、農業ハウス8毎に独立して分岐配管3内の水圧を高めることで、分岐配管3内の水圧を調整可能となる。また、ポンプ100の能力は、分岐配管3内の水圧が適正値となるように、農業ハウス8毎に適宜設定される。
したがって、共用配管2から各分岐配管3への分岐位置の違い、分岐配管3のそれぞれの管長の違い等があっても、複数の農業ハウス8のそれぞれに引き込まれた分岐配管3の水圧が適正値になるように調整できる。而して、複数の農業ハウス8のそれぞれにおける散水チューブ7a,7bの散水範囲を、予め決められた設計範囲内に収めることができる。
そして、各農業ハウス8の制御部5は、給水要求を制御部15(図1参照)へ送信した後に、制御部15から開始指示を受信すると、水量調節部4を開制御し、ポンプ100を駆動する。また、給水要求を送信した制御部5は、制御部15から待機指示を受信すると、水量調節部4を閉状態に維持し、さらにはポンプ100を停止状態に維持して待機する。待機状態の制御部5は、制御部15から開始指示を受信すると、水量調節部4を開制御し、ポンプ100を駆動する。また、制御部5は、スケジュール情報、スイッチ操作に基づいて農業ハウス8への給水を停止させるとき、水量調節部4を閉制御し、さらにはポンプ100を停止させる。
なお、水量調節部4の開制御時には、農業ハウス8への給水量に応じて開閉弁4c,4dのいずれか一方が開状態に制御される。また、水量調節部4の閉制御時には、開閉弁4c,4dのそれぞれが閉状態に制御される。
(実施形態3)
本実施形態の給水システムの構成を図7に示す。本実施形態では、複数の農業ハウス8のそれぞれにおいて、ポンプ100の後段の分岐配管3は分岐配管301(第3の分岐配管)、分岐配管302(第4の分岐配管)に分岐している。分岐配管301は、農業ハウス8内の地面の近くに配置された散水チューブ701に接続し、分岐配管302は、農業ハウス8内の天井面側に配置されたミスト用配管702に接続することが好ましい。散水チューブ701は、栽培区8aの地面に散水する散水用のチューブである。ミスト用配管702は、農業ハウス8内の温度を調節するために水(ミスト)を噴霧させる配管である。なお、実施形態2と同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
本実施形態の給水システムの構成を図7に示す。本実施形態では、複数の農業ハウス8のそれぞれにおいて、ポンプ100の後段の分岐配管3は分岐配管301(第3の分岐配管)、分岐配管302(第4の分岐配管)に分岐している。分岐配管301は、農業ハウス8内の地面の近くに配置された散水チューブ701に接続し、分岐配管302は、農業ハウス8内の天井面側に配置されたミスト用配管702に接続することが好ましい。散水チューブ701は、栽培区8aの地面に散水する散水用のチューブである。ミスト用配管702は、農業ハウス8内の温度を調節するために水(ミスト)を噴霧させる配管である。なお、実施形態2と同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
水量調節部4A(第2の水量調節部)は、分岐配管301を2系統に分岐させた後に合流させる分岐配管4a、4bを備える。そして、水量調節部4Aは、分岐配管4aに設けた開閉弁4c、分岐配管4bに設けた開閉弁4dを備える。さらに、水量調節部4Aは、分岐配管302に設けた開閉弁4eを備える。
そして、各農業ハウス8の制御部5は、給水要求を制御部15(図1参照)へ送信した後に、制御部15から開始指示を受信すると、水量調節部4Aを開制御し、ポンプ100を駆動する。また、給水要求を送信した制御部5は、制御部15から待機指示を受信すると、水量調節部4Aを閉状態に維持し、さらにはポンプ100を停止状態に維持して待機する。待機状態の制御部5は、制御部15から開始指示を受信すると、水量調節部4Aを開制御し、ポンプ100を駆動する。また、制御部5は、スケジュール情報、スイッチ操作に基づいて農業ハウス8への給水を停止させるとき、水量調節部4Aを閉制御し、さらにはポンプ100を停止させる。
ここで、水量調節部4Aの開制御時には、農業ハウス8への給水量に応じて開閉弁4c,4dのいずれか一方が開状態に制御され、開閉弁4eが開状態に制御される。また、水量調節部4Aの閉制御時には、開閉弁4c,4d,4eのそれぞれが閉状態に制御される。
したがって、本実施形態では、散水チューブ701による栽培区8aの地面への給水だけでなく、ミスト用配管702による農業ハウス8内のミスト散布も行うことができる。
図8は、農業ハウス8を妻面からみた配管構造を示す断面図である。以下、図8における上下方向、左右方向、前後方向を基準とする。
分岐配管3は、農業ハウス8の妻面(農業ハウス8の短手方向に形成された側面)を貫通して農業ハウス8内に引き込まれる。そして、分岐配管3の途中に設けられたポンプ100は、農業ハウス8の妻面近傍に配置されており、ポンプ100の吐出口は水量調節部4Aを介して分岐配管301,302につながっている。
分岐配管301は、妻面の略中央で左右方向にそれぞれ分岐した後、左右対称に引き回されて、農業ハウス8の左右両側面の長手方向に沿って配置された2本の散水チューブ701のそれぞれに接続する(図9参照)。したがって、2本の散水チューブ701のそれぞれに供給される水量は互いに略等しくなり、2本の散水チューブ701のそれぞれの散水範囲を略同一にできる。なお、図9では、水量調節部4Aを省略している。
分岐配管302は、上方向に引き回された後、農業ハウス8の長手方向に沿って配置された2本のミスト用配管702に接続する(図10参照)。なお、図10では、水量調節部4Aを省略している。
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
1 給水装置
11 タンク
12a,12b ポンプ(第1のポンプ)
13 戻し配管
14 水量調節部(第1の水量調節部)
15 制御部(第1の制御部)
2 共用配管
3 分岐配管
4 水量調節部(第2の水量調節部)
5 制御部(第2の制御部)
6 通信線
8 農業ハウス
11 タンク
12a,12b ポンプ(第1のポンプ)
13 戻し配管
14 水量調節部(第1の水量調節部)
15 制御部(第1の制御部)
2 共用配管
3 分岐配管
4 水量調節部(第2の水量調節部)
5 制御部(第2の制御部)
6 通信線
8 農業ハウス
Claims (19)
- 水を蓄えるタンクと、
前記タンクから吸い込んだ水を1系統の共用配管に吐出し、前記共用配管から複数の農業ハウスのそれぞれに分岐した複数系統の分岐配管を介して、前記農業ハウスのそれぞれに給水する第1のポンプと、
前記共用配管を前記タンクに連通させる戻し配管と、
前記戻し配管に設けられて、前記共用配管から前記戻し配管を通って前記タンクに戻る水量を変化させる第1の水量調節部と、
前記第1のポンプおよび前記第1の水量調節部を制御する第1の制御部と
を備え、
前記第1の制御部は、給水中の前記農業ハウス毎に設定された給水量に基づいて、前記共用配管から前記タンクに戻す水量を制御する
ことを特徴とする給水装置。 - 前記第1のポンプを複数備え、
前記第1の制御部は、給水を要求している前記農業ハウスの数に基づいて、前記第1のポンプそれぞれの駆動・停止を切り替える
ことを特徴とする請求項1記載の給水装置。 - 同時に給水可能な前記農業ハウスの最大数と同数の前記第1のポンプを備えることを特徴とする請求項2記載の給水装置。
- 前記複数系統の分岐配管のうち1系統以上の前記分岐配管に、前記第1のポンプと直列接続された第2のポンプを設けることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の給水装置。
- 前記第1の制御部は、給水中の前記農業ハウスで必要な給水量に基づいて、前記第1の水量調節部によって前記共用配管から前記タンクに戻される水量を調整することを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の給水装置。
- 前記第1の制御部は、給水中の複数の前記農業ハウスの各給水量が同一でない場合、前記第1の水量調節部を制御して前記共用配管から前記タンクに水を戻すことを特徴とする請求項5記載の給水装置。
- 前記第1の水量調節部は、前記戻し配管の流路を連続的に開閉する弁機構を備えて、前記タンクに戻る水量を連続的に変化させることを特徴とする請求項1乃至6いずれか記載の給水装置。
- 水を蓄えるタンクと、
前記タンクから吸い込んだ水を吐出する第1のポンプと、
前記第1のポンプから水を供給される1系統の共用配管と、
前記共用配管から複数の農業ハウスのそれぞれに分岐して、前記農業ハウスのそれぞれに給水する複数系統の分岐配管と、
前記共用配管を前記タンクに連通させる戻し配管と、
前記戻し配管に設けられて、前記共用配管から前記戻し配管を通って前記タンクに戻る水量を変化させる第1の水量調節部と、
前記分岐配管のそれぞれに設けられて、前記分岐配管を通る水量を変化させる第2の水量調節部と、
前記第1のポンプおよび前記第1の水量調節部を制御する第1の制御部と、
前記農業ハウス毎に設定された給水量に基づいて前記第2の水量調節部を制御する第2の制御部と
を備え、
前記第1の制御部は、給水中の前記農業ハウス毎に設定された給水量に基づいて、前記共用配管から前記タンクに戻す水量を制御する
ことを特徴とする給水システム。 - 前記第1のポンプを複数備え、
前記第2の制御部は、前記農業ハウス毎に設定された給水量の情報を含む給水要求を前記第1の制御部へ送信し、
前記第1の制御部は、給水を要求している前記農業ハウスの数に基づいて、前記第1のポンプそれぞれの駆動・停止を切り替える
ことを特徴とする請求項8記載の給水システム。 - 同時に給水可能な前記農業ハウスの最大数と同数の前記第1のポンプを備えることを特徴とする請求項9記載の給水システム。
- 前記複数系統の分岐配管のうち1系統以上の前記分岐配管に、前記第1のポンプと直列接続された第2のポンプを設けることを特徴とする請求項8乃至10いずれか記載の給水システム。
- 前記第1の制御部は、給水中の前記農業ハウスで必要な給水量に基づいて、前記第1の水量調節部によって前記共用配管から前記タンクに戻される水量を調整することを特徴とする請求項8乃至11いずれか記載の給水システム。
- 前記第1の制御部は、給水中の複数の前記農業ハウスの各給水量が同一でない場合、前記第1の水量調節部を制御して前記共用配管から前記タンクに水を戻すことを特徴とする請求項12記載の給水システム。
- 前記第1の水量調節部は、前記戻し配管の流路を連続的に開閉する弁機構を備えて、前記タンクに戻る水量を連続的に変化させることを特徴とする請求項8乃至13いずれか記載の給水システム。
- 前記第2の制御部は、複数の前記農業ハウスのそれぞれに設けられ、前記第1の制御部と前記第2の制御部との間を接続する通信線は、渡り配線で接続されることを特徴とする請求項8乃至14いずれか記載の給水システム。
- 前記分岐配管は、前記分岐配管から供給された水を前記農業ハウス内に散水する散水チューブに接続し、
前記第2の制御部は、前記第2の水量調節部を制御することによって、散水開始時に前記農業ハウスのそれぞれに供給される水量を、前記散水チューブ内に水を溜めるための第1の水量に制御し、次に前記第1の水量より大きい第2の水量に制御し、次に前記第2の水量より小さい第3の水量に制御する
ことを特徴とする請求項8乃至15いずれか記載の給水システム。 - 前記第2の水量調節部は、前記分岐配管を2系統に分岐させた後に合流させる第1の分岐配管および第2の分岐配管と、前記第1の分岐配管に設けた第1の開閉弁と、前記第2の分岐配管に設けた第2の開閉弁とを備え、
前記第2の制御部は、前記第1の開閉弁および前記第2の開閉弁を開閉制御することによって、前記分岐配管を通る水量を変化させる
ことを特徴とする請求項8乃至16いずれか記載の給水システム。 - 前記分岐配管は、前記農業ハウス内に散水する散水チューブに接続する第3の分岐配管と、前記農業ハウス内に水を噴霧させるミスト用配管に接続する第4の分岐配管とに分岐し、
前記第2の水量調節部は、前記第3の分岐配管と前記第4の分岐配管とのそれぞれを通る水量を個別に変化させる
ことを特徴とする請求項8乃至17いずれか記載の給水システム。 - 前記分岐配管は、前記分岐配管から供給された水を前記農業ハウス内に散水する散水チューブに接続し、
前記農業ハウスは、前記散水チューブが配設された方向の長さが100m以下であり、
前記散水チューブは、散水量が0.5L/min・m以上、1.5L/min・m以下で、全長が100m未満である
ことを特徴とする請求項8乃至18いずれか記載の給水システム。
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