JP5836985B2 - 金属めっきされたTi材の製造方法および多孔質電極の製造方法 - Google Patents

金属めっきされたTi材の製造方法および多孔質電極の製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、金属めっきされたTi材の製造方法および多孔質電極の製造方法に関し、特に、貴金属をTi材にめっきする方法に関する。
固体高分子電解質膜と触媒金属との複合電極は、(水)電気分解装置、燃料電池、湿度調整素子等の分野で用いられている。この複合電極は、通常、触媒層を担持した固体高分子電解質膜と多孔質電極とから構成されている。多孔質電極に外部電極を経由して電圧を印加することで、複合電極は素子として機能する。多孔質電極は、Ti材料にPtを被覆した白金電極が用いられることが多い。Ptの皮膜は湿式めっきによりTi材料の上に形成される。
Tiは、空気中あるいは水中に存在する酸素と反応して、TiO2の酸化皮膜を形成する。安定なTiO2の上にはめっき膜を形成することができない。Ti材にめっき膜を施すには、めっき前にTi材を酸溶液に浸して酸化皮膜を溶解させ、TiからTiO2への再酸化がおこる前に、めっき処理を施す必要がある。特許文献1は、Ti材料の表面に形成された酸化膜を取り除く前処理工程を実施した後に、フッ化物を含むリンス液と接触させる洗浄工程を行う方法を提案している。酸化膜の再生成を防ぐことで、水洗工程中のTi表面の酸化を防ぎながら、めっき膜を形成する。
各工程で使用する処理液は、種類の異なる処理液と混ぜられると処理性能が低下する。一般的なめっき工程では、各工程間で水洗を行い、前工程の処理液が次工程に混入することを防いでいる。特許文献1が提案している方法によれば、フッ化物を含むリンス液または水と接触させる洗浄工程の直後にめっきを行う。この処理方法において、フッ化物を含むリンス液を用いる場合は、リンス液がめっき液中に入りこむことでめっき液の劣化を招く。一方、リンス液の代わりに水を用いる場合は、水中でTi表面に酸化膜が形成される。酸化膜に強固なめっき膜を形成することは困難である。
特開平7-90595号公報
以上のように、Ti材のめっき膜には、密着力に改善の余地が残されている。本発明の目的は、金属めっきされたTi材において、めっき膜の密着強度を強化することにある。
この発明に関わる金属めっきされたTi材の製造方法は、素地のTi材を脱脂液に浸漬して脱脂を行う第1工程と、第1工程を経たTi材を水で洗浄する第2工程と、第2工程を経たTi材を酸性水溶液に浸漬する第3工程と、第3工程を経たTi材を水で洗浄する第4工程と、第4工程を経たTi材をエッチング水溶液に浸漬する第5工程と、第5工程を経たTi材を水で洗浄する第6工程と、第6工程を経たTi材を、5wt%のフッ化物を含む酸性水溶液に3〜10秒浸漬する第7工程と、第7工程を経たTi材を水で洗浄する第8工程と、第8工程を経たTi材を金属塩を含む水溶液に浸漬して電解めっきを行う第9工程と、を備えている。

この発明によれば、穿孔処理が施されたTi素地の上にめっきを施すことで、Ti素地とめっき膜の間に、強固なアンカー効果が発現し、高い密着強度を得ることができる。さらに、全ての工程間に水洗を実施しているため、被処理物に付着した処理液が次の工程の処理液中に入り込むことを防ぐことができ、処理液の性能低下を抑制することができる。
本発明の実施の形態による湿度調整器を示す断面図である。 本発明の実施の形態による方法で作製した陽極多孔質電極の詳細図である。 本発明の実施の形態によるめっき処理方法のプロセスチャートを表す図である。 本発明の実施の形態1に関し、エッチング工程におけるTiメッシュの表面状態の時間変化を示す図(図4A〜図4C)である。 本発明の実施の形態1に関し、第2酸活性工程におけるTiメッシュの表面状態の時間変化を示す図(図5A〜図5C)である。 本発明の実施の形態1に関し、エッチング時間とTiメッシュ表面に存在する孔の数の関係を示す図である。 本発明の実施の形態1に関し、第2酸活性処理時間とTiメッシュ表面に存在する孔の数の関係を示す図である。 本発明の実施の形態1に関し、エッチング時間が5分の場合の、第2酸活性処理時間と密着力の関係を示す図である。 本発明の実施の形態による、エッチング前の外気と接する領域の長さL0と、エッチング後の外気と接する領域の長さL1を示す図(図9A,図9B)である。 本発明の実施の形態2に関し、エッチング時間と表面積比(L1/L0)の関係を示す図である。 本発明の実施の形態2に関し、第2酸活性処理時間と表面積比(L1/L0)の関係を示す図である。 本発明の実施の形態2に関し、エッチング時間が15分の場合の、第2酸活性処理時間と密着力の関係を示す図である。 実施の形態1、2および比較の形態1、2に関し、密着力と表面積比の関係を表す図である。
以下に本発明に関わる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の既述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
実施の形態1.
本発明に関わるTi材は、湿度調整器の陽極多孔質電極として用いられる場合に最も好適な材料である。先ず、湿度調整器の断面図を図1に示す。湿度調整器100は、水の電気分解を利用して、筐体1の被湿度調整空間2を除湿するものである。電源8より電圧を陽極多孔質電極3と陰極多孔質電極7に印加すると、陽極側で電気分解反応(1)が、陰極側で電気分解反応(2)が起こる。

2H2O → O2 + 4H+ + 4e- 電気分解反応(1)
O2 + 4H+ + 4e- → 2H2O 電気分解反応(2)
陽極多孔質電極3の表面で起こる電気分解反応(1)は、O2の発生を伴うので、陽極多孔質電極3には酸素に対するに高い耐腐食性が求められる。このため、陽極多孔質電極3にはPt、Au等の貴金属を用いることが望ましい。実際には、貴金属材料が高価であるため、Ti材料にPt、Au等の貴金属をめっきしたものが電極材料として用いられている。電気分解反応(1)で発生するH+は、陽極触媒層4、固体電解質膜5、陰極触媒層6を経由して陰極多孔質電極7に至り、電気分解反応(2)に使用される。そこで、陽極多孔質電極3は、電気分解反応(1)で発生したH+を通しうる構造であることが要求される。陽極多孔質電極3にはTiメッシュ材を一般的に使用する。例えば、幅が150μm、厚さが50μmのTiメッシュ材を用いる。
上記の理由から、本実施の形態では、Tiメッシュ素地の上にPtめっき膜を施す場合の最良の形態について述べる。Tiの素材は他の金属と比べ酸素との反応性に富むため、空気中あるいは水中に存在する酸素と直ちに反応して、TiO2の酸化皮膜が形成される。この酸化皮膜の形成は、僅かな時間の空気曝露や水洗でも起こるため、酸化皮膜の全く存在しない状態のTiに対してめっきを行うことは非常に難しい。酸化皮膜が形成した領域にはめっき膜が析出できないため、めっき膜全体の密着力は低い。
図2に、本発明に関わる陽極多孔質電極3の詳細構造を模式的に示す。本発明に関わる陽極多孔質電極3は、Tiメッシュ9の表面に孔11が形成されている点に特徴がある。孔11の中にPtめっき膜10が析出することにより、Tiメッシュ9とPtめっき膜10の間に高いアンカー効果が発現する。その結果、本発明に関わる陽極多孔質電極3は密着力に優れている。この形状上の優位は、めっき処理における酸活性とエッチングの処理方法を、適正な順番と適正な条件で行うことにより実現できる。
続いて、図2に示す本発明のTi材を得るためのめっき処理方法について説明する。図3は、本めっき方法のプロセスフローチャートである。本発明に関わるTi材は、穿孔処理が施されたTi素地上にめっき膜が被覆されたものである。このめっき膜が形成されたTi材を得るために、脱脂工程と、第1酸活性工程と、エッチング工程と、第2酸活性工程と、めっき工程とを施す。脱脂工程ではTi素地表面の無機汚れと有機汚れを取り除く。第1酸活性工程では、Ti素地表面の酸化膜を除去する。エッチング工程では、Ti素地とめっき膜のアンカー効果を発現させるため、Ti素地をエッチング液に浸漬させ、Ti素地に孔を形成する。第2酸活性工程では、エッチング中に形成されたTi素地表面の孔を消失することなく、エッチング工程中に形成されたTiの酸化膜を取り除く。めっき工程では、Ti素地をめっき原料を含むめっき浴に浸漬して金属膜を形成させる。ただし、上記の全ての工程の間には、次工程への前工程の処理液の持ち込みを防ぐために水洗工程を行う。以下に、本発明のめっき処理の各工程を詳細に説明する。
<脱脂工程>
脱脂工程は、Ti素地表面の、有機異物と無機異物を洗浄除去する工程である。この工程に用いる脱脂液には、公知の脱脂液を使用する。例えば、水酸化ナトリウム、珪酸ナトリウム、炭酸ナトリウム等を含んだ6wt%脱脂液が使用できる。本発明において特に断らない限りwt%は、調整した混液全体に対する値をいう。温度、浸漬時間などの脱脂条件については、適正な清浄度を得るために適宜設定することができる。例えば、液温50℃、電流密度5A/dm2、処理時間1分とした電解脱脂を行うことで、Ti素地表面の油分を取り除くことができる。
<第1酸活性工程>
第1酸活性工程は、次工程となるエッチング工程の際の穿孔処理を正確に行うために、Ti素地表面の酸化膜を取り除く工程である。この工程で表面の酸化膜を完全に取り除くことができていなかった場合、エッチング液による穿孔処理が、酸化膜に妨げられ、望む数の孔が形成できなくなる。この工程では、酸活性のための公知のる酸活性液を使用する。例えば、5wt%の酸性フッ化アンモニウム、1wt%の有機酸類、30wt%の塩酸等を含んだ酸洗浄液が使用できる。温度、浸漬時間などの第1酸活性工程の条件は、Ti素地上の酸化膜の厚さに応じて適宜設定することができる。例えば、液温25℃、処理時間1分とした酸活性を行うことで、Ti素地表面の酸化膜を取り除くことができる。すなわち、金属酸類水溶液に短時間浸漬して素材表面に残るアルカリを中和し、前処理中に生じた薄い酸化層を除去して表面を活性化する。
<エッチング工程>
エッチング工程は、Ti素地表面に穿孔処理を施す工程である。この工程に用いるエッチング液は、チタンエッチングのための公知の液を使用できる。例えば、20wt%の硫酸と10wt%の有機酸等を含んだ混合液をエッチング液として使用する。Ti素地のエッチング条件については、所望のエッチング量とアンカーを得ることができるように適宜設定することができる。例えば、チタンエッチング液の液温度を90℃、Ti素地のチタンエッチング液への浸漬時間(エッチング時間)を5分以上とすることで、Ti素地の孔形成による密着強化の効果が得られる。エッチング液としてフッ化物を含む処理液を用いた場合、Ti素地との反応性が強すぎて、Ti素地が平滑に腐食される。一方、硫酸、塩酸と有機酸の混合液を用いた場合は、Ti素地の粒界を優先して腐食させるため、処理時間に応じた大きさの孔、凹凸を形成することができる。
<第2酸活性工程>
第2酸活性工程は、エッチング工程で残存した酸化膜を除去する工程である。この工程に用いる処理液は、第1酸活性工程で使用した処理液と同じものを使用することができる。処理温度は25℃とする。浸漬時間は、エッチング工程で形成したTi素地中の孔を消失させないために、3〜10秒とし、ごく短時間の処理にとどめる。酸活性液としてフッ化物を含む処理液を用いた場合、エッチング工程中に再生成したTiの酸化膜を除去することができる。フッ化物を含む処理液はTi素地との反応性が強く、非常に短い時間で酸化膜の除去が可能である。
<めっき工程>
めっき工程は、エッチング工程で孔が形成され、第2酸活性工程で酸化膜が取り除かれたTi素地上に、めっき膜を施す工程である。本工程と第2酸活性工程の間には、酸活性処理液がめっき液に混入することを防ぐための水洗工程が存在する。水洗工程は約1分程度の処理であるが、水中でTi素地表面の一部が酸化することは避けられない。Tiが酸化した領域ではTi素地とPtめっき界面で分子間力による密着力を得ることはできない。本発明のめっき処理では、エッチング工程でTi素地中に孔が形成されている。この孔部分に析出したPtめっきとTi素地の間にアンカー効果が働くため、強固な密着力を得ることができる。この処理には、例えば、10wt%の硫酸にPtとして2%の水溶性白金塩を含んだめっき液等が使用できる。めっき条件については、必要とする膜厚に応じて適宜設定することができる。例えば、液温50℃、めっき時間8分とし、電流密度を1.0A/dmとすることで、0.25μm程度のPtめっき膜を得ることができる。
<水洗工程>
上記の全ての処理の間にはTi素地を純水中で揺動させながら、Ti素地表面に付着した処理液を洗い流す水洗工程が存在する。この水洗工程は、次工程への前工程の処理液の持ち込みを防ぐために行われる。この工程の処理温度は特に調整を要せず、室温と同程度で良い。処理時間に関しては、洗浄と同時に水中でTi表面に酸化膜が形成されるため、望ましくは1分以内にこの処理を終える。
上記の工程のうち、高い密着力を得るための形状を得るのに特に重要なのは、エッチング工程と第2酸活性工程の処理時間である。本発明の発明者らは、エッチング工程と第2酸活性工程の処理時間を調整することにより、密着の強さに影響を与える孔の数を制御可能であることを見出した。以下にその詳細を説明する。
エッチング工程と酸活性工程はいずれもTi素地を腐食する工程であるが、その腐食のモードが異なる。第1酸活性工程後のTiメッシュを、エッチング液に浸漬させた場合の表面状態の時間変化を図4A〜図4Cに示す。図にはTiの結晶13と結晶粒界14を模式的に示した。図4Aはエッチング処理前のTiメッシュの状態である。このTiメッシュを、硫酸と有機酸を含むエッチング液に浸漬させると、表面12からTiの結晶粒界14が優先的に腐食される。このため、粒界に沿って伸展した腐食領域15が形成され、図4Bのような状態になる。この腐食領域15が密着力を確保するための孔となる。更に長時間エッチング液に浸漬すると、結晶粒界14に沿って伸展した腐食領域15が互いに繋がり、Tiメッシュとの接点を失い結晶粒が脱離したTiの脱離領域16が生じ、図4Cのような状態になる。
一方、第2酸活性工程で記したフッ化物と塩酸を含む酸活性液は、粒界、結晶部にかかわらず、凸なる領域と優先的に反応する。図5A〜図5Cにエッチング処理後のTiメッシュを酸活性液に浸漬させた場合の表面状態の時間変化を示す。酸活性液への浸漬時間が長くなるに従い、Tiメッシュの表面状態は図5A→図5B→図5Cのように変化する。酸活性の処理時間が長いほどTi表面の平滑化作用が大きくなり、エッチング工程で形成した孔が消失する。以下に、実際にエッチング工程と第2酸活性工程の条件を変えて孔の数について調べた結果について記す。
(エッチング工程における孔の数について)
第1酸活性工程を経たTi素地について、エッチング時間を変えたTi素地の断面を観察し、Ti素地の表面に形成される孔の数について調査した。孔はTi素地の平滑面に対して1μm以上内部方向にTiが腐食されている領域を1個として数えた。計測は、長さ100μmの断面に含まれていた孔の個数を調べた。
図6に、エッチング処理を0〜30分の間で変化させた条件で処理したTi素地のエッチング後の孔の数を示す。Ti素地(Tiメッシュ)には、<脱脂工程>と<第1酸活性工程>に記す処理液を用いて、1分の脱脂処理と、1分の酸活性処理を施した。図からわかるように、孔の数はエッチング時間0〜5分の間では処理時間が長いほど多くなり、5分以上の処理では殆ど変化しない。この結果より、エッチングの穿孔処理により密着力の強化を求める場合は、エッチング時間を5分以上とすることが好ましいことがわかる。
(第2酸活性工程における孔の数について)
エッチング工程を経たTi素地について、第2酸活性工程の条件を変えたTi素地の断面からTi素地表面に形成される孔の数について調査した。孔はTi素地の平滑面に対して1μm以上内部方向にTiが腐食されている領域を1個として数えた。計測は、長さ100μmの断面に含まれていた孔の個数を調べた。
図7に、第2酸活性工程の処理時間を0〜60秒の間で変化させた条件で処理したTi素地の第2酸活性工程後の孔の数を示す。Ti素地(Tiメッシュ)には、<脱脂工程>と<第1酸活性工程>と<エッチング工程>に記す処理液を用いて、1分の脱脂処理と、1分の酸活性処理と、5分のエッチング処理を施した。図からわかるように、第2酸活性工程の処理時間が長くなるほど、エッチング工程で形成された孔の数が少なくなっていき、45秒以上では完全に孔が消失している。このことから、第2酸活性工程の処理時間は、エッチング工程中に生じた酸化膜を取り除くことができ、密着力が確保できれば、可能な限り短い時間で処理することが望ましい。
第2酸活性工程の処理時間を変えてPtめっきを施した場合の処理時間とPtめっき膜の密着力の関係を図8に示す。密着力の評価は、次に示す方法で行った。Ptめっき後、メッシュを1×2cmの断片に切断する。セロハンテープを切断片のめっき面に密着させてから、セロハンテープをめっき面に垂直に強く、瞬間的に引き剥がした。この操作を繰り返し行い、白金めっき膜が3回以内で剥離した場合を「×」、4〜10回で剥離した場合を「△」、剥離が生じなかった場合を「○」とした。第2酸活性工程以外の電流密度および処理時間は、脱脂工程を電流密度5A/dm2で1分、第1酸活性工程を1分、エッチング工程を5分、Ptめっき工程を電流密度1A/dm2で10分とした。この結果より、第2酸活性工程の処理時間は剥離の生じない3〜10秒の範囲とすべきであり、望ましくは孔の
数が多い3秒の処理とする。
図7に示した第2酸活性工程の処理時間と孔の数、図8に示した第2酸活性工程の処理時間と密着力の関係を比較してみる。エッチング工程中に生成した酸化膜の除去が十分でなかった第2酸活性工程の処理時間が1秒以下の場合を除いて、孔の数が多いほど高い密着力が得られていることがわかる。密着力の評価結果が「△」となる第2酸活性工程の処理時間が15秒のときの孔の数は30個である。密着力の評価結果が「○」となる第2酸活性工程の処理時間が3〜10秒のときの孔の数は42〜47個である。このことより、良好な密着力を得るためには、少なくとも100μmの断面あたり30個以上の孔が必要であり、42個以上の孔を有することがより望ましい。
実施の形態2.
実施の形態2では、被覆金属の表面積を増加させる効果を発現させる条件について述べる。除湿器(湿度調整器)においては、外気に触れるPtの表面積を増やすことで、電気分解反応(1)が起こる領域を広くすることができる。Ptの表面積が増えれば、除湿素子の大きさを変えなくても、除湿性能は向上する。図4A〜図4Cに示すように、エッチング時間を長くすると、Tiの結晶粒が脱離する。Tiメッシュの表面にできる凹凸により、めっき膜が析出した際の表面積が広くなる。すなわち、エッチング工程の処理時間および、エッチング工程で生じた凹凸の平滑化作用を持つ第2酸活性工程の処理時間を調整することで、めっき膜の表面積を増加させることができる。他の工程については、実施の形態1に示しためっき工程と同一のものが使用できる。
以下に、実際にエッチング工程と第2酸活性工程の条件を変えて表面積について調べた結果について記す。表面積の変化は、エッチング前のTi素地表面が外気と接する領域の長さL0と、エッチング後のTi素地表面が外気と接する領域の長さL1から、(L1/L0)を表面積比として評価した。図9は長さL0、長さL1について補足している。
図10に、エッチング処理を0〜30分の間で変化させた条件で処理したTi素地のエッチング後の表面積比(L1/L0)を示す。Ti素地(Tiメッシュ)には、<脱脂工程>と<第1酸活性工程>に記した処理液を用いて、1分の脱脂処理と、1分の第1酸活性処理を施した。図10の表面積比は0〜15分の間では処理時間が長いほど大きくなり、15分以上の処理では殆ど変化しない。これより、エッチングによる表面積の増加を求める場合はエッチング時間を15分以上とすることが好ましい。エッチング工程により生じた凹凸は、第2酸活性工程の処理時間に応じて平滑化される。
図11に、第2酸活性工程の処理時間を0〜60秒の間で変化させた条件で処理したTi素地の第2酸活性工程後の表面積比(L1/L0)を示す。Ti素地(Tiメッシュ)には、<脱脂工程>と<第1酸活性工程>と<エッチング工程>に記した処理液を用いて、1分の脱脂処理と、1分の第1酸活性処理と、15分のエッチング処理を施した。表面積比は、処理時間が長くなるほど値が小さくなっており、表面積の増加効果を得る場合も、密着力が確保できれば、第2酸活性工程の処理時間は可能な限り短い時間で処理することが望ましい。
第2酸活性工程の処理時間を変えてPtめっきを施した場合の処理時間とPtめっき膜の密着力を図12に示す。密着力の評価は、実施の形態1に示す方法と同じ方法を用いた。白金めっき膜が3回以内で剥離した場合を「×」、4〜10回で剥離した場合を「△」、剥離が生じなかった場合を「○」とした。第2酸活性工程以外の電流密度および処理時間は、脱脂工程を電流密度5A/dm2で1分、第1酸活性工程を1分、エッチング工程15分、Ptめっき工程を電流密度1A/dm2で10分とした。剥離が生じない条件は第2酸活性工程の処理時間が3〜10秒であった場合であり、望ましくは、表面積の広い3秒の処理とする。
以下に実施例1〜12と実施例13〜24を挙げて本発明の効果をより詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。本発明は、Ti材料以外の大気中で酸化膜を形成しやすい金属材料、メッシュ形状でない材料、除湿器(湿度調整器)以外の用途、に対しても適用される。
実施例1〜6(実施の形態1).
幅150μm、厚さ50μmのメッシュ状の純Ti材を実施の形態1において説明した方法で処理を行った。脱脂処理工程においては、(株)ワールドメタル製のELC−400を使用し、電流密度5A/dm2で1分間通電処理を行った。その後、脱脂液からTi材を取り出し、純水で1分間洗浄した後、(株)ワールドメタル製のMC−Eを使用し、1分間Ti材料を浸漬処理した。その後、酸活性液からTi材を取り出し、純水で1分間洗浄した後、(株)ワールドメタル製のT-44を使用し、5分間Ti材料を浸漬処理した。その後、エッチング液からTi材を取り出し、純水で1分間洗浄した後、(株)ワールドメタル製のMC−Eを使用し、0〜60秒の範囲で処理時間を変化させ、浸漬処理を行った。その後、
酸活性液からTi材を取り出し、純水で1分間洗浄した後、(株)旭油脂製のプラチナメッキSを使用し、電流密度1A/dm2で処理時間を変化させ、1分間通電処理を行った。
実施例7〜12(実施の形態2).
Ptめっき膜の表面積を広くするためのエッチング工程の処理時間を除き、実施の形態1と同一である。幅150μm、厚さ50μmのメッシュ状の純Ti材を上記実施の形態2において説明した方法で処理を行った。脱脂処理工程においては、(株)ワールドメタル製のELC−400を使用し、電流密度5A/dm2で1分間通電処理を行った。その後、脱脂液からTi材を取り出し、純水で1分間洗浄した後、(株)ワールドメタル製のMC−Eを使用し、1分間Ti材料を浸漬処理した。その後、酸活性液からTi材を取り出し、純水で1分間洗浄した後、(株)ワールドメタル製のT-44を使用し、15分間Ti材料を浸漬処理した。その後、エッチング液からTi材を取り出し、純水で1分間洗浄した後、(株)ワールドメタル製のMC−Eを使用し、0〜60秒の範囲で処理時間を変化させ、浸漬処
理を行った。その後、酸活性液からTi材を取り出し、純水で1分間洗浄した後、(株)旭油脂製のプラチナメッキSを使用し、電流密度1A/dm2で処理時間を変化させ、1分間通電処理を行った。
実施例13〜24(比較の形態1と比較の形態2).
エッチング工程による孔の形成を行わなかった場合の条件でめっきを行った。この場合、第1酸活性工程と第2酸活性工程が同じ液で連続した工程となるため、第1酸活性工程と第2酸活性工程をまとめ一つの工程とした。幅150μm、厚さ50μmのメッシュ状の純Ti材を実施の形態1において説明した方法で処理を行った。脱脂処理工程においては、(株)ワールドメタル製のELC−400を使用し、電流密度5A/dm2で1分間通電処理を行った。その後、エッチング液からTi材を取り出し、純水で1分間洗浄した後、(株)ワールドメタル製MC−Eを使用し、0〜60秒の範囲で処理時間を変化させ、浸漬処理を行った。その後、酸活性からTi材を取り出し、実施例13〜18(比較の形態1)はめっき前に純水で洗浄を行い、実施例19〜24(比較の形態2)はめっき前に洗浄を行わなかった。その後、(株)旭油脂製のプラチナメッキSを使用し、電流密度1A/dm2で処理時間を変化させ、1分間通電処理を行った。
図13に実施例1〜24に関して、密着力と表面積比を比較した結果を示す。密着力の評価は実施の形態1に示す方法と同じ方法を用いた。密着力においては、実施の形態1および実施の2では、第2酸活性工程の処理時間3〜10秒の範囲で良好な密着が得られている。一方、水洗を行った実施例13〜18(比較の形態1)では全てのめっき膜で評価×となっており、良好な密着が得られなかった。めっき前に水洗を行わない比較例19〜24(比較の形態2)では、第2酸活性工程の処理時間10秒以上で評価△の膜が得られているが、Ti素地が平滑でありアンカー効果が働かないため、実施例1〜12のエッチング時間3〜10秒の膜と比べ密着力は弱い。また、めっき前の水洗を実施していないので活性化処理液の混入によるめっき液の汚染は避けられない。表面積比は、実施例7〜12(実施の形態2)でのみ顕著な差が現れており、エッチング時間を長くすることが表面積の増大に効果的であることがわかる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 筐体、2 被湿度調整空間、3 陽極多孔質電極、4 陽極触媒層、5 固体電解質膜、6 陰極触媒層、7 陰極多孔質電極、8 電源、9 Tiメッシュ、10 Ptめっき膜、11 孔、12 表面、13 結晶、14 結晶粒界、15 腐食領域、16 脱離領域、100 湿度調整器

Claims (8)

  1. 素地のTi材を脱脂液に浸漬して脱脂を行う第1工程と、
    前記第1工程を経たTi材を水で洗浄する第2工程と、
    前記第2工程を経たTi材を酸性水溶液に浸漬する第3工程と、
    前記第3工程を経たTi材を水で洗浄する第4工程と、
    前記第4工程を経たTi材をエッチング水溶液に浸漬する第5工程と、
    前記第5工程を経たTi材を水で洗浄する第6工程と、
    前記第6工程を経たTi材を、5wt%のフッ化物を含む酸性水溶液に3〜10秒浸漬する第7工程と、
    前記第7工程を経たTi材を水で洗浄する第8工程と、
    前記第8工程を経たTi材を金属塩を含む水溶液に浸漬して電解めっきを行う第9工程と、を備えている金属めっきされたTi材の製造方法。
  2. 第3工程でTi材を酸性水溶液に浸漬する時間を、第7工程で酸性水溶液に浸漬する時間よりも長く設定することを特徴とする請求項1に記載の金属めっきされたTi材の製造方法。
  3. 第1工程でTi材を浸漬する脱脂液は、アルカリ性水溶液からなることを特徴とする請求項2に記載の金属めっきされたTi材の製造方法。
  4. 第3工程でTi材を浸漬する酸性水溶液は、フッ化物を含むことを特徴とする請求項3に記載の金属めっきされたTi材の製造方法。
  5. 第5工程でTi材を浸漬するエッチング水溶液は、無機酸と有機酸を含むことを特徴とする請求項4に記載の金属めっきされたTi材の製造方法。
  6. 第9工程において、第8工程を経たTi材を、直接、金属塩を含む水溶液に浸漬して電解めっきを行うことを特徴とする請求項1に記載の金属めっきされたTi材の製造方法。
  7. 第9工程でTi材を浸漬する水溶液は、金属塩として貴金属塩を含むことを特徴とする
    請求項5に記載の金属めっきされたTi材の製造方法。
  8. メッシュ状のTi材をアルカリ性水溶液に浸漬して電解脱脂を行う第1工程と、
    前記第1工程を経たTi材を水で洗浄する第2工程と、
    前記第2工程を経たTi材を酸性水溶液に浸漬する第3工程と、
    前記第3工程を経たTi材を水で洗浄する第4工程と、
    前記第4工程を経たTi材をエッチング水溶液に浸漬する第5工程と、
    前記第5工程を経たTi材を水で洗浄する第6工程と、
    前記第6工程を経たTi材を、5wt%のフッ化物を含む酸性水溶液に3〜10秒浸漬する第7工程と、
    前記第7工程を経たTi材を水で洗浄する第8工程と、
    前記第8工程を経たTi材を白金塩を含む水溶液に浸漬して電解めっきを行う第9工程と、を備えている多孔質電極の製造方法。
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