JP5836790B2 - 干渉波抑圧装置 - Google Patents
干渉波抑圧装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5836790B2 JP5836790B2 JP2011281585A JP2011281585A JP5836790B2 JP 5836790 B2 JP5836790 B2 JP 5836790B2 JP 2011281585 A JP2011281585 A JP 2011281585A JP 2011281585 A JP2011281585 A JP 2011281585A JP 5836790 B2 JP5836790 B2 JP 5836790B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- interference wave
- interference
- suppression
- processing
- tdl
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Noise Elimination (AREA)
- Radio Transmission System (AREA)
- Radar Systems Or Details Thereof (AREA)
Description
分散アレーは大開口による高い指向性を有し、通信やレーダ等の分野で有益なアンテナの形態である。
そのような場合には、例えば、以下の非特許文献1に開示されているSLC(SideLobe Canceller)処理や、以下の非特許文献2に開示されているアダプティブアレー処理等の干渉波抑圧処理を行う必要がある。これは分散アレーの場合でも同様である。
この問題に対処するために、TDL(Tapped Delay Line)を用いて、受信信号の遅延信号成分を生成してから、SLC処理やアダプティブアレー(TDL−SLC、TDL−アダプティブアレー)処理を実施することで、時間(周波数)領域と空間域の双方で干渉波の抑圧を行う手法が一般的である。
そのため、分散アレーを考えると、サブアレー内の補助アンテナにおけるSLC処理や、サブアレー内でのアダプティブアレー処理を実施することで干渉波を抑圧することが望ましい。
図1はこの発明の実施の形態1による干渉波抑圧装置を示す構成図である。
図1において、サブアレー1−1〜1−Mは複数の主アンテナ2の他に、複数の補助アンテナ3(素子アンテナ)から構成されており、サブアレー1−1〜1−Mは所望波と複数の干渉波が混在している到来波を受信する。
この実施の形態1では、M個のサブアレー1から分散アレーが構成されているものを想定しているが、Mは2個以上であれば何個でもよい。
減算部5は主アンテナ2の受信信号からTDL−SLC処理部4によりTDL−SLC荷重が乗算された補助アンテナ3の受信信号を減算して、主アンテナ2の受信信号に含まれている干渉波を抑圧するサブアレー内でのTDL−SLC処理(干渉波抑圧処理)を実施する。
なお、TDL−SLC処理部4及び減算部5から第1の干渉波抑圧手段が構成されている。
干渉波抑圧装置がコンピュータで構成されている場合、TDL−SLC処理部4、減算部5及びアダプティブアレー処理部6の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
図5はこの発明の実施の形態1による干渉波抑圧装置の処理内容を示すフローチャートである。
サブアレー1−1〜1−Mには所望波と複数の干渉波が到来しており、サブアレー1−1〜1−Mにおける複数の主アンテナ2及び補助アンテナ3が、所望波及び複数の干渉波を受信する。
サブアレー1−1〜1−MのTDL−SLC処理部4は、複数の補助アンテナ3の受信信号に対して、異なる遅延時間を与えるTDL処理を実施する。
以下、主アンテナ2における時刻tの受信信号をxmain(t)、TDL処理後の第n番目の補助アンテナ3における時刻tの受信信号をxaux,n(t)と表記する。
TDL−SLC荷重wnを算出する処理自体は公知の技術であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
TDL−SLC処理部4は、TDL−SLC荷重wnを算出すると、そのTDL−SLC荷重wnをTDL処理後の補助アンテナ3の受信信号xaux,n(t)に乗算し、その乗算結果wn・xaux,n(t)を減算部5に出力する。
式(1)において、Nは補助アンテナ3の本数を表している。
そのため、サブアレー1内の干渉波抑圧処理が有する自由度を超える干渉波が到来している場合には、干渉波を完全に抑圧することはできない。
そこで、この実施の形態1では、サブアレー1−1〜1−Mの干渉波抑圧処理だけでは抑圧できなかった干渉波を抑圧するアダプティブアレー処理部6を設けている。
アダプティブアレー処理部6は、サブアレー1−1〜1−MによるTDL−SLC処理後の受信信号yslc(t)に対して、異なる遅延時間を与えるTDL処理を実施すると、TDL処理後の受信信号yslc(t)に対してサブアレー間でのアダプティブアレー処理を実施することで、その受信信号yslc(t)に消え残っている干渉波を抑圧する(ステップST2)。
アダプティブアレー処理部6によるアダプティブアレー処理後の受信信号yadapt(t)は、下記の式(2)で与えられる。
式(2)において、xadapt,m(t)はサブアレー1−1〜1−MによるTDL−SLC処理後の受信信号yslc(t)に対するTDL処理後の信号、wadapt,mはxadapt,m(t)に対するアダプティブ荷重である。
ここでは、アダプティブアレー処理部6が、TDL−アダプティブアレー処理を実施する例を示しているが、複数のTDL−SLC処理後の受信信号に消え残っている干渉波を抑圧することができればよく、TDL−アダプティブアレー処理に限るものではない。したがって、非TDL構成のアダプティブアレーを含め、一般的に知られている全てのアダプティブアレー処理のアルゴリズムが含まれる。
この場合も、サブアレー1−1〜1−Mにおけるアダプティブアレー処理で完全に抑圧できずに残っている干渉波をアダプティブアレー処理部6が抑圧することができる。
また、図3におけるTDL−SLC処理部4の代わりに、アダプティブアレー処理部7を実装するようにしてもよい(図4を参照)。
上記実施の形態1では、サブアレー1を構成している複数の主アンテナ3の受信信号に含まれている干渉波を抑圧するサブアレー内でのTDL−SLC処理を実施し、TDL−SLC処理後の受信信号に消え残っている干渉波を抑圧するサブアレー間でのTDL−アダプティブアレー処理を実施するものを示したが、使用条件によっては、アダプティブアレー処理部6による干渉波の抑圧性能が劣化する場合がある。
実際のハードウェアを考える場合、各々のサブアレー1内では、補助アンテナ3毎の周波数特性に微妙な差異が生じ、広帯域妨害波到来時には受信信号の周波数特性にばらつきが生じる(サブアレー1内でアダプティブアレー処理を行う場合、主アンテナ2毎の周波数特性に微妙な差異が生じ、受信信号の周波数特性にばらつきが生じる)。
上記実施の形態1では、このばらつきに対処するため、SLC処理やアダプティブアレー処理を行う前にTDL処理を実施して、空間のみならず、周波数方向でも、干渉波の抑圧を行う構成を用いている。
しかし、サブアレー内の抑圧処理における自由度が不足する場合(サブアレー1内の干渉波抑圧処理が有する自由度を超える干渉波が到来している場合)、TDL処理で生成された各遅延信号に対応する消え残り成分が生じる。
このとき、図5の処理フローを用いると、アダプティブアレー処理部6におけるサブアレー間での干渉波抑圧処理には、上記の消え残り成分が混在している受信信号が入力されるため、干渉波信号成分の数が、サブアレー内での干渉波抑圧処理を行う前よりも増加する。
増加後の干渉波信号成分の数が、サブアレー間での干渉波抑圧処理の自由度を超えると、アダプティブアレー処理部6による干渉波の抑圧性能が劣化する問題を生じる。
TDL−SLC処理部11は図1のTDL−SLC処理部4と同様に、サブアレー内で干渉波を抑圧する際に必要なTDL−SLC荷重を算出して、そのTDL−SLC荷重を補助アンテナ3の受信信号に乗算する処理を実施するが、抑圧処理制御部13からTDL−SLC処理を実施しない旨を示す制御信号を受けると、TDL−SLC処理の実施を停止して、出力信号を0にする。なお、TDL−SLC処理部11は第1の干渉波抑圧手段を構成している。
図6の例では、干渉波抑圧装置の構成要素の一部であるTDL−SLC処理部11、減算部5、アダプティブアレー処理部12及び抑圧処理制御部13のそれぞれが専用のハードウェア(例えば、CPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコン)で構成されているものを想定しているが、干渉波抑圧装置がコンピュータで構成されていてもよい。
干渉波抑圧装置がコンピュータで構成されている場合、TDL−SLC処理部11、減算部5、アダプティブアレー処理部12及び抑圧処理制御部13の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
図7はこの発明の実施の形態2による干渉波抑圧装置の処理内容を示すフローチャートである。
この実施の形態2では、サブアレー内での干渉波抑圧処理の自由度より、サブアレー間での干渉波抑圧処理の自由度が高い場合(サブアレー間での干渉波抑圧処理の方が、対処可能干渉波数が多い場合)を想定する。
サブアレー1−1〜1−Mには所望波と複数の干渉波が到来しており、サブアレー1−1〜1−Mにおける複数の主アンテナ2及び補助アンテナ3が、所望波及び複数の干渉波を受信する。
サブアレー1−1〜1−MのTDL−SLC処理部11は、複数の補助アンテナ3の受信信号を入力し、図1のTDL−SLC処理部4と同様に、サブアレー内で干渉波を抑圧する際に必要なTDL−SLC荷重wnを算出して、そのTDL−SLC荷重wnをTDL処理後の補助アンテナ3の受信信号xaux,n(t)に乗算し、その乗算結果wn・xaux,n(t)を減算部5に出力する。
減算部5は、TDL−SLC処理後の受信信号yslc(t)をアダプティブアレー処理部12及び抑圧処理制御部13に出力する。
例えば、TDL−SLC処理後の受信信号yslc(t)の信号電力と受信機の雑音電力(雑音電力は既知)を比較し、その受信信号yslc(t)の信号電力が受信機の雑音電力以上であれば、干渉波が消え残っていると判定する。一方、その受信信号yslc(t)の信号電力が受信機の雑音電力未満であれば、干渉波が消え残っていないと判定する。
あるいは、TDL−SLC処理前の受信信号yslc(t)の信号電力と、TDL−SLC処理後の受信信号yslc(t)の信号電力との信号電力比を求め、その信号電力比が所定の閾値未満であれば、干渉波が消え残っていると判定し、その信号電力比が所定の閾値以上であれば、干渉波が消え残っていないと判定する。
アダプティブアレー処理部12は、抑圧処理制御部13からTDL−アダプティブアレー処理を実施しない旨を示す制御信号を受けると、サブアレー1−1〜1−Mの出力信号(TDL−SLC処理後の受信信号yslc(t))を合成して出力する。
TDL−SLC処理部11は、抑圧処理制御部13からTDL−SLC処理を実施しない旨を示す制御信号を受けると、TDL−SLC処理の実施を中止して、出力信号を0にする。
これにより、減算部5では、主アンテナ2の受信信号xmain(t)を受信信号yslc(t)としてアダプティブアレー処理部12に出力する。
ここでのTDL−アダプティブアレー処理は、TDL−SLC処理前の受信信号に対するサブアレー間でのアダプティブアレー処理であるため、TDL−SLC処理に伴う干渉波信号成分の数の増加がない。このため、アダプティブアレー処理部12において、干渉波抑圧性能の劣化問題を生じることはない。
上記実施の形態2では、干渉波の抑圧が十分に行われていない場合、TDL−SLC処理前の受信信号に対するサブアレー間でのアダプティブアレー処理を実施するものを示したが、干渉波の抑圧処理を行う前に遅延時間を与えない非TDL構成のSLC処理を実施し、非TDL構成のSLC処理後の受信信号に対するサブアレー間でのTDL−アダプティブアレー処理を実施するようにしてもよい。
図8はこの発明の実施の形態3による干渉波抑圧装置の処理内容を示すフローチャートである。
サブアレー1−1〜1−MのTDL−SLC処理部11は、複数の補助アンテナ3の受信信号に対して、異なる遅延時間を与えるTDL処理を実施し、TDL処理後の補助アンテナ3の受信信号xaux,n(t)を用いて、サブアレー内で干渉波を抑圧する際に必要なTDL−SLC荷重wnを算出する。
そして、TDL−SLC処理部11は、そのTDL−SLC荷重wnをTDL処理後の補助アンテナ3の受信信号xaux,n(t)に乗算し、その乗算結果wn・xaux,n(t)を減算部5に出力する。
減算部5は、TDL−SLC処理部11の乗算結果wn・xaux,n(t)を受けると、上記実施の形態2と同様に、主アンテナ2の受信信号xmain(t)からTDL−SLC処理部11の乗算結果wn・xaux,n(t)を減算して、主アンテナ2の受信信号xmain(t)に含まれている干渉波を抑圧するTDL−SLC処理を実施する(図8のステップST11)。
減算部5は、TDL−SLC処理後の受信信号yslc(t)をアダプティブアレー処理部12及び抑圧処理制御部13に出力する。
抑圧処理制御部13は、TDL−SLC処理後の受信信号yslc(t)の中に干渉波の消え残りが無いと判定すれば、干渉波の抑圧が十分に行われているため(ステップST13;YES)、TDL−アダプティブアレー処理を実施しない旨を示す制御信号をアダプティブアレー処理部12に出力する。
アダプティブアレー処理部12は、抑圧処理制御部13からTDL−アダプティブアレー処理を実施しない旨を示す制御信号を受けると、サブアレー1−1〜1−Mの出力信号(TDL−SLC処理後の受信信号yslc(t))を合成して出力する。
サブアレー内での干渉波抑圧処理で、消え残り信号成分中の干渉波信号数が増加する要因の一つはTDL処理を実施することであるため、この実施の形態2では、非TDLのSLC処理を実施させるようにする。
そして、TDL−SLC処理部11は、その非TDLのSLC荷重wnを複数の補助アンテナ3の受信信号に乗算し、その乗算結果を減算部5に出力する。
減算部5は、TDL−SLC処理部11の乗算結果を受けると、主アンテナ2の受信信号xmain(t)からTDL−SLC処理部11の乗算結果を減算して、主アンテナ2の受信信号xmain(t)に含まれている干渉波を抑圧する非TDLのSLC処理を実施する(ステップST21)。
減算部5は、非TDLのSLC処理後の受信信号yslc(t)をアダプティブアレー処理部12に出力する。
上記実施の形態2では、抑圧処理制御部13が、TDL−SLC処理部11によるTDL−SLC処理後の受信信号yslc(t)に基づいて、その受信信号yslc(t)に干渉波の消え残りがあるか否かを判定するものを示したが、TDL−SLC処理部11によりTDL−SLC処理が実施される前に、TDL−SLC処理部11によるTDL−SLC処理で受信信号に含まれている干渉波を抑圧することが可能であるか否かを判定するようにしてもよい。
図9はこの発明の実施の形態4による干渉波抑圧装置の処理内容を示すフローチャートである。
抑圧処理制御部13は、TDL−SLC処理部11によりTDL−SLC処理が実施される前に、TDL−SLC処理部11によるTDL−SLC処理で受信信号に含まれている干渉波を抑圧することが可能であるか否かを判定する(図9のステップST31)。
例えば、主アンテナ2又は補助アンテナ3の受信信号を周波数領域の信号に変換(例えば、フーリエ変換)し、周波数分布から干渉波の種類を、受信信号に対する固有値解析等の一般的な信号処理を実施することで、その受信信号に含まれている干渉波の数を推定することができる。
その干渉波の推定数が、TDL−SLC処理部11の干渉は抑圧処理が有する自由度に対応する干渉波抑圧可能数(干渉波抑圧可能数は、補助アンテナ3の本数や、干渉波の種類によって決まる)以下であれば、TDL−SLC処理部11によるTDL−SLC処理で受信信号に含まれている干渉波を抑圧することが可能であると判定する。一方、その干渉波の推定数が、TDL−SLC処理部11の干渉波抑圧処理が有する自由度に対応する干渉波抑圧可能数を上回っていれば、TDL−SLC処理部11によるTDL−SLC処理で受信信号に含まれている干渉波を抑圧することが不可能であると判定する。
TDL−SLC処理部11は、抑圧処理制御部13からTDL−SLC処理を実施する旨を示す制御信号を受けると、図1のTDL−SLC処理部4と同様に、TDL処理後の補助アンテナ3の受信信号xaux,n(t)を用いて、サブアレー内で干渉波を抑圧する際に必要なTDL−SLC荷重wnを算出する。
そして、TDL−SLC処理部11は、そのTDL−SLC荷重wnをTDL処理後の補助アンテナ3の受信信号xaux,n(t)に乗算し、その乗算結果wn・xaux,n(t)を減算部5に出力する。
減算部5は、TDL−SLC処理部11の乗算結果wn・xaux,n(t)を受けると、主アンテナ2の受信信号xmain(t)からTDL−SLC処理部11の乗算結果wn・xaux,n(t)を減算して、主アンテナ2の受信信号xmain(t)に対するTDL−SLC処理を実施して、その受信信号yslc(t)に含まれている干渉波を抑圧する(ステップST33)。
TDL−SLC処理部11は、抑圧処理制御部13からTDL−SLC処理を実施しない旨を示す制御信号を受けると、TDL−SLC処理の実施を中止して、出力信号を0にする。
これにより、減算部5では、主アンテナ2の受信信号xmain(t)を受信信号yslc(t)としてアダプティブアレー処理部12に出力する。
上記実施の形態4では、TDL−SLC処理部11によるTDL−SLC処理で抑圧することが不可能であると判定すれば、TDL−SLC処理前の受信信号に対するサブアレー間でのTDL−アダプティブアレー処理を実施するものを示したが、上記実施の形態3と同様に、干渉波の抑圧処理を行う前に遅延時間を与えない非TDL構成のSLC処理を実施し、非TDL構成のSLC処理後の受信信号に対するサブアレー間でのTDL−アダプティブアレー処理を実施するようにしてもよい。
図10はこの発明の実施の形態5による干渉波抑圧装置の処理内容を示すフローチャートである。
この実施の形態5によれば、上記実施の形態1では干渉波を十分に抑圧することができない場合でも、干渉波を抑圧することができる効果を奏する。
上記実施の形態2では、抑圧処理制御部13が、TDL−SLC処理部11によりTDL−SLC処理が実施されることによる干渉波の消え残りの有無を判定し、干渉波の消え残りが有ると判定すれば、アダプティブアレー処理部12が、TDL−SLC処理前の受信信号に対するサブアレー間でのTDL−アダプティブアレー処理を実施するものを示したが、干渉波の消え残りが有ると判定すれば、当該サブアレーを構成している複数の補助アンテナ3の受信信号の他に、他のサブアレーを構成している複数の補助アンテナ3の受信信号を用いるTDL−SLC処理を実施するようにしてもよい。
図11はこの発明の実施の形態6による干渉波抑圧装置の処理内容を示すフローチャートである。
また、図12は当該サブアレーを構成している複数の補助アンテナ3の受信信号の他に、他のサブアレーを構成している複数の補助アンテナ3の受信信号を用いるTDL−SLC処理を示す説明図である。
サブアレー1−1〜1−MのTDL−SLC処理部11は、複数の補助アンテナ3の受信信号を入力し、図1のTDL−SLC処理部4と同様に、サブアレー内で干渉波を抑圧する際に必要なTDL−SLC荷重wnを算出して、そのTDL−SLC荷重wnをTDL処理後の補助アンテナ3の受信信号xaux,n(t)に乗算し、その乗算結果wn・xaux,n(t)を減算部5に出力する。
減算部5は、TDL−SLC処理後の受信信号yslc(t)を抑圧処理制御部13に出力する。
抑圧処理制御部13は、TDL−SLC処理後の受信信号yslc(t)の中に干渉波の消え残りが無いと判定すれば、干渉波の抑圧が十分に行われているため(ステップST13;YES)、サブアレー1−1〜1−Mの出力信号(TDL−SLC処理後の受信信号yslc(t))を合成して出力する。
TDL−SLC処理部11は、抑圧処理制御部13から他のサブアレーを構成している複数の補助アンテナ3の受信信号を用いるTDL−SLC処理を実施する旨を示す制御信号を受けると、TDL−SLC処理後の乗算結果wn・xaux,n(t)の出力先である減算部5を切り替えるようにする。
なお、図12には記載していないが、図中左側のサブアレーにおけるTDL−SLC処理部11は、TDL−SLC処理後の乗算結果wn・xaux,n(t)を当該サブアレーにおける減算部5に対しても出力するようにしてもよい。
上記実施の形態6では、抑圧処理制御部13が、TDL−SLC処理部11によるTDL−SLC処理後の受信信号yslc(t)に基づいて、その受信信号yslc(t)に干渉波の消え残りがあるか否かを判定するものを示したが、上記実施の形態4と同様に、TDL−SLC処理部11によりTDL−SLC処理が実施される前に、TDL−SLC処理部11によるTDL−SLC処理で受信信号に含まれている干渉波を抑圧することが可能であるか否かを判定するようにしてもよい。
図13はこの発明の実施の形態7による干渉波抑圧装置の処理内容を示すフローチャートである。
これにより、上記実施の形態6と同様に、サブアレー内でのTDL−SLC処理の自由度が大きくなり、多くの干渉波が到来してきても、干渉波を抑圧することができる効果を奏する。
Claims (10)
- 所望波を受信する複数のサブアレーと、
上記サブアレー毎に設けられ、当該サブアレーを構成している複数の素子アンテナの受信信号に含まれている干渉波を抑圧するサブアレー内での干渉波抑圧処理を実施する第1の干渉波抑圧手段と、
上記複数のサブアレーの受信信号に含まれている干渉波を抑圧するサブアレー間での干渉波抑圧処理を実施する第2の干渉波抑圧手段と、
上記第1の干渉波抑圧手段により干渉波抑圧処理が実施されることによる干渉波の消え残りの有無を判定し、その判定結果に応じて、上記第1及び第2の干渉波抑圧手段における干渉波抑圧処理を制御する抑圧処理制御手段とを備え、
上記抑圧処理制御手段は、上記第1の干渉波抑圧手段によって、上記複数の素子アンテナの受信信号に対して異なる遅延時間を与えてから干渉波の抑圧処理を行うTDL構成の干渉波抑圧処理が実施されたのち、上記干渉波抑圧処理後の受信信号の中に干渉波の消え残りがあるか否かを判定し、干渉波の消え残りが無いと判定すれば、上記干渉波抑圧処理後の受信信号を出力する一方、上記干渉波抑圧処理後の受信信号の中に干渉波の消え残りが有ると判定すれば、上記複数の素子アンテナの受信信号に対して遅延時間を与えないで干渉波の抑圧処理を行う非TDL構成の干渉波抑圧処理の実施を上記第1の干渉波抑圧手段に指示するとともに、上記第1の干渉波抑圧手段による非TDL構成の干渉波抑圧処理後の受信信号に消え残っている干渉波を抑圧するサブアレー間での干渉波抑圧処理の実施を上記第2の干渉波抑圧手段に指示して、上記第2の干渉波抑圧手段による干渉波抑圧処理後の受信信号を出力することを特徴とする干渉波抑圧装置。 - 所望波を受信する複数のサブアレーと、
上記サブアレー毎に設けられ、当該サブアレーを構成している複数の素子アンテナの受信信号に含まれている干渉波を抑圧するサブアレー内での干渉波抑圧処理を実施する第1の干渉波抑圧手段と、
上記複数のサブアレーの受信信号に含まれている干渉波を抑圧するサブアレー間での干渉波抑圧処理を実施する第2の干渉波抑圧手段と、
上記第1の干渉波抑圧手段により干渉波抑圧処理が実施されることによる干渉波の消え残りの有無を判定し、その判定結果に応じて、上記第1及び第2の干渉波抑圧手段における干渉波抑圧処理を制御する抑圧処理制御手段とを備え、
上記抑圧処理制御手段は、上記第1の干渉波抑圧手段によって、上記複数の素子アンテナの受信信号に対して異なる遅延時間を与えてから干渉波の抑圧処理を行うTDL構成の干渉波抑圧処理が実施されることで、上記受信信号に含まれている干渉波を抑圧することが可能であるか否かを判定し、抑圧することが可能であると判定すれば、上記TDL構成の干渉波抑圧処理の実施を上記第1の干渉波抑圧手段に指示して、上記第1の干渉波抑圧手段による干渉波抑圧処理後の受信信号を出力する一方、抑圧することが不可能であると判定すれば、上記第1の干渉波抑圧手段による干渉波抑圧処理前の受信信号に対するサブアレー間での干渉波抑圧処理の実施を上記第2の干渉波抑圧手段に指示して、上記第2の干渉波抑圧手段による干渉波抑圧処理後の受信信号を出力することを特徴とする干渉波抑圧装置。 - 所望波を受信する複数のサブアレーと、
上記サブアレー毎に設けられ、当該サブアレーを構成している複数の素子アンテナの受信信号に含まれている干渉波を抑圧するサブアレー内での干渉波抑圧処理を実施する第1の干渉波抑圧手段と、
上記複数のサブアレーの受信信号に含まれている干渉波を抑圧するサブアレー間での干渉波抑圧処理を実施する第2の干渉波抑圧手段と、
上記第1の干渉波抑圧手段により干渉波抑圧処理が実施されることによる干渉波の消え残りの有無を判定し、その判定結果に応じて、上記第1及び第2の干渉波抑圧手段における干渉波抑圧処理を制御する抑圧処理制御手段とを備え、
上記抑圧処理制御手段は、上記第1の干渉波抑圧手段によって、上記複数の素子アンテナの受信信号に対して異なる遅延時間を与えてから干渉波の抑圧処理を行うTDL構成の干渉波抑圧処理が実施されることで、上記受信信号に含まれている干渉波を抑圧することが可能であるか否かを判定し、抑圧することが可能であると判定すれば、上記TDL構成の干渉波抑圧処理の実施を上記第1の干渉波抑圧手段に指示して、上記第1の干渉波抑圧手段による干渉波抑圧処理後の受信信号を出力する一方、抑圧することが不可能であると判定すれば、上記複数の素子アンテナの受信信号に対して遅延時間を与えないで干渉波の抑圧処理を行う非TDL構成の干渉波抑圧処理の実施を上記第1の干渉波抑圧手段に指示するとともに、上記第1の干渉波抑圧手段による非TDL構成の干渉波抑圧処理後の受信信号に消え残っている干渉波を抑圧するサブアレー間での干渉波抑圧処理の実施を上記第2の干渉波抑圧手段に指示して、上記第2の干渉波抑圧手段による干渉波抑圧処理後の受信信号を出力することを特徴とする干渉波抑圧装置。 - 上記抑圧処理制御手段は、上記第1の干渉波抑圧手段による干渉波抑圧処理後の受信信号の信号電力と雑音電力と比較し、上記受信信号の信号電力が上記雑音電力以上であれば、干渉波が消え残っていると判定することを特徴とする請求項1記載の干渉波抑圧装置。
- 上記抑圧処理制御手段は、上記第1の干渉波抑圧手段による干渉波抑圧処理前後の受信信号の信号電力比を求め、上記信号電力比が所定の閾値未満であれば、干渉波が消え残っていると判定することを特徴とする請求項1記載の干渉波抑圧装置。
- 上記抑圧処理制御手段は、上記第1の干渉波抑圧手段によりTDL構成の干渉波抑圧処理が実施される前に、上記複数の素子アンテナの受信信号に含まれている干渉波の数を推定し、上記干渉波の数が上記複数の素子アンテナの本数に対応する干渉波の抑圧可能数以下であれば、上記第1の干渉波抑圧手段による干渉波抑圧処理で受信信号に含まれている干渉波を抑圧することが可能であると判定することを特徴とする請求項2または請求項3記載の干渉波抑圧装置。
- 上記第1の干渉波抑圧手段は、干渉波抑圧処理としてSLC処理を実施することを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載の干渉波抑圧装置。
- 上記第1の干渉波抑圧手段は、干渉波抑圧処理としてアダプティブアレー処理を実施することを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載の干渉波抑圧装置。
- 上記第2の干渉波抑圧手段は、干渉波抑圧処理としてSLC処理を実施することを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の干渉波抑圧装置。
- 上記第2の干渉波抑圧手段は、干渉波抑圧処理としてアダプティブアレー処理を実施することを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の干渉波抑圧装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011281585A JP5836790B2 (ja) | 2011-12-22 | 2011-12-22 | 干渉波抑圧装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011281585A JP5836790B2 (ja) | 2011-12-22 | 2011-12-22 | 干渉波抑圧装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013131992A JP2013131992A (ja) | 2013-07-04 |
JP5836790B2 true JP5836790B2 (ja) | 2015-12-24 |
Family
ID=48909216
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011281585A Active JP5836790B2 (ja) | 2011-12-22 | 2011-12-22 | 干渉波抑圧装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5836790B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6249969B2 (ja) * | 2014-05-09 | 2017-12-20 | 三菱重工業株式会社 | 信号処理方法及び信号処理装置 |
JP6289741B2 (ja) * | 2015-04-02 | 2018-03-07 | 三菱電機株式会社 | 妨害波抑圧装置 |
JP6393715B2 (ja) * | 2016-08-18 | 2018-09-19 | ソフトバンク株式会社 | 基地局、干渉抑圧装置、干渉抑圧システム及び干渉抑圧方法 |
JP7143146B2 (ja) * | 2018-08-13 | 2022-09-28 | 株式会社東芝 | レーダシステム及びそのレーダ信号処理方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1367670B1 (en) * | 1998-07-13 | 2006-09-06 | NTT Mobile Communications Network Inc. | Calibration for an adaptive array antenna |
JP2007006264A (ja) * | 2005-06-24 | 2007-01-11 | Toshiba Corp | ダイバーシチ受信機 |
JP2009290294A (ja) * | 2008-05-27 | 2009-12-10 | Mitsubishi Electric Corp | アダプティブアレイアンテナ装置 |
-
2011
- 2011-12-22 JP JP2011281585A patent/JP5836790B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013131992A (ja) | 2013-07-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5371248B2 (ja) | レーダ装置 | |
US8014230B2 (en) | Adaptive array control device, method and program, and adaptive array processing device, method and program using the same | |
JP5836790B2 (ja) | 干渉波抑圧装置 | |
JP2012181052A (ja) | 相関抑圧フィルタ、ウェイト算出方法、ウェイト算出装置、アダプティブアレーアンテナ及びレーダ装置 | |
US8174935B2 (en) | Adaptive array control device, method and program, and adaptive array processing device, method and program using the same | |
JP4559884B2 (ja) | レーダ信号処理装置 | |
JP5193455B2 (ja) | レーダ信号処理装置 | |
JP2008157679A (ja) | レーダ信号処理装置 | |
JP2000323915A (ja) | 干渉波抑圧装置 | |
JP4383977B2 (ja) | アダプティブアンテナ装置 | |
JP6573745B2 (ja) | アダプティブアレーアンテナ装置 | |
JP5904818B2 (ja) | 干渉信号抑圧装置および干渉信号抑圧方法 | |
JP4250522B2 (ja) | アンテナ装置 | |
JP2008032437A (ja) | ウェイト算出方法、ウェイト算出装置、アダプティブアレーアンテナ、及びレーダ装置 | |
JP6613802B2 (ja) | アンテナ装置、アンテナ装置の制御方法、およびアンテナ装置の制御プログラム | |
JP4469812B2 (ja) | アダプティブアレーアンテナ装置 | |
JP4959228B2 (ja) | 到来波数推定装置 | |
JP2013178209A (ja) | レーダー装置、到来方向算出方法、及び到来方向算出プログラム | |
JP2008048338A (ja) | 信号受信システム及び信号受信方法 | |
JP2006080772A (ja) | アンテナ装置 | |
JP4986284B2 (ja) | ウェイト算出方法、ウェイト算出装置、アダプティブアレーアンテナ、及びレーダ装置 | |
JP2009128165A (ja) | 不要波抑圧装置 | |
JP3723056B2 (ja) | サイドローブキャンセラ | |
JP3657490B2 (ja) | 測角信号処理装置及び測角信号処理方法 | |
JP2022130767A (ja) | 適応整相処理装置、適応整相システム、適応整相処理方法および適応整相処理方法のプログラム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20141030 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150615 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150630 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150820 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20151006 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20151104 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5836790 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |