JP4559884B2 - レーダ信号処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、クラッタ及び妨害を抑圧処理するレーダ信号処理装置に関する。
従来のレーダ装置にあっては、主アンテナのサイドローブよりも利得の高い補助アンテナからの信号を用いて、妨害到来方向のアンテナ感度を0とする、いわゆるヌル点(ノッチ)を形成して妨害を抑圧するSLC(Sidelobe Cancellation;サイドローブ・キャンセラ)を搭載するものがある(例えば非特許文献1参照)。しかしながら、実際には、メインローブ及び妨害環境下で、ビーム出力に妨害レベルよりも大きなクラッタが含まれる場合にSLCを動作させると、メインローブクラッタを低減するようにSLCが動作してしまい、妨害を抑圧することができない。
この対策として、MTI(Moving Target Indicator;移動目標指示装置)によりクラッタを抑圧した後に、SLC動作する方法がある(非特許文献1参照)。この方法は、複数のパルスヒットのPRI(Pulse Repetition Interval;パルス繰返し間隔)間のデータを用いて周波数軸上にドップラー中心周波数が0となる位置にノッチを形成するMTIを利用し、主アンテナで得られる主CH(Channel;チャンネル)信号と補助アンテナで得られる補助CH信号それぞれについて、MTIによりメインローブクラッタを抑圧した後にSLC処理を施すことで、メインローブクラッタ及び妨害環境下における妨害を抑圧するというものである。
さらに、MTIのみならず、DFT(離散的フーリエ変換、FFT(高速フーリエ変換)でもよい)によりMTI出力を時間領域から周波数領域に変換し、周波数軸上でSLC動作させることで、クラッタも妨害も共に抑圧する方法(特許文献2参照)もある。但し、この方法の場合には、クラッタがドップラー周波数軸上で広がりを持つため、MTIやDFT/FFTだけではクラッタを完全に抑圧することができず、クラッタがいくらか残留してしまうことになる。このため、その後でSLC処理をしても、残留クラッタのために、妨害も残留するという問題が生じている。この残留分を低下するために、さらにアダプティブDFT(特許文献1参照)を適用することも考えられるが、実際には、妨害が残留しているために、アダプティブDFTのウェイト係数が正しく求まらず、残留クラッタを更に抑圧するには限界がある。
また、TDL(タップド・ディレイ・ライン)型アダプイティブアレイ(非特許文献5参照)において、TDLをレンジセル単位とし、TDLの長さを数PRI以上にしてクラッタ及び妨害を抑圧する手法も考えられている。しかしながら、TDLのタップ数が多くなり過ぎて回路規模が大きくなり、コスト高になる問題があった。
MTI後SLC処理:Alfonso Farina, "Antenna-Based Signal Processing Techniques for Radar Systems", Artech House, pp.170-176(1992) SLC方式:電子情報通信学会、"改訂レーダ技術"、pp.295−296 MSN方式:菊間信良、"アレーアンテナによる適応信号処理"、科学技術出版(1999)、pp.67−86 直接解方式(SMI方式等):菊間信良、"アレーアンテナによる適応信号処理"、科学技術出版(1999)、pp.35−37,98−99 TDL型アダプティブアレイ:菊間信良、"アレーアンテナによる適応信号処理"、科学技術出版(1999)pp.17−21 アダプティブDFT:竹谷、レーダ信号処理装置、特願2003−031467 MTI+DFT後SLC:竹谷、レーダ装置、特願2004−261302 特許登録番号P1816548:アダプティブアンテナ装置
以上述べたように、従来のSLC搭載のレーダ装置において、クラッタ抑圧の後、妨害抑圧を実施する処理では、残留クラッタの影響で、妨害を十分抑圧できないという問題があった。妨害抑圧の後、更にアダプティブDFT等のクラッタ抑圧処理を実施しても、残留妨害電力の影響で、クラッタ抑圧能力に限界があるという問題があった。さらに、TDL型アダプティブの構成で、クラッタ抑圧のためにタップ数を増やすと回路規模が大きくなり、コスト高になる問題があった。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、妨害及びクラッタの複合環境下でも、妨害及びクラッタを十分抑圧することのできるレーダ信号処理装置を提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、本発明に係るレーダ信号処理装置は以下のように構成される。
(1)PRI(Pulse Repetition Interval;パルス繰り返し周期)間隔で送信されるパルスの反射パルスを受信して複数のパルスヒット数を処理するレーダ信号処理装置において、前記反射パルスを受信するための主アンテナ及び補助アンテナと、前記主アンテナから出力される主チャンネル信号を時間領域から周波数領域に変換して複数の周波数バンクに分離する主チャンネル変換手段と、前記補助アンテナから出力される補助チャンネル信号を時間領域から周波数領域に変換して主チャンネルに合わせた複数の周波数バンクに分離する補助チャンネル変換手段と、前記補助チャンネル変換手段の各周波数バンク出力をレンジセル単位に分割してアダプティブ処理によって妨害成分を検出し、前記主チャンネル信号をPRI単位に分割してアダプティブ処理によってクラッタ成分を検出し、前記周波数バンク毎に検出される妨害成分に前記PRI単位で検出されるクラッタ成分を合わせて不要波成分として出力する不要波成分検出手段と、前記主チャンネル変換手段の各周波数バンク出力から前記不要波成分検出手段で周波数バンク毎に得られる不要波成分を除去する不要波成分除去手段とを具備する。
(2)(1)の構成において、前記不要波成分検出手段は、前記補助チャンネル変換手段の周波数バンク出力毎にプリプロセッサ回路を備え、前記プリプロセッサ回路は、前記周波数バンク信号を入力してレンジセル単位に分割する第1のTDL(Taped Delay Line;タップド・ディレイ・ライン)と、前記第1のTDLの各タップ出力からアダプティブ処理によって妨害成分を検出するグラムシュミット型の第1シストリックアレイ回路と、前記主アンテナ信号を入力してPRI単位に分割する第2のTDLと、前記第2のTDLの各タップ出力からアダプティブ処理によってクラッタ成分を検出するグラムシュミット型の第2シストリックアレイ回路とを備える。尚、グラムシュミット型の方式については、特許文献3にその詳細が記載されている。
(3)(1)の構成において、前記不要波成分検出手段は、前記補助チャンネル変換手段の周波数バンク出力毎にプリプロセッサ回路を備え、前記プリプロセッサ回路は、前記周波数バンク信号を入力してレンジセル単位に分割する第1のTDL(Taped Delay Line;タップド・ディレイ・ライン)と、前記第1のTDLの各タップ出力を前記不要波成分除去手段で得られる周波数バンク毎の出力に基づいてアダプティブ処理することで妨害成分を検出する第1のフィードバック回路と、前記主アンテナ信号を入力してPRI単位に分割する第2のTDLと、前記第2のTDLの各タップ出力を前記不要波成分除去手段で得られる周波数バンク毎の出力に基づいてアダプティブ処理することでクラッタ成分を検出する第2のフィードバック回路を備える。尚、フィードバックループ方式、例えばMSN(Maximum Signal-to-Noise ratio)方式については、非特許文献3にその詳細が記載されている。
(4)(1)の構成において、前記不要波成分検出手段は、前記補助チャンネル変換手段の周波数バンク出力毎にプリプロセッサ回路を備え、前記プリプロセッサ回路は、前記周波数バンク信号を入力してレンジセル単位に分割する第1のTDL(Taped Delay Line;タップド・ディレイ・ライン)と、前記主アンテナ信号を入力してPRI単位に分割する第2のTDLと、前記不要は成分除去手段で得られる周波数バンク毎の出力から直接解演算によって前記第1及び第2のTDLそれぞれのタップ出力の最適ウェイトを求める演算部と、前記第1及び第2のTDLそれぞれのタップ出力を前記演算部で求められた最適ウェイトによりアダプティブ処理することで妨害成分及びクラッタ成分を検出する検出処理部とを備える。尚、直接解演算方式、例えばSMI(Sample Matrix Inversion)方式については、非特許文献4にその詳細が記載されている。
(5)(1)の構成において、前記主アンテナは複数のアンテナ素子をアレイ状に配列してなるアレイアンテナであり、前記補助アンテナは前記主アンテナの一部のアンテナ素子を共用する。
本発明によれば、TDLを用いたグラムシュミット型、MSN型、SMI型等のアダプティブ処理において、レンジセル単位のディレイとPRI単位のディレイを組み合わせることにより、レンジセル単位のタップ出力で妨害を抑圧し、PRI単位のタップ出力でクラッタを抑圧できるので、少ないタップ数で、妨害及びクラッタを抑圧することができる。これによって妨害及びクラッタの複合環境下でも、妨害及びクラッタを十分抑圧することのできるレーダ信号処理装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明に係わるレーダ信号処理装置として、特にアクティブフェーズドアレイを利用し、アダプティブ処理としてTDL−グラムシュミット方式を適用した場合の構成を示すものである。
図1において、主アンテナ11のL個のアンテナ素子にて送受信されたアンテナ素子信号は、ビーム合成回路12でビーム合成される。このビーム合成された信号は、フーリエ変換回路(DFTまたはFFT)13によりB個のフィルタバンク(Xinm_1 〜Xinm_B )信号に分解される。
一方、L個のアンテナ素子のうちM個のアンテナ素子(M<L)を補助アンテナとして共用する。この補助アンテナで得られるM個の補助CH信号は、フーリエ変換回路141〜14Mにより、それぞれB個のフィルタバンク(Xina_11〜Xina_1B, Xina_21〜Xina_2B, Xina_M1〜Xina_MB)信号に分解される。これらのフィルタバンク信号は、それぞれ対応して設けられるプリプロセッサ回路1511〜15MB(図では1511〜1513まで表示)に供給される。また、上記ビーム合成器12から出力される合成信号Xinm_0は、全プリプロセッサ回路1511〜15MBに供給される。
上記プリプロセッサ回路1511〜15MBは、それぞれ該当するフィルタバンク信号Xina_11〜Xina_MBを取り込んでレンジセル単位の遅延回路τ1 〜τct-1によるタップド・ディレイ・ラインTDL1を通過させ、各タップの信号を第1演算セルA及び第2演算セルBによる第1のシストリックアレイ回路に入力する。また、上記合成信号Xinm_0をPRI単位の遅延回路p1〜pcp-1によるタップド・ディレイ・ラインTDL2を通過させ、各タップの信号を第2演算セルBによる第2のシストリックアレイ回路に入力する。
上記第1及び第2のシストリックアレイ回路は、それぞれグラムシュミット型の回路構成であり、第1のシストリックアレイ回路で妨害成分が検出され、第2のシストリックアレイ回路でクラッタ成分が検出される。第1のシストリックアレイ回路の出力は、第2のシストリックアレイ回路に入力され、最終的に両者を合わせた形で出力される。
上記フーリエ変換回路13により分解されたB個のフィルタバンク(Xinm_1 〜Xinm_B )信号は、それぞれキャンセレーション回路161〜16Bに送られる。キャンセレーション回路161〜16Bは、それぞれ対応するフィルタバンクのプリプロセッサ回路1511〜151,1521〜152B,…,15M1〜15MBの出力信号を入力し、各フィルタバンク信号から減算することで、フィルタバンク毎にクラッタ及び妨害成分を同時に除去する。
図2は、図1の演算セルA及び演算セルBの構成を示す回路ブロック図である。図2(a)に示されるように演算セルAは、規格化部A1と複素共役化部(*)A2とを備え、遅延信号Xinをそのまま出力Yout1とすると共に、遅延信号Xinを規格化部A1及び複素共役化部A2を直列に介して出力Yout2とする。演算セルAにより実施される計算処理を次式(1)に示す。
Figure 0004559884
図2(b)に示されるように演算セルBは、乗算器B3、加算器B4、サンプル遅延器B5、係数器(a)B6、係数器(g)B7を用いて現サンプルYout1、Xout2(=X2)から複素ウェイトW(n)を生成すると共に、乗算器B2で1サンプル前の遅延信号Xout1(n−1)と1サンプル前の複素ウェイトW(n−1)とを乗じ、これを減算器B1で1サンプル前の遅延信号Yin(n−1)から減じて出力Yout(n−1)とする。演算セルBにより実施される計算処理を次式(2)に示す。
Figure 0004559884
つまり、演算セルAは入力電力の規格化を行い、演算セルBは入力Ymの成分のうちYinと相関をもつ信号成分を取り除くものである。これらの演算セルA、Bを図1のプリプロセッサ回路1511に示すようにシストリックアレイ状に接続すると、各段にグラムシュミットの直交化を用いて入力信号を分解した場合と同様の出力が得られる。
これらの分解された信号は、図1に示すキャンセレーション回路161〜16Bに入力される。このキャンセレーション回路161〜16Bでは、プリプロセッサ回路出力をシストリックアレイ状に接続された演算セルBに入力し、各フィルタバンク信号に含まれる不要波成分をプリプロセッサ回路出力を用いて抑圧する。つまり、各フィルタバンク信号Yin1〜YinBがそれぞれ各列に入力され、これらの信号のうち大電力を有する成分が順次除去され、最終段の演算セルBにはアダプテーションが行われたフィルタバンク信号Yout1からYoutBが得られる。
以上の動作を図3に示すように時間−周波数−距離軸上で見ると、次のようになる。最も厳しい条件である広帯域で連続妨害の場合を考えると、妨害はある角度方向でレーダ周波数全体に存在し、更に距離方向に連続して存在している。一方、クラッタは、ある角度方向である周波数の広がりを持っており、クラッタの存在距離では距離方向に連続して存在している。ここで、妨害を抑圧するには、レンジセル単位のデータを使ってレンジセル単位とアンテナの空間の相関処理により、アダプティブ処理のウェイトを算出する。一方、クラッタについては、ある周波数成分を持っているため、レンジセルよりも長いPRI単位の相関を利用して、アダプティブ処理のウェイトを算出する。
そこで、本実施形態では、TDL型のグラムシュミット型アダプティブ回路を構成するプリプロセッサ回路において、妨害をレンジセル単位のディレイの出力信号から検出し、クラッタをPRI単位のディレイの出力信号から検出し、それぞれの検出結果をキャンセレーション回路161〜16Bでフィルタバンク毎に減算するようにしている。このため、少ないタップ数で妨害及びクラッタを同時に抑圧することができる。
(第2の実施形態)
図4は本発明に係わるレーダ信号処理装置として、特にアクティブフェーズドアレイを利用し、アダプティブ処理として、TDL−MSN方式を適用した場合の構成を示すものである。尚、図4において、図1と同一部分には同一符号を付して示し、ここでは異なる部分について説明する。
図4において、1711〜17MBは、本実施形態の特徴とするTDL−MSN方式のプリプロセッサ回路であり、それぞれレンジセル単位の遅延回路τ1 〜τct-1によるタップド・ディレイ・ラインTDL1、PRI単位の遅延回路p1〜pcp-1によるタップド・ディレイ・ラインTDL2の各タップの信号を、それぞれMSN(Maximum Signal Noise ratio)演算セルCに入力する。これらタップ毎の演算セルCの出力は、共に加算されて、フーリエ変換回路13で分解されたフィルタバンク信号毎に用意される、演算セルDによるキャンセレーション回路181〜18Bに供給され、それぞれの演算出力は対応するフィルタバンクの演算セルCにフィードバックされる。
ここで、上記演算セルCは、具体的には図5(a)に示すように、乗算器C1,C2、複素共役化部加算器C3、サンプル遅延器C4、係数器(a)C5、係数器(g)C6、加算器C7を用いて構成され、キャンセレーション回路18iの出力Xoutおよびタップ遅延信号がそれぞれ与えられ、タップ遅延信号XinからYoutと相関を持つ信号成分が除去される。すなわち、次式で示される処理を行う。
Figure 0004559884
ここで、各演算セルCの出力の和をYinとして、演算セルDは、具体的には図5(b)に示すように減算器D1で構成され、次式に示される処理を行い、これによってアダプティブ出力Xoutが得られる。
Figure 0004559884
上記構成によるレーダ信号処理装置は、アダプティブ処理方法は異なるが、妨害・クラッタ抑圧の原理は、第1の実施形態と同様であり、TDL−MSN方式のアダプティブ回路を構成するプリプロセッサ回路において、妨害をレンジセル単位のディレイの出力信号から検出し、クラッタをPRI単位のディレイの出力信号から検出し、それぞれの検出結果をキャンセレーション回路181〜18Bでフィルタバンク毎に減算するようにしている。このため、少ないタップ数で妨害及びクラッタを同時に抑圧することができる。
(第3の実施形態)
図6は本発明に係わるレーダ信号処理装置として、特にアクティブフェーズドアレイを利用し、アダプティブ処理として、TDL−直接演算方式(SMI)を適用した場合の構成を示すものである。尚、図6において、図1と同一部分には同一符号を付して示し、ここでは異なる部分について説明する。
図6において、1911〜19MBは、本実施形態の特徴とするTDL−MSI方式のプリプロセッサ回路であり、それぞれレンジセル単位の遅延回路τ1 〜τct-1によるタップド・ディレイ・ラインTDL1、PRI単位の遅延回路p1〜pcp-1によるタップド・ディレイ・ラインTDL2の各タップの信号を、それぞれ演算セルEに入力する。これらタップ毎の演算セルEの出力は、共に加算されて、フーリエ変換回路13で分解されたフィルタバンク信号毎に用意される、演算セルFによるキャンセレーション回路201〜20Bに供給され、それぞれの演算出力は対応するフィルタバンクのプリプロセッサ回路に用意されるSMIアルゴリズム演算回路Gに入力される。
このSMIアルゴリズム演算回路Gは、直接解方式の一つであるSMI方式のアルゴリズムにより、キャンセレーション出力から各タップ出力に対する最適ウェイトをSMI方式により直接演算する回路である。その詳細については、非特許文献4に記載されているので、ここでは簡単に説明する。
ここで、上記演算セルEは、具体的には図7(a)に示すように、乗算器Eを用いて構成され、TDLタップ出力XinとMSI最適ウェイトWが与えられる。一方、上記演算セルFは、具体的には図7(b)に示すように、減算器F1を用いて構成され、分割されたフィルタバンク信号Xinから対応するプリプロセッサ回路出力を減算出力する。
SMIアルゴリズム演算回路Gでは、TDL1,TDL2の各タップ遅延信号を用いて、妨害及びクラッタ成分を検出するための最適ウェイトをSMI方式により直接演算する。最適ウェイトWoptを算出する式は、次の通りである。
Figure 0004559884
ここで、各演算セルEの出力は、
Figure 0004559884
と表され、各演算セルEの出力の和をYinとして、演算セルFは、次式に示される処理を行い、これによってアダプティブ出力Xoutが得られる。
Figure 0004559884
上記構成によるレーダ信号処理装置は、アダプティブ処理方法は異なるが、妨害・クラッタ抑圧の原理は、第1の実施形態と同様であり、TDL−SMI方式のアダプティブ回路を構成するプリプロセッサ回路において、妨害をレンジセル単位のディレイの出力信号から検出し、クラッタをPRI単位のディレイの出力信号から検出し、それぞれの検出結果をキャンセレーション回路201〜20Bでフィルタバンク毎に減算するようにしている。このため、少ないタップ数で妨害及びクラッタを同時に抑圧することができる。
尚、上記の各実施形態では、主アンテナの素子の一部を補助アンテナとして用いる場合を示したが、主アンテナとは別の補助アンテナを用いてもよい。
また、アダプティブ処理方式として、グラムシュミット型とMSN型とSMI型について述べたが、TDLにおいてレンジセル単位のディレイとPRI単位のディレイを組み合わせるのが主旨であるので、他のアダプティブ処理方式でもよいのは言うまでもない。
また、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の第1の実施形態に係るレーダ信号処理装置として、TDL−グラムシュミット方式を適用した場合の構成を示すブロック図。 図1の装置に用いられる演算セルの構成を示すブロック図。 クラッタ及び妨害信号について、時間−周波数−距離軸上の様子の一例を示す模式図。 本発明の第2の実施形態に係るレーダ信号処理装置として、TDL−MSN方式を適用した場合の構成を示すブロック図。 図4の装置に用いられる演算セルの構成を示すブロック図。 本発明の第3の実施形態に係るレーダ信号処理装置として、TDL−直接演算方式(SMI)を適用した場合の構成を示すブロック図。 図6の装置に用いられる演算セルの構成を示すブロック図。
符号の説明
11…主アンテナ、
12…ビーム合成回路、
13,141〜14M…フーリエ変換回路(DFTまたはFFT)、
1511〜15MB…プリプロセッサ回路(グラムシュミット方式)、
τ1 〜τct-1,p1〜pcp-1…遅延回路、
TDL1,TDL2…タップド・ディレイ・ライン、
161〜16B…キャンセレーション回路、
1711〜17MB…プリプロセッサ回路(TDL−MSN方式)、
181〜18B…キャンセレーション回路、
1911〜19MB…プリプロセッサ回路(TDL−MSI方式)、
201〜20B…キャンセレーション回路。

Claims (5)

  1. PRI(Pulse Repetition Interval;パルス繰り返し周期)間隔で送信されるパルスの反射パルスを受信して複数のパルスヒット数を処理するレーダ信号処理装置において、
    前記反射パルスを受信するための主アンテナ及び補助アンテナと、
    前記主アンテナから出力される主チャンネル信号を時間領域から周波数領域に変換して複数の周波数バンクに分離する主チャンネル変換手段と、
    前記補助アンテナから出力される補助チャンネル信号を時間領域から周波数領域に変換して主チャンネルに合わせた複数の周波数バンクに分離する補助チャンネル変換手段と、
    前記補助チャンネル変換手段の各周波数バンク出力をレンジセル単位に分割してアダプティブ処理によって妨害成分を検出し、前記主チャンネル信号をPRI単位に分割してアダプティブ処理によってクラッタ成分を検出し、前記周波数バンク毎に検出される妨害成分に前記PRI単位で検出されるクラッタ成分を合わせて不要波成分として出力する不要波成分検出手段と、
    前記主チャンネル変換手段の各周波数バンク出力から前記不要波成分検出手段で周波数バンク毎に得られる不要波成分を除去する不要波成分除去手段と、
    を具備することを特徴とするレーダ信号処理装置。
  2. 前記不要波成分検出手段は、前記補助チャンネル変換手段の周波数バンク出力毎にプリプロセッサ回路を備え、
    前記プリプロセッサ回路は、前記周波数バンク信号を入力してレンジセル単位に分割する第1のTDL(Taped Delay Line;タップド・ディレイ・ライン)と、前記第1のTDLの各タップ出力からアダプティブ処理によって妨害成分を検出するグラムシュミット型の第1シストリックアレイ回路と、前記主アンテナ信号を入力してPRI単位に分割する第2のTDLと、前記第2のTDLの各タップ出力からアダプティブ処理によってクラッタ成分を検出するグラムシュミット型の第2シストリックアレイ回路とを備えることを特徴とする請求項1記載のレーダ信号処理装置。
  3. 前記不要波成分検出手段は、前記補助チャンネル変換手段の周波数バンク出力毎にプリプロセッサ回路を備え、
    前記プリプロセッサ回路は、前記周波数バンク信号を入力してレンジセル単位に分割する第1のTDL(Taped Delay Line;タップド・ディレイ・ライン)と、前記第1のTDLの各タップ出力を前記不要波成分除去手段で得られる周波数バンク毎の出力に基づいてアダプティブ処理することで妨害成分を検出する第1のフィードバック回路と、前記主アンテナ信号を入力してPRI単位に分割する第2のTDLと、前記第2のTDLの各タップ出力を前記不要波成分除去手段で得られる周波数バンク毎の出力に基づいてアダプティブ処理することでクラッタ成分を検出する第2のフィードバック回路を備えることを特徴とする請求項1記載のレーダ信号処理装置。
  4. 前記不要波成分検出手段は、前記補助チャンネル変換手段の周波数バンク出力毎にプリプロセッサ回路を備え、
    前記プリプロセッサ回路は、前記周波数バンク信号を入力してレンジセル単位に分割する第1のTDL(Taped Delay Line;タップド・ディレイ・ライン)と、前記主アンテナ信号を入力してPRI単位に分割する第2のTDLと、前記不要波成分除去手段で得られる周波数バンク毎の出力から直接解演算によって前記第1及び第2のTDLそれぞれのタップ出力の最適ウェイトを求める演算部と、前記第1及び第2のTDLそれぞれのタップ出力を前記演算部で求められた最適ウェイトによりアダプティブ処理することで妨害成分及びクラッタ成分を検出する検出処理部とを備えることを特徴とする請求項1記載のレーダ信号処理装置。
  5. 前記主アンテナは複数のアンテナ素子をアレイ状に配列してなるアレイアンテナであり、前記補助アンテナは前記主アンテナの一部のアンテナ素子を共用することを特徴とする請求項1記載のレーダ信号処理装置。
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