JPH06174822A - レーダアンテナ - Google Patents

レーダアンテナ

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JPH06174822A
JPH06174822A JP4324168A JP32416892A JPH06174822A JP H06174822 A JPH06174822 A JP H06174822A JP 4324168 A JP4324168 A JP 4324168A JP 32416892 A JP32416892 A JP 32416892A JP H06174822 A JPH06174822 A JP H06174822A
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antenna
digital
side lobe
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main
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Mitsuyoshi Shinonaga
充良 篠永
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明の目的は、簡単な補助アンテナで高い
利得の主アンテナに対するサイドローブキャンセラを備
えるレーダアンテナを提供することにある。 【構成】この発明に係るレーダアンテナでは、主アンテ
ナをアレイアンテナ構成とし、各アンテナ素子毎の受信
信号もしくはこれらの受信信号を分割合成する複数のサ
ブアレイ毎の受信信号を合成するようにし、補助アンテ
ナを前記複数のアンテナ素子の一部もしくは別のアンテ
ナを用いて構成し、補助アンテナの受信信号で主アンテ
ナの各アンテナ素子毎の受信信号もしくは複数のサブア
レイ毎の受信信号それぞれについてサイドローブ方向か
らの到来波成分を消去するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば遠距離対空用
のレーダ装置に用いられるレーダアンテナに係り、特に
妨害信号の除去を行うサイドローブキャンセラを備える
ものに関する。
【0002】
【従来の技術】通常、遠距離対空用のレーダ装置にあっ
ては、図3に示すように、主アンテナ1の他に補助アン
テナ2を備え、補助アンテナ2の受信出力に乗算器3で
複素ウェイトwをかけて減算器4に送り、主アンテナ1
の受信出力から減算することでサイドローブを抑圧する
サイドローブキャンセラを備えている。
【0003】具体的には、図4に示すように、主アンテ
ナ1の利得はアンテナビームの指向方向からの角度θに
対して、θ=0の方向で最大利得を示し、その他の方向
は利得の低いサイドローブとなっている。これに対し
て、補助アンテナ2はほぼ全角度一様な利得で、主アン
テナ1のサイドローブレベルを越えるレベルを持つよう
に設計される。
【0004】主アンテナ1の利得をG(θ)、補助ア
ンテナ2の利得をG(θ)で表わすと、複素ウェイト
wをw={G(θ)/G(θ)}ejφとし、φを
主アンテナ1と補助アンテナ2との位置関係及び妨害波
到来方向に合わせて適切に調整することにより、θ方向
からの妨害波を消去することができる(勿論、|w|に
制限をつけることでサイドローブ方向から入射される妨
害波にしか有効に作用しない)。
【0005】尚、通常は、上記複素ウェイトwの値を適
切に調整するためのフィードバックループを有するが、
この発明に直接関係しないため、ここではその説明を省
略する。
【0006】ところで、補助アンテナ2の利得を主アン
テナ1のサイドローブレベルより高くする、すなわち|
(θ)|<|G(θ)|となるように設定するの
は、|w|を十分小さな値にしたいというシステムの要
求からくるものである。
【0007】なぜならば、|w|>1の場合、補助アン
テナ2側から入力されるノイズを増幅して主アンテナ1
の受信信号に加えることになり、レーダアンテナの感度
を損なうからである。また、wの値が主アンテナ1のサ
イドローブと補助アンテナ2の利得比で決まり、サイド
ローブパターンに従って変動するので、ノイズレベルが
変動し、システムの感度が一定に保てないという欠点が
あるからである。
【0008】したがって、|w|<<1となるべく、補
助アンテナ2の利得を高くとる必要があるが、主アンテ
ナ1のサイドローブがある領域全てに渡るような広いビ
ーム幅をとる必要がある。よって、必ずしも実現は容易
でなく、主アンテナ1のサイドローブをどの程度まで下
げうるかという点と、どの範囲までのサイドローブに対
してサイドローブキャンセラが働くようにするか(すな
わち補助アンテナ2のビーム幅)という点のトレードオ
フになるのが通例であった。
【0009】このような理由から、特に主アンテナ1に
高い利得を必要とするレーダアンテナに、上記構成のサ
イドローブキャンセラを適用することは非常に困難であ
った。また、目標距離に応じてアンテナ指向方向を制御
する等の柔軟な制御を行うと、サイドローブキャンセラ
がサイドローブレベルの変化に対応できないという欠点
があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来のレーダアンテナでは、主アンテナに高い利得を必要
とする場合に、低い利得の補助アンテナを用いると、主
アンテナのサイドローブを有効に消去することができな
かった。しかも、レーダビームを目標距離に応じて変化
させる場合には、サイドローブキャンセラをサイドロー
ブレベルの変化に対応させることができなかった。
【0011】この発明は上記の課題を解決するためにな
されたもので、低い利得の簡単な補助アンテナを用い
て、高い利得を有する主アンテナに対するサイドローブ
キャンセラが形成でき、これによって広い範囲のサイド
ローブ方向の妨害に対応でき、しかもレーダビームを目
標距離に応じて変化させる場合にも、サイドローブキャ
ンセラをサイドローブレベルの変化に対応させることの
できるレーダアンテナを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
にこの発明に係るレーダアンテナは、複数のアンテナ素
子を配列し、各アンテナ素子毎の受信信号もしくはこれ
らの受信信号を分割合成する複数のサブアレイ毎の受信
信号を合成するアレイアンテナ構成の主アンテナと、前
記複数のアンテナ素子の一部もしくは別のアンテナを用
いて、少なくとも前記主アンテナの指向方向とは異なる
方向からの到来波を受信する補助アンテナと、前記補助
アンテナの受信信号を用いて、前記主アンテナの各アン
テナ素子毎の受信信号もしくは複数のサブアレイ毎の受
信信号それぞれについてサイドローブ方向からの到来波
成分を消去するサイドローブキャンセラとを具備して構
成される。
【0013】
【作用】上記構成によるレーダアンテナでは、主アンテ
ナをアレイアンテナ構成とし、各アンテナ素子毎の受信
信号もしくはこれらの受信信号を分割合成する複数のサ
ブアレイ毎の受信信号を合成するようにし、補助アンテ
ナを前記複数のアンテナ素子の一部もしくは別のアンテ
ナを用いて構成し、補助アンテナの受信信号で主アンテ
ナの各アンテナ素子毎の受信信号もしくは複数のサブア
レイ毎の受信信号それぞれについてサイドローブ方向か
らの到来波成分を消去するようにした。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の一実施例を
詳細に説明する。
【0015】図1はこの発明に係るレーダアンテナの構
成を示すものである。図1において、主アンテナ1はア
ンテナ素子1aを方位角(AZ)方向にn列、仰角(E
L)方向にm列配列してアレイアンテナを構成する。そ
して、方位角方向のアンテナ素子の受信出力をまとめて
m個のAZ合成部111〜11mで合成し、各AZ合成
部11〜1mの出力をA/D変換器121〜12mでデ
ジタル信号に変換する。さらに、各A/D変換器121
〜12mのデジタル出力を後述の減算器331〜33m
を介してEL合成部13に送り、合成することで、アレ
イアンテナによるDBF(デジタルビームフォーミン
グ)を実現したものである。尚、この主アンテナ1は図
示しない回転駆動機構によって全方向を走査するように
なされている。
【0016】一方、補助アンテナ2は比較的利得の低い
簡易なもので、全方位をカバーできるものである。この
補助アンテナ2の受信出力はA/D変換器21によりデ
ジタル信号に変換され、サイドローブキャンセラ3に供
給される。
【0017】このサイドローブキャンセラ3は補助アン
テナ2からのデジタル受信信号をm系統に分配し、各系
統に設けられた乗算器311〜31mに供給する。そし
て、係数発生器32でそれぞれ系統別に設定される係数
w1 〜wm を乗算器311〜31mに送り、デジタル受
信信号に対応する係数をかけて、主アンテナ1のA/D
変換器121〜12mの伝送ラインに設けられた減算器
331〜33mに送るように構成される。
【0018】上記減算器331〜33mの減算結果は、
前述したようにそれぞれEL合成部13に送られると共
に、係数発生器32にフィードバックされる。この係数
発生器32は各系統の減算結果から主アンテナ1のサイ
ドローブを判別し、このサイドローブを抑圧する係数列
w1 〜wm を発生するようになっている。
【0019】すなわち、上記構成によるレーダアンテナ
では、主アンテナ1はアレイアンテナ構成であり、各ア
ンテナ素子の利得は低いものの、各素子の受信出力をA
Z合成部111〜11m及びEL合成部13で合成する
ことで、高いアンテナ利得を得ることができる。したが
って、AZ合成した出力は、AZ方向に対して図4に示
した主アンテナのパターンとほぼ同一になっており、そ
の利得は最終のアンテナ利得の概略1/mとなってい
る。
【0020】この状態で、サイドローブキャンセラ3で
は、係数発生器32は主アンテナ1のEL合成部13に
供給される各系統別の受信信号を入力し、主アンテナ1
のサイドローブを判別する。そして、そのサイドローブ
を抑圧するような係数w1 〜wm を発生する。そして、
m系統に分配された補助アンテナ2のデジタル受信信号
にそれぞれ対応する係数を乗じ、減算器331〜33m
で対応するAZ合成出力(サブアレイ出力)から減算す
ることで、系統別にサイドローブキャンセラ3を働かせ
る。これにより、補助アンテナ2に要求される利得は1
/mとなるため、補助アンテナ2に簡易なものを使用し
て、広い範囲(場合によっては全方位)をカバーさせる
ことができる。その後、EL合成を行うことで、主アン
テナ1としての利得を確保することができる。
【0021】また、EL合成部13内の設定を変化させ
て、ビーム指向方向を距離に応じて可変するような場合
でも、サイドローブキャンセラ3の特性が劣化しないと
いう利点もある。これによって、広い範囲のサイドロー
ブ方向の妨害に対応でき、しかもレーダビームを目標距
離に応じて変化させる場合にも、サイドローブキャンセ
ラをサイドローブレベルの変化に対応させるという目的
を達成できる。
【0022】尚、この発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、図2に示すように、主アンテナ1に上記の
AZ合成部を利用せず、リフレクタ14を用いてn×m
(図ではEL方向のみを示す)のアンテナ素子11〜1
mの受信出力を直接的にEL合成部13に送るようにし
た場合でも、同様にサイドローブキャンセラ3を実現で
きる。この場合、アンテナ素子毎に乗算器、減算器を挿
入し、係数を設定することになる。図2において、図1
と同一部分には同一符号を付して、その説明を省略す
る。
【0023】また、図1の実施例では、AZ合成部11
1〜11mとEL合成部13との間にサイドローブキャ
ンセラ3を挿入しているが、AZ合成部111〜11m
の入力前のアンテナ素子毎に乗算器、減算器を挿入し、
係数を設定するようにしてもよい。また、サブアレイと
して一部合成した後にサイドローブキャンセラ3を挿入
し、さらにサブアレイで合成するようにしてもよい。
【0024】さらに、補助アンテナ2を複数に拡張する
ことも可能であり、サイドローブキャンセラ3をアナロ
グ処理で実現することも可能である。また、補助アンテ
ナ2は必ずしも独立に設ける必要はなく、主アンテナ1
を構成するアンテナ素子の一部を利用することも可能で
ある。
【0025】その他、この発明の要旨を逸脱しない範囲
で種々変形しても同様に実施可能であることはいうまで
もない。
【0026】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、低い利
得の簡単な補助アンテナを用いて、高い利得を有する主
アンテナに対するサイドローブキャンセラが形成でき、
これによって広い範囲のサイドローブ方向の妨害に対応
でき、しかもレーダビームを目標距離に応じて変化させ
る場合にも、サイドローブキャンセラをサイドローブレ
ベルの変化に対応させることのできるレーダアンテナを
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るレーダアンテナの一実施例の構
成を示すブロック構成図である。
【図2】この発明に係る他の実施例の構成を示すブロッ
ク回路図である。
【図3】従来のサイドローブキャンセラを備えるレーダ
アンテナの構成を示すブロック回路図である。
【図4】レーダアンテナの主アンテナと補助アンテナの
利得の関係を示すパターン波形図である。
【符号の説明】
1…主アンテナ、1a…アンテナ素子、111〜11m
…AZ合成部、121〜12m…A/D変換器、13…
EL合成部、2…補助アンテナ、21…A/D変換器、
3…サイドローブキャンセラ、311〜31m…乗算
器、32…係数発生器、331〜33m…減算器、w1
〜wm …係数。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のアンテナ素子を配列し、各アンテ
    ナ素子毎の受信信号もしくはこれらの受信信号を分割合
    成する複数のサブアレイ毎の受信信号を合成するアレイ
    アンテナ構成の主アンテナと、 前記複数のアンテナ素子の一部もしくは別のアンテナを
    用いて、少なくとも前記主アンテナの指向方向とは異な
    る方向からの到来波を受信する補助アンテナと、 前記補助アンテナの受信信号を用いて、前記主アンテナ
    の各アンテナ素子毎の受信信号もしくは複数のサブアレ
    イ毎の受信信号それぞれについてサイドローブ方向から
    の到来波成分を消去するサイドローブキャンセラとを具
    備するレーダアンテナ。
  2. 【請求項2】 前記主アンテナは、各アンテナ素子毎の
    受信信号もしくは複数のサブアレイ毎の受信信号をそれ
    ぞれデジタル信号に変換する第1のアナログ/デジタル
    変換部を備え、 前記補助アンテナは、受信信号をデジタル信号に変換す
    る第2のアナログ/デジタル変換部を備え、 前記サイドローブキャンセラは、前記第2のアナログ/
    デジタル変換部から出力される補助アンテナ側のデジタ
    ル受信信号を主アンテナ側のデジタル受信信号数に相当
    する系統に分配する信号分配部と、この信号分配部で分
    配された各デジタル受信信号に互いに独立した係数を乗
    じる乗算部と、前記第1のアナログ/デジタル変換部か
    ら出力される主アンテナ側の複数のデジタル受信信号か
    ら対応する乗算部の演算出力を減算処理する減算部と、
    前記係数をサイドローブレベルに応じて発生する係数発
    生部とを備え、 前記主アンテナは、さらに前記減算部の出力をビーム指
    向方向に応じて合成する合成部とを備えることを特徴と
    する請求項1記載のレーダアンテナ。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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